JP2849849B2 - 気圧式倍力装置 - Google Patents

気圧式倍力装置

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JP2849849B2
JP2849849B2 JP2070336A JP7033690A JP2849849B2 JP 2849849 B2 JP2849849 B2 JP 2849849B2 JP 2070336 A JP2070336 A JP 2070336A JP 7033690 A JP7033690 A JP 7033690A JP 2849849 B2 JP2849849 B2 JP 2849849B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両等のブレーキ系統に設けられる気圧式
倍力装置に関する。
(従来の技術) 近年、多くの自動車に、エンジンの吸込み負圧と大気
圧との圧力差を利用してマスタシリンダで発生するブレ
ーキ液圧を増加させ、小さなペダル踏力で大きな制動力
が得られるようにした気圧式倍力装置が取付けられてい
る。
このような気圧式倍力装置の一般例を第8図に示し説
明する。この気圧式倍力装置は、フロントシェル1とリ
アシェル2とから構成されるハウジング3を有し、ハウ
ジング3の内部はフロントダイアフラム4を備えたフロ
ントパワーピストン5により負圧源と連通するフロント
定圧室6とフロント変圧室7が画成され、リアダイアフ
ラム8を備えたリアパワーピストン9によりフロント変
圧室6に連通されるリア定圧室10とリア変圧室11に画成
されている。
各パワーピストン5,9はバルブボディ12に固定され、
このバルブボディ12には、出力ロッド13が接続されてい
るとともに、入力ロッド14に連結されたプランジャ15が
摺動自在に挿入されている。
バルブボディ12内には、大気弁16および真空弁17が内
蔵されている。この大気弁16は、バルブボディ12の内部
に取り付けた弁体18と、プランジャ15に形成された弁座
19とから構成され、入力ロッド14がバルブボディ12に対
して前進したときに各変圧室7,11と大気とを連通させ
る。真空弁17は、前記大気弁16と兼用される前記弁体18
と、バルブボディ12の内周に形成された弁座20とから構
成され、入力ロッド14がバルブボディ12に対して後退し
たときに各変圧室7,11と各定圧室6,10とを連通させる。
バルブボディの後方内部に位置させて入力ロッド14に
挿通するフィルタ21およびサイレンサ22が設けられてお
り、フィルタ21により大気中の塵埃が吸入されるのを防
止し、またサイレンサ22により吸込み音が外部に漏れる
のを低減するようにしている。
この構成の気圧式倍力装置では、図示しないブレーキ
ペダルが踏み込まれると入力ロッド14が前進して大気弁
16が開き、大気が矢印Aで示すようにフィルタ21および
サイレンサ22を介して吸入されて大気弁16を通り、フロ
ント変圧室7およびリア変圧室11に導入される。これに
よりフロント変圧室7とフロント定圧室6およびリア変
圧室11とリア定圧室10とにそれぞれ差圧が生じて各パワ
ーピストン5,9が前進し、これに伴なってバルブボディ1
2が大きな力で前進して出力ロッド13に推力が伝達され
る。
ブレーキペダルの踏み込みを停止すると、大気弁16が
閉じて各変圧室7,11と大気との連通が遮断されるととも
に、真空弁17も閉じた状態を保つ。
そして、ブレーキペダルの踏み込みが解除されると真
空弁17が開いて各変圧室7,11と各定圧室6,10とが連通さ
れて共に負圧になって初期状態に復帰する。
(発明が解決しようとする課題) ところで、気圧式倍力装置ではコンパクトであること
および急制動時にはブレーキペダルの急速な踏み込み操
作に伴い、迅速に制動力が発生することが望まれるが、
上述した従来の気圧式倍力装置では、フィルタ21および
サイレンサ22が流入抵抗として働き、その分大気の流入
速度が遅くなってしまい、急制動時における迅速性とい
う上述の要望に充分には応えることができないという問
題点があった。なお、急制動時における迅速性を達成す
るようにしたものとして、入力ロッドが押されて弾性変
形装置に所定の大きさの力が加えられたとき、流量制御
装置により、入力ロッドに取付けたフィルタとバルブボ
ディとの間に形成される通路を介し、該フィルタをバイ
パスさせて大気を導入させるようにしたもの(特公昭55
−46897号公報)、あるいは入力ロッドの変位に伴い、
弾性板に設けられたタブを持ち上げてバルブボディ側と
フィルタを覆って設けた筒状のスペーサとの間に形成さ
れたスロットを開いた状態にし、フィルタを介さずに大
気を導入するもの(特公昭52−11387号公報)がある
が、これらは構成が複雑であり上記要望に必ずしも応え
得るものではなかった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもの
で、簡易な構成で急制動時に応答性が良い気圧式倍力装
置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、第1の発明は、ハウジン
グ内をバルブボディに設けたパワーピストンとダイアフ
ラムとにより負圧源と連通する定圧室と負圧源または大
気と連通する変圧室とに画成し、 前記バルブボディに対して入力ロッドの相対的な前進
により開弁して大気を前記変圧室に導入する大気弁と、
入力ロッドの相対的な後退により開弁して前記定圧室と
変圧室とを連通させる真空弁と、を配設し、 大気を前記大気弁を介して前記変圧室に導入して前記
定圧室と変圧室とに生じる差圧によって前記パワーピス
トンを前進させて出力ロッドに倍力した推力を伝達する
気圧式倍力装置において、 前記入力ロッドに挿通するフィルタおよび/またはサ
イレンサをバルブボディの後方内部に位置させて設け、
前記フィルタおよび/またはサイレンサと入力ロッドと
の間に前記バルブボディに対し前記入力ロッドが前方に
所定量相対変位したとき前記バルブボディの内部と大気
側とを連通するバイパス通路を設けたことを特徴とす
る。
上記目的を達成するために、第2の発明は、バルブボ
ディの後方内部に大気弁側からサイレンサとフィルタと
を配置し、前記サイレンサと入力ロッドとの間にバイパ
ス通路を設けたことを特徴とする。
上記目的を達成するために、第3の発明は、バイパス
通路と大気弁との間に空気整流器を設けたことを特徴と
する。
(作用) 第1の発明によれば、大気弁を急激に開くと大気がフ
ィルタおよび/またはサイレンサをバイパスしてバイパ
ス通路を流れるので、フィルタまたはサイレンサによる
流入抵抗を受けることがなくなって大量の空気が円滑か
つ迅速に変圧室に導入されることになる。
第2の発明によれば、大気弁を急激に開くと大気が目
の粗さが細かくして通気性が劣るサイレンサをバイパス
してバイパス通路を流れるので、サイレンサによる大き
な流入抵抗を受けることがなくなって大量の空気が円滑
かつ迅速に変圧室に導入される。
第3の発明によれば、バイパス通路で乱された空気の
流れが空気整流器により整流されることによって、より
迅速に変圧室に空気を導入できかつ空気吸入時の音を小
さくできる。
(実施例) つぎに、本発明の第1の実施例を第1図ないし第3図
に基づいて説明する。
本実施例は、タンデム型の気圧式倍力装置であり、フ
ロントシェル31とリアシェル32とが外周側でセンタプレ
ート33を介してカシメにより結合されてハウジング34を
構成しており、ハウジング34内はセンタプレート33によ
り前後二つの室に画成されている。ハウジング34には、
リアシェル32およびセンタプレート33をそれらの軸線方
向に貫通して移動可能なバルブボディ35が設けられ、バ
ルブボディ35の前部(図中左側)には、前記各空間に対
応させてパワーピストン36,37とダイアフラム38,39の外
周側は固定されており、ダイアフラム38,39の外周側は
ハウジング34側に固定されている。この構成により、ハ
ウジング34内の前側の室は、フロント定圧室40とフロン
ト変圧室41とに画成され、後側の室はリア定圧室42とリ
ア変圧室43とに画成される。フロント定圧室40には、図
示しないインテークマニホールド等の負圧源とフロント
定圧室40とを接続するための負圧導入管44が設けられて
いる。
バルブボディ35には、筒状部45が形成されており、筒
状部45内には後部側から大径内径部46と小径内径部47と
が形成されていて、小径内径部47には、後方(第1図中
右方向)から大径内径部46を挿通する入力ロッド48に結
合されたプランジャ49が摺動自在に嵌合されている。
バルブボディ35の小径内径部47には孔50が形成され、
またプランジャ49には孔50の位置に対応させて溝51が形
成されている。孔50および溝51にはプランジャ49のバル
ブボディ35に対する相対的な移動を一定範囲に規制する
ストップキー52が配設されている。
バルブボディ35の大径内径部46と小径内径部47との間
の段差個所には第1の弁座53が形成されており、またプ
ランジャ49の後端には第2の弁座54が形成されている。
バルブボディ35の大径内径部46には前記各弁座53,54に
離着座可能な弁体55が配設されている。
バルブボディ35には、一方がフロント定圧室40に開口
し、他方がバルブボディ35の内側の弁体55と第1の弁座
53との間に開口する通路56が形成され、該通路56の途中
には、リア定圧室42と連通する通路57が接続されてい
る。また、バルブボディ35には、一方が筒状部45内部に
おける第1の弁座53の前側に開口し、他方がリア変圧室
43に開口する通路58と、一方がリア変圧室43に開口し、
他方がフロント変圧室41に開口する通路59とが形成され
ている。
そして、弁体55と第2の弁座54とが離間(開弁)する
ことにより、各変圧室43,41に大気を導入できるように
なっており、これら弁体55と第2の弁座54とで大気弁60
が構成される。また、弁体55と第1の弁座53とが離間
(開弁)することにより、各変圧室41,43と各定圧室40,
42とが連通するようになっており、これら弁体55と第1
の弁座53とで真空弁61が構成される。
大気弁60の弁体55の内周側に位置してこの弁体55を前
方へ付勢する円すいコイルスプリング62が、一方を弁体
55に他方を入力ロッド48にそれぞれ位置させて設けられ
ている。また、弁体55に位置させて段付の筒状のリテー
ナ63が設けられており、円すいコイルスプリング64がこ
のリテーナ63に一方を、他方を入力ロッド48のつば部65
にそれぞれ支持させて設けられていて、この入力ロッド
48をバルブボディ35に対して後退方向に付勢している。
円すいコイルスプリング64は、プランジャ49をバルブボ
ディ35に対して相対的に後退させることにより前記大気
弁58を閉弁させ、さらにプランジャ49の第2の弁座54が
弁体55を押圧して後方に移動させて真空弁61を開弁させ
るものである。
大径内径部46の後部には、大気中の塵埃を除去するフ
ィルタ66が入力ロッド48に摺動自在に挿通して設けられ
ている。このフィルタ66の前方にはリング状のサイレン
サ67が設けられている。フィルタ66はスポンジ等からな
り大気中の塵埃を除去できる程度の目の粗さに成形され
たものである。また、サイレンサ67は、通気性のある繊
維集合体またはスポンジ等からなりフィルタ66よりも目
の粗さが細かく成形されたもので、フィルタ66に比べ通
気性が劣っている。このサイレンサ67の孔68に、つば部
65と円すいコイルスプリング64との間に介在された円筒
部材69が摺動自在に挿通して設けられている。円筒部材
69の側壁には、バイパス通路を成す複数個の切欠き70が
形成されている。切欠き70の軸方向の長さはサイレンサ
67の厚さに比べて短く、第1図に示す初期状態では、大
気弁60側と大気側とが閉じられ、また、入力ロッド48が
バルブボディ35に対して所定量前方に変位すると大気弁
60側と大気側とが連通するように寸法設定されている。
バルブボディ35には、バルブボディ35の前部に形成さ
れた凸部71に、後端部の凹部72を嵌合させて摺動自在な
出力ロッド73が取付けられており、バルブボディ35の凸
部71と出力ロッド7379の凹部72との間にはリアクション
ディスク74が介装されている。出力ロッド73の先端は、
図示しないマスタシリンダの入力側ピストンに当接して
いる。なお、75はリターンスプリングであり、バルブボ
ディ35を後方へ付勢している。
以上のように構成された気圧式倍力装置の作用を説明
する。
気圧式倍力装置の初期の第1図の状態では、各定圧室
40,42および各変圧室41,43は負圧状態になっており、各
パワーピストン36,37はリターンスプリング75により後
方側に位置している。
ブレーキペダルが急速に踏み込まれて入力ロッド48が
前進すると、第1図の状態から、プランジャ49が前方に
移動して弁体55から第2の弁座54が離れて開弁するとと
もに、円筒部材69がサイレンサ67に対して所定量前方に
移動して切欠き70が開状態となり、大気が、フィルタ66
を通った後切欠き70を介して吸入され、大気弁60および
通路58を通ってリア変圧室43に導入され、さらに、通路
59を通ってフロント変圧室41にも大気が導入される。こ
の際、大気は、サイレンサ67通過による大きな吸入抵抗
を受けることなく切欠き70を介して大気弁60側に送られ
るので、大量の空気が迅速に変圧室41,43に導入される
ことになる。
このように各変圧室41,43へ大気が迅速に導入される
ことにより、各定圧室40,42と変圧室41,43との間に直ち
に圧力差が生じてパワーピストン36,37が前進し、それ
に伴なってバルブボディ35および出力ロッド73が直ちに
前進する。この迅速な前進により、マスタシリンダに倍
力された力が応答性良く出力される。
また、ブレーキペダルが徐々に踏み込まれた場合、切
欠き70が開状態になる前に大気弁60が開弁し、大気が、
フィルタ66を通った後サイレンサ67を介し音エネルギが
低減されて吸入され、こののち上述した場合と同様にし
てリア変圧室43およびフロント変圧室41に導入される。
そして、パワーピストン36,37、バルブボディ35および
出力ロッド73が前進してマスタシリンダに倍力された力
が出力される。
そして、ブレーキペダルの踏み込みを停止すると、真
空弁61が閉じ、また大気弁60も閉じられてマスタシリン
ダへの倍力された力の出力が一定に維持される。
さらに、ブレーキペダルの踏み込みを解除すると、入
力ロッド48が円すいコイルスプリング64によりバルブボ
ディ35に対して後退し、それに伴って第2の弁座54が弁
体55に着座し、さらに弁体55を後方に変位させて第1の
弁座53から離座して真空弁61が開き、変圧室41,43と定
圧室40,42とが連通して共に負圧になり、マスタシリン
ダからの反力によりバルブボディ35が入力ロッド48とと
もに後方に戻されて第1図に示すような初期状態に復帰
する。
なお、サイレンサ67がバルブボディ35に固定されてい
るので入力ロッド48が前進するときにも確実に保持され
るので、安定した制動力を得ることができる。
つぎに、第4図に基づいて第2の実施例を説明する。
このものは第1の実施例のものにくらべ円すいコイルス
プリング64の一方をつば部65に支持し、サイレンサ67に
摺動する筒状部材71を入力ロッド48に嵌装し、筒状部材
71の外周部にバイパス通路である溝72を周方向に複数本
形成したことが異なっており、他の部材は第1の実施例
に示すものと同一のものが用いられている。これら同一
部材は、同一符号で示し、これらの図面記載および説明
は一部のみ行ない他は省略する。
筒状部材71の溝72は筒状部材71の所定長さの前方部73
から入力ロッド48の軸方向に後面部74に達するまで延び
て形成されており、第4図に示す初期状態から筒状部材
71が所定量前方に変位すると、この溝72を通して大気側
と大気弁60側とが連通されるようになっている。
このように構成された気圧式倍力装置では、ブレーキ
ペダルが急激に踏み込まれて入力ロッド48が前進する
と、プランジャ49および筒状部材71が前方に移動して大
気弁60および溝72が開状態となり、大気が、フィルタ66
を通った後溝72を介して吸入され、以下、第1の実施例
と同様にして大気弁60を通ってリア変圧室43およびフロ
ント変圧室41に導入される。この際、大気は、サイレン
サ67通過による大きな吸入抵抗を受けることなく溝72を
介して大気弁60側に送られるので、大量の空気が迅速に
変圧室41,43に導入されることになる。
このように各変圧室41,43へ大気が迅速に導入される
ことにより、第1の実施例と同様にしてパワーピストン
36,37、バルブボディ35および出力ロッド73が直ちに前
進しマスタシリンダに倍力された力が応答性良く出力さ
れる。
つぎに、第5図に基づいて第3の実施例を説明する。
このものは第1の実施例のものに比べ円すいコイルスプ
リング64の一方に当接する凸部75を入力ロッド48に設
け、第5図に示す初期状態でこの凸部75に内径部76の前
方部分が所定量圧縮されて当接するリング状のサイレン
サ77がフィルタ66の前方に位置させてバルブボディ35の
大径内径部46に設けられていることが異なっており、他
の部材は第1の実施例に示すものと同一のものが用いら
れている。これら同一部材は、同一符号で示し、これら
の図面記載および説明は一部のみ行ない他は省略する。
この実施例では凸部75がサイレンサ77に対して前方に変
位し、サイレンサ77の圧縮が所定量減じられると、入力
ロッド48の凸部75の後方部分を通して大気側と大気弁60
側とが連通するようになっており、当該部分がバイパス
通路78を成している。
このように構成された気圧式倍力装置では、ブレーキ
ペダルが急激に踏み込まれて入力ロッド48が前進する
と、プランジャ49および凸部75が前方に移動して大気弁
60が開弁するとともに、サイレンサ77の圧縮量が減じら
れ、この圧縮量が所定量に至るとバイパス通路78が開状
態となり、大気が、フィルタ66を通った後バイパス通路
78を介して吸入され、以下、第1の実施例と同様にして
大気弁60を通ってリア変圧室43およびフロント変圧室41
に導入される。この際、大気は、サイレンサ67通過によ
る大きな吸入抵抗を受けることなくバイパス通路78を介
して大気弁60側に送られるので、大量の空気が迅速に変
圧室41,43に導入されることになる。
このように各変圧室41,43へ大気が迅速に導入される
ことにより、第1の実施例と同様にしてパワーピストン
36,37、バルブボディ35および出力ロッド73が直ちに前
進しマスタシリンダに倍力された力が応答性良く出力さ
れる。
つぎに、第6図に基づいて第4の実施例を説明する。
このものは第1の実施例のものにくらべ円すいコイルス
プリング64の一方をつば部65に支持し、フィルタ66の前
方部分の大径内径部46にリング状のサイレンサ79を固定
し、サイレンサ79の孔80に入力ロッド48が摺動自在に挿
通され、第6図に示す初期状態でフィルタ66およびサイ
レンサ79が位置する入力ロッド48の外周部に軸方向に延
びた複数の凹部81が形成されていることが異なってお
り、他の部材は第1の実施例に示すものと同一のものが
用いられている。これら同一部材は、同一符号で示し、
これらの図面記載および説明は一部のみ行ない他は省略
する。
入力ロッド48の凹部81は、第6図に示す初期状態でサ
イレンサ79の前面部から所定長さ後方の部分から後方に
延びて形成されており、初期状態ではこの凹部81はフィ
ルタ66およびサイレンサ77に遮蔽されて閉じた状態にな
り、また、入力ロッド48が所定量前進するとこの凹部81
が大径内径部46内に露出しこの凹部81を通して大気弁60
側とフィルタ66ひいては大気側とが挿通されるようにな
っている。
このように構成された気圧式倍力装置では、ブレーキ
ペダルが急激に踏み込まれて入力ロッド48が前進する
と、プランジャ49が前方に移動して大気弁60が開弁する
とともに入力ロッド48の前進により凹部81が開状態とな
り、大気が、フィルタ66を通った後凹部81を介して吸入
され、以下、第1の実施例と同様にして大気弁60を通っ
てリア変圧室43およびフロント変圧室41に導入される。
この際、大気は、サイレンサ67通過による大きな吸入抵
抗を受けることなく凹部81を介して大気弁60側に送られ
るので、大量の空気が迅速に変圧室41,43に導入される
ことになる。
このように各変圧室41,43へ大気が迅速に導入される
ことにより、第1の実施例と同様にしてパワーピストン
36,37、バルブボディ35および出力ロッド73が直ちに前
進しマスタシリンダに倍力された力が応答性良く出力さ
れる。
つぎに、第7図に基づいて第5の実施例を説明する。
このものは第1の実施例のものにくらべ入力ロッド48に
設けた円筒部材82が摺動自在に挿入されるリング状の空
気整流器83をバルブボディ35に固着したことが異なって
おり、他の部材は第1の実施例に示すものと同一のもの
が用いられている。これら同一部材は、同一符号で示
し、これらの図面記載および説明は一部のみ行ない他は
省略する。空気整流器83には、軸方向に直線状に延びた
通路84が多数設けられている。
このように構成された気圧式倍力装置では、入力ロッ
ド48が前進すると、大気弁60が開弁すると共に円筒部材
82の前進により切欠き70が開状態となり、大気が、フィ
ルタ66を通った後切欠き70を介して吸入され、この後空
気整流器83に案内されて大気弁60に送られ、以下、第1
の実施例と同様にして大気弁60を通ってリア変圧室43お
よびフロント変圧室41に導入される。この際、大気は、
サイレンサ67通過による大きな吸入抵抗を受けることな
く切欠き70を介して大気弁60側に送られるので、大量の
空気が迅速に変圧室41,43に導入されることになる。
このように各変圧室41,43へ大気が迅速に導入される
ことにより、第1の実施例と同様にしてパワーピストン
36,37、バルブボディ35および出力ロッド73が直ちに前
進しマスタシリンダに倍力された力が応答性良く出力さ
れる。
さらに、バイパス通路で空気の流れが乱されてもこの
空気は空気整流器84で整流されるので、スムーズに大気
弁60に送られることになり、変圧室への空気導入をより
迅速に行なえ、かつ空気吸入時の音を小さくできる。
なお、上記各実施例では、バルブボディに対し入力ロ
ッドが前方に所定量相対変位したときサイレンサをバイ
パスさせて大気を変圧室に導入する場合を例にしたが、
本発明はこれに限定されるものではなくサイレンサおよ
びフィルタをバイパスさせて大気を導入するように構成
してもよい。また、上記各実施例ではサイレンサとフィ
ルタとを別体で構成し、サイレンサをバイパスさせて大
気を導入する場合を例にしたが、サイレンサおよびフィ
ルタの機能を同一部材で兼用させて構成し、この同一部
材をバイパスさせるようにしてもよい。
(発明の効果) 以上説明したように、大気弁を急激に開くと大気がサ
イレンサまたはフィルタをバイパスし、サイレンサまた
はフィルタ通過に伴う流入抵抗を受けることがなくなる
ので、大量の空気が円滑かつ迅速に変圧室に導入され応
答性の向上が図れる。また、サイレンサに対するバイパ
ス通路を大気が通過することにより、通気性が劣るサイ
レンサによる大きな流入抵抗を受けることがなくなって
大量の空気が円滑かつ迅速に変圧室に導入されることに
なり、応答性をより向上できる。さらに、バイパス通路
で乱された空気が空気整流器により整流されて大気弁に
送られ、より迅速に空気を変圧室に導入できかつ空気吸
入時の音を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、本発明の第1の実施例の気圧式
倍力装置を示し、第1図はその断面図、第2図は動作例
を示す断面図、第3図は同装置の円筒部材を示す斜視
図、 第4図は、本発明の第2の実施例を示す断面図、 第5図は、本発明の第3の実施例を示す断面図、 第6図は,本発明の第4の実施例を示す断面図、 第7図は、本発明の第5の実施例を示す断面図、 第8図は、従来の気圧式倍力装置の一例を示す断面図で
ある。 34……ハウジング 35……バルブボディ 36,37……パワーピストン 38,39……ダイアフラム 40……フロント定圧室 41……フロント変圧室 42……リア定圧室 43……リア変圧室 48……入力ロッド 55……弁体 60……大気弁 61……真空弁 66……フィルタ 67……サイレンサ 69……切欠き

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング内をバルブボディに設けたパワ
    ーピストンとダイアフラムとにより負圧源と連通する定
    圧室と負圧源または大気と連通する変圧室とに画成し、 前記バルブボディに対して入力ロッドの相対的な前進に
    より開弁して大気を前記変圧室に導入する大気弁と、入
    力ロッドの相対的な後退により開弁して前記定圧室と変
    圧室とを連通させる真空弁と、を配設し、 大気を前記大気弁を介して前記変圧室に導入して前記定
    圧室と変圧室とに生じる差圧によって前記パワーピスト
    ンを前進させて出力ロッドに倍力した推力を伝達する気
    圧式倍力装置において、 前記入力ロッドに挿通するフィルタおよび/またはサイ
    レンサをバルブボディの後方内部に位置させて設け、前
    記フィルタおよび/またはサイレンサと入力ロッドとの
    間に前記バルブボディに対し前記入力ロッドが前方に所
    定量相対変位したとき前記バルブボディの内部と大気側
    とを連通するバイパス通路を設けたことを特徴とする気
    圧式倍力装置。
  2. 【請求項2】バルブボディの後方内部に大気弁側からサ
    イレンサとフィルタとを配置し、前記サイレンサと入力
    ロッドとの間にバイパス通路を設けた請求項1記載の気
    圧式倍力装置。
  3. 【請求項3】バイパス通路と大気弁との間に空気整流器
    を設けた請求項1または請求項2に記載の気圧式倍力装
    置。
  4. 【請求項4】バイパス通路がサイレンサおよび/または
    フィルタと入力ロッドとの間に形成した空間部である請
    求項1ないし3のいずれかに記載の気圧式倍力装置。
  5. 【請求項5】バイパス通路が入力ロッドに形成した溝で
    ある請求項1ないし3のいずれかに記載の気圧式倍力装
    置。
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