JP2001093705A - 非直線抵抗体およびその製造方法 - Google Patents

非直線抵抗体およびその製造方法

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JP2001093705A
JP2001093705A JP26761799A JP26761799A JP2001093705A JP 2001093705 A JP2001093705 A JP 2001093705A JP 26761799 A JP26761799 A JP 26761799A JP 26761799 A JP26761799 A JP 26761799A JP 2001093705 A JP2001093705 A JP 2001093705A
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Hironori Suzuki
洋典 鈴木
Hideyasu Ando
秀泰 安藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリスタ電圧V1mAを低くし、非直線抵抗
体の厚さを増加して大型化することができ、放電耐量特
性に優れた非直線抵抗体を提供する。 【解決手段】 酸化亜鉛を主成分とする非直線抵抗体に
おいて、副成分として、ビスマスとチタンを含有すると
共に、鉛とテルルの少なくとも一方を含有し、バリスタ
電圧V1mAを15〜160V/mmとする。ビスマス
とチタンの含有量を、それぞれ、酸化ビスマス(Bi2
3 )と酸化チタン(TiO2 )に換算して0.1〜
5.0mol%とし、副成分として含有される場合の鉛
とテルルの含有量を、それぞれ、PbOとTeO2 に換
算して0.001〜3.0mol%とする。望ましく
は、副成分として、コバルト、マンガン、ニッケル、お
よびアルミニウムのグループから選択された少なくとも
一種類の成分を含有し、また、銀およびホウ素の少なく
とも一方の成分を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、避雷器、サージア
ブソーバ等に用いられる酸化亜鉛を主成分とした非直線
抵抗体に関し、特に、その組成と製造方法の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電力系統や電子機器回路におい
ては、異常電圧を抑制し、電力系統や電子機器を保護す
るために避雷器やサージアブソーバが用いられている。
そして、この避雷器やサージアブソーバには、正常な電
圧で絶縁特性を示し、異常電圧が印加されたときに低抵
抗特性を示すことにより、系統や回路を保護する非直線
抵抗体が採用されている。
【0003】この非直線抵抗体の製造方法は、概略以下
の通りである。原料は、ZnOを主成分とし、副成分と
して、例えば、特開平5−234716号公報に記載の
ように、Bi2 3 、SB2 3 、Co2 3 、MnO
2 、Cr2 3 等が加えられている。これらの原料が水
および有機バインダとともに十分混合された後スプレー
ドライヤなどで造粒され、成形および焼結される。この
後、焼結体の側面に沿面閃絡を防止するため高抵抗物質
が塗布され再焼成されて高抵抗層が形成される。そし
て、焼結体の両端面が研磨され電極が取付けられて、非
直線抵抗体が製造される。
【0004】ところで、近年、電力系統は、送電コスト
低減のため大容量化が進んでいる。このような大容量の
電力系統の避雷器に使用される非直線抵抗体は、極めて
大きなサージエネルギーを処理する必要があるため、非
直線抵抗体の大容量化・並列接続枚数の増加等の対応が
図られている。
【0005】この場合、並列接続枚数の増加は、電流分
担のアンバランスを招き易い等の特性上の問題から制限
されるため、必然的に非直線抵抗体の大容量化が図られ
なければならない。しかし、素子径の増加は、それを収
容する円筒容器の直径により制限される。一方、非直線
抵抗体の厚みは、非直線抵抗体の立上がり電圧(バリス
タ電圧V1mA)と避雷器の制限電圧との兼合いにより
制限される。現状の非直線抵抗体のバリスタ電圧V1m
Aは、180〜300V/mmであるが、これを低くす
ることができれば、非直線抵抗体の厚さを増加すること
ができ、エネルギー処理量の増加が図れる。従来では、
雷波形に対するエネルギー耐量が、直径60mmの非直
線抵抗体で概略100kA、最大でも120kAであっ
た。このため、バリスタ電圧V1mAの低い非直線抵抗
体の開発が望まれていた。
【0006】また、現状の製造方法で得られる非直線抵
抗体の形状は、直径が100〜120mm、厚さが20
〜45mmにもなる。このような大型の非直線抵抗体に
は、別の問題が生じる。すなわち、大型の非直線抵抗体
に使用される焼結体は、焼結時の部分的な焼成温度の不
均一等の影響により、ZnO結晶粒子の異常粒成長が起
こり、抵抗値のばらつきが生じ易くなる。さらに、抵抗
の低い部分に電流が集中し、放電耐量特性の低下や課電
寿命特性の低下を招くといった問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
非直線抵抗体は、バリスタ電圧V1mAが高く、避雷器
の制限電圧による制約があるため、非直線抵抗体の厚さ
の増加が困難であった。また、非直線抵抗体を大型化し
ようとすると、焼結体に部分的な抵抗値のばらつきが生
じ、放電耐量特性や課電寿命特性が低下するといった問
題があった。
【0008】本発明は上記の点を考慮しなされたもの
で、その目的は、バリスタ電圧V1mAを低くし、非直
線抵抗体の厚さを増加して大型化することができ、放電
耐量特性に優れた非直線抵抗体を提供することである。
本発明の別の目的は、大型化しても抵抗値のばらつきが
少なく、放電耐量特性や課電寿命特性に優れた非直線抵
抗体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、副成分の種類や含有量を規定
し、また、成形体の焼成温度・降温速度条件を規定する
ことにより、特性に優れた非直線抵抗体を提供するもの
である。
【0010】請求項1記載の非直線抵抗体は、酸化亜鉛
(ZnO)を主成分とする非直線抵抗体において、副成
分として、ビスマスとチタンを含有すると共に、鉛とテ
ルルの少なくとも一方を含有することを特徴としてい
る。そして、ビスマスとチタンの含有量は、それぞれ、
酸化ビスマス(Bi2 3 )と酸化チタン(TiO2
に換算して0.1〜5.0mol%である。また、副成
分として含有される場合の鉛とテルルの含有量は、それ
ぞれ、PbOとTeO2 に換算して0.001〜3.0
mol%である。この構成においては、酸化亜鉛を主成
分とし、副成分として適量のビスマスとチタンを含有す
ると共に、さらに、鉛またはテルルの少なくとも一方を
適量で含有することにより、ZnO結晶粒子径を均一に
大きくすることができ、ばらつきを少なくすることがで
きるため、バリスタ電圧V1mAを低くすることができ
ると共に、優れた放電耐量特性を得ることができる。
【0011】請求項2記載の非直線抵抗体は、請求項1
記載の非直線抵抗体において、副成分として、コバル
ト、マンガン、ニッケル、およびアルミニウムのグルー
プから選択された少なくとも一種類の成分を含有するこ
とを特徴としている。そして、副成分として含有される
場合の各材料の含有量は、コバルト、マンガン、ニッケ
ルの場合には、それぞれ、酸化コバルト(CoO)、酸
化マンガン(MnO)、酸化ニッケル(NiO)に換算
して0.1〜5.0mol%であり、アルミニウムの場
合には、酸化アルミニウム(Al2 3 )に換算して
0.5×10-3〜20×10-3mol%である。この構
成においては、副成分として、さらに、コバルト、マン
ガン、ニッケル、およびアルミニウムの少なくとも一つ
を適量で含有することにより、優れた非直線特性を得る
ことができる。
【0012】請求項3記載の非直線抵抗体は、請求項1
または2記載の非直線抵抗体において、副成分として、
ホウ素と銀の少なくとも一方を含有することを特徴とし
ている。そして、副成分として含有される場合のホウ素
と銀の含有量は、それぞれ、酸化ホウ素(B2 3 )と
酸化銀(Ag2 O)に換算して0.5×10-3〜20×
10-3mol%である。この構成においては、副成分と
して、さらに、銀またはホウ素あるいはその両方を適量
で含有することにより、優れた課電寿命特性を得ること
ができる。
【0013】請求項4記載の非直線抵抗体は、請求項1
〜3のいずれか一つに記載の非直線抵抗体において、バ
リスタ電圧V1mAが、15〜160V/mmであるこ
とを特徴としている。この構成においては、バリスタ電
圧V1mAが低いことにより、非直線抵抗体の厚さを増
加することができるため、優れた放電耐量特性を得るこ
とができる。
【0014】請求項5記載の製造方法は、原料を有機バ
インダと共に混合、造粒して所定形状の成形体を成形
し、得られた成形体を焼成することにより、請求項1〜
4のいずれか1つに記載の非直線抵抗体を製造するため
の方法において、成形体の焼成時に、焼成温度を105
0〜1250℃とし、1000℃から750℃までの降
温速度を50〜200℃/hとすることを特徴としてい
る。この構成においては、成形体の焼成時における焼成
温度と降温速度を適切に設定することにより、抵抗値の
ばらつきを極めて少なくすることができるため、放電耐
量特性を向上できる。
【0015】
【実施例】以下には、本発明の非直線抵抗体およびその
製造方法を適用した実施例について、図表を参照して具
体的に説明する。
【0016】[1.製造工程の概要]図1は、本発明に
従って作製された非直線抵抗体を示す断面図である。こ
の非直線抵抗体は、焼結体1、この焼結体1の側面に形
成された高抵抗層2、および焼結体2の両端面に形成さ
れた電極3から構成されており、基本的に、次のような
一連の工程によって作製される。
【0017】まず、主成分である酸化亜鉛(ZnO)
に、副成分を所定量秤量して添加し、原料とする。そし
て、この原料を水および分散剤などの有機バインダと共
に混合装置によって混合する。次に、混合物を、例えば
スプレードライヤで所定の粒径、例えば100μmに噴
霧造粒する。そして、この造粒粉を金型に入れ加圧し、
円板等の所定の形状に成形することで成形体を得る。
【0018】こうして得られた成形体を、添加した有機
バインダ類を除去するために、空気中において例えば5
00℃で焼成し、さらに空気中において1200℃で2
時間焼成することにより、図1に示す焼結体1を得る。
そして、焼結体1の側面に、焼成により高抵抗となる絶
縁物を塗布した後、この焼結体1を焼成することによ
り、高抵抗層2を形成する。この後、焼結体1の両端面
を研磨し、この両端面にアルミニウムを溶射して電極3
を形成することにより、図1に示す非直線抵抗体を得
る。
【0019】[2.特性評価の概要]そして、本発明に
係る非直線抵抗体の組成や焼成温度・降温速度条件の作
用効果を示すために、上記の製造工程によって、組成や
焼成温度・降温速度条件を変化させて複数種類の非直線
抵抗体を作製し、特性評価を行った。この場合、調べた
電気特性は、バリスタ電圧V1mA、放電耐量特性、非
直線特性、課電寿命特性である。
【0020】このうち、放電耐量特性評価については、
各20個の非直線抵抗体に、雷インパルス(4/10)
電流を、電流値を順次増加させながら印加する放電耐量
試験を行い、非直線抵抗体が耐えた電流値の平均値を求
めた。この放電耐量試験においては、非直線抵抗体の厚
さを調整することにより、個々の非直線抵抗体のV1m
Aを等しくして試験を実施した。
【0021】また、非直線特性については、5kAの電
流を流したときに発生する電圧V5kAとV1mAとの
比V5kA /V1mA で示している。さらに、課電寿命特性
については、大気中、120℃で、V1mAに対して課
電率が100%となる条件で課電寿命試験を行い、50
0時間課電した後の、V10μAの変化率を示している。
【0022】なお、図2〜図7中においては、いずれ
も、横軸に、対象となる特性に影響すると想定した個々
の副成分の添加量(mol%)を対数目盛で示すと共
に、縦軸に、その成分の添加量の変化に応じた特性の変
化を示している。
【0023】[3.具体的な特性評価結果]以下には、
上記の製造工程と特性評価に基づく個々の実施例に関
し、その非直線抵抗体の組成や焼成温度・降温速度条件
の特徴と、特性評価結果について、順次説明する。な
お、説明の簡略・明瞭化の観点から、製造工程と特性評
価に関する上記の共通部分については説明を省略し、個
々の実施例に特徴的な部分についてのみ説明する。
【0024】[3−1.第1の実施例]本発明に係る第
1の実施例においては、主成分ZnOに、副成分とし
て、Bi2 3 、TiO2 の2種類からなる第1のグル
ープの成分を、各所定の範囲内で添加量を変化させて添
加すると共に、PbO、TeO2 の2種類からなる第2
のグループのいずれか一方あるいは両方の成分を、所定
の範囲内で添加量を変化させて添加することにより、複
数種類の原料とした。ここで、Bi2 3 とTiO2
添加量の所定の範囲は、いずれも0.1〜5.0mol
%である。また、PbOとTeO2 のいずれか一方ある
いは両方が含有される場合のその添加量の所定の範囲
は、いずれも0.001〜3.0mol%である。そし
て、この複数種類の原料を用いて、上記の製造工程によ
り、組成の異なる複数種類の非直線抵抗体を作製した。
【0025】表1は、以上のようにして得られた組成の
異なる複数種類の非直線抵抗体の組成を示すと共に、そ
の電気特性として、バリスタ電圧V1mA、放電耐量特
性、および非直線特性を調べた結果を示している。
【0026】
【表1】 この表1に示した結果から明らかなように、本実施例の
非直線抵抗体のバリスタ電圧V1mAは15〜160V
/mmの範囲内であり、従来の非直線抵抗体の180〜
300V/mmに比べて低くなっている。また、放電耐
量特性についても、本実施例の非直線抵抗体は、140
〜200kAの範囲内であり、従来の非直線抵抗体の1
00〜120kAに比べて良好である。
【0027】このように、本実施例において、放電耐量
特性が従来例に比べて良好である非直線抵抗体が得られ
る理由は、次のように考えられる。まず、ZnOを主成
分とする非直線抵抗体の抵抗は、ZnO粒子の粒界にお
いて発現する。したがって、非直線抵抗体の抵抗は、粒
界の数の逆数、すなわちZnO粒子の粒径によって決定
される。この場合、ZnO粒子の成長は、添加される副
成分により影響される。すなわち、Bi2 3 は、焼結
中液相になり、ZnOを溶解し、その移動を促進するこ
とにより、ZnO結晶粒子の成長を促進する。一方、T
iO2 は、そのZnOの溶解度を上げることにより、Z
nO結晶粒子の成長を促進する。
【0028】これに対して、PbO、またはTeO2
融点が低く、Bi2 3 同様液相になるが、ZnOの溶
解度は低いため、Bi2 3 ほどZnO結晶粒子の成長
を促進しないが、PbOとTeO2 の少なくとも一つを
添加することにより、次のような作用が得られるものと
考えられる。
【0029】すなわち、ZnO結晶粒子の成長を促進す
るだけでは、過剰の粒成長や異常粒成長や粒子径のばら
つきが生じる恐れがある。この点に関して、本実施例で
は、鉛、またはテルルの少なくとも一つを添加している
ことにより、ZnOの粒成長のバランスがよくなり、こ
の結果、ばらつきを少なくすることができるため、非直
線抵抗体のバリスタ電圧V1mAを低くすることができ
ると同時に、放電耐量特性に優れた非直線抵抗体が得ら
れると考えられる。
【0030】さらに、本実施例では、従来例(例えば、
特開平5−234716号公報)に含まれる、アンチモ
ン(Sb)とクロム(Cr)を含んでいないことによ
り、次のような作用が得られるものと考えられる。すな
わち、SbとCrは、焼成中にZnOと反応して複合酸
化物を形成する。これらの複合酸化物は、ZnO結晶粒
子の成長を阻害するため、バリスタ電圧V1mAを低く
することができない。本実施例では、このようなSbと
Crのいずれも含まないため、良好なZnO結晶粒子を
得ることができ、バリスタ電圧V1mAが低く、良好な
放電耐量特性を持つ非直線抵抗体が得られると考えられ
る。
【0031】なお、本実施例において、第1のグループ
のBi2 3 とTiO2 の添加量の所定の範囲を0.1
〜5.0mol%とし、また、第2のグループのPbO
とTeO2 の添加量の範囲を0.001〜3.0mol
%としているのは、十分な非直線特性を確保するためで
ある。すなわち、Bi2 3 、TiO2 、PbO、Te
2 の添加量がそのような各所定の範囲を外れた場合に
は、非直線特性が低くなってしまう。
【0032】[3−2.第2〜第5の実施例]本発明に
係る第2〜第5の実施例においては、主成分ZnOに、
副成分として、前記第1の実施例で示した第1のグルー
プのBi2 3 、TiO2 を定量だけ添加し、第2のグ
ループのPbO、TeO2 のいずれか一方を定量だけ添
加すると共に、CoO、MnO、NiO、Al2 3
4種類からなる第3のグループのいずれか一種類の成分
を添加量を変化させて添加して非直線抵抗体を作製し、
個々の成分の添加量と電気特性との関係を調べた。
【0033】すなわち、主成分ZnOに、副成分とし
て、第1のグループのBi2 3 、TiO2 をそれぞれ
1mol%添加すると共に、第2のグループのPbOと
TeO2 のいずれか一方を1mol%添加し、さらに、
第3のグループのCoO、MnO、NiO、Al2 3
のいずれか一種類の成分をその添加量を変化させて添加
することにより、複数種類の原料とした。そして、この
複数種類の原料を用いて、上記の製造工程により、Pb
OとTeO2 のいずれか一方を含有し、かつ、CoO
(第2の実施例)、MnO(第3の実施例)、NiO
(第4の実施例)、またはAl2 3 (第5の実施例)
の添加量の異なる複数種類の非直線抵抗体を作製した。
【0034】以上のようにして得られた第2〜第5の実
施例の非直線抵抗体のバリスタ電圧V1mAと放電耐量
特性を調べたところ、いずれも、前述した第1の実施例
と同様に、V1mAは15〜160V/mmであり、放
電耐量特性も良好であった。
【0035】また、図2〜図5中のプロットA,Bは、
第2〜第5の実施例の非直線抵抗体の非直線特性をそれ
ぞれ示している。すなわち、図2は、第2の実施例に係
るCoO添加量を変化させた非直線抵抗体の非直線特
性、図3は、第3の実施例に係るMnO添加量を変化さ
せた非直線抵抗体の非直線特性、図4は、第4の実施例
に係るNiO添加量を変化させた非直線抵抗体の非直線
特性、図5は、第5の実施例に係るAl2 3 添加量を
変化させた非直線抵抗体の非直線特性、をそれぞれ示し
ている。これらの図2〜図5においてはいずれも、プロ
ットAは、PbOを含む非直線抵抗体の特性、プロット
Bは、TeO2 を含む非直線抵抗体の特性をそれぞれ示
している。
【0036】そして、図2〜図5の各プロットA,Bか
ら明らかなように、第2〜第5の実施例において、変化
させた第3のグループの成分の添加量が所定の範囲内で
ある場合には、安定した非直線特性が得られている。以
下には、この点について説明する。
【0037】まず、図2のプロットA,Bから明らかな
ように、第2の実施例において、CoO添加量が所定の
範囲内、すなわち、0.1〜5.0mol%の範囲内で
ある場合には、安定した非直線特性が得られ、この非直
線特性は、前述した第1の実施例に比べて改善されてい
る。
【0038】同様に、図3〜図5の各プロットA,Bか
ら明らかなように、第3の実施例において、MnO添加
量が所定の範囲内、すなわち、0.1〜5.0mol%
の範囲内である場合、第4の実施例において、NiO添
加量が所定の範囲内、すなわち、0.1〜5.0mol
%の範囲内である場合、第5の実施例において、Al2
3 添加量が所定の範囲内、すなわち、0.5×10-3
〜20×10-3mol%の範囲内である場合にも、安定
した非直線特性がそれぞれ得られており、これらの非直
線特性は、いずれも、前述した第1の実施例に比べて改
善されている。
【0039】このように、第2〜第5の実施例におい
て、非直線特性が改善された理由は、次のように考えら
れる。まず、第2の実施例において添加されたコバルト
は、Co2+となり、ZnO結晶粒子中に固溶する。Co
2+は、ZnO粒子の粒界付近に存在し、非直線特性発現
の要因となる障壁を形成する。このため、コバルトの添
加により非直線特性が改善されたと考えられる。
【0040】同様に、第3の実施例においては、添加さ
れたマンガンがMn2+となってZnO結晶粒子中に固溶
し、第4の実施例においては、添加されたニッケルがN
2+となってZnO結晶粒子中に固溶し、第5の実施例
においては、添加されたアルミニウムがAl3+となって
ZnO結晶粒子中に固溶する。Mn2+、Ni2+、Al3+
のいずれも、Co2+と同様に、ZnO粒子の粒界付近に
存在し、非直線特性発現の要因となる障壁を形成するた
め、マンガン、ニッケル、またはアルミニウムの添加に
より、コバルトの添加と同様の理由で非直線特性が改善
されたと考えられる。
【0041】そして、以上のような第3のグループの成
分の添加による非直線特性の改善効果が、各成分の添加
量が前述した所定の範囲内、すなわち、CoO添加量、
MnO添加量、NiO添加量については、それぞれ、
0.1〜5.0mol%の範囲内、Al2 3 添加量に
ついては、0.5×10-3〜20×10-3mol%の範
囲内においてのみ得られ、その範囲外である場合には十
分な効果が得られない理由は、次のように考えられる。
【0042】すなわち、CoO添加量、MnO添加量、
あるいはNiO添加量が0.1mol%未満の場合や、
Al2 3 添加量が0.5×10-3mol%未満の場合
には、添加量が少なすぎて、非直線特性改善の効果が少
なくなると考えられる。逆に、CoO添加量、MnO添
加量、あるいはNiO添加量が5.0mol%を越えた
場合や、Al2 3 添加量が20×10-3mol%を越
えた場合には、Co2+量、Mn2+量、Ni2+量、あるい
はAl3+量が多すぎて、粒界における抵抗が低くなり、
非直線特性が低下すると考えられる。
【0043】なお、第2〜第5の実施例においては、説
明の簡略化の観点から、副成分として、第1のグループ
のBi2 3 、TiO2 の添加量をそれぞれ1mol%
の定量とし、第2のグループのPbOとTeO2 のいず
れか一方を添加してその添加量を1mol%の定量と
し、第3のグループのCoO、MnO、NiO、Al2
3 のいずれか一種類の成分を添加してその添加量を所
定の範囲内とした場合の効果について示した。
【0044】しかしながら、第3のグループの成分の添
加による効果は、第2〜第5の実施例に限定されるもの
ではなく、第1のグループのBi2 3 、TiO2 、お
よび第2のグループのPbO、TeO2 のいずれか一方
あるいは両方を添加してそれぞれの添加量を、前述の第
1の実施例で示した各所定の範囲内でそれぞれ変化させ
た場合にも、同様の効果が得られるものである。
【0045】すなわち、第1のグループのBi2 3
TiO2 の添加量を0.1〜5.0mol%の範囲内で
変化させ、また、第2のグループのPbOとTeO2
少なくとも一方あるいは両方を添加してそれぞれの添加
量を0.001〜3.0mol%の範囲内で変化させた
場合でも、第3のグループのCoO、MnO、NiO、
Al2 3 のいずれか一種類の成分を含み、その成分の
添加量を前述した所定の範囲内とすることにより、同様
の効果が得られることが確認されている。
【0046】さらに、第3のグループの成分について
も、CoO、MnO、NiO、Al23 のいずれか一
種類の成分のみでなく、選択された2種類あるいは3種
類の成分を含む場合や、4種類の全ての成分CoO、M
nO、NiO、Al2 3 を含む場合にも、各成分の添
加量を、前述した各所定の範囲内とすることにより、同
様の効果が得られることが確認されている。
【0047】[3−3.第6、第7の実施例]本発明に
係る第6、第7の実施例においては、主成分ZnOに、
副成分として、前記第1の実施例で示した第1のグルー
プのBi2 3 、TiO2 を定量だけ添加し、第2のグ
ループのPbO、TeO2 のいずれか一方を定量だけ添
加すると共に、Ag2 O、B2 3 の2種類からなる第
4のグループのいずれか一方の成分を添加量を変化させ
て添加して非直線抵抗体を作製し、個々の成分の添加量
と電気特性との関係を調べた。
【0048】すなわち、主成分ZnOに、副成分とし
て、第1のグループのBi2 3 、TiO2 をそれぞれ
1mol%添加すると共に、第2のグループのPbOと
TeO2 のいずれか一方を1mol%添加し、さらに、
第4のグループのAg2 O、B2 3 のいずれか一方の
成分をその添加量を変化させて添加することにより、複
数種類の原料とした。そして、この複数種類の原料を用
いて、上記の製造工程により、PbOとTeO2 のいず
れか一方を含有し、かつ、Ag2 O(第6の実施例)ま
たはB2 3 (第7の実施例)の添加量の異なる複数種
類の非直線抵抗体を作製した。
【0049】以上のようにして得られた第6、第7の実
施例の非直線抵抗体のバリスタ電圧V1mAと放電耐量
特性を調べたところ、いずれも、前述した第1の実施例
と同様に、V1mAは15〜160V/mmであり、放
電耐量特性も良好であった。
【0050】また、図6、図7中のプロットA,Bは、
第6、第7の実施例の非直線抵抗体の課電寿命特性をそ
れぞれ示している。すなわち、図6は、第6の実施例に
係るAg2 O添加量を変化させた非直線抵抗体の課電寿
命特性、図7は、第7の実施例に係るB2 3 添加量を
変化させた非直線抵抗体の課電寿命特性、をそれぞれ示
している。これらの図6、図7においてはいずれも、プ
ロットAは、PbOを含む非直線抵抗体の特性、プロッ
トBは、TeO2 を含む非直線抵抗体の特性をそれぞれ
示している。
【0051】そして、図6、図7の各プロットA,Bか
ら明らかなように、第6、第7の実施例において、変化
させた第4のグループの成分の添加量が所定の範囲内で
ある場合には、安定した高い課電寿命特性が得られてい
る。以下には、この点について説明する。
【0052】まず、図6のプロットA,Bから明らかな
ように、第6の実施例において、Ag2 O添加量が所定
の範囲内、すなわち、0.5×10-3〜20×10-3
ol%の範囲内である場合には、安定した高い課電寿命
特性が得られている。同様に、図7のプロットA,Bか
ら明らかなように、第7の実施例において、B2 3
加量が所定の範囲内、すなわち、0.5×10-3〜20
×10-3mol%の範囲内である場合には、安定した高
い課電寿命特性が得られている。
【0053】このように、第6、第7の実施例におい
て、課電寿命特性が改善された理由は、次のように考え
られる。まず、第6の実施例において添加された銀は、
Ag+ となり、ZnOの格子間に存在してイオンの移動
を阻害すると考えられる。このため、銀の添加により課
電寿命特性が改善されたと考えられる。同様に、第7の
実施例においては、添加されたホウ素が、焼結後B3+
なってZnOの格子間に存在してイオンの移動を阻害す
るため、ホウ素の添加により課電寿命特性が改善された
と考えられる。
【0054】そして、以上のような第4のグループの成
分の添加による課電寿命特性の改善効果が、各成分の添
加量が前述した所定の範囲内、すなわち、Ag2 O添加
量、あるいはB2 3 添加量が、それぞれ、0.5×1
-3〜20×10-3mol%の範囲内においてのみ得ら
れ、その範囲外である場合には十分な効果が得られない
理由は、次のように考えられる。
【0055】すなわち、Ag2 O添加量、あるいはB2
3 添加量が0.5×10-3mol%未満の場合には、
添加量が少なすぎて、課電寿命特性改善の効果が少なく
なり、逆に、Ag2 O添加量、あるいはB2 3 添加量
が20×10-3mol%を越えた場合には、Ag+ 量、
あるいはB3+量が多すぎて、非直線特性の課電寿命特性
が低下すると考えられる。
【0056】なお、第6、第7の実施例においては、説
明の簡略化の観点から、副成分として、第1のグループ
のBi2 3 、TiO2 の添加量をそれぞれ1mol%
の定量とし、第2のグループのPbOとTeO2 のいず
れか一方を添加してその添加量を1mol%の定量と
し、第4のグループのAg2 、B2 3 のいずれか一方
を添加してその添加量を所定の範囲内とした場合の効果
について示した。
【0057】しかしながら、第4のグループの成分の添
加による効果は、第6、第7の実施例に限定されるもの
ではなく、第1のグループのBi2 3 、TiO2 、お
よび第2のグループのPbO、TeO2 のいずれか一方
あるいは両方を添加してそれぞれの添加量を、前述の第
1の実施例で示した各所定の範囲内でそれぞれ変化させ
た場合にも、同様の効果が得られることが確認されてい
る。さらに、第4のグループの成分についても、A
2 、B2 3 のいずれか一方のみでなく、両方の成分
を含む場合にも、各成分の添加量を前述した各所定の範
囲内とすることにより、同様の効果が得られることが確
認されている。
【0058】そしてまた、以上のような第1、第2、お
よび第4のグループの成分に加えて、前記第2〜第5の
実施例で示した第3のグループの成分を添加した場合に
も、第4のグループの成分の添加による効果は同様に得
られるものである。すなわち、第3のグループの成分に
ついても、CoO、MnO、NiO、Al2 3 のいず
れか一種類の成分を含む場合や、選択された2種類ある
いは3種類の成分を含む場合や、4種類の全ての成分C
oO、MnO、NiO、Al2 3 を含む場合にも、各
成分の添加量を、前述した各所定の範囲内とすることに
より、同様の効果が得られることが確認されている。
【0059】[3−4.第8の実施例]本発明に係る第
8の実施例は、製造工程時における焼成温度条件と降温
速度条件に特徴を有するものである。本実施例において
は、主成分ZnOに、副成分として、前記第1の実施例
で示した第1のグループのBi2 3 、TiO2 をそれ
ぞれ1mol%添加すると共に、第2のグループのPb
Oを1mol%添加し、原料とした。そして、上記の製
造工程により、焼成温度条件と降温速度条件のみを変化
させて非直線抵抗体を作製した。
【0060】すなわち、焼成温度については、1050
℃、1100℃、1200℃、そして1250℃の4種
類とし、また、1000℃から750℃までの降温速度
を、50℃/h、100℃/h、200℃/hの3種類
として、焼成温度条件と降温速度条件の異なる、計12
種類の焼結体を得た。また、比較のために、焼成温度を
1200℃、降温速度を250℃/hとして、焼結体を
得た。この13種類の焼結体に対し、上記の製造工程に
従って、高抵抗層および電極を形成し、非直線抵抗体を
作製した。
【0061】表2は、以上のようにして得られた本実施
例(No.1〜12)と比較例(No.13)の非直線
抵抗体について、製造時の焼成温度条件と降温速度条件
を示すと共に、その電気特性として、バリスタ電圧V1
mA、放電耐量特性、および非直線特性を調べた結果を
示している。
【0062】
【表2】 この表2に示した結果から明らかなように、本実施例の
非直線抵抗体のバリスタ電圧V1mAは、前述した第1
の実施例と同様に、15〜160V/mmの範囲内であ
り、放電耐量特性も比較例に比べて良好である。
【0063】このように、本実施例において、放電耐量
特性が比較例に比べて良好な非直線抵抗体が得られる理
由は、概略次のように考えられる。まず、本発明におけ
る非直線抵抗体は、Bi2 3 を含んでいる。焼成の降
温過程において、Bi2 3 は、825℃で液相から固
相に変わるが、この過程において、降温速度を50〜2
00℃とすることにより、焼結体中のひずみが少なくな
り、その結果、焼結体の強度が向上したためと考えられ
る。実際、破壊試験を行ったところ、比較例よりも本実
施例の強度がより優れていることが確認された。
【0064】なお、本実施例においては、説明の簡略化
の観点から、副成分として、Bi23 、TiO2 、P
bOをそれぞれ1mol%含む原料を用いて、焼成温度
を1050℃〜1250℃、1000℃から750℃ま
での降温速度を50℃/h〜200℃/hとして非直線
抵抗体を作製した場合の効果について示した。
【0065】しかしながら、このような焼成温度条件と
降温速度条件による効果は、本発明の範囲内の組成を持
つ多様な組成の原料についても、同様に得られるもので
ある。すなわち、第1のグループの成分を添加し、第2
のグループの成分の一方あるいは両方を添加し、さら
に、第3のグループの成分や第4のグループの成分を選
択的に添加した各種の原料を用いた場合でも、焼成温度
を1050℃〜1250℃、1000℃から750℃ま
での降温速度を50℃/h〜200℃/hとして非直線
抵抗体を作製することにより、同様の効果が得られるこ
とが確認されている。
【0066】[4.他の実施例]なお、本発明は、前述
した第1〜第8の実施例に限定されるものではなく、本
発明の範囲内で、他にも多種多様な変形例が実施可能で
ある。まず、第1〜第8の実施例では、原料として酸化
物を用いたが、原料はこれに限定されるものではなく、
焼成し、酸化物になるものであればよい。例えば、原料
として、水酸化物、炭酸化物、シュウ酸化物を用いた場
合でも、焼成すれば酸化物になるため、第1〜第8の実
施例と同様の効果を得ることができる。
【0067】また、前記実施例で示した以外の添加物を
添加することも考えられる。例えば、非直線特性や放電
耐量特性、課電寿命特性等を向上させる目的で他の成分
を加えることも可能である。さらに、成形体および焼結
体の大きさは適宜選択できる。すなわち、本発明は、多
様な容量や寸法形状の非直線抵抗体に対して幅広く適用
可能である。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
酸化亜鉛を主成分とし、副成分として適量のビスマス、
チタン、および適量の鉛またはテルルの少なくとも一つ
を含むことにより、ZnO結晶粒子径を均一に大きくす
ることができ、バリスタ電圧を15〜160V/mmと
低くすることができる。したがって、非直線抵抗体の厚
さを増加して大型化することができ、放電耐量特性に優
れた非直線抵抗体を提供することができる。
【0069】また、副成分としてさらに、コバルト、マ
ンガン、ニッケル、アルミニウムの少なくとも一つを適
量で含有することにより、非直線特性に優れた非直線抵
抗体を提供することができる。
【0070】そしてまた、副成分としてさらに、銀およ
びホウ素の少なくとも一方を適量で含有することによ
り、非直線特性に優れ、特に課電寿命特性に優れた非直
線抵抗体を提供することができる。
【0071】一方、製造工程における焼成時の焼成温度
を1050℃〜1250℃、1000℃から750℃ま
での降温速度を50℃/h〜200℃/hとすることに
より、放電耐量特性に優れた非直線抵抗体を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって作製した非直線抵抗体を示す断
面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る非直線抵抗体の非
直線特性を示すグラフである。
【図3】本発明の第3の実施例に係る非直線抵抗体の非
直線特性を示すグラフである。
【図4】本発明の第4の実施例に係る非直線抵抗体の非
直線特性を示すグラフである。
【図5】本発明の第5の実施例に係る非直線抵抗体の非
直線特性を示すグラフである。
【図6】本発明の第6の実施例に係る非直線抵抗体の非
直線特性を示すグラフである。
【図7】本発明の第7の実施例に係る非直線抵抗体の課
電寿命特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…焼結体 2…高抵抗層 3…電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする非直
    線抵抗体において、 副成分として、ビスマスとチタンを含有すると共に、鉛
    とテルルの少なくとも一方を含有し、 ビスマスとチタンの含有量は、それぞれ、酸化ビスマス
    (Bi2 3 )と酸化チタン(TiO2 )に換算して
    0.1〜5.0mol%であり、さらに、副成分として
    含有される場合の鉛とテルルの含有量は、それぞれ、P
    bOとTeO2 に換算して0.001〜3.0mol%
    であることを特徴とする非直線抵抗体。
  2. 【請求項2】 副成分として、コバルト、マンガン、ニ
    ッケル、およびアルミニウムのグループから選択された
    少なくとも一種類の成分を含有し、 副成分として含有される場合の各材料の含有量は、コバ
    ルト、マンガン、ニッケルの場合には、それぞれ、酸化
    コバルト(CoO)、酸化マンガン(MnO)、酸化ニ
    ッケル(NiO)に換算して0.1〜5.0mol%で
    あり、アルミニウムの場合には、酸化アルミニウム(A
    2 3 )に換算して0.5×10-3〜20×10-3
    ol%であることを特徴とする請求項1の非直線抵抗
    体。
  3. 【請求項3】 副成分として、ホウ素と銀の少なくとも
    一方を含有し、 副成分として含有される場合のホウ素と銀の含有量は、
    それぞれ、酸化ホウ素(B2 3 )と酸化銀(Ag
    2 O)に換算して0.5×10-3〜20×10-3mol
    %であることを特徴とする請求項1または2記載の非直
    線抵抗体。
  4. 【請求項4】 バリスタ電圧V1mAが、15〜160
    V/mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か一つに記載の非直線抵抗体。
  5. 【請求項5】 原料を有機バインダと共に混合、造粒し
    て所定形状の成形体を成形し、得られた成形体を焼成す
    ることにより、請求項1〜4のいずれか1つに記載の非
    直線抵抗体を製造するための方法において、 前記成形体の焼成時に、焼成温度を1050〜1250
    ℃とし、1000℃から750℃までの降温速度を50
    〜200℃/hとすることを特徴とする非直線抵抗体の
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2144256A1 (en) 2008-07-09 2010-01-13 Kabushiki Kaisha Toshiba Current/voltage nonlinear resistor
WO2015083822A1 (ja) * 2013-12-06 2015-06-11 日立金属株式会社 バリスタ用焼結体およびこれを用いた多層基板、ならびにそれらの製造方法

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