JPH0658137A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
内燃機関の排気浄化装置Info
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- JPH0658137A JPH0658137A JP4210367A JP21036792A JPH0658137A JP H0658137 A JPH0658137 A JP H0658137A JP 4210367 A JP4210367 A JP 4210367A JP 21036792 A JP21036792 A JP 21036792A JP H0658137 A JPH0658137 A JP H0658137A
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- Japan
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- regeneration
- temperature
- particulates
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 パティキュレートを捕集するフィルタの再生
時期を適正化する。 【構成】 ディーゼルエンジン等の排気中に含まれる微
粒子(パティキュレート)を捕集するために排気通路に
設けられるフィルタは、パティキュレートが堆積すると
通気抵抗が増大するので、一端に設けた加熱手段によっ
てパティキュレートに点火して燃焼させることによりフ
ィルタを再生するが、燃え残り量に応じて次回の再生時
期を適正に決定しないと、フィルタの熱損傷や再生ミス
等を起こす。本発明者等は、再生中のフィルタの外周部
後端の最高温度Temaxとフィルタの再生率η、従っ
てパティキュレートの燃え残り量との間に強い相関関係
のあることを発見し、該温度を検出することによって適
正な次回再生開始時期を決定するようにした。
時期を適正化する。 【構成】 ディーゼルエンジン等の排気中に含まれる微
粒子(パティキュレート)を捕集するために排気通路に
設けられるフィルタは、パティキュレートが堆積すると
通気抵抗が増大するので、一端に設けた加熱手段によっ
てパティキュレートに点火して燃焼させることによりフ
ィルタを再生するが、燃え残り量に応じて次回の再生時
期を適正に決定しないと、フィルタの熱損傷や再生ミス
等を起こす。本発明者等は、再生中のフィルタの外周部
後端の最高温度Temaxとフィルタの再生率η、従っ
てパティキュレートの燃え残り量との間に強い相関関係
のあることを発見し、該温度を検出することによって適
正な次回再生開始時期を決定するようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関に設けられる排
気浄化装置に係り、特に、パティキュレートを捕集した
フィルタを再生した後に再生率を測定し、それに応じて
次回再生時に最適な条件で再生を行うようにした排気浄
化装置に関する。
気浄化装置に係り、特に、パティキュレートを捕集した
フィルタを再生した後に再生率を測定し、それに応じて
次回再生時に最適な条件で再生を行うようにした排気浄
化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばディーゼル機関の排気中には排気
微粒子、即ちパティキュレートが多く含まれているた
め、機関の排気系にはこのパティキュレートを捕集する
ためのパティキュレートフィルタ(以下、フィルタと呼
ぶ)が装着されている。
微粒子、即ちパティキュレートが多く含まれているた
め、機関の排気系にはこのパティキュレートを捕集する
ためのパティキュレートフィルタ(以下、フィルタと呼
ぶ)が装着されている。
【0003】このフィルタは、例えばセラミック材に代
表されるような耐熱材であってしかも通気性のある材料
から形成されており、使用に伴ってその内部に蓄積され
るパティキュレートの量が増えると通気性が次第に損な
われ、捕集効率や機関出力も低下することになるため、
パティキュレートの捕集量に応じて定期的に再生されな
ければならない。
表されるような耐熱材であってしかも通気性のある材料
から形成されており、使用に伴ってその内部に蓄積され
るパティキュレートの量が増えると通気性が次第に損な
われ、捕集効率や機関出力も低下することになるため、
パティキュレートの捕集量に応じて定期的に再生されな
ければならない。
【0004】このフィルタ再生とは、フィルタ端面近傍
に設けた電気ヒータ等の加熱手段を加熱することにより
パティキュレートに着火して燃焼させ、再びフィルタの
通気性を回復することを意味する。
に設けた電気ヒータ等の加熱手段を加熱することにより
パティキュレートに着火して燃焼させ、再びフィルタの
通気性を回復することを意味する。
【0005】フィルタの再生時期は一般に、機関回転数
の積算値やフィルタの前後差圧の大きさによって判定さ
れるが、いずれの場合においてもフィルタ再生後のパテ
ィキュレートの燃え残りがどの程度にあるかを知る必要
がある。これは、パティキュレートの捕集量に関係する
機関回転数の積算値が所定値以上になったことを検知し
てフィルタの再生を実行するような場合に、燃え残りの
多い部分では通気抵抗が大きいため、次のパティキュレ
ート捕集期間においては、再生が進んで燃え残りが無か
ったフィルタの部分に多量の排気ガスが流れて多くのパ
ティキュレートが捕集されることとなり、次のフィルタ
再生時にはこの部分での発熱量が過大となって、フィル
タが溶損するというような問題が生じるからである。
の積算値やフィルタの前後差圧の大きさによって判定さ
れるが、いずれの場合においてもフィルタ再生後のパテ
ィキュレートの燃え残りがどの程度にあるかを知る必要
がある。これは、パティキュレートの捕集量に関係する
機関回転数の積算値が所定値以上になったことを検知し
てフィルタの再生を実行するような場合に、燃え残りの
多い部分では通気抵抗が大きいため、次のパティキュレ
ート捕集期間においては、再生が進んで燃え残りが無か
ったフィルタの部分に多量の排気ガスが流れて多くのパ
ティキュレートが捕集されることとなり、次のフィルタ
再生時にはこの部分での発熱量が過大となって、フィル
タが溶損するというような問題が生じるからである。
【0006】また、フィルタの前後差圧が所定値以上と
なったことを検知してフィルタを再生する場合では、パ
ティキュレートの燃え残り部分が大きいと、それだけフ
ィルタ全体としての通気抵抗も大きくなり、その結果、
次のパティキュレート捕集期間では、パティキュレート
捕集量の総量が、良好なフィルタ再生を実行し得るパテ
ィキュレート捕集量より少なくても、判断基準となるフ
ィルタ前後の差圧が所定値を超えてしまう可能性があ
り、このような状態でフィルタ再生を行った場合には、
パティキュレート捕集量の少ないフィルタ部分において
は充分に火炎が伝播されず、再生ミスを起こしてしまう
可能性があるからである。
なったことを検知してフィルタを再生する場合では、パ
ティキュレートの燃え残り部分が大きいと、それだけフ
ィルタ全体としての通気抵抗も大きくなり、その結果、
次のパティキュレート捕集期間では、パティキュレート
捕集量の総量が、良好なフィルタ再生を実行し得るパテ
ィキュレート捕集量より少なくても、判断基準となるフ
ィルタ前後の差圧が所定値を超えてしまう可能性があ
り、このような状態でフィルタ再生を行った場合には、
パティキュレート捕集量の少ないフィルタ部分において
は充分に火炎が伝播されず、再生ミスを起こしてしまう
可能性があるからである。
【0007】なお、この種の一般的な排気浄化装置のフ
ィルタ再生時においては、パティキュレートの火炎がフ
ィルタ内を伝播するように、加熱手段を配置したフィル
タの一端面側より他方の端面に向かって、排気ガスや2
次空気などの再生用ガスをフィルタ内に供給するように
なっている。
ィルタ再生時においては、パティキュレートの火炎がフ
ィルタ内を伝播するように、加熱手段を配置したフィル
タの一端面側より他方の端面に向かって、排気ガスや2
次空気などの再生用ガスをフィルタ内に供給するように
なっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、捕集フィル
タの再生時において、堆積した微粒子の重量と、再生時
の燃焼温度および再生率(堆積微粒子のうちの燃焼除去
された微粒子の割合)との間には、強い相関関係がある
ことが本発明者等の実験によって確認された。
タの再生時において、堆積した微粒子の重量と、再生時
の燃焼温度および再生率(堆積微粒子のうちの燃焼除去
された微粒子の割合)との間には、強い相関関係がある
ことが本発明者等の実験によって確認された。
【0009】即ち、微粒子堆積重量が多くなると、再生
時の燃焼温度が高くなり、それに応じて再生率も高くな
る。実験に使用した捕集フィルタ(φ140mm、容積2
リットル、セル数150)では、容積1リットル当りの
微粒子堆積重量が12g程度で、微粒子は捕集フィルタ
の周辺部までよく燃えて再生率が100%にも達する
が、熱のこもり易い捕集フィルタの中心部では燃焼温度
が1000℃を越えて、捕集フィルタに熱損傷が生じ
た。
時の燃焼温度が高くなり、それに応じて再生率も高くな
る。実験に使用した捕集フィルタ(φ140mm、容積2
リットル、セル数150)では、容積1リットル当りの
微粒子堆積重量が12g程度で、微粒子は捕集フィルタ
の周辺部までよく燃えて再生率が100%にも達する
が、熱のこもり易い捕集フィルタの中心部では燃焼温度
が1000℃を越えて、捕集フィルタに熱損傷が生じ
た。
【0010】そこで、捕集フィルタの中心部の温度を熱
損傷が起こりにくい最高温度900℃に抑えるべく、容
積1リットル当りの微粒子堆積重量を7g程度にする
と、熱が逃げ易いフィルタの周辺部では燃焼温度が微粒
子が着火するのに必要な最低温度600℃以下にまで下
がって、図6に示すようにフィルタの周辺部に微粒子の
燃え残りが生じることが確認された。
損傷が起こりにくい最高温度900℃に抑えるべく、容
積1リットル当りの微粒子堆積重量を7g程度にする
と、熱が逃げ易いフィルタの周辺部では燃焼温度が微粒
子が着火するのに必要な最低温度600℃以下にまで下
がって、図6に示すようにフィルタの周辺部に微粒子の
燃え残りが生じることが確認された。
【0011】そこで本発明は、フィルタの再生時に再生
率を可及的正確に推定することにより、次回の再生時期
に再生燃焼を最適な条件で行うことができるような排気
浄化装置を提供することを目的とする。
率を可及的正確に推定することにより、次回の再生時期
に再生燃焼を最適な条件で行うことができるような排気
浄化装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】発明者等は図2に示すよ
うにフィルタの中心部と外周部の後端近傍に測温体を設
けて、温度を測定しながらフィルタの再生を行なった。
その結果、図3に示されるように再生率の高い場合に
は、フィルタ中心部の温度Tcの最大値Tcmaxは8
00℃程度、フィルタ外周部後端近傍の温度Teの最大
値Temaxもパティキュレートの着火温度の600℃
を越えるものであった。
うにフィルタの中心部と外周部の後端近傍に測温体を設
けて、温度を測定しながらフィルタの再生を行なった。
その結果、図3に示されるように再生率の高い場合に
は、フィルタ中心部の温度Tcの最大値Tcmaxは8
00℃程度、フィルタ外周部後端近傍の温度Teの最大
値Temaxもパティキュレートの着火温度の600℃
を越えるものであった。
【0013】一方、再生率の低い場合には、図4に示さ
れるように中心部の最高温度Tcmaxは図3のTcm
axと殆ど変わらないが、外周部後端近傍の最高温度で
あるTemaxは、フィルタの容器を介して熱が逃げる
ために、パティキュレートの着火温度の600℃以下ま
で低下し、それによって図6に示すようにフィルタの周
辺部にパティキュレートの燃え残りを生じた。これらの
ことからフィルタの外周部後端近傍の温度Teと再生率
ηとの間には相関関係があるのではないかと考え、この
関係についてまとめた結果、図5に示されるように、フ
ィルタ外周部後端の最高温度Temaxとパティキュレ
ートの燃え残り量、即ち再生率ηとの間に強い相関関係
があることがわかった。即ち、この事実から、フィルタ
の外周部後端近傍の温度Teを測定することによって再
生率ηをかなり正確に推定することができることが判っ
たのである。
れるように中心部の最高温度Tcmaxは図3のTcm
axと殆ど変わらないが、外周部後端近傍の最高温度で
あるTemaxは、フィルタの容器を介して熱が逃げる
ために、パティキュレートの着火温度の600℃以下ま
で低下し、それによって図6に示すようにフィルタの周
辺部にパティキュレートの燃え残りを生じた。これらの
ことからフィルタの外周部後端近傍の温度Teと再生率
ηとの間には相関関係があるのではないかと考え、この
関係についてまとめた結果、図5に示されるように、フ
ィルタ外周部後端の最高温度Temaxとパティキュレ
ートの燃え残り量、即ち再生率ηとの間に強い相関関係
があることがわかった。即ち、この事実から、フィルタ
の外周部後端近傍の温度Teを測定することによって再
生率ηをかなり正確に推定することができることが判っ
たのである。
【0014】そこで、本発明によれば、内燃機関の排気
系に設けられてパティキュレートを捕集するフィルタを
備え、フィルタの再生時に加熱手段によって捕集された
パティキュレートに着火すると共に、フィルタにフィル
タ再生用ガスを導入してパティキュレートを焼却する排
気浄化装置であって、フィルタの外周部の後端面近傍に
測温手段を設け、この測温手段からの信号に基づいて再
生率を演算する演算手段と、この演算結果から次回の再
生時期を決定するための制御手段を備えていることを特
徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供される。
系に設けられてパティキュレートを捕集するフィルタを
備え、フィルタの再生時に加熱手段によって捕集された
パティキュレートに着火すると共に、フィルタにフィル
タ再生用ガスを導入してパティキュレートを焼却する排
気浄化装置であって、フィルタの外周部の後端面近傍に
測温手段を設け、この測温手段からの信号に基づいて再
生率を演算する演算手段と、この演算結果から次回の再
生時期を決定するための制御手段を備えていることを特
徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供される。
【0015】
【作用】捕集フィルタの再生時において、フィルタの外
周部後端の温度が低い場合にはパティキュレートの燃え
残りが発生するが、この温度はパティキュレートの燃え
残り量、従って再生率と大きな相関関係を持っている。
本発明は、新たに見出されたこの性質を利用して、フィ
ルタの外周部後端近傍の温度を検出することによって、
その検出値の最大値からフィルタの再生率を推定し、次
回の再生時期を適正化する。
周部後端の温度が低い場合にはパティキュレートの燃え
残りが発生するが、この温度はパティキュレートの燃え
残り量、従って再生率と大きな相関関係を持っている。
本発明は、新たに見出されたこの性質を利用して、フィ
ルタの外周部後端近傍の温度を検出することによって、
その検出値の最大値からフィルタの再生率を推定し、次
回の再生時期を適正化する。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。本発明による排気浄化装置の概略的構成を示す図
1において、1はパティキュレートを捕集するフィル
タ、2はパティキュレート捕集時にエンジン本体3から
の排気ガスをフィルタ1に導く排気管、また4はフィル
タ再生時に排気ガスをフィルタ1より迂回させるバイパ
ス管である。
する。本発明による排気浄化装置の概略的構成を示す図
1において、1はパティキュレートを捕集するフィル
タ、2はパティキュレート捕集時にエンジン本体3から
の排気ガスをフィルタ1に導く排気管、また4はフィル
タ再生時に排気ガスをフィルタ1より迂回させるバイパ
ス管である。
【0017】フィルタ1より排気上流側において、排気
管2とバイパス管4の接続部近傍には、パティキュレー
ト捕集時においてエンジン本体3からの排気ガスをフィ
ルタ1に導くと共に、フィルタ再生時においては排気ガ
スをバイパス管4に導きフィルタ1を迂回させる排気制
御弁5が設けられており、この排気制御弁5は制御装置
(ECU)6によって作動制御される。
管2とバイパス管4の接続部近傍には、パティキュレー
ト捕集時においてエンジン本体3からの排気ガスをフィ
ルタ1に導くと共に、フィルタ再生時においては排気ガ
スをバイパス管4に導きフィルタ1を迂回させる排気制
御弁5が設けられており、この排気制御弁5は制御装置
(ECU)6によって作動制御される。
【0018】排気管2に配置された排気制御弁5とフィ
ルタ1との間には、フィルタ再生時にパティキュレート
燃焼のための再生用ガス(例えば2次空気)をフィルタ
1の排気上流側(以下、上流側と呼ぶ)に供給する電動
エアポンプ7が設けられており、これはフィルタ1の上
流側端面近傍に配置されるフィルタ加熱手段としての電
気ヒータ8と共に、バッテリ9より電力供給される。
ルタ1との間には、フィルタ再生時にパティキュレート
燃焼のための再生用ガス(例えば2次空気)をフィルタ
1の排気上流側(以下、上流側と呼ぶ)に供給する電動
エアポンプ7が設けられており、これはフィルタ1の上
流側端面近傍に配置されるフィルタ加熱手段としての電
気ヒータ8と共に、バッテリ9より電力供給される。
【0019】また、電動エアポンプ7によってフィルタ
1に供給される再生用ガスの流量は、制御装置6によっ
て可変制御されるようになっており、電気ヒータ8とバ
ッテリ9との間には制御装置6によってヒータ通電をオ
ンオフするヒータリレー10が設けられている。
1に供給される再生用ガスの流量は、制御装置6によっ
て可変制御されるようになっており、電気ヒータ8とバ
ッテリ9との間には制御装置6によってヒータ通電をオ
ンオフするヒータリレー10が設けられている。
【0020】更に本実施例によれば、フィルタ1の外周
部の後端近傍にフィルタ再生時の温度を検出する温度セ
ンサ11が設けられ、そのアナログ信号は制御装置6に
入力されるべく接続される。なお、ここで温度センサ1
1の温度検出装置をフィルタ外周部後端としたのは、こ
の部分の最高温度が再生率と大きな相関があるからであ
る。
部の後端近傍にフィルタ再生時の温度を検出する温度セ
ンサ11が設けられ、そのアナログ信号は制御装置6に
入力されるべく接続される。なお、ここで温度センサ1
1の温度検出装置をフィルタ外周部後端としたのは、こ
の部分の最高温度が再生率と大きな相関があるからであ
る。
【0021】ところで、フィルタ1が再生処理を必要と
しているか否かの判定方法としては、前述したようにエ
ンジン回転数の積算値を見る方法と、フィルタ前後差圧
を見る方法が一般的である。従って、制御装置6の入力
側には、上記温度センサ11の信号に加えて、図示しな
いエンジン回転数センサ又はフィルタ前後に配置された
図示しない排気圧力センサ等からの信号が入力される。
なお、制御装置6には、これらの他にも現在のエンジン
運転状態を示す各種信号が入力されるが、本発明とは直
接に関係がないため、これらについての説明は省略す
る。そして、制御装置6はこれら各種センサから得られ
た運転情報に基づいてエンジン制御をしたり、フィルタ
1についてはフィルタ再生時期を判断したり、更に以下
に記述する本実施例の特徴であるフィルタ再生処理を実
行する。
しているか否かの判定方法としては、前述したようにエ
ンジン回転数の積算値を見る方法と、フィルタ前後差圧
を見る方法が一般的である。従って、制御装置6の入力
側には、上記温度センサ11の信号に加えて、図示しな
いエンジン回転数センサ又はフィルタ前後に配置された
図示しない排気圧力センサ等からの信号が入力される。
なお、制御装置6には、これらの他にも現在のエンジン
運転状態を示す各種信号が入力されるが、本発明とは直
接に関係がないため、これらについての説明は省略す
る。そして、制御装置6はこれら各種センサから得られ
た運転情報に基づいてエンジン制御をしたり、フィルタ
1についてはフィルタ再生時期を判断したり、更に以下
に記述する本実施例の特徴であるフィルタ再生処理を実
行する。
【0022】エンジンの運転を継続し、フィルタ1によ
って排気ガス中のパティキュレートを捕集している状態
で、制御装置6によって演算されたエンジン本体3の回
転数積算値、或はフィルタ1の前後差圧がフィルタ再生
開始時期の基準となる所定値に到達し、現在フィルタ再
生時期と判定されたならば、制御装置6はヒータリレー
10の駆動信号を出力して、電気ヒータ8に通電開始す
ると共に、ほぼ時を同じくして電動エアポンプ7を作動
させて、フィルタ1に再生用ガス(空気)を供給する
(厳密には、電気ヒータ昇温のためにエアポンプ7の作
動は若干遅延される。)。電気ヒータ8の加熱によって
フィルタ1に堆積しているパティキュレートに着火し、
その火炎がフィルタ1の下流側へ伝播することによって
フィルタ1の再生が進行する。その結果、温度センサ1
1によって検出されるフィルタ1の外周部後端近傍の温
度は徐々に上昇し、堆積していたパティキュレートの燃
焼が終了すると次第に下降することになる。(なお、こ
の時点では、既に電気ヒータ8への通電は停止されてい
る。)
って排気ガス中のパティキュレートを捕集している状態
で、制御装置6によって演算されたエンジン本体3の回
転数積算値、或はフィルタ1の前後差圧がフィルタ再生
開始時期の基準となる所定値に到達し、現在フィルタ再
生時期と判定されたならば、制御装置6はヒータリレー
10の駆動信号を出力して、電気ヒータ8に通電開始す
ると共に、ほぼ時を同じくして電動エアポンプ7を作動
させて、フィルタ1に再生用ガス(空気)を供給する
(厳密には、電気ヒータ昇温のためにエアポンプ7の作
動は若干遅延される。)。電気ヒータ8の加熱によって
フィルタ1に堆積しているパティキュレートに着火し、
その火炎がフィルタ1の下流側へ伝播することによって
フィルタ1の再生が進行する。その結果、温度センサ1
1によって検出されるフィルタ1の外周部後端近傍の温
度は徐々に上昇し、堆積していたパティキュレートの燃
焼が終了すると次第に下降することになる。(なお、こ
の時点では、既に電気ヒータ8への通電は停止されてい
る。)
【0023】このように、フィルタ再生中のフィルタ外
周部後端近傍の温度が測定され、この温度情報はフィル
タの再生率と大きな相関があるため、この温度情報、特
に最大値から再生率を推定することが可能である。ここ
で、温度と再生率との関係は既に演算手段に入力されて
いるものであるが、以下、本発明の大きな特徴であるフ
ィルタ外周部後端近傍の最高温度と再生率ηとの相互関
係を図3〜図5を参照して説明する。図3及び図4は、
パティキュレートを捕集後に再生を行っている状態で、
フィルタ1の中心部の温度Tcと、フィルタ1の外周部
後端の温度Teとを測定した実験データである。図3は
再生率が高い(燃え残りが少ない)場合であり、図4は
再生率が低い(燃え残りが多い)場合である。中心部の
最高温度Tcmaxは図3及び図4のものを比較しても
あまり変わらないが、フィルタ外周部後端の最高温度T
emaxは、図3に見られるように再生率が高い時はパ
ティキュレートの着火温度である600℃以上になって
いるのに対し、図4に見られるように再生率が悪い場合
は、容器を介して熱が外部へ逃げてフィルタ1が冷却さ
れるため、パティキュレートの着火温度の600℃以下
になる。
周部後端近傍の温度が測定され、この温度情報はフィル
タの再生率と大きな相関があるため、この温度情報、特
に最大値から再生率を推定することが可能である。ここ
で、温度と再生率との関係は既に演算手段に入力されて
いるものであるが、以下、本発明の大きな特徴であるフ
ィルタ外周部後端近傍の最高温度と再生率ηとの相互関
係を図3〜図5を参照して説明する。図3及び図4は、
パティキュレートを捕集後に再生を行っている状態で、
フィルタ1の中心部の温度Tcと、フィルタ1の外周部
後端の温度Teとを測定した実験データである。図3は
再生率が高い(燃え残りが少ない)場合であり、図4は
再生率が低い(燃え残りが多い)場合である。中心部の
最高温度Tcmaxは図3及び図4のものを比較しても
あまり変わらないが、フィルタ外周部後端の最高温度T
emaxは、図3に見られるように再生率が高い時はパ
ティキュレートの着火温度である600℃以上になって
いるのに対し、図4に見られるように再生率が悪い場合
は、容器を介して熱が外部へ逃げてフィルタ1が冷却さ
れるため、パティキュレートの着火温度の600℃以下
になる。
【0024】従って、予め実験によって図5のようなT
eと再生率ηとの関係を求めておいて、これを演算手段
に記憶させておくことにより、測定・検出したフィルタ
外周部後端の最高温度Temaxから再生率ηを推定す
ることが可能となる。以下のようにしてフィルタ再生
率、即ちフィルタ1におけるパティキュレートの燃え残
り量が推定されたならば、本実施例の場合はこのような
フィルタ再生情報に基づいて次回のフィルタ再生条件が
適正化される。
eと再生率ηとの関係を求めておいて、これを演算手段
に記憶させておくことにより、測定・検出したフィルタ
外周部後端の最高温度Temaxから再生率ηを推定す
ることが可能となる。以下のようにしてフィルタ再生
率、即ちフィルタ1におけるパティキュレートの燃え残
り量が推定されたならば、本実施例の場合はこのような
フィルタ再生情報に基づいて次回のフィルタ再生条件が
適正化される。
【0025】具体的にフィルタの再生時期の設定に関し
ては、前述のように、パティキュレートの燃え残りが多
い部分では通気性が損なわれているために、次のパティ
キュレート捕集期間において殆どパティキュレートの捕
集が行われず、推定された再生率に対応するフィルタ部
分でのみパティキュレートの捕集が行われることとな
る。従ってフィルタとしてはそれだけ容量が少なくなっ
たのと同じであるから、このパティキュレート捕集可能
領域での捕集量が適正な値となるようにフィルタ再生時
期を決定することによって、適正に次回の再生時期を設
定することが可能になる。
ては、前述のように、パティキュレートの燃え残りが多
い部分では通気性が損なわれているために、次のパティ
キュレート捕集期間において殆どパティキュレートの捕
集が行われず、推定された再生率に対応するフィルタ部
分でのみパティキュレートの捕集が行われることとな
る。従ってフィルタとしてはそれだけ容量が少なくなっ
たのと同じであるから、このパティキュレート捕集可能
領域での捕集量が適正な値となるようにフィルタ再生時
期を決定することによって、適正に次回の再生時期を設
定することが可能になる。
【0026】即ち、例えば毎回一定量のパティキュレー
トを捕集しようとするエンジン回転数積算方式において
は、仮にフィルタ全容積をC、目標とするパティキュレ
ート捕集量をフィルタ1リットル当たりAグラムとする
ならば、燃え残りの範囲を差し引いたフィルタ容積α・
C(α:再生率)での捕集量がこの値Aを維持するよう
に、予め記憶されているエンジン回転数積算値Nsをそ
の割合で少なくする(演算された積算値N=Ns・α/
100)。この結果、再生の時には常に一定量のパティ
キュレートを燃焼することになり、再生温度が異常に上
昇することもなく、高いフィルタ再生率を達成すること
ができる。
トを捕集しようとするエンジン回転数積算方式において
は、仮にフィルタ全容積をC、目標とするパティキュレ
ート捕集量をフィルタ1リットル当たりAグラムとする
ならば、燃え残りの範囲を差し引いたフィルタ容積α・
C(α:再生率)での捕集量がこの値Aを維持するよう
に、予め記憶されているエンジン回転数積算値Nsをそ
の割合で少なくする(演算された積算値N=Ns・α/
100)。この結果、再生の時には常に一定量のパティ
キュレートを燃焼することになり、再生温度が異常に上
昇することもなく、高いフィルタ再生率を達成すること
ができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、測定されたフィルタ外
周部後端の最高温度から前回のフィルタ再生後のパティ
キュレート燃え残り量を検知して、それを次回のフィル
タ再生時期を決定する制御にフィードバックすることに
よって、常に最適な量のパティキュレートを堆積させる
ことができるため、フィルタ上にパティキュレートの燃
え残りを成長させることなく、良好なフィルタ再生を繰
返して続行することができる。
周部後端の最高温度から前回のフィルタ再生後のパティ
キュレート燃え残り量を検知して、それを次回のフィル
タ再生時期を決定する制御にフィードバックすることに
よって、常に最適な量のパティキュレートを堆積させる
ことができるため、フィルタ上にパティキュレートの燃
え残りを成長させることなく、良好なフィルタ再生を繰
返して続行することができる。
【図1】本発明の実施例による排気浄化装置の概略的構
成図である。
成図である。
【図2】フィルタ中心部とフィルタ外周部後端の温度測
定点を示す縦断面図である。
定点を示す縦断面図である。
【図3】フィルタ再生時において再生率が高い時の、中
心部及び外周部後端の温度と再生時間との関係を示す線
図である。
心部及び外周部後端の温度と再生時間との関係を示す線
図である。
【図4】フィルタ再生時において再生率が低い時の、中
心部及び外周部後端の温度と再生時間との関係を示す線
図である。
心部及び外周部後端の温度と再生時間との関係を示す線
図である。
【図5】フィルタ再生時におけるフィルタ外周部後端の
最高温度Temaxと再生率ηとの関係を示す図であ
る。
最高温度Temaxと再生率ηとの関係を示す図であ
る。
【図6】パティキュレートの燃え残りを生じたフィルタ
を示すもので、(a)は縦断面図、(b)は側面図であ
る。
を示すもので、(a)は縦断面図、(b)は側面図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 内燃機関の排気系に設けられてパティキ
ュレートを捕集するフィルタを備え、前記フィルタの再
生時に、加熱手段によって捕集されたパティキュレート
に着火すると共に、前記フィルタにフィルタ再生用ガス
を導入してパティキュレートを焼却する排気浄化装置で
あって、フィルタ再生作動後のパティキュレートの燃え
残り量を検出する燃え残り量検出手段と、燃え残り量に
応じて次回再生までの期間を変化させる制御手段とを備
えており、前記燃え残り量検出手段は、前記フィルタの
外周部後端近傍の温度の検出手段を有し、その検出値に
よって再生率、即ちパティキュレートの燃え残り量を求
めることを特徴とする排気浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4210367A JPH0658137A (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 内燃機関の排気浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4210367A JPH0658137A (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 内燃機関の排気浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0658137A true JPH0658137A (ja) | 1994-03-01 |
Family
ID=16588192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4210367A Withdrawn JPH0658137A (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 内燃機関の排気浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0658137A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6978602B2 (en) | 2002-12-25 | 2005-12-27 | Nissan Motor Co., Ltd. | Engine exhaust cleaning device |
US7062906B2 (en) | 2003-03-03 | 2006-06-20 | Nissan Motor Co., Ltd. | Regeneration of particulate filter |
-
1992
- 1992-08-06 JP JP4210367A patent/JPH0658137A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6978602B2 (en) | 2002-12-25 | 2005-12-27 | Nissan Motor Co., Ltd. | Engine exhaust cleaning device |
US7062906B2 (en) | 2003-03-03 | 2006-06-20 | Nissan Motor Co., Ltd. | Regeneration of particulate filter |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991102 |