JPH06128255A - 3−キヌクリドンの製造方法 - Google Patents

3−キヌクリドンの製造方法

Info

Publication number
JPH06128255A
JPH06128255A JP4275862A JP27586292A JPH06128255A JP H06128255 A JPH06128255 A JP H06128255A JP 4275862 A JP4275862 A JP 4275862A JP 27586292 A JP27586292 A JP 27586292A JP H06128255 A JPH06128255 A JP H06128255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
quinuclidone
potassium
butanol
boiling point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4275862A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3288082B2 (ja
Inventor
Susumu Takano
進 高野
Kiyouji Namimatsu
享嗣 並松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawaken Fine Chemicals Co Ltd filed Critical Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Priority to JP27586292A priority Critical patent/JP3288082B2/ja
Publication of JPH06128255A publication Critical patent/JPH06128255A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3288082B2 publication Critical patent/JP3288082B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 1−カルボアルコキシメチル−4−カルボア
ルコキシピペリジンから3−キヌクリドンを簡便な操作
により高収率で調製する方法を提供する。 【構成】 1−ブタノールカリウム、又は2−メチル−
1−プロパノールカリウムの存在下における1−カルボ
アルコキシメチル−4−カルボアルコキシピペリジンの
分子内環化反応により3−キヌクリドンを製造するに際
し、反応系中に、不活性高沸点炭化水素系溶剤を存在さ
せ、100〜150℃の温度および減圧下において、副
生するアルコールを複数段の分縮操作により除去しなが
ら、上記反応を実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3−キヌクリドンの製
造方法に関する。更に詳しく述べるならば、本発明は、
医薬分野において制吐剤、抗ヒスタミン剤、および脳機
能改善剤等として使用されている3−キヌクリドン誘導
体の合成中間体として有用な、3−キヌクリドンの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、3−キヌクリドンの合成方法とし
て、金属カリウムとエタノールを使用してカリウムエト
キシドを合成し、そのトルエン溶媒溶液中に、1−カル
ボエトキシメチル−4−カルボエトキシピペリジンを滴
下してDieckman縮合を行わせ、この縮合反応生成物を塩
酸で脱炭酸して目的物を得る方法 (ORGANIC SYNTHESESC
ollective Vol.V 989-993) が知られていた。この方法
は、金属カリウムを使用するという点において、安全上
もコスト上も大量生産には不適当であった。
【0003】上記問題点を解消する方法として、V.Ja.V
orobjevaら (米国特許第3342828号、19 Sep.,
1967)には、水酸化カリウムと1−ブタノールとか
ら、キシレンを媒介として、水及び1−ブタノールを除
去することによりカリウムブトキシドを合成し、これを
用いて上記と同様に目的物を得る方法が開示されてい
る。
【0004】しかし、この方法も高段数の分縮塔が必要
であり、しかもキシレン、1−ブタノール、エタノール
が混合した溶媒が多量に排出されるなど、実用上問題点
の多いものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来方法の
上記問題点を解決し、実用上実施が簡便で、かつ効率の
高い3−キヌクリドンの製造方法を提供しようとするも
のである。
【0006】3−キヌクリドンを高収率で得るために
は、1−カルボアルコキシメチル−4−カルボアルコキ
シピペリジンのDieckman縮合の際に、生成するエタノー
ル、ブタノールなどのアルコールを系外に留去すること
が必要である。この点ではカリウムエトキシドを用いる
ORGANIC SYNTHESESの方法はアルコール除去が容易であ
り理にかなっているといえる。しかし実用上、金属カリ
ウムを用いなければならないという点が不適当である。
【0007】一方、この点を改良したV.Ja.Vorobjevaら
の方法では、反応系に含まれるブタノールとキシレンと
の沸点が近接しているため、8dm3 の反応器に60φ×
2000のラシヒリングを充填した分縮塔を備えなけれ
ばならなかった。さらに、前記米国特許明細書には記載
されてはいないが、この方法では、多量のキシレン溶媒
を使用することが必要であり、キシレン、1−ブタノー
ル、エタノールの混合溶媒が多量に排出されるという問
題点がある。本発明は、上記の問題点を解消しようとす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点の解決のために鋭意検討を行った結果、副生するアル
コールの沸点に対し、沸点差の大きい炭化水素系溶媒を
反応系中に存在させることにより、数段の分縮塔による
エタノール、ブタノールなどのアルコールの留去が可能
になり、さらに、系内を減圧に保つことにより反応温度
を160℃未満に保ち、かつ分留に必要な蒸気量を確保
し得ることを見いだし、本発明を完成させた。
【0009】すなわち本発明の3−キヌクリドンの製造
方法は、1−ブタノールカリウム、または2−メチル−
1−プロパノールカリウムの存在下における、1−カル
ボアルコキシメチル−4−カルボアルコキシピペリジン
の分子内環化反応において、前記分子内環化反応を、こ
の反応系に対して不活性な高沸点炭化水素系溶剤の存在
下において、かつ100〜150℃の反応温度、および
減圧条件下において、副生するアルコールを数段の分縮
操作により反応系外に留去させながら実施することを特
徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明方法に用いられる1−カルボアルコキシ
メチル−4−カルボアルコキシピペリジンは、既知の方
法、例えば、ソ連邦特許第149,106号に記載され
ている方法により調製することができる。
【0011】本発明方法に用いられる1−ブタノールカ
リウム、または2−メチル−1−プロパノールカリウム
は、1−ブタノール、又は2−メチル−1−プロパノー
ルと、水酸化カリウムとを少量の水に溶解し、水を留去
しながら反応させることにより製造することができる。
【0012】本発明方法による1−カルボアルコキシメ
チル−4−カルボアルコキシピペリジンの分子内還化反
応は、下記反応式(I):
【化1】 〔但し、式中、Rは、1〜4炭素原子を有するアルキル
基を表わし、KOR′は1−ブタノールカリウム、又は
2−メチル−1−プロパノールカリウムを表わす。〕に
示されているように行われる。
【0013】本発明に用いられる高沸点炭化水素系溶剤
は、反応系に不活性な少なくとも1種の高沸点炭化水素
化合物からなるものである。この高沸点炭化水素化合物
は、常圧において150℃〜195℃の沸点を有するも
のから選ばれることが好ましい。この高沸点炭化水素系
溶剤の常圧における沸点は、本発明方法の反応により副
生するアルコールの常圧における沸点よりも、少なくと
も30℃だけ高いことが好ましい。
【0014】本発明方法に用いられる高沸点炭化水素系
溶剤としては、好ましくは、メシチレン(1,3,5−
トリメチルベンゼン、沸点164.7℃)、tert−
ブチルベンゼン(沸点:167℃)、transデカリ
ン(沸点:185℃)、n−ノナン(沸点:150.8
℃)、およびイソプロピルベンゼン(沸点:152.5
℃)などから選ぶことができる。
【0015】本発明方法の反応系において、1−ブタノ
ールカリウム、又は2−メチル−1−プロパノールカリ
ウムと、1−カルボアルコキシメチル−4−カルボアル
コキシピペリジンとの混合モル比は1:1〜5:1であ
ることが好ましく、1:1〜2:1であることがより好
ましい。
【0016】また、本発明方法の反応系において、不活
性高沸点炭化水素系溶剤の含有量は、反応系全重量に対
し60〜90%(重量)であることが好ましく、70〜
80%(重量)であることがより好ましい。
【0017】本発明方法において、1−ブタノールカリ
ウム、又は2−メチル−1−プロパノールカリウムを、
適宜の量の高沸点炭化水素系溶剤に混合し、この混合物
中に、1−カルボアルコキシメチル−4−カルボアルコ
キシピペリジンを、残余量の高沸点炭化水素系溶剤に溶
解した溶液を滴下混合することが好ましい。このとき、
反応系の温度は100〜150℃に保持され、かつ減圧
条件、好ましくは100〜500mmHgの減圧に保持され
る。
【0018】反応温度が100℃未満のときは、反応速
度が著るしく低下し、かつ副反応が多くなるという不都
合があり、反応温度が150℃をこえて高くなると、副
反応が多くなるという不都合を生ずる。
【0019】また反応圧力が常圧以上になると、100
℃〜150℃の反応温度範囲内において、分縮に必要な
蒸気量が確保できなくなるという不都合を生ずる。
【0020】本発明方法において、副生するアルコール
は、複数段、好ましくは2〜5段の分縮塔による分縮操
作により反応系外に除去される。
【0021】
【実施例】下記実施例により、本発明をさらに詳細に説
明する。実施例1 2.6段の分縮塔を有する150リットル反応槽に、1
−ブタノール70kg、96%水酸化カリウム7kg、水3
kgを仕込み、これらを加温溶解し、はじめにこの溶液か
ら1−ブタノール−水の共沸混合物を留出させ、更に水
を含む組成の留出を続け、留出温度が1−ブタノールの
沸点117.5℃になったところで1−ブタノールカリ
ウム塩生成反応の終了点とした。
【0022】次に反応系内を徐々に減圧して過剰の1−
ブタノールを留去し、残留物(1−ブタノールカリウム
塩)にメシチレン33kgを加え、この反応系内を300
〜400mmHgの減圧下、130〜140℃の温度に保
ち、これに、1−カルボエトキシメチル−4−カルボエ
トキシピペリジン14kgをメシチレン43kgに溶解した
溶液を、2〜3時間かけて滴下し反応させた。この分子
内環化反応の間、分縮塔により、このDieckman縮合反応
により副生するエタノール、および1−ブタノールを除
去した。
【0023】次に反応生成物混合物に水20kg、および
35%塩酸48.5kgを加え、油層を分離除去して水層
を採取し、これを耐酸性の反応槽で、95〜97℃の温
度で4〜5時間加熱還流した。この反応液をHPLCで
分析したところ、3−キヌクリドンの反応収率は91%
であった。
【0024】実施例2 実施例1と同様の操作により3−キヌクリドンを調製し
た。但し、炭化水素系溶媒としてイソプロピルベンゼン
を使用した。実施例1と同様の結果が得られた。
【0025】実施例3 実施例1と同様にして3−キヌクリドンを調製した。但
し、1−ブタノールの代りに2−メチル−1−プロパノ
ールを用いた。実施例1と同様の結果が得られた。
【0026】比較例1 実施例1と同様にして3−キヌクリドンを調製した。但
し、分縮塔を有しない反応槽を用いた。1−ブタノール
カリウム塩の合成を、100リットル精留塔を用いて行
い、得られた反応生成物を150リットル反応槽に仕込
み、実施例1と同様の条件で、3−キヌクリドン調製反
応に供した。この場合、反応槽からの留出物には、50
重量%程度のメシチレンが含まれていた。反応生成物混
合物に塩酸を加え、加熱還流して得られた反応液をHP
LCで分析したところ、3−キヌクリドンの反応収率は
53%であった。
【0027】
【発明の効果】本発明により、高段数の分縮塔を必要と
せず、数段、例えば2〜5段の分縮塔を用いて生成する
アルコールを留去しながらDieckman縮合により3−キヌ
クリドンを製造することが可能となった。また、沸点差
の大きい溶媒を用いることにより溶媒の回収が容易とな
り、廃棄する溶媒を最小限に抑制することが可能となっ
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1−ブタノールカリウム、または2−メ
    チル−1−プロパノールカリウムの存在下における、1
    −カルボアルコキシメチル−4−カルボアルコキシピペ
    リジンの分子内環化反応において、前記分子内環化反応
    を、この反応系に対して不活性な高沸点炭化水素系溶剤
    の存在下において、かつ100〜150℃の反応温度、
    および減圧条件下において、副生するアルコールを複数
    段の分縮操作により反応系外に除去しながら実施するこ
    とを特徴とする3−キヌクリドンの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記不活性高沸点炭化水素系溶剤が、常
    圧において、150〜195℃の沸点を有する少なくと
    も1種の炭化水素化合物からなる、請求項1に記載の3
    −キヌクリドンの製造方法。
JP27586292A 1992-10-14 1992-10-14 3−キヌクリドンの製造方法 Expired - Fee Related JP3288082B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27586292A JP3288082B2 (ja) 1992-10-14 1992-10-14 3−キヌクリドンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27586292A JP3288082B2 (ja) 1992-10-14 1992-10-14 3−キヌクリドンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06128255A true JPH06128255A (ja) 1994-05-10
JP3288082B2 JP3288082B2 (ja) 2002-06-04

Family

ID=17561472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27586292A Expired - Fee Related JP3288082B2 (ja) 1992-10-14 1992-10-14 3−キヌクリドンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3288082B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3288082B2 (ja) 2002-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5294740A (en) Preparation of formic acid by thermal cleavage of quaternary ammonium formates
US4032411A (en) Process for the preparation of ethylene diamine having low water content
JP4897790B2 (ja) アセト酢酸のアリールアミドの製造方法
JPH06128255A (ja) 3−キヌクリドンの製造方法
US20020139657A1 (en) Method of purifying N-(2-hydroxyethy)-2- pyrrolidone
US4059617A (en) Synthesis of dimethylaminoethyl methylmethacrylate
JP2669057B2 (ja) N‐アルキルアミノフェノール類の製造方法
JP2001002640A (ja) 高純度ピロリドン類の製造方法
JP3682805B2 (ja) 飽和脂肪族カルボン酸アミドの製造方法
JP2004307400A (ja) 芳香族カーボネート類の連続的製造方法
JPH09110773A (ja) メチラールの精製方法
JPH0560454B2 (ja)
JP3207954B2 (ja) 2−アセチルピラジンの製造法
JP3727093B2 (ja) 2−オキソシクロペンタンカルボン酸エステルの製造方法
JP2971428B2 (ja) アルキルビニルエーテルの回収方法
EP0003624B1 (en) Process for the preparation of the methyl ester of 4-oxopentane-1-carboxylic acid
JP2683809B2 (ja) 1−ベンジル−3−ベンジルアミノピロリジン類の製造法
JP2733034B2 (ja) カルボン酸エステルの製造方法
JPS6052694B2 (ja) 4‐オキソカプロニトリルの製造方法
JP2733036B2 (ja) 炭酸エステルの製造方法
JPS63307836A (ja) ジプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルの回収法
JPH0250101B2 (ja)
JP4243397B2 (ja) 新規な不飽和2級アルコールおよびその製造法
JPH08259503A (ja) グリコ−ル酸エステルの精製法
JPS6141507B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110315

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110315

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees