JPH06137133A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JPH06137133A
JPH06137133A JP4311399A JP31139992A JPH06137133A JP H06137133 A JPH06137133 A JP H06137133A JP 4311399 A JP4311399 A JP 4311399A JP 31139992 A JP31139992 A JP 31139992A JP H06137133 A JPH06137133 A JP H06137133A
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JP
Japan
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filter
regeneration
exhaust
exhaust temperature
particulates
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Application number
JP4311399A
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English (en)
Inventor
Nobushi Yasuura
信史 保浦
Keiichi Kato
恵一 加藤
Naoharu Morita
尚治 森田
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パティキュレートを完全に燃焼させフィルタ
の良好な再生処理を行うことができる内燃機関の排気浄
化装置を提供すること。 【構成】 パティキュレートを捕集するフィルタ20
と,フィルタ20の再生時期を判定する再生時期判定手
段18と,再生手段11と,再生を制御する再生制御手
段4とを有する排気浄化装置10である。再生手段11
は加熱用ヒータ12とエアポンプ13と,フィルタ20
の排気温度を検出する排気温度センサ14とを有する。
再生制御手段4は,フィルタ20の排気温度に関する所
与の変化パターンを記憶することのできる記憶手段を有
しており,フィルタ20の排気温度が,上記変化パター
ンに沿って変化するようにエアポンプの空気流量を操作
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,排気ガス中に含まれる
パティキュレートを捕集,除去する内燃機関の排気浄化
装置に関する。
【0002】
【従来技術】自動車等の内燃機関,特にディーゼル機関
の排気ガス中には,カーボンを主成分とする排気微粒子
(パティキュレート)が含まれており,排気黒鉛の原因
となっている。環境保護の観点から,このパティキュレ
ートは除去することが望ましく,近年,ディーゼル機関
の排気通路にセラミック製のパティキュレートフィルタ
(以下単にフィルタという)を配設し,ディーゼルパテ
ィキュレートをこのフィルタによって除去することが提
案されている。
【0003】そして,パティキュレートが所定量捕集さ
れると,上記フィルタを排気通路から切り離し,電気式
ヒータ等により,捕集されたパティキュレートに着火す
る。同時に,エアポンプからパティキュレート燃焼用空
気を供給して,フィルタのパティキュレートを燃焼す
る。
【0004】このようにして,フィルタは再生処理が行
われ,パティキュレートを良好に捕集できるよう維持さ
れている。上記再生処理の制御は,再生処理開始直前に
おけるパティキュレートの堆積量やフィルタ入口の空気
温度等の状態を検出し,予め再生処理の燃焼時間や燃焼
用空気流量を決定するオープンループ制御方式によって
行われている。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の排
気浄化装置における再生処理の制御には次のような問題
がある。フィルタに堆積するパティキュレートには物性
的なばらつきがあり,必ずしも同一物ではない。また,
フィルタに堆積するパティキュレートのフィルタ内の空
間的な分布にもばらつきがある。一方,パティキュレー
ト燃焼時における燃焼空気にも,温度,湿度,密度や組
成などのばらつきがある。
【0006】従って,従来の再生処理においては,再生
時のフィルタの温度の高低やその変化パターンには相当
なばらつきがあった。そのため,フィルタが高温になり
すぎて,割れるなどの不具合や,再生処理の途中にパテ
ィキュレートの燃焼が停止してしまって,再生が不完全
になるなどの不具合が発生していた。本発明は,かかる
従来の問題点に鑑み,フィルタの損傷やパティキュレー
トの燃え残りのない,フィルタの良好な再生処理を行う
ことのできる,内燃機関の排気浄化装置を提供しようと
するものである。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は,内燃機関の排気通路に介
装され,排気中のパティキュレートを捕集するフィルタ
と,該フィルタに捕集されたパティキュレートの捕集状
態を検出し,フィルタの再生時期を判定する再生時期判
定手段と,捕集されたパティキュレートを燃焼して上記
フィルタを良好な状態に再生させる再生手段と,再生を
制御する再生制御手段とを有する内燃機関の排気浄化装
置であって,上記再生手段は,上記フィルタに捕集され
たパティキュレートに着火する加熱用ヒータと,該フィ
ルタにパティキュレート燃焼用空気を供給するエアポン
プと,再生中のフィルタの排気温度を検出する排気温度
センサとを有しており,一方,上記再生制御手段は,上
記再生時期判定手段と加熱用ヒータとエアポンプと排気
温度センサとに接続してあると共に,フィルタの排気温
度に関する所与の変化パターンを記憶する記憶手段を有
しており,上記エアポンプの空気流量を操作して,排気
温度が上記所与の変化パターンに沿って変化するように
フィードバック制御を行うよう構成してあることを特徴
とする排気浄化装置にある。
【0008】本発明の排気浄化装置は,パティキュレー
トを捕集するフィルタと,パティキュレートの捕集状態
を検出する再生時期判定手段と,フィルタを再生させる
再生手段と,再生制御手段とを有している。上記再生時
期判定手段には,例えば,フィルタの入口と出口との差
圧とフィルタを通過する空気流量とから,フィルタの通
気抵抗を求めてパティキュレート捕集状態を検知し再生
時期を判定するものがある。
【0009】そして,上記再生手段は,パティキュレー
ト加熱用のヒータと,パティキュレート燃焼用空気を供
給するエアポンプと,再生中のフィルタ排気温度を検出
する排気温度センサとを有する。一方,再生制御手段
は,上記再生時期判定手段と加熱用ヒータとエアポンプ
と排気温度センサとに接続してある。
【0010】また,再生制御手段にはフィルタの排気温
度に関する所与の変化パターンを記憶する記憶手段が設
けられている。該所与の変化パターンは,フィルタの再
生処理が適切に行われた場合に,フィルタの排気温度が
示す,標準的な時間変化のパターンである。このような
変化パターンは,コンピュータによるモデル計算や実験
データの蓄積により得ることができる。そして,この変
化パターンを上記記憶手段に記憶させておく。なお,上
記所与の変化パターンにはパラメータを含んでいてもよ
い。この場合該変化パターンはパラメータにより変化す
る。
【0011】上記再生制御手段はエアポンプの空気流量
を操作し,フィルタの排気温度が上記の所与の変化パタ
ーンに沿って変化するよう制御するフィードバック制御
装置である。即ち,上記再生制御手段は,排気温度セン
サから排気温度の情報を得て,エアポンプの空気流量を
変化させて,フィルタの排気温度が所与の温度変化パタ
ーンに沿うように,いわゆるプログラム制御を行うよう
構成してある。このような再生制御手段は,アナログ式
のPID制御,DDC制御,又はストアードプログラム
式によるマイコン制御等各種の方式によって実現するこ
とができる。
【0012】なお,上記再生制御手段は,上記燃焼用エ
アポンプの空気流量と上記加熱用ヒータの強度とを共に
操作するよう構成してあることが好ましい。なぜなら
ば,エアポンプの空気流量ばかりでなく,加熱用ヒータ
の強度を制御することにより,パティキュレートの燃焼
制御精度を向上することができるからである。即ち,パ
ティキュレートの燃焼は,空気流量ばかりでなく周囲温
度によっても左右されるから,流量と温度の両方を変え
ることにより燃焼制御がより高速かつ高精度となる。
【0013】
【作用及び効果】本発明においては,フィルタ内のパテ
ィキュレートの燃焼制御は,上記変化パターンに沿うよ
うに,フィルタに供給する空気流量を操作することによ
って行う。フィルタ内のパティキュレートの燃焼状態
は,その燃焼排気であるフィルタの排気温度を測定する
ことによって把握ができる。たとえば燃焼が弱ければフ
ィルタの排気温度は低下し,燃焼が強ければ排気温度が
上昇するからである。
【0014】従って,パティキュレートが適切な燃焼経
過を辿ったときのフィルタ排気温度の変化パターンを所
与の変化パターンとして与えておいて,この排気温度の
変化パターンに沿うように供給空気流量の操作を行うこ
とにより,フィルタの再生処理を良好に行うことができ
る。
【0015】本発明の排気浄化装置は,前記のように,
再生制御手段の記憶手段に所与の変化パターンを与えて
あり,再生制御手段はこれを目標値とするプログラム制
御を行っている。また,再生制御手段はフィルタの排気
温度を測定する排気温度センサと接続されており,この
検出値をフィードバック信号とし,供給空気流量を操作
量とするフィードバック制御を行っている。
【0016】従って本発明によれば,所与の変化パター
ンに沿ったフィルタの排気温度の制御をなすことがで
き,フィルタの良好な再生処理を行うことができる。そ
のため,パティキュレートの燃え残りが発生したり,過
熱によるフィルタの損傷等は発生しない。上記のよう
に,本発明によれば,フィルタの損傷やパティキュレー
トの燃え残りのない,フィルタの良好な再生処理を行う
ことのできる,内燃機関の排気浄化装置を提供すること
ができる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例に係る排気浄化装置につい
て,図1〜図6を用いて説明する。本例は,図1に示す
ように,内燃機関21の排気通路211に介装され,排
気中のパティキュレートを捕集するフィルタ20と,該
フィルタ20に捕集されたパティキュレートの捕集状態
を検出し,フィルタの再生時期を判定する再生時期判定
手段18と,捕集されたパティキュレートを燃焼して上
記フィルタ20を良好な状態に再生させる再生手段11
と,再生を制御する再生制御手段4とを有する排気浄化
装置10である。
【0018】そして,上記再生手段11は,上記フィル
タ20に捕集されたパティキュレートに着火する加熱用
ヒータ12と,該フィルタ20にパティキュレート燃焼
用空気を供給するエアポンプ13と,再生中のフィルタ
の排気温度を検出する排気温度センサ14とを有する。
【0019】一方,上記再生制御手段4は,上記再生時
期判定手段18と,加熱用ヒータ12とエアポンプ13
と排気温度センサ14と接続されている。また,再生制
御手段4は,フィルタ20の排気温度に関する所与の変
化パターンを記憶する記憶手段としてのROM42(図
2)を有している。そして,上記エアポンプ13の空気
流量を操作して,フィルタ20の排気温度Tが上記所与
の変化パターンに沿って変化するようにフィードバック
制御を行うよう構成されている。
【0020】以下,それぞれについて詳説する。本例の
内燃機関21は,ディーゼルエンジンであり,図1に示
すように,エンジン回転数センサ31が取付けられてい
る。また,内燃機関21の吸気通路212側には,エア
クリーナ28,吸気圧センサ25,及び吸気温センサ2
9が取付けられている。
【0021】また,内燃機関21の排気通路211側に
は,パティキュレートを捕集するためのフィルタ20,
フィルタ20の下流側の排気温度を測定する排気温度セ
ンサ14,フィルタ20の入口の圧力を測定する前圧セ
ンサ26,フィルタ20の出口の圧力を測定する後圧セ
ンサ27が取り付けられている。
【0022】そして,フィルタ20には,再生処理時に
パティキュレートに着火するための電気式の加熱用ヒー
タ12が内蔵されている。また,内燃機関21とフィル
タ20との間には,その吐出空気流量Urを変えること
のできる電動式のエアポンプ13が配設されている。そ
して,該エアポンプ13のエア供給通路213を導通又
は遮断すると同時に,排気通路211を遮断又は導通す
る電動式の切換バルブ33が配設されている。
【0023】上記エアポンプ13,加熱用ヒータ12,
及び排気温度センサ14は再生手段11を構成してい
る。また,内燃機関21の下流側で上記エア供給通路2
13の上流側には排気バイパス通路214が設けられて
おり,該排気バイパス通路214を導通又は遮断する電
動式のダンパーバルブ32が配設されている。
【0024】そして,再生制御手段4と再生時期判定手
段18とを兼ねるストアードプログラム式の電子制御装
置(ECU)40が配設されている。ECU40は,図
2に示すように,演算処理を行う中央処理装置(CP
U)41と,演算処理に必要な固定的なデータやプログ
ラムを内蔵するROM42と,演算処理に必要な入出力
データや中間データを記憶するRAM43と,外部信号
を処理してCPU41に受け渡す入力回路44と,CP
U41の指令を受けて外部回路を駆動する出力回路45
とからなる。
【0025】そして,上記吸気圧センサ25,前圧セン
サ26,後圧センサ27,吸気温センサ29,排気温度
センサ14,回転数センサ31は,上記入力回路44に
接続されている。また,切換バルブ33,ダンパーバル
ブ32,加熱用ヒータ12,エアポンプ13は上記出力
回路45に接続されている。また,ROM42には,図
5のカーブ801に示すような所与の温度変化パターン
と,再生時期判定プログラムと,再生制御プログラムと
が内蔵されている。
【0026】次に,上記再生時期判定プログラムを用い
た再生時期判定処理の処理フローについて,図3を用い
て説明する。この再生時期判定処理は定時毎(例えば
0.1秒毎)に起動される制御ルーチンである。なお,
本処理フローにおいて再生要求フラグとは,フィルタ2
0の再生処理が必要か否かを表すフラグであり,フラグ
1は再生処理が必要であることを示す。
【0027】まず,ステップ500で,再生要求フラグ
のチェックを行い,既にフラグが1にセットされていれ
ば再生時期判定の処理を実施せず終了する(フローライ
ン550)。再生要求フラグが1にセットされていない
場合は,次に進み,ステップ501でダンパーバルブ3
2を閉じて排気バイパス通路214を遮断すると共に,
切換バルブ33を操作してエア供給通路213を遮断す
る。
【0028】上記のようなバルブ操作は,ECU40の
出力回路45における上記両バルブ32,33の操作線
454,451を負に励磁することによって行われる
(図1,図2)。これにより,内燃機関21であるディ
ーゼルエンジンから発生する排気ガスはフィルタ20を
通過する。そして排気ガス中のパティキュレートが除去
される。同時に,排気ガスがエアポンプ13側に回り込
むのを防止する。
【0029】続いて,ステップ502からステップ50
5で,パティキュレート捕集量Qtの推測処理を行う。
まず,ステップ502で,ディーゼルエンジンの吸入空
気流量U0を算出する。これは回転数センサ311から
の信号によるエンジン回転数Neと吸気圧センサ25か
らの信号による吸気圧Piから,算出することができる
(U0=f(Ne,Pi))。
【0030】次に,ステップ503に進み,ディーゼル
エンジン内での燃焼による体積膨張を考慮しつつ,フィ
ルタ20の通過空気流量Uを算出する。該空気流量Uは
上記吸入空気量U0と前圧センサ26からの信号による
フィルタ20の前圧Pfと排気温度センサ14からの信
号による排気温度Teから算出することができる(U=
f(U0,Pf,Te))。
【0031】次に,ステップ504で,フィルタ20の
前後圧力差ΔPを上記前圧Pfと後圧センサ27からの
信号による後圧Prから算出する(ΔP=Pf−P
r)。次いで,ステップ505において,上記フィルタ
20の通過空気流量Uと前後圧力差ΔPとから,フィル
タ20のパティキュレート捕集量Qtを算出する。パテ
ィキュレート捕集量Qtが増えるとフィルタ20の前後
圧力差ΔPが増加する。そして,前後圧力差ΔPと通過
空気流量Uとが分かればパティキュレート捕集量Qtを
推定することができる(Qt=f(U,ΔP))。
【0032】次いで,ステップ506で,上記現在のパ
ティキュレート捕集量Qtと再生を開始すべきパティキ
ュレート捕集量Qrとの比較を行う。Qt≦Qrであれ
ば,再生不要と判定し,ステップ509に進み,前記再
生要求フラグを0にして再生時期判定処理の処理フロー
を終える。
【0033】一方,ステップ506において,Qt>Q
rであればステップ507に進む。ステップ507で
は,再生開始に必要な他の条件,例えば排気温度が高く
なっているかどうかなどをチェックする。ステップ50
7において,他の再生条件が成立していなければ,再生
処理は不要と判定しステップ509に進み,再生要求フ
ラグを0にする。
【0034】一方,ステップ507において,他の再生
条件,即ちQt>Qr以外の再生条件が成立していれ
ば,再生処理が必要と判定し,ステップ508に進み,
再生要求フラグを1にセットする。上記のような処理フ
ローにより,再生処理の要否が判定され,再生要求フラ
グが1又は0にセットされる。
【0035】次に再生制御プログラムに基づく,再生制
御の処理フローについて,図4〜図6を用いて説明す
る。本再生制御処理の骨子は,先ずその時点における適
性排気温度である目標排気温度Trを求め,次いでエア
ポンプ13の空気流量Urを操作して実排気温度Teを
上記目標排気温度Trに合致させることである。この再
生制御処理ルーチンは,一定時間毎(例えば1秒毎)に
起動される。
【0036】まず,ステップ600で再生要求フラグの
チェックを行う。フラグが1にセットされていない場合
は,再生処理は必要ないから,再生制御を行うことな
く,処理ルーチンを終了させる(フローライン65
0)。もし,ステップ600で再生要求フラグが1にセ
ットされている場合は,ステップ601に進み,ダンパ
ーバルブ32を開いて排気通路214を導通させると共
に,切換バルブ33を操作してエア供給通路213を導
通させる。
【0037】上記両バルブ32,33の操作は,図1,
図2に示すECU40の出力回路45の両バルブ32,
33の操作線454,451を正に励磁することによっ
て行われる。これにより,ディーゼルエンジンから発生
する排気ガスはフィルタ20を通らず排気バイパス通路
214にバイパスされ,また,エアポンプ13からフィ
ルタ20へのエア供給通路213が形成される。
【0038】次に,ステップ602で,再生処理開始後
の経過時間tをチェックする。そして経過時間tが所定
値K秒以内であれば,ステップ604に進む。ステップ
604では加熱用ヒータ12をオン状態にする。この操
作は図1,図2に示す,ECU40の出力回路45の操
作線453を励磁することにより行われる。そして,パ
ティキュレートは加熱され,パティキュレートは燃焼を
開始する。
【0039】加熱用ヒータ12の加熱はパティキュレー
トの燃焼開始に充分な上記所定時間K秒が経過した後は
不要である。それ故,ステップ602で,再生処理開始
後K秒を経過したと判定された場合はステップ603に
進み加熱用ヒータ12をオフにし,パティキュレートを
自己燃焼させる。
【0040】次に,ステップ606に進み,経過時間t
が,一定時間to 以内又は排気温度Teが,一定温度T
eo以上の場合は,パティキュレートの燃焼中と判定し
ステップ607に進む。
【0041】ステップ607において,その時点tにお
ける排気温度の目標値Trを算定する。この排気温度の
目標値Trは,図5に示すカーブ801のような時間関
数であり,ECU40のROM42の中に予め記憶され
ている。このROM42から,その時点における排気温
度目標値Trを読み出してCPU41内のレジスタにセ
ットされる。
【0042】排気温度目標値Trは,図5のカーブ80
1から知られるように,最初のK秒間は急速に上昇し,
その後なだらかな上昇カーブを描く。最初は,パティキ
ュレートに着火し,燃焼を開始するので低温から急上昇
し,その後ほぼ安定する。しかしパティキュレートの燃
焼部分がフィルタの上流から下流側に徐々に移動するた
め緩やかなカーブを描いて上昇する。
【0043】ステップ607において,その時点におけ
る目標排気温度Trが決定されたら,次のステップ60
8に進む。ステップ608では,上記目標温度Trと実
際の排気温度Teとの排気温度偏差eを算出する(e=
Tr−Te)。次に,ステップ609に進み,上記温度
偏差eがゼロとなるような,エアポンプ13の空気流量
Urを算出する。
【0044】この空気流量Urは,例えばPID制御方
式によって次のように算出する。 Ur=Kp×e+Ki×ei+Kd×ed ここで,Kpは比例定数,Kiは積分定数,Kdは微分
定数であり,ei及びedは次式による。 ei(n)=e(n−1)+e(n) ed(n)=e(n)−e(n−1) ここで( )内の添字nは,今回の偏差等であることを
示す添字であり,n−1は前回の偏差値を示す添字であ
る。
【0045】エアポンプ13の空気流量Urと排気温度
Teとの間には,図6に示すような関数関係がある。そ
のために,空気流量Urを操作して,上記排気温度Te
を制御することができるのである。そして,ステップ6
10で上記空気流量Urとなるようエアポンプ13を駆
動する。エアポンプ13の駆動は,図1,図2に示すE
CU40の出力回路45のエアポンプ操作線452か
ら,上記空気流量Urに相当する設定値をエアポンプ1
3に与えることによってなされる。
【0046】このようにして,フィルタ20の排気温度
Teは,図5に示すような目標値Trの変化パターンに
沿うように制御される。なお,パティキュレートの燃焼
が完了すれば,実排気温度Teは,図5の破線カーブ8
02〜804のように急降下する。
【0047】そこで,ステップ606で,経過時間t
が,一定時間to を経過し,かつ,排気温度Teが,一
定温度Teoを下まわった場合は,再生完了と判定し,
ステップ611で再生要求フラグをリセットし,再生処
理を終了する。
【0048】次に,本例の排気浄化装置10の作用効果
について述べる。本例では,再生処理においてパティキ
ュレートが適切に燃焼したときにおけるフィルタ20の
排気温度が示す変化パターン801(図5)をROM4
2に記憶している。そして,排気温度が上記変化パター
ン801に沿って変化するよう制御している。
【0049】従って,排気温度すなわちパティキュレー
トの燃焼温度が過大に上昇することがなく,フィルタ2
0を損傷することがない。また,空気流量Urは図6に
示すカーブに沿って制御されるので,空気流量Urが過
大又は過少になって,パティキュレートを途中で消火さ
せるようなことがない。
【0050】上記のように,本例によれば,フィルタの
損傷やパティキュレートの燃え残りのない,フィルタの
良好な再生処理を行うことのできる排気浄化装置を提供
することができる。なお,本例では,フィルタの排気温
度を制御する操作量として燃焼用のエアポンプ空気流量
を用いたが,操作量に加熱用ヒータの強度を加えれば,
前記のようにその制御性を更に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の排気浄化装置の説明図。
【図2】実施例の排気浄化装置の再生時期判定手段及び
再生制御手段を兼ねるECUの構成図。
【図3】実施例における再生時期判定の処理フロー図。
【図4】実施例における再生制御の処理フロー図。
【図5】実施例におけるフィルタ排気温度の目標値の変
化パターン説明図。
【図6】実施例におけるフィルタ排気温度とエアポンプ
空気流量との関係説明図。
【符号の説明】
10...排気浄化装置, 11...再生手段, 12...加熱用ヒータ, 13...エアポンプ, 14...排気温度センサ, 18...再生時期判定手段, 4...再生制御手段, 40...電子制御装置,

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路に介装され,排気中
    のパティキュレートを捕集するフィルタと,該フィルタ
    に捕集されたパティキュレートの捕集状態を検出し,フ
    ィルタの再生時期を判定する再生時期判定手段と,捕集
    されたパティキュレートを燃焼して上記フィルタを良好
    な状態に再生させる再生手段と,再生を制御する再生制
    御手段とを有する内燃機関の排気浄化装置であって,上
    記再生手段は,上記フィルタに捕集されたパティキュレ
    ートに着火する加熱用ヒータと,該フィルタにパティキ
    ュレート燃焼用空気を供給するエアポンプと,再生中の
    フィルタの排気温度を検出する排気温度センサとを有し
    ており,一方,上記再生制御手段は,上記再生時期判定
    手段と加熱用ヒータとエアポンプと排気温度センサとに
    接続してあると共に,フィルタの排気温度に関する所与
    の変化パターンを記憶する記憶手段を有しており,上記
    エアポンプの空気流量を操作して,排気温度が上記所与
    の変化パターンに沿って変化するようにフィードバック
    制御を行うよう構成してあることを特徴とする排気浄化
    装置。
JP4311399A 1992-10-27 1992-10-27 内燃機関の排気浄化装置 Pending JPH06137133A (ja)

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