JPH0612703Y2

JPH0612703Y2 - 自動車シート

Info

Publication number: JPH0612703Y2
Application number: JP1989037612U
Authority: JP
Inventors: 隆名取
Original assignee: Tachi S Co Ltd
Current assignee: Tachi S Co Ltd
Priority date: 1989-03-31
Filing date: 1989-03-31
Publication date: 1994-04-06
Anticipated expiration: 2004-03-31
Also published as: JPH02127246U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は自動車シートに関し、詳しくは、ステーをシー
トバック頂部に挿入し且つ上下方向に移動可能に取付け
たヘッドレストと、乗員の腰椎部の支持の強さを調節す
るランバーサポート装置からなり、前記ランバーサポー
ト装置は、前後方向に傾動可能に取付けられ且つ乗員の
腰椎部を支持するサポート板と、このサポート板の裏面
に当接し且つ上下方向に移動して前記サポート板を傾動
させるローラ材とを有する自動車シートに係るものであ
る。

（従来の技術）この種、自動車シートとしては、特開昭５９−８０２１
３号公報に示すものがある。

かかる自動車シートは、シートバック内に乗員の腰椎部
の支持強さを調節するランバーサポート装置が装着され
る。

このランバーサポート装置は、乗員の体格、乗車姿勢等
によってその高さ及び強さを調節する必要があるため、
上下及び前後の調節ができる調節機構が設けられる。

従って、この自動車シートにあっては、確かに、乗員の
腰椎部の支持圧変化及び上下調節が容易に行なえるが、
ヘッドレストの高さ調節はランバーサポート装置とは別
に調節しなければならず、不便であった。

本考案は、かかる点に鑑みなされたものであり、その目
的とするところは、ヘッドレストとランバーサポート装
置の上下調節を連動させ、ヘッドレストの高さ位置とラ
ンバーサポート装置の上下調節を容易に操作し得る自動
車シートを提供するものである。

（課題を解決するための手段及び作用）本考案に係る自動車シートは、ステーをシートバック頂
部に挿入して上下方向に移動可能に取付けたヘッドレス
トと、乗員の腰椎部の支持の強さを調節するランバーサ
ポート装置を有する自動車用シートにおいて、前記ランバーサポート装置は、前後方向に傾動可能に取
付けて乗員の腰椎部を支持するサポート板と、このサポ
ート板の裏面に当接し且つ上下方向にモータの駆動力に
よって移動して前記サポート板を傾動させるローラ材と
からなり、前記ヘッドレストはモータによって上下方向
に移動可能に取付け、前記ローラ材を移動させるモータ
と、ヘッドレストを移動させるモータとを電気的に連結
し、乗員の体型に応じて前記ヘッドレストの位置と前記
サポート板の支持位置とが共に変化することを特徴とす
るものである。従って、ランバーサポート装置のローラ
材は、直接シートバックの発泡体製クッション体等に接
触せずに、サポート板に線接触するのみであるため、ス
ムーズに上下動し、また、一箇所の操作により、ヘッド
レストの高さ位置が変化すると共に、ランバーサポート
装置の上下調節が行なえ、乗員の体型に応じてヘッドレ
スト及びランバーサポート装置を利用することができ
る。

（実施例）本考案に係る一実施例を第１図乃至第５図に基づいて説
明する。

同図中、自動車シート(1)はシートクッション(2)とシー
トバック(3)からなり、シートバック(3)の上部にはヘッ
ドレスト(4)が設けられ、シートバック(3)内にはランバ
ーサポート装置(5)が装着される。

ヘッドレスト(4)は一対のステー(4a)(4a)がシートバッ
ク(3)の頂部(3a)に挿通し、上下方向に移動可能に取付
けられる。ヘッドレスト(4)の一方のステー(4a)はその
基端にねじ部(4b)が形成され、モータ(6)によって回動
する回動軸(7)が噛合する。

モータ(6)の回動軸(7)は、ステー(4a)に対して直交して
配設され、先端には歯車状にねじ部(7a)が形成され、回
動軸(7)がモータ(6)で回動することにより、ステー(4a)
が上下方向に移動する。

一方、シートバック(3)の内部のランバーサポート装置
(5)は、主として前後方向へ移動する保持枠(8)と、前後
方向へ傾動するサポート板(9)と、このサポート板(9)を
傾動させるローラ材(10)からなるとともに、ローラ材(1
0)を上下方向に移動させるモータ(25)からなる。

保持枠(8)は四角形状の外枠からなり、左右の側枠(8
a)、(8b)の上下には、平行リンクをなすリンクプレート
(12)、(13)、(14)、(15)の先端が枢着する。このリンク
プレート(12)・・・(15)の基端はシートバック(3)の枠
フレーム(16)側に枢着し、保持枠(8)が前後方向へ移動
する。

この保持枠(8)は、シートバック側面(3b)のハンドル(1
7)を回転すると、ハンドル軸(18)の回転子(19)がリンク
プレート(12)に設けた突出片(20)を移動させることによ
り、リンクプレート(12)・・・(15)が回動して保持枠
(8)を前後方向へ移動させる。

そして、保持枠(8)の前方には長方形状のサポート板(9)
が設けられる。このサポート板(9)は中央部が前方へ膨
出した側面湾曲弧状からなり、両側略中間部(9a)、(9a)
が保持枠(8)の側枠(8a)、(8b)の略中間部に枢着され
る。

サポート板(9)は両側略中間部(9a)、(9a)を支点として
揺動する。

更に、保持枠(8)の側枠(8a)、(8b)には中間部から上下
方向に沿ってガイド長孔(22)、(22)が形成される。

このガイド長孔(22)、(22)間には、サポート板(9)裏面
側に設けたローラ材(10)の両端の支軸(10a)(10a)が摺動
自在に係合する。

このローラ材(10)は支軸(10a)、(10a)が、保持枠(8)に
対して摺動するので、上下方向へ移動し、サポート板
(9)の傾動角度を変化させる。

即ち、ローラ材(10)は上方へ移動すると、サポート板
(9)の上方を押圧することとなり、腰椎部の上方のサポ
ート感が強くなる。

一方、ローラ材(10)が下方へ移動すると、サポート板
(9)の下方を押圧することになり、腰椎部の下方のサポ
ート感が強くなる。

そして、ローラ材(10)には高さ方向に軸(23)が取付けら
れ、その上端にはねじ部(24)が形成される。

この軸(23)のねじ部(24)には、モータ(25)の回転軸(26)
のねじ部(27′）が噛合する。

回転軸(26)はローラ材(10)の軸(23)に対して直交状に配
設され、モータ(25)により回転し、ローラ材(10)の軸(2
3)を上下方向へ移動する。

従って、ローラ材(10)はモータ(25)の操作により、上下
方向へ移動し、サポート板(9)の押圧位置を変化する。

上記ローラ材(10)のモータ(25)及びヘッドレスト(4)の
モータ(6)は電気的に連結され、は、シートバック側面
(3b)のボタン(27)により連動する。

即ち、アップボタン(27a)を押すと、モータ(6)、(25)は
ヘッドレスト(4)及びローラ材(10)を上方向へ移動させ
るべく回動する。

一方、ダウンボタン(27b)を押すと、逆に下方向へヘッ
ドレスト(4)とローラ材(10)を移動させるべく回動す
る。

上記構成に係る自動車シートにあっては、第４、５図に
示す様に、体型の異なる乗員が着座した際、アップボタ
ン(27a)又はダウンボタン(27b)を押すと、乗員の体型に
応じてヘッドレスト(4)が上下動すると共に、ローラ材
(10)も上下動してサポート板(9)の傾動状態を変化させ
て腰椎部の支持圧を変えることができる。

従って、１つの操作により、ヘッドレスト(4)の高さ位
置とランバーサポート装置(5)の腰椎部圧の位置を最適
位置にすることができる。

（考案の効果）この考案によれば、次の効果を奏する。

ヘッドレストの高さ位置とランバーサポート装置の支
持圧位置とを最適位置にすることができるので、乗心地
が向上する。

１つの操作により、ヘッドレストとランバーサポート
装置を調節することができるので、操作が容易化する。

更に、ローラ材はサポート板の裏面に当接しているた
め、シートバックの腰椎支持部材である発泡体製クッシ
ョン体等に直接接触することがなく、サポート板の裏面
に線接触する。

従って、ローラ材の上下方向の移動の際、摩擦抵抗が少
ない。依って、着座者は、腰椎部をサポート板に支持さ
せた状態で、ローラ材を上下動させて支持位置の高さを
確認しながら調整できるので、着座者の所望の位置に的
確に調整できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自動車シートの斜視図、第２図は
第１図に示すシートに用いたランバーサポート装置の斜
視図、第３図は第１図に示すシートの背面図で要部を縦
断した図、第４図、第５図は第１図に示すシートの使用
状態を示す側面図である。図中、(3)はシートバック、(4)はヘッドレスト、(4a)は
ステー、(6)、(25)はモータ、(5)はランバーサポート装
置、(8)は保持枠、(9)はサポート板、(10)はローラ材で
ある。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ステーをシートバック頂部に挿入して上下
方向に移動可能に取付けたヘッドレストと、乗員の腰椎
部の支持の強さを調節するランバーサポート装置を有す
る自動車用シートにおいて、前記ランバーサポート装置
は、前後方向に傾動可能に取付けて乗員の腰椎部を支持
するサポート板と、このサポート板の裏面に当接し且つ
上下方向にモータの駆動力によって移動して前記サポー
ト板を傾動させるローラ材とからなり、前記ヘッドレス
トはモータによって上下方向に移動可能に取付け、前記
ローラ材を移動させるモータと、ヘッドレストを移動さ
せるモータとを電気的に連結し、乗員の体型に応じて前
記ヘッドレストの位置と前記サポート板の支持位置とが
共に変化することを特徴とする自動車シート。