JPH0711020A - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

二軸配向ポリエステルフィルム

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JPH0711020A
JPH0711020A JP15969093A JP15969093A JPH0711020A JP H0711020 A JPH0711020 A JP H0711020A JP 15969093 A JP15969093 A JP 15969093A JP 15969093 A JP15969093 A JP 15969093A JP H0711020 A JPH0711020 A JP H0711020A
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spherical
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正彦 藤本
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一弘 椚原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平坦易滑性、耐摩耗性および強度に優れた二
軸配向ポリエステルフィルムを提供する。 【構成】 平均粒径が0.05〜0.6μm、球形比が
1.0〜1.2であるシリカ粒子を0.01〜1重量
%、および平均粒径が0.1〜2μm、球形比が1.0
〜1.2、かつ二軸延伸による変形度が1.0〜1.5
の範囲である架橋高分子粒子を0.005〜1重量%含
有することを特徴とする二軸配向ポリエステルフィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平坦易滑性、耐摩耗性お
よび強度に優れた二軸配向ポリエステルフィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ポリ
エステルフィルム、とりわけポリエチレンテレフタレー
トに代表される二軸配向フィルムは、優れた物理的およ
び化学的特性を有し、磁気記録媒体のベースフィルムや
コンデンサー誘導体として賞用されているが、近年、ビ
デオテ−プの高密度記録化、長時間化かつ小型化および
コンデンサー容量増加、小型化に伴ない、ベースフィル
ムに対しては平坦易滑化、薄膜化および強度アップの要
求が著しい。しかしながら、従来の二軸配向ポリエステ
ルフィルムでは、こうした要求を満足することが困難で
ある。その主たる原因は、二軸配向ポリエステルフィル
ムの平坦易滑化のために効果的な添加粒子が、概してフ
ィルム製造時に強度アップのため縦、横両方向に高倍率
で延伸された際にフィルム表面から脱落してしまい、反
対にフィルム表面から脱落しにくい添加粒子は、概して
易滑化の効果が小さい。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み、平坦易滑性と高強度であることを満足し得る
優れたフィルムを提供すべく鋭意検討を重ねた結果、あ
る特定の添加粒子の組み合わせにより、かかる目標を達
成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明の要旨は、平均粒径が0.05〜0.6
μm、球形比が1.0〜1.2であるシリカ粒子を0.
01〜1重量%、および平均粒径が0.1〜2μm、球
形比が1.0〜1.2、かつ二軸延伸による変形度が
1.0〜1.5の範囲である架橋高分子粒子を0.00
5〜1重量%含有することを特徴とする二軸配向ポリエ
ステルフィルム存する。
【0004】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
いうポリエステルとは、繰り返し構造単位の80%以上
がエチレンテレフタレート単位またはエチレン−2,6
−ナフタレート単位を有するポリエステルを指す。ま
た、本発明のポリエステルフィルムとは、かかるポリエ
ステルを出発原料とする二軸に配向されたポリエステル
フィルムを指すが、その製造方法としては公知の方法を
取り得る。例えば、通常270〜330℃でシート状に
溶融押出しした後、40〜80℃で冷却固化し、無定形
シートとし、次いで、80〜170℃で縦、横方向に面
積倍率で4〜20倍となるよう逐次あるいは同時に二軸
延伸し、その後170〜270℃で熱処理する方法を利
用することができる。縦および横方向に延伸するに際し
ては、各々一段で延伸してもよいし、また必要に応じ、
多段で延伸したり多段延伸の間に配向緩和のための熱処
理区間を設けたりすることもできる。
【0005】本発明の最大の特徴は、フィルムに配合す
る粒子として、次の二種類の粒子を同時に含有させる点
にある。第一の粒子は、平均粒径が0.05〜0.6μ
m、好ましくは0.1〜0.3μm、さらに好ましくは
0.1〜0.2μmであり、球形比が1.0〜1.2で
あるシリカ粒子である。本発明でいう球形比とは、フィ
ルム中に含有させる前の粒子の最大径と最小径との比と
定義する。球形比1.0のときが真球状である。球形比
が1.2を超えると、フィルムの易滑性が不十分とな
る。シリカ粒子の平均粒径が0.05μm未満では、フ
ィルムの易滑性が不十分であり、0.6μmを超える
と、フィルムの表面平坦性や耐摩耗性が不十分となる。
耐摩耗性が不十分となる理由は、粒径が大きいシリカ粒
子がフィルム表面から脱落しやすくなるためである。
【0006】シリカ粒子のフィルム中の含有量は0.0
1〜1重量%である必要がある。含有量が0.01重量
%未満では、フィルムの易滑性が不十分となる。また、
1重量%を超えると、フィルムの表面平坦性や耐摩耗性
が不十分となる。耐摩耗性が不十分となる理由は、シリ
カ粒子のフィルム表面からの脱落量が増えるためであ
る。シリカ粒子の含有量は0.01〜0.3重量%が好
ましい。シリカ粒子は、主に以下に述べる2種類の製法
により得ることができるが、これらに限定されるわけで
はない。第一の製法は、アルコキシシランを出発原料と
して、これを加水分解および縮合反応する方法である。
アルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、テトラブトキシシラン等の化合物
が好適に用いられる。第二の製法は、ケイ酸ソ−ダを加
水分解する方法である。
【0007】本発明のポリエステルフィルムに含有され
る第二の粒子は、平均粒径が0.1〜2μm、好ましく
は0.2〜1.2μm、さらに好ましくは0.2〜0.
6μm、球形比が1.0〜1.2であり、かつ二軸延伸
による変形度が1.0〜1.5の範囲である架橋高分子
粒子である。架橋高分子粒子の平均粒径が0.1μm未
満では、フィルムの易滑性および耐摩耗性が不十分とな
る。また、2μmを超えると、フィルムの表面平坦性が
不十分となる。球形比が1.2を超えると、フィルムの
易滑性や耐摩耗性が不十分となる。また、本発明でいう
変形度とは、フィルム延伸後のフィルム中に存在する架
橋高分子粒子の最大径と最小径との比で定義する。変形
度は1.0〜1.2の範囲がさらに好ましい。変形度が
1.5を超えると、フィルムの易滑性や耐摩耗性が不十
分となる。
【0008】架橋高分子粒子のフィルム中の含有量は
0.005〜1重量%である必要がある。含有量が0.
005重量%未満では、フィルムの易滑性および耐摩耗
性が不十分となる。また、1重量%を超えると、フィル
ムの表面平坦性が不十分となる。架橋高分子粒子の含有
量は0.01〜0.3重量%が好ましい。架橋高分子粒
子の製造方法は特に限定されるものではないが、典型的
な例としては、分子中に唯1個の脂肪族の不飽和結合を
有するモノビニル化合物(A)の一種以上と、架橋剤と
して分子中に2個以上の脂肪族の不飽和結合を有する化
合物(B)の一種以上、さらに分子中にエチレングリコ
ール単位を有する化合物(C)の一種以上を用いて、い
わゆる乳化重合法を適用するのが良い。なお、化合物
(B)と(C)は同一の化合物で兼ねることも可能であ
る。ここでいう乳化重合法とは、ソープフリー乳化重合
やシード乳化重合等の概念も包括した広義の乳化重合を
指す。
【0009】化合物(A)としてはアクリル酸、メタク
リル酸およびこれらのアルキルまたはグリシジルエステ
ル、無水マレイン酸およびそのアルキル誘導体、ビニル
グリシジルエーテル、酢酸ビニル、スチレン、アルキル
置換スチレン等を挙げることができる。化合物(B)と
してはジビニルベンゼン、ジビニルスルホン等を挙げる
ことができる。また、化合物(C)としてはエチレング
リコールモノアクリレート、エチレングリコールメタク
リレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート等を挙げることができ
る。架橋高分子粒子は、架橋度が大き過ぎると粒子とポ
リエステルとの親和性が劣り、逆に架橋度が小さ過ぎる
と粒子の耐熱性やフィルム中での変形度が大きくなり過
ぎて好ましくない。したがって、両者を満足させるた
め、架橋剤としての化合物(B)の粒子中の重量比は通
常10〜70%、好ましくは20〜55%、さらに好ま
しくは30〜45%とする。
【0010】架橋高分子粒子中のエチレングリコール単
位の含有率は通常3重量%以上であり、好ましくは5重
量%以上、さらに好ましくは10重量%以上である。エ
チレングリコール単位の含有率が3重量%未満では、粒
子とポリエステルとの親和性が不十分となり、ポリエス
テル中分散性も不十分となる傾向がある。本発明におけ
る架橋高分子粒子製造の一態様を示すと次のとおりであ
る。すなわち水媒体中に水溶性の重合開始剤である過酸
化水素、過硫酸カリウム等の開始剤を所定量溶解した
後、所定量の化合物(A)、(B)、(C)の混合溶液
を添加する。しかる後、重合開始剤の分解開始温度以
上、好ましくは30〜90℃で攪拌下3〜10時間程度
の反応を行う。その際、モノマー組成によっては、一部
凝集粒子が生成する場合もあるので、この場合は粒子の
分散安定性を保持するため、乳化剤等の分散安定剤を添
加するとよい。いずれにしても粒子は均一に分散した水
スラリーとして得られる。
【0011】本発明では、シリカ粒子の平均粒径と架橋
高分子粒子の平均粒径の比(シリカ粒子の平均粒径/架
橋高分子粒子の平均粒径)が0.9以下であることが好
ましく、さらには0.7以下であることが好ましい。か
かる比が0.9を超えるとフィルムの耐摩耗性が不十分
となる。なお、本発明で用いるシリカ粒子および架橋高
分子粒子を製膜原料のポリエステルに配合する方法は特
に限定されるものではなく、公知の方法を採用しうる。
例えば、該粒子をエチレングリコールスラリー分散体と
して得た場合は、ポリエステル製造工程のいずれかの段
階、好ましくはエステル化もしくはエステル交換反応終
了後、重縮合反応開始前の段階で添加し重縮合反応を進
めるとよい。また、必要に応じ、本発明の趣旨を損なわ
ない範囲で他の粒子、例えばカオリン、タルク、炭酸カ
ルシウム、酸化アルミニウム等の粒子を併用することが
できる。特に微細な酸化アルミニウム粒子を併用する
と、フィルムの耐擦傷性が改良される。
【0012】本発明のポリエステルフィルムは、さらに
その縦方向と横方向のF5 値が下記(1)式を満足する
ことが好ましい。 F5 MD +F5 TD ≧26 …(1) (上記式中、F5 MD は縦方向のF5 値(kg/mm
2 )、F5 TD は横方向のF5値(kg/mm2 を示す) さらに好ましいのは、上記(1)式、下記(3)および
(4)式を同時に満足すること、または上記(1)式、
下記(5)および(6)式を同時に満足することであ
る。 |F5 MD −F5 TD |≦3 …(3) 13≦F5 MD ≦17 …(4) |F5 MD −F5 TD |≧5 …(5) F5 MD ≧18 …(6) これらの条件を満足すると、特に薄膜化した際のフィル
ム特性が良好となる。すなわち、強度が不足すると、例
えば長時間磁気テープ用のベースフィルムの場合、磁気
テープを多数回繰り返し走行させるとテープの走行性お
よび電気特性が劣化し、テープの耐久性が劣る。
【0013】縦方向あるいは縦、横の両方向に高強度な
フィルムを得るためには、二軸延伸後、次工程の熱処理
工程に供する前に再度延伸するという処方が採られる。
この再延伸は縦横いずれの方向に行うこともできるし、
また両方向に行ってもよい。例えば、二軸延伸後さらに
110〜200℃の温度で縦方向あるいは縦横の両方向
に1.05〜4.0倍の再延伸を行った後熱処理する方
法が採られる。この際、再延伸前熱固定、再延伸後弛
緩、再延伸前または後微小倍率延伸等の手法を適宜採用
することができる。本発明のポリエステルフィルムは、
さらにその表面中心線平均粗さRa値が0.003〜
0.015μmの範囲にあることが好ましく、さらに好
ましくは0.005〜0.010μmの範囲である。R
aが0.003μm未満ではフィルムの易滑性、耐摩耗
性が不十分となることがあり、0.015μmを超える
と表面粗度が大きくなり過ぎる傾向がある。本発明のポ
リエステルフィルムは、易滑性、耐摩耗性に優れ、かつ
機械的強度にも優れるため、例えば長時間磁気テープ用
のベースフィルムなどにより適したものとなる。また、
コンデンサー用、感熱転写用等、種々の分野のベースフ
ィルムとして極めて有用である。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下
の実施例によって限定されるものではない。なお、実施
例における種々の物性および特性の測定方法、定義は下
記のとおりである。また、実施例および比較例中「部」
とあるは「重量部」を示す。 (1)平均粒径 粒子の走査電子顕微鏡観察より粒子毎の最大径および最
小径を測定して、その相加平均を粒子一個の粒径(直
径)とした。少なくとも粒子100個について粒径を測
定し、それらの相加平均を平均粒径とした。 (2)球形比 粒子の走査電子顕微鏡観察より粒子毎の最大径および最
小径を測定して、最大径/最小径の比を算出し、少なく
とも粒子100個についてその比を求め、それらの値の
相加平均を球形比と定義した。 (3)変形比 粒子を含有する延伸フィルムの小片をエポキシ樹脂にて
固定成形した後、ミクロト−ムで切断し、フィルムの長
手方向(縦方向)の断面を透過型電子顕微鏡により観察
した。フィルム表面から5μm以内に存在する粒子につ
き、粒子毎に最大径および最小径を測定して最大径/最
小径の比を算出し、少なくとも粒子100個についてそ
の比を求め、それらの値の相加平均を変形比と定義し
た。
【0015】(4)フィルム表面の平均粗さ 日本工業規格JIS B0601に記載されている方法
に従い、(株)小坂研究所製 表面粗さ測定機(SE−
3F)を用いて、中心線平均粗さ(Ra)を求めた。 (5)フィルムのF5 値 (株)インテスコ製 引張試験機インテスコモデル20
01型を用いて、長さ50mm、幅15mmのサンプル
片を、引張速度50mm/minの条件で引張り、得ら
れたS−S曲線から5%伸長時の荷重を読み取り、次式
に従ってF5 値を算出した。 F5 =5%伸長時の荷重[kg]/試験片の断面積[m
2 ] (6)走行性 フィルムの滑り性により評価した。滑り性は、固定した
硬質クロムメッキ金属ロール(直径6mm)にフィルム
を巻き付け角(θ)135°で接触させ、53gの荷重
を一端にかけて、1m/minの速度でこれを走行さ
せ、他端の抵抗力(T1 ,g)を測定し、次式により走
行中の摩擦係数(μd)を求めた。 μd=0.424・ln(T1 /53)
【0016】(7)耐摩耗特性 下記に示す白粉発生量より耐摩耗特性を評価した。 <白粉発生量>固定した直径6mmの硬質クロム製固定
ピンにフィルムを巻きつけ角135°で接触させ、速度
は10m/min、張力200gでフィルムを1000
mにわたって走行させ、ピンに付着した摩耗白粉量を目
視評価し、下に示すランク別に評価を行った。 ランクA:白粉が全く付着しない ランクB:白粉が微量付着する ランクC:少量(ランクBよりは多い)白粉が付着する ランクD:極めて多く白粉が付着する
【0017】(8)磁気テ−プ特性 磁性微粉末200部、ポリウレタン樹脂30部、ニトロ
セルロース10部、塩化ビニル−酢酸セルロース共重合
体10部、レシチン5部、シクロヘキサノン100部、
メチルイソブチルケトン100部、およびメチルエチル
ケトン300部をボールミルにて48時間混合分散後、
ポリイソシアネート化合物5部を加えて磁性塗料とし、
これをポリエステルフィルムに塗布した後、塗料が十分
乾燥固化する前に磁気配向させ、その後、乾燥し、2μ
mの膜厚の磁性層を形成した。 <カレンダ−汚れ>次いで、得られた磁性層塗布フィル
ムにカレンダーにて表面処理を施す際に、ベ−スフィル
ムが接触するロール面の汚れ度を評価した。すなわち、
鏡面仕上げの金属ロールとポリエステル系複合樹脂ロー
ルとから構成されている5段のス−パ−カレンダ−を用
い、ロール温度85℃、線圧250kg/cm、走行速
度80m/minの条件下、磁気テープ5000mを7
回繰り返し走行させ、樹脂ロールに付着する白粉量を目
視評価し、下に示すランク別に評価を行った。 〇…樹脂ロールに白粉の付着はほとんど見られない △…極く僅かな白粉の付着が見られる ×…明らかに白粉の付着が見られる
【0018】<ドロップアウト数(DO)>4.4メガ
ヘルツの信号を記録したビデオテープを再生し大倉イン
ダストリー(株)ドロップアウトカウンターでドロップ
アウト数を約20分間測定し、1分間当りのドロップア
ウト数に換算した。 <テ−プの耐久性>上述の方法により製造した磁気テ−
プを実際にビデオデッキにかけて400回の繰り返し走
行試験を行い、そのときのテ−プの走行状態、テ−プの
変形状態を評価した。 〇…良好 △…やや不良 ×…不良 (9)耐擦傷性 幅1/2インチにスリットした磁気テ−プを直径6mm
の硬質クロムメッキ金属ピン(仕上げ3S)にフィルム
を巻きつけ角135°、走行速度4m/min、張力5
0gで磁気テ−プのベ−スフィルム面を1回擦過させ
た。次に、擦過面にアルミニウムを約1000Å厚とな
るよう真空蒸着し、傷の量を目視により観察し、下記判
定を行った。 ランク1:傷の量が極めて多い ランク2:傷の量が多い ランク3:傷の量が2、4の中間 ランク4:傷の量が少ない ランク5:傷が付かない
【0019】実施例1 [シリカ粒子の製造]テトラメチルシラン30.4gを
400gのメタノールに溶解し20℃に保持した。(A
液) 一方、メタノール900gに水110gを加え、28%
アンモニア水溶液243gを加え混合し、20℃に保持
した。(B液) 次いで、B液を攪拌しつつこれにA液を添加し、2時間
攪拌保持した後、エチレングリコール103gを加え、
減圧下、加熱して過剰の水、メタノール、アンモニアを
留去し、10%濃度の球状シリカ微粒子を含有するエチ
レングリコールスラリーを得た。スラリー中の球状シリ
カ微粒子の平均粒子径は0.20μmであり、球形比は
1.05であった。 [架橋高分子粒子の製造]脱塩水1500部に水溶性重
合開始剤の過硫酸カリウム3.2部と分散安定剤として
ラウリル硫酸ナトリウム0.004部を添加し均一に溶
解させた後、メチルメタクリレート5部、エチレングリ
コールジメタクリレート65部およびジビニルベンゼン
30部の混合溶液を加えた。次いで窒素ガス雰囲気下で
攪拌しながら70℃で8時間重合を行った。反応率は9
8%で、得られた粒子の平均粒径は0.30μm、球形
比1.05であった。得られた該粒子の水スラリーにエ
チレングリコール2000部を加え加熱、減圧下で水を
留去し、エチレングリコールスラリーとした。
【0020】[ポリエステルフィルムの製造]ジメチル
テレフタレート100部、エチレングリコール60部お
よび酢酸マグネシウム4水塩0.09部を反応器にと
り、加熱昇温するとともにメタノールを留去してエステ
ル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して230
℃まで昇温し、実質的にエステル交換反応を終了させ
た。次いで、架橋高分子粒子0.1部および球状シリカ
粒子0.1部をエチレングリコールスラリーとして添加
し、さらにリン酸0.03部、三酸化アンチモン0.0
1部を加えて重縮合反応を行い、極限粘度0.61のポ
リエチレンテレフタレートを得た。得られたポリマーを
285℃で押出機よりシート状に押し出し、静電印加冷
却法を用いて無定形シートを得た。次いで、85℃で縦
方向に2.3倍、さらに同一方向に110℃で1.3倍
延伸した後、テンタ−で横方向に140℃で3.5倍延
伸し、150℃で熱固定し、ついで再度、130℃で縦
方向に1.3倍、140℃で横方向に1.2倍延伸し、
最終的に200℃で熱固定し、厚み8μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを得、その特性を評価した。
さらに、得られたフィルムに磁性層を塗布して磁気テー
プを得、特性を測定した。
【0021】実施例2 実施例1と同様にして架橋高分子粒子および球状シリカ
粒子を含有するポリマーを得、285℃で押出機よりシ
ート状に押し出し、静電印加冷却法を用いて無定形シー
トを得た。次いで、90℃で縦方向に4.0倍で延伸し
た後、テンタ−で横方向に100℃で3.5倍延伸し、
ついで再度、130℃で縦方向に1.2倍延伸し、最終
的に200℃で熱固定し、厚み8μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルムを得、その特性を評価した。さら
に、得られたフィルムに磁性層を塗布して磁気テープを
得、特性を測定した。
【0022】実施例3 水溶性重合開始剤の過硫酸カリウム量を1.5部とし、
合成重合時間を9時間とすること以外は実施例1と同様
にして、平均粒径0.60μm、球形比1.05の架橋
高分子粒子を得た。架橋高分子粒子0.02部、平均粒
径0.15μm、球形比1.05の球状シリカ粒子0.
1部をエチレングリコールスラリーとして添加すること
以外は実施例1と同様にして、これらの粒子を含有する
ポリマー得た。次いで、得られたポリマーを用いて、実
施例2と同様にして厚み8μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルムを得、さらに磁気テープを得た。
【0023】実施例4 実施例1で用いた平均粒径0.30μm、球形比1.0
5の架橋高分子粒子0.1部、平均粒径0.20μm、
球形比1.05の球状シリカ粒子0.1部および平均粒
径0.08μmの微細アルミナ粒子0.3部をエチレン
グリコールスラリーとして添加すること以外は実施例1
と同様にして、これらの粒子を含有するポリマー得た。
ついで該ポリマーを用いて、実施例1と同様にして厚み
8μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得、さ
らに磁気テープを得た。
【0024】実施例5 水溶性重合開始剤の過硫酸カリウム量を2.5部とし、
合成重合時間を8.5時間とすること以外は実施例1と
同様にして、平均粒径0.40μm、球形比1.05の
架橋高分子粒子を得た。ジメチルテレフタレートの代わ
りにナフタレン−2,6−ジカルボン酸ジメチル100
部を用い、また、上記の架橋高分子粒子を0.01部、
平均粒径0.20μm、球形比1.05の球状シリカ粒
子0.1部をエチレングリコールスラリーとして添加す
ること以外は実施例1と同様にして、これらの粒子を含
有するポリエチレン−2,6−ナフタレートを得た。該
ポリマーを295℃で押出機よりシート状に押し出し、
静電印加冷却法を用いて無定形シートを得た。次いで、
135℃で縦方向に2.5倍延伸した後、テンタ−で横
方向に138℃で4.2倍延伸し、ついで再度、160
℃で縦方向に1.8倍再延伸し、その後220℃で横方
向に1.1倍幅出ししながら熱処理を行い、厚み6μm
のポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムを得、
さらに得られたフィルムに磁性層を塗布し磁気テープを
得、その特性を測定した。
【0025】比較例1 実施例1で用いた平均粒径0.30μm、球形比1.0
5の架橋高分子粒子0.2部のみをエチレングリコール
スラリーとして添加すること以外は実施例1と同様にし
て、架橋高分子粒子のみを含有するポリマー得た。次い
で、得られたポリマーを用いて、実施例1と同様にして
厚み8μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを
得、さらに磁気テープを得た。 比較例2 平均粒径0.20μm、球形比1.05の球状シリカ粒
子0.2部のみをエチレングリコールスラリーとして添
加すること以外は実施例1と同様にして、球状シリカ粒
子のみを含有するポリマー得た。次いで、得られたポリ
マーを用いて、実施例1と同様にして厚み8μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムを得、さらに磁気テー
プを得た。
【0026】比較例3 メチルメタクリレート30部、エチレングリコールジメ
タクリレート65部およびジビニルベンゼン5部の混合
溶液を用いる以外は実施例1と同様にして、平均粒径
0.30μm、球形比1.04の架橋高分子粒子を製造
した。得られた架橋高分子粒子0.1部および平均粒径
0.20μm、球形比1.05の球状シリカ粒子0.1
部を含有するポリマーを得、ついで実施例1と同様にし
て厚み8μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを
得、さらに磁気テープを得た。 比較例4 実施例1で用いた平均粒径0.30μm、球形比1.0
5の架橋高分子粒子0.1部と平均粒径0.70μm、
球形比1.05の球状シリカ粒子0.01部を含有させ
る以外は実施例1と同様にして厚み8μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを得、さらに磁気テープを得
た。
【0027】比較例5 実施例1と同様にして架橋高分子粒子および球状シリカ
粒子を含有するポリマーを得た。得られたポリマーを2
85℃で押出機よりシート状に押し出し、静電印加冷却
法を用いて無定形シートを得た。次いで、90℃で縦方
向に3.8倍で延伸した後、テンタ−で横方向に100
℃で3.8倍延伸し、最終的に200℃で熱固定し、厚
み8μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを得、
さらに磁気テープを得た。以上、得られた結果を下記表
1〜4に示す。
【0028】
【表1】 ──────────────────────────────────── 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 ──────────────────────────────────── <配合粒子> A:架橋高分子粒子 平均粒径(μm) 0.30 0.30 0.60 0.30 0.40 粒子含有量(重量%) 0.1 0.1 0.02 0.1 0.01 球形比 1.05 1.05 1.05 1.05 1.05 変形比 1.10 1.10 1.15 1.10 1.10 B:球状シリカ 平均粒径(μm) 0.20 0.20 0.15 0.20 0.20 粒子含有量(重量%) 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 球形比 1.05 1.05 1.05 1.05 1.05 C:微細アルミナ 平均粒径(μm) − − − 0.08 − 粒子含有量(重量%) − − − 0.3 − <フィルム特性> Ra(μm) 0.009 0.008 0.005 0.009 0.006 F5 値 縦 14.5 19.0 19.1 14.4 16.2 (kg/mm2 )横 14.2 11.2 11.0 14.2 16.0 滑り性 0.32 0.34 0.42 0.33 0.32 耐摩耗性 A A A A A <磁気テ−プ特性> カレンダ−汚れ 〇 〇 〇 〇 〇 DO(個/分) 4 5 2 4 2 耐久性 〇 〇 〇 〇 〇 耐擦傷性 3 3 3 5 3 ────────────────────────────────────
【0029】
【表2】 ──────────────────────────────────── 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 比較例5 ──────────────────────────────────── <配合粒子> A:架橋高分子粒子 平均粒径(μm) 0.30 − 0.30 0.30 0.30 粒子含有量(重量%) 0.2 − 0.1 0.1 0.1 球形比 1.05 − 1.04 1.05 1.05 変形比 1.10 − 1.95 1.10 1.10 B:球状シリカ 平均粒径(μm) − 0.20 0.20 0.70 0.20 粒子含有量(重量%) − 0.2 0.1 0.01 0.1 球形比 − 1.05 1.05 1.05 1.05 <フィルム特性> Ra(μm) 0.009 0.009 0.009 0.008 0.009 F5 値 縦 14.5 14.4 14.5 14.5 11.2 (kg/mm2 )横 14.2 14.2 14.1 14.3 11.1 滑り性 0.45 0.31 0.40 0.39 0.33 耐摩耗性 B C B D A <磁気テ−プ特性> カレンダ−汚れ △ × △ × 〇 DO(個/分) 18 27 15 30 10 耐久性 × 〇 △ △ × 耐擦傷性 3 3 3 3 3 ────────────────────────────────────
【0030】
【発明の効果】本発明のフィルムは均一微細な表面構造
を有しており、特に耐摩耗性およびフィルム強度に優
れ、磁気記録媒体用ベ−スフィルムをはじめとする産業
用資材として有用であり、その工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 67:00 B29L 7:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が0.05〜0.6μm、球形
    比が1.0〜1.2であるシリカ粒子を0.01〜1重
    量%、および平均粒径が0.1〜2μm、球形比が1.
    0〜1.2、かつ二軸延伸による変形度が1.0〜1.
    5の範囲である架橋高分子粒子を0.005〜1重量%
    含有することを特徴とする二軸配向ポリエステルフィル
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999021911A1 (fr) * 1997-10-29 1999-05-06 Teijin Limited Feuil de polyester a orientation biaxiale et support d'enregistrement contenant ce feuil en tant que base
US6231955B1 (en) * 1998-06-22 2001-05-15 Mitsubishi Polyester Film Corporation Biaxially oriented polyester film

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