JPH0650130A - ディーゼルエンジンの排気浄化装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの排気浄化装置

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Publication number
JPH0650130A
JPH0650130A JP5070235A JP7023593A JPH0650130A JP H0650130 A JPH0650130 A JP H0650130A JP 5070235 A JP5070235 A JP 5070235A JP 7023593 A JP7023593 A JP 7023593A JP H0650130 A JPH0650130 A JP H0650130A
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JP
Japan
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filter
diesel engine
differential pressure
regeneration
particulates
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Application number
JP5070235A
Other languages
English (en)
Inventor
Kotaro Hayashi
孝太郎 林
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH0650130A publication Critical patent/JPH0650130A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディーゼルエンジンの排気浄化装置に関し、
フィルタの再生時期を精度良く判断できるようにする。 【構成】 排気浄化装置は、ディーゼルエンジンの排気
系に設けられパティキュレートを捕集するフィルタ1、
フィルタ前後の差圧ΔPを検出するための圧力センサ1
6,17、ディーゼルエンジン車両の加減速運転状態を
検出するアクセル開度センサ25、又は負荷検出セン
サ、又は排気温度検出センサ、及びECU6を有し、E
CU6はパティキュレート捕集開始から現在までの運転
期間内における加減速運転状態、又は高負荷運転状態、
又は高排気温状態の占める割合が大きい程フィルタの再
生時期を早めるように再生時期判断のための差圧所定値
ΔPrを減少する方向に補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジンより
排出されるディーゼルパティキュレートを捕集するパテ
ィキュレートフィルタを備えた排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関の排気中には排気微粒
子、即ちパティキュレートが多く含まれているため、機
関の排気系にはこのパティキュレートを捕集するための
パティキュレートフィルタ(以下、フィルタと呼ぶ)が
装着されている。ところで、このフィルタは、使用に伴
ってその内部に蓄積されるパティキュレートの量が増え
ると通気性が次第に損なわれ、エンジン性能も低下する
ことになるため、パティキュレート捕集量に応じて定期
的に再生されなければならない。
【0003】そしてこのフィルタ再生時期の判断にあた
っては、パティキュレート捕集量検出のためのパラメー
タとしてフィルタ前後差圧ΔP′を検出し、これを所定
吸入空気量及び所定排気温度の基準状態でのフィルタ前
後差圧値ΔPに換算した後、再生基準としての差圧所定
値aと比較することで現在のフィルタの詰まりを求めフ
ィルタ再生時期を判断する排気浄化装置が既に知られて
いる(尚、これより後出の前後差圧は、特にことわらな
い限り、基準運転状態に換算された後の差圧値とす
る)。
【0004】又、特開昭62−35009号公報におい
ては、エンジンオイルからの灰分の経時的影響を再生時
期の補正要因として取り入れ、検出されたフィルタ前後
差圧から、車両走行距離に応じた灰分堆積による差圧上
昇分を減じるように補正し、以て走行距離が多い程、再
生時期を遅らせるようにした再生装置も開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなフィルタに捕集されるパティキュレートの量は、同
じフィルタ前後差圧を示していても、それまでの車両の
走行状態(運転履歴)によっては大きく異なることが見
出された。これは換言すれば、同一捕集量のフィルタで
あってもフィルタ前後差圧値は走行状態に応じて大きく
異なることを意味している。本出願人は、例えば、図2
に示すように、定常走行だけで再生を必要とする程のパ
ティキュレート捕集量Aに達した時のフィルタ前後差圧
値ΔPaは、常時加減速を繰り返しながら捕集量Aに達
した時のフィルタ前後差圧値ΔPbよりも大きくなるこ
とを実験的に確認している。
【0006】しかしながら、このような事実にも拘わら
ず、上記従来の再生装置においてはその補正パラメータ
を走行距離だけにしか限定しておらず、フィルタ再生に
至るまでの車両の加減速状態、負荷の状態、或いは排気
温度の状態等の運転状態の履歴が考慮されていないため
に、より精度良く再生時期を判断することはできない。
【0007】この結果、フィルタ再生時において燃焼さ
れるパティキュレート量が常に一定値とはならず、場合
によってはパティキュレート量過多のためにフィルタが
溶損したり、或は逆に再生不良となる恐れがある。本発
明は上述したような従来装置の問題点に鑑み、再生毎に
燃焼されるパティキュレート量が常に一定となるよう
に、精度よくフィルタ再生時期を判断することが可能な
ディーゼルエンジンの排気浄化装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第一の発明によれば、ディーゼルエンジンの排気系
に設けられパティキュレートを捕集するフィルタと、該
フィルタを再生する再生手段とを備えると共に、フィル
タ前後の差圧によりパティキュレート捕集量を検出し、
以て検出された捕集量が所定値に達した時、上記再生手
段を作動してフィルタのパティキュレートを着火燃焼す
るディーゼルエンジンの排気浄化装置において、ディー
ゼルエンジン車両の加減速運転状態を検出する加減速検
出手段と、パティキュレート捕集開始から現在までの運
転における加減速運転状態の占める割合が大きい程フィ
ルタ再生時期を早めるように上記所定値を補正する再生
時期補正手段とを有することを特徴とする内燃機関の排
気浄化装置が提供される。
【0009】第二の発明によれば、上記において、ディ
ーゼルエンジンの負荷を検出する負荷検出手段と、パテ
ィキュレート捕集開始から現在までの運転期間内におけ
る負荷が一定値以上となる運転状態の占める割合が大き
い程フィルタ再生時期を早めるように上記所定値を補正
する再生時期補正手段とを有することを特徴とするディ
ーゼルエンジンの排気浄化装置が提供される。
【0010】第三の発明によれば、上記において、ディ
ーゼルエンジンの排気温度を検出する排気温度検出手段
と、パティキュレート捕集開始から現在までの運転期間
内における排気温度が一定温度以上となる運転状態の占
める割合が大きい程フィルタ再生時期を早めるように上
記所定値を補正する再生時期補正手段とを有することを
特徴とするディーゼルエンジンの排気浄化装置が提供さ
れる。
【0011】
【作用】第一の発明によれば、パティキュレート捕集開
始から現在までの運転において、加減速状態の割合が長
くなれば、排気流速の変動が激しく、パティキュレート
をシェイクして、フィルタの一部分の単位体積あたりの
捕集量を多くする代わりに、フィルタの他の部分の単位
体積あたりの捕集量を激減させ、フィルタ前後の差圧が
低下することになる。従って、それだけ同一の前後差圧
値でもパティキュレート捕集量は多くなる。一方、通常
走行の割合が長いほどパティキュレート捕集量は少な
い。従って、加減速状態が長い程、再生時期を早めるよ
うに所定値を減少する方向に補正することで、より精度
良く再生時期を判断することができる。
【0012】第二の発明によれば、パティキュレート捕
集開始から現在までの運転において、負荷が一定値以上
となる期間の割合が長くなればそれだけ同一の前後差圧
値でもパティキュレート捕集量は多くなり、負荷が一定
値以下の通常走行の割合が長いほどパティキュレート捕
集量は少ない。従って、高負荷状態の期間が長い程、再
生時期を早めるように所定値を減少する方向に補正する
ことで、より精度良く再生時期を判断することができ
る。また、負荷が低い時に発生する低沸点成分によるフ
ィルタ前後差圧の誤差を補正して、精度良くフィルタの
再生時期を検出しフィルタを再生することができる。即
ち、低沸点成分はその粘性によりフィルタ細孔を塞ぎ、
フィルタ前後差圧を上昇させる。
【0013】第三の発明によれば、パティキュレート捕
集開始から現在までの運転において、排気温度の一定温
度以上の割合が長くなればそれだけ同一の前後差圧値で
もパティキュレート捕集量は多くなり、排気温度が一定
温度以下の通常走行の割合が長いほどパティキュレート
捕集量は少ない。従って、排気の高温度状態の割合が長
い程、再生時期を早めるように所定値を減少する方向に
補正することで、より精度良く再生時期を判断すること
ができる。即ち、排気温度が高い時にフィルタから蒸発
する低沸点成分によるフィルタ前後差の誤差を補正し
て、精度良くフィルタ再生時期を検出し、フィルタを再
生することができる。
【0014】
【実施例】図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本発明による排気浄化装置の概略的構成を示す図1に関
し、1はパティキュレートを捕集するフィルタ、2はパ
ティキュレート捕集時、図示しないディーゼルエンジン
本体からの排気ガスをフィルタ1に導く排気管、また3
はフィルタ1再生時、排気ガスをフィルタ1より迂回さ
せるバイパス管である。
【0015】排気管2及びバイパス管3の夫々の内部に
は、上述したようなパティキュレート捕集時とフィルタ
再生時の排気ガス流れを達成する第1排気制御弁4及び
第2排気制御弁5が設けられており、例えばパティキュ
レート捕集時には図に示したような弁位置を占め、フィ
ルタ再生時には弁周り点線で示したような位置を占める
ように電子制御回路(ECU)6によって作動制御され
る。
【0016】フィルタを再生するための手段として排気
管2内部に配置される第1排気制御弁4とフィルタ1と
の間には、フィルタ再生時、パティキュレート燃焼のた
めの再生用ガス(例えば2次空気)をフィルタ1の排気
上流側(以下、上流側と呼ぶ)に供給する電動エアポン
プ7が設けられており、これはフィルタ1の前端に配置
されるフィルタ再生用電気ヒータ8と共に、バッテリ9
より電力供給される。尚、これらフィルタ再生のための
要素に関し、10,11は制御回路6によってオンオフ
される半導体リレーであり、12はエアポンプ用フィル
タ、13は排気ガスのとエアポンプ7への逆流を防ぐス
トップ弁である。
【0017】フィルタ1におけるパティキュレート捕集
量を検出するため、フィルタ1の上・下流の排気管1に
は夫々、圧力導入管14及び15が接続され、この排気
管領域での排気圧を検出する第1の圧力センサ16(フ
ィルタ上流側)及び第2の圧力センサ17(フィルタ下
流側)が設けられる。更に本実施例では、前出の圧力導
入管14,15の途中に、制御回路6によって駆動され
るロータリ式の圧力検出ライン切り替えバルブ18及び
19が夫々介装される。この圧力検出ライン切り替えバ
ルブ18,19は、各圧力センサ16,17へ導入され
る圧力を、排気管1からの排気圧か、或はセンサ出力差
補正の際の大気圧かのいずれかに決定するものであっ
て、センサ出力値補正時以外のパティキュレート捕集時
には図示するような作動位置を占め、各圧力センサ1
6,17にフィルタ前後の排気圧を導くようになってい
る。尚、20及び21は圧力センサ用フィルタである。
【0018】電子制御回路6の入力側には第1圧力セン
サ16及び第2圧力センサ17からのアナログ信号の
他、フィルタ上流側に設けられ排気温度Thを検出する
排気温度センサ22からのアナログ信号、エアフロメー
タ23によって検出された吸入空気量Gaを示す信号、
エンジン回転数センサ24からのエンジン回転数Neを
示す信号、アクセル開度センサ25からのアクセル開度
Acを示す信号など、現在の機関の運転状態を示す各種
信号が入力される。
【0019】そして電子制御回路6はこれら各種センサ
から得られた運転情報に基づいてエンジン制御をした
り、フィルタ1に関すれば、圧力センサ16,17から
求められかつ吸入空気量Ga、排気温Thによって補正
された差圧ΔPが、予め定められる差圧所定値ΔPrに
達したか否かのフィルタ再生時期を判断したり、再生の
際の電動エアポンプ7や電気ヒータ8を駆動する処理を
実行する。
【0020】以下、図2及び図3を参照して、エンジン
の加減速状態に基づいて、フィルタ再生時期判断のため
の基準となる差圧所定値ΔPrの補正を行なう制御装置
の作動を説明する。図2は、パティキュレートの捕集開
始からそのエンジンが100%定常走行の状態を維持し
た場合のフィルタ前後差圧ΔPの変化の様子と、同様に
100%加減速走行の状態を維持した際のフィルタ前後
差圧ΔPの変化の様子を示したものである。
【0021】この図2から明らかなように、100%定
常走行状態でパティキュレートを捕集した時と100%
加減速走行状態でパティキュレートを捕集した時とで
は、明らかにその差圧変化に差が認められ、同一捕集量
の元では後者の方が差圧値は小さくなる。これは、上記
2つの運転条件下ではフィルタ内を通過する排気ガスの
流速が異なり、フィルタ内に堆積されるパティキュレー
トの状態も異なること、即ち、加減速状態が長い程、排
気流速の変動が激しく、パティキュレートをシェイクし
(揺り動かし)、フィルタの一部分の単位体積あたりの
捕集量を多くする代わりに、フィルタの他の部分の単位
体積あたりの捕集量を激減させ、フィルタ前後の差圧を
低下することに起因するものと考えられる。
【0022】従って現実の運転状態は、当然ながら定常
走行や加減速走行が混在するため、図中に示した100
%定常走行のラインと100%加減速走行のラインとの
間で、差圧は変化することが予想され、例えば図示する
パティキュレート捕集量Aで再生することを目的とした
場合、その再生判断基準値としての差圧所定値ΔPr
は、これに至るまでの運転履歴に応じた補正が必要であ
る。
【0023】図3は上述したような差圧変化を踏まえ、
パティキュレート捕集開始から現在に至るまでの運転履
歴によって差圧所定値ΔPrを補正するプログラムを説
明するフローチャートである。尚、このプログラム実行
にあたって、使用されるフィルタに対応して図2に示す
ような差圧値ΔPa,ΔPbは予め実験的に求められて
おり、これらの値はECU6内の所定メモリ内に格納さ
れているものとする。
【0024】まずステップ31では、車両が現在加減速
状態にあるか否かを検出する手段として、アクセル開度
センサ25からの出力Acを読み込み、これと前回のル
ーチン実行時のアクセル開度Acbとによってアクセル
開度の変化率ΔAc(例えば、1秒当たりのアクセル開
度変化)を演算する。そして続くステップS32では、
前回ルーチン実行時から現在までに回転したエンジン回
転数nをエンジン回転数センサ24からの出力によって
演算し、これをパティキュレート捕集開始、即ちエンジ
ン運転開始時からの前回ルーチン実行時までのエンジン
回転数積算値Σ(n)total に加算し、新たな積算値と
してECU6内の所定メモリ内に記憶する。
【0025】次にステップS33では、先のステップS
31で求められたアクセル変化率ΔAcが所定値B(例
えば、5%)以上あるか否かを判定し、前回のルーチン
実行時から今回にかけて車両が加減速されたか否かを判
定する。そして、本ステップS33でYesと判定され
た場合、ルーチンはステップS34に進み、上記エンジ
ン回転数nを、上記エンジン回転数積算値Σ(n)tota
l とは異なるメモリ領域に記憶される、エンジン運転開
始から前回ルーチン実行時までの加減速エンジン回転数
積算値Σ(n)adに加算する。尚、ステップS33でN
o、即ち車両が加減速しなかった場合には、ルーチンは
ステップS34をスキップする。
【0026】以上のようにして、現在までのトータルと
してのエンジン回転数積算値Σ(n)total と、加減速
時のエンジン回転数積算値Σ(n)adが求められたなら
ば、次にルーチンはステップS35に進み、現在までの
車両運転履歴に基づいて予め設定されていた差圧所定値
ΔPrを補正する処理を実行する。しかして本実施例に
よればその補正は、図2における100%定常運転状態
を継続した場合の差圧値ΔPaと100%加減速運転を
継続した場合の差圧値ΔPbとの間の差圧幅ΔPhを、
トータルエンジン回転数積算値に占める加減速エンジン
回転数積算値の割合に乗じこれを差圧値ΔPaより減ず
る、所謂比例配分法によって補正する。
【0027】 ΔPr=ΔPa−{ΔPh×[Σ(n)ad/Σ(n)total ]} (但し、ΔPh=ΔPa−ΔPb) この補正により、仮に100%定常運転状態でパティキ
ュレート捕集がなされたならば、[Σ(n)ab/Σ
(n)total ]は0となり、ΔPrはΔPaに等しく補
正され、逆に100%加減速運転状態でパティキュレー
トが捕集されたならば[Σ(n)ab/Σ(n)total ]
は1となり、ΔPrはΔPbに補正される。現実にはこ
の間で加減速の割合に応じて変化することになる。
【0028】以上のようにして差圧所定値ΔPrの補正
処理が達成されたならば、現在最も新しい差圧所定値と
してこれをECU6内に記憶・更新し、本ルーチンを終
了する。尚、この差圧所定値は次回のルーチン実行時の
ステップS35の処理まで保持され、差圧所定値ΔPr
は順次更新されるようになっており、更に上述した各エ
ンジン回転数積算値は、フィルタ再生終了後において夫
々0にクリアされるようになっている。
【0029】図4は、上述した補正の概念の補足説明と
して、1モデルとしての運転状態を縦軸に、アクセル開
度変化ΔAcとしてとり、横軸にトータルエンジン回転
数積算値Σ(n)total をとったグラフに示したもので
ある。即ち、図4に示すアクセル開度所定値B(例えば
5%)を超える斜線部分の回転数幅の合計が、前述した
積算値Σ(n)abに相当し、現在までのトータルエンジ
ン回転数積算値Σ(n)total に対する上記積算値Σ
(n)abの割合に応じて差圧所定値ΔPrを補正するの
である。
【0030】尚、このようにして補正された差圧所定値
ΔPrの下でのフィルタ再生時期判断に関しては、既に
述べたようにECU6が、圧力センサ16,17によっ
て求められた排気圧から差圧ΔP′を演算し、これを同
様に検出された吸入空気量Ga、排気温Thによって標
準運転条件下の差圧値ΔPに換算し、これを上記所定値
ΔPrと比較することで達成されるのである。
【0031】図5〜図8は、エンジンの負荷状態に基づ
いて、フィルタ再生時期判断のための基準となる差圧所
定値ΔPrの補正を行う場合について説明するものであ
る。図5は、パティキュレートの捕集開始からそのエン
ジンが高負荷運転(100%load)の状態を維持した場
合のフィルタ前後差圧ΔPの変化の様子と、同様に軽負
荷運転(10%load)の状態を維持した場合のフィルタ
前後差圧ΔPの変化の様子を示したものである。図5か
ら明らかなように、高負荷走行状態でパティキュレート
捕集した時と軽負荷走行状態でパティキュレート捕集し
た時とでは、明らかにその差圧変化に差が認められ、同
一捕集量の下では前者の方が差圧値は小さくなる。
【0032】これは、前記の場合と同様、異なる2つの
運転条件下ではフィルタ内を通過する排気ガスの流速が
異なり、フィルタ内に堆積されるパティキュレートの状
態も異なること、即ち、負荷が低い時に発生する低沸点
成分はフィルタのパティキュレートの細孔を塞ぎ、フィ
ルタ前後の差圧を上昇させ、また逆に排気温が高い時は
フィルタ内の低沸点成分が蒸発し、フィルタ前後の差圧
を低下させることに起因するものと考えられる。
【0033】図5において、高負荷運転(100%loa
d)が維持される場合を基準とする、再生を開始すべき
差圧値をΔPR とする。実際の運転条件下では高負荷運
転と軽負荷運転とが繰り返されることから、パティキュ
レート捕集量に対するフィルタ前後差圧は図6に示すよ
うになる。即ち、フィルタの再生開始時の差圧値を、負
荷の変化によって、補正しないと仮定すると、図6にお
いて、Aの時点で高負荷基準による再生開始設定差圧Δ
R に達し、実際に再生開始を必要とする捕集量に到達
していない時点で再生が開始されてしまうことになる。
なお、図5及び図6において、ΔPR ′は高負荷基準に
よる再生開始設定差圧ΔPR と軽負荷基準(10%load
以下)による再生開始設定差圧との差である。
【0034】図7はこのような差圧変化を踏まえ、パテ
ィキュレート捕集開始から現在に至るまでの負荷状態に
基づく運転履歴によって差圧所定値ΔPrを補正するプ
ログラムを説明するフローチャートである。尚、このプ
ログラム実行にあたって、使用されるフィルタに対応し
て図5及び図6に示すような差圧値ΔPR ,ΔPR ′は
予め実験的に求められており、これらの値はECU6内
の所定メモリ内に格納されているものとする。
【0035】図7において、制御フローチャートのメイ
ンルーチンでは、まずステップS71にて、圧力センサ
16,17によってフィルタ前後差圧ΔPを求め、同様
にエアフロメータ23によって吸入空気量Ga、排気温
度センサ22によって排気温Thをそれぞれ求める。ス
テップS72では、前述と同様、検出したGa及びTh
に基づいて補正ΔPを算出する。
【0036】ステップS73では、補正ΔPloadを算出
するが、この補正ΔPloadの算出についてはステップS
76〜S78のサブルーチンにて行う。ステップS74
では、サブルーチン(ステップS76〜S78)で算出
して補正ΔPloadをΔPR と比較する。ΔPR ≦ΔPlo
adの場合はステップS75に進んでフィルタの再生を開
始する。ΔPR >ΔPloadの場合はこのルーチンを終了
(リターン)する。
【0037】補正ΔPloadを算出するためのサブルーチ
ンでは、まずステップS76においてΔPR ′を次式に
基づいて算出する。このΔPR ′は補正ΔPの関数であ
って、 ΔPR ′=f(補正ΔP値)≒補正ΔP×A ここで、Aは定数である(例えばA=0.05)。次
に、ステップS77にてTime′/Timeを算出す
る。ここで、Timeは所定時間(例えば、30分)で
あり、Time′は所定時間前から現時点までで、排気
温度センサ22によって測定したフィルタ前の排気温度
が200℃以下である時間の和である。
【0038】例えば、走行時間とフィルタ前の入ガス温
との関係を示した図8のように、30分前(−30)か
ら現時点(0)までで排気温度が200℃以下となった
時間が順次a,b,c,dであったとすると、Tim
e′=a+b+c+dとなる。次に、ステップ78では
補正ΔPloadを次式に基づいて算出する。 以上のように図5〜図8に示した実施例では、エンジン
の負荷を検出する手段として、排気温度センサ22によ
ってフィルタに流入する排気温度を検出し、基準差圧設
定のための負荷を求めるようにしている。
【0039】図9はパティキュレートの目詰りによるフ
ィルタの破損を早期に検出するための制御システムのフ
ローチャートである。このようなフィルタの破損検出は
万一、上述の実施例で述べたようなフィルタの再生が適
時に行なわれなかった場合に有効である。図9におい
て、ステップS91では、補正ΔPの上昇速度VΔp
算出する。このVΔp はステップS911〜S915の
サブルーチンにおいて算出する。ステップS92では、
VΔp をVΔp ′と比較する。VΔp ′は最低基準値で
あって、所定の値である。VΔp <VΔp ′(Yes)
の時、フィルタは破損しているものと判断し、ステップ
S93においてフィルタ破損アラームを点灯する。V p
≧VΔp ′(No)の時はステップS94に進む。
【0040】ステップS94ではVp をVΔp ″と比較
する。VΔp ″は最高基準値であって、所定の値であ
る。VΔp >VΔp ″(Yes)の時、フィルタは目詰
りを起こしているものと判断し、ステップS95におい
てフィルタ目詰りアラームを点灯する。Vp ≦VΔp
(No)の時は何もせずにこのルーチンを終了(リター
ン)する。
【0041】補正ΔPの上昇速度VΔp を求めるには、
まずステップS911において、例えばアクセル開度セ
ンサ25(図1)によりエンジンの加速を検出し、更に
回転数センサ24(図1)によりエンジン回転数を検出
する。次に、ステップS912において、エンジン加速
及びエンジン回転数に基づいてパティキュレート排出速
度S′(g/hr)を算出する。S′(g/hr)は、エン
ジンの回転数及び加速からあらかじめ実験で求めた図1
0で示すマップより算出する。ステップS913では、
S′(g/hr)に基づいて一定期間(例えば、30分
間)のパティキュレート排出量ΔSを次式に基づき積算
して求める。
【0042】
【数1】
【0043】ここで、例えばt−t0 =0.5Hr(30
分間)である。次に、ステップS914では一定期間
(例えば、30分間)の補正ΔP上昇分、即ちΔ(補正
ΔP)を次式により算出する。 Δ(補正ΔP)=ΔPt−ΔPt0 ここで、ΔPtは現時点(t)での補正ΔP、ΔPt0
はt0 時点での(例えば、現時点より30分前の時点で
の)補正ΔPである。次に、ステップS915では、Δ
SとΔ(補正ΔP)とに基づいて次式により補正ΔP上
昇速度VΔp を算出する。
【0044】VΔp =ΔS/Δ(補正ΔP) 以上のように、図9に示すフローチャートによりフィル
タの異常、即ち、フィルタの破損又は目詰りを事前に検
出することができる。即ち、補正ΔPの上昇速度VΔp
が遅すぎる時はフィルタが十分機能していない(フィル
タ破損)状態であり、上昇速度VΔp が速すぎる時はパ
ティキュレートで目詰りを起こしている状態であると判
断することができる。
【0045】以上本発明のいくつかの実施例を説明して
きたが、加減速検出手段としては上述したアクセル開度
変化率に限定されるものではなく、例えば、排気管内を
流れる排気流速を検出し、その変化によって加減速を判
断するようにしても良い。又、実施例では順流再生方式
の排気浄化装置をその構成例としたが、逆流再生方式で
も適用可能であり、更にフィルタの数も限定されるもの
ではない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
減速状態が長い程、或いは高負荷運転状態が長い程、或
いはまた排気温度の高い運転状態が長い程、再生時期を
早めるように所定値を補正することで、より精度良く再
生時期を判断することができ、再生時燃焼されるパティ
キュレート量が一定になり、発熱量過多に伴うフィルタ
の溶損や発熱量過小に伴う再生不良等の問題が解消され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による排気浄化装置の概略的構成図であ
る。
【図2】本発明の差圧所定値の補正を説明するための一
実施例として差圧−パティキュレート捕集量の関係を示
す図である。
【図3】本発明の一実施例による差圧所定値補正のため
のフローチャート図である。
【図4】経時的な運転条件の変化モデルを、一実施例と
してアクセル開度変化率で示した図である。
【図5】本発明の差圧所定値の補正を説明するための他
の実施例として差圧−パティキュレート捕集量の関係を
負荷との関連で示す図である。
【図6】負荷によって差圧を補正する状態を示す図であ
る。
【図7】本発明の他の実施例による差圧所定値補正のた
めのフローチャート図である。
【図8】フィルタ前の排気ガスの温度の経時変化を示し
た図である。
【図9】フィルタの異常を警告するシステムのフローチ
ャート図である。
【図10】エンジン回転数と加速度との関係によってパ
ティキュレート排出速度S′(g/hr)を求める図(マ
ップ)である。
【符号の説明】
1…フィルタ 6…制御回路 7…電動エアポンプ 8…電気ヒータ 9…バッテリ 16,17…圧力センサ 22…排気温度センサ 24…エンジン回転数センサ 25…アクセル開度センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンの排気系に設けられ
    パティキュレートを捕集するフィルタと、該フィルタを
    再生する再生手段とを備えると共に、フィルタ前後の差
    圧によりパティキュレート捕集量を検出し、以て検出さ
    れた捕集量が所定値に達した時、上記再生手段を作動し
    てフィルタのパティキュレートを着火燃焼するディーゼ
    ルエンジンの排気浄化装置において、 ディーゼルエンジンの加減速運転状態を検出する加減速
    検出手段と、パティキュレート捕集開始から現在までの
    運転期間内における加減速運転状態の占める割合が大き
    い程フィルタ再生時期を早めるように上記所定値を補正
    する再生時期補正手段とを有することを特徴とするディ
    ーゼルエンジンの排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 ディーゼルエンジンの排気系に設けられ
    パティキュレートを捕集するフィルタと、該フィルタを
    再生する再生手段とを備えると共に、フィルタ前後の差
    圧によりパティキュレート捕集量を検出し、以て検出さ
    れた捕集量が所定値に達した時、上記再生手段を作動し
    てフィルタのパティキュレートを着火燃焼するディーゼ
    ルエンジンの排気浄化装置において、 ディーゼルエンジンの負荷を検出する負荷検出手段と、
    パティキュレート捕集開始から現在までの運転期間内に
    おける負荷が一定値以上となる運転状態の占める割合が
    大きい程フィルタ再生時期を早めるように上記所定値を
    補正する再生時期補正手段とを有することを特徴とする
    ディーゼルエンジンの排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 ディーゼルエンジンの排気系に設けられ
    パティキュレートを捕集するフィルタと、該フィルタを
    再生する再生手段とを備えると共に、フィルタ前後の差
    圧によりパティキュレート捕集量を検出し、以て検出さ
    れた捕集量が所定値に達した時、上記再生手段を作動し
    てフィルタのパティキュレートを着火燃焼するディーゼ
    ルエンジンの排気浄化装置において、 ディーゼルエンジンの排気温度を検出する排気温度検出
    手段と、パティキュレート捕集開始から現在までの運転
    期間内における排気温度が一定温度以上となる運転状態
    の占める割合が大きい程フィルタ再生時期を早めるよう
    に上記所定値を補正する再生時期補正手段とを有するこ
    とを特徴とするディーゼルエンジンの排気浄化装置。
JP5070235A 1992-04-02 1993-03-29 ディーゼルエンジンの排気浄化装置 Pending JPH0650130A (ja)

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