JPH0734858A - ディーゼル機関の排気浄化装置 - Google Patents
ディーゼル機関の排気浄化装置Info
- Publication number
- JPH0734858A JPH0734858A JP5184171A JP18417193A JPH0734858A JP H0734858 A JPH0734858 A JP H0734858A JP 5184171 A JP5184171 A JP 5184171A JP 18417193 A JP18417193 A JP 18417193A JP H0734858 A JPH0734858 A JP H0734858A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filter
- exhaust
- regeneration
- time
- heater
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
Landscapes
- Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】再生時のヒータ通電時間を短縮して、再生によ
る燃費悪化、バッテリの消耗を必要最小限まで低減する
こと。 【構成】再生時期であると判断された場合(S2)に
は、フィルタ30の上流側に介装したバタフライ弁60を閉
止し(S5)、ヒータ40へ通電する(S6)。排気流量
に係る係数a1の時間積分値A1が所定値α以上の場
合、昇温段階終了と判断して(S8)、燃焼伝播段階に
おける係数b1の時間積分値B1が第2の所定値β以上
の場合燃焼伝播段階が終了したと判断して(S11)、フ
ィルタ30の再生を終了する(S14)。
る燃費悪化、バッテリの消耗を必要最小限まで低減する
こと。 【構成】再生時期であると判断された場合(S2)に
は、フィルタ30の上流側に介装したバタフライ弁60を閉
止し(S5)、ヒータ40へ通電する(S6)。排気流量
に係る係数a1の時間積分値A1が所定値α以上の場
合、昇温段階終了と判断して(S8)、燃焼伝播段階に
おける係数b1の時間積分値B1が第2の所定値β以上
の場合燃焼伝播段階が終了したと判断して(S11)、フ
ィルタ30の再生を終了する(S14)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼル機関の排気
中に含まれる微粒子を捕集し、該捕集した微粒子を処理
して排気を浄化する排気浄化装置の改善に関する。
中に含まれる微粒子を捕集し、該捕集した微粒子を処理
して排気を浄化する排気浄化装置の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、環境保護の見地から、内燃機
関、特にディーゼル機関の排気中に含まれる微粒子(パ
ーティキュレート)が大気中に排出されるのを防止する
ために、排気系に設けたフィルタにより該微粒子を捕集
する排気微粒子捕集装置が提案されている。しかし、該
捕集された排気微粒子がフィルタに堆積してフィルタに
目詰まりが生じると、該フィルタが大きな通路抵抗とな
って排気圧力が上昇することとなり、機関性能の低下や
燃費の悪化を招く結果となる。そこで、該捕集された排
気微粒子をフィルタから除去してフィルタを再生する必
要がある。
関、特にディーゼル機関の排気中に含まれる微粒子(パ
ーティキュレート)が大気中に排出されるのを防止する
ために、排気系に設けたフィルタにより該微粒子を捕集
する排気微粒子捕集装置が提案されている。しかし、該
捕集された排気微粒子がフィルタに堆積してフィルタに
目詰まりが生じると、該フィルタが大きな通路抵抗とな
って排気圧力が上昇することとなり、機関性能の低下や
燃費の悪化を招く結果となる。そこで、該捕集された排
気微粒子をフィルタから除去してフィルタを再生する必
要がある。
【0003】かかるフィルタの再生装置として、例え
ば、SAE920139号に開示されるようなディーゼ
ル機関の排気浄化装置がある。即ち、排気通路を4分割
し、各通路にセラミック繊維を巻いたヒータ一体型のフ
ィルタを設け、さらに各フィルタと直列に排気通路開閉
用のポペット弁を設ける構成としている。ここで、該ポ
ペット弁のバルブシートには、再生時のフィルタへのガ
ス供給用のオリフィスが設けられており、再生時には、
再生するフィルタと直列のポペット弁を閉止し、ポペッ
ト弁とオリフィスとの差圧に応じてそこを漏洩した排気
が再生中のフィルタに流入し、再生に必要な酸素をフィ
ルタに供給する構成となっている。また、再生時には、
再生用ヒータに所定時間だけ通電がなされる。
ば、SAE920139号に開示されるようなディーゼ
ル機関の排気浄化装置がある。即ち、排気通路を4分割
し、各通路にセラミック繊維を巻いたヒータ一体型のフ
ィルタを設け、さらに各フィルタと直列に排気通路開閉
用のポペット弁を設ける構成としている。ここで、該ポ
ペット弁のバルブシートには、再生時のフィルタへのガ
ス供給用のオリフィスが設けられており、再生時には、
再生するフィルタと直列のポペット弁を閉止し、ポペッ
ト弁とオリフィスとの差圧に応じてそこを漏洩した排気
が再生中のフィルタに流入し、再生に必要な酸素をフィ
ルタに供給する構成となっている。また、再生時には、
再生用ヒータに所定時間だけ通電がなされる。
【0004】ここで、ディーゼル機関を車両に搭載する
ことを考えると、その運転条件は時々刻々変化し、従っ
て、排気の流量、排気温度、酸素濃度等も時々刻々変化
するものである。ところで、本従来例にあっては、再生
中は再生を行っていないフィルタに大部分の排気が流れ
ることとなる。ここで、排気流量が変化した場合には、
それらフィルタによる圧力損失が変化し、閉じているポ
ペット弁及びガス供給用のオリフィスの差圧が変化す
る。このため、再生しているフィルタに導入される排気
の流量が変化してしまう。
ことを考えると、その運転条件は時々刻々変化し、従っ
て、排気の流量、排気温度、酸素濃度等も時々刻々変化
するものである。ところで、本従来例にあっては、再生
中は再生を行っていないフィルタに大部分の排気が流れ
ることとなる。ここで、排気流量が変化した場合には、
それらフィルタによる圧力損失が変化し、閉じているポ
ペット弁及びガス供給用のオリフィスの差圧が変化す
る。このため、再生しているフィルタに導入される排気
の流量が変化してしまう。
【0005】さらに、運転条件によって酸素濃度、排気
温度も、例えば低負荷の場合には酸素濃度は高く、また
一方では高回転、高負荷の場合には排気温度が高くなる
ように、異なってくる。ここで、一般的に、再生中のフ
ィルタに導入する排気量が多過ぎると、ヒータによる発
熱及び微粒子の燃焼による熱が排気に奪われ、フィルタ
を充分に再生するために長時間を要することとなる。ま
た、排気温度が低い場合にも、フィルタ上の微粒子を着
火温度まで昇温するのに時間がかかるため、再生に長時
間を要することとなる。また、排気中の酸素濃度が低い
場合も、フィルタ上の微粒子に一旦着火してもその燃焼
速度が遅いため、再生に長時間要することとなる。
温度も、例えば低負荷の場合には酸素濃度は高く、また
一方では高回転、高負荷の場合には排気温度が高くなる
ように、異なってくる。ここで、一般的に、再生中のフ
ィルタに導入する排気量が多過ぎると、ヒータによる発
熱及び微粒子の燃焼による熱が排気に奪われ、フィルタ
を充分に再生するために長時間を要することとなる。ま
た、排気温度が低い場合にも、フィルタ上の微粒子を着
火温度まで昇温するのに時間がかかるため、再生に長時
間を要することとなる。また、排気中の酸素濃度が低い
場合も、フィルタ上の微粒子に一旦着火してもその燃焼
速度が遅いため、再生に長時間要することとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本従来
例にあっては、上記のように再生中のフィルタに導入さ
れる排気流量、排気温度、酸素濃度が変化することによ
り、再生に要する時間が変化するにも拘らず、再生時間
を一定としていた。ここで、通電時間を、排気流量が少
なく、また酸素濃度も高い低回転、低負荷の常用運転領
域における必要最小限の時間に設定すると、高回転運転
条件のような、排気流量が多く再生に長時間を必要とす
る運転条件下での再生が不完全となる惧れがある。そし
て、当該高回転運転条件のような再生に長時間を必要と
する運転条件下での再生が重なると、フィルタに多量の
微粒子が残留し、圧損の増大や、残留微粒子のフィルタ
からの剥離による黒煙の発生が生じ、また最悪の場合そ
れら微粒子の急激な燃焼によるフィルタの焼損の危険性
が大きくなるという問題点がある。
例にあっては、上記のように再生中のフィルタに導入さ
れる排気流量、排気温度、酸素濃度が変化することによ
り、再生に要する時間が変化するにも拘らず、再生時間
を一定としていた。ここで、通電時間を、排気流量が少
なく、また酸素濃度も高い低回転、低負荷の常用運転領
域における必要最小限の時間に設定すると、高回転運転
条件のような、排気流量が多く再生に長時間を必要とす
る運転条件下での再生が不完全となる惧れがある。そし
て、当該高回転運転条件のような再生に長時間を必要と
する運転条件下での再生が重なると、フィルタに多量の
微粒子が残留し、圧損の増大や、残留微粒子のフィルタ
からの剥離による黒煙の発生が生じ、また最悪の場合そ
れら微粒子の急激な燃焼によるフィルタの焼損の危険性
が大きくなるという問題点がある。
【0007】よって、安全かつ確実な再生を行うために
は、安全を見込んで必要以上に通電時間を長くとる必要
があった。よって、再生時のエンジン運転条件が再生に
適しており、必要通電時間が短い場合には、必要以上に
長い通電をすることになり、燃費悪化を招いたり、また
バッテリの消耗を早めたりする惧れがあった。さらに、
再生途中で機関が停止された場合にも、様々な問題が生
じる。
は、安全を見込んで必要以上に通電時間を長くとる必要
があった。よって、再生時のエンジン運転条件が再生に
適しており、必要通電時間が短い場合には、必要以上に
長い通電をすることになり、燃費悪化を招いたり、また
バッテリの消耗を早めたりする惧れがあった。さらに、
再生途中で機関が停止された場合にも、様々な問題が生
じる。
【0008】即ち、再生の初期段階、即ち微粒子の着
火、燃焼が行われる以前に、機関が停止されて当該再生
が中断された場合には、エンジン再始動時後速やかに当
該フィルタの再生を行う必要がある。一方、微粒子が燃
焼している間に機関が停止されて再生が中断された場合
には、ヒータ周辺部程微粒子が除去されているので、エ
ンジン再始動直後にあっては、ヒータに通電しても十分
な再生を行うことはできず、また、ヒータから離れた部
分には多量の微粒子が残留しているので、次回の再生ま
でのインタバルを短くする必要がある。
火、燃焼が行われる以前に、機関が停止されて当該再生
が中断された場合には、エンジン再始動時後速やかに当
該フィルタの再生を行う必要がある。一方、微粒子が燃
焼している間に機関が停止されて再生が中断された場合
には、ヒータ周辺部程微粒子が除去されているので、エ
ンジン再始動直後にあっては、ヒータに通電しても十分
な再生を行うことはできず、また、ヒータから離れた部
分には多量の微粒子が残留しているので、次回の再生ま
でのインタバルを短くする必要がある。
【0009】そこで、このような問題の解決手段とし
て、フィルタ入口の排気圧力、もしくはフィルタの前後
差圧が所定値となったら再生を行う方法が考えられる。
しかしながら、フィルタタイプに拘らず、再生を中断し
た場合には、ヒータから遠い部分に微粒子が残留するた
め、フィルタ上の微粒子の堆積分布が変化し、従って、
フィルタ圧損と微粒子堆積量との関係が変化し、当該圧
損で微粒子堆積量を見積もることができなくなる。さら
に、圧力センサを設けることはコスト上昇につながって
しまう。
て、フィルタ入口の排気圧力、もしくはフィルタの前後
差圧が所定値となったら再生を行う方法が考えられる。
しかしながら、フィルタタイプに拘らず、再生を中断し
た場合には、ヒータから遠い部分に微粒子が残留するた
め、フィルタ上の微粒子の堆積分布が変化し、従って、
フィルタ圧損と微粒子堆積量との関係が変化し、当該圧
損で微粒子堆積量を見積もることができなくなる。さら
に、圧力センサを設けることはコスト上昇につながって
しまう。
【0010】また、セラミックフォーム、メタルフォー
ム等のように、微粒子をフィルタ内部にまで拡散させて
捕集するタイプのフィルタでは、運転条件により微粒子
の捕集状態が変化するので、例えば高回転運転条件では
微粒子の堆積重量が増加してもフィルタ圧損の増加が低
回転運転時よりも相対的に小さくなることもある。よっ
て、フィルタ圧損のみでフィルタへの微粒子堆積量を正
確に見積もることが困難となる。
ム等のように、微粒子をフィルタ内部にまで拡散させて
捕集するタイプのフィルタでは、運転条件により微粒子
の捕集状態が変化するので、例えば高回転運転条件では
微粒子の堆積重量が増加してもフィルタ圧損の増加が低
回転運転時よりも相対的に小さくなることもある。よっ
て、フィルタ圧損のみでフィルタへの微粒子堆積量を正
確に見積もることが困難となる。
【0011】即ち、微粒子の堆積量を正確に検知する
か、あるいは見積もることができないと、再生時の微粒
子堆積量の過少による再生不良、また過多によるフィル
タ焼損の危険が増大してしまうという惧れがある。尚、
従来は特に再生を途中で中断した場合には、次回の再生
をどのタイミングで行うかについては、精度良く判断で
きる手段が確立されていなかった。
か、あるいは見積もることができないと、再生時の微粒
子堆積量の過少による再生不良、また過多によるフィル
タ焼損の危険が増大してしまうという惧れがある。尚、
従来は特に再生を途中で中断した場合には、次回の再生
をどのタイミングで行うかについては、精度良く判断で
きる手段が確立されていなかった。
【0012】本発明は、かかる従来の実情に鑑みなされ
たもので、再生時のヒータ通電時間を短縮して、再生に
よる燃費悪化、バッテリの消耗を必要最小限まで低減す
ることができると共に、さらに、再生を途中で中断した
場合の次回の再生を行う時期を精度良く見積もることも
可能とするディーゼル機関の排気浄化装置を提供するこ
とを目的とする。
たもので、再生時のヒータ通電時間を短縮して、再生に
よる燃費悪化、バッテリの消耗を必要最小限まで低減す
ることができると共に、さらに、再生を途中で中断した
場合の次回の再生を行う時期を精度良く見積もることも
可能とするディーゼル機関の排気浄化装置を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、ディ
ーゼル機関の排気通路を複数に分岐し、該分岐された各
々の通路内に介装され、ディーゼル機関から排出される
微粒子を捕集するフィルタと、前記各フィルタに堆積し
た微粒子を燃焼除去することにより該フィルタを再生さ
せる複数のヒータと、各フィルタへの排気の流量を制御
する流量制御手段と、判断基準に基づいて前記フィルタ
の再生が必要であるか否かを判断する再生判断手段と、
前記再生判断手段により前記フィルタの再生が必要であ
ると判断された場合には、前記排気流量制御手段により
当該フィルタへの排気流量を規制した状態で前記ヒータ
に通電するヒータ通電手段と、を備えたディーゼル機関
の排気浄化装置において、再生されるフィルタに流入す
る排気の微粒子の昇温・燃焼状態に関与する状態量を検
出する検出手段と、ヒータ通電手段により開始したヒー
タの通電を、前記検出手段により検出された排気の状態
量に基づいて予め定めらている第1の係数の時間積分値
が、微粒子が燃焼開始温度に昇温する値として設定され
た第1の所定値となった後に、前記検出手段により検出
された排気の状態量に基づいて予め定められている第2
の係数の時間積分値が、微粒子の燃焼が終了する値とし
て設定された第2の所定値となったら終了させるように
定めた通電時間設定手段と、を設ける構成とした。
ーゼル機関の排気通路を複数に分岐し、該分岐された各
々の通路内に介装され、ディーゼル機関から排出される
微粒子を捕集するフィルタと、前記各フィルタに堆積し
た微粒子を燃焼除去することにより該フィルタを再生さ
せる複数のヒータと、各フィルタへの排気の流量を制御
する流量制御手段と、判断基準に基づいて前記フィルタ
の再生が必要であるか否かを判断する再生判断手段と、
前記再生判断手段により前記フィルタの再生が必要であ
ると判断された場合には、前記排気流量制御手段により
当該フィルタへの排気流量を規制した状態で前記ヒータ
に通電するヒータ通電手段と、を備えたディーゼル機関
の排気浄化装置において、再生されるフィルタに流入す
る排気の微粒子の昇温・燃焼状態に関与する状態量を検
出する検出手段と、ヒータ通電手段により開始したヒー
タの通電を、前記検出手段により検出された排気の状態
量に基づいて予め定めらている第1の係数の時間積分値
が、微粒子が燃焼開始温度に昇温する値として設定され
た第1の所定値となった後に、前記検出手段により検出
された排気の状態量に基づいて予め定められている第2
の係数の時間積分値が、微粒子の燃焼が終了する値とし
て設定された第2の所定値となったら終了させるように
定めた通電時間設定手段と、を設ける構成とした。
【0014】また、ヒータ通電手段に係るヒータの通電
が、前記第1の係数の時間積分値が前記第1の所定値に
なる以前に中断された場合には、前記フィルタに堆積し
た微粒子の燃焼除去操作が不十分であると判断すると共
に、前記ヒータの通電が、前記第1の係数の時間積分値
が前記第1の所定値になった後の、前記第2の係数の時
間積分値が前記第2の所定値になる以前に中断された場
合には、次回のフィルタ再生の要否を判断する再生判断
手段における判断基準を、前記第2の係数の時間積分値
に応じて変更するようにしてもよい。
が、前記第1の係数の時間積分値が前記第1の所定値に
なる以前に中断された場合には、前記フィルタに堆積し
た微粒子の燃焼除去操作が不十分であると判断すると共
に、前記ヒータの通電が、前記第1の係数の時間積分値
が前記第1の所定値になった後の、前記第2の係数の時
間積分値が前記第2の所定値になる以前に中断された場
合には、次回のフィルタ再生の要否を判断する再生判断
手段における判断基準を、前記第2の係数の時間積分値
に応じて変更するようにしてもよい。
【0015】
【作用】かかる構成を有するディーゼル機関の排気浄化
装置は、ディーゼル機関から排出される微粒子を捕集す
るフィルタを備え、再生判断手段により前記フィルタの
再生操作が必要であると判断されると、流量制御手段に
より各フィルタへの排気の流量が制御され、当該フィル
タへの排気流量が規制された状態で、ヒータ通電手段に
よりヒータへの通電がなされる。
装置は、ディーゼル機関から排出される微粒子を捕集す
るフィルタを備え、再生判断手段により前記フィルタの
再生操作が必要であると判断されると、流量制御手段に
より各フィルタへの排気の流量が制御され、当該フィル
タへの排気流量が規制された状態で、ヒータ通電手段に
よりヒータへの通電がなされる。
【0016】ここで、前記通電は、フィルタに流入する
排気の微粒子の昇温・燃焼状態に関与する状態量(例え
ば排気流量、その排気温度あるいは酸素濃度の少なくと
も一つ)に基づいて予め定めらている第1の係数の時間
積分値が、微粒子が燃焼開始温度に昇温する値として設
定された第1の所定値となった後に、前記検出手段によ
り検出された排気の状態量に基づいて予め定められてい
る第2の係数の時間積分値が、微粒子の燃焼が終了する
値として設定された第2の所定値となるまで行われる。
従って、フィルタの昇温段階及び燃焼伝播段階に係る時
間に応じて、必要な時間のみ正確にヒータへの通電がな
されることとなる。
排気の微粒子の昇温・燃焼状態に関与する状態量(例え
ば排気流量、その排気温度あるいは酸素濃度の少なくと
も一つ)に基づいて予め定めらている第1の係数の時間
積分値が、微粒子が燃焼開始温度に昇温する値として設
定された第1の所定値となった後に、前記検出手段によ
り検出された排気の状態量に基づいて予め定められてい
る第2の係数の時間積分値が、微粒子の燃焼が終了する
値として設定された第2の所定値となるまで行われる。
従って、フィルタの昇温段階及び燃焼伝播段階に係る時
間に応じて、必要な時間のみ正確にヒータへの通電がな
されることとなる。
【0017】また、ヒータの通電が、前記第1の係数の
時間積分値が前記第1の所定値になる以前に中断された
場合には、フィルタの昇温段階においてヒータの通電が
中断されたとして、微粒子はまだ着火しておらず、従っ
て微粒子は除去されていないため、再生は行われていな
いと判断し、次に機関を始動した後に、速やかに再生を
行う。
時間積分値が前記第1の所定値になる以前に中断された
場合には、フィルタの昇温段階においてヒータの通電が
中断されたとして、微粒子はまだ着火しておらず、従っ
て微粒子は除去されていないため、再生は行われていな
いと判断し、次に機関を始動した後に、速やかに再生を
行う。
【0018】一方、前記ヒータの通電が、前記第1の係
数の時間積分値が前記第1の所定値になった後の、前記
第2の係数の時間積分値が前記第2の所定値になる以前
に中断された場合には、次回のフィルタ再生の要否を判
断する再生判断手段における判断基準を、前記第2の係
数の時間積分値に応じて変更することにより、次回の再
生のタイミングを適切に補正することが可能となる。
数の時間積分値が前記第1の所定値になった後の、前記
第2の係数の時間積分値が前記第2の所定値になる以前
に中断された場合には、次回のフィルタ再生の要否を判
断する再生判断手段における判断基準を、前記第2の係
数の時間積分値に応じて変更することにより、次回の再
生のタイミングを適切に補正することが可能となる。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図示しない機関本体のエキゾーストマニホールドに
接続される排気通路10は、二股に分岐され(当該分岐点
を10aとする)、再び合流する(当該合流点を10bとす
る)第1分岐通路13及び第2分岐通路15が設けられてお
り、該第1分岐通路13には、金網状ヒータを筒状に成型
した再生用ヒータ40にセラミック繊維チューブフィルタ
30が巻回されたフィルタ部材35が介装され、また、第2
分岐通路15には、金網状ヒータを筒状に成型した再生用
ヒータ41にセラミック繊維チューブフィルタ31が巻回さ
れたフィルタ部材36が介装されている。尚、該再生用ヒ
ータ40或いは41には、電極50或いは51を介して図示しな
いバッテリより電力が供給される。
る。図示しない機関本体のエキゾーストマニホールドに
接続される排気通路10は、二股に分岐され(当該分岐点
を10aとする)、再び合流する(当該合流点を10bとす
る)第1分岐通路13及び第2分岐通路15が設けられてお
り、該第1分岐通路13には、金網状ヒータを筒状に成型
した再生用ヒータ40にセラミック繊維チューブフィルタ
30が巻回されたフィルタ部材35が介装され、また、第2
分岐通路15には、金網状ヒータを筒状に成型した再生用
ヒータ41にセラミック繊維チューブフィルタ31が巻回さ
れたフィルタ部材36が介装されている。尚、該再生用ヒ
ータ40或いは41には、電極50或いは51を介して図示しな
いバッテリより電力が供給される。
【0020】また、第1分岐通路13及び第2分岐通路15
の各々フィルタ部材35或いは36の上流側には、当該フィ
ルタ部材35或いは36の再生時に当該フィルタ部材35或い
は36に流入する排気流量を制御する排気流量制御手段と
してのバタフライ弁60或いは61が介装されている。ここ
で、フィルタ部材35の再生時には、バタフライ弁60を閉
じることでフィルタ部材35への排気流量を制限し、フィ
ルタ部材36の再生時には、バタフライ弁61を閉じること
でフィルタ部材36への排気流量を制限する構成となって
いる。
の各々フィルタ部材35或いは36の上流側には、当該フィ
ルタ部材35或いは36の再生時に当該フィルタ部材35或い
は36に流入する排気流量を制御する排気流量制御手段と
してのバタフライ弁60或いは61が介装されている。ここ
で、フィルタ部材35の再生時には、バタフライ弁60を閉
じることでフィルタ部材35への排気流量を制限し、フィ
ルタ部材36の再生時には、バタフライ弁61を閉じること
でフィルタ部材36への排気流量を制限する構成となって
いる。
【0021】一方、図示しない機関本体には、機関回転
数センサ81及び機関負荷を検出するコントロールレバー
センサ82とが設けられており、また分岐点10a上流側の
排気通路10には、排気圧力を検出する圧力センサ70が設
けられる。そして、これら機関回転数センサ81、コント
ロールレバーセンサ82及び圧力センサ70からの出力信号
はマイクロコンピュータ、ROM及びRAM等から構成
されるコントロールユニット80に入力される。
数センサ81及び機関負荷を検出するコントロールレバー
センサ82とが設けられており、また分岐点10a上流側の
排気通路10には、排気圧力を検出する圧力センサ70が設
けられる。そして、これら機関回転数センサ81、コント
ロールレバーセンサ82及び圧力センサ70からの出力信号
はマイクロコンピュータ、ROM及びRAM等から構成
されるコントロールユニット80に入力される。
【0022】そして、コントロールユニット80は、RO
Mに格納されたプログラムに従い前記センサからの情報
とROMに格納されているマップデータとに基づいて各
種演算を行い、前記再生用ヒータ40及び41への通電及び
バタフライ弁60或いは61の開閉を制御する。尚、RAM
はマイクロコンピュータの演算処理に関連したデータを
一時退避するために用いられるものである。
Mに格納されたプログラムに従い前記センサからの情報
とROMに格納されているマップデータとに基づいて各
種演算を行い、前記再生用ヒータ40及び41への通電及び
バタフライ弁60或いは61の開閉を制御する。尚、RAM
はマイクロコンピュータの演算処理に関連したデータを
一時退避するために用いられるものである。
【0023】このような構成により、機関から排出され
た排気は、前記バタフライ弁60、61が共に開弁状態で
は、排気通路10を通って、前記分岐点10aでフィルタ部
材35とフィルタ部材36との間の通気抵抗に応じて分配さ
れて、フィルタ部材35とフィルタ部材36とに流入する。
そして、該分配された排気は、各セラミック繊維チュー
ブフィルタ30、31の内周壁から外周壁に向かって排気微
粒子をろ過されつつ各部材外へと通過し、その後前記合
流点10bにおいて、合流されて、排気微粒子を含まない
排気が大気中に排出されるようになっている。
た排気は、前記バタフライ弁60、61が共に開弁状態で
は、排気通路10を通って、前記分岐点10aでフィルタ部
材35とフィルタ部材36との間の通気抵抗に応じて分配さ
れて、フィルタ部材35とフィルタ部材36とに流入する。
そして、該分配された排気は、各セラミック繊維チュー
ブフィルタ30、31の内周壁から外周壁に向かって排気微
粒子をろ過されつつ各部材外へと通過し、その後前記合
流点10bにおいて、合流されて、排気微粒子を含まない
排気が大気中に排出されるようになっている。
【0024】またコントロールユニット80は、常に機関
回転数センサ81、コントロールレバーセンサ82からの検
出信号に基づき、機関回転数及び負荷を演算しており、
それらに応じて機関より排出される排気微粒子排出量を
推測し、それらを積算している。そして、排気微粒子排
出量の積算値が所定値以上となった場合に、セラミック
繊維チューブフィルタ30、31に多量の微粒子が堆積し、
再生が必要となったとして、再生動作に入る。
回転数センサ81、コントロールレバーセンサ82からの検
出信号に基づき、機関回転数及び負荷を演算しており、
それらに応じて機関より排出される排気微粒子排出量を
推測し、それらを積算している。そして、排気微粒子排
出量の積算値が所定値以上となった場合に、セラミック
繊維チューブフィルタ30、31に多量の微粒子が堆積し、
再生が必要となったとして、再生動作に入る。
【0025】ここで、再生動作について、概略説明す
る。再生は再生するフィルタ(例えばセラミック繊維チ
ューブフィルタ30)の上流側に介装したバタフライ弁60
を閉止し、次にフィルタ30のヒータ40に通電することに
よって行う。尚、バタフライ弁60,61は弁体とバルブボ
ディとの間に微小なクリアランスが存在しているため、
弁の前後の差圧に応じて排気がリークし、再生中のフィ
ルタに排気が流入するため、フィルタには再生に必要な
酸素が供給される。
る。再生は再生するフィルタ(例えばセラミック繊維チ
ューブフィルタ30)の上流側に介装したバタフライ弁60
を閉止し、次にフィルタ30のヒータ40に通電することに
よって行う。尚、バタフライ弁60,61は弁体とバルブボ
ディとの間に微小なクリアランスが存在しているため、
弁の前後の差圧に応じて排気がリークし、再生中のフィ
ルタに排気が流入するため、フィルタには再生に必要な
酸素が供給される。
【0026】ここで、通電時間とフィルタの再生状況と
の関係において、通電開始からヒータ周辺部の微粒子が
着火温度にまで加熱されるまでの間は、微粒子は燃焼す
ることがない。ここで、着火温度までの加熱時間は、フ
ィルタに流入する排気流量が少ないほど、また流入する
排気温度が高いほど短くなる。そして、微粒子の温度が
十分に高くなると、微粒子は着火し、燃焼が伝播するこ
とによりフィルタが再生される。このときの燃焼伝播の
速度は、酸素濃度が高いほど、またフィルタに流入する
排気温度か高いほど早くなる。また、排気流量が多過ぎ
るとフィルタが冷却されるため燃焼伝播速度が小さくな
り、また逆に排気流量が少なすぎても、燃焼に必要な酸
素が不足するため燃焼伝播速度が小さくなる。即ち、燃
焼伝播速度はある排気流量にて極大となるものである。
の関係において、通電開始からヒータ周辺部の微粒子が
着火温度にまで加熱されるまでの間は、微粒子は燃焼す
ることがない。ここで、着火温度までの加熱時間は、フ
ィルタに流入する排気流量が少ないほど、また流入する
排気温度が高いほど短くなる。そして、微粒子の温度が
十分に高くなると、微粒子は着火し、燃焼が伝播するこ
とによりフィルタが再生される。このときの燃焼伝播の
速度は、酸素濃度が高いほど、またフィルタに流入する
排気温度か高いほど早くなる。また、排気流量が多過ぎ
るとフィルタが冷却されるため燃焼伝播速度が小さくな
り、また逆に排気流量が少なすぎても、燃焼に必要な酸
素が不足するため燃焼伝播速度が小さくなる。即ち、燃
焼伝播速度はある排気流量にて極大となるものである。
【0027】以降の説明においては、ヒータに通電を開
始してから、ヒータ周辺の微粒子が着火温度に加熱され
るまでを、昇温段階と称し、微粒子が着火してから再生
が終了するまでを燃焼伝播段階と称する。上記のように
昇温、燃焼伝播の各段階で、再生されるフィルタに流入
する排気の微粒子の昇温・燃焼状態に関与する状態量と
しての排気流量、排気温度、排気酸素濃度が再生時間に
及ぼす影響が異なるため、本実施例では再生を上記2段
階に分けて、各段階毎に必要最小限の通電時間を精度良
く見積もることにより、トータルの通電時間を必要最小
限とすることを可能とした。
始してから、ヒータ周辺の微粒子が着火温度に加熱され
るまでを、昇温段階と称し、微粒子が着火してから再生
が終了するまでを燃焼伝播段階と称する。上記のように
昇温、燃焼伝播の各段階で、再生されるフィルタに流入
する排気の微粒子の昇温・燃焼状態に関与する状態量と
しての排気流量、排気温度、排気酸素濃度が再生時間に
及ぼす影響が異なるため、本実施例では再生を上記2段
階に分けて、各段階毎に必要最小限の通電時間を精度良
く見積もることにより、トータルの通電時間を必要最小
限とすることを可能とした。
【0028】以下、本発明の請求項1に係る第1実施例
〜第3実施例について説明する。第1実施例では、通電
時間に影響を及ぼす排気流量、排気温度、酸素濃度のう
ち、最も影響の度合いが大きい排気流量に着目し、通電
時間の算出を行う。再生中に排気開閉手段としてのバタ
フライ弁60または61から漏洩する排気流量は、弁60また
は61の前後差圧が大きい場合の方が多くなる。ここで、
閉じているバタフライ弁の流体抵抗がフィルタよりも大
きく、またフィルタ下流の圧力の変動幅がフィルタ上流
の変動幅に較べて小さいので、図1に示すように、フィ
ルタ及びバタフライ弁の上流の排気圧力を検出すること
により、バタフライ弁の前後差圧をも見積もることが可
能となり、従って、バタフライ弁を漏れる排気の流量を
見積もることが可能となる。
〜第3実施例について説明する。第1実施例では、通電
時間に影響を及ぼす排気流量、排気温度、酸素濃度のう
ち、最も影響の度合いが大きい排気流量に着目し、通電
時間の算出を行う。再生中に排気開閉手段としてのバタ
フライ弁60または61から漏洩する排気流量は、弁60また
は61の前後差圧が大きい場合の方が多くなる。ここで、
閉じているバタフライ弁の流体抵抗がフィルタよりも大
きく、またフィルタ下流の圧力の変動幅がフィルタ上流
の変動幅に較べて小さいので、図1に示すように、フィ
ルタ及びバタフライ弁の上流の排気圧力を検出すること
により、バタフライ弁の前後差圧をも見積もることが可
能となり、従って、バタフライ弁を漏れる排気の流量を
見積もることが可能となる。
【0029】ここで、前述のように、昇温段階は排気圧
力が低いため、フィルタに流入する排気流量が少ない方
が早く昇温が終了する。このため、図2に示すような、
再生するフィルタに流入する排気流量が多い方が値が小
さくなる係数a1を予め定めておき、a1の時間積分値
が第1の所定値となったら、その時点で昇温段階が終了
したと判断するようにした。
力が低いため、フィルタに流入する排気流量が少ない方
が早く昇温が終了する。このため、図2に示すような、
再生するフィルタに流入する排気流量が多い方が値が小
さくなる係数a1を予め定めておき、a1の時間積分値
が第1の所定値となったら、その時点で昇温段階が終了
したと判断するようにした。
【0030】即ち、第1の所定値は微粒子が燃焼開始温
度に昇温する値として設定された第1の所定値である。
こうすることによって、再生するフィルタへの排気流量
に応じて、昇温段階の時間を正確に見積もることが可能
となる。一方、燃焼伝播段階にあっては、前述のよう
に、排気流量が多過ぎても少な過ぎても燃焼伝播速度が
低下するので、図3に示すような係数b1を予め定め
る。そして、b1の時間積分値が第2の所定値となった
時点で、燃焼伝播段階が終了した、即ち、再生が終了し
たと判断し、通電を停止し、閉じていたバタフライ弁を
開けて、再生操作を終了する。
度に昇温する値として設定された第1の所定値である。
こうすることによって、再生するフィルタへの排気流量
に応じて、昇温段階の時間を正確に見積もることが可能
となる。一方、燃焼伝播段階にあっては、前述のよう
に、排気流量が多過ぎても少な過ぎても燃焼伝播速度が
低下するので、図3に示すような係数b1を予め定め
る。そして、b1の時間積分値が第2の所定値となった
時点で、燃焼伝播段階が終了した、即ち、再生が終了し
たと判断し、通電を停止し、閉じていたバタフライ弁を
開けて、再生操作を終了する。
【0031】即ち、第2の所定値は微粒子の燃焼が終了
する値として設定された第2の所定値である。以下、本
第1実施例に係り、コントロールユニット80により行わ
れる再生操作について、図4に示すフローチャートを参
照しつつ説明する。尚、当該ルーチンは所定周期毎に実
行される。
する値として設定された第2の所定値である。以下、本
第1実施例に係り、コントロールユニット80により行わ
れる再生操作について、図4に示すフローチャートを参
照しつつ説明する。尚、当該ルーチンは所定周期毎に実
行される。
【0032】まず、ステップ1(図ではS1と記す。以
下同様)では、再生フラグFがONであるか否か、即
ち、フィルタが再生中であるか否かを判断する。再生中
で無い(F=OFF)と判断された場合には、ステップ
2に進み、機関回転数センサ81及びコントロールレバー
センサ82からの検出信号を基に機関回転数及び負荷を求
め、該機関回転数及び負荷をパラメータとして、排気微
粒子排出量を推測し、排気微粒子排出量が所定値以上で
あるか否かにより、再生時期であるか否かを判断する。
下同様)では、再生フラグFがONであるか否か、即
ち、フィルタが再生中であるか否かを判断する。再生中
で無い(F=OFF)と判断された場合には、ステップ
2に進み、機関回転数センサ81及びコントロールレバー
センサ82からの検出信号を基に機関回転数及び負荷を求
め、該機関回転数及び負荷をパラメータとして、排気微
粒子排出量を推測し、排気微粒子排出量が所定値以上で
あるか否かにより、再生時期であるか否かを判断する。
【0033】そして、再生時期であると判断された場合
には、ステップ3にて、再生フラグFをONとした後に
ステップ4に進む。ステップ4では、今回再生するフィ
ルタとして、前回再生したフィルタと反対側のフィルタ
を選択する。尚、本第1実施例ではセラミック繊維チュ
ーブフィルタ30を再生するものとする。
には、ステップ3にて、再生フラグFをONとした後に
ステップ4に進む。ステップ4では、今回再生するフィ
ルタとして、前回再生したフィルタと反対側のフィルタ
を選択する。尚、本第1実施例ではセラミック繊維チュ
ーブフィルタ30を再生するものとする。
【0034】ステップ5では、フィルタ30の上流側に介
装したバタフライ弁60を閉止する。ステップ6では、フ
ィルタ30のヒータ40への通電を開始して、該フィルタ30
の再生動作を開始する。ステップ7では、圧力センサ70
からの検出信号を基に、分岐点10a上流側の排気通路10
における排気圧力を検出する。
装したバタフライ弁60を閉止する。ステップ6では、フ
ィルタ30のヒータ40への通電を開始して、該フィルタ30
の再生動作を開始する。ステップ7では、圧力センサ70
からの検出信号を基に、分岐点10a上流側の排気通路10
における排気圧力を検出する。
【0035】ステップ8では、前述の係数a1の時間積
分値A1が第1の所定値α以上であるか否かを判断す
る。そして、時間積分値A1が第1の所定値α未満であ
る(A1<α)と判断された場合には、ステップ9に進
む。ステップ9では、フィルタ40及びバタフライ弁60の
上流の排気圧力を検出することにより、バタフライ弁60
を漏れる排気の流量を見積もることが可能となるので、
前記ステップ7で検出した排気圧力に応じて再度係数a
1を検索する。
分値A1が第1の所定値α以上であるか否かを判断す
る。そして、時間積分値A1が第1の所定値α未満であ
る(A1<α)と判断された場合には、ステップ9に進
む。ステップ9では、フィルタ40及びバタフライ弁60の
上流の排気圧力を検出することにより、バタフライ弁60
を漏れる排気の流量を見積もることが可能となるので、
前記ステップ7で検出した排気圧力に応じて再度係数a
1を検索する。
【0036】ステップ10では、前述の係数a1の時間積
分値A1を以下の式に従って演算する。 A1=A1+a1 一方、ステップ8にて、時間積分値A1が微粒子が燃焼
開始温度に昇温する値として設定された第1の所定値α
以上である(A1≧α)と判断された場合には、その時
点で昇温段階が終了したと判断して、ステップ11に進
む。
分値A1を以下の式に従って演算する。 A1=A1+a1 一方、ステップ8にて、時間積分値A1が微粒子が燃焼
開始温度に昇温する値として設定された第1の所定値α
以上である(A1≧α)と判断された場合には、その時
点で昇温段階が終了したと判断して、ステップ11に進
む。
【0037】即ち、ステップ1〜ステップ10までは、フ
ィルタの再生が昇温段階にあると判断することができる
ものである。ステップ11では、昇温段階後の燃焼伝播段
階にあるとして、前述の係数b1の時間積分値B1が、
微粒子の燃焼が終了する値として設定された第2の所定
値β以上であるか否かを判断する。
ィルタの再生が昇温段階にあると判断することができる
ものである。ステップ11では、昇温段階後の燃焼伝播段
階にあるとして、前述の係数b1の時間積分値B1が、
微粒子の燃焼が終了する値として設定された第2の所定
値β以上であるか否かを判断する。
【0038】そして、時間積分値B1が第2の所定値β
未満である(B1<β)と判断された場合には、ステッ
プ12に進む。ステップ12では、前記ステップ7で検出し
た排気圧力に応じて、再度係数b1を検索する。ステッ
プ13では、前述の係数b1の時間積分値B1を以下の式
に従って演算する。
未満である(B1<β)と判断された場合には、ステッ
プ12に進む。ステップ12では、前記ステップ7で検出し
た排気圧力に応じて、再度係数b1を検索する。ステッ
プ13では、前述の係数b1の時間積分値B1を以下の式
に従って演算する。
【0039】B1=B1+b1 一方、ステップ11にて、時間積分値B1が第2の所定値
β以上である(B1≧β)と判断された場合には、その
時点で燃焼伝播段階が終了した、即ち、フィルタ30の再
生が終了したとして、ステップ14に進む。ステップ14で
は、フィルタ30のヒータ40への通電を終了する。
β以上である(B1≧β)と判断された場合には、その
時点で燃焼伝播段階が終了した、即ち、フィルタ30の再
生が終了したとして、ステップ14に進む。ステップ14で
は、フィルタ30のヒータ40への通電を終了する。
【0040】ステップ15では、ステップ10で演算した係
数a1の時間積分値A1及びステップ13で演算した係数
b1の時間積分値B1をリセットする。そして、ステッ
プ16においてバタフライ弁60を開放し、ステップ17にお
いて、再生フラグをOFFとした後、フィルタ30の再生
動作即ち当該ルーチンを終了する。
数a1の時間積分値A1及びステップ13で演算した係数
b1の時間積分値B1をリセットする。そして、ステッ
プ16においてバタフライ弁60を開放し、ステップ17にお
いて、再生フラグをOFFとした後、フィルタ30の再生
動作即ち当該ルーチンを終了する。
【0041】即ち、ステップ11〜ステップ17までは、フ
ィルタの再生が燃焼伝播段階にあると判断することがで
きるものである。以上説明したように、本第1実施例で
は、再生を昇温段階と燃焼伝播段階との2段階に分けて
考え、各段階毎に時間の重みを表す係数a1,b1を別
々に定めて、昇温段階における通電時間及び燃焼伝播段
階における通電時間を決定するようにしたので、精度良
く必要最小限の通電時間を設定することが可能となり、
もって、精度良く必要最小限の時間で再生を行うことが
可能となった。従って、従来に較べて再生時間を短縮す
ることが可能となり、再生に係る電力消費を低減するこ
とができ、再生に係る燃費の悪化の防止、バッテリの消
耗の抑制を図ることが可能となった。
ィルタの再生が燃焼伝播段階にあると判断することがで
きるものである。以上説明したように、本第1実施例で
は、再生を昇温段階と燃焼伝播段階との2段階に分けて
考え、各段階毎に時間の重みを表す係数a1,b1を別
々に定めて、昇温段階における通電時間及び燃焼伝播段
階における通電時間を決定するようにしたので、精度良
く必要最小限の通電時間を設定することが可能となり、
もって、精度良く必要最小限の時間で再生を行うことが
可能となった。従って、従来に較べて再生時間を短縮す
ることが可能となり、再生に係る電力消費を低減するこ
とができ、再生に係る燃費の悪化の防止、バッテリの消
耗の抑制を図ることが可能となった。
【0042】尚、本第1実施例にあっては、バタフライ
弁60の上流の排気圧力を検出することにより排気流量を
見積もるようにしたが、再生中のフィルタに流入する排
気の流量を検出する手段としては、当該排気圧力より推
測する方法以外に、再生をしていない側のフィルタの前
後差圧より推測する方法、再生している側のバタフライ
弁の前後差圧より推測する方法、機関への吸入空気流量
を測定しそれより推測する方法、機関回転数、または機
関回転数と負荷より推測する方法等があり、それらどれ
を用いてもよいことは勿論である。
弁60の上流の排気圧力を検出することにより排気流量を
見積もるようにしたが、再生中のフィルタに流入する排
気の流量を検出する手段としては、当該排気圧力より推
測する方法以外に、再生をしていない側のフィルタの前
後差圧より推測する方法、再生している側のバタフライ
弁の前後差圧より推測する方法、機関への吸入空気流量
を測定しそれより推測する方法、機関回転数、または機
関回転数と負荷より推測する方法等があり、それらどれ
を用いてもよいことは勿論である。
【0043】また、排気圧力または差圧を測定すること
によって、再生中のフィルタに流入する排気流量を精度
良く見積もることが可能となるが、圧力センサ70を設け
ることが必要となるため、コストが多少上昇する。一
方、前記排気流量をエンジンの運転状態から推測する場
合には、コスト上昇は少なくなるが、該排気流量の検出
精度が若干低下する。
によって、再生中のフィルタに流入する排気流量を精度
良く見積もることが可能となるが、圧力センサ70を設け
ることが必要となるため、コストが多少上昇する。一
方、前記排気流量をエンジンの運転状態から推測する場
合には、コスト上昇は少なくなるが、該排気流量の検出
精度が若干低下する。
【0044】次に、本発明の請求項1に係る第2実施例
について、説明する。本第2実施例では、通電時間に影
響を及ぼすパラメータとして、排気流量の代わりに、排
気中に含まれる酸素濃度を用いる。ここで、酸素濃度を
検出する手段としては、排気中に直接酸素濃度センサを
設けてもよく、また酸素濃度センサを設ける以外に、例
えば機関負荷、あるいは機関回転数と負荷より推測する
手段、機関への吸入空気流量と燃料噴射量から推測する
手段等を用いることが可能である。
について、説明する。本第2実施例では、通電時間に影
響を及ぼすパラメータとして、排気流量の代わりに、排
気中に含まれる酸素濃度を用いる。ここで、酸素濃度を
検出する手段としては、排気中に直接酸素濃度センサを
設けてもよく、また酸素濃度センサを設ける以外に、例
えば機関負荷、あるいは機関回転数と負荷より推測する
手段、機関への吸入空気流量と燃料噴射量から推測する
手段等を用いることが可能である。
【0045】本第2実施例に係り、コントロールユニッ
ト80により行われる再生操作について、概略説明する。
昇温段階では、微粒子は燃焼することがないので、酸素
濃度は考慮する必要がなく、所定時間の通電で昇温段階
が終了したと判断する。一方燃焼伝播段階では、酸素濃
度が高い方が燃焼速度が速くなるので、図5に示すよう
な酸素濃度に応じたb2を定め、b2の時間積分値が、
微粒子の燃焼が終了する値として設定された前記第2の
所定値に相当する所定値となったら、燃焼伝播段階が終
了したと判断するようにする。
ト80により行われる再生操作について、概略説明する。
昇温段階では、微粒子は燃焼することがないので、酸素
濃度は考慮する必要がなく、所定時間の通電で昇温段階
が終了したと判断する。一方燃焼伝播段階では、酸素濃
度が高い方が燃焼速度が速くなるので、図5に示すよう
な酸素濃度に応じたb2を定め、b2の時間積分値が、
微粒子の燃焼が終了する値として設定された前記第2の
所定値に相当する所定値となったら、燃焼伝播段階が終
了したと判断するようにする。
【0046】次に、本発明の請求項1に係る第3実施例
について、説明する。本第3実施例では、再生時間に影
響を及ぼすパラメータとして、排気流量の代わりに、排
気温度を用いる。即ち、排気温度に着目した場合、温度
が高い方が微粒子の着火温度までの昇温時間が短くなる
ので、図6に示すように、再生するフィルタに流入する
排気の排気温度が高い程大きくなる係数a3を予め定め
ておき、a3の時間積分値が、微粒子が燃焼開始温度に
昇温する値として設定された前記第1の所定値に相当す
る所定値となったら、その時点で昇温段階が終了したと
判断するようにした。従って、再生するフィルタへの排
気流量に応じて、昇温段階の時間を正確に見積もること
が可能となる。
について、説明する。本第3実施例では、再生時間に影
響を及ぼすパラメータとして、排気流量の代わりに、排
気温度を用いる。即ち、排気温度に着目した場合、温度
が高い方が微粒子の着火温度までの昇温時間が短くなる
ので、図6に示すように、再生するフィルタに流入する
排気の排気温度が高い程大きくなる係数a3を予め定め
ておき、a3の時間積分値が、微粒子が燃焼開始温度に
昇温する値として設定された前記第1の所定値に相当す
る所定値となったら、その時点で昇温段階が終了したと
判断するようにした。従って、再生するフィルタへの排
気流量に応じて、昇温段階の時間を正確に見積もること
が可能となる。
【0047】一方、燃焼伝播段階にあっては、温度が高
い方が着火した後の燃焼伝播速度も速くなるので、図7
に示すように、排気温度が高い程大きくなる係数b3を
予め定めておき、b3の時間積分値が、微粒子の燃焼が
終了する値として設定された前記第2の所定値に相当す
る所定値となった時点で、燃焼伝播段階、即ち再生が終
了したと判断し、通電を停止し、閉じていたバタフライ
弁を開けて、再生操作を終了する。
い方が着火した後の燃焼伝播速度も速くなるので、図7
に示すように、排気温度が高い程大きくなる係数b3を
予め定めておき、b3の時間積分値が、微粒子の燃焼が
終了する値として設定された前記第2の所定値に相当す
る所定値となった時点で、燃焼伝播段階、即ち再生が終
了したと判断し、通電を停止し、閉じていたバタフライ
弁を開けて、再生操作を終了する。
【0048】尚、排気温度を検出する方法として、直接
排気中に熱電対等の温度センサを設ける方法以外にも、
機関回転数及び負荷より推測する方法を用いてもよいこ
とは勿論である。以上説明した第1実施例から第3実施
例の何れの実施例においても、再生中のフィルタに流入
する排気の排気流量、排気温度あるいは排気中の酸素濃
度の何れか一つに着目して、昇温段階或いは燃焼伝播段
階を確定し、ヒータへの通電時間を決定するように構成
したが、これら三つのパラメータの中の二つ、或いは三
つ全てに着目してもよい。
排気中に熱電対等の温度センサを設ける方法以外にも、
機関回転数及び負荷より推測する方法を用いてもよいこ
とは勿論である。以上説明した第1実施例から第3実施
例の何れの実施例においても、再生中のフィルタに流入
する排気の排気流量、排気温度あるいは排気中の酸素濃
度の何れか一つに着目して、昇温段階或いは燃焼伝播段
階を確定し、ヒータへの通電時間を決定するように構成
したが、これら三つのパラメータの中の二つ、或いは三
つ全てに着目してもよい。
【0049】即ち、排気流量が少ないほどまた排気温度
か高いほど大きくなるような、排気流量と排気温度とに
より一意的に定まる係数aと、ある排気流量で極大とな
り、排気温度が高いほどまた酸素濃度が高いほど大きく
なる排気流量、排気温度、排気酸素濃度により一意的に
定まる係数bとを定め、通電開始後におけるaの時間積
分値が前述の第1の所定値に相当する所定値となったら
昇温段階が終了したと判断し、その後bの時間積分値が
第2の所定値に相当する所定値となったら燃焼伝播段階
が終了したと判断して、通電を停止するようにすれば、
なお一層精度良く必要最小限の通電時間を求めることが
可能となる。
か高いほど大きくなるような、排気流量と排気温度とに
より一意的に定まる係数aと、ある排気流量で極大とな
り、排気温度が高いほどまた酸素濃度が高いほど大きく
なる排気流量、排気温度、排気酸素濃度により一意的に
定まる係数bとを定め、通電開始後におけるaの時間積
分値が前述の第1の所定値に相当する所定値となったら
昇温段階が終了したと判断し、その後bの時間積分値が
第2の所定値に相当する所定値となったら燃焼伝播段階
が終了したと判断して、通電を停止するようにすれば、
なお一層精度良く必要最小限の通電時間を求めることが
可能となる。
【0050】従って、従来に較べて再生時間を短縮する
ことをより精度良く行うことが可能となり、再生に係る
電力消費を低減することができ、再生に係る燃費の悪化
の防止、バッテリの消耗の抑制をより確実に図ることが
可能とするものである。また、各分岐通路内の開閉手段
としては、バタフライ弁ではなく、ポペットバルブ、ギ
ロチンタイプバルブ等を用いてもよく、微粒子を捕集す
るフィルタとしては、セラミック繊維を用いたもの以外
の、ウォールフローモノリス、セラミックフォーム、メ
タルフォーム等のフィルタを用いてもよい。また、一本
の分岐通路内のフィルタの本数は何本でもよいも勿論で
ある。
ことをより精度良く行うことが可能となり、再生に係る
電力消費を低減することができ、再生に係る燃費の悪化
の防止、バッテリの消耗の抑制をより確実に図ることが
可能とするものである。また、各分岐通路内の開閉手段
としては、バタフライ弁ではなく、ポペットバルブ、ギ
ロチンタイプバルブ等を用いてもよく、微粒子を捕集す
るフィルタとしては、セラミック繊維を用いたもの以外
の、ウォールフローモノリス、セラミックフォーム、メ
タルフォーム等のフィルタを用いてもよい。また、一本
の分岐通路内のフィルタの本数は何本でもよいも勿論で
ある。
【0051】以上説明した第1実施例〜第3実施例で
は、排気流量、排気温度、酸素濃度に係るヒータの通電
時間の算出について説明したが、次に説明する第4実施
例では、本発明の請求項2に係り、途中で再生を中断し
た場合の再生操作について説明する。コントロールユニ
ット80はRAMを有しており、該RAMはマイクロコン
ピュータの演算処理に関連したデータを一時退避するた
めに用いられるものであるので、所定周期毎に実行され
る再生操作に係るルーチンが、どのステップまで進んだ
時に機関スイッチが切られて、当該ルーチンが停止され
たか否かを判断することが可能である。
は、排気流量、排気温度、酸素濃度に係るヒータの通電
時間の算出について説明したが、次に説明する第4実施
例では、本発明の請求項2に係り、途中で再生を中断し
た場合の再生操作について説明する。コントロールユニ
ット80はRAMを有しており、該RAMはマイクロコン
ピュータの演算処理に関連したデータを一時退避するた
めに用いられるものであるので、所定周期毎に実行され
る再生操作に係るルーチンが、どのステップまで進んだ
時に機関スイッチが切られて、当該ルーチンが停止され
たか否かを判断することが可能である。
【0052】即ち、当該ルーチンがステップ10までの範
囲で停止された場合には、フィルタの再生が昇温段階に
あると判断することができ、ステップ11以降で停止され
た場合には、フィルタの再生が燃焼伝播段階にあると判
断することができる。ここで、昇温段階の途中で再生が
中断された場合、微粒子はまだ着火しておらず、従って
微粒子は除去されていないため、再生は行われていない
と判断し、次に機関を始動した後に、速やかに再生を行
う。
囲で停止された場合には、フィルタの再生が昇温段階に
あると判断することができ、ステップ11以降で停止され
た場合には、フィルタの再生が燃焼伝播段階にあると判
断することができる。ここで、昇温段階の途中で再生が
中断された場合、微粒子はまだ着火しておらず、従って
微粒子は除去されていないため、再生は行われていない
と判断し、次に機関を始動した後に、速やかに再生を行
う。
【0053】一方、燃焼伝播段階で再生が中断された場
合には、現在再生を行っているフィルタの再生操作は、
取敢えず終了したと一旦判断し、反対側のフィルタの再
生が終了した後から次回の再生までのインターバルT
を、再生中断したときの前記係数b1(またはb2,b
3,b)の時間積分値に応じて、図8に示すように定め
る。ここで、インターバルTは前記係数b1の時間積分
値が前記第2の所定値βに近づくほど通常のインターバ
ルに近づき、該時間積分値が小さい程、燃焼伝播段階に
移行後、すぐに再生が中断されたとして、次回のフィル
タ再生までのインターバルTを短くしている。
合には、現在再生を行っているフィルタの再生操作は、
取敢えず終了したと一旦判断し、反対側のフィルタの再
生が終了した後から次回の再生までのインターバルT
を、再生中断したときの前記係数b1(またはb2,b
3,b)の時間積分値に応じて、図8に示すように定め
る。ここで、インターバルTは前記係数b1の時間積分
値が前記第2の所定値βに近づくほど通常のインターバ
ルに近づき、該時間積分値が小さい程、燃焼伝播段階に
移行後、すぐに再生が中断されたとして、次回のフィル
タ再生までのインターバルTを短くしている。
【0054】即ち、燃焼伝播段階で再生が中断された場
合には、次回のフィルタ再生の要否を判断する再生判断
手段における判断基準を、前記第2の係数の時間積分値
に応じて変更することとなる。以上第4実施例において
説明したように、再生を途中で中断した場合には、中断
したのが昇温段階であれば、再生が行われていないと判
断し、次に機関を始動した後に、速やかに再生を行うこ
ととし、また燃焼伝播段階であれば、中断した時の指数
b1(またはb2,b3,b)の時間積分値に応じて次
回の再生のタイミングを適切に補正することが可能とな
り、途中で再生が中断された場合にも、過度の圧損上昇
やフィルタ焼損、再生不良を防止して再生を行うことが
可能となった。
合には、次回のフィルタ再生の要否を判断する再生判断
手段における判断基準を、前記第2の係数の時間積分値
に応じて変更することとなる。以上第4実施例において
説明したように、再生を途中で中断した場合には、中断
したのが昇温段階であれば、再生が行われていないと判
断し、次に機関を始動した後に、速やかに再生を行うこ
ととし、また燃焼伝播段階であれば、中断した時の指数
b1(またはb2,b3,b)の時間積分値に応じて次
回の再生のタイミングを適切に補正することが可能とな
り、途中で再生が中断された場合にも、過度の圧損上昇
やフィルタ焼損、再生不良を防止して再生を行うことが
可能となった。
【0055】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、再生を昇温段階と燃焼伝播段階との2段階に分けて
考え、各段階毎に時間の重みを表す係数を別々に定め
て、昇温段階における通電時間及び燃焼伝播段階におけ
る通電時間を決定するようにしたので、精度良く必要最
小限の通電時間を設定することが可能となり、もって、
精度良く必要最小限の時間で再生を行うことが可能とな
り、再生に係る燃費の悪化の防止、バッテリの消耗の抑
制を図ることが可能となった。
ば、再生を昇温段階と燃焼伝播段階との2段階に分けて
考え、各段階毎に時間の重みを表す係数を別々に定め
て、昇温段階における通電時間及び燃焼伝播段階におけ
る通電時間を決定するようにしたので、精度良く必要最
小限の通電時間を設定することが可能となり、もって、
精度良く必要最小限の時間で再生を行うことが可能とな
り、再生に係る燃費の悪化の防止、バッテリの消耗の抑
制を図ることが可能となった。
【0056】また、再生を途中で中断した場合には、中
断したのが昇温段階であれば、次に機関を始動した後に
速やかに再生を行うこととし、また燃焼伝播段階であれ
ば、次回の再生のタイミングを適切に補正するようにし
たので、途中中断の場合も、過度の圧損上昇やフィルタ
焼損、再生不良を防止して再生を行うことが可能となる
という効果がある。
断したのが昇温段階であれば、次に機関を始動した後に
速やかに再生を行うこととし、また燃焼伝播段階であれ
ば、次回の再生のタイミングを適切に補正するようにし
たので、途中中断の場合も、過度の圧損上昇やフィルタ
焼損、再生不良を防止して再生を行うことが可能となる
という効果がある。
【図1】本発明に係るディーゼル機関の排気浄化装置の
全体構成図
全体構成図
【図2】本発明の第1実施例に係る排気流量と係数との
関係を示す特性図
関係を示す特性図
【図3】本発明の第1実施例に係る排気流量と係数との
関係を示す特性図
関係を示す特性図
【図4】本発明の第1実施例に係る制御を説明するため
のフローチャート
のフローチャート
【図5】本発明の第2実施例に係る酸素濃度と係数との
関係を示す特性図
関係を示す特性図
【図6】本発明の第3実施例に係る排気温度と係数との
関係を示す特性図
関係を示す特性図
【図7】本発明の第3実施例に係る排気温度と係数との
関係を示す特性図
関係を示す特性図
【図8】本発明の第4実施例に係る再生インターバルと
係数の時間積分値との関係を示す特性図
係数の時間積分値との関係を示す特性図
10 排気通路 13 第1分岐通路 15 第2分岐通路 30 セラミック繊維チューブフィルタ 31 セラミック繊維チューブフィルタ 35 フィルタ部材 36 フィルタ部材 40 再生用ヒータ 41 再生用ヒータ 60 バタフライ弁 61 バタフライ弁 70 圧力センサ 80 コントロールユニット 81 機関回転数センサ 82 コントロールレバーセンサ
Claims (2)
- 【請求項1】 ディーゼル機関の排気通路を複数に分岐
し、 該分岐された各々の通路内に介装され、ディーゼル機関
から排出される微粒子を捕集するフィルタと、 前記各フィルタに堆積した微粒子を燃焼除去することに
より該フィルタを再生させる複数のヒータと、 各フィルタへの排気の流量を制御する流量制御手段と、 判断基準に基づいて前記フィルタの再生が必要であるか
否かを判断する再生判断手段と、 前記再生判断手段により前記フィルタの再生が必要であ
ると判断された場合には、前記排気流量制御手段により
当該フィルタへの排気流量を規制した状態で前記ヒータ
に通電するヒータ通電手段と、 を備えたディーゼル機関の排気浄化装置において、 再生されるフィルタに流入する排気の微粒子の昇温・燃
焼状態に関与する状態量を検出する検出手段と、 ヒータ通電手段により開始したヒータの通電を、前記検
出手段により検出された排気の状態量に基づいて予め定
めらている第1の係数の時間積分値が、微粒子が燃焼開
始温度に昇温する値として設定された第1の所定値とな
った後に、前記検出手段により検出された排気の状態量
に基づいて予め定められている第2の係数の時間積分値
が、微粒子の燃焼が終了する値として設定された第2の
所定値となったら終了させるように定めた通電時間設定
手段と、 を設けたことを特徴とするディーゼル機関の排気浄化装
置。 - 【請求項2】 ヒータ通電手段に係るヒータの通電が、
前記第1の係数の時間積分値が前記第1の所定値になる
以前に中断された場合には、前記フィルタに堆積した微
粒子の燃焼除去操作が不十分であると判断すると共に、
前記ヒータの通電が、前記第1の係数の時間積分値が前
記第1の所定値になった後の、前記第2の係数の時間積
分値が前記第2の所定値になる以前に中断された場合に
は、次回のフィルタ再生の要否を判断する再生判断手段
における判断基準を、前記第2の係数の時間積分値に応
じて変更することを特徴とする請求項1に記載のディー
ゼル機関の排気浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5184171A JPH0734858A (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | ディーゼル機関の排気浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5184171A JPH0734858A (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | ディーゼル機関の排気浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0734858A true JPH0734858A (ja) | 1995-02-03 |
Family
ID=16148612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5184171A Pending JPH0734858A (ja) | 1993-07-26 | 1993-07-26 | ディーゼル機関の排気浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0734858A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002544423A (ja) * | 1999-05-07 | 2002-12-24 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 排ガス後処理システムを備えた内燃機関の制御のための方法及び装置 |
US7104049B2 (en) * | 2003-03-25 | 2006-09-12 | Mitsubishi Fuso Truck & Bus | Exhaust gas purifying system and regeneration end determining method |
US20120186230A1 (en) * | 2011-01-25 | 2012-07-26 | Denso Corporation | Detection apparatus |
-
1993
- 1993-07-26 JP JP5184171A patent/JPH0734858A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002544423A (ja) * | 1999-05-07 | 2002-12-24 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 排ガス後処理システムを備えた内燃機関の制御のための方法及び装置 |
US7104049B2 (en) * | 2003-03-25 | 2006-09-12 | Mitsubishi Fuso Truck & Bus | Exhaust gas purifying system and regeneration end determining method |
US20120186230A1 (en) * | 2011-01-25 | 2012-07-26 | Denso Corporation | Detection apparatus |
JP2012154216A (ja) * | 2011-01-25 | 2012-08-16 | Denso Corp | 検出装置 |
US9297324B2 (en) | 2011-01-25 | 2016-03-29 | Denso Corporation | Detection apparatus |
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