JPH06142292A - パチンコ機 - Google Patents

パチンコ機

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JPH06142292A
JPH06142292A JP31792192A JP31792192A JPH06142292A JP H06142292 A JPH06142292 A JP H06142292A JP 31792192 A JP31792192 A JP 31792192A JP 31792192 A JP31792192 A JP 31792192A JP H06142292 A JPH06142292 A JP H06142292A
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Kichihei Niiyama
吉平 新山
Koji Ito
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遊技者が所望する打球の飛距離を、極く短時
間で簡単に行うことができ、しかも打球の無駄打ちを極
力なくす。 【構成】 ロータリーソレノイドの作動により回動して
打球を発射する打球発射装置と、遊技者の操作により起
動信号を送出する起動スイッチと飛距離信号を送出する
可変抵抗器31を有する発射操作機能部5と、打球発射
装置のロータリーソレノイドを作動する強さを予め優先
順位制御手段44に複数種類記憶し、起動信号によりロ
ータリーソレノイドを起動し、飛距離選択信号を受ける
と可変抵抗器からの飛距離信号に優先させて飛距離選択
信号に応じた強さを基準にしてロータリーソレノイドを
作動させる発射用電気的制御装置32と、を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータリーソレノイド
などの電気的駆動源を打球発射装置の駆動源として備
え、発射用制御装置からの信号によりロータリーソレノ
イドを作動させて打球を発射するようにしたパチンコ機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のパチンコ機はスプリングの戻り力
を利用して打球を発射する打球発射装置を備えたものが
一般的であったが、近時のパチンコ機は、ソレノイドの
駆動力により発射杆を作動して打球を発射する打球発射
装置を備えたものに移行しつつある。この種のパチンコ
機においては、遊技者が発射ハンドルを回動操作する
と、このハンドルの軸に接続した可変抵抗器の抵抗値が
変化し、この抵抗値の変化に応じて発射用電気的制御装
置がソレノイドの励磁力を変化させ、これにより打球の
飛距離を調整する構成を採っている。また、近時のパチ
ンコ機は、遊技領域に配設した入賞具を役物用電気的制
御装置により制御することにより遊技の興趣を高める。
そして、役物用電気的制御装置の制御の下で予め設定し
た賞態様を形成して遊技者にとって有利な状態でゲーム
を行うことができる特別遊技状態になると、即ち「大当
り」が発生すると、打球を遊技領域の右側に打った方が
より多くの賞球を獲得できるように各種の入賞具を配置
したものも多々開発されている。したがって、この種の
パチンコ機で遊技を行って「大当り」が発生すると、遊
技者は発射ハンドルを操作して打球の飛距離を最大に調
整して遊技を行うことが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常の遊技を行う場合
の打球の飛距離は、天の障害釘の左端近傍に打球が到達
する飛距離が一般的であり、遊技者の好みがあったとし
ても通常の遊技状態における打球の標準的な飛距離に大
差はない。ところが実際の遊技開始時点においては、こ
の標準的な飛距離に合わせるために、発射ハンドルの回
動量を少しずつ増していき、所望する飛距離になった時
点で発射ハンドルの回動を止めて保持し、遊技を行う。
このため、遊技者が標準的な飛距離に設定した安定した
打球の発射を行うまでに無駄な時間を要し、しかもこの
間は不本意な打球の発射によって球を浪費していること
となっていた。また、運良く「大当り」が発生すると、
今度は慌てて発射ハンドルの回動量を再調整して、特別
遊技に適した最大飛距離に設定し直すことが一般的に行
われているが、この様な操作は常に遊技盤の表面を凝視
していなければ操作が遅れてしまい、操作が遅れてしま
うと所謂パンクして獲得できるはずであった特典を逃し
てしまうこともある。このため、遊技者が所望する打球
の飛距離を、極く短時間で簡単に行うことができ、しか
も打球の無駄打ちを極力なくしたパチンコ機の開発が望
まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので、発射用電気的駆動源と該電気的駆動源に
より作動して発射レールの発射位置に供給された球を弾
発するための弾発部を有する発射杆とからなる打球発射
装置と、遊技者の操作により起動信号を送出する起動検
出手段と遊技者の操作により飛距離信号を送出する飛距
離調整手段とを有する発射操作機能部と、遊技者の操作
により飛距離選択信号を送出する飛距離選択操作部と、
打球発射装置の電気的駆動源を作動する強さを予め複数
種類記憶し、起動検出手段からの起動信号により上記打
球発射装置の電気的駆動源を起動し、飛距離選択操作部
からの飛距離選択信号を受けると飛距離調整手段からの
飛距離信号に優先させて飛距離選択信号に応じた強さを
基準にして電気的駆動源を作動させる発射用電気的制御
装置と、を備えたことを特徴とするパチンコ機である。
【0005】
【作用】遊技者が発射操作機能部の飛距離調整手段を操
作すると、発射用電気的制御装置が飛距離調整手段から
の飛距離信号に応じた強さで打球発射装置の電気的駆動
源を作動するので、飛距離調整手段の操作量に応じた打
球の飛距離で発射する。一方、遊技者が飛距離選択操作
部を操作することにより飛距離を選択すると、発射用電
気的制御装置が飛距離調整手段からの飛距離信号に優先
して飛距離選択信号に応じた強さを基準にして電気的駆
動源を作動するので、打球発射装置は記憶されている打
球の飛距離のうち遊技者が選択した飛距離で打球を発射
する。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。パチンコ機1は、図1に示すように、額縁状前
面枠2の窓部にガラス枠3と開閉パネル4を開閉可能に
軸着し、前面枠2の表側一側に発射操作機能部5の一部
を構成する発射ハンドル6を設け、該発射ハンドル6の
基端の周囲を覆う装飾部材7に押しボタン式の第1飛距
離選択操作部8、第2飛距離選択操作部9、デジタル表
示式の飛距離表示器10、押しボタン式の飛距離保持操
作部11、飛距離保持解除操作部12などを設け、発射
ハンドル6の先端に押しボタン式の第3飛距離選択操作
部13を設け、また、前面枠2の裏側下方には打球発射
装置14を設け、遊技者が発射ハンドル6を操作すると
開閉パネル4の表側に設けた球供給皿15内の球を開閉
パネル4裏側に設けた球送り装置により1個宛発射レー
ル16の発射位置17に送り、この球を打球発射装置1
4の作動により遊技盤18の遊技領域19内に弾発する
ように構成してある。
【0007】遊技盤18は、図3に示すように、表面に
ガイドレール20a,20bを略円形に止着することに
より遊技領域19を形成し、該遊技領域19内のほぼ中
央に一対の可動球受片21,21を有する中央入賞装置
22を、該中央入賞装置22の右側に変動入賞装置であ
るアタッカー23を、該アタッカー23の下方に開動作
始動口24を、中央入賞装置22の下方に第1始動口2
5と第2始動口26を配設し、中央入賞装置22の上方
には可変表示装置27を配設してある。そして、遊技領
域19内に配設されている入賞具22,23,24,2
5,26…の検出器や可変表示装置27など入賞に関す
る電気的部材は役物用電気的制御装置28と電気的に接
続されており、この役物用電気的制御装置28の制御の
下で遊技を行う。なお、遊技内容については打球の発射
と共に後で詳述する。
【0008】発射操作機能部5は、発射ハンドル6の表
面をメッキするなどして導体とし、この導体部分をタッ
チスイッチ回路29に接続するとともに、発射ハンドル
6の操作によりON−OFFする起動スイッチ30を設
けて起動検出手段を構成し、また、発射操作ハンドル6
の軸に可変抵抗器31を飛距離調整手段として接続し、
上記タッチスイッチ回路29、起動スイッチ30、及び
可変抵抗器31を発射用電気的制御装置32に電気的に
接続してある。
【0009】打球発射装置14は、図7及び図8に示す
ように、ユニットベース33の前面に電気的駆動源とし
てロータリーソレノイド34を取り付け、ユニットベー
ス33の背面に突出した出力軸35に発射杆36を固定
し、発射用電気的制御装置32からの信号によりロータ
リーソレノイド34が作動して発射杆36を第1ストッ
パ37と第2ストッパ38との間を往復回動させ、これ
により発射レール16の傾斜下端に形成してある発射位
置17の球を発射杆36の先端の弾発部39によって弾
発する構成である。この様な構成からなる打球発射装置
14は、発射用電気的制御装置32の制御の下で球送り
装置の作動と同期して作動し、また、発射用電気的制御
装置32からの給電の強さに応じてロータリーソレノイ
ド34の出力を調整し、これにより打球の飛距離を加減
する。
【0010】発射用電気的制御装置32は、前記したタ
ッチスイッチ回路29や発射操作機能部5の起動スイッ
チ30、可変抵抗器31などと電気的に接続するととも
に、ロータリーソレノイド駆動回路41を介して打球発
射装置14のロータリーソレノイド34に、球送りソレ
ノイド駆動回路42を介して球送り装置の球送り用ソレ
ノイドにそれぞれ接続している。したがって、遊技者が
発射ハンドル6に手を触れるとタッチスイッチ回路29
がONになり、遊技者が発射ハンドル6を回動すると起
動スイッチ30が起動信号を発射用電気的制御装置32
に起動信号を送り、また、発射ハンドル6の回動角度に
応じて可変抵抗器31が飛距離信号を送る。この様な信
号を受けると、発射用電気的制御装置32は印打力コン
トロール回路43を介して飛距離信号に応じた強さでロ
ータリーソレノイド34を励磁する。したがって、打球
発射装置14は遊技者が操作ハンドル6の回動角度を調
整することにより設定した発射勢で球を発射し、発射さ
れた打球は発射レール16からガイドレール16を介し
て遊技盤18の表面に形成した遊技領域19内に飛入
し、従来のパチンコ機1と同じ様に遊技を行うことがで
きる。
【0011】本実施例の発射用電気的制御装置32は、
図9に示すように、優先順位制御手段44を備えてお
り、この優先順位制御手段44には通常の遊技を行うの
に適した標準飛距離の強さ、即ち、図3に示す遊技盤1
8にあっては天の障害釘45…のうち左端の釘45とそ
の左の釘46との間(以下、説明の便宜上「標準ポイン
ト」と記す)に打球が到達する第1設定強さと、特別遊
技を行うのに適した最大飛距離強さ、即ち、図3に示す
遊技盤18にあっては遊技領域19の上部一側に配設し
てある球衝接ゴム47に打球が到達する最大飛距離の第
2設定強さと、打球が遊技領域19内に到達することな
くファール球となる最小飛距離の強さ、即ち、図3に示
す遊技盤18にあっては内側ガイドレール20bの上端
まで到達しない飛距離の第3設定強さを予め電気的に記
憶すると共に、第1飛距離選択操作部8の第1飛距離選
択操作スイッチ8′からの第1飛距離選択信号を受ける
と第1設定強さを優先し、第2飛距離選択操作部9の第
2飛距離選択操作スイッチ9′からの第2飛距離選択信
号を受けると第2設定強さを優先し、第3飛距離選択操
作部13の第3飛距離選択操作スイッチ13′からの第
3飛距離選択信号を受けると第3設定強さを優先するプ
ログラムを記憶している。
【0012】また、本実施例では上記優先順位制御手段
44と可変抵抗器31との間に記憶手段48を設け、こ
の記憶手段48に前記飛距離保持操作部11のスイッチ
11′と飛距離保持解除操作部12のスイッチ12′を
電気的に接続してある。記憶手段48は、遊技者が発射
ハンドル6を操作して可変抵抗器31から送られてきて
いる飛距離信号を一時的に記憶可能であり、飛距離保持
操作部11から保持信号を受けるとその時点での飛距離
信号を記憶しておいて優先順位制御手段44に送出し、
飛距離保持解除操作部12から解除信号を受けると記憶
しておいた飛距離信号の優先順位制御手段44への送出
を停止して実際にその時点で可変抵抗器31から送られ
てくる飛距離信号を優先順位制御手段44に送出するも
のである。
【0013】したがって、前記した優先順位制御手段4
4の優先順位は、飛距離選択信号を入力していない状態
では次の通りである。記憶手段48が保持信号を入力し
ていない状態では可変抵抗器31からの送られてきた飛
距離信号が記憶手段48をそのまま通って優先順位制御
手段44に入力し、優先順位制御手段44からの出力に
より印打力コントロール回路43がロータリーソレノイ
ド駆動回路41を介して上記飛距離信号に応じた強さで
ロータリーソレノイド34を作動せしめ、記憶手段48
が保持信号を入力している状態では記憶手段48に記憶
した飛距離信号が優先順位優先手段に入力し、優先順位
制御手段44からの出力により印打力コントロール回路
43がロータリーソレノイド駆動回路41を介して上記
飛距離信号に応じた強さでロータリーソレノイド34を
作動せしめ、記憶手段48が飛距離保持解除信号を入力
すると可変抵抗器31から送られてくるその時点の飛距
離信号が記憶手段48を通過してそのまま優先順位制御
手段44に入力し、優先順位制御手段44からの出力に
より印打力コントロール回路43がロータリーソレノイ
ド駆動回路41を介してその時点の飛距離信号に応じた
強さでロータリーソレノイド34を作動せしめる。
【0014】また、優先順位制御手段44に飛距離選択
信号が入力している状態では、基本的には飛距離選択信
号に応じた強さが優先して印打力コントロール回路43
の送られて飛距離選択信号で選択した強さでロータリー
ソレノイド34が励磁されるが、記憶手段48から優先
順位制御手段44に信号が入力すると、この信号を微調
整信号として処理する様に優先順位制御手段44のプロ
グラムを構成してある。例えば、第1飛距離選択操作部
8を押して第1飛距離選択スイッチをONにすると、該
スイッチから送出される第1飛距離選択信号を入力した
優先順位制御手段44が第1設定強さの信号を印打力コ
ントロール回路43に出力してロータリーソレノイド3
4を作動し、これにより発射された打球は標準ポイント
(釘45と釘46との間の隙間)にダイレクトに到達す
るが、この状態で遊技者が発射ハンドル6を時計方向に
回動して可変抵抗器31の抵抗値を変えると、可変抵抗
器31から送出される飛距離信号が記憶手段48を通過
して優先順位制御手段44に微調整信号として入力し、
この微調整信号を入力した優先順位制御手段44が印打
力コントロールに発射ハンドル6の回動量に応じた微増
信号を送る。したがって、ロータリーソレノイド34の
作動がこれに応じて強化され、発射された打球は飛距離
が少し延びて天の左端の障害釘45にダイレクトに到達
する。
【0015】なお、発射ハンドル6の回動量を更に増す
と、これに応じて打球の飛距離は更に延び、反対に発射
ハンドル6を戻すと、これに応じて打球の飛距離が少し
短縮されて、例えば上記左斜め下の障害釘46にダイレ
クトに到達する飛距離に短縮される。そして、この様に
して微調整を行ってから飛距離保持操作部11を操作す
ることにより記憶手段48に保持信号を送ると、発射ハ
ンドル6を戻しても記憶手段48の記憶作用により微調
整した飛距離で飛距離が保持される。
【0016】また、この状態で飛距離保持解除操作部1
2を操作すると、解除信号が記憶手段48に入力し、発
射ハンドル6の回動状態に応じた微調整に戻り、第1飛
距離選択操作部8を押すと第1選択信号がキャンセルさ
れ、発射ハンドル6の回動状態に応じた飛距離信号がそ
のまま優先順位制御手段44に送られて発射ハンドル6
の回動量に応じた飛距離で打球が発射される。
【0017】一方、第1飛距離選択操作部8を操作して
第1設定強さで打球を発射していた上記打球発射状態で
第2飛距離選択操作部9を押して第2飛距離選択スイッ
チ9′をONにすると、該スイッチ9′から送出される
第2飛距離選択信号が優先順位制御手段44に入力して
第1飛距離選択信号をキャンセルするとともに第2設定
強さの信号を印打力コントロール回路43に送出する。
したがって、ロータリーソレノイド34の励磁力が最大
に変換され、発射された打球は球衝接ゴム47にダイレ
クトで当る最大飛距離となる。
【0018】次に、本実施例において最も好ましい打球
の発射操作と遊技内容を具体的に説明する。なお、従来
のパチンコ機1の様に、発射ハンドル6の回動量に応じ
た飛距離で遊技する場合には何れの飛距離選択操作部
8,9,13も又飛距離保持操作部11も操作すること
なく、単に発射ハンドル6を回動すればよい。
【0019】通常の遊技状態においては、天の障害釘4
5…のうち左端の釘45とその左斜め下の釘46との間
(標準ポイント)を狙って打球を発射することが常套手
段であるので、遊技者は発射ハンドル6に単に手を載せ
てタッチスイッチをONにした状態で第1飛距離選択操
作部8を押す。この操作により第1飛距離選択スイッチ
8′から送出された第1飛距離選択信号が優先順位制御
手段44に入力し、これにより前述したようにロータリ
ーソレノイド34が第1の設定強さで作動するので、発
射された打球は標準ポイントにダイレクトで到達する。
この標準ポイントにダイレクトで到達する発射勢での遊
技を行ない、打球の流下が予想通りであれば継続して遊
技を行なうが、もし打球が予想したいたよりも左側に集
中するようであれば発射ハンドル6を時計方向に少し回
動して飛距離を延ばす方向に微調整を行ない、反対に予
想していたよりも右側に集中するようであれば発射ハン
ドル6を反時計方向に回動して飛距離を縮める方向に微
調整を行なう。
【0020】そして、所望する打球の飛距離になったな
らば飛距離保持操作部11を押すと、発射ハンドル6を
戻しても打球の飛距離は上記した所望の飛距離を維持し
て次々と発射されるので、遊技者は発射ハンドル6に軽
く触れているだけでよい。
【0021】この様にして発射した打球が第1始動口2
5または第2始動口26に入賞すると、第1始動口25
の検出器25′または第2始動口26の検出器26′が
入賞球を検出して役物用電気的制御装置28に信号を送
る。上記検出器25′,26′からの信号を受けると、
役物用電気的制御装置28は可変表示装置27を作動し
て3桁の数字を視認できない速さで可変表示を開始し、
所定時間が経過するとこの可変表示を停止する。そし
て、可変表示装置27に表示された数字が予め設定した
賞態様、例えば「7,7,7」を表示すると、役物用電
気的制御装置28は、中央入賞装置22の可動球受片2
1,21を所定時間開いて打球が入賞し難い第1状態か
ら打球が入賞しやすい第2状態に変換する。可動球受片
21,21が打球を受け入れると、この打球は凹室49
内に流下し、ローター50によって振り分けられて一般
入賞口51,51または特別入賞口52に入賞する。打
球が一般入賞口51,51に入賞しても所定数の賞球が
排出するだけで遊技に変化はないが、特別入賞口52に
入賞して特別入賞検出器52′が入賞球を検出すると
「大当り」となり特別遊技の権利が発生する。
【0022】本実施例における特別遊技は、打球が開動
作始動口24に入賞して開動作検出器24′がこの入賞
球を検出することを条件としてアタッカー23が開いて
打球を受け入れない第1状態から打球を受け入れ易い第
2状態に変換し、アタッカー23に所定数の打球が入賞
するか或は所定時間経過することを1サイクルとし、こ
の動作を所定のサイクル数まで繰り返し継続することが
可能であるが、途中で打球が特別入賞口52に入賞する
と所謂「パンク」となって残りのサイクル数に拘らず特
別遊技がその時点で終了してしまう。したがって、特別
遊技が開始されたならば遊技者は打球の飛距離を最大に
調整することにより所謂「パンク」にならないようにす
ることが望ましい。このため、本実施例では「大当り」
が発生すると、遊技者は第2飛距離選択操作部9を操作
することによりロータリーソレノイド34の作動を第2
設定強さに変換し、打球の飛距離を最大に変換する。
【0023】したがって、「大当り」が発生すると、遊
技者は発射ハンドル6を慌てて操作しなくても打球は最
適飛距離である遊技領域19の上部右側に集中し、球衝
接ゴム47に当ってから遊技領域19の右側を流下し、
開動作始動口24に入賞し易くなり、開動作始動口24
に入賞するとアタッカー23の扉が前方に開いて打球を
入賞し易い第状態に変換する。また、打球が遊技領域1
9の右側を流下すると、中央入賞装置22に入賞する確
率が低下するし、ひいては特別入賞口52に入賞して所
謂「パンク」になる確率も低下し、遊技者にとって有利
な状態で特別遊技を継続することができる。即ち、大当
りが発生したならば、打球の飛距離を最大にすることが
最適な打球の飛距離となる。
【0024】この様にして特別遊技が予め設定したサイ
クル数まで行われ、最終のサイクルも終了すると、管理
室の管理装置から終了信号が送られて賞球を景品と交換
しなければならない場合でも、打球の飛距離が第2飛距
離選択操作部9の操作だけで自動的に最大飛距離(最適
飛距離)に変換させるので、不用意に「パンク」になっ
て本来ならば獲得できる賞球を逃すことも回避すること
ができ、遊技者にとって有利である。
【0025】なお、特別遊技が終了した場合は、再度第
1飛距離選択操作部8を操作すると、打球の飛距離が通
常遊技に最適な標準ポイントに自動的に調整されるの
で、無駄に打球を発射する必要がなく、特別遊技が終了
した次の発射から再度「大当り」を狙った打球の発射に
移行することができ、無駄な時間及び無駄な球を費やす
ことがない。
【0026】なお、「大当り」が発生して大量の賞球が
排出され、或は「大当り」が発生しなくても度重なる入
賞によって予定数の賞球が排出されて「打止」になった
場合、球供給皿15と下皿53の球抜き操作部を操作す
ると球供給皿15及び下皿53内の殆どの球を球箱内に
抜き出すことができるが、球供給装置の構造上内部に数
個の球が残る。この様な場合には、発射ハンドル6の先
端に配設してある第3飛距離選択操作部13を押して第
3飛距離選択スイッチ13′をONにする。このスイッ
チ13′がONになると、第3飛距離選択信号が優先順
位制御手段44に送られ、この信号を入力した優先順位
制御手段44が第3設定強さを優先するので、ロータリ
ーソレノイド34の作動は弱くなり、打球の飛距離が最
小飛距離に自動的に変換する。したがって、球送り装置
内の流下路や発射位置17などに残っていた球は一旦発
射されるが、遊技領域19に到達することなくファール
球となり、ファール球流路54を介して下皿53に次々
と排出される。このため、球送り装置内などに残ってい
た球は第3飛距離選択操作部13の操作だけですべて一
旦ファール球となってから下皿53に出されて球箱に抜
き出される。
【0027】なお、上記した実施例では優先順位制御手
段44に第1設定強さでは標準ポイントに、第2設定強
さでは球衝接ゴム47に、第3設定強さではファール球
になる飛距離を記憶させたが、これら設定飛距離はこれ
に限定されるものではなく、パチンコ機1の機種により
適宜に選択して設定することができる。特に、第1設定
強さは当該パチンコ機1における通常の遊技状態で最も
効率良く入賞させ得る飛距離、例えば天の障害釘列の中
央、或は左端と左から2番目の釘の間にダイレクトで打
球が到達する飛距離に設定してもよく、また、第2設定
強さも大当り信号を受けた場合に打球の飛距離を最大に
切り替えるように設定することに限定される訳ではな
く、遊技の進行によりその時点で最適と考えられる飛距
離に記憶しておけばよい。例えば、遊技領域19の左側
にアタッカー23を配置した場合には天の障害釘列の左
側にダイレクトで到達して遊技領域19の左側に打球が
流下するような飛距離に設定してもよい。
【0028】また、本発明における発射操作機能部5
は、前記した回動式発射ハンドル6に限定されるもので
はなく、遊技者の操作により起動信号を送出する起動検
出手段と遊技者の操作により飛距離信号を送出する飛距
離調整手段とを備えていればどのような構成でもよい。
例えば、図10に示す発射操作機能部5の第2実施例
は、下皿53の右側に遊技者の手が入る空部55を有す
る操作ボックス56を取り付け、該操作ボックス56の
上面に押しボタン式の第1飛距離選択操作部8、第2飛
距離選択操作部9、第3飛距離選択操作部13、飛距離
アップ用調整操作部57、飛距離ダウン用調整操作部5
8を設けるとともに、デジタル表示式飛距離表示器10
を設ける。飛距離アップ用調整操作部57は、発射用電
気的制御装置32のアップダウンカウンタ(図示せず)
に接続されており、押されると飛距離アップ用スイッチ
がONになってアップダウンカウンタに飛距離アップ信
号を送出し、ON状態が継続するとその分飛距離アップ
信号を送出されてアップダウンカウンタから優先順位制
御手段44に入力する飛距離信号が強くなるのでON状
態が長ければ長いほど飛距離を延ばす。一方、飛距離ダ
ウン用調整操作部58は、押されると飛距離ダウン用ス
イッチがONになって発射用電気的制御装置32のアッ
プダウンカウンタに飛距離ダウン信号を送出し、ON状
態が継続するとその分飛距離ダウン信号を送出し続ける
のでその分飛距離が短くなる。なお、空部55内に入れ
た遊技者の手が触れる部分はメッキ処理等により導体と
してタッチ回路に接続する。
【0029】したがって、この様な発射操作機能部5を
備えたパチンコ機1において遊技を行う場合には、遊技
者が空部55内に手を入れて軽く空部55の内面に触れ
るとタッチ回路がONになり、飛距離アップ用調整操作
部57を押すと飛距離アップ信号が発射用電気的制御装
置32に送出されるので、ロータリーソレノイド34の
作動が次第に強まって打球の飛距離が延び、これに伴い
飛距離表示器10の表示値が増加して遊技者に打球の飛
距離を可視表示する。そして、所望する飛距離になった
時点で飛距離アップ用調整操作部57の操作を停止する
と、その時点の打球の強さが保持されるので、その時点
での飛距離で継続して遊技を行うことができる。また、
飛距離を短くしたい場合には飛距離ダウン用調整操作部
58を押すと飛距離ダウン信号が送出されて飛距離が次
第に短くなり、所望する飛距離になった時点で操作を停
止すると、引き続きその飛距離で打球が発射される。こ
の様に、飛距離アップ用調整操作部57と飛距離ダウン
用調整操作部58を操作すると、従来のパチンコ機1と
同様に遊技を行うことができる。
【0030】また、本発明の機能を活かして遊技を行う
場合には、空部55内に手を入れて第1飛距離選択操作
部8を押す。第1飛距離選択操作部8を押すと、前記し
た第1実施例と同様に、第1飛距離選択スイッチ8′が
ONになり第1飛距離選択信号が発射用電気的制御装置
32の優先順位制御手段44に入力し、これによりロー
タリーソレノイド34が第1の設定強さで作動するの
で、発射された打球は標準ポイントにダイレクトで到達
する。この標準ポイントにダイレクトで到達する発射勢
での遊技を行ない、打球の流下が予想通りであれば継続
して遊技を行なうが、もし打球が予想したいたよりも左
側に集中するようであれば飛距離アップ用調整操作部5
7を押して飛距離を伸ばす方向に微調整を行ない、反対
に予想していたよりも右側に集中するようであれば飛距
離ダウン用調整操作部58を押して飛距離を縮める方向
に微調整を行なう。
【0031】そして、所望する打球の飛距離になったな
らば飛距離保持操作部11を押すと、誤って飛距離アッ
プ用調整操作部57或は飛距離ダウン用調整操作部58
に触れても打球の飛距離は上記した所望の飛距離を維持
して次々と発射されるので、遊技者は空部55内に手を
入れているだけでよい。なお、微調整を終了して飛距離
アップ用調整操作部57或は飛距離ダウン用調整操作部
58の操作を停止すると、そのままでも打球の飛距離は
上記した所望の飛距離を維持して次々と発射されるの
で、飛距離保持操作部11は必ずしも必要ではない。
【0032】この様にして発射した打球が第1始動口2
5または第2始動口26に入賞すると、可変表示装置2
7が作動して可変表示を開始し、所定時間が経過すると
この可変表示が停止する。そして、可変表示装置27に
表示された数字が予め設定した賞態様を形成すると、中
央入賞装置22の可動球受片21,21が第2状態に変
換する。
【0033】可動球受片21が打球を受け入れると、こ
の打球は凹室49内に流下し、ローター50によって振
り分けられて一般入賞口51,51または特別入賞口5
2に入賞する。打球が特別入賞口52に入賞して特別入
賞検出器′が入賞球を検出すると「大当り」となり特別
遊技の権利が発生する。
【0034】「大当り」が発生すると、遊技者は第2飛
距離選択操作部9を操作することによりロータリーソレ
ノイド34の作動を第2設定強さに変換し、打球の飛距
離を最大に変換する。したがって、遊技者は飛距離アッ
プ用調整操作部57を慌てて操作しなくても打球は最適
飛距離である遊技領域19の上部右側に集中し、球衝接
ゴム47に当ってから遊技領域19の右側を流下し、開
動作始動口24に入賞し易くなり、開動作始動口24に
入賞するとアタッカー23の扉が前方に開いて打球を入
賞し易い第2状態に変換する。また、打球が遊技領域1
9の右側を流下すると、中央入賞装置22に入賞する確
率が低下するし、ひいては特別入賞口52に入賞して
「パンク」になる確率も低下し、遊技者にとって有利な
状態で特別遊技を継続することができる。
【0035】この様にして特別遊技が予め設定したサイ
クル数まで行われ、最終のサイクルも終了すると、管理
室の管理装置から終了信号が送られて賞球を景品と交換
しなければならない場合でも、打球の飛距離が第2飛距
離選択操作部9の操作だけで自動的に最大飛距離(最適
飛距離)に変換させるので、不用意に「パンク」になっ
て本来ならば獲得できる賞球を逃すことも回避すること
ができ、遊技者にとって有利である。
【0036】なお、特別遊技が終了した場合は、再度第
1飛距離選択操作部8を操作すると、打球の飛距離が通
常遊技に最適な標準ポイントに自動的に調整されるの
で、無駄に打球を発射する必要がなく、特別遊技が終了
した次の発射から再度「大当り」を狙った打球の発射に
移行することができ、無駄な時間や無駄な球を費やすこ
とがない。
【0037】また、「大当り」が発生して大量の賞球が
排出され、或は「大当り」が発生しなくても度重なる入
賞によって予定数の賞球が排出されて「打止」になった
場合、球供給皿15と下皿53の球抜き操作部を操作す
ると球供給皿15及び下皿53内の殆どの球を球箱内に
抜き出すことができるが、球供給装置の構造上内部に数
個の球が残る。この様な場合には、第3飛距離選択操作
部13を押して第3飛距離選択スイッチ13′をONに
する。このスイッチ13′がONになると、第3飛距離
選択信号が優先順位制御手段44に送られてロータリー
ソレノイド34の作動は弱くなり、打球の飛距離が最小
飛距離に自動的に変換する。したがって、球送り装置内
などに残っていた球は一旦発射されるが、遊技領域19
に到達することなくファール球となり、ファール球流路
を介して下皿53に次々と排出される。
【0038】なお、本発明における打球発射装置14
は、ロータリーソレノイド34を駆動源とするものに限
定されるものではなく、電気的駆動源の作動力を加減す
ることにより打球の飛距離を調整することができるもの
であればどのような構成でもよい。例えば、プランジャ
式ソレノイドにより棒状の発射杆を往復移動させること
により先端の弾発部によって打球を発射する発射装置で
あってもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、遊
技者は飛距離調整手段を操作すれば従来のパチンコ機と
同じ様に遊技を行うことができるし、飛距離選択操作部
を操作すれば打球の飛距離を即座に設定することができ
るので、所望する飛距離に調整するまでの無駄な時間や
無駄な球を費やす必要がなくなる。したがって、遊技者
にとっては借りた球を有効に使用することができ、有利
である。また、「大当り」が発生するなどして至急打球
の飛距離を最大に変更する必要が生じた場合であって
も、第2飛距離選択操作部を操作すれば即座に飛距離を
最大に変更することができ、これにより慌てることなく
遊技内容の変化に対して瞬時に対応できる。したがっ
て、遊技途中における「パンク」などの不利益を回避す
ることも容易である。更に、球抜きで残った球も第3飛
距離選択操作部を操作するだけで簡単に取り出すことが
できる。また、飛距離保持操作部を操作すると、飛距離
調整を継続して行わなくても所望する飛距離を維持でき
るので、長時間に亙って遊技を継続しても疲労を軽減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】前面枠を開いた状態におけるパチンコ機の斜視
図である。
【図2】パチンコ機の背面図である。
【図3】遊技盤の正面図である。
【図4】前面枠の下部の側面図である。
【図5】発射ハンドルの表側から見た斜視図である。
【図6】発射ハンドルの裏側から見た斜視図である。
【図7】打球発射装置の裏側から見た斜視図である。
【図8】打球発射装置の表側から見た斜視図である。
【図9】発射用電気的制御装置の概略ブロック図であ
る。
【図10】発射操作機能部の第2実施例の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 パチンコ機 5 発射操作機能部 6 発射ハンドル 8 第1飛距離選択操作部 9 第2飛距離選択操作部 10 飛距離表示器 11 飛距離保持操作部 12 飛距離保持解除操作部 13 第3飛距離選択操作部 14 打球発射装置 18 遊技盤 19 遊技領域 22 中央入賞装置 23 アタッカー 24 開動作始動口 25 第1始動口 26 第2始動口 27 可変表示装置 29 タッチスイッチ回路 30 起動スイッチ 31 可変抵抗器 32 発射用電気的制御装置 34 ロータリーソレノイド 36 発射杆 39 弾発部 41 ロータリーソレノイド駆動回路 43 印打力コントロール回路 44 優先順位制御手段 48 記憶手段 52 特別入賞口 56 操作ボックス 57 飛距離アップ用調整操作部 58 飛距離ダウン用調整操作部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発射用電気的駆動源と該電気的駆動源に
    より作動して発射レールの発射位置に供給された球を弾
    発するための弾発部を有する発射杆とからなる打球発射
    装置と、 遊技者の操作により起動信号を送出する起動検出手段と
    遊技者の操作により飛距離信号を送出する飛距離調整手
    段とを有する発射操作機能部と、 遊技者の操作により飛距離選択信号を送出する飛距離選
    択操作部と、 打球発射装置の電気的駆動源を作動する強さを予め複数
    種類記憶し、起動検出手段からの起動信号により上記打
    球発射装置の電気的駆動源を起動し、飛距離選択操作部
    からの飛距離選択信号を受けると飛距離調整手段からの
    飛距離信号に優先させて飛距離選択信号に応じた強さを
    基準にして電気的駆動源を作動させる発射用電気的制御
    装置と、 を備えたことを特徴とするパチンコ機。
  2. 【請求項2】 通常の遊技を行うのに適した標準飛距離
    の強さと、特別遊技を行うのに適した最大飛距離の強さ
    と、打球が遊技盤表面の遊技領域内に到達することなく
    ファール球となる最小飛距離の強さとを発射用電気的制
    御装置に予め記憶し、標準飛距離を選択する第1飛距離
    選択信号を送出する第1飛距離選択操作部と、最大飛距
    離を選択する第2飛距離選択信号を送出する第2飛距離
    選択操作部と、最小飛距離を選択する第3飛距離選択信
    号を送出する第3飛距離選択操作部を遊技者が操作可能
    な部位に設けたことを特徴とする請求項1に記載のパチ
    ンコ機。
  3. 【請求項3】 遊技者の操作により飛距離調整手段から
    送出されている飛距離信号を記憶可能な記憶手段を発射
    用電気的制御装置に備え、遊技者の操作によりその時点
    で送出されている飛距離信号を記憶手段に記憶する飛距
    離保持操作部と、該飛距離保持操作部で保持した飛距離
    を遊技者の操作により解消する飛距離保持解除操作部と
    を発射操作機能部の一部として遊技者が操作可能な部位
    に設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載のパチンコ機。
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