JP3055272B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP3055272B2
JP3055272B2 JP03327449A JP32744991A JP3055272B2 JP 3055272 B2 JP3055272 B2 JP 3055272B2 JP 03327449 A JP03327449 A JP 03327449A JP 32744991 A JP32744991 A JP 32744991A JP 3055272 B2 JP3055272 B2 JP 3055272B2
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Nippon Soken Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関に設けられる排
気浄化装置に関し、特にパティキュレートを捕集するフ
ィルタを再生する際のパティキュレート燃え残りの成長
を抑えるようにした排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばディーゼル機関の排気中には排気
微粒子、即ちパティキュレートが多く含まれているた
め、機関の排気系にはこのパティキュレートを捕集する
ためのパティキュレートフィルタ(以下、フィルタと呼
ぶ)が装着されている。
【0003】ところで、このフィルタは、例えばセラミ
ック材に代表されるような耐熱材であってしかも通気性
のある材料から形成されており、使用に伴ってその内部
に蓄積されるパティキュレートの量が増えると通気性が
次第に損なわれ、捕集効率や機関出力も低下することに
なるため、パティキュレート捕集量に応じて再生されな
ければならない。
【0004】ここでこのフィルタ再生とは、フィルタ端
面近傍に設けた電気ヒータ等の加熱手段を加熱すること
によってパティキュレートに着火させて燃焼させること
により、再びフィルタの通気性を回復させることを意味
する。
【0005】ところで、このフィルタの再生時期は一般
に、機関回転数の積算値やフィルタ前後差圧の大きさに
よって判定されるが、いずれの場合においてもフィルタ
再生後のパティキュレート燃え残りがどの程度にあるか
知る必要がある。これは、例えばパティキュレート捕集
量に関係する機関回転数の積算値が所定値以上になった
フィルタ再生を実行するというような方法では、燃
え残り部では当然の事ながら通気抵抗が増大するため、
次のパティキュレート捕集期間では、燃え残りが無かっ
部分、即ち、再生を完了したフィルタ部分に多くのパ
ティキュレートが捕集されることとなり、次のフィルタ
再生時にはこの部分での発熱量が過大となって、フィル
タ溶損の問題が生じるからである。
【0006】また、フィルタ前後差圧が所定値以上
となった時フィルタ再生するという方法では、パテ
ィキュレート燃え残り部分が大きいと、それだけフィ
ルタ全体としての通気抵抗も増大することとな結果
次のパティキュレート捕集期間では、全パティキュレー
ト捕集量が、良好なフィルタ再生を実行し得るパティキ
ュレート捕集量より少なくても、判断基準となるフィル
前後差圧が所定値を超えてしまう可能性があり、
このような状態でフィルタ再生を行った場合、パテ
ィキュレート捕集量の少ないフィルタ部分においては充
分に火炎が伝播されず、再生ミスを起こしてしまう可能
性があるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的な排
気浄化装置のフィルタ再生時においては、パティキュレ
ートの火炎が伝播するように、加熱手段を配するフィル
タ端面側より他方のフィルタ端面に向かって排気ガスや
2次空気などの再生用ガスをフィルタ内に供給するよう
になっている。
【0008】図7は、フィルタ再生時、フィルタ内を
流動する再生用ガスの流速とフィルタ再生率の関係を示
すものであって、図では再生用ガスが流速V0 でフィル
タ内を流動する時、フィルタ再生率が最大となり、それ
以上或はそれ以下でも再生率は低下することを示してい
る。
【0009】従って、仮に燃え残りがないフィルタにお
いてその全断面積A0 (図8参照)を再生用ガスが流速
0 で流れるようにマッチングした場合、再生率100
%でない限りフィルタ外周にリング状にパティキュレー
燃え残りが生じ、それによって再生用ガスが流動可
能なフィルタ面積がBに減少すると、次のフィルタ再生
時において流動する再生用ガスの流速はV0 ・(A0
B)と増加することとなるので先に図7によって説明
したようにフィルタ再生率が低下することになる。
【0010】図9は、本願発明によってなされた実験
結果であるフィルタ再生回数とフィルタ再生率との関
係を示しており、また、図10はフィルタ再生回数の増
加に伴うパティキュレート燃え残り部分の変化を概略化
して示したものである。
【0011】図9から明らかなように、一般にフィルタ
はその再生度数に応じて徐々に1回当たりのフィルタ再
生率が低下する。これは図10に示すように、フィルタ
再生回数の増加に伴ってパティキュレートの燃え残り部
分が次第に増加する結果、先に図7を用いて説明したよ
うに、再生用ガスの流速が次第に増加するということの
悪循環によるものである。
【0012】以上のことから、パティキュレート捕集期
間において常に最適な量のパティキュレートがフィルタ
に捕集され、フィルタ再生時において最適な再生用ガス
流速を達成するためには、フィルタ再生前のパティキュ
レート捕集状況やフィルタ再生後のパティキュレート燃
え残り状況を検知し、次回のフィルタ再生時期や再生用
ガス流速を適正化して、パティキュレート燃え残りが成
長しないようにすることが好ましい。
【0013】本発明は以上の課題に鑑み、燃え残り領域
が拡大成長しないような排気浄化装置を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、内燃機関の排気系に設けられ
ティキュレートを捕集するフィルタを備えており、フィ
ルタ再生時加熱手段によって捕集されたパティキュレ
ートに着火して燃焼させると共にフィルタにフィルタ
再生用ガスを導入してパティキュレートを焼却する排気
浄化装置であって、フィルタの再生時のみならず再生後
にもフィルタ定量のガスを供給するガス供給手段と、
該ガス供給手段によって供給されたガスのフィルタ再生
後におけるフィルタ通過ガスの流速を演算する流速演算
手段と、算出されたガス流速によりフィルタ再生後のパ
ティキュレート残量を推定するパティキュレート残量推
定手段と、推定されたパティキュレート残量に応じて次
回のフィルタ再生条件を決定する再生制御手段を有す
る内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0015】また、本発明によれば、上記装置を更に改
良した形でフィルタ再生のみならずフィルタ再生前
び再生後においてもフィルタに定量のガスを供給するガ
ス供給手段と、該ガス供給手段によって供給されたガ
のフィルタ再生前及び再生後におけるフィルタ通過
流速を演算する流速演算手段と、演算されたガス流速に
よりフィルタ再生直前のパティキュレート捕集状態とフ
ィルタ再生後のパティキュレート残量とを推定するパテ
ィキュレート推定手段と、推定されたパティキュレート
捕集状態に応じて次のフィルタ再生条件を決定する再生
制御手段を有する内燃機関の排気浄化装置が提供され
る。
【0016】
【作用】フィルタ再生後フィルタ外周部にパティキュ
レートの燃え残りが生じると、定量のガス流量におい
フィルタにガスを流した場合、フィルタを通過するガ
流速は、パティキュレートが完全に消滅した場合の
流速に比べて、通過断面積の減少により増加する。本発
においてはこの流速変化によってフィルタ内のパテ
ィキュレート残量を推定し、次回のフィルタ再生特性
(再生時期)を適正化する。
【0017】また、フィルタ再生条件をより最適なもの
とするため、2回目以降のフィルタ再生前においても、
同様に定量のガスを供給して、その流速演算によってパ
ティキュレートの捕集状況を正確に知り、その後のフィ
ルタ再生条件(再生用ガス流量)を最適化する。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。本発明による排気浄化装置の概略的構成を示す図
1に関し、1はパティキュレートを捕集するフィルタ、
2はパティキュレート捕集時エンジン本体3からの排
気ガスをフィルタ1に導く排気管、また4はフィルタ再
生時排気ガスをフィルタ1より迂回させるバイパス管
である。
【0019】フィルタ1より排気の流れの上流側に
ける排気管2とバイパス管4の接続部近傍には、パティ
キュレート捕集時においてエンジン本体3からの排気ガ
スをフィルタ1に導くと共に、フィルタ再生時において
は排気ガスをバイパス管4に導いてフィルタ1を迂回さ
せる排気制御弁5が設けられており、この排気制御弁5
は制御回路(ECU)6によって作動制御される。
【0020】排気管2内部に配置される排気制御弁5と
フィルタ1との間には、フィルタ再生時パティキュレ
ート燃焼のための再生用ガス(例えば2次空気)をフィ
ルタ1の排気の流れの上流側(以下、上流側と呼ぶ)
から供給する電動エアポンプ7が設けられており、これ
はフィルタ1の上流側端面近傍に配置されるフィルタ加
熱手段としての電気ヒータ8と共に、バッテリ9より電
供給される。
【0021】また、電動エアポンプ7は、制御回路6に
よってフィルタ1に供給する再生用ガス流量が可変制御
されるようになっており、電気ヒータ8とバッテリ9と
の間には制御回路6によってヒータ通電をオンオフする
ヒータリレー10が設けられている。
【0022】更に、この実施例によれば、排気下流側の
フィルタ端面であってその中央近傍にはフィルタ1を通
過した再生用ガスの温度を検出する温度センサ11が設
けられ、そのアナログ信号は制御回路6に入力されるべ
く接続される。なお、ここで温度センサ11の位置を中
央近傍としたのは、フィルタ中央部フィルタ再生時
温度が高く、パティキュレート燃え残りが生成されにく
いという理由によるものである(フィルタ外周部は外部
への熱放散により燃え残りが発生し易い)。
【0023】ところで、フィルタ1が再生処理を必要と
しているか否かの判定には、前述したようにエンジン回
転数の積算値を見る方法と、フィルタ前後差圧を見
る方法が一般的である。従って、制御回路6の入力側に
は、上記温度センサ11の信号に加えて、図示しないエ
ンジン回転数センサ(又はフィルタ前後に配置される排
気圧力センサ)等からの信号が入力される。なお、制御
回路6にはこの他に現在のエンジン運転状態を示す各種
信号が入力されるが、本発明においては直接関係しない
ため、これらを省略する。
【0024】そして制御回路6はこれら各種センサから
得られた運転情報に基づいてエンジン制御をしたり、フ
ィルタ1に関してフィルタ再生時期を判断したり、更に
以下に説明するこの実施例の特徴であるフィルタ再生処
理を実行する。
【0025】以下、図2を参照してこの実施例における
排気浄化装置の作動を説明する。図2は、下段にフィル
タ再生時の電気ヒータ8の通電時期、上段に温度センサ
11によって測定されるフィルタ下流端中央部近傍の温
度変化を示すものである。
【0026】例えば制御回路6によって演算されたエン
ジン回転数積算値、或はフィルタ前後差圧がフィル
再生基準となる所定値に到達し、現在フィルタ再
生時期と判定された時は、制御回路6はヒータリレー1
0の駆動信号を出力して、電気ヒータ8に通電開始(図
2の地点a)すると共に、ほぼ時を同じくして電動エア
ポンプ7を作動させて、フィルタ1再生用ガス(空
気)を供給する(厳密には、電気ヒータ昇温のために
エアポンプ作動は若干遅延される)。
【0027】電気ヒータ8の加熱によってパティキュレ
ートが着火し、その火炎がフィルタ下流側へ伝播する
ことによりフィルタ再生が進行すると、温度センサ1
1によって検出されるフィルタ下流端面中央部近傍の温
度Tは、図2上段に示すように徐々に上昇し、パティ
キュレート燃焼が終了すると次第に下降することにな
る(なおパティキュレートの燃焼が終了した時点で
既に電気ヒータ8への通電は停止されている)。
【0028】そしてこの温度センサ11によって検出さ
れる温度Tが、予め定められた第1の設定温度T1 以下
となったならば、制御回路6はフィルタ再生が終了した
と判断し、電動エアポンプ7の作動が続行されている状
態で再度、電気ヒータ8に通電される。
【0029】この結果、エアポンプ7から供給されたガ
スは電気ヒータ8によって加熱されるので、温度センサ
11によって検出されるフィルタ端面近傍の温度Tは再
び上昇することとなり、それによって第2の設定温度T
2 に到達する。そしてこの時、制御回路6において
は、2回目の電気ヒータ8への通電開始(図2地点b)
から第2設定温度T2 への到達(図2地点c)までに要
した時間tが計測され、得られたこの時間情報をもとに
してフィルタ1を通過するガ流速、ひいてはパテ
ィキュレート残量を推定する(流速演算手段、パティキ
ュレート残量推定手段)。
【0030】以下、この実施例による排気浄化装置にお
けるパティキュレート残量の推定のためのベースとなる
上記所要時間t、ガス流速、及びパティキュレート残量
の相互関係を図3及び図4を参照して説明する。
【0031】図3は、パティキュレートが完全に除去さ
れた図1と同型式・同容量のフィルタを使用して、同じ
ようにヒータ通電しながらガス供給するという条件
下で、ガス流速Vを変化させ、第1設定温度T1
ら第2設定温度T2 までに要した時間tを測定した結果
示す実験データである。
【0032】この図から明らかなように、ガス流速Vを
1 からV2 ,V3 へと徐々に高めていくと、温度T2
までの所要時間tはt1 >t2 >t3 へと次第に短くな
る。これはガス流速Vが高いほど、伝熱速度が高くなっ
高温ガスの温度センサ11までの到達時間が短縮され
ることに起因している。従って、このように予め実験に
よって求められたデータに基づいて流速Vと温度tの関
係式、或はマップを制御回路6のメモリ(図示せず)に
記憶しておくことによって、測定された所要時間tより
補間法等によって実際のガス流速Vを求めることが可能
となる(流速演算手段)。
【0033】次に図4は、単位時間内にフィルタ1
給されるガスの流速Qが一定という条件の下で、フィル
タ再生率(再生前のパティキュレート量に対する焼却さ
れたパティキュレート量百分率)を変化させ、その
夫々に対応する温度センサ取り付け位置におけるガス
流速Vを測定し、結果をグラフ化したものである。この
図は、フィルタ再生率が低くなれば、それだけガスを通
させることのできるフィルタ断面積が小さくなるた
フィルタ下流端面中央部におけるガス流速V
が高くなることを表している。
【0034】従って、これも図3と同様に予め実験によ
って求められたデータに基づいて流速Vとフィルタ再生
率の関係式、或はマップを制御回路6のメモリに記憶し
ておけば、先の演算処理によって求められたガス流速V
から前回のフィルタ再生処理によるフィルタ再生率を推
定することが可能となる(パティキュレート残量推定手
段)。
【0035】以上のようにしてフィルタ再生率、換言す
ればパティキュレート残量(燃え残り範囲)が推定され
たならば、この実施例ではこのようなフィルタ再生情報
に基づいて次回のフィルタ再生条件(フィルタ再生時
期)が適正化される。
【0036】のフィルタ再生時期の設定に関して言え
フィルタのパティキュレート燃え残り部分において
は通気性が損なわれているために、次のパティキュレー
ト捕集期間では殆ど捕集が行われないので、推定された
再生率に概ね対応する限られたフィルタ部分においての
パティキュレート捕集が実行されることとなる。従
ってフィルタとしてはそれだけ容量が少なくなってい
るのと同じであるから、このパティキュレート捕集可能
領域での捕集量が適正な値となるようにフィルタ再生時
期を決定する(再生制御手段)。
【0037】えば毎回一定量のパティキュレートを
捕集しようとするエンジン回転数積算方式においては、
仮にフィルタ全容積をC、目標とするパティキュレート
捕集量をフィルタ1リットル当たりAグラムとするなら
ば、燃え残り範囲を差し引いたフィルタ容積α・C
(α:再生率)での捕集量がこの値Aを維持するよう
に、予め記憶されているエンジン回転数積算値Nsをそ
の割合で少なくする(演算された積算値N=Ns・α/
100;なお、実際には燃え残り部分における補集
0ではないため、補正が必要である)。
【0038】ところで、以上説明した本発明の実施例
は、フィルタ再生後のパティキュレート残量をガス流速
より推定して、次回のフィルタ再生条件を決定するもの
であるが、フィルタ再生後の運転状態が極端に通常時と
は異なるような場合(例えば高速走行、山間走行な
ど)、排気ガスの温度や慣性の違いによってパティキュ
レートの捕集パターンが通常とは異なってきて、再生後
のパティキュレート残量からの再生条件捕正だけでは実
際に捕集されたパティキュレートの量が目標値とは異な
ってくる場合もある。
【0039】図5は、先の実施例をより現実的なものと
するため、フィルタの再生処理2回目以降の再生に対し
ては、再生直前のパティキュレート捕集状況を知ること
で、来るべきフィルタ再生処理条件(再生用ガス流
量)を最高のフィルタ再生率が得られるようにした、本
発明による第2実施例の装置作動を説明するための
のである。
【0040】即ち、この実施例によれば、パティキュレ
ートを燃焼するフィルタ再生処理に先立って、まず装置
を図1のようにして一定流量のガスをフィルタ1流す
(ガス供給手段)と共に、電気ヒータ8に所定時間t′
通電する。そして温度センサ11によって所定温度T3
(又はピーク温度)が検出されるまでの所要時間tp
(tpは加熱開始からでも加熱終了からでもどちらでも
良い。)を計測し、フィルタ内を通過するガスの流速を
求め、フィルタ再生直前のパティキュレート捕集状態を
推定する(パティキュレート推定手段)。
【0041】即ち、このフィルタ再生直前のパティキュ
レート捕集状態の推定とは、前回の再生時のパティキュ
レート燃え残り範囲を除くフィルタ部分に、どのくらい
の量のパティキュレートが捕集されたのかを推定するも
のであって、例えば一定流量のガス供給の下でガス流速
を演算し、これを予め定められた標準値と比較すること
で、実際のパティキュレート捕集量を推定し、電動エア
ポンプ7への供給電力を制御して、フィルタ再生時
最高のフィルタ再生率が得られるようなガス流量Qによ
てフィルタ再生を行うものである。なおこの実施例
においても、フィルタ再生後は先の実施例同様、パ
ティキュレート残量を検出するためのガス流速演算を実
行し、次のフィルタ再生時期の補正処理が実行される。
【0042】このように本実施例によれば、再生前のパ
ティキュレート捕集状態を直接検知することで、それま
での運転履歴に関係なく、より現実に近い捕集状態を推
定することができ、これに対応して最適な再生ガス流
によって再生を実行すれば、溶損や着火ミスがなく
かつパティキュレート燃え残り範囲を成長させないよう
な再生処理を達成することが可能となる。
【0043】ところで、以上説明した本発明の2つの実
施例に関連して、フィルタ再生前後の再加熱は、パティ
キュレート燃焼のためのものではないために、必ずしも
再生時と同じ電力を以て発熱する必要はない。図6は、
以上のことを踏まえて、上述した実施例を更に発展させ
た本発明の第3実施例であって、電気ヒータ周りの配線
図である。なおこの実施例において、先の実施例と同
一の構成要素に関しては同一参照番号を付してある。
【0044】この実施例によれば、フィルタ再生時
気ヒータ8への通電を掌るヒータリレー10に加えて、
フィルタ再生後のヒータ再加熱用としてもう1つのヒー
タリレー12が設けられる。このヒータリレー12に
は、上述した目的のために例えば抵抗に代表される電圧
降下手段13が接続され、再加熱時には制御回路6のリ
レー駆動によって、バッテリ9から定電圧回路14、電
圧降下手段13、ヒータリレー12、電気ヒータ8へと
電流が流れる回路ができ、その抵抗増による電流減少に
よって再生時よりも少ない電力供給量で電気ヒータ8を
発熱さることが可能となる。また、図11は本発明の
第1実施例の変形例を示すもので、図2に示した実施例
では設定温度T2 を判定基準としたが、第3実施例では
所定時間の電気ヒータ通電によってピーク温度に達する
までの時間tを計測することにより判定を行っても良
い。
【0045】以上本発明の実施例を、フィルタ再加熱
によるフィルタ端面温度変化を計測することによっ
ス流速を演算する2つの実施例代表して説明した
が、当然のこととして、温度センサの代わりに流速セン
サを設け、それによって検出されフィルタ再生前後の
ガス流速からパティキュレート捕集状態及び燃え残り
量(燃え残り範囲)を直接推定するようにしても良
い。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によ
れば、フィルタ再生前後において演算されたガス流速
からフィルタ再生前後のパティキュレート捕集状態及び
燃え残り範囲を検知して、それを来たるべきフィルタ
生時における再生条件(再生時期、再生用ガス流量)に
フィードバックすることによって、常に最適な量のパテ
ィキュレートをフィルタに堆積させることができ、
、再生時においてはフィルタ再生率を最大ならしめる
ような再生用ガス流速においてパティキュレート燃焼
させることができるため、パティキュレート燃え残り
を成長させないで、常に良好なフィルタ再生を続行する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による排気浄化装置の概略
的構成図である。
【図2】図1の排気浄化装置の作動を示し、下段にフィ
ルタ再生時及び再生後の電気ヒータの通電時期、上段に
温度センサによって測定されるフィルタ下流端中央部近
傍の温度変化を示す図である。
【図3】所定温度到達した時までのガス流速と所要時
間との関係を示す図である。
【図4】一定のガス供給量において、ガ流速を変
させた時の流速とフィルタ再生率との関係を示す図で
ある。
【図5】再生直前のフィルタにおけるパティキュレート
の捕集状態を推測するための本発明の第2実施例を説明
する排気浄化装置の作動を示す図である。
【図6】本発明の第3実施例を説明するための電気ヒー
タ周りの概略的配線図である。
【図7】フィルタ再生時の再生用ガス流速とフィルタ再
生率との関係を示した図である。
【図8】パティキュレート燃え残りを生じた状態の
ィルタ断面と端面を示した図である。
【図9】従来の排気浄化装置におけるフィルタ再生回
数と再生率の関係を示した図である。
【図10】フィルタ再生回数増加に対応したパティキ
ュレート燃え残り範囲の変化を示した図である。
【図11】図2に示した実施例とは異なる本発明の別
実施例による排気浄化装置の作動を示す図である。
【符号の説明】
1…フィルタ 3…エンジン本体 6…制御回路 7…電動エアポンプ 8…電気ヒータ 11…温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−71511(JP,A) 特開 平4−164112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/02 301 - 341

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気系に設けられパティキ
    ュレートを捕集するフィルタを備えており、フィルタ
    再生時、加熱手段によって捕集されたパティキュレー
    トに着火して燃焼させると共にフィルタフィルタ再
    生用ガスを導入することによってパティキュレートを焼
    却する排気浄化装置であって、 フィルタの再生時のみならず再生後にもフィルタ定量
    のガスを供給するためのガス供給手段と、該ガス供給手
    段によって供給されたガスのフィルタ再生後におけるフ
    ィルタ通過の流速を演算する流速演算手段と、算出
    れたガス流速に基づいてフィルタ再生後のパティキュレ
    ート残量を推定するパティキュレート残量推定手段と、
    推定されたパティキュレート残量に応じて次回のフィル
    タ再生条件を決定する再生制御手段を有することを特
    徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の排気系に設けられパティキ
    ュレートを捕集するフィルタを備えており、フィルタ
    再生時、加熱手段によって捕集されたパティキュレー
    トに着火して燃焼させると共にフィルタフィルタ再
    生用ガスを導入することによってパティキュレートを焼
    却する排気浄化装置であって、 フィルタの再生時のみならず再生前及び再生後にフィ
    ルタ定量のガスを供給するためのガス供給手段と、該
    ガス供給手段によって供給されたガスのフィルタ再生前
    及び再生後におけるフィルタ通過の流速を演算する流
    速演算手段と、算出されたガス流速に基づいてフィルタ
    再生直前のパティキュレート捕集状態とフィルタ再生後
    のパティキュレート残量とを推定するパティキュレート
    推定手段と、推定されたパティキュレート捕集状態に応
    じて次のフィルタ再生条件を決定する再生制御手段
    有することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 ガスの供給時に同時にフィルタに設け
    られた加熱手段が作動されることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 更にフィルタ端面近傍温度を検出する温
    度検出手段を有しており、上記流速演算手段は、加熱手
    作動によって上昇するフィルタ端面近傍温度
    定温度到達する時までの所要時間に基づいて上記フィ
    ルタ通過するガスの流速を求めることを特徴とする請
    求項3に記載の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 フィルタ再生前又は再生後の加熱時に
    おける上記加熱手段の発熱量は、フィルタ再生時にお
    ける上記加熱手段の発熱量より小さく設定されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の排気浄化装置。
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