JP2996808B2 - 開閉器 - Google Patents

開閉器

Info

Publication number
JP2996808B2
JP2996808B2 JP4197446A JP19744692A JP2996808B2 JP 2996808 B2 JP2996808 B2 JP 2996808B2 JP 4197446 A JP4197446 A JP 4197446A JP 19744692 A JP19744692 A JP 19744692A JP 2996808 B2 JP2996808 B2 JP 2996808B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contact
arc
fixed contact
conductor
movable contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4197446A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0620550A (ja
Inventor
和則 福谷
貢 高橋
孝夫 三橋
伸示 山県
健一 仁科
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP4197446A priority Critical patent/JP2996808B2/ja
Priority to TW082102276A priority patent/TW409265B/zh
Priority to US08/076,741 priority patent/US5583328A/en
Priority to DE69315384T priority patent/DE69315384T2/de
Priority to EP95113702A priority patent/EP0698899B2/en
Priority to EP93110049A priority patent/EP0576992B1/en
Priority to DE69328444T priority patent/DE69328444T3/de
Priority to KR93012316A priority patent/KR0128485B1/ko
Publication of JPH0620550A publication Critical patent/JPH0620550A/ja
Priority to US08/434,529 priority patent/US5596184A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2996808B2 publication Critical patent/JP2996808B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arc-Extinguishing Devices That Are Switches (AREA)
  • Breakers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、回路遮断器
や限流器または電磁接触器など、電流遮断時に容器内で
アークが発生する開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の開閉器として例えば回路
遮断器の開成時状態を示す側面図、図12は図11の回
路遮断器の接点開離直後の状態を示す側面図、図13は
図12の回路遮断器における可動接触子の最大開離状態
を示す側面図である。図において、1は回路遮断器の可
動接触子であり、この可動接触子1は基部の回動支点1
4を(図12,図13参照)を中心にして回動するよう
に支持されている。2は前記可動接触子1の一端(自由
端部下面)に固着された可動接点、3は前記可動接触子
1の回動により可動接点2と接離する固定接点、4はそ
の固定接点3を一端に有する固定接触子であり、この固
定接触子4の形状構成については後述する。5は前記固
定接触子4の他端に接続された電源側の端子部である。
6は消弧板で、前記可動接点2と前記固定接点3との開
離時にそれらの接点間に発生するアークを引き延ばして
冷却すべく機能する。7は前記消弧板6を保持する消弧
側板である。8は前記可動接触子1を回動させる機構部
であり、この機構部8は、電流検出部(図示せず)を内
蔵し、該電流検出部が短絡電流を検知することによって
作動するようになっている。9は前記機構部8を手動で
操作するためのハンドル、10は負荷側の端子部、11
はその端子部10を前記可動接触子1に接続する導体で
ある。12はこれらの回路遮断器構成部品を収納する容
器、13はその容器12の壁部に設けられた排気孔であ
る。
【0003】ここで、前記固定接触子4の形状構成につ
いて説明する。従来の固定接触子4は、電源側の端子部
5が接続されて水平方向に延びる導体部4aと、この導
体部4aにおける前記端子部5と反対側の端部に下方へ
向け折曲形成された垂直な導体部4bと、この導体部4
bの下端から前記導体部4aとは反対側の水平方向に延
びる段差状下部の導体部4cと、この導体部4cの先端
から垂直方向に立ち上がる導体部4dと、この導体部4
dの上端から前記導体部4a側に向って水平方向に延び
る導体部4eとから成る形状に一体形成され、前記導体
部4e上に固定接点3が設けられた構成となっている。
【0004】このような形状構成の固定接触子4におい
て、段差状下部の導体部4cと固定接点3側とを接続し
ている導体部4dは、固定接点3の位置より可動接触子
1の可動接点2が固着されていない他端部側で且つ端子
部5の反対側に位置し、固定接点3を有する導体部4e
は、端子部5を有する導体部4aと同一水平面上にあっ
て、可動接点2と固定接点3相互の接点閉成時に該接点
接触面の位置より下方に位置している。かかる固定接触
子4は、その全体表面が絶縁されていない素肌露出状態
で使用されている。
【0005】次に動作について説明する。図11の状態
において、固定接触子4の端子部5を電源に接続すると
共に、負荷側の端子部10を負荷に接続する。この状態
において、ハンドル9を矢印B方向に操作すると、機構
部8が動作して可動接触子1が基部の回動支点14を中
心として下降回動することにより、可動接点2が固定接
点3と接触した接点閉成状態となって、電力が電源から
負荷に供給される。この状態で、通電の信頼性を確保す
るために可動接点2は固定接点3に規定の接触圧力で押
えつけられている。
【0006】ここで、回路遮断器より負荷側の回路で短
絡事故などが起こり、回路に大きな短絡電流が流れる
と、この大電流を前記機構部8内の電流検出部が検知し
て前記機構部8を作動させる。これによって、可動接触
子1が接点開離方向に回動することで可動接点2が固定
接点3から開離する。このような接点開離時には、図1
2および図13に示すように、可動接点2と固定接点3
との間にアークAが発生する。
【0007】しかし、通常、短絡電流などの大電流が流
れると、可動接点2と固定接点3の接触面における電磁
反発力が非常に強くなり、前記可動接点2にかかってい
る接触圧力に打ち勝つために、可動接触子1は機構部8
の動作を待たずに接点開離方向に回動する。従って、そ
の回動により、可動接点2と固定接点3の開離が起こ
り、それらの接点2,3間に発生したアークAは、消弧
板6で引き延ばされて冷却される。この結果、アーク抵
抗が上昇し、短絡電流が小さく絞られる限流が起こり、
電流零点で前記アークAは消弧されて電流遮断が完了す
る。
【0008】限流は、回路遮断器の保護機能を向上させ
るために非常に重要である。限流性能を高めるために
は、上述のようにアーク抵抗を増大させる必要がある。
【0009】アーク抵抗を増大させるためにアークを引
き延ばす方法としてよく使われるのは、例えば特開昭6
0−49533号公報や特開平2−68831号公報に
示されているような形状の固定接触子を利用する方法で
ある。これらの公報に示された固定接触子の形状は、図
11〜図13に示した固定接触子4の形状と基本的には
同じである。この固定接触子4による電流経路は、図1
1〜図13において、電源側の端子部5から導体部4
a,4b,4c,4d,4eを順に経て固定接点3に至
る。このような電流経路において、固定接触子4の固定
接点3側の電流経路(導体部)4eに流れる電流がアー
クAに及ぼす電磁力は、アークAを消弧板6方向へ引き
延ばす力となる。この結果、アーク抵抗はより高くなり
限流性能の優れた回路遮断器が得られる。
【0010】通常の交流遮断における限流性能を高める
には、上述のようにアーク抵抗を高めることが必要であ
るが、この場合、接点2,3が開離した直後の未だ電流
が最大値になる前に、アーク抵抗を高めなければならな
い。電流が大きくなった後にアーク抵抗を高めても、電
流の慣性効果のためになかなか電流は限流されない。か
えって、大電流で且つ抵抗が高いため、遮断器内で発生
するアークエネルギーが大きくなり、遮断器の損傷が激
しくなるだけである。従って、接点2,3が開離した直
後のアークを強い電磁力で大きく引き延ばし、急激にア
ーク抵抗を高めるような固定接触子形状が必要となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の固定接触子形状
を持つ開閉器は以上のように構成されているので、接点
2,3開離直後に可動接触子1を開極させる方向に働
き、かつアークAを電源側の端子部5方向に引き延ばす
電磁力を同時に発生する固定接触子4の電流経路は、固
定接点3側の導体部4eだけである。他の電流経路(導
体部)4a,4b,4c,4dは、アークAを前記端子
部5と反対側に引き延ばす電磁力を発生している。ま
た、可動接触子1の回動支点14側の一部に働く電流経
路4dによる電磁力は可動接触子1をを開極させる方向
だが、可動接触子1の可動接点2側の一部に働く電流経
路4dによる電磁力は前記開極を妨げる方向であり、全
体として電流経路4dによる可動接触子1の開極を妨げ
るように働く。さらに、電流経路4dの電流は、前記ア
ークAの電流と同方向でアークと引き合うため、アーク
Aを端子部5の方向と逆方向に引き延ばす結果となる。
電流経路4aと4cの電流は可動接触子1の電流と同方
向のために可動接触子1と引き合い、可動接触子1に開
極方向と反対方向の電磁力を及ぼす。また、電流経路4
aと4cの電流は電流経路4eと逆方向に流れているの
で、アークを端子部5の方向と逆方向に引き延ばす電磁
力を発生させる結果となる。電流経路4bの電流は、可
動接触子1の電流と垂直かつ可動接触子より端子部5側
に位置するので、可動接触子1に開極と反対方向の電磁
力を及ぼす。また、電流経路4bの電流は、アークの電
流と逆方向のため反発し合い、アークを端子部5の方向
と逆方向に引き延ばすことになる。このような理由によ
り、電流経路4eが発生する可動接触子1を開極させ且
つアークを端子部5方向に引き延ばす電磁力が減少して
しまう。したがって、従来の開閉器に使用されている固
定接触子4の形状では、該固定接触子4に流れる電流の
電磁力がアークを引き延ばすために効果的に作用してい
ないという問題点があった。
【0012】請求項1の発明は、上記のような問題点を
解消するためになされたもので、接点開離直後のアーク
が導体の電流成分より端子部側に引き延ばされ、消弧板
に触れて冷却されるようにして限流性能の向上を図った
開閉器を得ることを目的とする。
【0013】請求項2の発明は、小電流時の遮断時にお
いてもアークの駆動磁場を増強でき、広範囲の電流領域
において遮断性能の向上を図り、また、小電流時でも高
いアーク電圧を発生、維持できる限流性能の優れた開閉
器を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る開
閉器は、一端部に可動接点を有する可動接触子と、この
可動接触子の開閉動作で前記可動接点と接離可能な固定
接点を一端部に有する固定接触子と、この固定接触子の
他端部に接続する端子部とを備えた開閉器において、接
点閉成状態の前記可動接点が前記固定接点から開離する
方向を上方とした時、前記固定接触子を、前記端子部と
接続する第1導体部、前記固定接点を有する第2導体
部、及び第1導体部と第2導体部を上下方向に接続する
第3導体部で構成し、可動接点と接触する前記固定接点
の接触面の位置を前記端子部の位置より下方に配置し、
第3導体部を前記固定接点の位置より可動接触子の可動
接点が設けられていない他端部側で且つ前記端子部の反
対側に配置し、第1導体部を、前記接点閉性状態時に前
記接点接触面の位置より上方に配置すると共に、前記接
点開成状態時に前記可動接点表面から見渡せる前記第1
導体部の部位を絶縁物で被覆し、前記第1導体部の下方
に消弧板を配置したものである。
【0015】請求項2の発明に係る開閉器は、前記第1
導体部下方の消弧板を、磁性体または非磁性体で形成し
たものである。
【0016】
【作用】請求項1の発明における開閉器は、接点開離直
後のアークが固定接触子を構成する導体を流れる全ての
電流により端子部方向に引き延ばされ、その後もアーク
が第1導体部を覆う絶縁物に押し付けられることによ
り、高いアーク電圧を発生、維持することができる。ま
た、固定接触子のつくる強い磁場によってアークは接点
開離直後から端子部の方向に引き延ばされるので、第1
導体部下方の消弧板に瞬時に触れて冷却され、限流性能
の向上が図れる。
【0017】請求項2の発明における開閉器は、第1導
体部下方の消弧板が磁性体からなる場合は、小電流時の
遮断時においてもアークの駆動磁場を増強でき、広範囲
の電流領域において遮断性能を向上させ得る。また、前
記消弧板が非磁性体からなる場合は、固定接触子によっ
て増強された固定接点周囲のアーク駆動磁場を乱すこと
なくアークを伸長、冷却するので、小電流でも高いアー
ク電圧を発生、維持できて優れた限流性能が得られる。
【0018】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は請求項1の発明の一実施例による開閉器と
して容器を断面で表わした回路遮断器の閉成状態を示す
消弧部の側面図、図2は図1の回路遮断器の開成状態を
示す側面図であり、図11〜図13と同一または相当部
分には同一符号を付して重複説明を省略する。図におい
て、4は一端部に固定接点3が設けられた固定接触子で
あり、この固定接触子4は、第1導体部4aと第2導体
部4eと第3導体部4dとから構成されている。
【0019】更に詳しく述べると、図1の接点閉成状態
において、可動接触子1の可動接点2が固定接点3から
開離する方向を上方とした時、前記固定接触子4は、電
源側の端子部5が接続されて水平方向に延びる第1導体
部4aと、この第1導体部4aの下方に離間位置した第
2導体部4eと、この第2導体部4eと前記第1導体部
4aを前記端子部5の反対側で上下方向に接続している
第3導体部4dとから成る形状に一体形成され、前記第
2導体部4e上に固定接点3を固着して該固定接点3を
第1導体部4aの下方に位置させた構成となっている。
【0020】そして、前記固定接触子4は、固定接点3
の位置より可動接触子1の可動接点2が固着されていな
い他端側で、且つ、前記端子部5の反対側(可動接触子
1の回動支点14側)に第3導体部4dが位置する向き
として容器12に取付けセットされている。この場合、
第1導体部4aは、固定接点3に可動接点2が接触した
接点閉成時に該接点接触面より上方に全て位置し、且
つ、接点開成時に可動接点2の接触面より下方に位置す
る配置としてある。
【0021】ここで、固定接触子4に接続された端子部
5は、固定接点3の接触面より上方に位置している。ま
た、固定接触子4の固定接点3が固着された第2導体部
4eと端子部5の接続は、第1導体部4aと第3導体部
4dとで行われている。第1導体部4aは全て固定接点
3の接触面より上方に位置しており、第3導体部4dと
第1導体部4aを固定接点3の位置より回動支点14側
で接続している。
【0022】16は消弧板で、この消弧板16は第1導
体部4aの下方に配置されている。この消弧板16は、
可動接触子1の回動および可動接点2と固定接点3の接
離を妨げないようにするための切欠部16a(図9参
照)を有している。図9から明らかなように、前記消弧
板16の切欠部16aは種々の形状に形成し得る。
【0023】もう一方の消弧板6にあっても、前記可動
接触子1の回動を妨げないようにするための切欠部(図
示せず)が設けられた構成となっている。なお、図1お
よび図2においては、図11に示した従来の回路遮断器
における機構部8とハンドル9および負荷側の端子部1
0を省略しており、これらは、当然、容器12内に収納
配置されている。
【0024】図3(a),(b)はこの発明の実施例に
よる固定接触子を示す斜視図である。図3(a)に示す
固定接触子4は、第1導体部4aと第2導体部4eと第
3導体部4dとによって略U字形状に一体形成され、そ
のU字状の一端である前記第1導体部4aの電源接続側
の端部に電源側の端子部5が接続されている。また、こ
れと反対側の端部となるU字形状の内側、即ち、前記第
2導体部4eの上面部に固定接点3が固着されている。
さらに、前記固定接触子4において、前記固定接点3の
固着面より上方に位置する接続導体部(第1導体部4a
と第3導体部4d)には、第2導体部4e上の固定接点
3に対する可動接触子1の開閉動作を妨げないようにす
るためのスリット40が設けられている。
【0025】図3(b)において、15は絶縁物であ
り、この絶縁物15は、前記固定接触子4の表面と前記
スリット40の内面を、第1導体部4aの端子部5接続
部近傍から第3導体部4dに亘って被覆している。
【0026】次に動作について説明する。短絡電流など
の大電流が流れると、機構部の動作を待たずに可動接触
子1が回動して可動接点2と固定接点3が開離し、これ
らの接点2,3間にアークAが発生することは従来と同
様である。図4は、前記接点2,3が開離した直後の状
態を示している。ここで、矢印は電流を示し、消弧板
6,16は簡単のために省略した。
【0027】端子部5から固定接触子4の第1導体部4
aまでで構成される電流経路は、全てアークAの上方に
ある。この結果、この電流経路が発生するアークAに作
用する電磁力は、アークAを端子部5側に引き延ばす力
である。第3導体部4dを流れる電流は可動接触子1を
流れる電流に対して垂直方向であり、固定接触子4の第
3導体部4dに流れる電流はアークの電流と逆方向にな
るので、第3導体部4dを流れる電流による電磁力もア
ークを端子部5側に引き延ばす力となる。従って、この
固定接触子4に流れる電流が発生する電磁力は、全てア
ークを端子部5側に引き延ばす力となる。この結果、接
点開離直後のアークは、強力に引き延ばされ、アーク抵
抗が急激に高くなる。
【0028】図6(a)は固定接触子を流れる電流が発
生する磁場強度分布の説明するために示した可動接触子
と固定接触子の側面図、図6(b)は図6(a)のA−
A線断面図である。図において、41はスリット40を
挟む左右両側の第1導体部4aの各断面の重心である。
図6(c)は理論計算で求めた固定接触子4を流れる電
流がつくる図6(b)のZ軸上での磁場強度分布図であ
り、正方向の磁場がアークを端子部5側に引き延ばす磁
場成分(以下、アーク駆動磁場と呼ぶ)である。図6
(c)で示すように、第1導体部4aは可動接触子1が
回動する平面から左右にずれた所に位置する。
【0029】このような導体配置では、第2導体部4e
および第3導体部4dを流れる電流の影響のために、第
1導体部4aより上部の空間(領域Z0)までアークA
を端子部5側に引き延ばす磁場成分が存在する。そのた
め、図7のように、可動接点面が第1導体部4aより上
方まで回動しても、第1導体部4aのスリット40の部
分では、アークAは端子部5側に力を受け、前記スリッ
ト40の奥(スリット40の端子部5側の端部内面)の
部分を覆う絶縁物15aに押しつけられて冷却される。
この結果、接点開離直後に急激に上昇したアーク抵抗が
更に増大し、高いアーク電圧が維持されるので、電流ピ
ークおよび通過エネルギーを小さく押えることができ、
優れた限流性能を有した回路遮断器が得られる。
【0030】実施例2.図1において、前記消弧板16
を磁性体で構成することにより、定格電流や、過電流な
どの領域、すなわち、固定接触子4に流れる電流値が小
さく、その電流のつくる磁場も小さい領域の遮断におい
て、接点開離直後のアークに対する駆動磁場を増強する
ことができ、引き延ばされたアークは直ちに冷却される
ので、広範囲にわたる電流に対して優れた遮断性能が得
られる。
【0031】実施例3.図1において、前記消弧板16
を非磁性体で構成することにより、第1導体部4aの下
方におけるアークの駆動磁場を乱すことなく、アークの
駆動、冷却ができる。特に、消弧板16を非磁性体の金
属で構成した場合、アークの冷却は一層効果的で、高い
アーク電圧を得ることができる。
【0032】実施例4.図1において、絶縁物よりなる
消弧板16を図7のように一枚以上配置することによ
り、接点開離直後の引き延ばされたアークAは強制的に
波形に押し込められ、さらにはアークを伸長でき、高い
アーク電圧が得られる。
【0033】なお、上記実施例において、消弧板16
は、例えば図10のような棒状のものを使用してもよ
い。この場合も、可動接触子1の回動および接点2,3
の接離を妨げないように配置することは上記の場合と同
様である。その効果は上記実施例と同様である。
【0034】また、上記実施例で示した固定接触子4の
固定接点3を固着した第2導体部4eのかわりに、図8
に示すような第2導体部4eを回動接点の方向に伸ばし
て、第2導体部4eの部分に流れる電流が閉成時の可動
接触子1に流れる電流とほぼ平行で逆方向になるように
してもよい。このようにすると、電流経路4eによるア
ークを端子部5側に引き延ばす力が増大し、また、閉成
時の可動接触子1と固定接触子4の第2導体部4eとの
間に電磁反発力が働くため、可動接触子1の回動スピー
ドが増大し、接点開離直後のアークが急激に大きくなる
ため、アーク抵抗の立ち上がりが速く、より限流性能が
向上する。
【0035】また、上記実施例では、遮断器の場合につ
いて説明したが、他の開閉器であってもよく、上記実施
例と同様の効果を奏する。
【0036】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、接点開離直後には固定接触子の全ての電流経路がア
ークを端子部側に引き延ばす電磁力を発生するため、可
動接触子の開離直後のアークを大きく引き延ばすことが
できる上に、固定接触子の第1導体部の下方に配置した
消弧板に触れさせ冷却するので、急激のアーク電圧を立
ち上げることができる。さらには、可動接触子の開離距
離が増大しても絶縁物によるアーク冷却作用によって、
高いアーク電圧を発生、維持できるように構成したの
で、優れた限流性能を持った開閉器が得られるという効
果がある。
【0037】また、請求項2の発明によれば、固定接触
子の第1導体部の下方に配置する消弧板を磁性体または
非磁性体で構成するようにしたので、磁性体の消弧板の
場合、定格電流や過負荷電流などの小電流時、すなわ
ち、電流が上記固定接触子を流れる時につくるアーク駆
動磁場の小さいときでも、その駆動磁場を増強でき、広
範囲の電流領域に対して優れた限流を持つ開閉器が得ら
れるという効果がある。
【0038】また、非磁性対の消弧板の場合は、アーク
駆動磁場を乱すことなく接点開離直後のアークを冷却、
伸長できるので、高いアーク電圧を発生させ、優れた限
流性能を持った開閉器が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による回路遮断器の可動接
触子が閉成状態を示す消弧部の側面図である。
【図2】図1の回路遮断器の可動接触子が開成状態を示
す消弧部の側面図である。
【図3】図3(a)は図1の固定接触子を示す斜視図で
ある。図3(b)は図3(a)の固定接触子を絶縁した
状態を示す斜視図である。
【図4】図1の回路遮断器の接点開離直後の状態を示す
動作説明図である。
【図5】図1の回路遮断器の可動接触子が最大開離した
状態を示す動作説明図である。
【図6】図6(a)は図2の固定接触子を流れる電流が
発生する磁場強度分布を説明するための図である。図6
(b)は図6(a)のA−A線断面図である。図6
(c)は図6(b)のZ軸上において固定接触子を流れ
る電流がつくる磁場強度分布を示すグラフ図である。
【図7】この発明の一実施例にる回路遮断器の動作説明
図である。
【図8】この発明の他の実施例による回路遮断器の動作
説明図である。
【図9】図9(a)〜図9(h)はこの発明の実施例に
よる消弧板の変形例を示す斜視図である。
【図10】この発明の他の実施例による消弧板の斜視図
である。
【図11】従来の回路遮断器の開成状態を示す側面図で
ある。
【図12】図11の回路遮断器の接点開離直後の状態を
示す側面図である。
【図13】図12の回路遮断器における可動接触子の最
大開離状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 可動接触子 2 可動接点 3 固定接点 4 固定接触子 4a 第1導体部 4d 第3導体部 4e 第2導体部 5 端子部 15 絶縁物 16 消弧板
フロントページの続き (72)発明者 山県 伸示 福山市緑町1番8号 三菱電機株式会社 福山製作所内 (72)発明者 仁科 健一 福山市緑町1番8号 三菱電機株式会社 福山製作所内 (56)参考文献 特開 平3−77224(JP,A) 実開 昭62−155447(JP,U) 実開 昭59−111210(JP,U) 実開 昭62−88351(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 9/30 - 9/40 H01H 73/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に可動接点を有する可動接触子
    と、この可動接触子の開閉動作で前記可動接点と接離可
    能な固定接点を一端部に有する固定接触子と、この固定
    接触子の他端部に接続する端子部とを備えた開閉器にお
    いて、接点閉成状態の前記可動接点が前記固定接点から
    開離する方向を上方とした時、前記固定接触子を、前記
    端子部と接続する第1導体部、前記固定接点を有する第
    2導体部、及び第1導体部と第2導体部を上下方向に接
    続する第3導体部で構成し、可動接点と接触する前記固
    定接点の接触面の位置を前記端子部の位置より下方に配
    置し、第3導体部を前記固定接点の位置より可動接触子
    の可動接点が設けられていない他端部側で且つ前記端子
    部の反対側に配置し、第1導体部を、前記接点閉性状態
    時に前記接点接触面の位置より上方に配置すると共に、
    前記接点開成状態時に前記可動接点表面から見渡せる前
    記第1導体部の部位を絶縁物で被覆し、前記第1導体部
    の下方に消弧板を配置したことを特徴とする開閉器。
  2. 【請求項2】 前記消弧板は、磁性体または非磁性体よ
    りなって前記第1導体部の下方に配置されていることを
    特徴とする請求項1記載の開閉器。
JP4197446A 1992-07-02 1992-07-02 開閉器 Expired - Fee Related JP2996808B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4197446A JP2996808B2 (ja) 1992-07-02 1992-07-02 開閉器
TW082102276A TW409265B (en) 1992-07-02 1993-03-26 Circuit breaker
US08/076,741 US5583328A (en) 1992-07-02 1993-06-15 High voltage switch including U-shaped, slitted stationary contact assembly with arc extinguishing/magnetic blowout features
EP95113702A EP0698899B2 (en) 1992-07-02 1993-06-23 Switch
DE69315384T DE69315384T2 (de) 1992-07-02 1993-06-23 Schalter
EP93110049A EP0576992B1 (en) 1992-07-02 1993-06-23 Switch
DE69328444T DE69328444T3 (de) 1992-07-02 1993-06-23 Schalter
KR93012316A KR0128485B1 (en) 1992-07-02 1993-07-01 Switch
US08/434,529 US5596184A (en) 1992-07-02 1995-05-04 Switch including a moving element, a repelling element and a conductor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4197446A JP2996808B2 (ja) 1992-07-02 1992-07-02 開閉器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0620550A JPH0620550A (ja) 1994-01-28
JP2996808B2 true JP2996808B2 (ja) 2000-01-11

Family

ID=16374646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4197446A Expired - Fee Related JP2996808B2 (ja) 1992-07-02 1992-07-02 開閉器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2996808B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030016063A (ko) * 2001-08-20 2003-02-26 엘지산전 주식회사 배선용 차단기의 지락방지 및 방진구조
JP4542025B2 (ja) * 2005-11-28 2010-09-08 株式会社日立産機システム 回路遮断器
KR200460487Y1 (ko) * 2011-02-22 2012-05-24 엘에스산전 주식회사 소호부를 갖는 배선용 차단기
JP5946382B2 (ja) 2012-09-21 2016-07-06 富士通コンポーネント株式会社 電磁継電器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0620550A (ja) 1994-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2965025B1 (ja) 回路遮断器
JP2012138173A (ja) 回路遮断器
JP2996808B2 (ja) 開閉器
JP3430717B2 (ja) 消弧装置
JP2996810B2 (ja) 開閉器
EP0492456B1 (en) Switch
JP3027274B2 (ja) 開閉器
JP2898491B2 (ja) 開閉器
JP2925869B2 (ja) 開閉器
JP2925861B2 (ja) 開閉器
EP0898292A2 (en) Electric control apparatus
JP2996807B2 (ja) 開閉器
JP2991876B2 (ja) 開閉器
JP2918752B2 (ja) 開閉器
JP2548529B2 (ja) 開閉器
JP2562867B2 (ja) 開閉器
JPH0521285B2 (ja)
JPH06162908A (ja) 開閉器
JPH0574318A (ja) 開閉器
JPH04315728A (ja) 回路遮断器
JPS63264829A (ja) 開閉器
JPH06139907A (ja) 開閉器
JPH0135389Y2 (ja)
JPH07123012B2 (ja) 電力開閉器
JPS63108623A (ja) 開閉器

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071029

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111029

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees