JPH0615071B2 - 導電性塗膜の形成方法 - Google Patents

導電性塗膜の形成方法

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JPH0615071B2
JPH0615071B2 JP60145309A JP14530985A JPH0615071B2 JP H0615071 B2 JPH0615071 B2 JP H0615071B2 JP 60145309 A JP60145309 A JP 60145309A JP 14530985 A JP14530985 A JP 14530985A JP H0615071 B2 JPH0615071 B2 JP H0615071B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、プラスチック材への導電性塗膜の形成方法に
関する。
従来の技術 バインダー樹脂を含む溶剤中に導電性酸化錫微粉末を分
散させたコーティング組成物や、この種のコーティング
組成物をバーコート法等の一般的な塗布方法でプラスチ
ック材に塗布して導電性塗膜を形成する方法などは、た
とえば特開昭60-74208号公報により知られている。そし
て、導電性塗膜に透明性が要求されることも多く、導電
性と透明性とを併有するコーティング組成物は、クリー
ンルームや電子部品搬送容器に使われるプラスチック材
に塗膜を形成するような場合に用いられる。そのため、
従来より知られているコーティング組成物は、現に市販
されているものも含めて、塗膜としての透明性を高める
ために種々の工夫が講じられたものとなっている。
そこで、本発明者は従来より知られているコーティング
組成物の透明性について種々調査した結果、そのコーテ
ィング組成物は、導電性酸化錫微粉末が全固形分の60〜
70wt%含まれ、バインダー樹脂としてアクリル酸エステ
ル系樹脂又はポリエステル系樹脂が全固形分の40〜30wt
%含まれていること、また、透明性の指標である屈折率
を個々の成分についてみると、酸化錫が1.9968、アクリ
ル酸エステル系樹脂が1.45〜1.5、ポリエステル系樹脂
が1.52〜1.55程度で、屈折率から判断すると、酸化錫と
アクリル酸エステル系樹脂の組成物、酸化錫とポリエス
テル系樹脂の組成物は透明性がそれほど高いものとは考
えられないにもかかわらず、プラスチック材への塗布に
より形成された塗膜の透明性はクリーンルームや電気部
品搬送容器材料としてのプラスチック材のコーティング
剤として十分に使用できる程度の透明性を示しているこ
とが判った。
これは、塗膜の導電物質に超微粉の酸化錫が使用されて
いること、酸化錫とバインダー樹脂とのなじみ性が良好
であること、等と関係が深いからであると考えられる。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記調査では、アクリル酸エステル系樹
脂又はポリエステル系樹脂をバインダー樹脂として使用
した従来のコーティング組成物をプラスチック材に塗布
乾燥後、ホットプレスすると、プレス機のプレス板即ち
クロム仕上げのステンレス鏡面板或いは同仕上げの黄銅
鏡面板へのバインダー樹脂の付着が著しく、付着したバ
インダー樹脂の除去作業に手間がかかり、生産性を著し
く低下させるという問題点のあることが判明した。即
ち、従来のコーティング組成物を上記の手段でホットプ
レスすると、バインダー樹脂であるアクリル酸エステル
系又はポリエステル系の樹脂が鏡面板の全面に付着し、
部分的にはべっとりと付着する問題点があった。
そこで、本発明者は上記の鏡面板に対して難着性のある
直鎖塩化ビニル樹脂をバインダー樹脂に用いたコーティ
ング組成物について、塗膜形成後の導電性と透明性、並
びにホットプレス時の鏡面板へのバインダー樹脂の付着
性について調査した。その結果、鏡面板へのバインダー
樹脂と付着性が改善され、導電性は従来のコーティング
組成物と同程度の値を示したものの、透明性について好
ましい結果が得られないことが判明した。
以上の背景の下で、本発明者は、ホットプレス時にコー
ティング組成物のバインダー樹脂が鏡面板に付着しにく
く、しかもプラスチック材に形成された塗膜が十分な導
電性と透明性を有する導電性塗膜の形成方法を確立する
ために鋭意調査し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、プラスチック材にコーティング組成物
を塗布乾燥して得られる塗膜を鏡面板を用いてホットプ
レスしても、鏡面板にバインダー樹脂がほとんど付着し
なくなり、しかも得られた塗膜に高い導電性と透明性が
付与される導電性塗膜の形成方法を提供することを目的
とする。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するため、本発明による導電性塗膜の
形成方法は、エステル結合を持つ塩化ビニル系樹脂から
なるバインダー樹脂を含む溶剤中に導電性酸化錫又は導
電性酸化インジウムの微粉末を分散させたコーティング
組成物を、プラスチック材に塗布乾燥後、鏡面板を用い
てホットプレスするというものである。
ところで、プラスチック材にコーティング組成物を塗布
した場合、その塗膜の透明性は上述のように酸化錫微粉
末とバインダー樹脂とのなじみ性の良し悪しに影響され
る。そこで、そのなじみ性の良し悪しを決定する要素が
何かを知ることが有益である。このような観点から本発
明者は従来のコーティング組成物のバインダー樹脂に用
いられているアクリル酸エステル系樹脂とポリエステル
系樹脂との共通点を考察したところ、双方共その分子内
にエステル結合を持っているという共通点があることを
突き止め、エステル結合を持つバインダー樹脂であれば
酸化錫とのなじみ性が良くなって高い透明性が得られる
であろうと推定した。本発明においてバインダー樹脂を
エステル結合を持つ塩化ビニル系樹脂に限定した理由は
このためである。
上記のエステル結合を持つ塩化ビニル系樹脂には、代表
的なものとしてポリ塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体
(塩ビ−酢ビ共重合体)があり、その他にも塩化ビニル
−エチレン−酢酸ビニル共重合体等がある。これらはい
ずれも分子内にエステル結合を持つものであるから、酸
化錫とのなじみ性が良い。酸化錫に代えて酸化インジウ
ムを用いた場合も同様のことがいえる。
以下、本発明の実施例を説明する。
本発明による導電性塗膜を形成方法は、エステル結合を
持つ塩化ビニル系樹脂からなるバインダー樹脂を含む溶
剤中に導電性酸化錫又は導電性酸化インジウムの微粉末
を分散させたコーティング組成物を、プラスチック材に
塗布乾燥後、鏡面板を用いてホットプレスするというも
のである。
この方法に用いるコーティング組成物においては、固形
分としての酸化錫とバインダー樹脂としての塩ビ−酢ビ
共重合体との含量を全体の24wt%、酸化錫をそのうちの
60〜85wt%、残りをバインダー樹脂とすることが好まし
い。酸化錫が60wt%より少ないと、プラスチック材に塗
布することにより形成される塗膜の表面抵抗率が1010
ームよりも高くなり、十分な導電性を得にくい。85wt%
より多いと塗膜の透明性が阻害され、バインダー樹脂に
均一に分散されにくく、しかもバインダー樹脂の含量が
相対的に少なくなるのでプラスチック材との接合力が不
足する傾向を生じる。60〜85wt%であると、塗膜の表面
抵抗率が1010〜104オームとなり、十分な導電性が得ら
れ、しかもプラスチック材に対する十分な接合力が得ら
れる。上記の固形分以外には分散剤としての界面活性剤
を酸化錫の2wt%、溶剤を76wt%混合する。溶剤には例
えばシクロヘキサノン3部に対してメチルイソブチルケ
トン7部の混合溶剤を使用する。また、酸化錫に酸化ア
ンチモン10wt%をドーピングして酸化錫の欠陥格子を補
うと導電性が向上する。なお、酸化錫の代わりに酸化イ
ンジウムを使ってもよい。
次に実験例を示す。
この実験例では、最初にコーティング組成物を調製し、
そのコーティング組成物をバーコート法でプラスチック
フィルムに塗布して乾燥し、そのフィルムをプラスチッ
ク基材に重ね合わせ、塗膜に鏡面板を重ね合わせてホッ
トプレスするという手順を採用した。
(A)コーティング組成物の調製とプラスチック材への塗
布乾燥 キシレン124cc に第一工業製薬(株)製の界面活性剤SA
S-13 を1.2g入れて溶解し、別に三菱金属(株)製の酸化
錫T-1を62.2g を秤量し、両者をホモジナイザーで約30
分間,1500rpmで混合撹拌した(A液)。これとは別に、
シクロヘキサン124cc に三菱化成(株)製の安定剤2000E
を0.4g溶解し、これにカネカM1008(平均分子量=80
0 塩ビ−酢ビ5wt%共重合体)12.4g を溶解した(B
液)。次に、A液にB液を入れ、ホモジナイザーで約4
時間,6000rpm で両液を均一に分散させることによって
コーティング組成物を得た。
このコーティング組成物を厚み0.2mm のポリ塩化ビニル
樹脂フィルムにコーティングバーNo6 で塗布し、十分な
自然乾燥後に光線透過率や表面抵抗などを測定したとこ
ろ、表1の結果が得られた。なお、ポリ塩化ビニル樹脂
フィルムに形成された塗膜の厚みは塗布直後のウエット
状態において13.7μであった。
(B)比較品の調製とプラスチック材への塗布乾燥上記の
カネカM1008に代えて、リューロン 800BL(平均分子
量=800 直鎖ポリ塩化ビニル樹脂)を同量使用して上
記B液に相応する比較品を調製し、このものを上記と同
一の条件でポリ塩化ビニル樹脂フィルムに塗布し、十分
な自然乾燥後に光線透過率や表面抵抗などを測定したと
ころ、表2の結果が得られた。なお、ポリ塩化ビニル樹
脂フィルムに形成された塗膜のウエット状態での厚みは
上記と同値であった。
(C)従来品 冒頭の従来例で説明したコーティング組成物を上記と同
一の条件でポリ塩化ビニル樹脂フィルムに塗布し、十分
な自然乾燥後に光線透過率や表面抵抗などを測定したと
ころ、表3の結果が得られた。なお、ポリ塩化ビニル樹
脂フィルムに形成された塗膜のウエット状態での厚みは
上記と同値であった。
表1〜表3において、曇度は次式で算出した値である。
曇度(%)=(拡散光線透過率/全光線透過率)×100 表1〜表3より、本発明方法に用いるコーティング組成
物をプラスチック材に塗布することにより形成された塗
膜はその曇度が比較品でなる塗膜よりも15〜20%優れ、
また、本発明方法に用いるコーティング組成物をプラス
チック材に塗布することにより形成された塗膜の光線透
過率は従来品の塗膜と比べて差がないということが判
る。
(D)ホットプレス 上記(A)で調製したコーティング組成物をポリ塩化ビニ
ル樹脂フィルムに塗布乾燥し、それを厚み3mmのポリ塩
化ビニル樹脂基板にホットプレスで積層一体化すること
により、プレス機の鏡面板に対するバインダー樹脂の付
着性を調べた。ホットプレス温度は 160℃、加圧力は45
kg/cm2、鏡面板は表面を研磨バフ仕上げしたものを使用
した。
その結果、鏡面板の表面へのバインダー樹脂の付着はほ
とんど生じなかった。
発明の効果 以上より明らかなように、本発明方法によれば、導電性
と透明性において従来品と遜色がなく、ホットプレス時
に鏡面板へのバインダー樹脂の付着がほとんどなくな
る。そのため、鏡面板に付着したバインダー樹脂の除去
作業を省略することが可能になり、それだけ生産性が向
上するという効果が得られる。
また、本発明ではコーティング組成物のバインダー樹脂
として塩化ビニル系樹脂を用いるので、プラスチック材
がポリ塩化ビニル系樹脂である場合には強力な接合力が
得られる。そして、ポリ塩化ビニル系樹脂は最も汎用性
に富むプラスチックであり、プラスチック基板やプラス
チックフィルムとしても多用されているので、この点で
好都合であり、しかも、耐薬品性を向上させる上でもポ
リ塩化ビニル系樹脂をバインダー樹脂として用いること
に実益がある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/24 PQW 7211−4J 127/06 PFD 9166−4J H01B 1/22 7244−5G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エステル結合を持つ塩化ビニル系樹脂から
    なるバインダー樹脂を含む溶剤中に導電性酸化錫又は導
    電性酸化インジウムの微粉末を分散させたコーティング
    組成物を、プラスチック材に塗布乾燥後、鏡面板を用い
    てホットプレスすることを特徴とする導電性塗膜の形成
    方法。
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