JPH06135920A - ニトリル化合物の製造方法 - Google Patents

ニトリル化合物の製造方法

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JPH06135920A
JPH06135920A JP14822392A JP14822392A JPH06135920A JP H06135920 A JPH06135920 A JP H06135920A JP 14822392 A JP14822392 A JP 14822392A JP 14822392 A JP14822392 A JP 14822392A JP H06135920 A JPH06135920 A JP H06135920A
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JP
Japan
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group
alkoxyimidoyl
compound
nitrile
halide
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JP14822392A
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English (en)
Inventor
Yasuo Kikukawa
靖雄 菊川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 N−アルコキシイミドイルハライド基を有す
る化合物類を光照射するだけでニトリル類を合成する新
規な方法を提供すること。 【構成】 N−アルコキシイミドイルハライド基を有す
る化合物を光照射することによって、そのN−アルコキ
シイミドイルハライド基をニトリル基に変換することを
特徴とするニトリル化合物の製造方法。本発明により同
一分子中にアミド基、アルコール、カルボキシル基など
の基が存在していてもそれらの基に影響を与える事な
く、N−アルコキシイミドイルハライド基を有する化合
物からニトリル化合物を合成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルボン酸から容易に
導けるN−アルコキシイミドイルハライド化合物を原料
とするニトリル化合物の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ニトリル基は有機合成上重要な官能基で
あり、これまでニトリル基への変換方法は種々発表され
ている。出発原料にもよるが、一般には脱水剤、ハロゲ
ン化剤などを使用する場合が多く、これらの試薬と反応
する官能基が分子中に共存すると目的とするニトリルを
簡単に合成することはできない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】N−アルコキシイミド
イルハライド基とはN−アルコキシイミドイルハライド
基の炭素原子にハロゲンが置換した基であり、式−C
(X)=N−OR(式中、Xはハロゲン原子であり、R
はアルキル基等である。)で表される。本発明は、N−
アルコキシイミドイルハライド基を有する化合物類を光
照射するだけでニトリル類を合成する新規な方法を提供
することを目的とする。さらに、原料化合物中に、従来
使用されているニトリル化の試薬と反応してしまう官能
基が存在している場合でも、それらの基には影響を与え
る事なくニトリル化合物を合成する方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記を目
的に鋭意検討した結果、光反応によって収率よくニトリ
ル化合物を得る方法を見い出し、本発明を完成した。本
発明は、N−アルコキシイミドイルハライド基を有する
化合物を光照射することによって、そのN−アルコキシ
イミドイルハライド基をニトリル基に変換することを特
徴とするニトリル化合物の製造方法である。
【0005】本発明において、N−アルコキシイミドイ
ルハライド基を有する化合物は、式R’−C(X)=N
−ORで表すことができる。式中のORで表されるアル
コキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ
基、ブトキシ基などの低級アルコキシ基であっても、ベ
ンジルオキシ基などのアラアルコキシ基であってもよ
い。式中のXで表されるハロゲン原子は、クロル、ブロ
ム、ヨウ素原子などである。式中のR’で表される基
は、脂肪族、芳香族、複素環族のいずれの基であっても
よい。すなわち、本発明の製造方法はN−アルコキシイ
ミドイルハライド基を光反応によってシアノ基に変換す
る方法を提供するものであるから、R’で表される基は
光反応によって他に変換されないものであればいかなる
基であってもよい。それらを例示すれば、たとえばアル
キル基、シクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、
ベンジル基、フェネチル基、ピリジル基、ピロリジル
基、ピペリジル基、キノリル基など、およびこれらが低
級アルコキシ基、低級アルキル基、ハロゲン原子、ニト
ロ基、アミド基、カルボキシル基、アルコキシカルボニ
ル基、水酸基、ヒドロキシメチル基などの官能基の1以
上で置換されている基などを挙げることができる。
【0006】光照射は、300nm以下の波長のUVを
発する水銀灯、たとえば32W低圧水銀灯(理工科学産
業製UVL−32−LPA)を用い、通常氷冷下で行
う。溶媒はメタノール、ヘキサン、酢酸エチル、アセト
ニトリルなどが用いられるが、メタノールが最適であ
る。発生するHX(X=Cl,Brなど)を中和するた
めに、等モルの炭酸ナトリウムを混入しておくと反応は
より円滑に行われる。ハライドはブロマイドが収率がよ
い。なお、式R’−C(X)=N−ORで表されるN−
アルコキシイミドイルハライド基を有する化合物は、
R’−COOHで表されるカルボン酸をN−アルコキシ
アミド化し、次いでハロゲン化することによって容易に
製造することができる。
【0007】
【発明の効果】本発明により、同一分子中にアミド基、
アルコール、カルボキシル基などの基が存在していても
それらの基に影響を与える事なく、N−アルコキシイミ
ドイルハライド基を有する化合物からニトリル化合物を
合成することができる。さらに、N−アルコキシイミド
イルハライド基は化学的に安定で、酸、アルカリ加水分
解、LiAlH4還元に抵抗し、チオニルクロリドなど
のハロゲン化試薬とも反応しないので、反応工程の長い
有機合成に際して、初期段階にN−アルコキシイミドイ
ルハライド基を合成し、数工程の化学反応を経て、それ
をニトリルに光変換することが可能である。また、この
光照射の条件下で変化する官能基は他に殆ど存在しない
ことも本発明の有用性を高めるものである。
【0008】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。 実施例1 Z−N−メトキシ−3−フェニルプロパンイミドイルブ
ロミド(300mg,1.24ミリモル)と炭酸ナトリ
ウム(69mg,0.65ミリモル)をメタノール(4
0ml)に溶かし、アルゴンガスで置換した石英容器中
で氷冷下32W低圧水銀灯を用い1.5時間照射した。
反応後、溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル(40ml)
に溶かし、有機層を飽和食塩水(20ml)で洗い芒硝
乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲル(15
g)のカラムで展開溶媒にヘキサン−酢酸エチル(2
0:1)を用いて精製し、3−フェニルプロピオニトリ
ル(126mg,収率81.3%)を得た。
【0009】実施例1と同様に、各種のN−アルコキシ
イミドイルハライド類を光照射しニトリル合成を行い、
式R’−CNで表される化合物を得た。結果を実施例1
の結果も含め、表1に示した。
【0010】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 255/37 9357−4H 255/57 9357−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−アルコキシイミドイルハライド基を有
    する化合物を光照射することによって、そのN−アルコ
    キシイミドイルハライド基をニトリル基に変換すること
    を特徴とするニトリル化合物の製造方法。
JP14822392A 1992-05-14 1992-05-14 ニトリル化合物の製造方法 Pending JPH06135920A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110032261A (ko) * 2009-09-22 2011-03-30 삼성전자주식회사 인쇄롤 제조방법 및 이를 이용한 패턴 형성방법

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KR20110032261A (ko) * 2009-09-22 2011-03-30 삼성전자주식회사 인쇄롤 제조방법 및 이를 이용한 패턴 형성방법

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