JPH06136179A - 樹脂用配合剤 - Google Patents

樹脂用配合剤

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JPH06136179A
JPH06136179A JP4274644A JP27464492A JPH06136179A JP H06136179 A JPH06136179 A JP H06136179A JP 4274644 A JP4274644 A JP 4274644A JP 27464492 A JP27464492 A JP 27464492A JP H06136179 A JPH06136179 A JP H06136179A
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Yoshinobu Komatsu
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 X線回折学的に新規で特徴的な微細構造を有
するハイドロタルサイト類を合成し、この新規ハイドロ
タルサイト類を樹脂配合剤として提供する。 【構成】 面間隔d=2.49乃至2.05におけるX
線回折ピークから求められ且つ、式Is=tanθ2 /
tanθ1 で定義される積層不整指数(Is)が1.2
以上で、電子顕微鏡法による数平均一次粒径が0.05
乃至0.4μm、コールターカウンター法で測定される
二次粒径が1乃至40μm、BET比表面積が10乃至
60m2 /g、吸油量が40乃至80ml/100g、
屈折率が1.48乃至1.52を有する積層不整型のハ
イドロタルサイト類から成る樹脂配合剤。 【効果】 新規ハイドロタルサイト類を樹脂配合剤とし
て用いることにより、樹脂の安定性乃至熱安定性を向上
させ、樹脂組成物の透明性を改善し、しかも樹脂への配
合作業性を向上させることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハイドロタルサイト類
から成る樹脂用配合剤の改良に関するもので、より詳細
には各種樹脂に対する安定化作用や樹脂への配合作業性
に優れた樹脂用配合剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルム等の樹脂成形品に、種々
の機能を付与するために、無機充填剤等の各種配合剤を
配合することが行われている。この配合剤は、樹脂の化
学的性質の改質を目的とした化学改質用配合剤と、樹脂
成形品の物理的性質の改質を目的とした物性改質用配合
剤とに大別される。前者の例は、塩素含有重合体の脱塩
化水素反応を抑制する熱安定剤や、オレフィン系樹脂中
に含有されるハロゲン化物系触媒残渣による劣化を抑制
するための安定剤、更には樹脂に難燃性を付与する難燃
剤等であり、後者の例は、延伸樹脂フィルムのブロッキ
ングを防止するためのアンチブロッキング剤等である。
【0003】ハイドロタルサイト類を、樹脂に対する化
学改質用配合剤や物性改質用配合剤として用いることは
古くから知られており、例えば特開昭53−92855
号公報には、熱可塑性樹脂にハイドロタルサイト類を難
燃剤として配合することが記載され特公昭58−461
46号公報には、触媒或いは単量体に由来するハロゲン
含有熱可塑性樹脂に、BET比表面積が30m2 /g以
下のハイドロタルサイト類を安定剤として配合すること
が記載されている。
【0004】ハイドロタルサイトは、本来式
【化1】Mg6 Al2 (OH)1 6 CO3 ・4H2 O で表される鉱物であるが、2価金属カチオン(M2 +)
としては、マグネシウム以外の各種カチオン、3価金属
カチオン(M3 +)としてはアルミニウム以外の各種カ
チオン、アニオンとしては炭酸根以外の各種アニオンの
組み合わせが既に知られており、2価金属と3価金属と
のモル比も広範囲のものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】ハイドロタルサイト
類は、他のマグネシウム化合物やアルミニウム化合物に
は殆ど認められないハロゲン捕捉能を有するという点で
は優れたものであるが、その熱安定性は、三塩基性硫酸
鉛等の熱安定性の最も優れたものと比べると未だ約半分
程度であり、熱安定性の一層の向上が望まれている。
【0006】また、ハイドロタルサイト類は、塩化ビニ
ル樹脂等の樹脂類に近い屈折率を有し、これを配合した
樹脂組成物は透明性に優れているという利点を有する
が、この樹脂組成物の成形品を水中に浸漬すると失透す
る傾向があり、この失透傾向の改善も望まれている。
【0007】更に、公知の合成ハイドロタルサイト類
は、粉体としてサラサラとした流動性に欠けており、粉
体の計量、移送等に際して所謂ブリッジを形成したり、
或いは樹脂との乾式ブレンドが必ずしも容易でない等配
合作業性の点で未だ改良すべき余地が残されている。
【0008】本発明は、X線回折学的に新規で特徴的な
微細構造を有するハイドロタルサイト類の合成に成功
し、この新規ハイドロタルサイト類を樹脂用配合剤とし
て用いることにより、上記問題が解消されることを見出
した。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、式
「数1」で定義される積層不整指数(Is )が1.2以
上であるハイドロタルサイト類から成ることを特徴とす
る樹脂用配合剤が提供される。
【0010】本発明によればまた、オレフィン系樹脂及
び「数1」で定義される積層不整指数(Is )が1.2
以上であるハイドロタルサイト類から成ることを特徴と
する安定化オレフィン系樹脂組成物が提供される。
【0011】本発明によれば更に、塩素含有重合体及び
「数1」で定義される積層不整指数(Is )が1.2以
上であるハイドロタルサイト類から成ることを特徴とす
る安定化塩素含有樹脂組成物が提供される。
【0012】
【作用】本発明に用いるハイドロタルサイト類は、従来
公知のハイドロタルサイト類には認められないX線回折
学的な微細構造上の特徴を有している。
【0013】添付図面の図1は本発明に用いる合成ハイ
ドロタルサイト(その合成法の詳細は後述する実施例1
参照)のX線回折チャートであり、図2は市販の合成ハ
イドロタルサイトのX線回折チャートである。これら図
1及び図2から両者はピーク位置や各ピークの相対強度
比については殆ど同じであるが、従来のハイドロタルサ
イトの各ピークは何れも対称的であるのに対して、本発
明で用いるハイドロタルサイト類では、面間隔d=2.
3Å付近の回折ピークでは非対称ピークとなっているこ
とが明らかである。
【0014】即ち、このピークは挟角側(2θの小さい
側)では立ち上がりが比較的急で、広角側(2θの大き
い側)では傾斜のゆるやかな非対称のピークとなってい
ることが了解される。この非対称ピーク構造は、上述し
た面間隔d=2.3Åにおいて顕著であるが、他に面間
隔d=2.0Åにおいても同様に認められる。
【0015】本明細書において、積層不整指数(Is )
は、次のように定義される。即ち、後述する実施例記載
の方法で、図3に示すようなX線回折チャートを得る。
このd=2.49Å乃至2.05Åについて、ピークの
挟角側最大傾斜ピーク接線aと広角側最大傾斜ピーク接
線bを引き、接線aと接線bの交点から垂線cを引く。
次いで接線aと垂線cとの角度θ1 、接線bと垂線cと
の角度θ2 を求める。積層不整指数(Is )は式「数
1」の値として求める。この指数(Is )は、ピークが
完全対称な場合は1.0であり、非対称の程度が大きく
なる程大きな値となる。
【0016】本発明に用いるハイドロタルサイト類は、
この積層不整指数(Is )が1.2以上、特に1.2乃
至4.0、最も好適には1.5乃至3.5の範囲にある
ことが、本発明の目的達成の上で重要である。
【0017】例えば、ハイドロタルサイト系樹脂配合剤
を塩化ビニル樹脂に配合したとき(その詳細は後述する
応用例1)、Is が1或いは1以下の値のハイドロタル
サイトは、熱安定持続時間が60分間のオーダーである
のに対して、Is が2.5のハイドロタルサイトを使用
すると熱安定持続時間を120分間と約2倍に向上せし
めることができる。また、熱安定性(JIS K 67
23)も、前者では86分であるのに対して、後者では
133分と顕著に向上するこが認められる。
【0018】本発明において、積層不整指数(Is )と
は、層の積み重ねの不規則性を表すものであり、ハイド
ロタルサイト類では次の意義を有する。
【0019】即ち、ハイドロタルサイト類は、Mg(O
H)6 八面体層のMg2 +がAl3 +で置換されたものが
基本層となり、この基本層間に、前記置換による過剰カ
チオンと釣り合う形で炭酸根等のアニオンが組み込まれ
たものと言われており、この基本層が多数積み重なって
層状結晶構造を形成している。前述した面間隔d=2.
3Åの回折ピークは面指数(015)に対応するもので
あり、同様の積層不整は面指数(018)にも表れるか
ら、本発明で用いるハイドロタルサイト類では、各基本
層の寸法(長さ、面積)が一様でなく、その分布が広い
範囲にわたっており、また各基本層にねじれ、湾曲等を
生じて非平面構造となっているものと認められる。
【0020】本発明に用いる積層不整ハイドロタルサイ
ト類が塩素等に対して大きな捕捉性能を示すのは、上記
の化学構造に由来して活性サイトが多く、これが塩素捕
捉等に対して有効に作用するためと考えられる。
【0021】本発明に用いる積層不整ハイドロタルサイ
トは、樹脂に配合して用いたとき水中浸漬等による失透
傾向が著しく少ないという予想外の利点をもたらす。こ
の事実は、現象として見出されたものであって、その理
由は正確には不明であると共に、失透の機構そのものが
未だ十分に解明されていないが、積層不整ハイドロタル
サイトの活性サイトが、ハイドロタルサイト粒子表面へ
の水分吸着乃至水分析出を緩和しているものと推測され
る。
【0022】本発明の積層不整ハイドロタルサイトは更
に、粉体としての流動性に優れており、計量、移送等の
操作が容易であるばかりでなく、樹脂への乾式配合が容
易であるという利点を有している。
【0023】
【発明の好適態様】
(積層不整ハイドロタルサイト)本発明に用いる積層不
整ハイドロタルサイト類は、積層不整指数(Is )が前
述した範囲にある限り、任意のハイドロタルサイトであ
ってよい。ハイドロタルサイト類のX線回折ピークを下
記に示す。
【0024】
【表1】
【0025】本発明に用いるハイドロタルサイト類につ
いて、面間隔d=2.06乃至1.73Å〔面指数(0
18)〕のピークについて、前記「数1」と同様に求め
た積層不整指数(Is') は1.5以上、特に1.7乃至
4.5の範囲にある。
【0026】ハイドロタルサイト類としては、式
【化2】 Mg1-x Alx (OH)2 (CO3 )x/2 ・mH2 式中、xは0<x≦0.5特に0.2≦x≦0.4の数
であり、mは 2以下、特に0乃至1の数である。 で表されるマグネシウム・アルミニウム・炭酸塩・水酸
化物が特に好適なものである。
【0027】本発明で用いる積層不整ハイドロタルサイ
トは、一般に0.05乃至0.4μm、特に0.05乃
至0.2μmの電子顕微鏡法による数平均一次粒径を有
しており、コールターカウンター法で測定される二次粒
径(メジアン径)は1乃至40μm、特に1乃至20μ
mの範囲にある。この積層不整ハイドロタルサイトのB
ET比表面積は一般に10乃至60m2 /g、特に20
乃至50m2 /gの範囲にあり、また吸油量(JIS
K 5101)は、一般に40乃至80ml/100
g、特に50乃至70ml/100gの範囲にある。屈
折率(nD 2 0 )は1.48乃至1.52、特に1.4
9乃至1.51の範囲にある。
【0028】(合成法)本発明に用いる積層不整ハイド
ロタルサイトは、必ずしもこれに制限されないが炭酸ソ
ーダ及び苛性ソーダを含有する水性媒体中に、水溶性マ
グネシウム塩及び水溶性アルミニウム塩及び水溶性アン
モニウム塩を添加し、反応させることより得られる。こ
の場合、マグネシウム塩及びアルミニウム塩と同時に水
溶性アンモニウム塩を添加することが、積層不整指数
(Is )が本発明の範囲にあるハイドロタルサイトを製
造する上で重要である。
【0029】水溶性マグネシウム塩としては、塩化マグ
ネシウムが有利に使用されるが、他に硫酸塩、硝酸塩等
の鉱酸塩も使用することができる。水溶性アルミニウム
塩としては、塩化アルミニウムが特に適しているが、硫
酸塩、硝酸塩等の鉱酸塩も使用することができる。水溶
性アンモニウム塩としては、やはり塩化アンモニウムが
好適であるが、硫酸アンモニウムや硝酸アンモニウムや
重炭酸アンモニウムを用いることもできる。
【0030】反応に際して、マグネシウム塩とアルミニ
ウム塩とは、所望とするハイドロタルサイトの組成に応
じて化学量論的量で用いればよく、一方炭酸ソーダは化
学量論的量よりも若干過剰の量、一般に1.1乃至1.
5モル倍の量で用いるのがよい。苛性ソーダは、反応系
の最終pHが10乃至11.5、特に10乃至11.0
の範囲となる量で用いるのがよい。
【0031】アンモニウム塩の使用量は、アルミニウム
塩を基準とし、アルミニウムイオン1モル当たり0.0
3乃至0.4モル、特に0.05乃至0.35モルの量
で使用するのがよい。上記範囲よりも少ないと、積層不
整指数(Is )が本発明範囲内にあるハイドロタルサイ
トを合成することが困難であり、一方上記範囲よりも多
量のアンモニウム塩を用いても製品上格別の利点はな
く、経済的に不利である。
【0032】反応温度は、特に制限はなく、一般に40
乃至150℃の温度、特に70乃至100℃の温度が使
用される。反応は一段乃至多段で行うことができ、例え
ば最初に低い温度で、最後に高温で反応熟成して結晶サ
イズをコントロールすることができる。反応は、オート
クレーブ処理のような水熱合成で行ってもよいが、一般
には常圧の合成で十分である。
【0033】反応後のハイドロタルサイトは、水洗し、
ろ過乾燥し、必要により粉砕分級して製品とする。反応
後、水洗、乾燥に先立ってハイドロタルサイト粒子に、
それ自体公知の被覆処理乃至改質処理を施すことができ
る。例えば、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸を反
応母液中に添加し、これらをナトリウム塩の形で表面処
理することができる。一般には、ハイドロタルサイト当
たり1乃至10重量%の石鹸を被覆することが好まし
い。
【0034】(用途)本発明の樹脂配合剤は、各種樹脂
に対する安定性、熱安定性、難燃性向上用の化学改質用
配合剤、また延伸樹脂フィルムのアンチブロッキング剤
のとして樹脂成形品の物理的性質の改善を目的とした物
性改質用配合剤として有用である。
【0035】この配合剤としての用途に供給するに当た
って、積層不整ハイドロタルサイトには各種の有機系乃
至無機系助剤による被覆形成乃至ブレンドを行うことが
できる。配合し或いは被覆に用いる有機系助剤として
は、例えば金属石鹸、樹脂酸石鹸、各種ワックス、多価
アルコール類、β−ジケトン類、ケト酸エステル類、各
種界面活性剤、シラン系・アルミニウム系・チタン系の
カップリング剤、未変成乃至酸変成の各種樹脂(ロジ
ン、石油樹脂等)等を挙げることができ、また、無機系
助剤としては、エアロジル、疎水処理エアロジル等の微
粒子シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等
のケイ酸塩、カルシア・マグネシア・チタニア等の金属
酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の
金属水酸化物、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩、A型・
P型等の合成ゼオライト及びその酸処理物又はその金属
イオン交換物から成る定形粒子を挙げることができる。
【0036】また、この積層不整ハイドロタルサイトに
は、予め可塑剤、滑剤、他の安定剤、帯電防止剤、防曇
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防虫剤、防虫忌避剤、
防菌剤、香料、着色剤等の有機成分を担持させて使用す
ることもできる。
【0037】本発明の一つの典型的用途では、塩素含有
重合体に配合し、熱安定化向上の目的で使用する。この
場合、本発明の配合剤は、塩素含有重合体100重量部
当たり0.1乃至100重量部、特に1乃至10重量部
の量で用いるのがよい。塩素含有樹脂としては、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル/塩化ビニ
リデン共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩
素化ポリエチレン等を挙げることができるが、これらの
例に限定されない。
【0038】本発明の他の典型的用途では、オレフィン
系樹脂に対してハロゲン系触媒残渣による樹脂劣化を防
止する目的で配合する。本発明の配合剤は、オレフィン
系樹脂100重量部当たり0.1乃至100重量部の量
で用いるのがよい。オレフィン系樹脂としては、ポリプ
ロピレン、低−・中−・高密度の或いは線状低密度のポ
リエチレン、結晶性プロピレン−エチレン共重合体、イ
オン架橋オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体を挙げ
ることができる。
【0039】更に、本発明の配合剤は、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑
性ポリエステル、6−ナイロン、6,6−ナイロン、
6,8−ナイロン等のポリアミド、ポリカーボネート、
ポリスルホン類、ポリアセタール等のその他の熱可塑性
樹脂に配合して、その安定性、特に熱安定性を向上させ
るために、或いは形成される樹脂成形品に、スリップ性
乃至はアンチブロッキング性を与えるために使用でき
る。また、被覆形成用の混練組成物乃至は液状組成物に
配合して、被覆にアンチブロッキング性を付与すること
ができる。この目的に対して、本発明の配合剤は、樹脂
100重量部当たり0.5乃至100重量部、特に1乃
至10重量部の量で配合することができる。
【0040】実施例1 本発明による積層不整ハイドロタルサイトの微粉末から
なる樹脂用配合剤(以下HTと記す)の調製方法を以下
に説明する。 (HTの製法とその物性)水酸化ナトリウム(NaOH
含量が96%)39.17gと炭酸ナトリウム(Na2
CO3 含量が99.7%)11.16gとを攪拌下に水
1Lに加えて、これを40℃に加温する。次いでMg/
Alのモル比が2.0、NH3 /Alのモル比が0.3
5になるように塩化マグネシウム(MgOとして19.
73%)61.28gと塩化アルミニウム(Al23
として20.48%)37.33g及び塩化アンモニウ
ム(NH3 として31.46%)2.84gを蒸留水5
00mlに加えて調製した水溶液Aを、徐々に注加し
た。注加終了後のpHは10.2であった。さらに攪拌
下で40乃至90℃の温度で約20時間反応を行った。
反応終了後ステアリン酸3.27g加え攪拌下に表面処
理反応を行った。得られた反応懸濁液をろ過、水洗後、
70℃にて乾燥させ、次いで小型のサンプルミルにて粉
砕し、試料No.HT−1のハイドロタルサイトを得
た。尚、以下において、特に断りのない限り、用いる原
料は実施例1と同じものを使用した。次いで、下記に示
す物性を測定し、その結果を表2に示した。
【0041】(測定方法) (1)X線回折 理学電気(株)製のRAD−IBシステムを用いて、C
u−Kαにて測定した。 ターゲット Cu フィルター 湾曲結晶グラファイトモノク
ロメーター 検出器 SC 電圧 40KVP 電流 20mA カウントフルスケール 7000c/s スムージングポイント 25 走査速度 1°/min ステップサンプリング 0.02° スリット DS1°RS0.15mm
SS1°モノクロメーターRS0.80mm 照角 6°
【0042】(2)積層不整指数(Is) 理学電気(株)製のRAD−IBシステムを用いて、C
u−Kαにて測定した。 ターゲット Cu フィルター 湾曲結晶グラファイトモノク
ロメーター 検出器 SC 電圧 40KVP 電流 20mA カウントフルスケール 1000c/s スムージングポイント 25 走査速度 1°/min ステップサンプリング 0.02° スリット DS1°RS0.15mm
SS1°モノクロメーターRS0.80mm 照角 6° 測定回折角範囲 35°〜55°(2θ)
【0043】(Isの算出方法)上記X線回折によって
得られた回折角(2θ)36°〜44°と44°〜53
°の両ピークについてそれぞれのピークの挟角側と広角
側でそれぞれ勾配の絶対値が最大になるようにピーク接
線(a、b)を引く。次に、挟角側ピーク接線aと広角
側ピーク接線bの交点より、垂線cを下ろし、接線aと
垂線cのなす角度θ1及び接線bと垂線cのなす角度θ
2を求め、式「数1」により積層不整指数(Is)を求
める。
【0044】(3)屈折率 予めアッベの屈折計を用いて、屈折率既知の溶媒(α−
ブロムナフタレン、ケロシン)を調製する。次いでLa
rsenの浸透法に従って、試料粉末を数mgスライド
ガラスの上に採り、屈折率既知の溶媒を一滴加えて、カ
バーガラスをかけ、溶媒を十分浸漬させた後、偏光顕微
鏡でベッケ線の移動を観察して求める。
【0045】(Larsenの浸液法)粉末を液体中に
浸し、偏光顕微鏡で透過光線を観察すると、粉末と液体
の境界線が明るく輝いて見える。これをベッケ線(Ba
cke)という。この時、顕微鏡の筒を上下させると、
このベッケ線が移動する。筒を下げたとき明るい線が粒
子の内側に移動し、粒子が明るく見え、筒を上げると明
るい線が外側に移動し粒子が暗く見えるときは液体の方
が粉末よりも屈折率が大きい場合である。粉末の屈折率
の方が大きいと逆の現象が見られる。適当な液体で測定
し、粉末より大きい屈折率を持つものと、小さいものと
を選びだせば、この2種の液体の屈折率の中間の値とし
て、粉末の屈折率が求められる。
【0046】(4)数平均粒子径 明石ビームテクノロジー(株)製 走査電子顕微鏡WE
T−SEM(WS−250)を用いて、制限視野像中の
各粒子の粒子径(μm)を算術平均して数平均粒子系を
求めた。
【0047】(5)平均粒径(メジアン径) コールターカウンター社製コールターカウンターモデル
TA−II型を用いて測定した。分散媒体は、コールター
カウンター専用分散溶液であるISOTONIIを用い
た。
【0048】(6)吸油量 JIS K−5101−19に準拠して測定した。
【0049】(7)比表面積 カルロエルバ社製Sorptpmatic Serie
s 1800を使用し、BET方により測定した。
【0050】(8)定数x及びm JIS R 9011の石灰の化学分析法に準拠して、
MgO/Al23 、H2 O/Al23 のモル比を測
定し、x及びmを算出した。
【0051】(9)流れ性試験 湿度60%に調湿された室内で、試料10gを一辺10
cmの正方形で表面が平滑な市販硬質ガラス板状に静か
にのせ、同ガラス板に振動を与えずに徐々に傾斜させ
る。試料が崩れて、ガラス板との接触面から試料が滑り
はじめたときの角度を読み取る。その時の角度を試料の
流れ角度とする。さらに同板を徐々に傾け垂直にする。
次いで、同板を水平に戻し、同板上の試料の付着状態を
目視により観察し、その付着状態をブロッキング性とし
て評価する。
【0052】実施例2 試薬水酸化ナトリウム(NaOH含量96%)36.3
4g、試薬炭酸ナトリウム(Na2 CO3 含量99.7
%)9.90gとを攪拌下水1Lに加えて、これを40
℃に加温しつつ、試薬塩化マグネシウム(MgO分1
9.73%)61.28g、試薬塩化アルミニウム(A
2 3 分20.48%)33.10g、試薬塩化アン
モニウム(NH3 分31.46%)1.01gに蒸留水
500mlを加えて調製したMg/Alモル比=2.2
5、NH3 /Alモル比=0.14の水溶液を、徐々に
注加した。注加終了後のpHは10.7であった。さら
に攪拌下に同温度で1時間反応を行なった後、90℃に
て18時間反応を行ない、反応終了後、試薬ステアリン
酸1.72g加え、同温度にて2時間攪拌下表面処理反
応を行なった。それ以降は実施例1と同様にしてHTを
調整し、その物性を表2に示した。
【0053】実施例3 試薬水酸化ナトリウム(NaOH含量96%)30.9
0g、試薬炭酸ナトリウム(Na2 CO3 含量99.7
%)7.46gを攪拌下水1Lに加えて、これを40℃
に加温保持しつつ、試薬塩化マグネシウム(MgO分1
9.73%)61.28g、試薬塩化アルミニウム(A
2 3 分20.48%)24.89g、試薬塩化アン
モニウム(NH3 分31.46%)0.76gに蒸留水
500mlを加えて調製したMg/Alモル比=3.
0、NH3 /Alモル比=0.14の水溶液を、徐々に
注加した。注加終了後のpHは10.3であった。さら
に攪拌下に同温度で1時間反応を行なった後、95℃に
て20時間反応を行ない、反応終了後、試薬ステアリン
酸1.51g加え、同温度にて2時間攪拌下表面処理反
応を行なった。それ以降は実施例1と同様にしてHTを
調製し、その物性を表2に示した。
【0054】実施例4 試薬水酸化ナトリウム(NaOH含量96%)36.3
4g、試薬炭酸ナトリウム(Na2 CO3 含量99.7
%)9.90gとを攪拌下水1Lに加えて、これを40
℃に加温保持しつつ、試薬硝酸マグネシウム(MgO分
15.4%)78.49g、試薬硝酸アルミニウム(A
23 分14.15%)48.04g、試薬塩化アン
モニウム(NH3 分31.46%)1.01gに蒸留水
500mlを加えて調製したMg/Alモル比=2.2
5、NH3 /Alモル比=0.14の水溶液を、徐々に
注加した。注加終了後のpHは10.8であった。さら
に攪拌下に同温度で1時間反応を行なった後、90℃に
て18時間反応を行ない、反応終了後、試薬ステアリン
酸1.72g加え、同温度にて2時間攪拌下表面処理反
応を行なった。それ以降は実施例1と同様にしてHTを
調製し、その物性を表2に示した。
【0055】比較例1 実施例1において、試薬水酸化ナトリウム(NaOH含
量96%)を37.00gとし、塩化アンモニウムを加
えずに反応を行ない、注加終了後のpHを10.1にし
た以外は、実施例1と同様にして白色の微粉末を得た。
その物性を表2に示した。
【0056】比較例2 比較例1において、反応温度を160℃、反応時間を2
0時間とした以外は比較例1と同様にして試料No.H
T−6の白色の微粉末をえた。その物性を表2に示し
た。
【0057】
【表2】 試料No. HT−1 HT−2 HT−3 HT−4 組成(x/m) 0.33/0.48 0.30/0.50 0.25/0.49 0.30/0.51 積層不整指数(Is) 面指数(015) 2.47 3.37 1.98 2.00 面指数(018) 3.17 4.06 1.71 1.78 比表面積(m2 /g) 32.4 42.5 31.0 45.6 吸油量(ml/100g) 62 65 57 66 数平均粒子径(μm) 0.10 0.07 0.15 0.10 平均粒子径(μm) 3.50 4.80 2.70 3.40 屈折率 1.498 1.502 1.506 1.502 流れ性(流れ角度) 38° 39° 38° 40° ブロッキング性 極めて小 極めて小 極めて小 極めて小 試料No. HT−5 HT−6 組成(x/m) 0.33/0.49 0.33/0.50 積層不整指数(Is) 面指数(015) 0.68 0.80 面指数(018) 0.65 0.70 比表面積(m2 /g) 34.7 13.1 吸油量(ml/100g) 64 42 数平均粒子径(μm) 0.10 0.30 平均粒子径(μm) 3.20 2.50 屈折率 1.500 1.501 流れ性(流れ角度) 40° 45° ブロッキング性 小 小
【0058】応用例1 本応用例で、本発明による積層不整ハイドロタルサイト
の微粉末からなる樹脂用配合剤を塩素含有樹脂に添加し
た場合の熱安定性効果について説明する。
【0059】(軟質塩化ビニルシートによる評価)本発
明の樹脂配合剤による塩化ビニルに対する熱安定化効果
を確認するために、以下の配合、成形などの手法により
軟質塩化ビニルシートを作成し、評価試験をした。 <配合> 塩化ビニル樹脂(重合度:1050) 100重量部 ジオクチルフタレート 50重量部 ラウリン酸亜鉛 0.45重量部 ジベンゾイルメタン 0.10重量部 試料 1.45重量部
【0060】(成形方法)上記配合組成物を温度150
℃、7分間ロールミル混練を行ない、厚さ0.5mmの
均一な混和物を作成し、次いで温度160℃、圧力13
0Kg/cm2 、5分間加圧加熱し、厚さ1mmの軟質
塩化ビニルシートを作成した。
【0061】(試験方法) (1)熱安定持続時間 試料シートをガラス板にのせ、185℃に調製したギヤ
ー式熱老化試験機に入れ、15分毎に取り出してその着
色度を目視判定、黒色分解する時間を測定した。
【0062】(2)熱安定性 JIS K 6723に準拠し、試料シートを1mm×
1mmに裁断し、コンゴーレッド紙を装着した試験官に
試料チップ2gを充填、180℃加熱し、塩化ビニルの
熱分解によるHCl離脱時間を測定した。
【0063】(3)電気絶縁性 JIS K 6723に準拠し、試料シートの30℃に
おける体積固有抵抗値を測定した。
【0064】(4)透明性 日本電色工業製・1001DP色差計を用い、試料シー
トの白色光透過率を測定した。あわせて、試料シートを
70℃温純水に24時間しんせき浸漬し、取り出し直後
(表面付着水を拭き取った物)および24時間放置後の
白色透過率を測定した。得られた試験結果を表3に示
す。
【0065】(硬質塩化ビニル板による評価)前記軟質
塩化ビニルシートの場合と同様、本発明の樹脂配合剤に
よる塩化ビニルに対する熱安定化効果を確認するため
に、以下の配合、成形などの手法により硬質塩化ビニル
板を作成し、評価試験をした。 <配合> 塩化ビニル樹脂(重合度:1300) 100重量部 ステアリン酸カルシウム 0.2重量部 ステアリン酸亜鉛 0.6重量部 ジペンタエリスリトール 0.25重量部 ジベンゾイルメタン 0.05重量部 低分子量ポリエチレンワックス 0.4重量部 試料 1.0重量部
【0066】(成形方法)上記配合組成物を温度160
℃、7分間ロールミル混練を行ない、厚さ0.4mmの
均一な混和物を作成し、次いで温度180℃、圧力15
0Kg/cm2、5分間加圧加熱し、厚さ1mmの硬質
塩化ビニル板を作成した。
【0067】(試験方法) (1)熱安定持続時間 試料板を190℃に調製したギヤー式熱老化試験機に吊
るし入れ、15分毎に取り出してその着色度を目視判定
し、焦茶色に分解するまでの時間を測定した。得られた
試験結果を表4に示す。表3及び表4の結果から、本発
明による積層不整ハイドロタルサイトの微粉末からなる
樹脂配合剤は、軟質及び硬質塩化ビニルに添加した場
合、優れた熱安定化効果を発揮すると共に、優れた絶縁
特性や透明製保持効果を発揮することが理解される。
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、面間隔d=2.49Å
乃至2.05ÅにおけるX線回折ピークから求められる
積層不整指数(Is ) が1.2以上のハイドロタルサイ
ト類を樹脂配合剤として用いることにより、ハロゲン捕
捉等による樹脂の安定性乃至熱安定性を顕著に向上さ
せ、樹脂組成物の透明性、特に水浸漬後の透明性低下を
顕著に改善し、しかも樹脂への配合作業性を顕著に向上
させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1で得た積層不整ハイドロタルサ
イトのCu−Kα線によるX線回折スペクトルである。
【図2】市販ハイドロタルサイトのCu−Kα線による
X線回折スペクトルである。
【図3】本発明実施例1で得た積層不整ハイドロタルサ
イトのCu−Kα線によるX線回折スペクトルに於ける
d=2.3Å付近の回折ピークを拡大した線図であり、
積層不整(Is)算出のためのθ1、θ2の求め方を図
示したものである。
【図4】本発明実施例1で得た積層不整ハイドロタルサ
イトの粒子構造を示す2万倍の走査型電子顕微鏡写真で
ある。
【0035】この配合剤としての用途に供給するに当た
って、積層不整ハイドロタルサイトには各種の有機系乃
至無機系助剤による被覆形成乃至ブレンドを行うことが
できる。配合し或いは被覆に用いる有機系助剤として
は、例えば金属石鹸、樹脂酸石鹸、各種ワックス、多価
アルコール類、β−ジケトン類、ケト酸エステル類、各
種界面活性剤、シラン系・アルミニウム系・チタン系の
カップリング剤、未変成乃至酸変成の各種樹脂(ロジ
ン、石油樹脂等)等を挙げることができ、また、無機系
助剤としては、エアロジル、疎水処理エアロジル等の微
粒子シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等
のケイ酸塩、カルシア・マグネシア・チタニア等の金属
酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の
金属水酸化物、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩、A型・
P型等の合成ゼオライト及びその酸処理物又はその金属
イオン交換物から成る定形粒子を挙げることができる。
【0052】実施例2 試薬水酸化ナトリウム(NaOH含量96%)36.3
4g、試薬炭酸ナトリウム(Na2 CO3 含量99.7
%)9.90gとを攪拌下水1Lに加えて、これを40
℃に加温しつつ、試薬塩化マグネシウム(MgO分1
9.73%)61.28g、試薬塩化アルミニウム(A
2 3 分20.48%)33.10g、試薬塩化アン
モニウム(NH3 分31.46%)1.01gに蒸留水
500mlを加えて調製したMg/Alモル比=2.2
5、NH3 /Alモル比=0.14の水溶液を、徐々に
注加した。注加終了後のpHは10.7であった。さら
に攪拌下に同温度で1時間反応を行なった後、90℃に
て18時間反応を行ない、反応終了後、試薬ステアリン
酸1.72g加え、同温度にて2時間攪拌下表面処理反
応を行なった。それ以降は実施例1と同様にしてHTを
調整し、その物性を表2に示した。
【0053】実施例3 試薬水酸化ナトリウム(NaOH含量96%)30.9
0g、試薬炭酸ナトリウム(Na2 CO3 含量99.7
%)7.46gを攪拌下水1Lに加えて、これを40℃
に加温保持しつつ、試薬塩化マグネシウム(MgO分1
9.73%)61.28g、試薬塩化アルミニウム(A
2 3 分20.48%)24.89g、試薬塩化アン
モニウム(NH3 分31.46%)0.76gに蒸留水
500mlを加えて調製したMg/Alモル比=3.
0、NH3 /Alモル比=0.14の水溶液を、徐々に
注加した。注加終了後のpHは10.3であった。さら
に攪拌下に同温度で1時間反応を行なった後、95℃に
て20時間反応を行ない、反応終了後、試薬ステアリン
酸1.51g加え、同温度にて2時間攪拌下表面処理反
応を行なった。それ以降は実施例1と同様にしてHTを
調製し、その物性を表2に示した。
【0054】実施例4 試薬水酸化ナトリウム(NaOH含量96%)36.3
4g、試薬炭酸ナトリウム(Na2 CO3 含量99.7
%)9.90gとを攪拌下水1Lに加えて、これを40
℃に加温保持しつつ、試薬硝酸マグネシウム(MgO分
15.4%)78.49g、試薬硝酸アルミニウム(A
23 分14.15%)48.04g、試薬塩化アン
モニウム(NH3 分31.46%)1.01gに蒸留水
500mlを加えて調製したMg/Alモル比=2.2
5、NH3 /Alモル比=0.14の水溶液を、徐々に
注加した。注加終了後のpHは10.8であった。さら
に攪拌下に同温度で1時間反応を行なった後、90℃に
て18時間反応を行ない、反応終了後、試薬ステアリン
酸1.72g加え、同温度にて2時間攪拌下表面処理反
応を行なった。それ以降は実施例1と同様にしてHTを
調製し、その物性を表2に示した。
【0055】比較例1 実施例1において、試薬水酸化ナトリウム(NaOH含
量96%)を37.00gとし、塩化アンモニウムを加
えずに反応を行ない、注加終了後のpHを10.1にし
た以外は、実施例1と同様にして白色の微粉末を得た。
その物性を表2に示した。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハイドロタルサイト類
から成る樹脂用配合剤の改良に関するもので、より詳細
には各種樹脂に対する安定化作用や樹脂への配合作業性
に優れた樹脂用配合剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルム等の樹脂成形品に、種々
の機能を付与するために、無機充填剤等の各種配合剤を
配合することが行われている。この配合剤は、樹脂の化
学的性質の改質を目的とした化学改質用配合剤と、樹脂
成形品の物理的性質の改質を目的とした物性改質用配合
剤とに大別される。前者の例は、塩素含有重合体の脱塩
化水素反応を抑制する熱安定剤や、オレフィン系樹脂中
に含有されるハロゲン化物系触媒残渣による劣化を抑制
するための安定剤、更には樹脂に難燃性を付与する難燃
剤等であり、後者の例は、延伸樹脂フィルムのブロッキ
ングを防止するためのアンチブロッキング剤等である。
【0003】ハイドロタルサイト類を、樹脂に対する化
学改質用配合剤や物性改質用配合剤として用いることは
古くから知られており、例えば特開昭53−92855
号公報には、熱可塑性樹脂にハイドロタルサイト類を難
燃剤として配合することが記載され特公昭58−461
46号公報には、触媒或いは単量体に由来するハロゲン
含有熱可塑性樹脂に、BET比表面積が30m2 /g以
下のハイドロタルサイト類を安定剤として配合すること
が記載されている。
【0004】ハイドロタルサイトは、本来式
【化1】Mg6 Al2 (OH)1 6 CO3 ・4H2 O で表される鉱物であるが、2価金属カチオン(M2 +)
としては、マグネシウム以外の各種カチオン、3価金属
カチオン(M3 +)としてはアルミニウム以外の各種カ
チオン、アニオンとしては炭酸根以外の各種アニオンの
組み合わせが既に知られており、2価金属と3価金属と
のモル比も広範囲のものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】ハイドロタルサイト
類は、他のマグネシウム化合物やアルミニウム化合物に
は殆ど認められないハロゲン捕捉能を有するという点で
は優れたものであるが、その熱安定性は、三塩基性硫酸
鉛等の熱安定性の最も優れたものと比べると未だ約半分
程度であり、熱安定性の一層の向上が望まれている。
【0006】また、ハイドロタルサイト類は、塩化ビニ
ル樹脂等の樹脂類に近い屈折率を有し、これを配合した
樹脂組成物は透明性に優れているという利点を有する
が、この樹脂組成物の成形品を水中に浸漬すると失透す
る傾向があり、この失透傾向の改善も望まれている。
【0007】更に、公知の合成ハイドロタルサイト類
は、粉体としてサラサラとした流動性に欠けており、粉
体の計量、移送等に際して所謂ブリッジを形成したり、
或いは樹脂との乾式ブレンドが必ずしも容易でない等配
合作業性の点で未だ改良すべき余地が残されている。
【0008】本発明は、X線回折学的に新規で特徴的な
微細構造を有するハイドロタルサイト類の合成に成功
し、この新規ハイドロタルサイト類を樹脂用配合剤とし
て用いることにより、上記問題が解消されることを見出
した。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、式
「数1」で定義される積層不整指数(Is )が1.2以
上であるハイドロタルサイト類から成ることを特徴とす
る樹脂用配合剤が提供される。
【0010】本発明によればまた、オレフィン系樹脂及
び「数1」で定義される積層不整指数(Is )が1.2
以上であるハイドロタルサイト類から成ることを特徴と
する安定化オレフィン系樹脂組成物が提供される。
【0011】本発明によれば更に、塩素含有重合体及び
「数1」で定義される積層不整指数(Is )が1.2以
上であるハイドロタルサイト類から成ることを特徴とす
る安定化塩素含有樹脂組成物が提供される。
【0012】
【作用】本発明に用いるハイドロタルサイト類は、従来
公知のハイドロタルサイト類には認められないX線回折
学的な微細構造上の特徴を有している。
【0013】添付図面の図1は本発明に用いる合成ハイ
ドロタルサイト(その合成法の詳細は後述する実施例1
参照)のX線回折チャートであり、図2は市販の合成ハ
イドロタルサイトのX線回折チャートである。これら図
1及び図2から両者はピーク位置や各ピークの相対強度
比については殆ど同じであるが、従来のハイドロタルサ
イトの各ピークは何れも対称的であるのに対して、本発
明で用いるハイドロタルサイト類では、面間隔d=2.
3Å付近の回折ピークでは非対称ピークとなっているこ
とが明らかである。
【0014】即ち、このピークは挟角側(2θの小さい
側)では立ち上がりが比較的急で、広角側(2θの大き
い側)では傾斜のゆるやかな非対称のピークとなってい
ることが了解される。この非対称ピーク構造は、上述し
た面間隔d=2.3Åにおいて顕著であるが、他に面間
隔d=2.0Åにおいても同様に認められる。
【0015】本明細書において、積層不整指数(Is )
は、次のように定義される。即ち、後述する実施例記載
の方法で、図3に示すようなX線回折チャートを得る。
このd=2.49Å乃至2.05Åについて、ピークの
挟角側最大傾斜ピーク接線aと広角側最大傾斜ピーク接
線bを引き、接線aと接線bの交点から垂線cを引く。
次いで接線aと垂線cとの角度θ1 、接線bと垂線cと
の角度θ2 を求める。積層不整指数(Is )は式「数
1」の値として求める。この指数(Is )は、ピークが
完全対称な場合は1.0であり、非対称の程度が大きく
なる程大きな値となる。
【0016】本発明に用いるハイドロタルサイト類は、
この積層不整指数(Is )が1.2以上、特に1.2乃
至4.0、最も好適には1.5乃至3.5の範囲にある
ことが、本発明の目的達成の上で重要である。
【0017】例えば、ハイドロタルサイト系樹脂配合剤
を塩化ビニル樹脂に配合したとき(その詳細は後述する
応用例1)、Is が1或いは1以下の値のハイドロタル
サイトは、熱安定持続時間が60分間のオーダーである
のに対して、Is が2.5のハイドロタルサイトを使用
すると熱安定持続時間を120分間と約2倍に向上せし
めることができる。また、熱安定性(JIS K 67
23)も、前者では86分であるのに対して、後者では
133分と顕著に向上するこが認められる。
【0018】本発明において、積層不整指数(Is )と
は、層の積み重ねの不規則性を表すものであり、ハイド
ロタルサイト類では次の意義を有する。
【0019】即ち、ハイドロタルサイト類は、Mg(O
H)6 八面体層のMg2 +がAl3 +で置換されたものが
基本層となり、この基本層間に、前記置換による過剰カ
チオンと釣り合う形で炭酸根等のアニオンが組み込まれ
たものと言われており、この基本層が多数積み重なって
層状結晶構造を形成している。前述した面間隔d=2.
3Åの回折ピークは面指数(015)に対応するもので
あり、同様の積層不整は面指数(018)にも表れるか
ら、本発明で用いるハイドロタルサイト類では、各基本
層の寸法(長さ、面積)が一様でなく、その分布が広い
範囲にわたっており、また各基本層にねじれ、湾曲等を
生じて非平面構造となっているものと認められる。
【0020】本発明に用いる積層不整ハイドロタルサイ
ト類が塩素等に対して大きな捕捉性能を示すのは、上記
の化学構造に由来して活性サイトが多く、これが塩素捕
捉等に対して有効に作用するためと考えられる。
【0021】本発明に用いる積層不整ハイドロタルサイ
トは、樹脂に配合して用いたとき水中浸漬等による失透
傾向が著しく少ないという予想外の利点をもたらす。こ
の事実は、現象として見出されたものであって、その理
由は正確には不明であると共に、失透の機構そのものが
未だ十分に解明されていないが、積層不整ハイドロタル
サイトの活性サイトが、ハイドロタルサイト粒子表面へ
の水分吸着乃至水分析出を緩和しているものと推測され
る。
【0022】本発明の積層不整ハイドロタルサイトは更
に、粉体としての流動性に優れており、計量、移送等の
操作が容易であるばかりでなく、樹脂への乾式配合が容
易であるという利点を有している。
【0023】
【発明の好適態様】 (積層不整ハイドロタルサイト)本発明に用いる積層不
整ハイドロタルサイト類は、積層不整指数(Is )が前
述した範囲にある限り、任意のハイドロタルサイトであ
ってよい。ハイドロタルサイト類のX線回折ピークを下
記に示す。
【0024】
【表1】
【0025】本発明に用いるハイドロタルサイト類につ
いて、面間隔d=2.06乃至1.73Å〔面指数(0
18)〕のピークについて、前記「数1」と同様に求め
た積層不整指数(Is') は1.5以上、特に1.7乃至
4.5の範囲にある。
【0026】ハイドロタルサイト類としては、式
【化2】 Mg1-x Alx (OH)2 (CO3 )x/2 ・mH2 式中、xは0<x≦0.5特に0.2≦x≦0.4の数
であり、mは 2以下、特に0乃至1の数である。 で表されるマグネシウム・アルミニウム・炭酸塩・水酸
化物が特に好適なものである。
【0027】本発明で用いる積層不整ハイドロタルサイ
トは、一般に0.05乃至0.4μm、特に0.05乃
至0.2μmの電子顕微鏡法による数平均一次粒径を有
しており、コールターカウンター法で測定される二次粒
径(メジアン径)は1乃至40μm、特に1乃至20μ
mの範囲にある。この積層不整ハイドロタルサイトのB
ET比表面積は一般に10乃至60m2 /g、特に20
乃至50m2 /gの範囲にあり、また吸油量(JIS
K 5101)は、一般に40乃至80ml/100
g、特に50乃至70ml/100gの範囲にある。屈
折率(nD 2 0 )は1.48乃至1.52、特に1.4
9乃至1.51の範囲にある。
【0028】(合成法)本発明に用いる積層不整ハイド
ロタルサイトは、必ずしもこれに制限されないが炭酸ソ
ーダ及び苛性ソーダを含有する水性媒体中に、水溶性マ
グネシウム塩及び水溶性アルミニウム塩及び水溶性アン
モニウム塩を添加し、反応させることより得られる。こ
の場合、マグネシウム塩及びアルミニウム塩と同時に水
溶性アンモニウム塩を添加することが、積層不整指数
(Is )が本発明の範囲にあるハイドロタルサイトを製
造する上で重要である。
【0029】水溶性マグネシウム塩としては、塩化マグ
ネシウムが有利に使用されるが、他に硫酸塩、硝酸塩等
の鉱酸塩も使用することができる。水溶性アルミニウム
塩としては、塩化アルミニウムが特に適しているが、硫
酸塩、硝酸塩等の鉱酸塩も使用することができる。水溶
性アンモニウム塩としては、やはり塩化アンモニウムが
好適であるが、硫酸アンモニウムや硝酸アンモニウムや
重炭酸アンモニウムを用いることもできる。
【0030】反応に際して、マグネシウム塩とアルミニ
ウム塩とは、所望とするハイドロタルサイトの組成に応
じて化学量論的量で用いればよく、一方炭酸ソーダは化
学量論的量よりも若干過剰の量、一般に1.1乃至1.
5モル倍の量で用いるのがよい。苛性ソーダは、反応系
の最終pHが10乃至11.5、特に10乃至11.0
の範囲となる量で用いるのがよい。
【0031】アンモニウム塩の使用量は、アルミニウム
塩を基準とし、アルミニウムイオン1モル当たり0.0
3乃至0.4モル、特に0.05乃至0.35モルの量
で使用するのがよい。上記範囲よりも少ないと、積層不
整指数(Is )が本発明範囲内にあるハイドロタルサイ
トを合成することが困難であり、一方上記範囲よりも多
量のアンモニウム塩を用いても製品上格別の利点はな
く、経済的に不利である。
【0032】反応温度は、特に制限はなく、一般に40
乃至150℃の温度、特に70乃至100℃の温度が使
用される。反応は一段乃至多段で行うことができ、例え
ば最初に低い温度で、最後に高温で反応熟成して結晶サ
イズをコントロールすることができる。反応は、オート
クレーブ処理のような水熱合成で行ってもよいが、一般
には常圧の合成で十分である。
【0033】反応後のハイドロタルサイトは、水洗し、
ろ過乾燥し、必要により粉砕分級して製品とする。反応
後、水洗、乾燥に先立ってハイドロタルサイト粒子に、
それ自体公知の被覆処理乃至改質処理を施すことができ
る。例えば、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸を反
応母液中に添加し、これらをナトリウム塩の形で表面処
理することができる。一般には、ハイドロタルサイト当
たり1乃至10重量%の石鹸を被覆することが好まし
い。
【0034】(用途)本発明の樹脂配合剤は、各種樹脂
に対する安定性、熱安定性、難燃性向上用の化学改質用
配合剤、また延伸樹脂フィルムのアンチブロッキング剤
のとして樹脂成形品の物理的性質の改善を目的とした物
性改質用配合剤として有用である。
【0035】この配合剤としての用途に供給するに当た
って、積層不整ハイドロタルサイトには各種の有機系乃
至無機系助剤による被覆形成乃至ブレンドを行うことが
できる。配合し或いは被覆に用いる有機系助剤として
は、例えば金属石鹸、樹脂酸石鹸、各種ワックス、多価
アルコール類、β−ジケトン類、ケト酸エステル類、各
種界面活性剤、シラン系・アルミニウム系・チタン系の
カップリング剤、未変成乃至酸変成の各種樹脂(ロジ
ン、石油樹脂等)等を挙げることができ、また、無機系
助剤としては、エアロジル、疎水処理エアロジル等の微
粒子シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等
のケイ酸塩、カルシア・マグネシア・チタニア等の金属
酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の
金属水酸化物、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩、A型・
P型等の合成ゼオライト及びその酸処理物又はその金属
イオン交換物から成る定形粒子を挙げることができる。
【0036】また、この積層不整ハイドロタルサイトに
は、予め可塑剤、滑剤、他の安定剤、帯電防止剤、防曇
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防虫剤、防虫忌避剤、
防菌剤、香料、着色剤等の有機成分を担持させて使用す
ることもできる。
【0037】本発明の一つの典型的用途では、塩素含有
重合体に配合し、熱安定化向上の目的で使用する。この
場合、本発明の配合剤は、塩素含有重合体100重量部
当たり0.1乃至100重量部、特に1乃至10重量部
の量で用いるのがよい。塩素含有樹脂としては、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル/塩化ビニ
リデン共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、塩
素化ポリエチレン等を挙げることができるが、これらの
例に限定されない。
【0038】本発明の他の典型的用途では、オレフィン
系樹脂に対してハロゲン系触媒残渣による樹脂劣化を防
止する目的で配合する。本発明の配合剤は、オレフィン
系樹脂100重量部当たり0.1乃至100重量部の量
で用いるのがよい。オレフィン系樹脂としては、ポリプ
ロピレン、低−・中−・高密度の或いは線状低密度のポ
リエチレン、結晶性プロピレン−エチレン共重合体、イ
オン架橋オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体を挙げ
ることができる。
【0039】更に、本発明の配合剤は、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑
性ポリエステル、6−ナイロン、6,6−ナイロン、
6,8−ナイロン等のポリアミド、ポリカーボネート、
ポリスルホン類、ポリアセタール等のその他の熱可塑性
樹脂に配合して、その安定性、特に熱安定性を向上させ
るために、或いは形成される樹脂成形品に、スリップ性
乃至はアンチブロッキング性を与えるために使用でき
る。また、被覆形成用の混練組成物乃至は液状組成物に
配合して、被覆にアンチブロッキング性を付与すること
ができる。この目的に対して、本発明の配合剤は、樹脂
100重量部当たり0.5乃至100重量部、特に1乃
至10重量部の量で配合することができる。
【0040】実施例1 本発明による積層不整ハイドロタルサイトの微粉末から
なる樹脂用配合剤(以下HTと記す)の調製方法を以下
に説明する。 (HTの製法とその物性)水酸化ナトリウム(NaOH
含量が96%)39.17gと炭酸ナトリウム(Na2
CO3 含量が99.7%)11.16gとを攪拌下に水
1Lに加えて、これを40℃に加温する。次いでMg/
Alのモル比が2.0、NH3 /Alのモル比が0.3
5になるように塩化マグネシウム(MgOとして19.
73%)61.28gと塩化アルミニウム(Al23
として20.48%)37.33g及び塩化アンモニウ
ム(NH3 として31.46%)2.84gを蒸留水5
00mlに加えて調製した水溶液Aを、徐々に注加し
た。注加終了後のpHは10.2であった。さらに攪拌
下で40乃至90℃の温度で約20時間反応を行った。
反応終了後ステアリン酸3.27g加え攪拌下に表面処
理反応を行った。得られた反応懸濁液をろ過、水洗後、
70℃にて乾燥させ、次いで小型のサンプルミルにて粉
砕し、試料No.HT−1のハイドロタルサイトを得
た。尚、以下において、特に断りのない限り、用いる原
料は実施例1と同じものを使用した。次いで、下記に示
す物性を測定し、その結果を表2に示した。
【0041】(測定方法) (1)X線回折 理学電気(株)製のRAD−IBシステムを用いて、C
u−Kαにて測定した。 ターゲット Cu フィルター 湾曲結晶グラファイトモノク
ロメーター 検出器 SC 電圧 40KVP 電流 20mA カウントフルスケール 7000c/s スムージングポイント 25 走査速度 1°/min ステップサンプリング 0.02° スリット DS1°RS0.15mm
SS1°モノクロメーターRS0.80mm 照角 6°
【0042】(2)積層不整指数(Is) 理学電気(株)製のRAD−IBシステムを用いて、C
u−Kαにて測定した。 ターゲット Cu フィルター 湾曲結晶グラファイトモノク
ロメーター 検出器 SC 電圧 40KVP 電流 20mA カウントフルスケール 1000c/s スムージングポイント 25 走査速度 1°/min ステップサンプリング 0.02° スリット DS1°RS0.15mm
SS1°モノクロメーターRS0.80mm 照角 6° 測定回折角範囲 35°〜55°(2θ)
【0043】(Isの算出方法)上記X線回折によって
得られた回折角(2θ)36°〜44°と44°〜53
°の両ピークについてそれぞれのピークの挟角側と広角
側でそれぞれ勾配の絶対値が最大になるようにピーク接
線(a、b)を引く。次に、挟角側ピーク接線aと広角
側ピーク接線bの交点より、垂線cを下ろし、接線aと
垂線cのなす角度θ1及び接線bと垂線cのなす角度θ
2を求め、式「数1」により積層不整指数(Is)を求
める。
【0044】(3)屈折率 予めアッベの屈折計を用いて、屈折率既知の溶媒(α−
ブロムナフタレン、ケロシン)を調製する。次いでLa
rsenの浸透法に従って、試料粉末を数mgスライド
ガラスの上に採り、屈折率既知の溶媒を一滴加えて、カ
バーガラスをかけ、溶媒を十分浸漬させた後、偏光顕微
鏡でベッケ線の移動を観察して求める。
【0045】(Larsenの浸液法)粉末を液体中に
浸し、偏光顕微鏡で透過光線を観察すると、粉末と液体
の境界線が明るく輝いて見える。これをベッケ線(Ba
cke)という。この時、顕微鏡の筒を上下させると、
このベッケ線が移動する。筒を下げたとき明るい線が粒
子の内側に移動し、粒子が明るく見え、筒を上げると明
るい線が外側に移動し粒子が暗く見えるときは液体の方
が粉末よりも屈折率が大きい場合である。粉末の屈折率
の方が大きいと逆の現象が見られる。適当な液体で測定
し、粉末より大きい屈折率を持つものと、小さいものと
を選びだせば、この2種の液体の屈折率の中間の値とし
て、粉末の屈折率が求められる。
【0046】(4)数平均粒子径 明石ビームテクノロジー(株)製 走査電子顕微鏡WE
T−SEM(WS−250)を用いて、制限視野像中の
各粒子の粒子径(μm)を算術平均して数平均粒子系を
求めた。
【0047】(5)平均粒径(メジアン径) コールターカウンター社製コールターカウンターモデル
TA−II型を用いて測定した。分散媒体は、コールター
カウンター専用分散溶液であるISOTONIIを用い
た。
【0048】(6)吸油量 JIS K−5101−19に準拠して測定した。
【0049】(7)比表面積 カルロエルバ社製Sorptpmatic Serie
s 1800を使用し、BET方により測定した。
【0050】(8)定数x及びm JIS R 9011の石灰の化学分析法に準拠して、
MgO/Al23 、H2 O/Al23 のモル比を測
定し、x及びmを算出した。
【0051】(9)流れ性試験 湿度60%に調湿された室内で、試料10gを一辺10
cmの正方形で表面が平滑な市販硬質ガラス板状に静か
にのせ、同ガラス板に振動を与えずに徐々に傾斜させ
る。試料が崩れて、ガラス板との接触面から試料が滑り
はじめたときの角度を読み取る。その時の角度を試料の
流れ角度とする。さらに同板を徐々に傾け垂直にする。
次いで、同板を水平に戻し、同板上の試料の付着状態を
目視により観察し、その付着状態をブロッキング性とし
て評価する。
【0052】実施例2 試薬水酸化ナトリウム(NaOH含量96%)36.3
4g、試薬炭酸ナトリウム(Na2 CO3 含量99.7
%)9.90gとを攪拌下水1Lに加えて、これを40
℃に加温しつつ、試薬塩化マグネシウム(MgO分1
9.73%)61.28g、試薬塩化アルミニウム(A
2 3 分20.48%)33.10g、試薬塩化アン
モニウム(NH3 分31.46%)1.01gに蒸留水
500mlを加えて調製したMg/Alモル比=2.2
5、NH3 /Alモル比=0.14の水溶液を、徐々に
注加した。注加終了後のpHは10.7であった。さら
に攪拌下に同温度で1時間反応を行なった後、90℃に
て18時間反応を行ない、反応終了後、試薬ステアリン
酸1.72g加え、同温度にて2時間攪拌下表面処理反
応を行なった。それ以降は実施例1と同様にしてHTを
調整し、その物性を表2に示した。
【0053】実施例3 試薬水酸化ナトリウム(NaOH含量96%)30.9
0g、試薬炭酸ナトリウム(Na2 CO3 含量99.7
%)7.46gを攪拌下水1Lに加えて、これを40℃
に加温保持しつつ、試薬塩化マグネシウム(MgO分1
9.73%)61.28g、試薬塩化アルミニウム(A
2 3 分20.48%)24.89g、試薬塩化アン
モニウム(NH3 分31.46%)0.76gに蒸留水
500mlを加えて調製したMg/Alモル比=3.
0、NH3 /Alモル比=0.14の水溶液を、徐々に
注加した。注加終了後のpHは10.3であった。さら
に攪拌下に同温度で1時間反応を行なった後、95℃に
て20時間反応を行ない、反応終了後、試薬ステアリン
酸1.51g加え、同温度にて2時間攪拌下表面処理反
応を行なった。それ以降は実施例1と同様にしてHTを
調製し、その物性を表2に示した。
【0054】実施例4 試薬水酸化ナトリウム(NaOH含量96%)36.3
4g、試薬炭酸ナトリウム(Na2 CO3 含量99.7
%)9.90gとを攪拌下水1Lに加えて、これを40
℃に加温保持しつつ、試薬硝酸マグネシウム(MgO分
15.4%)78.49g、試薬硝酸アルミニウム(A
23 分14.15%)48.04g、試薬塩化アン
モニウム(NH3 分31.46%)1.01gに蒸留水
500mlを加えて調製したMg/Alモル比=2.2
5、NH3 /Alモル比=0.14の水溶液を、徐々に
注加した。注加終了後のpHは10.8であった。さら
に攪拌下に同温度で1時間反応を行なった後、90℃に
て18時間反応を行ない、反応終了後、試薬ステアリン
酸1.72g加え、同温度にて2時間攪拌下表面処理反
応を行なった。それ以降は実施例1と同様にしてHTを
調製し、その物性を表2に示した。
【0055】比較例1 実施例1において、試薬水酸化ナトリウム(NaOH含
量96%)を37.00gとし、塩化アンモニウムを加
えずに反応を行ない、注加終了後のpHを10.1にし
た以外は、実施例1と同様にして白色の微粉末を得た。
その物性を表2に示した。
【0056】比較例2 比較例1において、反応温度を160℃、反応時間を2
0時間とした以外は比較例1と同様にして試料No.H
T−6の白色の微粉末をえた。その物性を表2に示し
た。
【0057】
【表2】
【0058】応用例1 本応用例で、本発明による積層不整ハイドロタルサイト
の微粉末からなる樹脂用配合剤を塩素含有樹脂に添加し
た場合の熱安定性効果について説明する。
【0059】(軟質塩化ビニルシートによる評価)本発
明の樹脂配合剤による塩化ビニルに対する熱安定化効果
を確認するために、以下の配合、成形などの手法により
軟質塩化ビニルシートを作成し、評価試験をした。 <配合> 塩化ビニル樹脂(重合度:1050) 100重量部 ジオクチルフタレート 50重量部 ラウリン酸亜鉛 0.45重量部 ジベンゾイルメタン 0.10重量部 試料 1.45重量部
【0060】(成形方法)上記配合組成物を温度150
℃、7分間ロールミル混練を行ない、厚さ0.5mmの
均一な混和物を作成し、次いで温度160℃、圧力13
0Kg/cm2 、5分間加圧加熱し、厚さ1mmの軟質
塩化ビニルシートを作成した。
【0061】(試験方法) (1)熱安定持続時間 試料シートをガラス板にのせ、185℃に調製したギヤ
ー式熱老化試験機に入れ、15分毎に取り出してその着
色度を目視判定、黒色分解する時間を測定した。
【0062】(2)熱安定性 JIS K 6723に準拠し、試料シートを1mm×
1mmに裁断し、コンゴーレッド紙を装着した試験官に
試料チップ2gを充填、180℃加熱し、塩化ビニルの
熱分解によるHCl離脱時間を測定した。
【0063】(3)電気絶縁性 JIS K 6723に準拠し、試料シートの30℃に
おける体積固有抵抗値を測定した。
【0064】(4)透明性 日本電色工業製・1001DP色差計を用い、試料シー
トの白色光透過率を測定した。あわせて、試料シートを
70℃温純水に24時間しんせき浸漬し、取り出し直後
(表面付着水を拭き取った物)および24時間放置後の
白色透過率を測定した。得られた試験結果を表3に示
す。
【0065】(硬質塩化ビニル板による評価)前記軟質
塩化ビニルシートの場合と同様、本発明の樹脂配合剤に
よる塩化ビニルに対する熱安定化効果を確認するため
に、以下の配合、成形などの手法により硬質塩化ビニル
板を作成し、評価試験をした。 <配合> 塩化ビニル樹脂(重合度:1300) 100重量部 ステアリン酸カルシウム 0.2重量部 ステアリン酸亜鉛 0.6重量部 ジペンタエリスリトール 0.25重量部 ジベンゾイルメタン 0.05重量部 低分子量ポリエチレンワックス 0.4重量部 試料 1.0重量部
【0066】(成形方法)上記配合組成物を温度160
℃、7分間ロールミル混練を行ない、厚さ0.4mmの
均一な混和物を作成し、次いで温度180℃、圧力15
0Kg/cm2、5分間加圧加熱し、厚さ1mmの硬質
塩化ビニル板を作成した。
【0067】(試験方法) (1)熱安定持続時間 試料板を190℃に調製したギヤー式熱老化試験機に吊
るし入れ、15分毎に取り出してその着色度を目視判定
し、焦茶色に分解するまでの時間を測定した。得られた
試験結果を表4に示す。表3及び表4の結果から、本発
明による積層不整ハイドロタルサイトの微粉末からなる
樹脂配合剤は、軟質及び硬質塩化ビニルに添加した場
合、優れた熱安定化効果を発揮すると共に、優れた絶縁
特性や透明製保持効果を発揮することが理解される。
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、面間隔d=2.49Å
乃至2.05ÅにおけるX線回折ピークから求められる
積層不整指数(Is ) が1.2以上のハイドロタルサイ
ト類を樹脂配合剤として用いることにより、ハロゲン捕
捉等による樹脂の安定性乃至熱安定性を顕著に向上さ
せ、樹脂組成物の透明性、特に水浸漬後の透明性低下を
顕著に改善し、しかも樹脂への配合作業性を顕著に向上
させることが可能となった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1で得た積層不整ハイドロタルサ
イトのCu−Kα線によるX線回折スペクトルである。
【図2】市販ハイドロタルサイトのCu−Kα線による
X線回折スペクトルである。
【図3】本発明実施例1で得た積層不整ハイドロタルサ
イトのCu−Kα線によるX線回折スペクトルに於ける
d=2.3Å付近の回折ピークを拡大した線図であり、
積層不整(Is)算出のためのθ1、θ2の求め方を図
示したものである。
【図4】本発明実施例1で得た積層不整ハイドロタルサ
イトの粒子構造を示す2万倍の走査型電子顕微鏡写真で
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式 【数1】Is =tanθ2 /tanθ1 式中、θ1 は、面間隔2.49Å乃至2.05ÅのX線
    回折ピークにおけるピーク垂線と挟角側ピーク接線とが
    なす角度θ2 は、該ピークにおけるピーク垂線と広角側
    ピーク接線とがなす角度であるで定義される積層不整指
    数(Is )が1.2以上であるハイドロタルサイト類か
    ら成ることを特徴とする樹脂用配合剤
  2. 【請求項2】 ハイドロタルサイト類がマグネシウム・
    アルミニウム・炭酸塩・水酸化物である請求項1記載の
    樹脂用配合剤。
  3. 【請求項3】 オレフィン系樹脂及び「数1」で定義さ
    れる積層不整指数(Is )が1.2以上であるハイドロ
    タルサイト類から成ることを特徴とする安定化オレフィ
    ン系樹脂組成物
  4. 【請求項4】 塩素含有重合体及び「数1」で定義され
    る積層不整指数(Is )が1.2以上であるハイドロタ
    ルサイト類から成ることを特徴とする安定化塩素含有樹
    脂組成物。
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