JPH06136917A - 二重床パネルおよび二重床の施工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 パネル板１５と支持脚１７とからなる脚付き
下地板１３のパネル板１５上に、パネル板１５と同じ形
状の仕上げ床材１９を、パネル板１５と仕上げ床材１９
のそれぞれの周端部１５ａ，１９ａが互いに一致しない
ように接着して二重床パネル１１とする。二重床パネル
１１を敷き並べることにより、複数のパネル板１５上に
１枚の仕上げ床材１９がまたがり、１枚のパネル板１５
を複数の仕上げ床材１９で覆う二重床が施される。脚付
き板１３を敷き並べた後、仕上げ床材１９を敷設しても
よい。 【効果】 パネル板の動きにより、仕上げ床材の周端面
同士が突き当たり、ほつれ、破損、汚れの生じることが
防止される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般にフリーアクセス
フロアと呼ばれる二重床の施工に用いられる二重床およ
び二重床の施工方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、大型電子計算室は、床基盤から浮
かして別途床材を設けて二重構造とし、この空間部に電
子計算機用の電源や通信回線用のケーブル等を敷設した
り、あるいは空調設備等を収納している。

【０００３】近年、オフィスオートメーション化が進む
につれて、オフィスコンピュータやワードプロセッサ等
の小型電子機器類が一般事務室にも多く設置されるよう
になり、この場合にも室内環境を良好に保つために二重
床構造が取られるようになっている。

【０００４】二重床パネルは、一般に、天板となるパネ
ル板と、パネル板を支持して床基盤上に浮設する支持脚
とからなる。そして、従来は、パネル板と同大きさの仕
上げ床材を、互いの周端部を合わせてパネル板上に貼着
していた。

【０００５】そのため、歩行や振動でパネル板が微妙に
動くと、仕上げ床材の周端部が隣りのパネル板の仕上げ
床材と擦れ、周端部がほつれたり（カーペットタイルの
場合）、破損したり、あるいは汚れたりする傾向があっ
た。特に、パネル板に対して支持脚を固定した二重床パ
ネルを並設して二重床を形成する場合に、この傾向が大
きかった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、パネル板が
動いた場合にも、その上の仕上げ床材が大きく動くこと
がなく、仕上げ床材の周端部の破損を防止しうる二重床
パネルおよび二重床の施工方法を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の二重床パネル
は、支持脚によって支持されたパネル板を有し、パネル
板と同じ形状の仕上げ床材が、パネル板の周端部と仕上
げ床材との周端部とが一致しないように位置をずらせて
パネル板上に固定されていることを特徴とする。

【０００８】また、本発明の二重床の施工方法は、支持
脚によって支持された複数のパネル板上に、仕上げ床材
を敷設する二重床の施工方法において、パネル板の周端
部と仕上げ床材の周端部とを一致させず、複数のパネル
板上に１枚の仕上げ床材がまたがるように、かつ、１枚
のパネル板を複数の仕上げ床材で覆うようにして、パネ
ル板上に仕上げ床材を敷設することを特徴とする。

【０００９】

【実施例】図１は本発明で用いられる二重床パネルの実
施例を示す斜視図である。図２は、この二重床パネルを
用いて施工した二重床の平面図（Ａ）および断面図
（Ｂ）である。

【００１０】二重床パネル１１は、矩形のパネル板１５
とこの４隅に設けられた支持脚１７とからなる脚付き下
地板１３上に、パネル板１５と同一の平面形状を有する
仕上げ床材１９が接着されてなる。仕上げ床材１９は、
その４辺の周端面１９ａのいずれもが、パネル板１５の
４辺の周端面１５ａのどれとも一致しない（沿わない）
ように、パネル板１５の表面に接着されている。この実
施例では、周端面１９ａと１５ａとが平行あるいは直交
し全体の１／４の面積を覆うように、パネル板１５に仕
上げ床材１９が接着され、仕上げ床材１９の３／４はパ
ネル板１５から突出している。すなわち、仕上げ床材１
９の１つの角１９ｂは、パネル板１５の中心に位置して
いる。

【００１１】この二重床パネル１１を、パネル板１５の
周端面１５ａが互いに当接するようにして床基盤２３上
に並設すると、図２に示した二重床が形成され、支持脚
の間のスペースに通信や電送用のケーブル２１が敷設さ
れる。パネル板１５から突出した部分の床仕上げ材１９
は、その部分が載置される隣りのパネル板上に、粘着剤
で軽く固定してもよく、接着剤で完全に固定してもよ
く、あるいは、載置するのみで固定しなくてもよい。

【００１２】図３は、二重床の施工に用いられる脚付き
下地板１３を示す斜視図であり、床仕上げ材１９が固定
されていない点を除いて、図１と同じである。この脚付
き下地板１３を、その周端面１５ａが互いに当接するよ
うにして床基盤２３上に並設する。ついで、パネル板１
５と大きさ（平面形状）が同じ床仕上げ板１９を、互い
に周端面１９が当接するようにしてパネル板１５上に敷
設する。このとき、パネル板１５の４つの周端面１５ａ
のいずれもが、仕上げ床材１９の４つの周端面１９ａの
どれとも一致しない（沿わない）ようにして、仕上げ床
材１９を敷き並べると、図２に示した二重床が形成され
る。

【００１３】図２では、仕上げ床材１９の周端面１９ａ
の長さの半分だけ上下、左右に、仕上げ床材１９をパネ
ル板１５に対してずらしており、パネル板１５は必ず複
数（４枚）の仕上げ床材１９で表面を覆われている。

【００１４】仕上げ床材１９は、パネル板１５に対して
接着して、完全に固定してもよく、粘着剤で軽く固定し
てもよく、また、固定することなく単に載置するだけで
もよい。また、図１の二重床パネルあるいは図３の脚付
き下地板において、支持脚に高さ調整機構を設けたり、
あるいは、支持脚とパネル板を別体にしてもよい。

【００１５】

【発明の効果】本発明によれば床基盤に対して固定され
ていないパネル板１５が歩行や振動により動いたとして
も、その上の床仕上げ材の一部が動くのみで、パネル板
の周端面の動きに同調して仕上げ床材の周端面が動くこ
とはない。よって、隣り合う仕上げ床材の周端面同士が
突き当たり、ほつれ、破損、汚れの原因となることがな
く、長期にわたって“ほつれ”等を効果的に防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明で用いられる二重床パネルの実施例を示
す斜視図である。

【図２】（Ａ）は本発明で施工される二重床の実施例を
示す平面図、（Ｂ）は断面図である。

【図３】本発明で用いられる脚付き下地板の実施例を示
す斜視図である。

【符号の説明】

１１ 二重床パネル １３ 脚付き下地板 １５ パネル板 １７ 支持脚 １９ 仕上げ床材 ２１ ケーブル ２３ 床基盤

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 支持脚によって支持されたパネル板を有
   し、パネル板と同じ形状の仕上げ床材が、パネル板の周
   端部と仕上げ床材との周端部とが一致しないように位置
   をずらせてパネル板上に固定されていることを特徴とす
   る二重床パネル。
2. 【請求項２】 支持脚によって支持された複数のパネル
   板上に、仕上げ床材を敷設する二重床の施工方法におい
   て、 パネル板の周端部と仕上げ床材の周端部とを一致させ
   ず、複数のパネル板上に１枚の仕上げ床材がまたがるよ
   うに、かつ、１枚のパネル板を複数の仕上げ床材で覆う
   ようにして、パネル板上に仕上げ床材を敷設することを
   特徴とする二重床の施工方法。