JPH0615057Y2

JPH0615057Y2 - 壁パネルの高さ調節構造

Info

Publication number: JPH0615057Y2
Application number: JP9877888U
Authority: JP
Inventors: 宣文山縣
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1988-07-26
Filing date: 1988-07-26
Publication date: 1994-04-20
Anticipated expiration: 2003-07-26
Also published as: JPH0221212U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、既設の建物躯体内に搬入し、連設することに
より内装壁部を構成する壁パネルの建付け高さ調節構造
に関する。

（従来の技術）既設の建物躯体内に部屋の形状に合せて床ボーダを敷設
し、該床ボーダ上に複数の壁パネルを連設することによ
り内装壁部を構成し、部屋空間を画成する所謂プレハブ
ルームが知られている。

こうしたプレハブルームの施工作業に際して、内装壁部
及び壁パネルの水平出し等の高さ調節を行なう必要があ
り、従来より様々な壁パネルの高さ調節構造が提案され
ている。

斯かる高さ調節構造として、例えば、床面に断面コ字状
のランナー部材を敷設し、該ランナー部材に金具に第１
の高さ調節用ボルトを備えたレベル調整金具を嵌装し、
該レベル調整金具に嵌合する受け金具上に壁パネルを載
置連設するとともに、壁パネル夫々の下端部に左右一対
の上下に出没自在な第２の高さ調節用ボルトを設けたも
の（実開昭60-112515号公報）がある。

この高さ調節構造は、壁パネルの建付けの前に受け金具
の高さ調節を行なうことにより、内装壁部全体の高さ調
節をし、該受け金具上に壁パネルを建付けた後に壁パネ
ルに配設した高さ調節用ボルトで個々の壁パネルの左右
方向の傾き等を微調節し、パネル表面の模様合せ等がで
きるようにし、壁パネルの施工作業を容易なものとする
よう企画されたものである。

（考案が解決しようとする課題）しかしながら、以上の壁パネルの高さ調節構造は、ラン
ナー部材、レベル調整金具、受け金具、レベル調整金具
用高さ調節ボルト及び壁パネル用高さ調節ボルトとで構
成される複雑な構造であった。

また、ランナー部材、レベル調整金具、受け金具及び壁
パネルが相互に嵌合することにより係合していたため、
夫々嵌合面を有する複雑な形状となり、部品点数が多い
こととあいまってコスト高となる他、現場での施工作業
が今だ繁雑であると言う問題があった。

本考案は、斯かる現状に鑑み成されたものであり、構成
及び施工作業が簡単で且つ壁パネル建付け前の内装壁部
全体の高さ調節、及び壁パネル建付け後の微調節が可能
な高さ調節構造を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）以上の課題を解決するために本考案は、床ボーダの建物
躯体の床面上に固定される固定部に、上下に出没自在な
第１の高さ調節ボルトを配設し、前記壁パネルの下端面
に、上下に出没自在な第２の高さ調節ボルトと、第１の
高さ調節ボルト上端部に係合する係合穴を設けた。

（作用）以上の手段によれば、高さ調節構造が床ボーダと、床ボ
ーダ用及び壁パネル用の第１・第２の高さ調節ボルトか
ら成る簡単な構造であり、部品点数の削減が実現できる
とともに、壁パネルの建付けの前に床ボーダ用の第１の
高さ調節ボルトを調節して内装壁部全体の高さ調節がで
き、床ボーダ上に壁パネルを建付けた後に第２の高さ調
節ボルトを調節して個々の壁パネルの左右方向の傾向き
等を微調節できる。

また、床ボーダ用の第１の高さ調節ボルトを利用し、壁
パネルに設けた係合穴との係合により床ボーダと壁パネ
ルとの接合を行なっているため、夫々の部材の形状を簡
略化し、更に部材の係合に必要な部品の点数を削減でき
る。

（実施例）以下に本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

先ずここで、プレハブルームの壁パネル建付け構造の全
体に付き第３図乃至第６図を参照して説明する。

添付第３図は、本考案に係るプレハブルームの壁パネル
建付け構造を示す縦断面図、第４図は壁パネルの一部切
欠部を含む正面図、第５図は壁パネルの上面図、第６図
はその下面図である。

図示の如く、プレハブルーム１の壁パネル３は、建物躯
体の床面Ｆに部屋Ｒの形状に合せて敷設される床ボーダ
５上に複数連設されて四方の内装壁を構成する。

壁パネル３は、第４図乃至第６図に良く示すように、硅
酸カルシウム等からなる下地板１１の表面にタイル１
３，１３・・を貼設した壁装材１４と、この壁装材１４
の裏面に配設される補強枠１５とから成る。

補強枠１５は、軽量形鋼を枠状に組合せて成り、左右の
縦框１７，１７間の上・下に上框、１９、横桟２０，２
０及び下框２１を横架するとともに、縦框１７，１７の
外側に取合い用部材２６，２６を配設したものである。

縦框１７，１７の上端部１７ａ，１７ａは、壁装材１４
貼設部分より突出しており、上端部１７ａ，１７ａ内側
面には、断面Ｌ字状の上部取付片２９，２９が配設され
る。

また、下框２１は下方が開放された断面コ字状を成し、
ウェブ部２１ａに左右一対の係合長穴３１，３１とブッ
シュ状ナット３３，３３が配設されるとともに、表面側
フランジ部２１ｂの、ブッシュ状ナット３３，３３配設
箇所に対応する二箇所に切欠３５，３５を設けられてい
る。

以上の壁パネル３は、ブッシュ状ナット３３，３３に下
方より高さ調節ボルト３７，３７を螺入されて床ボーダ
５上に載置・連設され、取合い用部材２６，２６を介し
て隣接するもの同士を接合するとともに、これら壁パネ
ル３，３・・により構成される内装壁の幅寸法と略同一
の長さ寸法を有する上部枠材４１に上部取付片２９，２
９をビス３１，３１止めされる。

尚、上部枠材４１には、天井梁４３が載置・支持され、
天井梁４３の適宜箇所に配設されるハンガー４５と、ハ
ンガー４５に取着される吊りボルト４７及びクリップ４
９を介して吊天井５１が吊設される。

以上説明したプレハブルームにおいて、内装壁部、即ち
壁パネル３は高さ調節可能なように床ボーダ５に支持さ
れており、ここで第１図及び第２図を参照して壁パネル
３の高さ調節構造に付き説明する。

第１図は本実施例の高さ調節構造を示す分解斜視図、第
２図は内装壁部の下部正面図である。

図示の如く、床ボーダ５は、プレハブルーム１を構成す
る内装壁の幅寸法と略同一の長さ寸法を有する軽山形鋼
から成る。

この床ボーダ５の一方のフランジ部５ａ（以下固定側フ
ランジ部と記す）には、壁パネル３の幅寸法を一単位と
し、この一単位毎に左右一対の係合穴５５，５５とブッ
シュ状ナット５７，５７が、配設され、ブッシュ状ナッ
ト５７，５７にはアジャスタボルト６０，６０が螺入さ
れる。

固定側フランジ部５ａは、他方のフランジ部５ｂを建付
けられる壁パネル３の裏面側に直立させた状態で、係合
穴５５，５５に床Ｆに埋設されるアンカーボルト６１，
６１を挿通し、適宜高さ位置で水平となるようアジャス
タボルト６０，６０を回動して該アジャスタボルト６
０，６０下端の下方への突出量を調節した後、ナット６
３にて床Ｆに固定される。

壁パネル３は、床ボーダ５の固定側フランジ部５ａ上
に、アジャスタボルト６０，６０の上端を前記の係合長
穴３１，３１に挿通した状態で載置・支持される。

斯くして高さ調節された床ボーダ５上に連設される壁パ
ネル３，３の夫々は、第２図に特に示すように、板上の
スパナ１００を用い下框２１の表面側フランジ部２１ｂ
に設けられた切欠３５，３５を介して高さ調節ボルト３
７，３７を回動させることにより、高さ及び左右の傾き
等を微調節し、タイル２３，２３・・の目地合せ等を施
される。

以上説明した本実施例の高さ調節構造によれば、高さ調
節構造が床ボーダ５と、床ボーダ５用のアジャスタボル
ト６０、及び壁パネル３用の高さ調節ボルト３７から成
る簡単な構造である。

従って、壁パネル３の建付けの前に行なわれる内装壁全
体の高さ調節を、床ボーダ５の敷設と同時に行なうこと
ができるとともに、床ボーダ５上に壁パネル３を直接載
置・支持しただけで壁パネル３建付作業ができ、更に壁
パネル３，３の夫々の左右方向の傾向き等の微調節も前
記切欠３５，３５を介して容易にできる。

また、壁パネル３と床ボーダ５の係合を、アジャスタボ
ルト６０と下框に設けた係合長穴２３との係合により行
なっているため、床ボーダ５として係合面を有さない軽
山形鋼を利用できる。

（考案の効果）以上詳しく説明したように、本考案によれば、高さ調節
構造を床ボーダの建物躯体の床面上に固定される固定部
に、上下に出没自在な第１の高さ調節ボルトを配設し、
前記壁パネルの下端面に、上下に出没自在な第２の高さ
調節ボルトと、第１の高さ調節ボルト上端部に係合する
係合穴を設けたものとしたため、壁パネルの高さ調節構
造全体の構成を簡単なものとできる他、部品形状の単純
化及び部品点数の削減等を行なうことができる。

従って、本考案によれば、プレハブルームの製造コスト
の低減、及び建付け作業の簡略化を実現することが可能
である。

【図面の簡単な説明】

添付第１図は壁パネルの高さ調節構造を示す分解斜視
図、第２図は内装壁部下部の正面図、第３図は本考案に
係るプレハブルームの壁パネル建付け構造を示す縦断面
図、第４図は壁パネルの一部切欠部を含む正面図、第５
図は壁パネルの上面図、第６図はその下面図である。尚図中、３は壁パネル、５は床ボーダ、３１は係合長
穴、３７は高さ調節ボルト、６０はアジャスタボルトで
ある。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】既設の建物躯体の床面に敷設される床ボー
ダ上に複数連設され、内装壁部を構成する壁パネルの高
さ調節構造において、前記床ボーダの前記床面上に固定される固定部に上下に
出没自在な第１の高さ調節ボルトを配設し、前記壁パネルの下端面に、上下に出没自在な第２の高さ
調節ボルトと、前記第１の高さ調節ボルト上端部に係合
する係合穴とを設けたことを特徴とする壁パネルの高さ
調節構造。