JPH06143409A - ポリエステル組成物 - Google Patents

ポリエステル組成物

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JPH06143409A
JPH06143409A JP27050692A JP27050692A JPH06143409A JP H06143409 A JPH06143409 A JP H06143409A JP 27050692 A JP27050692 A JP 27050692A JP 27050692 A JP27050692 A JP 27050692A JP H06143409 A JPH06143409 A JP H06143409A
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silicon dioxide
polyester
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particles
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JP27050692A
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Masahiko Fujimoto
正彦 藤本
Noboru Sato
昇 佐藤
Kazuo Endo
一夫 遠藤
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Diafoil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルム原料として有用なポリエステル組成
物を提供する。 【構成】 二酸化ケイ素粒子に対し1〜200重量%の
周期律表2族または3族典型金属の化合物と、二酸化ケ
イ素粒子に対し0.1〜5重量%の多価カルボン酸誘導
体とにより処理された平均粒径0.05〜5μmの二酸
化ケイ素粒子を0.01〜5重量%含有するポリエステ
ル組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルムの原料として
有用なポリエステル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】二軸
配向ポリエステルフィルムは、優れた物理的および化学
的特性を有し、磁気記録媒体のベースフィルムやコンデ
ンサー誘導体等に幅広く用いられている。、これらのフ
ィルムに対しては、走行性および耐摩耗性が特に要求さ
れるが、従来、これらのことは必ずしも十分には達成さ
れていなかった。例えばフィルム同士あるいはフィルム
と基材が高速で接触すると両者の間の摩擦、摩耗が大き
くなり、フィルムに擦り傷が発生したり摩耗粉が発生し
たりするようになる。この摩耗粉は、例えば磁気記録用
途においては、記録信号の欠落、すなわちドロップアウ
トの原因となりフィルムの商品価値を著しく低下かさせ
てしまう。
【0003】一般にフィルムの走行性および耐摩耗性を
改良するためには、フィルムの表面を適度に粗せば良い
ことが分かっている。そして、このことを達成するため
に原料ポリエステル中に微粒子を存在させる方法が従来
より採用されているが、これらの特性を高度に満足する
ことは必ずしも成功していない。例えば、走行性に関し
ては、二酸化ケイ素粒子、特に球状の二酸化ケイ素粒子
を原料ポリエステル中に添加した場合、フィルム化時の
延伸により該粒子が破壊、変形されることなく、比較的
急峻な突起を与えるため優れた走行性を示すことが知ら
れている。ところが、二酸化ケイ素粒子はポリエステル
との親和性に乏しいためフィルム表面から粒子が脱離し
やすく白粉状物質を生成してしまい、これが上述の摩耗
粉と同様の悪影響を与え、結果として耐摩耗性が劣ると
いう欠点やポリエステルフィルム内部で該粒子のまわり
に空隙が生じてフィルムの透明性が劣るという欠点を持
つ。
【0004】無機粒子とポリエステルとの親和性を向上
させる手法としては、粒子のカップリング剤処理が有効
であるが、二軸配向フィルムのようにフィルム化時に比
較的強い延伸が行われる場合には、カップリング剤末端
とポリエステルとの結合が切断されてしまい、最終的に
親和性向上が達成されない場合が多い。また、ポリエス
テルとの結合を考慮して高分子化合物、例えば、多価カ
ルボン酸誘導体等による処理も有効と考えられるが、こ
の場合はそれら誘導体と無機粒子との結合が切断されて
しまい、同様に親和性向上が達成されない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、二酸化ケ
イ素粒子の持つ本来の特長を維持したまま、ポリエステ
ルとの親和性を向上させるべく鋭意検討を重ねた結果、
特定の二酸化ケイ素粒子表面を特定の表面処理剤で処理
することによりその目的を達成するに至った。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、二酸化ケイ素
粒子に対し1〜200重量%の周期律表2族または3族
典型金属の化合物と、二酸化ケイ素粒子に対し0.1〜
5重量%の多価カルボン酸誘導体とにより処理された平
均粒径0.05〜5μmの二酸化ケイ素粒子を0.01
〜5重量%含有するポリエステル組成物に存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる二酸化ケイ素粒子は、湿式法シリカ、乾式法シリ
カ等のいずれのものでもよいが、好ましくは、アルコキ
シシラン等から合成される球状でかつ単分散のシリカ粒
子である。本発明で用いる二酸化ケイ素粒子は、周期律
表2族または3族典型金属の化合物により処理されたも
のである。かかる化合物として、例えば、水酸化カルシ
ウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、リン酸マグネシウム、炭酸ストロンチウ
ム、酢酸ストロンチウム、炭酸バリウム、酢酸バリウ
ム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、塩化アル
ミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム等が
挙げられる。これらの中でも特にカルシウムまたはアル
ミニウム化合物が好ましい。これらの金属化合物は、二
酸化ケイ素粒子の合成時に配合し、二酸化ケイ素粒子内
部から粒子表層に含有させてもよいが、二酸化ケイ素粒
子の特に表層に存在することが好ましい。
【0008】また、アルミネートカップリング剤やジル
コアルミネートカップリング剤で表面処理された二酸化
ケイ素粒子や粒子表面のシラノール基をカルシウム元素
やアルミニウム元素で封鎖した二酸化ケイ素粒子や、二
酸化ケイ素粒子表面に静電気的力により酸化アルミニウ
ムの微細粒子を被覆させたような二酸化ケイ素粒子も好
ましく用いることができる。本発明では、二酸化ケイ素
粒子に対し1〜200重量%の金属化合物で二酸化ケイ
素粒子を処理する。1重量%未満では、後述の多価カル
ボン酸誘導体と二酸化ケイ素粒子との親和性が不十分と
なり好ましくない。また、200重量%を超えると、金
属化合物起因の粗大物等が発生して好ましくない。さら
に本発明で用いる二酸化ケイ素粒子は、多価カルボン酸
誘導体で処理されていることが必要である。
【0009】処理に用いる多価カルボン酸誘導体として
は、例えば、ポリアクリル酸誘導体やポリメタクリル酸
誘導体などが挙げられ、より具体的には、例えば、ポリ
アクリル酸、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩化合物、
またはそれらのアンモニウム中和物や部分アンモニウム
中和物、あるいはポリアクリル酸単位および/またはポ
リアクリル酸誘導体単位とポリアルキレングリコール単
位とを含有する共重合体などが挙げられる。特に、一末
端が周期律表2族または3族典型金属元素、特にカルシ
ウム元素とアルミニウム元素との結合力が大きく、他方
の末端がポリエステルとの親和性が強いような多価カル
ボン酸誘導体を用いることが好ましい。かかる誘導体と
しては、例えば、ポリアクリル酸とポリエチレングリコ
ールモノメタクリレートとの共重合体、ポリアクリル酸
とメトキシポリエチレングリコールとポリプロピレング
リコールモノメタクリレートの共重合体あるいはこれら
のポリアクリル酸をアンモニアで部分的に中和したもの
やポリアクリル酸ソ−ダに置き換えたものが挙げられる
が、特に上記のうち、アンモニアで部分的に中和したも
のが好ましい。
【0010】本発明では、二酸化ケイ素粒子に対し0.
1〜5重量%の多価カルボン酸誘導体で二酸化ケイ素粒
子を処理する。0.1重量%未満では、二酸化ケイ素粒
子とポリエステルとの親和性向上効果が不十分である。
また、5重量%を超えると粒子の凝集や多価カルボン酸
誘導体自体の凝集物が生じたりして好ましくない。二酸
化ケイ素粒子の水、アルコール、エチレングリコールな
どの分散スラリー中に多価カルボン酸誘導体を添加し
て、さらに分散混合する方法等により処理が施される
が、これに限定されるわけではない。上述の2つの処理
は、先に金属化合物による処理を行った後、多価カルボ
ン酸誘導体による処理を行うことが好ましい。処理後の
二酸化ケイ素粒子の平均粒径は、0.05〜5μmであ
る。平均粒径が0.05μm未満では、二軸配向フィル
ムの添加粒子として用いた場合に、フィルムの走行性や
耐摩耗性が不十分となる。また、平均粒径が5μmを超
えるとフィルムの表面性や透明性が悪くなる。
【0011】本発明でいうポリエステルとは、テレフタ
ル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸のような芳香族
ジカルボン酸またはそのエステルと、エチレングリコー
ルを主たる出発原料として得られるポリエステルを指す
が、他の第三成分を含有しても構わない。この場合、ジ
カルボン酸成分としては、例えばイソフタル酸、テレフ
タル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン
酸、およびセバシン酸等の一種を用いることができる。
またグリコール成分としては、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコール
等の一種以上を用いることができる。いずれにしても、
本発明のポリエステルとは繰り返し構造単位の80%以
上がエチレンテレフタレート単位またはエチレン−2,
6−ナフタレート単位を有するポリエステルを指す。
【0012】本発明でいう二酸化ケイ素粒子をポリエス
テルに配合する方法は特に限定されるものではなく、公
知の方法を採用し得る。例えば、ポリエステル製造工程
のいずれかの段階、好ましくはエステル化もしくはエス
テル交換反応終了後、重縮合反応開始前の段階でエチレ
ングリコールスラリーとして添加し重縮合反応を進めて
もよいし、また粒子とポリエステルチップとを直接ブレ
ンドしてもよい。本発明のポリエステル組成物中の二酸
化ケイ素粒子の含有量は0.01〜5重量%である。含
有量が0.01重量%未満では、二軸配向フィルムに用
いた場合にフィルムの走行性や耐摩耗性が不十分とな
る。また、含有量が5重量%を超えると、フィルムの表
面性や透明性が悪くなる。本発明の二酸化ケイ素粒子を
含有するポリエステルは、例えば磁気テープ、フロッピ
ーディスクを始めとする磁気記録媒体あるいはコンデン
サー用、写真製版用、感熱転写用等の種々の分野のポリ
エステルベースフィルムの原料として極めて有用であ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて更に詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例によって限定されるものではない。なお、実施例
における種々の物性および特性の測定方法、定義は下記
のとおりである。実施例および比較例中「部」とあるは
「重量部」を示す。 (1)平均粒径 島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置(SA−CP
3型)で測定した等価球形分布における積算体積分率5
0%の粒径を平均粒径とした。 (2)フィルム表面の平均粗さ 日本工業規格JIS B0601に記載されている方法
に従い、(株)小坂研究所製 表面粗さ測定機(SE−
3F)を用いて、中心線平均粗さ(Ra)を求めた。
【0014】(3)フィルムの屈折率 アタゴ光学社製アッベ式屈折計を用い、フィルムの厚さ
方向の屈折率(nα)、幅方向の屈折率(nTD)および
長手方向の屈折率(nMD)を測定した。なお屈折率の測
定はナトリウムD線を用いた(Δn=nTD−nMD)。 (4)ヤング率(引張弾性率) (株)インテスコ製 引張試験機インテスコモデル20
01型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節さ
れた室内において、長さ300mm、幅20mmの試料
フィルムを、10%/minの歪速度で引張り、引張応
力−歪曲線の初めの直線部分を用いて次式によってヤン
グ率(E)を計算した。
【数1】E=Δσ/Δε (上記式中、E、Δσ、Δεはそれぞれヤング率(kg
/mm2 )、直線上の2点間の元の平均断面積による応
力差、同じ2点間の歪差を表す) (5)フィルムの走行性 フィルムの滑り性により評価した。滑り性は、固定した
硬質クロムメッキ金属ロール(直径6mm)にフィルムを
巻き付け角(θ)135°で接触させ、53g)の荷重
を一端にかけて、1m/minの速度でこれを走行させ
他端の抵抗力(T1 (g))を測定し、次式により走行
中の摩擦係数(μd)を求めた。 μd=0.424・ln(T1 /53)
【0015】(6)フィルムの耐摩耗特性 下記に示す白粉発生量より耐摩耗特性を評価した。 <白粉発生量>固定した直径6mmの硬質クロム製固定
ピンにフィルムを巻きつけ角135°で接触させ、速度
は10m/min、張力200gでフィルムを1000
mにわたって走行させ、ピンに付着した摩耗白粉量を目
視評価し、下に示すランク別に評価を行った。 ランクA:全く付着しない ランクB:微量付着する ランクC:少量(ランクBよりは多い)付着する ランクD:極めて多く付着する
【0016】(7)磁気テープ特性 磁性微粉末200部、ポリウレタン樹脂30部、ニトロ
セルロース10部、塩化ビニル−酢酸セルロース共重合
体10部、レシチン5部、シクロヘキサノン100部、
メチルイソブチルケトン100部、およびメチルエチル
ケトン300部をボールミルにて48時間混合分散後、
ポリイソシアネート化合物5部を加えて磁性塗料とし、
これをポリエステルフィルムに塗布し、塗料が十分乾燥
固化する前に磁気配向させ、その後乾燥し、2μmの膜
厚の磁性層を形成した。 <カレンダ−汚れ>次いで、鏡面仕上げの金属ロールと
ポリエステル系複合樹脂ロールとから構成されている5
段のス−パ−カレンダ−を用い、ロール温度85℃、線
圧250kg/cm、走行速度80m/minの条件
下、上記磁性層塗布フィルム5000mを7回繰り返し
走行させ、樹脂ロールに付着する白粉量を目視評価し、
下に示すランク別に評価を行った。 ○…樹脂ロールに白粉の付着はほとんど見られない △…極く僅かな白粉の付着が見られる ×…明らかに白粉の付着が見られる カレンダ処理フィルムを1/2インチ幅にスリットした
後、松下電気(株)製NV−3700型ビデオデッキに
より、常速にて下記の磁気テープ特性を評価した。 <ドロップアウト数>4.4メガヘルツの信号を記録し
たビデオテープを再生し、大倉インダストリー(株)ド
ロップアウトカウンターでドロップアウト数を約20分
間測定し、1分間当りのドロップアウト数に換算した。
【0017】実施例1 [表面処理二酸化ケイ素粒子の作成]酸化アルミニウム
5重量%を含有する平均粒径0.40μmの球状シリカ
粒子20部と水79.6部およびポリアクリル酸の部分
アンモニウム中和物とメトキシポリエチレングリコール
とポリプロピレングリコールモノメタクリレートの共重
合体0.4部を、特殊機化工業製のT.K.ホモミキサ
−を用いて撹拌混合した。続いて得られた水スラリー1
00部にエチレングリコール100部を加え、撹拌混合
した後、加熱減圧操作によりスラリー中の水を留去し、
最終的に球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリー
を得た。
【0018】[ポリエステルの製造]ジメチルテレフタ
レート100部、エチレングリコール60部および酢酸
マグネシウム4水塩0.09部を反応器にとり、加熱昇
温するとともにメタノールを留去してエステル交換反応
を行い、反応開始から4時間を要して230℃まで昇温
し、実質的にエステル交換反応を終了した。次いで、上
記球状シリカ粒子エチレングリコールスラリー1.7部
を添加後、さらにリン酸0.03部、三酸化アンチモン
0.04部を加えて4時間重縮合反応を行い、ポリエチ
レンテレフタレートを得た。
【0019】[ポリエステルフィルムおよび磁気テープ
の製造]得られたポリエチレンテレフタレートを乾燥
後、290℃で溶融押出し、無定形シートを得た。かか
る無定形シートを多段のニップロールの周速差を利用し
て、まず縦方向に第1段目としてフィルム温度112℃
で3.0倍延伸後、連続して縦方向に第2段目としてフ
ィルム温度113℃で1.5倍延伸した。なお、第1段
目の延伸後のフィルムの複屈折率は1.5×10-2であ
り、第2段目の延伸後のフィルムの複屈折率は3.9×
10-2であった。次いで得られたフィルムを一旦40℃
に冷却した後、さらにフィルム温度98℃に加熱し、
1.2倍で延伸した。得られた縦延伸フィルムの複屈折
率は6.1×10-2であった。次に、かかる縦延伸フィ
ルムをテンタ−内で横方向に105℃で3.95倍延伸
後、さらに縦方向に125℃で1.05倍延伸し、22
0℃で熱処理を行い、厚さ15μmのフィルムを得た。
得られたフィルムのヤング率は縦方向が430kg/m
2 、横方向が620kg/mm2 であった。得られた
フィルムに磁性層を塗布し磁気テープを得、その特性を
測定した。
【0020】実施例2 [表面処理二酸化ケイ素粒子の作成]平均粒径0.40
μmの球状シリカ粒子の粒子濃度20重量%、pH6.
0の水スラリー90部に平均粒径0.04μmの酸化ア
ルミニウム粒子10部を加え、特殊機化工業製のT.
K.ホモミキサ−を用いて撹拌混合した。その後、該水
スラリー100部にポリアクリル酸の部分アンモニウム
中和物とメトキシポリエチレングリコールとポリプロピ
レングリコールモノメタクリレートの共重合体0.4部
を加えて、さらにT.K.ホモミキサ−を用いて撹拌混
合した。続いて該水スラリー100部にエチレングリコ
ール100部を混合した後、加熱減圧操作によりスラリ
ー中の水分を留去し、最終的に球状シリカ粒子のエチレ
ングリコールスラリーを得た。 [ポリエステル、フィルムおよび磁気テープの製造]上
記球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを用い
る以外は実施例1と同様にして、球状シリカ粒子含有の
ポリエステル、フィルムおよび磁気テープを得た。
【0021】実施例3 [表面処理二酸化ケイ素粒子の作成]平均粒径0.40
μmの球状シリカ粒子20部、アルミネートカップリン
グ剤(アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレー
ト)6部および水74部を特殊機化工業製のT.K.ホ
モミキサ−を用いて撹拌混合した。その後、該水スラリ
ー100部にポリアクリル酸の部分アンモニウム中和物
とメトキシポリエチレングリコールとポリプロピレング
リコールモノメタクリレートの共重合体0.4部を加え
て、さらにT.K.ホモミキサ−を用いて撹拌混合し
た。続いて該水スラリー100部にエチレングリコール
100部を混合した後、加熱減圧操作によりスラリー中
の水分を留去し、最終的に球状シリカ粒子のエチレング
リコールスラリーを得た。
【0022】[ポリエステル、フィルムおよび磁気テー
プの製造]上記球状シリカ粒子のエチレングリコールス
ラリーを用いる以外は実施例1と同様にして、球状シリ
カ粒子含有のポリエステル、フィルムおよび磁気テープ
を得た。
【0023】実施例4 [表面処理二酸化ケイ素粒子の作成]平均粒径0.40
μmの球状シリカ粒子20部、塩化アルミニウム10部
を水70部に加え、特殊機化工業製TKホモミキサ−に
より撹拌混合した。該水スラリー100部にポリアクリ
ル酸の部分アンモニウム中和物とメトキシポリエチレン
グリコールとポリプロピレングリコールモノメタクリレ
ートの共重合体0.4部を加えて、さらにT.K.ホモ
ミキサ−を用いて撹拌混合した。続いて該水スラリー1
00部にエチレングリコール100部を混合した後、加
熱減圧操作によりスラリー中の水分を留去し、最終的に
球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを得た。 [ポリエステル、フィルムおよび磁気テープの製造]上
記球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを用い
る以外は実施例1と同様にして、球状シリカ粒子含有の
ポリエステル、フィルムおよび磁気テープを得た。
【0024】実施例5 [表面処理二酸化ケイ素粒子の作成]平均粒径0.40
μmの球状シリカ粒子20部に5.5重量%の塩化カル
シウム水溶液80部を加え、特殊機化工業製TKホモミ
キサ−により撹拌混合した。、該水スラリー100部に
ポリアクリル酸の部分アンモニウム中和物とメトキシポ
リエチレングリコールとポリプロピレングリコールモノ
メタクリレートの共重合体0.4部を加えて、さらに
T.K.ホモミキサ−を用いて撹拌混合した。続いて該
水スラリー100部にエチレングリコール100部を混
合した後、加熱減圧操作によりスラリー中の水分を留去
し、最終的に球状シリカ粒子のエチレングリコールスラ
リーを得た。 [ポリエステル、フィルムおよび磁気テープの製造]上
記球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを用い
る以外は実施例1と同様にして、球状シリカ粒子含有の
ポリエステル、フィルムおよび磁気テープを得た。
【0025】実施例6 [表面処理二酸化ケイ素粒子の作成]平均粒径0.15
μmの球状シリカ粒子を用いること以外は実施例2と同
様にして球状シリカ粒子エチレングリコールスラリーを
得た。 [ポリエステル、フィルムおよび磁気テープの製造]実
施例1のポリエステルの製造において、ジメチルテレフ
タレートの代わりにナフタレン−2,6−ジカルボン酸
ジメチルを用いるほかは実施例1と同様にしてエステル
交換反応を行った。次いで、上記球状シリカ粒子エチレ
ングリコールスラリー0.6部を添加し、さらにリン酸
0.03部、三酸化アンチモン0.04部を加えて常法
により重縮合反応を行い、極限粘度0.5.のポリエチ
レン−2,6−ナフタレートを得た。得られたポリマー
を0.3mmHg、235℃で7時間固相重合し、極限
粘度0.60のポリエチレン−2,6−ナフタレートを
得た。
【0026】得られたポリマーを295℃で押出機より
シート状に押し出し、静電印加冷却法を用いて無定形シ
ートを得た。次いで、131℃で縦方向に3.9倍、1
35℃で横方向に3.9倍延伸した後、さらに140℃
で縦方向に1.20倍再延伸し、その後140℃で横方
向に1.38倍再延伸した後220℃で熱処理を行い、
厚み6μmのポリエチレン−2,6−ナフタレートフィ
ルムを得、さらに磁気テープを得た。
【0027】比較例1 周期律表2族または3族典型金属の化合物、多価カルボ
ン酸誘導体による処理を施す代わりにシランカップリン
グ剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
を対粒子3.0重量%配合した平均粒径0.40μmの
球状シリカ粒子を用いること以外は実施例1と同様にし
てポリエステル、フィルムおよび磁気テープを得た。
【0028】比較例2 ポリアクリル酸の部分アンモニウム中和物とメトキシポ
リエチレングリコールとポリプロピレングリコールモノ
メタクリレートの共重合体0.4部で処理した平均粒径
0.40μmの球状シリカ粒子を用いること以外は実施
例1と同様にして粒子のエチレングリコールスラリーを
調製し、かつ同様にポリエステル、フィルムおよび磁気
テープを得た。
【0029】比較例3 シランカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン)を対粒子3.0重量%、ポリアクリル
酸の部分アンモニウム中和物とメトキシポリエチレング
リコールとポリプロピレングリコールモノメタクリレー
トの共重合体0.4部の割合で用いて処理した平均粒径
0.40μmの球状シリカ粒子を用いること以外は実施
例1と同様にして粒子のエチレングリコールスラリーを
調製し、かつ同様にポリエステル、フィルムおよび磁気
テープを得た。以上、得られた結果をまとめて下記表1
〜3に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】本発明のポリエステル組成物は、例えば
フィルム化した際に、その表面均一性、易滑性ならびに
耐摩耗性に優れ、磁気記録用ベ−スフィルム、特にバッ
クコート無しのノンバックコートタイプの磁気記録用ベ
−スフィルム用途等に有用であり、その工業的価値は高
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 1/28 PAQ 8218−4J // B29K 67:00 B29L 7:00 4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二酸化ケイ素粒子に対し1〜200重量
    %の周期律表2族または3族典型金属の化合物と、二酸
    化ケイ素粒子に対し0.1〜5重量%の多価カルボン酸
    誘導体とにより処理された平均粒径0.05〜5μmの
    二酸化ケイ素粒子を0.01〜5重量%含有するポリエ
    ステル組成物。
  2. 【請求項2】 典型金属がカルシウムまたはアルミニウ
    ムであることを特徴とする請求項1記載のポリエステル
    組成物。
JP27050692A 1992-10-08 1992-10-08 ポリエステル組成物 Pending JPH06143409A (ja)

Priority Applications (1)

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JP27050692A JPH06143409A (ja) 1992-10-08 1992-10-08 ポリエステル組成物

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290345A (ja) * 2003-08-28 2005-10-20 Yokohama Rubber Co Ltd:The 処理シリカおよびそれを含むゴム組成物
JP2006335844A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ用ゴム組成物
JP2020180195A (ja) * 2019-04-24 2020-11-05 旭化成株式会社 成形体
JP2020532624A (ja) * 2017-09-29 2020-11-12 コーロン インダストリーズ インク ポリエステル重合組成物、ポリエステル樹脂マスターバッチチップおよびこれを利用したポリエステルフィルム

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