JPH06156669A - ローラー式パレット搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のパレットの連続的搬送が可能であると
ともに、上記各パレットの間隔が一定に保持できる、し
たがって搬送能率及び施設の自動化に優れたローラー式
パレット搬送装置を図る。 【構成】 左右１対のローラーコンベアー３の間に配設
され前後方向に延びる水平長方形可動部材であってパレ
ット０６の長さにパレット０６の前後方向すき間寸法を
加えた長さの移動ストロークで前後方向に往復的移動を
くり返すシヤトル部材１２と、シヤトル部材１２の上に
上記移動ストロークの間隔でそれぞれ起倒可能に配設さ
れ送り行程では一斉に起立して上端で各パレット０６の
後面をそれぞれ押し、戻り行程では倒伏して各パレット
０６の下面を潜り抜けたのちパレット０６の後端で自動
的に起立する複数の可動送り爪とを具えたこと。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はローラー式パレット搬送
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、加工が完了した機械部品を組立
前に自動的に入庫及び出庫して一時保管する自動立体倉
庫用のパレット搬送装置としては、従来、図４斜視図に
示すように、図示省略のフオークリフトと、自動立体倉
庫０１の最下段に延びるレール０２に沿って移動する台
車０３とから形成されるものが知られている。ここで、
０５は立体倉庫０１に沿って移動し、この内部にフオー
ク０４を挿入できるスタツカークレーン、０６は機械部
品０７を載置するパレットである。このような装置にお
いて、パレット０６を立体倉庫０１に搬入するには、フ
オークリフトでパレット０６が載置された台車０３が、
立体倉庫０１の最下段に移動され、ここでスタツカーク
レーン０５のフオーク０４でパレット０６が受取られ、
指定の棚に自動的に載置される。なお、パレット０６を
立体倉庫０１から搬出するには、上記の逆の手順によ
る。また、台車０３の代わりに、市販のローラーテーブ
ル又は電動式ローラーコンベアーを使用するものもあ
る。

【０００３】しかしながら、これらの装置では、それぞ
れ下記のような欠点がある。 (1) 図４で示す装置では、複数のパレット０６を立体倉
庫０１に入出庫する場合、その搬送作業は、それぞれ間
欠的運用をされるフオークリフト，台車０３の組合わせ
から形成されているので、それぞれの機械の手待ち時間
が多く、したがって非能率である。 (2) ローラーテーブル等を利用する装置では、これに複
数のパレット０６を順次載置した場合、パレット０６同
士が接触したり、それらの間隔が不等になったりするの
で、立体倉庫０１の最下段に搬入されたパレット０６が
スタツカークレーン０５で持上げられる際に、次位のパ
レット０６に影響を及ぼす位置に停止したり、持上げら
れる位置に停止できなかったりして、その都度係員によ
るパレット０６の離間作業や位置決め作業が必要とな
り、したがって自動入庫作業が困難である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて提案されたもので、複数のパレットの連続
的搬送が可能であるとともに、上記各パレットの間隔が
一定に保持できる、したがって搬送能率及び施設の自動
化に優れたローラー式パレット搬送装置を提供すること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そのために、本発明は左
右方向の一定間隔を存してそれぞれ前後方向に延びる左
側ローラーコンベアー，右側ローラーコンベアーよりな
る左右１対のローラーコンベアーにより等間隔で上載さ
れた複数のパレットを前後方向に移動するローラー式パ
レット搬送装置において、上記左右１対のローラーコン
ベアーの間に配設され前後方向に延びる水平長方形可動
部材であって上記パレットの長さに上記パレットの前後
方向すき間寸法を加えた長さの移動ストロークで前後方
向に往復的移動をくり返すシヤトル部材と、上記シヤト
ル部材の上に上記移動ストロークの間隔でそれぞれ起倒
可能に配設され送り行程では一斉に起立して上端で上記
各パレットの後面をそれぞれ押し、戻り行程では倒伏し
て上記各パレットの下面を潜り抜けたのち上記パレット
の後端で自動的に起立する複数の可動送り爪とを具えた
ことを特徴とする。

【０００６】

【作用】このような構成によれば、左右１対のローラー
コンベアーの間に配設され前後方向に延びる水平長方形
可動部材であって上記パレットの長さに上記パレットの
前後方向すき間寸法を加えた長さの移動ストロークで前
後方向に往復的移動をくり返すシヤトル部材と、上記シ
ヤトル部材の上に上記移動ストロークの間隔でそれぞれ
起倒可能に配設され送り行程では一斉に起立して上端で
上記各パレットの後面をそれぞれ押し、戻り行程では倒
伏して上記各パレットの下面を潜り抜けたのち上記パレ
ットの後端で自動的に起立する複数の可動送り爪とを設
けているので、下記の作用が行われる。 (1) パレットの搬送が台車１往復１個の間欠的搬送から
複数パレットの連続的搬送が可能となる。 (2) 各パレットの間隔管理が正確になり、パレットの機
械荷役が円滑化する。

【０００７】

【実施例】本発明を図４に示した自動立体倉庫用のパレ
ット搬送装置に適用した一実施例を図面について説明す
ると、図４と同一の符号はそれぞれ同図と同一の部材を
示し、まず、図１平面図において、１，２はそれぞれ前
後方向に縦行可能のスタツカークレーン０５の走行範囲
に沿って左右１対的に配設された立体倉庫０１の後端の
最下段に接して配設された入庫用コンベアー，出庫用コ
ンベアー、３はそれぞれ入庫用コンベアー１，出庫用コ
ンベアー２の両側部，一部の央部に適宜間隔で水平に軸
支された複数のコンベアーローラーである。４は入庫用
コンベアー１，出庫用コンベアー２の両側にそれぞれ配
設されパレット０６の移動を案内するサイドガイド、
５，６はそれぞれ立体倉庫０１の最後端部の最下段央
部，両側部に水平に支持された複数のセンターローラ
ー，外側テーパーフランジ付サイドローラー、７は各立
体倉庫０１の最後端部の前端にそれぞれ水平に支持され
たストッパーローラーである。

【０００８】次に、図１の入庫用コンベアー１のIIＡ−
IIＡに沿った図２(A) 縦断面図において、８は地盤９の
上に載設されたベッド、１０はベッド８の上に布設され
それぞれ互いに平行に前後方向に延びる左右１対のガイ
ドレール、１１は平盤状で前後方向に延びるシヤトル部
材１２の下面の前後方向に適宜間隔で突設されそれぞれ
ガイドレール１０の上部に緩く嵌合する複数のガイド、
１３は本体がベッド８の上に配設されピストンロッドの
先端部がシヤトル部材１２の下面に突設されたブラケッ
トに水平ピンで枢着されたエアー圧シリンダーである。
１４，１５はそれぞれベッド８の上面に突設されシヤト
ル部材１２の最大前進，最大後退を検出する前進側リミ
ットスイツチ，後退側リミットスイツチ、１６は空圧装
置１７からエアー圧シリンダー１３に通ずる管路に挿入
され前進側リミットスイツチ１４，後退側リミットスイ
ツチ１５それぞれからの信号に基づき弁路を切換える切
換弁、１７ａはパレット０６の長さに所定のパレット隙
間寸法を加えた長さの間隔でシヤトル部材１２の上にそ
れぞれ下端部が枢着されたシヤトルローラー、１８はシ
ヤトル部材１２の上で各シヤトルローラー１７ａの間に
それぞれ適宜間隔で水平に支持された複数のローラーで
その上面レベルはコンベアーローラー３のそれと同一で
ある。

【０００９】さらに、図２(A) のシヤトルローラー１７
ａの作動要領を示す同図(B) ，同図(C) 部分側面図にお
いて、１９は正立直角三角形状で下部前端が水平ピンで
シヤトル部材１２の上に枢支され頂部にシヤトルローラ
ー１７ａを水平ピンで支持する枢着ブラケット、２０は
それぞれ各枢着ブラケット１９の上部に後向きの付勢力
を与えるばねである。

【００１０】また、図２(A) の立体倉庫０１の後端部の
最下段を示す同図(D) 部分縦断面図において、各センタ
ーローラー５，各サイドローラー６はそれぞれ前位のも
のほど頂面レベルを若干下げることにより、パレット０
６の位置決めを可能としている。

【００１１】続いて、本装置の出庫用コンベアー２を示
す図３縦断面図及び部分拡大側面図において、図２と同
一の符号はそれぞれ同図と同一の部材を示すが、エアー
圧シリンダー１３，前進側リミットスイツチ１４，後退
側リミットスイツチ１５，枢着ブラケット１９のみは、
図２におけるそれらの向きとは逆の向きに配設されてい
る。

【００１２】このような装置において、入庫用コンベア
ー１の上に載置された複数のパレット０６を立体倉庫０
１に搬入するには、図２(A) において、空圧装置１７か
ら供給される圧縮空気をシヤトル部材１２の前進側リミ
ットスイツチ１４，後退側リミットスイツチ１５の検出
作用に連動する切換弁１６の作用によりエアー圧シリン
ダー１３の前後圧力室に交互に圧縮空気を供給すると、
シヤトル部材１２が前後方向に往復運動をする。その
際、同図(B) に示すように、シヤトル部材１２が矢印２
１の向きに移動すると、シヤトル部材１２の上に枢支さ
れた複数の枢着ブラケット１９はそれぞれ起立している
ので、エアー圧シリンダー１３のストローク分だけ各パ
レット０６をそれぞれ矢印２２の向きに移動することが
できる。

【００１３】続いて、同図(C) に示すように、シヤトル
部材１２が矢印２３の向きに後方へ移動すると、各枢着
ブラケット１９は、それぞれ後位のパレット０６の前端
により押されて前方に回動し、後位の各パレット０６の
下面に入り込み、各シヤトルローラー１７ａはそれぞれ
回転するので、各パレット０６は複数のコンベアーロー
ラー３及びローラー１８に支持されているだけで、移動
することがなく、さらに各シヤトルローラー１７ａが各
パレット０６の後端を外れると枢着ブラケット１９はば
ね２０の付勢力により起立し、したがってこのような動
作を繰返すことにより、複数のパレット０６は立体倉庫
０１の方へ搬送される。

【００１４】かくして、パレット０６はガイドレール１
０の前端に達すると、同図(D) に示すように、パレット
０６は立体倉庫０１の最後部の最下段にセンターローラ
ー５，サイドローラー６，ストッパーローラー７等によ
り位置決めされたのち、スタツカークレーンにより立体
倉庫０１の指定の棚に順次格納され、この作業中パレッ
ト搬送装置の方の運転は一時中断される。

【００１５】次に、立体倉庫０１に格納されている複数
のパレット０６を搬出するには、図３において、スタツ
カークレーンが順次取り出して来た各パレット０６をセ
ンターローラー５等で受け取ったのち、シヤトル部材１
２を後方へ往復運動させることにより、各パレット０６
を順次矢印２４の方向に搬送する。すなわち、その機構
は搬入の場合と同一で、パレット０６の搬送方向が逆に
なっただけである。

【００１６】このような、実施例の装置によれば、左右
１対のローラーコンベアーの間に配設され前後方向に延
びる水平長方形可動部材であって上記パレットの長さに
上記パレットの前後方向すき間寸法を加えた長さの移動
ストロークで前後方向に往復的移動をくり返すシヤトル
部材と、上記シヤトル部材の上に上記移動ストロークの
間隔でそれぞれ起倒可能に配設され送り行程では一斉に
起立して上端で上記各パレットの後面をそれぞれ押し、
戻り行程では倒伏して上記各パレットの下面を潜り抜け
たのち上記パレットの後端で自動的に起立する複数の可
動送り爪とを設けているので、下記効果が奏せられる。 (1) パレットの搬送が台車１往復１個の間欠的搬送から
複数パレットの連続的搬送が可能となり、したがってパ
レットの搬送能率が向上する。 (2) 各パレットの間隔管理が正確になり、パレットの機
械荷役が円滑化し、したがって係員によるパレットの姿
勢の修正作業が不要となり、自動化が向上する。

【００１７】

【発明の効果】要するに本発明によれば、左右方向の一
定間隔を存してそれぞれ前後方向に延びる左側ローラー
コンベアー，右側ローラーコンベアーよりなる左右１対
のローラーコンベアーにより等間隔で上載された複数の
パレットを前後方向に移動するローラー式パレット搬送
装置において、上記左右１対のローラーコンベアーの間
に配設され前後方向に延びる水平長方形可動部材であっ
て上記パレットの長さに上記パレットの前後方向すき間
寸法を加えた長さの移動ストロークで前後方向に往復的
移動をくり返すシヤトル部材と、上記シヤトル部材の上
に上記移動ストロークの間隔でそれぞれ起倒可能に配設
され送り行程では一斉に起立して上端で上記各パレット
の後面をそれぞれ押し、戻り行程では倒伏して上記各パ
レットの下面を潜り抜けたのち上記パレットの後端で自
動的に起立する複数の可動送り爪とを具えたことによ
り、複数のパレットの連続的搬送が可能であるととも
に、上記各パレットの間隔が一定に保持できる、したが
って搬送能率及び施設の自動化に優れたローラー式パレ
ット搬送装置を得るから、本発明は産業上極めて有益な
ものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を図４に示した自動立体倉庫用のパレッ
ト搬送装置に適用した一実施例を示す平面図である。

【図２】図１の入庫用コンベアー１を示し、それぞれ
(A) はIIＡ−IIＡに沿った縦断面図、(B) ，(C) は部分
拡大側面図、(D) は部分拡大縦断面図である。

【図３】図１の出庫用コンベアー２を示し、それぞれ
(A) はIII Ａ−III Ａに沿った縦断面図、(B) ，(C) は
部分拡大側面図である。

【図４】公知の自動立体倉庫用パレット搬送装置を示す
斜視図である。

【符号の説明】

１ 入庫用コンベアー ２ 出庫用コンベアー ３ コンベアーローラー ４ サイドガイド ５ センターローラー ６ サイドローラー ７ ストッパーローラー ８ ベッド ９ 地盤 １０ ガイドレール １１ ガイド １２ シヤトル部材 １３ エアー圧シリンダー １４ 前進側リミットスイツチ １５ 後退側リミットスイツチ １６ 切換弁 １７ 空圧装置 １７ａ シヤトルローラー １８ ローラー １９ 枢着ブラケット ２０ ばね ２１ 矢印 ２２ 矢印 ２３ 矢印 ２４ 矢印 ０１ 立体倉庫 ０４ フオーク ０５ スタツカークレーン ０６ パレット ０７ 機械部品

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右方向の一定間隔を存してそれぞれ前
   後方向に延びる左側ローラーコンベアー，右側ローラー
   コンベアーよりなる左右１対のローラーコンベアーによ
   り等間隔で上載された複数のパレットを前後方向に移動
   するローラー式パレット搬送装置において、上記左右１
   対のローラーコンベアーの間に配設され前後方向に延び
   る水平長方形可動部材であって上記パレットの長さに上
   記パレットの前後方向すき間寸法を加えた長さの移動ス
   トロークで前後方向に往復的移動をくり返すシヤトル部
   材と、上記シヤトル部材の上に上記移動ストロークの間
   隔でそれぞれ起倒可能に配設され送り行程では一斉に起
   立して上端で上記各パレットの後面をそれぞれ押し、戻
   り行程では倒伏して上記各パレットの下面を潜り抜けた
   のち上記パレットの後端で自動的に起立する複数の可動
   送り爪とを具えたことを特徴とするローラー式パレット
   搬送装置。