JP4858099B2 - 負圧式倍力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用の負圧式倍力装置に関し、特にブレーキペダルを強く踏み込んだときに高い応答性を発揮できる負圧式倍力装置に関するものである。
一般に、負圧式倍力装置においては、ブレーキペダルが踏み込まれて、入力ロッドによりプランジャがバルブピストンに対して相対的に前進されると、負圧弁が負圧弁座に当接して変圧室と定圧室との連通を遮断し、プランジャが更に前進されると、大気弁座と大気弁とが開離され、外気より吸音材およびフィルタを介して変圧室に大気が導入される。これにより、変圧室と定圧室との圧力差によってバルブピストンが前方に移動され、マスタピストンが押動されて、ブレーキペダルの踏力に応じたブレーキ油圧がマスタシリンダに発生される。
バルブピストンは変圧室と定圧室との圧力差に応じた作動力で反力部材を弾性変形してマスタピストンを押動するため、反力部材の弾性変形により、反力部材がプランジャを後方へ押圧する。これにより、プランジャが後退させられ、大気弁座が大気弁に着座して大気と変圧室との連通を遮断し、所望のブレーキ油圧を保持するようになっている。
ところで、ブレーキペダルを強く踏み込んだような場合には、変圧室に遅滞なく大気を導入することが必要であるが、吸音材の通気抵抗等によって変圧室に十分な大気を導入することができず、ブレーキ作動の応答性を高めるうえでの限界となっている。特に近年、ブレーキ停止時間を短縮する要望に対し、その改善が求められている。
このような要望を満たすものとして、従来、特許文献1に記載されているような負圧式倍力装置が知られている。係る特許文献1に記載されたものは、弁ハウジング(バルブピストン)の外周にスリーブを設け、このスリーブと弁ハウジングとの間に後方チャンバ(変圧室)に開放する付加的な環状の通気路を形成している。スリーブの後端には付加的な弁体が形成され、弁体は第3の弁座に向けて偏倚され、通常は弁体によって第3の弁座が閉止されている。そして、ブレーキペダルが急激に踏み込まれ、弁ハウジングに対して作動部材(入力部材)が所定以上前進作動された場合には、スリーブの後端に形成された弁体が第3の弁座から離間され、その結果、大気がフィルタより内側スペースおよび中間スペースを通って後方チャンバに流入するだけでなく、付加的な通気路を通って後方チャンバ内に流入されるようになるため、後方チャンバ内の圧力が急速に大気と等しくなり、ブレーキの応答性が高められる。
特公平6−24922号公報(公報第4頁右欄、第4図)
しかしながら、上記した特許文献1に記載されたものにおいては、弁ハウジングの外側に付加的な通気路を形成するスリーブが設けられているため、負圧式倍力装置が大形化する問題があるとともに、付加的な通気路と外気との連通、遮断を行うために、第3の弁座を新たに設けなければならないため、製品の信頼性が低下する問題がある。しかも、弁ハウジングとスリーブはそれぞれ摺動することが必要であるが、その摺動支持部に弁ハウジングに作用するすべての荷重が作用するため、円滑な摺動を行うことが非常に難しく、初期の機能を安定して達成することが難しい問題があった。
このような課題を解決するために、本件出願人は、簡素化と作動の安定性を主たる目的とした負圧式倍力装置を、特願2005−186065として出願した。
かかる先願の発明は、従来の問題点をある程度一掃することができたが、バルブピストンの摺動円筒部の内周と吸音材の外周との間に円筒状部材(51)を配置して、外気に直接連通する副通路(53)を形成した構成であるため、副通路を開閉するための弁体(56)およびスプリング(57)、ならびに副通路をシールするためのシール部材(56a)等が必要で、このために、さらなる部品点数の削減が可能で、かつ低コストの、より簡素でコンパクトな負圧式倍力装置の出現が要望されている。
本発明は係る要望に鑑みなされたもので、高い応答性をもち、しかも、より一層簡素でコンパクトな負圧式倍力装置を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、ブースタシェルを区画部材により変圧室と定圧室とに区画し、該区画部材にバルブピストンの基端部を固着し、前記変圧室と定圧室の圧力差に基づく前記区画部材の出力を前記バルブピストンから出力ロッドに反力部材を介して伝達し、前記反力部材と連携して作用するプランジャとブレーキペダルによって軸動される入力ロッドとを連結して入力部材とし、負圧弁座および大気弁座を前記バルブピストンおよび前記プランジャに形成し、該負圧弁座および大気弁座に接離して前記変圧室を前記定圧室および大気に連通、遮断する負圧弁および大気弁を設け、該大気弁に大気を導入する吸音材を設けた負圧式倍力装置において、前記吸音材と前記入力部材との間に設けられ外気と直接連通するバイパス通路と、前記入力部材上に設けられ、前記吸音材の伸縮力による当接によって接合させられて半径方向に相対的にスライド可能でかつ軸方向に分離可能に保持されるとともに、前記バイパス通路を閉止状態に保持する、少なくとも2つのリテーナ部(53、55)からなるスライド式リテーナ(52)とを備え、前記スライド式リテーナは、前記入力部材が前記バルブピストンに対して相対的に所定以上前進作動されたとき軸方向に分離されて前記バイパス通路を開放するように構成されていることである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記スライド式リテーナは、半径方向に相対的にスライド可能な3つのリテーナ部から構成されていることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または請求項2において、前記バルブピストンに、前記入力部材が前記バルブピストンに対して相対的に所定以上前進作動されたとき、前記スライド式リテーナの前記吸音材側に配置されたリテーナ部(55)に当接して、該リテーナ部の移動を規制する規制部材(58)が設けられていることである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記吸音材は、入力部材の揺動時にも干渉しない大きな内孔を有しており、該内孔と前記入力部材の外周との間で、前記バイパス通路を形成したことである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記吸音材に当接する前記リテーナ部には、円周上に開口部が形成され、該開口部によって前記吸音材を介する大気通路が常時確保されていることである。
上記のように構成した請求項1に係る発明によれば、吸音材と入力部材との間に外気と直接連通するバイパス通路を設け、入力部材上に設けられた少なくとも2つのスライド式リテーナは、吸音材の伸縮力による当接させられて接合させられている。これによって、半径方向に相対的にスライド可能でかつ軸方向に分離可能に保持される。また、このように、吸音材の伸縮力によって当接・接合させられることによって、バイパス通路は閉止状態に保持される。そして、入力部材がバルブピストンに対して相対的に所定以上前進作動されたとき、スライド式リテーナが軸方向に分離してバイパス通路を開放するように構成されているので、吸音材と入力部材との間に設けたバイパス通路を介して大気を直接導入することができ、ブレーキの応答性を的確に高めることができ、しかも、半径方向に相対的にスライド可能でかつ軸方向に分離可能な少なくとも2つのリテーナ部からなるスライド式リテーナによってバイパス通路を開閉する構成であるので、上記したブレーキの応答性をきわめて簡素でコンパクトな構成で達成することができる。

上記のように構成した請求項2に係る発明によれば、スライド式リテーナは、半径方向に相対的にスライド可能な3つのリテーナ部から構成されているので、入力部材の揺動範囲を大きくとることができるとともに、入力部材の揺動時においても各リテーナ部相互の接合状態を容易に維持することができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明によれば、入力部材がバルブピストンに対して相対的に所定以上前進作動されると、吸音材側に配置されたリテーナ部に当接部材が当接してリテーナ部の移動を規制されるので、スライド式リテーナを軸方向に確実に分離させることができ、バイパス通路を的確に開放することができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明によれば、吸音材は、入力部材の揺動時にも干渉しない大きな内孔を有しているので、吸音材が変形せずに吸音できる。
上記のように構成した請求項5に係る発明によれば、吸音材に当接するリテーナ部に形成した開口部によって、吸音材を介する大気通路が常時確保されているので、スライド式リテーナの設置にも係わらず、バルブピストンを大型にすることなく、吸音材を介してバルブピストン内に常時大気を導入することができる。
以下、本発明に係る負圧式倍力装置の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、ブースタシェル1は、フロントシェル2およびリアシェル3から構成され、両シェル2,3間には、区画部材としてのフレキシブルなダイヤフラム4が外周縁のビードで気密的に挟着され、ブースタシェル1の内部を定圧室5と変圧室6とに区画している。ダイヤフラム4には円盤状のプレート7が定圧室5側で重合されている。ダイヤフラム4およびプレート7には円筒状のバルブピストン8の基端部8aの外周面が気密的に固着され、基端部8aの前端面が定圧室5に露出している。フロントシェル2には負圧導入管10が取付けられ、定圧室5は負圧導入管10を介してエンジンの吸気マニホールドに連通されてエンジン作動中は常に負圧に維持されている。
リアシェル3の中心部は、図2に示すように、後方に屈曲されて円筒状の突出部3aが後方に向けて突設され、軸線上に貫通孔3bが形成されている。バルブピストン8には基端部8aから摺動円筒部8bが後方に突設され、摺動円筒部8bが貫通孔3bを貫通してリアシェル3の突出部3aから後方に突出されている。貫通穴3bの内周面と摺動円筒部8bの外周面との間にはシール9が介在され、変圧室6を大気から遮断している。
11はマスタシリンダで、マスタシリンダ11は図1に示すように、後端部11aがフロントシェル2に形成された中心孔を貫通して定圧室5内に気密的に突出し、フランジ部11bがフロントシェル2の前面に当接している。フロントシェル2とリアシェル3とは、両シェルで構成されるブースタシェル1の軸線と外周との略中間位置で軸線と平行に延在する複数本、例えば2本のタイロッド12で結合されてマスタシリンダ11に固定されている。各タイロッド12にはダイヤフラム4に設けた各シール部の摺動穴が気密を保ってそれぞれ摺動自在に嵌合され、定圧室5と変圧室6との間の気密的な区画を維持している。
マスタシリンダ11に前後方向に摺動可能に嵌合されたマスタピストン13は、マスタシリンダ11の後端部から定圧室5内に突出し、バルブピストン8の前端面近傍まで延在している。バルブピストン8とマスタピストン13との間には出力ロッド14が介在されている。バルブピストン8は定圧室5と変圧室6との圧力差に基づくダイヤフラム4の出力を反力部材17を介して出力ロッド14に伝達し、出力ロッド14がマスタピストン13を前方に押動する。フロントシェル2とバルブピストン8の前端面との間にはリターンスプリング16が介在され、バルブピストン8を後方に付勢している。
図2に示すように、バルブピストン8には、前端面から後端面に向けて反力室孔8c、反力室孔8cに開口する反力室孔8cより小径の反力穴8d、プランジャ収納孔8e、プランジャ収納孔8eより大径の弁体収納孔8fが軸線上に順次穿設されている。反力室孔8cには環状凹溝8nが軸線方向に形成され、環状凹溝8nに出力ロッド14の後端に形成された環状突起14aが軸線方向に相対移動可能に嵌合されている。環状突起14aと基端部8aの底面との間で反力室15が形成され、反力室15内に弾性材料で形成された円盤状の反力部材17が収納されている。
21は先端軸部21aが反力穴8d内に摺動可能に延在されたプランジャで、先端軸部21aの先端面は反力穴8dに摺動自在に嵌合された当接部材19の後端面に当接している。プランジャ21の後端面には大気弁座21bが形成されている。
22はH字状のキー部材で、このキー部材22によってバルブピストン8に対するプランジャ21の相対移動量が規制される。キー部材22の両側の直線部の内側がプランジャ21に形成された環状の係合溝21c内に前後方向に所定量相対移動可能に侵入し、両端部は基端部8aとプランジャ収納孔8eとの間に半径方向に穿設された矩形穴8iに両直線部の外側面で摺接して外部に延在している。キー部材22の前後方向の肉厚寸法は、矩形穴8iの前後方向寸法より小さく、キー部材22はバルブピストン8に対しても前後方向に所定量だけ相対移動可能である。また、キー部材22は、バルブピストン8の外周側に突出した両端部にてリアシェル3の突出部3aの端面に当接可能である。これにより、バルブピストン8とプランジャ21とは、矩形穴8iおよび係合溝21cの幅を加算した距離からキー部材22の厚さを2倍した距離を減じた距離だけ軸線方向に相対移動することができる。
プランジャ21の後端には入力ロッド23が回動可能に連結され、入力ロッド23は吸音機能を有する吸音材27を貫通して摺動円筒部8bより後方に延在し、ブレーキペダル25(図1参照)に連結されている。かかるプランジャ21と入力ロッド23とにより、ブレーキペダル25によって軸動される入力部材20を構成している。
入力ロッド23とリアシェル3の突出部3aとの間には蛇腹26が固定され、バルブピストン8の摺動円筒部8bの外周を覆っている。蛇腹26の端面には円周上複数の通気穴26aが開口され、この通気穴26aより吸音材27、バルブピストン8内に外気が導入されるようになっている。
変圧室6を定圧室5または大気に切換えて連通する弁機構30は、バルブピストン8の弁体収納孔8fの断面部とプランジャ収納孔8eの後方延長部が湾曲長円状の平面8jを形成し、2個の湾曲長円状の平面8jに第1負圧弁座8kが2個軸線に対して対称に突設されている。第1負圧弁座8kは平面8jに凸条が軸線を中心とする円弧に沿って彎曲した長円の周囲に突設して形成され、第1負圧弁座8kに取囲まれた通路8mはバルブピストン8の側壁を貫通して定圧室5に開口している。プランジャ21の後端部に形成された拡張部21dの後面に弁体収納孔8fの内周に形成される空気導入路を取囲むように大気弁座21bが形成されている。弁体収納孔8fには円盤状の弁体31が前後方向に移動可能に遊嵌されている。弁体31の前端面には第1負圧弁座8kに接離して変圧室6と定圧室5とを連通、遮断する平面の第1負圧弁31aが形成されている。弁体31の前端面の第1負圧弁31aより小径側には大気弁31bが環状に突設され、大気弁31bが大気弁座21bに接離して変圧室6と大気とを連通、遮断する。
弁体31の後端は、弁体31の軸線方向の移動を許容するベローズ34を介して環状の保持体35に連結されている。保持体35は弁体収納孔8fの内周に嵌合され、入力ロッド23の中央部に係止されたスプリング受け37との間に介在された圧縮スプリング38のバネ力により弁体収納孔8fの肩部に押圧されている。
弁体31の後端面とスプリング受け37との間には圧縮スプリング39が介在され、入力ロッド23に対して弁体31を前方に付勢している。これにより、通常時(ブレーキの非作動時)は、大気弁31bを大気弁座21bに接触させて変圧室6と大気との連通を遮断するとともに、負圧弁31aを第1負圧弁座8kに対して僅かに離れた位置に保持して変圧室6と定圧室5とを互いに連通している。
40はプランジャ21を取囲む弁座部材で、後方の円筒部40aはバルブピストン8のプランジャ収納孔8eの内周面にシール41よって気密的にシールされて軸線方向に摺動可能に嵌合されている。弁座部材40の円筒部40aの後端には大気弁座21bを包囲する第2負圧弁座40bが設けられ、第2負圧弁座40bは通常状態においては、第1負圧弁座8kより僅かに前方に位置していて、弁体31に当接していない。弁座部材40の円筒部40aの後端は、第1負圧弁座8kと円周方向にずれた位置、例えば2個の第1負圧弁座8kの間で部分的に大径側に拡大され、拡大した部分の第2負圧弁座40bが主な大気導入部40cとなっている。弁座部材40を後方に付勢する圧縮スプリング43が弁座部材40の円筒部40aの外周面に突設された環状突起40hとプランジャ収納孔8eの内周面に突設された環状段部8hとの間に介在されている。
弁座部材40の先端部にはプランジャ21の先端軸部21aの大径部に摺動可能に嵌合する環状の係合部40dが設けられ、係合部40dと円筒部40aとの間は2本の連結部40eで連結されている。2本の連結部40eは先端軸部21aの両側でH字状のキー部材22の両直線部に挟まれ、キー部材22の横棒部が一方の連結部40eの外周に当接し両直線部の内側面に形成された係止部が他方の連結部40eの外周に係合して抜け止めされている。これにより、弁座部材40はキー部材22によって回り止めされ、一対の大気導入部40cがキー部材22と同位相に保持され、2個の第1負圧弁座8kの間に位置される。2本の連結部40eは、環状突起8hに設けられた切欠き部、および環状突起8hに嵌合するプランジャ21の嵌合部に軸線方向に設けられた連通溝を通ってプランジャ収納孔8eから矩形穴8iに延在している。
バルブピストン8内には、矩形穴8iの前方に2面幅の係止部材収納溝8pが円周上2個所に形成され、係止部材収納溝8pに係止部材45が半径方向に移動可能に保持されている。係止部材45には弁座部材40の先端に形成された係合突起40fに係合する爪部45aが設けられ、係止部材45と弁座部材40の係合によって、第2負圧弁座40bが弁体31に対し前方に離れるように弁座部材40を圧縮スプリング43のバネ力に抗して通常位置に保持するようになっている。係止部材45の半径方向外端には、バルブピストン8に形成された環状溝8qに装着されたガータースプリング47が係合され、ガータースプリング47によって係止部材45を爪部45aが係合突起40fに係合する内側方向に付勢している。
係止部材45の内周面にはカム面45bが形成され、プランジャ21がバルブピストン8に対して所定量以上相対前進すると、プランジャ21がカム面45bを押圧して係止部材45をガータースプリング47の付勢力に抗して半径方向外方に押動し、爪部45aを係合突起40fから離脱させるようになっている。
なお、係止部材45より離脱された弁座部材40は、プランジャ21がバルブピストン8に対して所定量以上相対前進していない状態で弁座部材40がバルブピストン8に対して相対的に前進されると、再び係合されて、弁座部材40を通常位置に保持する。弁座部材40の係合部40dの後端がキー部材22に当接した状態で、キー部材22がリアシェル3の突出部3aの段部内面に当接した後に、バルブピストン8がリターンスプリング16のバネ力によって後退されると、弁座部材40がバルブピストン8に対して相対的に前進され、係合突起40fの先端面が爪部45aの端面に係合して爪部45aをガータースプリング47のバネ力に抗して押し広げて通過し、係合突起40fが再び爪部45aと係合して弁座部材40を通常位置に保持する。
バルブピストン8の摺動円筒部8bの開口端の内周には、摺動円筒部8b内に大気を導入するフェルト状の吸音材27が軸方向に移動可能に嵌装されている。吸音材27は、これを通過する大気の通気抵抗によって、図2の左方向に押圧され、後述するスライド式リテーナ52に当接されるようになっている。吸音材27は、入力ロッド23の軸径もより十分に大きな内孔27aを有しており、入力ロッド23の揺動時にも入力ロッド23と干渉することなく、吸音材27を変形させずに吸音できるようにしている。吸音材27の内孔27aと入力ロッド23の外周との間で、外気と直接連通するバイパス通路51が形成される。
スプリング受け37の後端には、半径方向に相対的にスライド可能でかつ軸方向に分離可能な複数のリテーナ部からなるスライド式リテーナ52が設けられている。第1の実施の形態においては、スライド式リテーナ52は3つのリテーナ部53、54、55からなり、第1のリテーナ部53はスプリング受け37の後端に一体的に設けられ、第2および第3のリテーナ部54、55は第1のリテーナ部53と吸音材27との間に、半径方向に相対的にスライド可能に配置されている。スライド式リテーナ52には、吸音材27がそれ自身の伸縮力によって当接され、通常は3枚のリテーナ部53、54、55および吸音材27が互いに接合され、バイパス通路51を閉止状態に保持している。
第1、第2および第3のリテーナ部53,54,55は、入力ロッド23の揺動に伴って半径方向に相対的にスライドしても、隣合うリテーナ部同士が全周で接合状態を維持できるように構成されている。このために、吸音材27側に配置された第3のリテーナ部55は、外径が摺動円筒部8bの内径にほぼ等しく、かつ内径が吸音材27の内孔27aの内径にほぼ等しいリング状をなしており、また、第1のリテーナ部53と第3のリテーナ部54との間に配置された第2のリテーナ部54は、外径が第3のリテーナ部55の外径より小さくかつ第3のリテーナ部55の内径より大きいとともに、内径が第1のリテーナ部53の内径より大きくかつ第1のリテーナ部53の外径より小さいリング状をなしている。これにより、入力ロッド23が揺動した場合に、3つのリテーナ部53,54,55の半径方向への相対的なスライド作用によって、入力ロッド23の揺動を許容するとともに、入力ロッド23の揺動状態においても、リテーナ部53,54,55相互の接合状態を全周で維持できるようにしている。
第3のリテーナ部55の外周縁部には、図3に示すように、円周上複数の切欠きからなる開口部55aが形成され、この開口部55aによって、バルブピストン8の摺動円筒部8b内を吸音材27を介して外部に常時連通する大気通路を確保している。
スライド式リテーナ52と保持体35との間には、塵芥等の通過を防止するスポンジ状のフィルタ57を保持した規制部材58が配置され、規制部材58はバルブピストン8の摺動円筒部8bの内周に嵌合され、先端部を保持体35に係合されている。フィルタ57は、外径が第2のリテーナ部54の外径より大きく、内径がスプリング38の外径より大きくなっており、通常はフィルタ57自身の伸縮力によって、フィルタ57の後端面が第1のリテーナ部53に常時当接されている。
規制部材58の後端面58aと第3のリテーナ部55との間には少量の隙間が設けられ、入力部材20がバルブピストン8に対して相対的に所定量前進作動されると、スライド式リテーナ52の第1のリテーナ部53によってフィルタ57を圧縮しながら、第3のリテーナ部55が規制部材58の後端面58aに当接してそれ以上の前進を阻止(規制)されるようになっている。この結果、第2のリテーナ部54が第3のリテーナ部55より離間され、図4に示すように、第2のリテーナ部54と第3のリテーナ部55との間に半径方向通路60が形成されるようになっている。
上記した構成により、ブレーキの非作動時および通常作動時においては、3つのリテーナ部53,54,55および吸音材27が互いに接合状態に保持されて、バイパス通路51を閉止している。しかるに、入力部材20がバルブピストン8に対して所定量以上前進作動されると、スライド式リテーナ52の第1のリテーナ部53が、フィルタ57を押縮しながらスプリング38のバネ力に抗して入力部材20と一体的に前進されるとともに、吸音材27がそこを通過する大気の通気抵抗による圧力差によって、第2および第3のリテーナ部54、55を押動しながら入力部材20と一体的に前進される。そして、第3のリテーナ部55が規制部材58の後端面58aに当接すると、第3のリテーナ部55および吸音材27の前進作動が規制され、その結果、第3のリテーナ部55に対して第2のリテーナ部54が離間されて、第2のリテーナ部54と第3のリテーナ部55との間に半径方向通路60が形成され、バイパス通路51が開口されるようになる。なお、この場合、3枚のリテーナ部53、54、55の摩擦状態によっては、第2のリテーナ部54が第3のリテーナ部55側に残存し、第2のリテーナ部54に対して第1のリテーナ部53が離間されて第1のリテーナ部53と第2のリテーナ部54との間に半径方向通路60が形成され、バイパス通路51が開口されることもあり得る。
次に、上記した第1の実施の形態に係る負圧式倍力装置の作動について説明する。ブレーキペダル25の通常の作動時においては、ブレーキペダル25が踏まれて、入力ロッド23とともにプランジャ21が圧縮スプリング38のバネ力に抗して前進されると、弁体31が圧縮スプリング39のバネ力により前進され、第1負圧弁31aが第1負圧弁座8kに当接して変圧室6と定圧室5との連通を遮断する。プランジャ21が更に前進されると、大気弁座21bと大気弁31bとが開離され、吸音材27およびフィルタ57を介してバルブピストン8内に導入された大気が、大気弁31bを介して変圧室6に流入する。
これにより、変圧室6と定圧室5との間で圧力差が発生し、この圧力差によりダイヤフラム4、プレート7およびバルブピストン8が前方に移動され、出力ロッド14が反力部材17を介して前進される。従って、マスタピストン13が出力ロッド14により押動され、ブレーキペダル25の踏力に応じたブレーキ油圧がマスタシリンダ11に発生される。
なお、上記したブレーキペダル25の通常の作動時においては、バルブピストン8に対する入力ロッド23の相対移動量が小さいため、スライド式リテーナ52の3つのリテーナ部53、54、55が互いに離間することがなく、バイパス通路51は閉止状態に維持されている。また、弁座部材40と係止部材45は図2に示す係合状態に維持され、第2負圧弁座40bは弁体31より離間されている。
バルブピストン8はダイヤフラム4に作用する両室5,6内の圧力差に応じた作動力で反力部材17を弾性変形して出力ロッド14を介してマスタピストン13を押動する。反力部材17の弾性変形により、反力部材17が反力穴8dに流入して当接部材19を介してプランジャ21の先端軸部21aの先端部を後方へ押圧する。このため、プランジャ21が後退され、大気弁座21bが大気弁31bに着座して大気と変圧室6との連通を遮断し、所望のブレーキ油圧を保持する。このとき、ブレーキペダル25を踏む力は、入力ロッド23を介してプランジャ21の先端軸部21aから反力部材17に伝達され、反力部材17が踏力に応じて弾性変形するので、運転者は反力を感じることができる。
ブレーキ作動後、ブレーキペダル25が開放されると、入力ロッド23とともにプランジャ21が圧縮スプリング38のバネ力によりバルブピストン8に対して後方に移動されるため、大気弁座21bが大気弁31bに当接して弁体31がバルブピストン8に対して相対的に後方に移動され、第1負圧弁31aが第1負圧弁座8kから開離される。これにより、定圧室5内の負圧が通路8mを通って変圧室6に導入され、変圧室6と定圧室5との圧力差が無くなる。従って、バルブピストン8、プレート7およびダイヤフラム4がリターンスプリング16のバネ力により後方に移動されるとともに、マスタピストン13が後方に移動されてマスタシリンダ11内の油圧が無くなる。
プランジャ21はキー部材22がリアシェル3の突出部3aの段部内面に当接するのと同時に停止し、バルブピストン8はキー部材22に当接して停止する。これにより、ブレーキの非作動時に第1負圧弁31aが第1負圧弁座8kに極めて接近した状態となり、ブレーキが掛けられたとき弁体31の前方移動により第1負圧弁31aが第1負圧弁座8kに迅速に当接することができる。
ところで、ブレーキペダル25が強くないしは急激に踏み込まれた場合には、入力ロッド23が通常作動時よりもバルブピストン8に対してより多く前進される。入力ロッド23がバルブピストン8に対して所定以上前進作動すると、入力ロッド23とともにスライド式リテーナ52がフィルタ57を押縮しながら圧縮スプリング38のバネ力に抗して移動される。このとき、吸音材27は、吸音材27を通過する大気の通気抵抗によって、前方(図2の左方向)に押圧されているため、入力ロッド23およびスライド式リテーナ52と一体的に前進作動される。そして、第3のリテーナ部55が規制部材58の後端面58aに当接して、第3のリテーナ部55および吸音材27の前進作動が規制されると、第3のリテーナ部55に対して第2のリテーナ部54が離間され、その結果、第2のリテーナ部54と第3のリテーナ部55との間に半径方向通路60が形成され、バイパス通路51が開口される。
これにより、前述したように吸音材27、フィルタ57、大気弁31bを介して変圧室6に流入される大気とは別に、吸音材27を介することなく、図4の矢印で示すように、バイパス通路51より、第2および第3のリテーナ部54、55間の半径方向通路60、フィルタ57、ならびに大気弁31bを介して変圧室6に大気が直接流入されるようになる。
従って、ブレーキペダル25を強く、急激に踏み込んだ場合には、吸音材27を介することなく、バイパス通路51を介して変圧室6に十分な大気が遅滞なく導入され、急ブレーキ時の作動の応答性を的確に高めることができるようになる。その後、入力ロッド23の前進作動にバルブピストン8が追従作動されると、規制部材58による規制が解除されるため、第3のリテーナ部55および吸音材27が前進され、再び3つのリテーナ部53,54,55および吸音材27が互いに接合状態に保持される。
なお、ブレーキペダル25の操作によって入力ロッド23が、図5に示すように揺動するが、吸音材27は入力ロッド23の揺動を許容するに十分な大きさの内孔27aを有しているとともに、スライド式リテーナ52の各リテーナ部53,54、55が半径方向に相対的にスライドでき、しかも、スライド式リテーナ52の倒れに応じて吸音材27が変形することにより、3つのリテーナ部53,54,55および吸音材27の接合状態が持続され、バイパス通路51の閉止状態を確保する。
次に、運転者がブレーキペダル25を急速に踏み込んだ緊急ブレーキ時の作動について説明する。緊急ブレーキ特性は、ジャンピング特性を変化させて、通常ブレーキ時より大きな推進力が出力部材14に印加されることによって達成される。ジャンピング特性を変化させるためには、当接部材19と反力部材17との間の隙間を大きくすればよい。すなわち、大気弁31bを後方に移動させることによって、隙間を拡大し、当接部材19が反力部材17から反力を受けるまでの出力を大きくして、入力に対する出力の比率が無限大になるいわゆるジャンピング状態での出力を通常状態よりも大きくするようにしている。
入力に対する出力の比率が無限大になるジャンピング特性は、第1負圧弁31aが第1負圧弁座8kに当接し、大気弁31bが大気弁座21bから開離し始めてから当接部材19が反力部材17に当接するまでのプランジャ21の前進距離によって決まる。緊急ブレーキ時には、第2負圧弁座40bが弁体31に形成された第2負圧弁31cに当接して弁体31を後方に移動するので、大気弁31bが大気弁座21bから開離し始めてから当接部材19が反力部材17に当接するまでのプランジャ21の前進距離が通常ブレーキ時より大きくなって、その間に大気弁31bが大気弁座21bから開離される距離が大きくなり、変圧室6が急速かつ強制的に大気に連通され、通常ブレーキ時より大きい推力が出力部材14に出力されてジャンピング特性が高くなる。
運転者がブレーキペダル25を急速に踏み込んだ緊急ブレーキ時には、前述したようにプランジャ21がバルブピストン8に対して所定量以上相対前進されるため、プランジャ21の先端軸部21aの大径部が係止部材45のカム面45bを押圧して爪部45aが係合突起40fから離脱するように係止部材45がガータースプリング47のバネ力に抗して押動され、係止部材45より弁座部材40が解放される。これにより、弁座部材40は圧縮スプリング43のバネ力によってバルブピストン8に対して所定量後退され、第2負圧弁座40bが弁体31に当接して弁体31を後退させ、大気弁31bを大気弁座21bから開離させる。弁座部材40のバルブピストン8に対する後退は、矩形穴8iの後端面に当接したキー部材22に係合部40dの後端が当接することによって規制される。これにより、変圧室6が急速かつ強制的に大気と連通され、通常ブレーキ時より大きい推力が出力部材14に出力され、大きな液圧がマスタシリンダから送出される。出力が増大されると反力部材17が反力穴8d内に流入して当接部材19を介してプランジャ21を後方に押し戻すため、大気弁座21bが大気弁31bと当接して大気の流入を阻止し、緊急ブレーキ時の出力が決定される。
かかる緊急ブレーキ時においては、前述したようにバルブピストン8内に吸音材27を介することなく大気が遅滞なく導入されるので、緊急ブレーキ時の大きなブレーキ力を高感度に出力できるようになる。
ブレーキペダル25が解放されると、圧縮スプリング38のバネ力によりプランジャ21がバルブピストン8および弁体31に対して相対的に後方に移動され、第2負圧弁31cが第2負圧弁座40bから開離されて変圧室6と定圧室5とが連通されるため出力が低下し、バルブピストン8がリターンスプリング16によって後方に移動される。キー部材22がリアシェル3の突出部3aの段部内面に当接した後に、バルブピストン8がリターンスプリング16のバネ力によって後退されると、キー部材22に係合部40dの後端で当接していた弁座部材40がバルブピストン8に対して相対的に前進される。これにより、係合突起40fの先端面が爪部45aの端面に係合し、係止部材45をガータースプリング47のバネ力に抗して押し広げて爪部45aを通過し、通過後にガータースプリング47のバネ力によって係止部材45が戻されて爪部45aが環状の係合突起40fと係合して弁座部材40を通常位置に係止する。
上記した第1の実施の形態においては、スライド式リテーナ52を、半径方向に相対的にスライド可能でかつ軸方向に分離可能な3つのリテーナ部53、54、55によって構成したが、入力部材20の揺動角があまり大きくない場合には、少なくとも2つのリテーナ部からなるスライド式リテーナ52、すなわち、上記した実施の形態における第2のリテーナ部(54)を省いた第1および第3のリテーナ部53,55からなるスライド式リテーナ52によっても、上記したと同様な機能を達成できるものである。
上記した第1の実施の形態においては、通常時(ブレーキの非作動時)に、フィルタ57をスライド式リテーナ52(第1のリテーナ部53)に当接させるようにしたが、通常時は、フィルタ57と第1のリテーナ部53との間に僅かな隙間を設けておいて、バイパス通路51が開口される前に第1のリテーナ部53をフィルタ57に当接させるようにしてもよい。また、スライド式リテーナ52に当接するフィルタ57は、本発明にとって必ずしも必要な要件ではなく、省略することもできる。
また、上記した第1の実施の形態においては、緊急ブレーキ時にジャンピング特性を変化させて通常ブレーキ時より大きなブレーキ力を出力できる緊急ブレーキ機能を備えた負圧式倍力装置について説明したが、本発明にとって、緊急ブレーキ機能は必ずしも必要な要件ではなく、緊急ブレーキ機能を持たない負圧式倍力装置に適用できることは勿論である。そして、緊急ブレーキ機能を持たない負圧式倍力装置における負圧弁座および負圧弁ならびに大気弁座および大気弁とは、図2における第1負圧弁座8kおよび第1負圧弁31aならびに大気弁座21bおよび大気弁31bを指す。
さらに、上記した第1の実施の形態においては、バルブピストン8内への大気通路を確保するために、スライド式リテーナ52の第3のリテーナ部55の外周縁部に円周上複数の切欠きからなる開口部55aを形成した例で述べたが、開口部55は切欠きの他、第3のリテーナ部55の外周部円周上に貫通した多数の穴であってもよく、この多数の穴によって大気通路とすることもできる。
図6、図7および図8は、本発明の第2の実施の形態を示すもので、第1の実施の形態と異なる点は、第1の実施の形態における3つのリテーナの中間に位置する第2のリテーナ54と規制部材58とを一体化するとともに、規制部材58に装着されていたフィルタ57を吸音材27の内周面と入力ロッド23の外周面との間に配置したことである。従って、以下においては、第1の実施の形態と異なる点を主に説明し、同一構成部分については同一部品に同一の参照番号を付し、説明を省略する。
図6において、バルブピストン8の摺動円筒部8bの開口端の内周に軸方向に移動可能に嵌装されたフェルト状の吸音材127の内周面と、吸音材127を貫通する入力ロッド23の外周面との間に、スポンジ状のフィルタ157が装着されている。吸音材127と、入力ロッド23に係合するスプリング受け37との間には、略半径方向に相対的にスライド可能でかつ軸方向に分離可能な第1、第2および第3のリテーナ部153、154、155からなるスライド式リテーナ152が、入力ロッド23上に配設されている。
第1のリテーナ部153は、入力ロッド23の中央部に係止されたスプリング受け37の後端に一体的に設けられ、入力ロッド23の回動中心を中心とする球面状に形成されている。
第2のリテーナ部154は、第1のリテーナ部153に略半径方向にスライド可能に球面接合する球面部154aを有し、この球面部154aの中心穴の内径は、後述する第3のリテーナ部155に形成した通気穴155aを塞がない寸法に設定されている。第2のリテーナ部154の球面部154aの外周には、図7に示すように、円周方向に間隔を有して複数の突起部154bが形成されている。突起部154bは、バルブピストン8の摺動円筒部8bの内周に平行に折り曲げられて規制部154cを形成し、この規制部154cの先端は、保持体35に接近する位置まで延在されている。これにより、第2のリテーナ部154の球面部154aの外周には、突起部154bの各間に複数の凹部154dが形成され、これら凹部154dを介して吸音材127を通過した外気が弁機構30に導入されるようになっている。
第2のリテーナ部154と吸音材127との間には、第2のリテーナ部154の球面部154aに略半径方向にスライド可能に球面接合する球面状の第3のリテーナ部155が入力ロッド23の外周に遊嵌されている。第3のリテーナ部155の外周部は、吸音材127の内端面の内周部に当接され、これによって、吸音材27は、それ自身の伸縮力によって第3のリテーナ部155に面接触されている。第3のリテーナ部155の内径は、フィルタ157の内径にほぼ一致され、フィルタ157の内端面が第3のリテーナ部155に当接されている。第3のリテーナ部155の外径は、吸音材127の半径方向の中央位置に設定され、吸音材127の外周部分より外気を導入できるようにしている。第3のリテーナ部155の内周部には、図8に示すように、フィルタ157の内端面に開口する通気穴155aが円周方向に複数形成されている。
第1、第2および第3のリテーナ部153、154、155、ならびに吸音材127は、通常、保持体35とスプリング受け37との間に介在された圧縮スプリング38のバネ力により、互いに接合した状態に保持され、バイパス通路51が閉止されている。これにより、通常時は、吸音材127を通過した外気が、第2のリテーナ部154の凹部154dを介して摺動円筒部8b内に導入されるようになる。
しかるに、バルブピストン8に対する入力ロッド23の前進量が所定値以上になって、第2のリテーナ部154の規制部154cが保持体35に当接して、第2のリテーナ部154の前進が停止されると、第1のリテーナ部153が第2のリテーナ部154に対して離間され、第1のリテーナ部153と第2のリテーナ部154との間に半径方向通路が形成され、吸音材127と入力ロッド23との間に設けられたフィルタ157を通過するバイパス通路51が開口されるようになる。
次に、上記した第2の実施の形態における動作について説明する。バルブピストン8に対する入力ロッド23の前進量が所定値以下で、第2のリテーナ部154の規制部154cが保持体35に当接しない通常作動時には、3つのリテーナ部153、154、155は入力ロッド23と一体に前進する。このとき、吸音材127は、吸音材127を通過する外気の通気抵抗による圧力差によって図6の左方に押されて、リテーナ部153、154、155と一体に前進する。また、フィルタ157は、吸音材127、入力ロッド23およびリテーナ部153、154、155が同じ量前進するため、これらと一体に前進する。
このため、第1、第2および第3のリテーナ部153、154、155、ならびに吸音材127は、互いに接合した状態に保持され、吸音材127と入力ロッド23との間に設けられたフィルタ157を通るバイパス通路51は閉止されており、吸音材127を通過した外気が、リテーナ154の凹部154aを通ってバルブピストン8の摺動円筒部8b内に導入され、弁機構30に向かって流れる。
バルブピストン8に対する入力ロッド23の前進量が所定値以上で、第2のリテーナ部154が保持体35に当接する急速作動時、すなわち、ブレーキペダルが強くないしは急激に踏み込まれた緊急のブレーキ時には、第2のリテーナ部154の規制部154cが保持体35に当接して前進が停止されるため、第2のリテーナ部154に当接する第1および第3のリテーナ部153、155、ならびに第3のリテーナ部155に当接する吸音材27およびフィルタ57も同様に停止する。しかるに、入力ロッド23と第1のリテーナ部153はさらに前進するため、第1のリテーナ部153と第2のリテーナ部154とが離間し、その結果、第1のリテーナ部153と第2のリテーナ部154との間に隙間(半径方向通路)が形成される。この隙間の形成によって、フィルタ157を通過するバイパス通路51が開口され、このバイパス通路51を介して外気がバルブピストン8の摺動円筒部8b内に導入される。
これにより、第1の実施の形態と同様に、吸音材127を介して弁機構30に流入される外気とは別に、吸音材127を介することなく、フィルタ157ならびに第1および第2のリテーナ部153、154間の隙間(バイパス通路51)を通して弁機構60に外気が直接流入できるようになる。
なお、入力ロッド23が回動中心を中心に揺動した場合には、第1および第3のリテーナ部153、155が、第2のリテーナ部154に対して球面接合状態を維持しながら、略半径方向にスライドされる。
上記した第2の実施の形態によれば、第2のリテーナ部154に一体に規制部154cを形成したので、第1の実施の形態に比べて、部品点数を削減でき、負圧式倍力装置のコストを低減できるようになる。
上記した第2の実施の形態においては、スライド式リテーナ152を構成するリテーナ部153、154、155を、入力ロッド23の回動中心を中心とした球面状に形成したが、各リテーナ部153、154、155を球面状に構成することは、本発明にとって必ずしも必要な要件ではなく、第1の実施の形態と同様に、リテーナ部153、154、155を半径方向にスライド可能に接合するようにしてもよく、また、リテーナ部の数も、例えば、第3のリテーナ部155を省略して、第1のリテーナ部153と第2のリテーナ部154との2つによって構成することも可能である。
なお、リテーナ部153、154、155を球面状に構成したことにより、リテーナのスライド方向は、厳密な意味で半径方向とはならないが、第2の実施の形態における略半径方向のスライドも、実質的な意味で請求項における半径方向のスライドに包含されることは勿論である。
本発明に係る負圧式倍力装置の第1の実施の形態を示す断面図である。 図1のA−A線に沿って矢視した弁機構部分の拡大断面図である。 図2のB−B線に沿って矢視した断面図である。 ブレーキペダルが強く踏み込まれた場合の作動状態を示す要部断面図である。 入力部材が揺動した状態を示す作動状態図である。 本発明に係る負圧式倍力装置の第2の実施の形態を示す要部断面図である。 第2の実施の形態における第2のリテーナの外観図である。 第2の実施の形態における第3のリテーナの外観図である。
符号の説明
1…ブースタシェル、2…フロントシェル、3…リアシェル、4…区画部材(ダイヤフラム)、5…定圧室、6…変圧室、8…バルブピストン、8b…摺動円筒部、8k…第1負圧弁座、11…マスタシリンダ、13…マスタピストン、14…出力ロッド、15・・・反力室、16…リターンスプリング、17…反力部材、20…入力部材、21…プランジャ、21b…大気弁座、22…キー部材、23…入力ロッド、25…ブレーキペダル、27、127…吸音材、30…弁機構、31…弁体、31a…第1負圧弁、31b…大気弁、35…保持体、37…リテーナ、38、39…スプリング、40…弁座部材、51…バイパス通路、52、152…スライド式リテーナ、53、54、55、153、154、155…リテーナ部、55a…開口部、57、157…フィルタ、58…規制部材、60…半径方向通路、154a…球面部、154c…規制部。

Claims (5)

  1. ブースタシェル(1)を区画部材(4)により変圧室(6)と定圧室(5)とに区画し、該区画部材にバルブピストン(8)の基端部(8a)を固着し、前記変圧室と前記定圧室の圧力差に基づく前記区画部材の出力を前記バルブピストンから出力ロッド(14)に反力部材(17)を介して伝達し、前記反力部材と連携して作用するプランジャ(21)とブレーキペダル(25)によって軸動される入力ロッド(23)とを連結して入力部材(20)とし、負圧弁座(8k)および大気弁座(21b)を前記バルブピストンおよび前記プランジャに形成し、該負圧弁座および前記大気弁座に接離して前記変圧室を前記定圧室および大気に連通、遮断する負圧弁(31a)および大気弁(31b)を設け、該大気弁に大気を導入する吸音材(27)を設けた負圧式倍力装置において、
    前記吸音材と前記入力部材との間に設けられ外気と直接連通するバイパス通路(51)と、
    前記入力部材上に設けられ、前記吸音材の伸縮力による当接によって接合させられて半径方向に相対的にスライド可能でかつ軸方向に分離可能に保持されるとともに、前記バイパス通路を閉止状態に保持する、少なくとも2つのリテーナ部(53、55)からなるスライド式リテーナ(52)とを備え、
    前記スライド式リテーナは、前記入力部材が前記バルブピストンに対して相対的に所定以上前進作動されたとき軸方向に分離されて前記バイパス通路を開放するように構成されていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  2. 請求項1において、前記スライド式リテーナは、半径方向に相対的にスライド可能な3つのリテーナ部(53、54、55)から構成されていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記バルブピストンに、前記入力部材が前記バルブピストンに対して相対的に所定以上前進作動されたとき、前記スライド式リテーナの前記吸音材側に配置されたリテーナ部(55)に当接して、該リテーナ部の移動を規制する規制部材(58)が設けられていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記吸音材は、前記入力部材の揺動時にも干渉しない大きな内孔(27a)を有しており、該内孔と前記入力部材の外周との間で、前記バイパス通路を形成したことを特徴とする負圧式倍力装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記吸音材に当接する前記リテーナ部には、円周上に開口部(55a)が形成され、該開口部によって前記吸音材を介する大気通路が常時確保されていることを特徴とする負圧式倍力装置。
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