JPH0732085B2 - 電圧非直線抵抗体用電極材料 - Google Patents
電圧非直線抵抗体用電極材料Info
- Publication number
- JPH0732085B2 JPH0732085B2 JP61133362A JP13336286A JPH0732085B2 JP H0732085 B2 JPH0732085 B2 JP H0732085B2 JP 61133362 A JP61133362 A JP 61133362A JP 13336286 A JP13336286 A JP 13336286A JP H0732085 B2 JPH0732085 B2 JP H0732085B2
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- voltage
- varistor
- electrode material
- current
- zno
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電圧非直線抵抗体に用いる電圧非直線抵抗体用
電極材料に関するものである。
電極材料に関するものである。
従来の技術 電圧非直線抵抗体〔以下、バリスタと称す〕は、サージ
吸収素子、電圧安定化素子、避雷器等に広く用いられて
いる。従来、これらの用途にはシリコンカーバイドバリ
スタやシリコンバリスタ等が供されてきた。しかし、こ
れらのバリスタは、電圧非直線性係数αが小さく、特性
を任意に調整できない、あるいは形状が大きい等の欠点
を有しており、その用途はおのずから制限されていた。
吸収素子、電圧安定化素子、避雷器等に広く用いられて
いる。従来、これらの用途にはシリコンカーバイドバリ
スタやシリコンバリスタ等が供されてきた。しかし、こ
れらのバリスタは、電圧非直線性係数αが小さく、特性
を任意に調整できない、あるいは形状が大きい等の欠点
を有しており、その用途はおのずから制限されていた。
最近、これらの欠点を改善するものとして、酸化亜鉛
(ZnO)を主成分とし、これに数種の金属酸化物を微量
添加し、混合、成形、焼成した酸化物焼結体のバリスタ
が開発されてきた。このバリスタは優れた電圧非直線性
係数αを有しているためにその用途は拡大されようとし
ているが、高度に発達した通信機器の電気回路にはまだ
不十分な点が多い。
(ZnO)を主成分とし、これに数種の金属酸化物を微量
添加し、混合、成形、焼成した酸化物焼結体のバリスタ
が開発されてきた。このバリスタは優れた電圧非直線性
係数αを有しているためにその用途は拡大されようとし
ているが、高度に発達した通信機器の電気回路にはまだ
不十分な点が多い。
一般にバリスタの電圧非直線は次式で示す電圧非直線性
係数αおよびViの値で評価されている。
係数αおよびViの値で評価されている。
I/i=(V/Vi)α ここで、Iはバリスタに流れる電流、Vはその印加電
圧、Viは一定電流iアンペアにおける電圧で、通常立ち
上がり電圧と称されている。
圧、Viは一定電流iアンペアにおける電圧で、通常立ち
上がり電圧と称されている。
バリスタの電気特性を示す上でα,Viは実用上重要な定
数である。すなわち、αはバリスタを挿入した電気回路
の電圧が如何に制御されるかを示すものであり、αが大
きい程その電圧の立ち上がりが優れており、αは特殊用
途を除けば大きい方が好ましく、30以上の値が望まし
い。また、Viは使用される電圧がいくらであるかによっ
て定められるものであり、それぞれの製品によってあら
かじめ指定された値に調整されるものである。
数である。すなわち、αはバリスタを挿入した電気回路
の電圧が如何に制御されるかを示すものであり、αが大
きい程その電圧の立ち上がりが優れており、αは特殊用
途を除けば大きい方が好ましく、30以上の値が望まし
い。また、Viは使用される電圧がいくらであるかによっ
て定められるものであり、それぞれの製品によってあら
かじめ指定された値に調整されるものである。
ところで、通信機器の電気回路においてその使用条件を
考えれば、サージ電流に対する漏洩電流の増加が小さく
て制限電圧比特性〔一般には1mA流れた場合のバリスタ
の端子間電圧V1mAと他の値の電流が流れた場合の同一バ
リスタの端子間電圧の比で大電流領域における電圧の非
直線性を示したもの〕に優れたバリスタが必要となる。
考えれば、サージ電流に対する漏洩電流の増加が小さく
て制限電圧比特性〔一般には1mA流れた場合のバリスタ
の端子間電圧V1mAと他の値の電流が流れた場合の同一バ
リスタの端子間電圧の比で大電流領域における電圧の非
直線性を示したもの〕に優れたバリスタが必要となる。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、電極材料中のガラスフリット成分を、Bi
2O3を40〜90重量%、B2O3を10〜30重量%、SiO2を5〜2
5重量%としてなる硼珪酸ビスマスガラスを用いた従来
の電極材料をZnO系バリスタに使用すると、サージ電流
耐量におけるバリスタ電圧の特性劣化が大きく、かつ制
限電圧比が満足すべきものでないのが現状である。
2O3を40〜90重量%、B2O3を10〜30重量%、SiO2を5〜2
5重量%としてなる硼珪酸ビスマスガラスを用いた従来
の電極材料をZnO系バリスタに使用すると、サージ電流
耐量におけるバリスタ電圧の特性劣化が大きく、かつ制
限電圧比が満足すべきものでないのが現状である。
本発明はこのような問題点を解決するもので、ZnO系バ
リスタのサージ電流耐量におけるバリスタ電圧の特性劣
化と制限電圧比の改善を目的とするものである。
リスタのサージ電流耐量におけるバリスタ電圧の特性劣
化と制限電圧比の改善を目的とするものである。
問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、ZnOを主成分と
する電圧非直線抵抗体の電極材料のガラス成分として、
ホウ素をB2O3の形で10〜35重量%、珪素をSiO2の形で5
〜30重量%、亜鉛をZnOの形で35〜70重量%含む硼珪酸
亜鉛ガラスを用いたものである。
する電圧非直線抵抗体の電極材料のガラス成分として、
ホウ素をB2O3の形で10〜35重量%、珪素をSiO2の形で5
〜30重量%、亜鉛をZnOの形で35〜70重量%含む硼珪酸
亜鉛ガラスを用いたものである。
作用 上記の硼珪酸亜鉛ガラスをZnO系バリスタの電極材料の
ガラス成分として用いることにより、ZnO系バリスタの
サージ電流耐量におけるバリスタ電圧の特性劣化と制限
電圧比の改善を図ることができる。
ガラス成分として用いることにより、ZnO系バリスタの
サージ電流耐量におけるバリスタ電圧の特性劣化と制限
電圧比の改善を図ることができる。
実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
まず、ZnOを96モル%、Bi2O3を0.6モル%、CoOを0.5モ
ル%、MnO2を0.9モル%、Sb2O3を0.9モル%、NiOを0.6
モル%、Cr2O3を0.5モル%秤量し、ボールミルで混合し
た。こうして得られた混合スラリーを乾燥後、700〜950
℃で仮焼し(この仮焼を省略してもよい)、バインダ
(ポリビニルアルコール5%水溶液)を加え、円板状に
加圧成形した。その後、1100〜1300℃で焼成し、得られ
た焼結体(直径7mm)を厚さ1.0mmに研摩した後、直径5m
mの銀電極を焼付けた。
ル%、MnO2を0.9モル%、Sb2O3を0.9モル%、NiOを0.6
モル%、Cr2O3を0.5モル%秤量し、ボールミルで混合し
た。こうして得られた混合スラリーを乾燥後、700〜950
℃で仮焼し(この仮焼を省略してもよい)、バインダ
(ポリビニルアルコール5%水溶液)を加え、円板状に
加圧成形した。その後、1100〜1300℃で焼成し、得られ
た焼結体(直径7mm)を厚さ1.0mmに研摩した後、直径5m
mの銀電極を焼付けた。
ここで使用した銀電極は、硼珪酸亜鉛ガラス粉末〔下記
第1表は使用した硼珪酸亜鉛ガラスの組成比を示す〕を
所定量(重量比で2.5%)秤量し、ブチカルビトールに
エチルセルローズを溶かしたビヒクル(重量比で30%)
中にAg粉末(重量比で67.5%)とともに混練し、ペース
ト状にしたものである。また、下記の第2表は従来例の
硼珪酸ビスマスガラスの組成比を示す。
第1表は使用した硼珪酸亜鉛ガラスの組成比を示す〕を
所定量(重量比で2.5%)秤量し、ブチカルビトールに
エチルセルローズを溶かしたビヒクル(重量比で30%)
中にAg粉末(重量比で67.5%)とともに混練し、ペース
ト状にしたものである。また、下記の第2表は従来例の
硼珪酸ビスマスガラスの組成比を示す。
第3表はこのようにして得られた焼結体の電気特性を示
す。
す。
この第3表は、1μA〜10Aまでの電圧電流特性を測定
した結果より算出したもので、電流が0.1mAと1mA間の非
直線性係数0.1α1mA,V1mA/mm,電流値10AにおけるV10Aと
V1mAの比V10A/V1mA(制限電圧比)およびサージ電流耐
量特性におけるV1mAの変化率ΔV/V1mA(%)で表され
る。
した結果より算出したもので、電流が0.1mAと1mA間の非
直線性係数0.1α1mA,V1mA/mm,電流値10AにおけるV10Aと
V1mAの比V10A/V1mA(制限電圧比)およびサージ電流耐
量特性におけるV1mAの変化率ΔV/V1mA(%)で表され
る。
サージ電流耐量特性は、規定された8×20μsecの標準
電流波形の衝撃電流(ここでは600A)を5分間隔で2回
印加し、バリスタ電圧V1mAの変化率を算出し、これで特
性評価を行った。
電流波形の衝撃電流(ここでは600A)を5分間隔で2回
印加し、バリスタ電圧V1mAの変化率を算出し、これで特
性評価を行った。
第3表に示されたごとく、硼珪酸ビスマスガラスを含有
したサンプルNo.1に比べて本発明のサンプルNo.2〜6を
使用したバリスタはサージ電流耐量特性が非常によくな
ると共に制限電圧特性も改善されており、通信機器の電
気回路用として用いるバリスタに要望される特性を満足
するものである。
したサンプルNo.1に比べて本発明のサンプルNo.2〜6を
使用したバリスタはサージ電流耐量特性が非常によくな
ると共に制限電圧特性も改善されており、通信機器の電
気回路用として用いるバリスタに要望される特性を満足
するものである。
ここで、ガラス成分の有効な組成範囲は、ホウ素をB2O3
の形で10〜30重量%、珪素をSiO2の形で10〜35重量%、
亜鉛をZnOの形で35〜70重量%含む硼珪酸亜鉛ガラスで
ある。
の形で10〜30重量%、珪素をSiO2の形で10〜35重量%、
亜鉛をZnOの形で35〜70重量%含む硼珪酸亜鉛ガラスで
ある。
これらの組成の範囲外になると、0.1α1mAが30未満、V
10A/V1mAが1.45以上、サージ電流耐量におけるバリス
タ電圧の特性劣化が大きくなる、のうちのいずれかにな
り、通信機器の電気回路用のバリスタとしては不適当に
なる。
10A/V1mAが1.45以上、サージ電流耐量におけるバリス
タ電圧の特性劣化が大きくなる、のうちのいずれかにな
り、通信機器の電気回路用のバリスタとしては不適当に
なる。
発明の効果 以上の説明のように本発明の電極材料を印刷、焼付けし
てZnO系バリスタを構成すれば、小電流領域から大電流
領域にわたって優れた電圧非直線特性を示し、かつ通信
機器の電気回路にも適した非常に優れたサージ電流耐量
特性のバリスタが得られるものである。
てZnO系バリスタを構成すれば、小電流領域から大電流
領域にわたって優れた電圧非直線特性を示し、かつ通信
機器の電気回路にも適した非常に優れたサージ電流耐量
特性のバリスタが得られるものである。
Claims (1)
- 【請求項1】ZnOを主成分とする電圧非直線抵抗体の電
極材料のガラス成分として、ホウ素をB2O3の形で10〜30
重量%、珪素をSiO2の形で10〜35重量%、亜鉛をZnOの
形で35〜70重量%含む硼珪酸亜鉛ガラスをガラスフリッ
トとして用いた電圧非直線抵抗体用電極材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61133362A JPH0732085B2 (ja) | 1986-06-09 | 1986-06-09 | 電圧非直線抵抗体用電極材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61133362A JPH0732085B2 (ja) | 1986-06-09 | 1986-06-09 | 電圧非直線抵抗体用電極材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62290105A JPS62290105A (ja) | 1987-12-17 |
JPH0732085B2 true JPH0732085B2 (ja) | 1995-04-10 |
Family
ID=15102949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61133362A Expired - Lifetime JPH0732085B2 (ja) | 1986-06-09 | 1986-06-09 | 電圧非直線抵抗体用電極材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0732085B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02306606A (ja) * | 1989-05-22 | 1990-12-20 | Tdk Corp | 半導体磁器電子部品および導電性組成物 |
JP5163096B2 (ja) * | 2007-12-20 | 2013-03-13 | Tdk株式会社 | バリスタ |
-
1986
- 1986-06-09 JP JP61133362A patent/JPH0732085B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62290105A (ja) | 1987-12-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |