JPH06151116A - 非直線抵抗体の製造方法 - Google Patents

非直線抵抗体の製造方法

Info

Publication number
JPH06151116A
JPH06151116A JP4292302A JP29230292A JPH06151116A JP H06151116 A JPH06151116 A JP H06151116A JP 4292302 A JP4292302 A JP 4292302A JP 29230292 A JP29230292 A JP 29230292A JP H06151116 A JPH06151116 A JP H06151116A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl acetate
binder
slurry
added
binary copolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4292302A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Suzuki
洋典 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP4292302A priority Critical patent/JPH06151116A/ja
Publication of JPH06151116A publication Critical patent/JPH06151116A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ZnOを主成分とする原料粉に、一部がケン
化された酢酸ビニル単位と、ビニルアルコール単位との
二元共重合体を結合剤として加える非直線抵抗体の製造
方法。 【効果】 スラリーの分散状態が均一化し、非直線抵抗
体の放電耐量が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は避雷器等に用いられる非
直線抵抗体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】非直線抵抗体は一般にはバリスタと呼ば
れ、その優れた非直線電圧−電流特性が利用されて電圧
安定化、あるいはサージ吸収を目的とした避雷器やサー
ジアブソーバに広く利用されている。
【0003】代表的なものとして酸化亜鉛バリスタがあ
る。これは酸化亜鉛を主成分とし、これに少量のビスマ
ス、コバルト、マンガン、クロム等の酸化物を副成分と
して添加、混合してスラリーをつくり、このスラリーを
造粒、成形した後、高温焼成し、得られた焼結体に電極
を取付けて構成されるものである。
【0004】ところで、従来から、これらの副成分と共
に加えられる結合剤としてポリビニルアルコールが使用
されている。これは結合力が大きく、丈夫な成形体が得
られることから各方面で広く使用されている。
【0005】しかしながら、これらの非直線抵抗体の製
造にあたっては工業的に解決しなければならない問題が
ある。すなわち、副成分であるビスマス、コバルト、マ
ンガン、クロム等の酸化物の量が極めて少量であり、ま
た、スラリーの粘性が大きいため全体を均一に混合する
ことが非常に困難なことである。また、混合後も各成分
が分離するといった問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように結合剤とし
てポリビニルアルコールを用いた従来の非直線抵抗体の
製造方法においては、スラリーの粘性が大きく、均一に
混合することが困難なため、焼結体が不均一となり、放
電耐量の低下やバラツキの発生という問題があった。そ
こで、本発明の目的は、大きな放電耐量を持つ非直線抵
抗体を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、主成分である酸化亜鉛に副成分と
して金属酸化物を添加し、結合剤とともに混合して造粒
し、得られた造粒粉を成形した後焼成する非直線抵抗体
の製造方法において、前記結合剤が酢酸ビニル単位とビ
ニルアルコール単位との二元共重合体であり、前記酢酸
ビニル単位の一部がケン化していることを特徴とする非
直線抵抗体の製造方法を提供する。
【0008】
【作用】酢酸ビニル単位とビニルアルコール単位の二元
共重合体は従来、結合剤として使用されてきたポリビニ
ルアルコールよりも重合度が小さいため、スラリーの粘
性を低く抑えることができる。さらに酢酸ビニル単位の
一部はケン化しているため水素結合による分子間、分子
内結合が制御され、粘性の増大を抑制することができ
る。
【0009】一方本発明に使用する二元共重合体は側鎖
としてポリビニルアルコールの側鎖である水酸基(OH
基)よりも立体化学的にかさ高な酢酸基を有しており、
スラリー粘度を低く制御しながら原料粉の沈殿を防ぐこ
とが可能である。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1及び図2を参
照して説明する。
【0011】酸化亜鉛(ZnO)に酸化ビスマス(Bi
2 3 )、二酸化マンガン(MnO2 )、二酸化ケイ素
(SiO2 )、酸化クロム(Cr2 3 )をそれぞれ0.
5mol%、酸化アンチモン(Sb2 3 )、酸化ニッケル
(NiO)をそれぞれ1mol%秤量して加える。これに
固形分濃度が30%となるように水、分散剤、潤滑剤を加
え結合剤として、一部がケン化されている酢酸ビニル単
位とビニルアルコール単位との二元共重合体を1wt%
添加し、ボールミルで24時間混合する。混合スラリーを
噴霧乾燥機で乾燥造粒し、直径120 mm、厚さ22mmに
圧縮成形する。添加した分散剤、潤滑剤、結合剤を予め
除くため空気中で500 ℃で焼成する。さらに1050℃で予
備焼成し、側面高抵抗層形成物を塗布後、空気中で1100
〜1250℃で焼結させ、図1に示すように焼結体1の側面
に高抵抗層2を形成する。さらに得られた焼結体1の両
平面を研磨し、両平面にアルミニウムのメタリコン電極
3を取り付け非直線抵抗体を製造した。また、比較のた
めに結合剤としてポリビニルアルコールを1wt%加え
て、非直線抵抗体を製造し従来例とした。次に作用及び
効果について説明する。
【0012】表1に、本実施例による混合スラリーを従
来例と比較して示す。この表から明らかなように本実施
例では、混合スラリーは24時間放置後も粉末は分散状態
を保っており、混合スラリーは非常に安定していること
がわかる。これに対し、従来のポリビニルアルコールを
使用した場合では、24時間放置で、ほぼ粉末は沈降、粉
末と溶液は分離しており、本実施例の結合剤の添加によ
り混合スラリーの安定性を著しく増していることが明か
になった。
【0013】
【表1】
【0014】次に、これらの非直線抵抗体の放電耐量特
性を図2に示した。なお、放電耐量特性は、雷インパル
ス電流を20個の試料に3回印加し、その印加電流に耐え
た素子の合格率として示してある。横軸に雷インパルス
電流、縦軸にそのときの素子の合格率をそれぞれ示して
いる。
【0015】図2に示した結果から明らかなように、結
合剤として酢酸ビニル単位とビニルアルコール単位との
二元共重合体であり、一部の酢酸ビニル単位がケン化し
ているものを添加した本実施例では、従来例に比べ放電
耐量特性が良好であることがわかる。
【0016】また、調査の結果、本実施例では焼結体の
どの部分においても、その微細構造は均一となっている
ことが明かになった。すなわち、混合物スラリー中の成
分分布が均一になり、十分分散した結果、焼結体におい
て、抵抗分布にバラツキがなくなり、放電耐量特性が良
好になったと考えられる。このように、本実施例におい
て、放電耐量特性が従来例と比べて良好である非直線抵
抗体が得られた理由は、次のように考えられる。酢酸ビ
ニル単位とビニルアルコール単位の構造は次のように示
される。
【0017】〔化1〕
【0018】ポリビニルアルコールはビニルアルコール
単位のみが重合してなり、側鎖としてOH基を有し重合
度は1000〜2000である。これに対して本実施例で用いら
れた、酢酸ビニル単位とビニルアルコール単位との二元
共重合体の重合度は100 〜1000でありポリビニルアルコ
ールの場合よりもかなり小さい。しかも二元共重合体の
酢酸ビニル単位は一部がケン化されているので、混合ス
ラリーの粘性を低く制御することができ、スラリーを十
分混合することが可能となる。
【0019】また二元共重合体は側鎖としてOH基より
もかさ高な酢酸基を有するため原料粉を取り込みやす
く、原料粉の沈殿を防止できるので混合スラリーを安定
に保つことができる。
【0020】このように、結合剤として酢酸ビニル単位
とビニルアルコール単位との二元共重合体とし、一部の
酢酸ビニル単位をケン化したものを添加することによ
り、スラリーの粘度を低くすることができ、スラリーを
均一に混合することができる。このため得られる焼結体
を均一にすることができ、放電耐量が良好になると考え
られる。
【0021】なお、本実施例の結合剤の添加量が0.1 〜
1wt%のとき、混合スラリーの分散状態が最も良好に
なることが確認されている。また焼結体の原料は焼成し
て酸化物になるものであればよく、例えば、水酸化物、
シュウ酸化物でもよい。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、混合時
に酢酸ビニル単位とビニルアルコール単位との二元共重
合体であり、一部の酢酸ビニネ単位をケン化した結合剤
を添加することにより、放電耐量の優れた非直線抵抗体
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による非直線抵抗体の断面
図。
【図2】本発明の一実施例による非直線抵抗体の放電耐
量特性の結果を示す特性図。
【符号の説明】
1…焼結体、…高抵抗層、3…電極、試料A…本発明の
一実施例、試料B…従来例。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分である酸化亜鉛に副成分として金
    属酸化物を添加し、結合剤とともに混合して造粒し、得
    られた造粒粉を成形した後焼成する非直線抵抗体の製造
    方法において、 前記結合剤が酢酸ビニル単位とビニルアルコール単位と
    の二元共重合体であり、前記酢酸ビニル単位の一部がケ
    ン化していることを特徴とする非直線抵抗体の製造方
    法。
JP4292302A 1992-10-30 1992-10-30 非直線抵抗体の製造方法 Pending JPH06151116A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4292302A JPH06151116A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 非直線抵抗体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4292302A JPH06151116A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 非直線抵抗体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06151116A true JPH06151116A (ja) 1994-05-31

Family

ID=17780006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4292302A Pending JPH06151116A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 非直線抵抗体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06151116A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11340009A (ja) 非直線抵抗体
JPH06151116A (ja) 非直線抵抗体の製造方法
JPS6249961B2 (ja)
JP2549756B2 (ja) ギャップ付避雷器用電圧非直線抵抗体の製造方法
JPH03211705A (ja) 電圧非直線抵抗器の製造方法
JP2943367B2 (ja) 電圧非直線抵抗体の製造方法
JPS6322602B2 (ja)
JPH0212901A (ja) 酸化亜鉛バリスタの製造方法
JP2533597B2 (ja) 電圧非直線抵抗体の製造方法
JPH05275208A (ja) 電圧非直線抵抗体の製造方法
JP2608626B2 (ja) 電圧非直線抵抗体の製造方法
JPH0352201A (ja) 電圧非直線抵抗器
JP2001093705A (ja) 非直線抵抗体およびその製造方法
JPH07249505A (ja) 電圧非直線抵抗体の製造方法
JPH0336281B2 (ja)
JPH0541311A (ja) 電圧非直線抵抗体の製造方法
JPH07211519A (ja) 電圧非直線抵抗器
JPS5832764B2 (ja) 電圧非直線抵抗器の製造方法
JPH06251909A (ja) 酸化亜鉛バリスタの製造方法
JP2002289408A (ja) 電圧非直線抵抗体の製造法
JPS6236615B2 (ja)
JPH0732085B2 (ja) 電圧非直線抵抗体用電極材料
JPH0582315A (ja) 非直線抵抗体の製造方法
JPH06140207A (ja) 非直線抵抗体の製造方法
JPH0232501A (ja) 非直線抵抗体の製造方法