JPH0613385Y2 - 歯車変速機の同期装置 - Google Patents
歯車変速機の同期装置Info
- Publication number
- JPH0613385Y2 JPH0613385Y2 JP1986052275U JP5227586U JPH0613385Y2 JP H0613385 Y2 JPH0613385 Y2 JP H0613385Y2 JP 1986052275 U JP1986052275 U JP 1986052275U JP 5227586 U JP5227586 U JP 5227586U JP H0613385 Y2 JPH0613385 Y2 JP H0613385Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clutch hub
- synchronizer ring
- positioning
- spline
- insert key
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、自動車等の手動による歯車変速機に、円滑な
変速を可能とするため用いられる歯車変速機の同期装置
に関する。
変速を可能とするため用いられる歯車変速機の同期装置
に関する。
(従来の技術) 従来、歯車変速機の同期装置としては、例えば、「自動
車工学全書9巻動力伝達装置」(昭和55年11月
(株)山海堂発行)の第65ページ〜第67ページに記
載されているような装置が知られている。
車工学全書9巻動力伝達装置」(昭和55年11月
(株)山海堂発行)の第65ページ〜第67ページに記
載されているような装置が知られている。
この従来装置は、キー式同期装置であって、第4図に示
すように、シャフトに固定され、カップリングスリーブ
100とはスプライン結合されるクラッチハブ101
と、該クラッチハブ101の周上に軸方向移動可能に内
挿されるインサートキー102と、前記クラッチハブ1
01のスプライン部の内側にクラッチハブ101とは同
心に配置されるシンクロナイザリング103とを備えた
もので、前記クラッチハブ101とシンクロナイザリン
グ103との位置決めは、シンクロナイザリング103
の外周位置に形成した凹部103aと、クラッチハブ1
01のキー溝101aに設けられ前記凹部103aに突
出するインサートキー102とによって行なわれてい
た。
すように、シャフトに固定され、カップリングスリーブ
100とはスプライン結合されるクラッチハブ101
と、該クラッチハブ101の周上に軸方向移動可能に内
挿されるインサートキー102と、前記クラッチハブ1
01のスプライン部の内側にクラッチハブ101とは同
心に配置されるシンクロナイザリング103とを備えた
もので、前記クラッチハブ101とシンクロナイザリン
グ103との位置決めは、シンクロナイザリング103
の外周位置に形成した凹部103aと、クラッチハブ1
01のキー溝101aに設けられ前記凹部103aに突
出するインサートキー102とによって行なわれてい
た。
尚、図中αはクラッチハブ101とシンクロナイザリン
グ103とがシフト操作開始からインデックス状態に移
行する時やボーク状態から同期状態に移行する時の相対
回転を許す相対回転角で、インサートキー102と凹部
103aとの周方向隙間tにより得ている。
グ103とがシフト操作開始からインデックス状態に移
行する時やボーク状態から同期状態に移行する時の相対
回転を許す相対回転角で、インサートキー102と凹部
103aとの周方向隙間tにより得ている。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来装置にあっては、位置決
め機構がインサートキー102とシンクロナイザリング
103の外周の凹部103aとによる機構であったた
め、以下に述べるような問題点があった。
め機構がインサートキー102とシンクロナイザリング
103の外周の凹部103aとによる機構であったた
め、以下に述べるような問題点があった。
インサートキー102は凹部103aから外れないよ
うにインサートキー102と凹部103aとの引掛寸法
Lを所定値以上確保する必要があり、凹部103aの径
方向深さが大きくなるため、シンクロ径φdを大きくと
れない。
うにインサートキー102と凹部103aとの引掛寸法
Lを所定値以上確保する必要があり、凹部103aの径
方向深さが大きくなるため、シンクロ径φdを大きくと
れない。
インデックス状態やボーク状態の時には、第5図に示
すように、インサートキー102がシンクロナイザリン
グ103からトルクTを受けることになり、キー溝10
1aを移動するインサートキー102にこじり抵抗や摩
擦抵抗がかかる。
すように、インサートキー102がシンクロナイザリン
グ103からトルクTを受けることになり、キー溝10
1aを移動するインサートキー102にこじり抵抗や摩
擦抵抗がかかる。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上述のような問題点を解決することを目的と
し、この目的達成のために本考案では、シャフトに固定
され、カップリングスリーブとがスプライン結合される
クラッチハブと、該クラッチハブの周上に軸方向移動可
能に内挿されるインサートキーと、前記クラッチハブの
スプライン部の内側にクラッチハブとは同心に配置され
るシンクロナイザリングと、前記クラッチハブとシンク
ロナイザリングとの周方向位置決め機構と、を備えた歯
車変速機の同期装置において、前記周方向位置決め機構
を、前記クラッチハブのハブスプラインの内側位置であ
って、前記シンクロナイザリングと重なり合う部分でイ
ンサートキーの周方向両側部分に形成された一対の位置
決め凹部と、該一対の位置決め凹部に収まる位置のシン
クロナイザリング側に形成された一対の位置決め凸部と
によって構成され、かつ、前記位置決め凹部と位置決め
凸部の周方向幅の差は、クラッチハブとシンクロナイザ
リングとの相対回転角を許容する間隔に割り出し加工誤
差を吸収する隙間を加えた間隔に設定されていることを
特徴とする手段とした。
し、この目的達成のために本考案では、シャフトに固定
され、カップリングスリーブとがスプライン結合される
クラッチハブと、該クラッチハブの周上に軸方向移動可
能に内挿されるインサートキーと、前記クラッチハブの
スプライン部の内側にクラッチハブとは同心に配置され
るシンクロナイザリングと、前記クラッチハブとシンク
ロナイザリングとの周方向位置決め機構と、を備えた歯
車変速機の同期装置において、前記周方向位置決め機構
を、前記クラッチハブのハブスプラインの内側位置であ
って、前記シンクロナイザリングと重なり合う部分でイ
ンサートキーの周方向両側部分に形成された一対の位置
決め凹部と、該一対の位置決め凹部に収まる位置のシン
クロナイザリング側に形成された一対の位置決め凸部と
によって構成され、かつ、前記位置決め凹部と位置決め
凸部の周方向幅の差は、クラッチハブとシンクロナイザ
リングとの相対回転角を許容する間隔に割り出し加工誤
差を吸収する隙間を加えた間隔に設定されていることを
特徴とする手段とした。
(作用) 従って、本考案の歯車変速機の同期装置では、上述のよ
うに、周方向位置決め機構を、クラッチハブの位置決め
凹部とシンクロナイザリングの位置決め凸部とによる構
成としたため、インサートキーとは無関係にクラッチハ
ブとシンクロナイザリングとの周方向の位置決めがなさ
れ、シンクロナイザリングのシンクロ径の拡大とインサ
ートキーの移動抵抗軽減とが図られる。
うに、周方向位置決め機構を、クラッチハブの位置決め
凹部とシンクロナイザリングの位置決め凸部とによる構
成としたため、インサートキーとは無関係にクラッチハ
ブとシンクロナイザリングとの周方向の位置決めがなさ
れ、シンクロナイザリングのシンクロ径の拡大とインサ
ートキーの移動抵抗軽減とが図られる。
また、位置決め凹部をクラッチハブのハブスプラインの
内側位置に形成したため、位置決め凹部の外周にスプラ
イン部が残り、この残ったスプライン部を含めて荷重分
担がなされることで、クラッチハブのスプライン強度が
高まる。
内側位置に形成したため、位置決め凹部の外周にスプラ
イン部が残り、この残ったスプライン部を含めて荷重分
担がなされることで、クラッチハブのスプライン強度が
高まる。
さらに、位置決め凹部と位置決め凸部の周方向幅の差
を、クラッチハブとシンクロナイザリングとの相対回転
角を許容する間隔に割り出し加工誤差を吸収する隙間を
加えた間隔に設定したため、位置決め凹部と位置決め凸
部の割り出し加工時に誤差を許さない高い加工精度が要
求されず、加工工数及び加工コストの低減が図られる。
を、クラッチハブとシンクロナイザリングとの相対回転
角を許容する間隔に割り出し加工誤差を吸収する隙間を
加えた間隔に設定したため、位置決め凹部と位置決め凸
部の割り出し加工時に誤差を許さない高い加工精度が要
求されず、加工工数及び加工コストの低減が図られる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により説明する。尚、この
実施例を述べるにあたって、自動車用歯車変速機のキー
式同期装置を例にとる。
実施例を述べるにあたって、自動車用歯車変速機のキー
式同期装置を例にとる。
まず、実施例の構成を説明する。
実施例のキー式同期装置Aは、同期側のアウトプットシ
ャフト1と被同期側のドリブンギヤ2との間に設けられ
る装置で、第1図及び第2図に示すように、クラッチハ
ブ3、カップリングスリーブ4、インサートキー5、キ
ースプリング6、シンクロナイザリング7、クラッチギ
ヤ8を主要な構成としている。
ャフト1と被同期側のドリブンギヤ2との間に設けられ
る装置で、第1図及び第2図に示すように、クラッチハ
ブ3、カップリングスリーブ4、インサートキー5、キ
ースプリング6、シンクロナイザリング7、クラッチギ
ヤ8を主要な構成としている。
前記アウトプットシャフト1は、2つの段部を設けるこ
とによって大径部と中径部と小径部とが形成され、この
中径部には、ニードルベアリング10を介して被同期側
部材であるドリブンギヤ2が回転可能に支持され、小径
部には、クラッチハブ3がスプライン結合されている。
とによって大径部と中径部と小径部とが形成され、この
中径部には、ニードルベアリング10を介して被同期側
部材であるドリブンギヤ2が回転可能に支持され、小径
部には、クラッチハブ3がスプライン結合されている。
尚、前記ドリブンギヤ2には図外のインプットシャフト
側ギヤが噛合され、このドリブンギヤ2と前記クラッチ
ハブ3の軸方向移動はカラー11によって制限されてい
る。
側ギヤが噛合され、このドリブンギヤ2と前記クラッチ
ハブ3の軸方向移動はカラー11によって制限されてい
る。
前記クラッチハブ3は、前記アウトプットシャフト1と
は一体に回転する部材で、このクラッチハブ3の外周に
はハブスプライン31が形成されていると共に、外周の
120度の等間隔位置にはキー溝32が形成されてい
る。
は一体に回転する部材で、このクラッチハブ3の外周に
はハブスプライン31が形成されていると共に、外周の
120度の等間隔位置にはキー溝32が形成されてい
る。
前記カップリングスリーブ4は、シフトフォークのフォ
ーク部分が係合され、シフト操作によって軸方向へ移動
可能な部材で、このカップリングスリーブ4の内面側に
は、前記ハブスプライン31に係合されるスリーブスプ
ライン41が形成され、外面側には図外のシフトフォー
クと係合する環状溝42が形成されている。
ーク部分が係合され、シフト操作によって軸方向へ移動
可能な部材で、このカップリングスリーブ4の内面側に
は、前記ハブスプライン31に係合されるスリーブスプ
ライン41が形成され、外面側には図外のシフトフォー
クと係合する環状溝42が形成されている。
尚、前記スリーブスプライン41の前記キー溝32と対
応する位置には、インサートキー5のキー凸部51と係
合するスプライン凹部41aが形成され、また、スリー
ブスプライン41の両側部には面取りによるチャンファ
41bが形成され、また、スリーブスプライン41には
噛合ストロークを制限するストッパ部41cが形成され
ている。
応する位置には、インサートキー5のキー凸部51と係
合するスプライン凹部41aが形成され、また、スリー
ブスプライン41の両側部には面取りによるチャンファ
41bが形成され、また、スリーブスプライン41には
噛合ストロークを制限するストッパ部41cが形成され
ている。
前記インサートキー5は、前記カップリングスリーブ4
の軸方移動に伴なって移動し、前記シンクロナイザリン
グ7を押す部材で、前記クラッチハブ3のキー溝32に
内挿され、径方向外側には環状のキースプリング6,6
によって付勢され、前記キー凸部51とスプライン凹部
41aとの付勢係合が保たれている。
の軸方移動に伴なって移動し、前記シンクロナイザリン
グ7を押す部材で、前記クラッチハブ3のキー溝32に
内挿され、径方向外側には環状のキースプリング6,6
によって付勢され、前記キー凸部51とスプライン凹部
41aとの付勢係合が保たれている。
尚、このインサートキー5の端部は、前記シンクロナイ
ザリング7の凹部71の位置に配置されている。
ザリング7の凹部71の位置に配置されている。
前記シンクロナイザリング7は、前記クラッチハブ3の
ハブスプライン31の内側にクラッチハブ3とは同心に
配置された同期部材で、このシンクロナイザリング7の
内面側には、テーパ摩擦面72が形成され、外周側に
は、リングスプライン73が形成されている。
ハブスプライン31の内側にクラッチハブ3とは同心に
配置された同期部材で、このシンクロナイザリング7の
内面側には、テーパ摩擦面72が形成され、外周側に
は、リングスプライン73が形成されている。
尚、前記リングスプライン73には、前記カップリング
スリーブ4側のチャンファ41b,41bと対向するチ
ャンファ73aが形成されている。
スリーブ4側のチャンファ41b,41bと対向するチ
ャンファ73aが形成されている。
前記クラッチギヤ8は、前記ドリブンギヤ2とスプライ
ン結合されてドリブンギヤ2と共に一体回転する部材
で、このクラッチギヤ8には、前記シンクロナイザリン
グ7のテーパ摩擦面72と接触するテーパ摩擦面81が
形成されていると共に、外周部にはギヤスプライン82
が形成されている。
ン結合されてドリブンギヤ2と共に一体回転する部材
で、このクラッチギヤ8には、前記シンクロナイザリン
グ7のテーパ摩擦面72と接触するテーパ摩擦面81が
形成されていると共に、外周部にはギヤスプライン82
が形成されている。
尚、このギヤスプライン82には前記チャンファ41b
と対向するチャンファ82aが形成されている。
と対向するチャンファ82aが形成されている。
実施例の周方向位置決め機構は、第3図に示すように、
前記クラッチハブ3のハブスプライン31の内側位置で
あって、シンクロナイザリング7と重なり合う部分でイ
ンサートキー5の周方向両側部分に形成された一対の位
置決め凹部33,34と、該一対の位置決め凹部33,
34に収まる位置のシンクロナイザリング7側に形成さ
れた一対の位置決め凸部74,75とによって構成され
ている。
前記クラッチハブ3のハブスプライン31の内側位置で
あって、シンクロナイザリング7と重なり合う部分でイ
ンサートキー5の周方向両側部分に形成された一対の位
置決め凹部33,34と、該一対の位置決め凹部33,
34に収まる位置のシンクロナイザリング7側に形成さ
れた一対の位置決め凸部74,75とによって構成され
ている。
尚、前記位置決め凹部33,34の周方向幅を位置決め
凸部74,75の周方向幅より大きくすることで、クラ
ッチハブ3とシンクロナイザリング7との相対回転角α
を得るようにしている。
凸部74,75の周方向幅より大きくすることで、クラ
ッチハブ3とシンクロナイザリング7との相対回転角α
を得るようにしている。
また、前記一対の位置決め凸部74,75との間に、広
い間隔による凹部71が形成され、この凹部71により
形成される空間位置にクラッチハブ3のキー溝32に内
挿されたインサートキー5が配置される。
い間隔による凹部71が形成され、この凹部71により
形成される空間位置にクラッチハブ3のキー溝32に内
挿されたインサートキー5が配置される。
また、前記位置決め凹部34と位置決め凸部75との間
には、割り出し加工時に加工誤差を吸収するため隙間s
をもたせて形成されている。
には、割り出し加工時に加工誤差を吸収するため隙間s
をもたせて形成されている。
次に、実施例の作用を説明する。
(イ)中立状態 ドリブンギヤ2に回転トルクが伝達されると、ドリブン
ギヤ2の回転に伴なって、これにスプライン結合された
クラッチギヤ8が一体的に回転する。
ギヤ2の回転に伴なって、これにスプライン結合された
クラッチギヤ8が一体的に回転する。
しかし、カップリングスリーブ4が、第1図に示す位置
にあり、クラッチギヤ8とシンクロナイザリング7との
テーパ摩擦面72,81に摩擦力が発生しない状態で
は、ドリブンギヤ2の回転トルクはアウトプットシャフ
ト1に伝達されない。
にあり、クラッチギヤ8とシンクロナイザリング7との
テーパ摩擦面72,81に摩擦力が発生しない状態で
は、ドリブンギヤ2の回転トルクはアウトプットシャフ
ト1に伝達されない。
(ロ)シフト操作開始状態 この中立状態から、カップリングスリーブ4をシフト操
作により図面右方向に移動させると、カップリングスリ
ーブ4の移動に伴なってインサートキー5も移動し、イ
ンサートキー5の端面がシンクロナイザリング7の凹部
71の端面に接触して押し、クラッチギヤ8とシンクロ
ナイザリング7との間隔を狭める。
作により図面右方向に移動させると、カップリングスリ
ーブ4の移動に伴なってインサートキー5も移動し、イ
ンサートキー5の端面がシンクロナイザリング7の凹部
71の端面に接触して押し、クラッチギヤ8とシンクロ
ナイザリング7との間隔を狭める。
(ハ)インデックス状態 さらに、カップリングスリーブ4が移動すると、シンク
ロナイザリング7を押圧し、シンクロナイザリング7の
テーパ摩擦面72はクラッチギヤ8のテーパ摩擦面81
に接触する。
ロナイザリング7を押圧し、シンクロナイザリング7の
テーパ摩擦面72はクラッチギヤ8のテーパ摩擦面81
に接触する。
また、シンクロナイザリング7とクラッチギヤ8との間
には、相対回転があるため、相対回転角α分だけシンク
ロナイザリング7が回転し、カップリングスリーブ4の
チャンファ41bとシンクロナイザリング7のチャンフ
ァ73aは相対する位置となる。この状態をインデック
ス状態という。
には、相対回転があるため、相対回転角α分だけシンク
ロナイザリング7が回転し、カップリングスリーブ4の
チャンファ41bとシンクロナイザリング7のチャンフ
ァ73aは相対する位置となる。この状態をインデック
ス状態という。
(ニ)ボーク状態 さらに、カップリングスリーブ4が移動しようとする
と、カップリングスリーブ4とシンクロナイザリング7
のチャンファ41b,73a同士が接触し、カップリン
グスリーブ4の動きは阻止され、この時のカップリング
スリーブ4の押圧力はシンクロナイザリング7を押す力
となり、両テーパ摩擦面72,81間に摩擦トルクが発
生して同期が行なわれる。
と、カップリングスリーブ4とシンクロナイザリング7
のチャンファ41b,73a同士が接触し、カップリン
グスリーブ4の動きは阻止され、この時のカップリング
スリーブ4の押圧力はシンクロナイザリング7を押す力
となり、両テーパ摩擦面72,81間に摩擦トルクが発
生して同期が行なわれる。
(ホ)変速完了状態 前述の同期が完了すると、摩擦トルクが消滅し、カップ
リングスリーブ4の阻止力も解除され、カップリングス
リーブ4は移動可能となり、シンクロナイザリング7を
押し分け、ギヤスプライン82に噛み合い変速が終了す
る。
リングスリーブ4の阻止力も解除され、カップリングス
リーブ4は移動可能となり、シンクロナイザリング7を
押し分け、ギヤスプライン82に噛み合い変速が終了す
る。
以上説明してきたように、実施例のキー式同期装置Aに
あっては、周方向位置決め機構が、クラッチハブ3側の
一対の位置決め凹部33,34とシンクロナイザリング
7側の一対の位置決め凸部74,75による機構であ
り、インサートキー5とは無関係に位置決めがなされる
構成であるため、インサートキー5が配置される凹部7
1の深さを、従来のように十分に確保する必要がなく、
同じ外径をもつ従来のシンクロナイザリングよりシンク
ロ径φD(>φd)を大きくすることができる。
あっては、周方向位置決め機構が、クラッチハブ3側の
一対の位置決め凹部33,34とシンクロナイザリング
7側の一対の位置決め凸部74,75による機構であ
り、インサートキー5とは無関係に位置決めがなされる
構成であるため、インサートキー5が配置される凹部7
1の深さを、従来のように十分に確保する必要がなく、
同じ外径をもつ従来のシンクロナイザリングよりシンク
ロ径φD(>φd)を大きくすることができる。
また、実施例では、シンクロナイザリング7とは周方向
の接触がない凹部71にインサートキー5を配置してい
るため、このインサートキー5に対しシンクロナイザリ
ング7からのトルクがかからず、インサートキー5の移
動抵抗の軽減を図ることができる。
の接触がない凹部71にインサートキー5を配置してい
るため、このインサートキー5に対しシンクロナイザリ
ング7からのトルクがかからず、インサートキー5の移
動抵抗の軽減を図ることができる。
そして、シンクロ径φDの拡大とインサートキー5の移
動抵抗の軽減との両者により、シフト操作力の大幅な低
減が達成される。
動抵抗の軽減との両者により、シフト操作力の大幅な低
減が達成される。
以上、本考案の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本考
案の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があつて
も本考案に含まれる。
体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本考
案の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があつて
も本考案に含まれる。
例えば、実施例ではシングルコーンのキー式同期装置を
示したが、ダブルコーンタイプの同期装置等にも適用で
きる。
示したが、ダブルコーンタイプの同期装置等にも適用で
きる。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案の歯車変速機の同期装
置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
周方向位置決め機構を、クラッチハブの位置決め凹部
とシンクロナイザリングの位置決め凸部とによる構成と
したため、インサートキーとは無関係に周方向の位置決
めがなされ、シンクロナイザリングのシンクロ径の拡大
とインサートキーの移動抵抗軽減とを図ることができ
る。
とシンクロナイザリングの位置決め凸部とによる構成と
したため、インサートキーとは無関係に周方向の位置決
めがなされ、シンクロナイザリングのシンクロ径の拡大
とインサートキーの移動抵抗軽減とを図ることができ
る。
位置決め凹部をクラッチハブのハブスプラインの内側
位置に形成したため、位置決め凹部の外周にスプライン
部が残り、クラッチハブのスプライン強度を高めること
ができる。
位置に形成したため、位置決め凹部の外周にスプライン
部が残り、クラッチハブのスプライン強度を高めること
ができる。
位置決め凹部と位置決め凸部の周方向幅の差を、クラ
ッチハブとシンクロナイザリングとの相対回転角を許容
する間隔に割り出し加工誤差を吸収する隙間を加えた間
隔に設定したため、位置決め凹部と位置決め凸部の割り
出し加工時に高い加工精度が要求されず、加工工数及び
加工コストの低減を図ることができる。
ッチハブとシンクロナイザリングとの相対回転角を許容
する間隔に割り出し加工誤差を吸収する隙間を加えた間
隔に設定したため、位置決め凹部と位置決め凸部の割り
出し加工時に高い加工精度が要求されず、加工工数及び
加工コストの低減を図ることができる。
第1図は実施例の歯車変速機の同期装置を示す軸方向断
面図、第2図は実施例装置の軸直交方向断面図、第3図
は実施例装置の要部拡大図、第4図は従来の歯車変速機
の同期装置を示す軸直交方向断面図、第5図は従来装置
の要部を示す平面図である。 1…アウトプットシャフト(シャフト) 3…クラッチハブ 31…ハブスプライン 33,34…位置決め凹部 4…カップリングスリーブ 5…インサートキー 7…シンクロナイザリング 74,75…位置決め凸部
面図、第2図は実施例装置の軸直交方向断面図、第3図
は実施例装置の要部拡大図、第4図は従来の歯車変速機
の同期装置を示す軸直交方向断面図、第5図は従来装置
の要部を示す平面図である。 1…アウトプットシャフト(シャフト) 3…クラッチハブ 31…ハブスプライン 33,34…位置決め凹部 4…カップリングスリーブ 5…インサートキー 7…シンクロナイザリング 74,75…位置決め凸部
Claims (1)
- 【請求項1】シャフトに固定され、カップリングスリー
ブとがスプライン結合されるクラッチハブと、該クラッ
チハブの周上に軸方向移動可能に内挿されるインサート
キーと、前記クラッチハブのスプライン部の内側にクラ
ッチハブとは同心に配置されるシンクロナイザリング
と、前記クラッチハブとシンクロナイザリングとの周方
向位置決め機構と、を備えた歯車変速機の同期装置にお
いて、 前記周方向位置決め機構を、前記クラッチハブのハブス
プラインの内側位置であって、前記シンクロナイザリン
グと重なり合う部分でインサートキーの周方向両側部分
に形成された一対の位置決め凹部と、該一対の位置決め
凹部に収まる位置のシンクロナイザリング側に形成され
た一対の位置決め凸部とによって構成され、かつ、前記
位置決め凹部と位置決め凸部の周方向幅の差は、クラッ
チハブとシンクロナイザリングとの相対回転角を許容す
る間隔に割り出し加工誤差を吸収する隙間を加えた間隔
に設定されていることを特徴とする歯車変速機の同期装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986052275U JPH0613385Y2 (ja) | 1986-04-08 | 1986-04-08 | 歯車変速機の同期装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986052275U JPH0613385Y2 (ja) | 1986-04-08 | 1986-04-08 | 歯車変速機の同期装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62163646U JPS62163646U (ja) | 1987-10-17 |
JPH0613385Y2 true JPH0613385Y2 (ja) | 1994-04-06 |
Family
ID=30877298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986052275U Expired - Lifetime JPH0613385Y2 (ja) | 1986-04-08 | 1986-04-08 | 歯車変速機の同期装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0613385Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008281160A (ja) * | 2007-05-14 | 2008-11-20 | Aisin Ai Co Ltd | 手動変速機 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59208227A (ja) * | 1983-05-12 | 1984-11-26 | Nissan Motor Co Ltd | 変速機の同期装置 |
-
1986
- 1986-04-08 JP JP1986052275U patent/JPH0613385Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62163646U (ja) | 1987-10-17 |
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