JPH06139907A - 開閉器 - Google Patents

開閉器

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JPH06139907A
JPH06139907A JP30786092A JP30786092A JPH06139907A JP H06139907 A JPH06139907 A JP H06139907A JP 30786092 A JP30786092 A JP 30786092A JP 30786092 A JP30786092 A JP 30786092A JP H06139907 A JPH06139907 A JP H06139907A
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JP
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contact
arc
magnetic plate
conductor portion
movable contact
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Application number
JP30786092A
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English (en)
Inventor
Mitsugi Takahashi
貢 高橋
Takao Mihashi
孝夫 三橋
Kazunori Fukutani
和則 福谷
Kenichi Nishina
健一 仁科
Nobuji Yamagata
伸示 山県
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Priority to EP93110049A priority patent/EP0576992B1/en
Priority to DE69315384T priority patent/DE69315384T2/de
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アーク電圧の立ち上がりが早く、アークに対
して固定接触子が作る逆方向磁場が働かないようにし
て、アークを所定方向に引き延ばすことができ、開極初
期のアーク電圧を更に高く維持できる限流遮断性能の優
れた開閉器を得ることにある。 【構成】 接点2,3の開成時に可動接点2の表面から
見渡せる固定接触子4の第1導体部4aの部位を絶縁物
15で被覆すると共に、第1導体部4aの上方には、こ
の第1導体部4aに略平行する磁性体板16を配置し、
この磁性体板16には前記可動接触子1の開閉動作を許
容する切込み空間部160を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、回路遮断器
や限流器または電磁接触器など、電流遮断時に容器内で
アークが発生する開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図52は従来の開閉器として例えば回路
遮断器の開成時状態を示す側面図、図53は図52の回
路遮断器の接点開離直後の状態を示す側面図、図54は
図53の回路遮断器における可動接触子の最大開離状態
を示す側面図である。図において、1は回路遮断器の可
動接触子であり、この可動接触子1は基部の回動支点
(回動中心)14(図53,図54参照)を中心にして
回動するように支持されている。2は前記可動接触子1
の一端(自由端部下面)に固着された可動接点、3は前
記可動接触子1の回動により可動接点2と接離する固定
接点、4はその固定接点3を一端に有する固定接触子で
あり、この固定接触子4の形状構成については後述す
る。5は前記固定接触子4の他端に接続された電源側の
端子部である。6は消弧板で、前記可動接点2と前記固
定接点3との開離時にそれらの接点間に発生するアーク
を引き延ばして冷却すべく機能する。7は前記消弧板6
を保持する消弧側板である。8は前記可動接触子1を回
動させる機構部であり、この機構部8は、電流検出部
(図示せず)を内蔵し、該電流検出部が短絡電流を検知
することによって作動するようになっている。9は前記
機構部8を手動で操作するためのハンドル、10は負荷
側の端子部、11はその端子部10を前記可動接触子1
に接続する導体である。12はこれらの回路遮断器構成
部品を収納する容器、13はその容器12の壁部に設け
られた排気孔である。
【0003】ここで、前記固定接触子4の形状構成につ
いて説明する。図52〜図54において、前記固定接触
子4は、電源側の端子部5が接続されて水平方向に延び
る導体部4aと、この導体部4aにおける前記端子部5
と反対側の端部に下方へ向け折曲形成された垂直な導体
部4bと、この導体部4bの下端から前記導体部4aと
は反対側の水平方向に延びる段差状下部の導体部4c
と、この導体部4cの先端から垂直方向に立ち上がる導
体部4dと、この導体部4dの上端から前記導体部4a
側に向って水平方向に延びる導体部4eとから成る形状
に一体形成され、前記導体部4e上に固定接点3が設け
られた構成となっている。
【0004】このような形状構成の固定接触子4におい
て、段差状下部の導体部4cと固定接点3側とを接続し
ている導体部4dは、固定接点3の位置より可動接触子
1の可動接点2が固着されていない他端部側で且つ端子
部5の反対側に位置し、固定接点3を有する導体部4e
は、端子部5を有する導体部4aと同一水平面上にあっ
て、可動接点2と固定接点3相互の接点閉成時に該接点
接触面の位置より下方に位置している。かかる固定接触
子4は、その全体表面が絶縁されていない素肌露出状態
で使用されている。
【0005】次に動作について説明する。図39の状態
において、固定接触子4の端子部5を電源に接続すると
共に、負荷側の端子部10を負荷に接続する。この状態
において、ハンドル9を矢印B方向に操作すると、機構
部8が動作して可動接触子1が基部の回動支点14(図
53,図54参照)を中心として下降回動することによ
り、可動接点2が固定接点3と接触した接点閉成状態と
なって、電力が電源から負荷に供給される。この状態
で、通電の信頼性を確保するために前記可動接点2は固
定接点3に規定の接触圧力で押えつけられている。
【0006】ここで、回路遮断器より負荷側の回路で短
絡事故などが起こり、回路に大きな短絡電流が流れる
と、この大電流を前記機構部8内の電流検出部が検知し
て前記機構部8を作動させる。これによって、可動接触
子1が接点開離方向に回動することで可動接点2が固定
接点3から開離する。このような接点開離時には、図4
0および図41に示すように、可動接点2と固定接点3
との間にアークAが発生する。
【0007】しかし、通常、短絡電流などの大電流が流
れると、可動接点2と固定接点3の接触面における電磁
反発力が非常に強くなり、前記可動接点2にかかってい
る接触圧力に打ち勝つために、可動接触子1は機構部8
の動作を待たずに接点開離方向に回動する。従って、そ
の回動により、可動接点2と固定接点3の開離が起こ
り、それらの接点2,3間に発生したアークAは、消弧
板6で引き延ばされて冷却される。この結果、アーク抵
抗が上昇し、短絡電流が小さく絞られる限流が起こり、
電流零点で前記アークAは消弧されて電流遮断が完了す
る。
【0008】限流は、回路遮断器の保護機能を向上させ
るために非常に重要であり、限流性能を高めるために
は、上述のようにアーク抵抗を増大させる必要がある。
【0009】アーク抵抗を増大させるためにアークを引
き延ばす方法としてよく使われるのは、例えば特開昭6
0−49533号公報や特開平2−68831号公報に
示されているような形状の固定接触子を利用する方法で
ある。これらの公報に示された固定接触子の形状は、図
52〜図54に示した固定接触子4の形状と基本的には
同じである。この固定接触子4による電流経路は、図5
2〜図54において、電源側の端子部5から導体部4
a,4b,4c,4d,4eを順に経て固定接点3に至
る。
【0010】このような電流経路において、固定接触子
4の固定接点3側の電流経路4eに流れる電流がアーク
Aに及ぼす電磁力は、アークAを消弧板6方向へ引き延
ばす力となる。この力でアークAは長くなってアーク電
圧が増大する。また、アークAは消弧板6の冷却作用に
よってもアーク電圧が高くなるため限流性能が向上す
る。さらに、接点閉成時の可動接触子1に流れる電流は
固定接触子4の電流経路4eに流れる電流と逆方向であ
り、大電流遮断時には可動接触子1と固定接触子4の電
流経路4eの間に電流反発力が働く。
【0011】これによって、可動接触子1の開極スピー
ドが増大し、接点間のアークAを早く長くできるため、
アーク電圧も早く増大する。これらの結果、アーク抵抗
はより高くなり限流性能の優れた回路遮断器が得られ
る。
【0012】通常の交流遮断における限流性能を高める
には、上述のようにアーク抵抗を高めることが必要であ
るが、この場合、接点2,3が開離した直後の未だ電流
が最大値になる前に、アーク抵抗を高めなければならな
い。電流が大きくなった後にアーク抵抗を高めても、電
流の慣性効果のためになかなか電流は限流されない。か
えって、大電流で且つ抵抗が高いため、遮断器内で発生
するアークエネルギーが大きくなり、遮断器の損傷が激
しくなるだけである。従って、接点2,3が開離した直
後のアークを強い電磁力で大きく引き延ばし、急激にア
ーク抵抗を高めるような固定接触子形状が必要となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の固定接触子形状
を持つ開閉器は以上のように構成されているので、図5
3に示すように、接点2,3開離直後のアークAを電源
側の端子部5方向に引き延ばす電磁力を発生する固定接
触子4の電流経路は、電源側の端子部5を有する導体部
4aと同一面上で分離した固定接点3側の導体部4eだ
けであり、他の電流経路(導体部)4a,4b,4c,
4dは、全てアークAを前記端子部5と反対側に引き延
ばす電磁力を発生する。何故なら、導体部4a,4cの
電流は固定接点3側の導体部4eと逆方向に流れている
ので、アークAを端子部5の方向と逆方向に引き延ばす
電磁力を発生させる。また、導体部4bの電流は、前記
アークAの電流と逆方向のために反発し合い、導体部4
dの電流は前記アークAの電流と同一方向であって引き
合うため、アークAを端子部5の方向と逆方向に引き延
ばす結果となる。このため、前記電流経路4eが発生す
るアークAを端子部5の方向に引き延ばす電磁力はそれ
以外の電流経路による電流によって打ち消されてしま
う。さらに、前記可動接触子1の全体に亘って回動方向
の電磁力を及ぼすのは、上述のように固定接触子4の電
流経路4eだけであり、他の電流経路4a,4cは可動
接触子1と同じ向きの電流が流れるため、可動接触子1
を閉じる方向の電磁力を及ぼす。電流経路4dに流れる
電流は、可動接触子1の回動中心14側には回動方向の
電磁力を及ぼすが、可動接触子2側では閉じ方向の電磁
力を及ぼす。
【0014】したがって、従来の開閉器に使用されてい
る固定接触子4の形状では、可動接触子1の高速開極の
ために前記固定接触子4に流れる電流の電磁力がアーク
Aを引き延ばすために効果的に作用しないという問題点
があった。また、唯一、可動接触子1の高速開極に寄与
している固定接触子4の電流経路4eの電磁力も前記可
動接触子1が回動するにつれて互いの距離が大きくなる
ため急速に減少して開極速度が低下するという問題点が
あった。
【0015】このように従来の固定接触子の形状では、
この固定接触子4に流れる電磁力がアークAを引き延ば
すためや可動接触子1の開極速度を高めるために効果的
に使えず、このため、必要な限流性能が得られないとい
う問題点があった。
【0016】請求項1の発明は上記のような問題点を解
消するためになされたもので、アーク電圧の立ち上がり
が速く、アークに対して固定接触子が作る逆方向磁場が
働かずにアークを所定方向へ引き延ばすことができ、開
極初期のアーク電圧を更に高くして維持でき、優れた限
流遮断性能を持った開閉器を得ることを目的とする。
【0017】請求項2の発明は、アーク冷却効果が向上
してアーク電圧を高く維持できる限流遮断性能の優れた
開閉器を得ることを目的とする。
【0018】請求項3の発明は、アーク冷却が向上し、
且つ、アークによる絶縁物の損傷および固定接触子の絶
縁破壊を減少できる限流遮断性能の優れた開閉器を得る
ことを目的とする。
【0019】請求項4の発明は、アーク冷却効果が向上
してアーク電圧を高く維持できる限流遮断性能の優れた
開閉器を得ることを目的とする。
【0020】請求項5の発明は、アーク冷却効果が向上
してアーク電圧を高く維持できると共に、アークによる
絶縁物の損傷を減少でき、且つ、耐アーク性の小さい材
料や厚みの薄い材料を絶縁物として使用可能な限流遮断
性能の優れた開閉器を得ることを目的とする。
【0021】請求項6の発明は、大電流遮断時にアーク
による絶縁物の損傷が少なく、且つ小電流遮断時にはア
ークが効果的に冷却されて小電流遮断性能が向上する開
閉器を得ることを目的とする。
【0022】請求項7の発明は、固定接触子の第1導体
部より上方の空間に発生する逆方向磁場を完全に吸収で
きる限流遮断性能の優れた開閉器を得ることを目的とす
る。
【0023】請求項8の発明は、固定接触子の第1導体
部の上方で可動接触子の開極速度が増大する限流遮断性
能の優れた開閉器を得ることを目的とする。
【0024】請求項9の発明は、固定接触子の上方空間
に配置された磁性体板を保持するサポートと前記固定接
触子との間の絶縁破壊を防止できる限流遮断性能の優れ
た開閉器を得ることを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る開
閉器は、一端部に可動接点を有する可動接触子と、この
可動接触子の開閉動作で前記可動接点と接離可能な固定
接点を一端部に有する固定接触子とを備え、この固定接
触子に電源系統を接続する開閉器において、前記固定接
触子を、前記電源系統に接続する第1導体部、前記固定
接点を有する第2導体部、及びそれらの第1導体部と第
2導体部を上下方向に接続する第3導体部とで構成し、
前記接点の開閉方向を上下方向とした時、第1導体部
を、固定接点より上方に配置し、且つ、可動接触子が開
成状態のときに可動接点の接触面より下方になるように
配置し、開成状態の可動接点の接触面から見渡せる前記
第1導体部の部位を絶縁物で被覆すると共に、前記第1
導体部の上方には、この第1導体部に略平行する一枚以
上の磁性体板を配置し、この磁性体板には前記可動接触
子の開閉動作を許容する切込み空間部を設けたものであ
る。
【0026】請求項2の発明に係る開閉器は、前記磁性
体板の切込み空間部の奥行閉鎖端面を、固定接触子の第
1導体部に設けられて可動接触子の開閉動作を許容する
スリットの電源系統方向側の内端面を覆っている絶縁物
よりも上方から見て前記電源系統側に位置させたもので
ある。
【0027】請求項3の発明に係る開閉器は、前記磁性
体板の切込み空間部の奥行閉鎖端面を、固定接触子の第
1導体部に設けられて可動接触子の開閉動作を許容する
スリットの電源系統方向側の内端面を覆っている絶縁物
よりも上方から見て前記電源系統側とは反対側となる前
記固定接点側に位置させたものである。
【0028】請求項4の発明に係る開閉器は、前記磁性
体板の切込み空間部を、前記第1導体部のスリット幅よ
り幅広く形成したものである。
【0029】請求項5の発明に係る開閉器は、前記磁性
体板の切込み空間部を、前記第1導体部のスリット幅よ
り幅狭く形成したものである。
【0030】請求項6の発明に係る開閉器は、前記磁性
体板の切込み空間部の奥行閉鎖端面に、その切込み空間
部に連続した幅狭スリットを設けたものである。
【0031】請求項7の発明に係る開閉器は、前記磁性
体板の複数枚が間隙を存して配置され、それらの磁性体
板の配置密度が前記第1導体部に近いほど高くなる構成
としたものである。
【0032】請求項8の発明に係る開閉器は、前記可動
接触子が開成時になす角度よりも前記磁性体板がなす角
度を大きくしたものである。
【0033】請求項9の発明に係る開閉器は、前記磁性
体板の幅方向両側に係合突部を設けると共に、前記磁性
体板を幅方向両側から挟み込んで保持するサポートを備
え、このサポートには前記係合突部が嵌入される係合孔
部を設け、この係合孔部から前記係合突部が突出しない
ように該係合突部を前記係合孔部に嵌入したものであ
る。
【0034】
【作用】請求項1の発明における開閉器は、開極直後の
固定接触子の第1導体部より下方の空間に対して固定接
触子を流れる電流の全てが電源系統方向の電磁力を発生
してアークを強く引き延ばすため、アーク電圧の立ち上
がりが早く、前記第1導体部の上方空間に前記固定接触
子を流れる電流が作る逆方向磁場は、磁性体板によって
吸収され、可動接触子の開成状態の第1導体部より上方
のアークに対しては前記逆方向磁場が働かないため、ア
ークが電源系統方向に延びることとなり、開極初期のア
ーク電圧が更に高くなって維持される。
【0035】請求項2の発明における開閉器は、第1導
体部のスリットの電源系統方向の端部を覆っている絶縁
物にアークが触れ易いため、開成状態において、アーク
が冷却され易く、アーク電圧を高く維持できる。
【0036】請求項3の発明における開閉器は、第1導
体部のスリットの電源系統方向の内面を覆っている絶縁
物にアークが触れ難いため、この部分の絶縁物のアーク
による損傷が少ない。
【0037】請求項4の発明における開閉器は、第1導
体部のスリットの電源系統方向の内面を覆っている絶縁
物だけでなく、第1導体部のスリットの可動接触子の開
閉時の軌跡を含む面に対向する面を覆っている絶縁物に
もアークが触れ易く、このため、開成状態時のアークが
冷却され易く、更に高いアークが発生する。
【0038】請求項5の発明における開閉器は、第1導
体部のスリットの電源系統方向の内面を覆っている絶縁
物にアークが触れ易いため、開成状態時のアークが冷却
され易く、高いアーク電圧を発生でき、前記スリットの
可動接触子の開閉時の軌跡を含む面に対向する面を覆っ
ている絶縁物にはアークが触れ難いので、この部分の絶
縁物のアークによる損傷が少ない。
【0039】請求項6の発明における開閉器は、第1導
体部のスリットの電源系統方向の内面を覆っている絶縁
物に大電流時のアークが触れ難いため、この部分の絶縁
物のアークによる損傷が少なく、小電流時のアークは磁
性体板の切込み空間部を通って第1導体部のスリットの
電源系統方向の内面を覆っている前記に触れ易く、この
ため、アーク冷却効果が向上する。
【0040】請求項7の発明における開閉器は、第1導
体部の上方空間では磁性体板の配置により第1導体部に
近いほど磁性体密度が高いため、固定接触子による第1
導体部より上方空間に発生する逆方向磁場を一層完全に
吸収できる。
【0041】請求項8の発明における開閉器は、可動接
触子が磁性体板による引き付けによって第1導体部の上
方で開極速度が増大する。
【0042】請求項9の発明における開閉器は、磁性体
板を保持するサポートの係合孔部に嵌入された前記磁性
体板の係合突部が前記係合孔部から突出しないため、前
記係合突部と固定接触子との間の絶縁破壊が起こらな
い。
【0043】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は請求項1の発明に対応した実施例1による
開閉器として容器を断面した回路遮断器の閉成状態を示
す消弧部の側面図、図2は図1の回路遮断器の開成状態
を示す側面図である。
【0044】図において、4は固定接触子で、第1導体
部4aと第2導体部4eと第3導体部4dとから構成さ
れ、前記第2導体部4e上に固定接点3を有している。
【0045】更に詳しく述べると、図1の接点閉成状態
において、可動接触子1の可動接点2が固定接点3から
開離する方向を上方とした時、前記固定接触子4は、電
源系統の端子部5が接続されて水平方向に延びる第1導
体部4aと、この第1導体部4aの下方に離間して平行
する第2導体部4eと、この第2導体部4eと前記第1
導体部4aとを前記端子部5の反対側で上下方向に接続
している第3導体部4dとから成る形状に一体形成さ
れ、前記第2導体部4e上に固定接点3を固着して該固
定接点3を第1導体部4aの下方に位置させた構成とな
っている。
【0046】そして、前記固定接触子4は、固定接点3
の位置より可動接触子1の可動接点2が固着されていな
い他端側で、且つ、前記端子部5の反対側(可動接触子
1の回動支点14側)に第3導体部4dが位置する向き
として容器12に取付けセットされている。この場合、
第1導体部4aは、固定接点3に可動接点2が接触した
接点閉成時に該接点接触面より上方に全て位置し、且
つ、接点開成時においても可動接触子1の上方に位置し
ている。
【0047】ここで、前記可動接触子1と前記固定接触
子4との関連構成について一層詳しく説明する。まず、
固定接触子4は、第1導体部4aと第2導体部4eと第
3導体部4dとによって略U字状に一体形成され、その
U字状の一端である前記第1導体部4aの電源系統接続
側の端部に電源側の端子部5が接続されている。また、
これと反対側の端部となるU字形状の内側、即ち、前記
第2導体部4eの上面部に固定接点3が固着されてい
る。
【0048】図3(a)は図1および図2における固定
接触子の平面図、図3(b)は図3(a)の正面図、図
5は固定接触子の斜視図である。前記固定接触子4にお
いて、前記固定接点3の固着面より上方に位置する接続
導体部(第1導体部4aと第3導体部4d)には、可動
接触子1の開閉動作を許容するためのスリット40が設
けられている。
【0049】かかる固定接触子4の第3導体部4dの高
さ範囲内において、この第3導体部4dの前記スリット
40と対向する外方位置に可動接触子1の回動中心14
を配置している。これにより、前記可動接触子1は、前
記スリット40を介して接点開閉方向に回動するように
なっている。
【0050】図2に示す可動接触子1の開成状態では、
固定接触子4の第1導体部4aが可動接触子2の接触面
より下方に位置している。これ以外の可動接点2の表面
から見渡せる第1導体部4aの部分は絶縁物15で被覆
されている。
【0051】この絶縁物15は第1導体部4aの上面を
覆う絶縁物15aと、第1導体部4aのスリット40の
端子部5側の内端面を覆う絶縁物15bと、前記スリッ
ト40の両側内面(可動接触子1の軌跡を含む面に対向
する面)を覆う絶縁物15cとを一連に有する構成とな
っている。
【0052】以上において、図1および図2に示すよう
に、固定接触子4の第1導体部4aの上方空間部には、
上下複数枚の磁性体板16が適当間隔の平行離間状態に
配置されている。
【0053】図4は図1および図2における磁性体板の
平面図である。前記磁性体板16は、前記可動接触子1
の開閉動作を許容する略U字状の切込み空間部160が
設けられた平板から成るもので、更に詳しくは、前記切
込み空間部160を挟む二つの腕部16aと、これらの
腕部16aを前記固定接触子4の端子部5側で一体接続
している結合部16bとから構成されている。
【0054】なお、図1および図2においては、図52
に示した機構部8および操作ハンドル9などを省略して
いるが、これらは本発明においても当然備えているもの
である。
【0055】次に動作について説明する。図1に示す接
点閉成状態において、短絡電流などの大電流が流れる
と、機構部の動作を待たずに可動接触子1が回動して可
動接点2と固定接点3が開離し、これらの接点2,3間
にアークAが発生することは従来と同様である。図6は
電磁反発力のために可動接点2が固定接点3から開離し
た直後の状態を示し、この状態において、可動接触子2
の接触面は未だ第1導体部4aの下方にある。ここで、
矢印は電流を示す。
【0056】このような接点開離直後の状態において、
可動接触子1には回動方向に強い電磁力が働く。これ
は、電源側の端子部5から固定接触子4の第1導体部4
aまでで構成される電流経路が全てアークAより上方に
位置するためである。この結果、前記電流経路が発生す
るアークAに作用する電磁力は、アークAを端子部5側
に引き延ばす力となる。このとき、固定接触子4の第3
導体部4dに流れる電流はアークAの電流と逆方向の電
流となる。このため、固定接触子4の第3導体部4dを
流れる電流による電磁力もアークAを端子部5側に引き
延ばす力となる。また、固定接触子4の第2導体部4e
に流れる電流もアークAを端子部5方向に引き延ばす電
磁力となる。
【0057】従って、前記固定接触子4に流れる電流が
発生する電磁力は、全てアークAを端子部5側に引き延
ばす力Fmとなって非常に強大なアーク駆動磁場が得ら
れ、アークAは端子部5側に引き延ばされてアーク電圧
が急激に高くなる。
【0058】図7は可動接触子1が最大開離した状態を
示しており、接点2,3間のアークAは省略した。この
状態においても、固定接触子4の全ての導体部を流れる
電流が第1導体部4aの下方空間に作る磁場は、アーク
を端子部5方向に引き延ばす磁場である。以下、この方
向の磁場を駆動磁場と呼び、逆方向すなわちアークAを
可動接触子1の回動中心14側に駆動する磁場を逆駆動
磁場と呼ぶ。
【0059】図8は図7のA−A線断面図であるが、磁
性体板16が無い場合を示している。図において、Bは
第1導体部4aが作る磁場を示し、Iは固定接点3から
可動接点2へのアーク電流を示す。図から明らかなよう
に、第1導体部4aより下方においては、第1導体部4
aを流れる電流の磁場Bは確かに駆動磁場であるが、し
かし、第1導体部4aより上方の空間ではこの磁場Bは
逆駆動磁場であることが分かる。
【0060】図9は図8に磁性体板16を配置した状態
を示す図7の正規のA−A線断面図である。但し、図9
は、磁性体板16を簡略化のために一枚のみ示した場合
である。この場合、第1導体部4aの電流による下方空
間の磁場分布は変わるが、駆動磁場であることには変わ
りない。
【0061】一方、第1導体部4aより上方の空間にお
いては、第1導体部4aを流れる電流による磁場Bは磁
性体板16に吸収される。このため、磁性体板16の腕
部15a間の切込み空間部160には逆駆動磁場が現わ
れなくなる。この様子を図10に斜視図で示す。
【0062】図10において、矢印は第1導体部4aの
電流による磁場を表わし、Boは空間の磁場、Biは磁
性体板16内の磁場である。第1導体部4aの下方にお
ける電流の磁場Boは空間にあり、この空間のアークに
対しては端子部5方向の電磁力を及ぼす。第1導体部4
aより上方になると、前記磁場Boは磁気抵抗の低い磁
性体板16の内部を通ろうとするため、磁性体板16の
一方の腕部16aから結合部16bを通り、もう片方の
腕部15aから出ていく。従って、磁性体板16の腕部
16a間の切込み空間部160には逆駆動磁場がなく、
この切込み空間部160のアークに逆方向の電磁力を及
ぼすことはない。
【0063】図11は第1導体部4aの上方空間の逆駆
動磁場が完全に磁性体板16で吸収されている様子を示
す平面図である。このように磁性体板16で逆駆動磁場
が完全に吸収されると、第1導体部4aの上方のアーク
に対しては逆駆動磁場が働かない。しかし、第1導体部
4aに流れる電流が大きくなると、この電流による磁場
も大きくなるため、磁性体板16は逆駆動磁場を吸収で
きなくなる。すなわち、磁性体板16が磁気飽和を起こ
すためである。
【0064】磁性体板16における磁場は全て結合部1
6bを通って前記もう片方の腕部16aにいくので、磁
性体板16内の磁束密度は前記結合部16bに近づくほ
ど高くなる。従って、前記磁性体板16は、腕部16a
の結合部16bに近い部分から磁気飽和を起こす。この
結果、図12に示すように、逆駆動磁場は、磁性体板1
6の磁気飽和によって、腕部16a間の切込み空間部1
60の最も結合部16bに近い空間、すなわち、固定接
点3から最も端子部5側の空間に洩れ出す。このため、
漏洩した逆駆動磁場は可動接点2と固定接点3との間の
アークに対しては、それほど大きな影響を与えない。
【0065】図13は固定接触子の上方空間に複数枚の
磁性体板を配置した状態を示す側面図である。同図示の
ように、複数枚の磁性体板16−1〜16−3が配置さ
れている場合、第1導体部4aに流れる電流が大きくな
ると、この第1導体部4aに最も近い磁性体板16−1
が最初に飽和するが、この磁性体板16−1から洩れ出
した逆駆動磁場は直ぐ上の磁性体板16−2に吸収され
る。このため、アークが存在する切込み空間部160に
は逆駆動磁場が現われない。また、電流が更に大きくな
って磁性体板16−2が磁気飽和を起こしても、この場
合、その上の磁性体板16−3に逆駆動磁場は吸収され
る。従って、上述のように複数枚の磁性体板16−1〜
16−3を配置しておけば、より完全に第1導体部4a
の上方空間の逆駆動磁場を吸収することができる。
【0066】また、固定接触子4の第1導体部4aの下
方のアークに対しては図6で説明したように強力な駆動
磁場による電磁力Fmが作用しており、第1導体部4a
のスリット40の部分においても以下に説明するように
駆動磁場が存在する。
【0067】図14は図7における固定接触子4のA−
A線断面図である。図において、41はスリット40を
挟む左右両側の第1導体部4aおよび第2導体部4eの
各断面の重心である。図15は理論計算で求めた固定接
触子4を流れる電流が作る図14のZ軸上での磁場強度
分布であり、正方向の磁場がアークAを端子部5側に引
き延ばす磁場成分(駆動磁場)である。図14で示すよ
うに、第1導体部4eは可動接触子1が回動する平面か
ら左右にずれた所に位置する。
【0068】このような導体配置では、第2導体部4e
および第3導体部4dに流れる電流の影響のために、図
15に示すように、第2導体部4aより上部の空間領域
Z0までアークAを端子部5側に引き延ばす磁場成分で
あるアーク駆動磁場が存在する。
【0069】これらの結果、第1導体部4aの上方空間
には逆駆動磁場はなく、アークは固定接点3から第1導
体部4aのある程度上方まで端子部5方向の強力な電磁
力を受ける。このため、可動接触子1の最大開離状態を
示す図16のように、アークAは、第1導体部4aのス
リット40の端子部5側の内端面を覆っている絶縁物1
5bや磁性体板16に押し付けられて冷却される。この
結果、接点開離直後に急激に高くなったアーク電圧がさ
らに増大し、且つ、高いアーク電圧が維持されるので、
優れた限流性能を有する回路遮断器が得られる。
【0070】図17(a)〜図17(d)はそれぞれ平
面形状が異なった磁性体板の変形例を示す平面図であ
る。同図示のように、磁性体板16の切込み空間部16
0の形状を変えるなど、前記実施例1における磁性体板
16の平面形状は種々変形し得るものである。
【0071】図18(a)は他の変形例による磁性体板
の平面図、図18(b)は図18(a)の側面図であ
る。この変形例による磁性体板16は、両側の腕部16
aが薄く、且つ結合部16bが厚くなるように、それら
の腕部16aと結合部16bとを段差状に一体形成した
ものであり、この場合も同様の効果が得られる。
【0072】図19(a)は別の変形例による磁性体板
の側面図であり、この変形例による磁性体板16は、両
側の腕部16aの先端から結合部16bの末端に向って
肉厚が漸次厚くなるように一体形成したものである。図
19(b)は更に別の変形例による磁性体板の側面図で
あり、この変形例による磁性体板16は、図18の場合
とは逆に両側の腕部16aを厚く、且つ、結合部16b
を薄く形成したものである。何れの場合も同様の効果が
得られる。
【0073】図20は実施例1の更に他の変形例による
磁性体板を備えた回路遮断器の電極部を示す側面図であ
る。この変形例では、磁性体板16の厚さを薄くし、そ
の磁性体板16の枚数を増やして固定接触子4の第1導
体部4aの上方空間に細隙を存して傾斜平行状態に配置
した構成としており、この場合も同様の効果が得られる
と共に、前記複数枚の各磁性体板16が消弧板を兼ねる
という効果もある。
【0074】以上において、磁性体板16は高い透磁率
を持った物質で構成した方が逆駆動磁場を吸収し易いの
で、前記磁性体板16の材質としては、たとえば金属系
では鉄が使え、また、無機のフェライト系の磁性体で構
成してもよい。
【0075】実施例2.図21は請求項2の発明に対応
した実施例2による磁性体板を備えた固定接触子の平面
図、図22は図21に開成状態の可動接触子を付け加え
た側面図である。この実施例2では、磁性体板16にお
ける結合部16bの固定接点3側の内端縁部160b
を、固定接触子4のスリット40の端子部5方向の内端
面を覆っている絶縁物15bより端子部5側に設定した
構成としている。すなわち、換言すると、磁性体板16
の切込み空間部160を、この奥行閉鎖端面160bが
平面上で前記絶縁物15bより端子部5側に位置するよ
うに長く形成したもので、他の構成は前記実施例と同様
である。このように構成しても同様の効果がある。
【0076】また、この実施例2によれば、図22に示
すように、開成時の磁場によって端子部5方向に引き延
ばされたアークAが磁性体板16の結合部16bの内端
縁部160bに邪魔されずに前記絶縁物15bに触れ易
くなるため、アーク冷却効果が高くなる。
【0077】さらには、短絡電流のような大電流アーク
では、接点表面のアークの足から接点表面に垂直方向に
接点が蒸発した金属蒸気流が噴出し、この蒸気流がアー
クAの主構成物であることが知られている。
【0078】この実施例2では、図22に示すように、
前記金属状気流が固定接触子4の絶縁物15の特に上面
15aに吹き付けられ、強制的に冷却されるため、アー
ク電圧は更に高くなり、限流性能が向上する。
【0079】実施例3.図23は請求項4の発明に対応
した実施例3による磁性体板を備えた固定接触子の平面
図、図24は図23に開成状態の可動接触子を付け加え
た回路遮断器の電極部を示す側面図、図25は図24の
B−B線断面図である。この実施例3では、磁性体板1
6の腕部16aの内側縁が固定接触子4のスリット40
の内面を覆っている絶縁物15cより固定接点3から遠
くなるように構成したものである。換言すれば、磁性体
板16の切込み空間部160を、固定接触子4のスリッ
ト40より幅広く形成したものである。他の構成は前記
実施例2と同様である。このように構成しても前記実施
例2と同様の効果がある。
【0080】また、この実施例3によれば、図25に示
すように、前記スリット40の内側面を覆っている絶縁
物15cの方が磁性体板16の腕部16aの内側縁部よ
りアークAに近くなるため、アークAは絶縁物15cに
触れ易くなって効率的に冷却される。従って、限流性能
が向上する。
【0081】実施例4.図26は請求項5の発明に対応
した実施例4による磁性体板を備えた固定接触子の平面
図、図27は図26に開成状態の可動接触子を付け加え
た回路遮断器の電極部を示す側面図、図28は図27の
C−C線断面図である。この実施例4では、磁性体板1
6の腕部16aの内側縁が固定接触子4のスリット40
の内面を覆っている絶縁物15cより固定接点3に近く
なるように構成したものである。換言すれば、前記実施
例3の場合とは逆に、磁性体板16の切込み空間部16
0を、固定接触子4のスリット40より幅狭く形成した
ものであり、他の構成は前記実施例2と同様である。こ
のように構成しても前記実施例2と同様の効果がある。
【0082】また、この実施例4によれば、図28に示
すように、前記スリット40の内側面を覆っている絶縁
物15cの方が磁性体板16の腕部16aの内側縁部よ
りアークAから遠くなるため、アークAは絶縁物15c
に触れ難く、アークによる絶縁物の損傷を受け難くな
る。従って、固定接触子4のスリット40の内側面を覆
っている絶縁物15cとして、耐アーク性の小さい材料
や厚みの薄いものも使えるようになる。
【0083】実施例5.図29は請求項3の発明に対応
した実施例5による磁性体板を備えた固定接触子の平面
図、図30は図29に開成状態の可動接触子を付け加え
た回路遮断器の電極部を示す側面図である。この実施例
5では、磁性体板16における結合部16bの固定接点
3側の内端縁部160bを、固定接触子4のスリット4
0の端子部5方向の内端面を覆っている絶縁物15bよ
り固定接点3側に設定した構成としている。換言すれ
ば、前記実施例2の場合とは逆に、磁性体板16の切込
み空間部160を、固定接触子4の前記絶縁物15bよ
り固定接点3側に短くしたものであり、他の構成は前記
実施例と同様である。このように構成しても前記実施例
1と同様の効果がある。
【0084】また、実施例5によれば、図30に示すよ
うに、開成時の磁場によって、端子部5方向に引き延ば
されたアークAが磁性体板16の端縁部で止められ絶縁
物15bに触れ難くなるため、アークAによる絶縁物1
5bの損傷が少なくなる。一方、磁性体板16の縁に押
し付けられたアークAは、磁性体板16により冷却効果
を受ける。従って、固定接触子4の絶縁破壊が少なく、
限流性能の優れた回路遮断器が得られる。
【0085】実施例6.図31は請求項6の発明に対応
した実施例6による磁性体板を備えた固定接触子の平面
図、図32は図31に開成状態の可動接触子を付け加え
た大電流遮断時の回路遮断器の電極部を示す側面図、図
33は小電流遮断時の回路遮断器の電極部を示す側面図
である。この実施例6では、図31に示すように、磁性
体板16の結合部16bに、切込み空間部160の幅よ
り狭い幅狭スリット160aを前記切込み空間部160
に連続させて切り込み形成したものである。その他の構
成は前記実施例5と同様である。
【0086】この実施例6によれば、可動接触子1の開
成時のアークAは、端子部5側に駆動される電磁力を受
けるが、大電流遮断時には前記アークAの径が大きくな
り、図32に示すように、幅狭スリット160aにはア
ークAが入っていかない。従って、この実施例6のよう
に構成しても、前記実施例5と同様の効果がある。
【0087】小電流遮断時には、アークAの径が細いた
め、図33に示すように、アークAは幅狭スリット16
0aに入って大きく引き延ばされ、絶縁物15bで効果
的に冷却される。この結果、小電流遮断性能が向上す
る。
【0088】なお、この実施例6では、幅狭スリット1
60aの閉鎖内端(図31の右端)が絶縁物15bより
端子部5側に位置するように前記幅狭スリット160a
を長く形成したが、図34に示すように、前記幅狭スリ
ット160aの閉鎖内端が前記絶縁物15bより固定接
点3側に位置するように前記幅狭スリット160aを短
く形成してもよく、同様の効果が得られる。
【0089】実施例7.図35はこの発明の実施例7に
よる磁性体板を備えた固定接触子の平面図、図36は図
35に開成状態の可動接触子を付け加えた回路遮断器の
電極部を示す側面図、図37は図36のD−D線断面図
である。この実施例7では、磁性体板16の腕部16a
の内側縁が固定接触子4のスリット40の内面を覆って
いる絶縁物15cより固定接点3から遠くなるように構
成したものである。換言すれば、磁性体板16の切込み
空間部160を、固定接触子4のスリット40より幅広
く形成したものである。このことは、図23に基づいて
説明した実施例3の場合と同様であるが、実施例3との
相違点は、磁性体板16の切込み空間部160の内端1
60bが固定接触子4の絶縁物15bより固定接点3側
に位置するように前記切込み空間部160を短く形成し
た点である。他の構成は前記実施例3と同様である。こ
のように構成しても同様の効果がある。
【0090】また、この実施例7によれば、図37に示
すように、前記スリット40の内側面を覆っている絶縁
物15cの方が磁性体板16の腕部16aの内側縁部よ
りアークAに近くなるため、アークAは絶縁物15cに
触れ易くなって効率的に冷却される。従って、限流性能
が向上する。
【0091】実施例8.図38はこの発明の実施例8に
よる磁性体板を備えた固定接触子の平面図である。この
実施例8では、図31に示した実施例6の場合と同様
に、磁性体板16の結合部16bに、切込み空間部16
0の幅より狭い幅狭スリット160aを前記切込み空間
部160に連続させて切り込み形成したものである。こ
こで、実施例6との相違点は、磁性体板16の切込み空
間部160を固定接触子4の第1導体部4aのスリット
40より幅広く形成して、このスリット40の内側面を
覆っている絶縁物15cより前記切込み空間部160の
内側面を外側に位置させた点にある。その他の構成は前
記実施例7と同様である。
【0092】この実施例6によれば、可動接触子1の開
成時のアークAは、端子部5側に駆動される電磁力を受
けるが、大電流遮断時には前記アークAの径が大きくな
り、図32に示すように、幅狭スリット160aにはア
ークAが入っていかない。従って、この実施例6のよう
に構成しても、前記実施例5と同様の効果がある。
【0093】この実施例8によれば、前述のように、大
電流アークに対して前記幅狭スリット160aは影響を
与えず、前記実施例7と同様の効果がある。また、この
実施例8では、小電流遮断時にアークが前記幅狭スリッ
ト160aに入って大きく引き延ばされるので、小電流
遮断性能が向上する。
【0094】実施例9.図39はこの発明の実施例9に
よる磁性体板を備えた固定接触子の平面図、図40は図
39に開成状態の可動接触子を付け加えた回路遮断器の
電極部を示す側面図、図41は図40のE−E線断面図
である。この実施例9では、磁性体板16の腕部16a
の内側縁が固定接触子4のスリット40の内面を覆って
いる絶縁物15cより固定接点3に近くなるように構成
したものである。換言すれば、磁性体板16の切込み空
間部160を、固定接触子4のスリット40より幅狭く
形成したものである。このことは、図26に基づいて説
明した前記実施例4の場合と同様であるが、この実施例
4との相違点は、切込み空間部160の内端縁160b
が固定接触子4の第1導体部4aのスリット40を覆っ
ている絶縁物15bよりも固定接点3側に位置するよう
に前記切込み空間部160を短く形成した点にある。そ
の他の構成は前記実施例4と同様である。このように構
成しても前記実施例4と同様の効果がある。
【0095】また、この実施例4によれば、図41に示
すように、前記スリット40の内側面を覆っている絶縁
物15cの方が磁性体板16の腕部16aの内側縁部よ
りアークAから遠くなるため、アークAは絶縁物15c
に触れ難く、アークによる絶縁物の損傷を受け難くな
る。従って、固定接触子4のスリット40の内側面を覆
っている絶縁物15cとして、耐アーク性の小さい材料
や厚みの薄いものも使えるようになる。
【0096】実施例10.図42はこの発明の実施例1
0による磁性体板を備えた固定接触子の平面図である。
この実施例10では、前記実施例9における磁性体板1
6の結合部16bに幅狭スリット160aを設けたもの
である。その他の構成は前記実施例9と同様である。前
述のように、大電流アークに対して前記幅狭スリット1
60aは影響を与えず、この実施例10も前記実施例9
と同様の効果がある。また、この実施例10では、小電
流遮断時にアークが前記幅狭スリット160aに入って
大きく引き延ばされることにより、小電流遮断性能が向
上する。
【0097】実施例11.図43はこの発明の実施例1
1による磁性体板を備えた回路遮断器の電極部を示す側
面図である。この実施例11では、固定接触子43の第
1導体部4aの上方空間に複数枚の磁性体板16−1〜
16−2を配置し、第1導体部4aに最も近い磁性体板
16−1を他の磁性体板16−2に比して厚く形成した
ものである。その他の構成前記実施例1と同様である。
このように構成しても前記実施例1と同様の効果があ
る。
【0098】また、この実施例11によれば、第1導体
部4aに最も近い磁性体板16−1が他の磁性体板16
−2よりも厚くなっているため、第1導体部4aを流れ
る電流による逆駆動磁場を一層完全に吸収できる。
【0099】ここで、前述のように、第1導体部4aに
最も近い磁性体板16−1が磁気敵に飽和して逆駆動磁
場を吸収できなくなると、磁性体板16−1から漏れ出
た逆駆動磁場はその直ぐ上の磁性体板16−2に吸収さ
れるが、磁性体板16−2までの距離が大きければ吸収
される前にアークの存在する空間に漏れてしまう。
【0100】従って、この実施例11のように、第1導
体部4aに最も近い磁性体板16−1を厚く形成すれ
ば、磁気飽和が起こらないため、より完全に逆駆動磁場
の影響をなくすことができ、限流性能の優れた回路遮断
器が得られる。
【0101】図44は前記実施例11の変形例による回
路遮断器の電極部を示す側面図である。この変形例で
は、固定接触子4の第1導体部4aの上方空間に配置し
た複数枚の磁性体板16を、第1導体部4aに近づくも
のほど間隔を狭めた構成としたものである。この場合も
同様の効果がある。
【0102】図45(a)は前記実施例11の他の変形
例による回路遮断器の電極部を示す側面図、図45
(b)は図45(a)のF−F線断面図である。この変
形例では、第1導体部4aの上方空間に配置した複数枚
の磁性体板16にそれぞれ形成された切込み空間部16
0を、図45(b)に示すように、第1導体部4aの近
づく磁性体板16のものほど幅狭く形成したものであ
る。このように構成しても同様の効果がある。
【0103】実施例12.図46は請求項8の発明に対
応した実施例12による回路遮断器の固定接触子と可動
接触子と磁性体板の関連構成を示す側面図、図47は図
46における可動接触子の開極途中の状態を示す側面図
である。この実施例12では、図46に示すように、開
成時の可動接触子に流れる電流の流線を含み可動接触子
1の開閉時の軌跡を含む面に垂直な面に平行する面Sの
角度θ1より磁性体板16の角度θ2の方が大きくなる
ように構成したものである。その他の構成は前記実施例
1と同様である。このように構成しても前記実施例1と
同様の効果がある。
【0104】前記可動接触子1の開成時において、前記
条件を満たしていると、可動接触子1の開極途中におい
ては、図47に示すように、可動接触子1と磁性体板1
6の腕部16aとが交わるところがある。そこを拡大し
たのが図48(a)である。
【0105】図48(a)は可動接触子と磁性体板の腕
部との交わり状態を示す側面図、図48(b)は図48
(a)の平面図である。図において、Iは可動接触子1
を流れる電流、Ivはその電流の磁性体板16の面に垂
直な電流成分であり、この電流成分Ivに対する磁性体
板16の位置関係を図48(b)に示す。図48(b)
の状態では、電流成分Iv自身が作る磁場Bが磁性体板
16によって変歪され、電流成分Ivが磁性体板16の
切込み空間部160の奥方向への力Fを受けることは良
く知られている。この力Fは図48(a)に示すように
磁性体板16に平行であるが、この実施例12では、前
記力Fの可動接触子1に垂直な成分Fvは、可動接触子
1を開極させる方向の力となる。
【0106】従って、この実施例12のような構成とす
ることによって、第1導体部4aより上方に出た後の可
動接触子1の開極速度を高めることができ、より一層限
流性能が向上する。
【0107】実施例13.図49は請求項9の発明に対
応した実施例49による磁性体板を備えた回路遮断器の
電極部を示す側面図、図50は図49のG−G線断面
図、図51は図49のH−H線断面図である。なお、図
50では図49における可動接触子を省略した。この実
施例13では、磁性体板16を両側の板状のサポート1
61で保持する構成としている。すなわち、前記磁性体
板16の両側には係合突部16cを一体形成する一方、
前記サポート161には、前記係合突部16cを嵌入さ
せるための係合孔部162を設け、この係合孔部162
に前記係合突部16cを嵌入させることによって前記磁
性体板16を前記サポート161で保持している。この
場合、サポート161の係合孔部162に嵌入した磁性
体板16の係合突部16cは、前記係合孔部162から
突出しないように構成している。このように構成しても
前記実施例1と同様の効果がある。
【0108】このようにして磁性体板16をサポート1
61に保持させると、図51に示すように、前記係合突
部16cと固定接触子4の第1導体部4aとの距離が近
くなる。
【0109】この発明による電極構造では、電流遮断時
に非常に高いアーク電圧を発生することができるため、
磁性体板16が鉄などの金属の場合、大電流遮断時のア
ークによる高温ガスが充満すると、前記係合突部16c
と前記第1導体部4aとの間で絶縁破壊を起こす恐れが
ある。
【0110】しかし、この実施例13によれば、係合突
部16cは第1導体部4aとの距離が近いが、サポート
161の係合孔部162の中に引っ込んでいるため、磁
性体板16の係合突部16cと固定接触子4の第1導体
部4aとの間の絶縁破壊を防ぐことができる。
【0111】なお、上記実施例では、回路遮断器の場合
について説明したが、他の開閉器であってもよく、上記
実施例と効果を奏する。
【0112】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、開極直後の固定接触子の第1導体部より下方の空間
に対して固定接触子を流れる電流の全てが電源系統方向
の電磁力を発生してアークを強く引き延ばす構成とした
ので、開極直後のアークに対して強力な駆動磁場を印加
することができ、このため、アーク電圧の立ち上がりが
早く、また、前記第1導体部の上方空間に前記固定接触
子を流れる電流が作る逆方向磁場を磁性体板によって吸
収でき、限流遮断性能の優れた開閉器が得られる。
【0113】請求項2の発明によれば、第1導体部のス
リットの電源系統方向の端部を覆っている絶縁物にアー
クが触れ易い構成としたので、開成状態において、アー
クが冷却され易く、アーク電圧を高く維持できて限流遮
断性能の優れた開閉器が得られるという効果がある。
【0114】請求項3の発明によれば、第1導体部のス
リットの電源系統方向の内面を覆っている絶縁物にアー
クが触れ難い構成としたので、この部分の絶縁物のアー
クによる損傷が少なくなって限流遮断性能の優れた開閉
器が得られるという効果がある。
【0115】請求項4の発明によれば、第1導体部のス
リットの電源系統方向の内面を覆っている絶縁物だけで
なく、第1導体部のスリットの可動接触子の開閉時の軌
跡を含む面に対向する面を覆っている絶縁物にもアーク
が触れ易い構成としたので、開成状態時のアークが冷却
され易く、更に高いアークが発生し、これを維持できて
限流遮断性能の優れた開閉器が得られるという効果があ
る。
【0116】請求項5の発明によれば、第1導体部のス
リットの電源系統方向の内面を覆っている絶縁物にアー
クが触れ易い構成としたので、開成状態時のアークが冷
却され易く、高いアーク電圧を発生でき、前記スリット
の可動接触子の開閉時の軌跡を含む面に対向する面を覆
っている絶縁物にはアークが触れ難く、この部分の絶縁
物のアークによる損傷が少ないという効果がある。
【0117】請求項6の発明によれば、第1導体部のス
リットの電源系統方向の内面を覆っている絶縁物に大電
流時のアークが触れ難い構成としたので、この部分の絶
縁物のアークによる損傷が少なく、小電流時のアークは
磁性体板の切込み空間部を通って第1導体部のスリット
の電源系統方向の内面を覆っている前記に触れ易く、こ
のため、アーク冷却効果が向上する。
【0118】請求項7の発明によれば、第1導体部の上
方空間では磁性体板の配置により第1導体部に近いほど
磁性体密度が高い構成としたので、固定接触子による第
1導体部より上方空間に発生する逆方向磁場を一層完全
に吸収できるという効果がある。
【0119】請求項8の発明によれば、可動接触子が磁
性体板による引き付けによって第1導体部の上方で開極
速度が増大するという効果がある。
【0120】請求項9の発明によれば、磁性体板を保持
するサポートの係合孔部に嵌入された前記磁性体板の係
合突部が前記係合孔部から突出しない構成としたので、
前記係合突部と固定接触子との間の絶縁破壊を未然に防
止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に対応した実施例1による回路遮断器
の閉成状態を示す消弧部の側面図である。
【図2】図1の回路遮断器の開成状態を示す側面図であ
る。
【図3】図3(a)は図1および図2における固定接触
子の平面図である。図3(b)は図3(a)の正面図で
ある。
【図4】図1および図2における磁性体板の平面図であ
る。
【図5】図1〜図3における固定接触子の斜視図であ
る。
【図6】実施例1の動作説明のために接点開離直後の状
態を示す側面図である。
【図7】図6の最大開極状態を示す側面図である。
【図8】図7における磁性体板が無い場合のA−A線断
面図である。
【図9】図7における磁性体板がある場合のA−A線断
面図である。
【図10】実施例1の動作説明のために示した磁性体板
と固定接触子の斜視図である。
【図11】磁性体板が磁気未飽和時の動作を説明するた
めの平面図である。
【図12】磁性体板が磁気飽和時の動作を説明するため
の平面図である。
【図13】実施例1における固定接触子の上方空間に複
数枚の磁性体板を配置した状態を示す側面図である。
【図14】図7における固定接触子4のA−A線断面図
である。
【図15】図14のZ軸上において固定接触子を流れる
電流が作る磁場強度分布を示すグラフ図である。
【図16】実施例1の動作説明のために可動接触子の最
大開離状態を示す側面図である。
【図17】図17(a)〜図17(d)はそれぞれ平面
形状が異なった磁性体板の変形例を示す平面図である。
【図18】図18(a)は他の変形例による磁性体板の
平面図である。図18(b)は図18(a)の側面図で
ある。
【図19】図19(a)は別の変形例による磁性体板の
側面図である。図19(b)は更に別の変形例による磁
性体板の側面図である。
【図20】実施例1の更に他の変形例による磁性体板を
備えた回路遮断器の電極部を示す側面図である。
【図21】この発明の実施例2による磁性体板を備えた
固定接触子の平面図である。
【図22】図21に開成状態の可動接触子を付け加えた
側面図である。
【図23】この発明の実施例3による磁性体板を備えた
固定接触子の平面図である。
【図24】図23に開成状態の可動接触子を付け加えた
回路遮断器の電極部を示す側面図である。
【図25】図24のB−B線断面図である。
【図26】この発明の実施例4による磁性体板を備えた
固定接触子の平面図である。
【図27】図26に開成状態の可動接触子を付け加えた
回路遮断器の電極部を示す側面図である。
【図28】図27のC−C線断面図である。
【図29】この発明の実施例5による磁性体板を備えた
固定接触子の平面図である。
【図30】図29に開成状態の可動接触子を付け加えた
回路遮断器の電極部を示す側面図である。
【図31】この発明の実施例6による磁性体板を備えた
固定接触子の平面図である。
【図32】図31に開成状態の可動接触子を付け加えた
大電流遮断時の回路遮断器の電極部を示す側面図であ
る。
【図33】小電流遮断時の回路遮断器の電極部を示す側
面図である。
【図34】実施例6の変形例による磁性体板を備えた固
定接触子の平面図である。
【図35】この発明の実施例7による磁性体板を備えた
固定接触子の平面図である。
【図36】図35に開成状態の可動接触子を付け加えた
回路遮断器の電極部を示す側面図である。
【図37】図36のD−D線断面図である。
【図38】この発明の実施例8による磁性体板を備えた
固定接触子の平面図である。
【図39】この発明の実施例9による磁性体板を備えた
固定接触子の平面図である。
【図40】図39に開成状態の可動接触子を付け加えた
回路遮断器の電極部を示す側面図である。
【図41】図40のE−E線断面図である。
【図42】この発明の実施例10による磁性体板を備え
た固定接触子の平面図である。
【図43】この発明の実施例11による磁性体板を備え
た回路遮断器の電極部を示す側面図である。
【図44】実施例11の変形例による回路遮断器の電極
部を示す側面図である。
【図45】図45(a)は前記実施例11の他の変形例
による回路遮断器の電極部を示す側面図である。図45
(b)は図45(a)のF−F線断面図である。
【図46】この発明の実施例12による回路遮断器の固
定接触子と可動接触子と磁性体板の関連構成を示す側面
図である。
【図47】図46における可動接触子の開極途中の状態
を示す側面図である。
【図48】図48(a)は可動接触子と磁性体板の腕部
との交わり状態を示す側面図である。図48(b)は図
48(a)の平面図である。
【図49】この発明の実施例49による磁性体板を備え
た回路遮断器の電極部を示す側面図である。
【図50】図49における可動接触子を省略したG−G
線断面図である。
【図51】図49のH−H線断面図である。
【図52】従来の開閉器として例えば回路遮断器の開成
時状態を示す側面図である。
【図53】図52の回路遮断器の接点開離直後の状態を
示す側面図である。
【図54】図53の回路遮断器における可動接触子の最
大開離状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 可動接触子 2 可動接点 3 固定接点 4 固定接触子 4a 第1導体部 4d 第3導体部 4e 第2導体部 15 絶縁物 15b 絶縁物 15c 絶縁物 16 磁性体板 16c 係合突部 40 スリット 160 切込み空間部 160a 幅狭スリット 160b 奥行閉鎖端面 161 サポート 162 係合孔部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仁科 健一 福山市緑町1番8号 三菱電機株式会社福 山製作所内 (72)発明者 山県 伸示 福山市緑町1番8号 三菱電機株式会社福 山製作所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に可動接点を有する可動接触子
    と、この可動接触子の開閉動作で前記可動接点と接離可
    能な固定接点を一端部に有する固定接触子とを備え、こ
    の固定接触子に電源系統を接続する開閉器において、前
    記接点の開閉方向を上下方向とした時、前記固定接触子
    を、前記電源系統に接続する第1導体部、前記固定接点
    を有する第2導体部、及びそれらの第1導体部と第2導
    体部を上下方向に接続する第3導体部とで構成し、前記
    第3導体部を前記固定接点の位置より可動接触子の可動
    接点が設けられていない他端部側で且つ前記電源系統の
    反対側に配置し、前記第1導体部は、前記接点閉成時に
    該接点接触面より上方に配置すると共に、前記接点開成
    時に前記可動接点の接触面より下方に配置し、且つ、前
    記接点開成状態時に前記可動接点表面から見渡せる前記
    第1導体部の部位を絶縁物で被覆し、前記第1導体部の
    上方には、この第1導体部に略平行する一枚以上の磁性
    体板を配置し、この磁性体板には前記可動接触子の開閉
    動作を許容する切込み空間部を設けたことを特徴とする
    開閉器。
  2. 【請求項2】 前記磁性体板の前記切込み空間部の奥行
    閉鎖端面は、前記固定接触子の第1導体部に設けられて
    可動接触子の開閉動作を許容するスリットの電源系統方
    向側の内端面を覆っている絶縁物よりも上方から見て前
    記電源系統側に位置していることを特徴とする請求項1
    記載の開閉器。
  3. 【請求項3】 前記磁性体板の前記切込み空間部の奥行
    閉鎖端面は、前記固定接触子の第1導体部に設けられて
    可動接触子の開閉動作を許容するスリットの電源系統方
    向側の内端面を覆っている絶縁物よりも上方から見て前
    記電源系統側とは反対側となる前記固定接点側に位置し
    ていることを特徴とする請求項1記載の開閉器。
  4. 【請求項4】 前記磁性体板の前記切込み空間部は、前
    記第1導体部のスリット幅より幅広く形成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の開閉
    器。
  5. 【請求項5】 前記磁性体板の前記切込み空間部は、前
    記第1導体部のスリット幅より幅狭く形成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の開閉
    器。
  6. 【請求項6】 前記磁性体板の前記切込み空間部の奥行
    閉鎖端面には、その切込み空間部に連続した幅狭スリッ
    トが設けられていることを特徴とする請求項1〜5いず
    れか1項記載の開閉器。
  7. 【請求項7】 前記磁性体板は複数枚が間隙を存して配
    置され、それらの磁性体板の配置密度が前記第1導体部
    に近いほど高くなっていることを特徴とする請求項1〜
    6いずれか1項記載の開閉器。
  8. 【請求項8】 前記可動接触子が開成時になす角度より
    も前記磁性体板がなす角度が大きくなっていることを特
    徴とする請求項1〜7いずれか1項記載の開閉器。
  9. 【請求項9】 前記磁性体板の幅方向両側には係合突部
    が設けられ、且つ、前記磁性体板を幅方向両側から挟み
    込んで保持するサポートを備え、このサポートには前記
    係合突部が嵌入される係合孔部が設けられ、この係合孔
    部から前記係合突部が突出しないように該係合突部が前
    記係合孔部に嵌入されていることを特徴とする請求項1
    〜8いずれか1項記載の開閉器。
JP30786092A 1992-07-02 1992-10-23 開閉器 Pending JPH06139907A (ja)

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DE69328444T DE69328444T3 (de) 1992-07-02 1993-06-23 Schalter
EP95113702A EP0698899B2 (en) 1992-07-02 1993-06-23 Switch
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DE69315384T DE69315384T2 (de) 1992-07-02 1993-06-23 Schalter
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100356493C (zh) * 2003-12-22 2007-12-19 三菱电机株式会社 电力开关器
JP2013508926A (ja) * 2010-04-19 2013-03-07 カーリング テクノロジーズ、 インコーポレイテッド 向上した消弧性能を有する回路安全装置

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