JP2624096B2 - シート装置 - Google Patents

シート装置

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JP2624096B2
JP2624096B2 JP27096192A JP27096192A JP2624096B2 JP 2624096 B2 JP2624096 B2 JP 2624096B2 JP 27096192 A JP27096192 A JP 27096192A JP 27096192 A JP27096192 A JP 27096192A JP 2624096 B2 JP2624096 B2 JP 2624096B2
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seat
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村 浩 貴 城
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池田物産株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シートクッションに対
しシートバックをリクライニング動作可能に構成される
リラックスシート等のシート装置に関し、特にシートの
リクライニング姿勢や着座者の着座姿勢等に応じて着座
者の腰部等を背面側から選択的に支えることにより着座
者に対し適切な座り心地感を与えるサポート機構をシー
トバックの下側に設けてなるシート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば車両用シートにあっては、着座者
を安定して保持することにより適切な座り心地感を与
え、長時間に亘る着座にも疲労をできるだけ軽減し得る
ことが望まれる。又、着座者の体型や好み、更には着座
姿勢等に応じてクッション性やホールド性等を適宜変更
し得るような構成を持つことが望まれ、シートバックを
シート前後方向に傾動可能に構成したものが、従来から
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の車両用シート
においてシートバックをある程度後方に傾動させて、着
座者がリラックス姿勢で着座することがあるが、車両用
シートに対し着座した場合に着座者の体重は、主にシー
トクッション後端側で支承されるが、シートバック下端
側との接触面でも支承される為に、安定した着座姿勢を
確保し得ないものである。
【0004】特に、シートバックのシートクッションに
対する角度が大きくなると、着座者は仰向き状態とな
り、その腰部はシートクッションの前寄りに移動する傾
向となり、シートバックによる着座者の背部上方への圧
迫感が増し、逆に腰部への支持力が弱くなり、特に腰部
が前進した位置で着座するとシートクッションとシート
バックとの交差部分で着座者の腰部背面との間に空隙が
生じ、リラックス姿勢を安定して保持することが困難と
なってしまう。
【0005】このような問題は、運転席と助手席とがバ
ケットシートにて構成されているセパレートタイプのシ
ートである場合に、これら両席のシートが、運転席での
運転者の運転姿勢を基準として形成されている為、助手
席側シートのリラックス姿勢状態での座り心地感が悪い
と言う問題を生じる。
【0006】即ち、助手席側シートでの着座者は、シー
トバックを背面側に傾動させてリラックス姿勢で着座す
ると、腰部がシートクッションの前方に移動し、シート
バック下部との間に隙間が生じることから、この部分で
のフィット感に欠け、又着座者の背中がシートバックに
部分的に当たって支えられることから、面圧、圧迫感が
増し、疲れ易くなる。
【0007】この為、シートバックを、実公昭60−3
1547号公報等に示されるように、上下に二分割して
構成し且つこれら上、下シート体をヒンジ部を介して屈
曲可能な状態で連結支持した中折れ構造によるシートも
知られており、リラックス姿勢での着座時における着座
者の腰部背面側での空隙を可能な限りなくし、安定した
支持状態を確保しようとしたものも知られている。
【0008】然し、このような従来のシートでは、シー
トバック上部を前方に傾動させた時に、背中が丸くな
り、いわゆる猫背気味となり、更に腹部に圧迫感が生
じ、リラックスできないという問題を生じることがあ
る。
【0009】又、上述した上下分割型のシートバックに
よれば、シートバック上部とシートバック下部とを交互
に移動調整し、着座姿勢に適合させる際の微調整が難し
いという問題もあり、このような問題点を一掃し得る何
らかの対策を講じることが望まれている。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、着座者のリラックス姿勢での着座に対し、
フィット感を与え、安定した保持状態を簡単且つ適切に
確保でき、局部的な圧迫感をなくし、座り心地感を向上
させ、疲れにくい着座状態を維持し得るシート装置を得
ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るシート装置は、シートバックの下部
内側に配置され且つ下端側がロアーシャフトによりシー
ト前後方向に可動可能に支持されるロアーサポート体
と、シートバック下部内側に配置され且つ前記ロアーサ
ポート体の上端部に回動可能に連結されると共に上端側
がアッパーシャフトによりシート前後方向に可動可能に
支持されるアッパーサポート体と、外部操作によって前
記ロアーサポート体及びアッパーサポート体をシート前
後方向に可動動作させる押圧手段を備えてなり、アッパ
ーシャフトを、シートバックフレームの両側部に回動自
在に軸支されると共に、ロアーシャフトにおける略L字
状に立ち上がっている軸支部を、アッパーシャフト軸支
部よりもシートバックフレーム両側部の上方位置に軸支
し、且つロアーシャフトの一部を、押圧手段によってシ
ート前後方向に押圧動作させ、これに連動してロアーサ
ポート体とアッパーサポート体とを連動して動作させる
ように構成したものである。
【0012】
【作用】本発明に依れば、シートバックの下側に互いに
連結されて配置されているアッパーサポート体及びロア
ーサポート体を、外部操作に伴なうロアーシャフトへの
回動力によって、相対的に回動動作させながらシート前
後方向に可動させることにより、リラックス姿勢等での
着座者に対しフィットしたシートバック形状を得ること
が可能で、これによって着座者にとってのフィット感が
向上し、座り心地感がよくなり、疲れにくくなる。
【0013】
【実施例】図1乃至図8は本発明に係るシート装置の一
実施例を示し、これらの図において、本実施例では車両
用シートである場合を説明する。先ず、全体を符号1で
示す車両用シートは、図8の(a),(b)から明らか
なように、シートクッション2とその後端側に立設され
るシートバック3等で構成されている。又、図中5はこ
のシート1への着座者を示している。
【0014】尚、本実施例では、シートバック3の上端
部には周知のヘッドレスト4が付設されると共に、周知
の通りベース及びこれに回動可能に軸支されるアームか
らなるリクライニング機構(図示せず)を介してシート
クッション2側に連結支持され、図8の(a)に示す通
常状態と同図の(b)等に示すリクライニング状態とに
変位可能に構成されている。ここで、リクライニング機
構としては、手動操作によるリクライニングデバイス、
電動モータによるパワーリクライニングデバイス、シー
ト両側にデバイス部を有する両側デバイス等のいずれで
もよい。
【0015】さて、本発明に係るシート装置に依れば、
図1乃至図7から明らかなように、シートバック3の下
部内側に配置され且つ下端側がロアーシャフト10によ
りシート1の前後方向に可動可能に支持されるロアーサ
ポート体としてのロアーパネル11と、シートバック3
の下部内側に配置され且つ前記ロアーパネル11の上端
部に軸支部12により回動可能に連結されると共に上端
側がアッパーシャフト13によりシート前後方向に可動
可能に支持されるアッパーサポート体としてのアッパー
パネル14と、これらロアー及びアッパーパネル11,
14を外部操作によってシート1の前後方向に回動動作
させる押圧手段となるカム15とを備えている。
【0016】そして、前記アッパーシャフト13は、シ
ートバックフレーム20の両側部20a,20aに回動
自在に軸支されると共に、前記ロアーシャフト10は、
略L字状に立ち上がって形成された軸支部10aが、前
記アッパーシャフト13の軸支部13aよりもシートバ
ックフレーム20の両側部20a,20aの上方位置で
軸支され、且つ前記ロアーシャフト10の一部(一方の
立ち上がり部10bに設けたカム受け用プレート16)
が、前記カム15によりシート前後方向に押圧されるよ
うに構成されている。
【0017】ここで、前記ロアー及びアッパーパネル1
1,14は、図1や図3から明らかなように、その両側
部11a,14aがシート1前方に向って屈曲形成さ
れ、これにより着座者5を両側から保持し、横方向での
ホールド性を高めることができるようになっている。
【0018】又、シートバック3は、図1、図2、図6
等に示されるように、フレーム状の両側部20a,20
a、複数本のフレームシャフト20b、シートスプリン
グ20c等によって構成されるシートバックフレーム2
0と、その前面側に配設されるシートバックパッド21
及びその表面を覆うトリム21aと、シートバックフレ
ーム20を背面側から覆うバックガーニッシュ22等に
よって構成されていることは、周知の通りである。
【0019】更に、本実施例では、シートバック3を構
成するシートバックパッド21の下部は、図2及び図7
の(a),(b)から明らかなように、シート表面から
の切り込み23によって、部分的にシート前後方向に押
圧されて変位するような構成となっている。尚、図中2
4はパッド21を前記各パネル11,14に対し連結固
定するためのフックである。
【0020】又、図1、図4乃至図6から明らかなよう
に、前記カム15は、シートバックフレーム20の一方
の側部20aに、ブラケット26を介して軸支されたシ
ャフト27の内方端に設けられ、このシャフト27が、
その外方端に設けた操作レバー28により回動操作され
ることにより、カム15によってカム受け用プレート1
6への押圧力を選択的に作用させ得るように構成されて
いる。
【0021】このような構成に依れば、シートバック3
の下側部3a,3bは、互いに連結されて配置されてい
るアッパーパネル14及びロアーパネル11が、操作レ
バー28に対しての外部操作に伴なうカム15の回転に
よって作用する押圧力で、ロアーシャフト10が回動す
ることにより、図8の(a),(b)から明らかなよう
に、相対的に回動動作しながらシート前後方向に可動さ
れる。
【0022】そして、その結果としてリラックス姿勢等
での着座者5に対しフィットしたシートバック3形状を
得ることが可能で、これによって着座者5にとってのフ
ィット感が向上し、着座者5への局部的な面圧上昇を調
整でき、座り心地感がよくなり、疲れにくくなる。
【0023】又、このような構成によるシート1では、
シートバック3の上端側での傾動位置を決めてから、下
側部3a,3bの膨出量や略くの字状への変形量を調整
できる為、操作性に優れ、しかも微調整を行なえる。そ
して、このような構成では、シートバック下側部3a,
3bを膨出させても、着座者5の視点は変わらず、調整
の為の繰り返し操作は不要で、しかもフィットするよう
な任意の膨出量に調整できる。
【0024】更に、シートバック下側部3a,3bを膨
出させても、各パネル11,14での両側部11a,1
4aによって、着座者5のホールド性は確保できる。
【0025】ここで、上述した実施例では、図1等から
明らかなように、カム15の形状を角形形状とし、任意
の操作位置で停止した場合に、着座者を所定の状態で受
け、しかもその状態をロック状態に保つようになってい
る。しかし、これに限らず、このカム15を有するシャ
フト27を任意の角度位置でロックし得るロック手段を
付設してもよいことは言うまでもない。
【0026】上述した構成によるシートバック下部に設
けたロアーパネル11、アッパーパネル14のロアーシ
ャフト10の回動動作による動きを、図9に示してお
り、その詳細は容易に理解されよう。ここで、ロアーシ
ャフト10は、その軸支部10aが、アッパーシャフト
13の軸支部13aよりも上方位置にあるも、両者が干
渉しない位置関係にあることは明らかであろう。
【0027】ここで、上述した実施例では、各パネル1
1,14の高さ方向の寸法を略等しいように設定した場
合を示しているが、本発明はこれに限定されず、例えば
図10に示すように、ロアーパネル11とアッパーパネ
ル14の長さ寸法を変えてもよいことは言うまでもな
い。このようにすれば、シートバック下側部3a,3b
での膨出量や変形形状が任意に変化するものである。
【0028】尚、本発明は上述した実施例構造に限定さ
れず、シート装置としての車両用シート1各部の形状、
構造等を、必要に応じて適宜変形、変更することは自由
で、種々の変形例が考えられよう。
【0029】例えば図11には、ロアーサポート体30
とアッパーサポート体31として、パネル11,14に
変えて、S字状スプリングを利用した場合を示してい
る。そして、このようにすれば、パネルではパッドの厚
さが確保できない場合に有利である。尚、図中32はシ
ート前方に折曲げ形成されてホールド性を保つ為のサイ
ド部である。
【0030】又、上述した実施例では、ロアーシャフト
10を外部操作に伴って回動動作させる為の押圧手段と
してカム15を用いたが、本発明はこれに限定されず、
種々の押圧手段であってもよいもので、押圧ピンや押圧
レバー等を始めとして従来から周知の手段を採用し得る
ことは言うまでもない。勿論、必要に応じて適宜のロッ
ク手段を付設するとよい。このようなロック手段を付設
すると、押出量の微調整が容易に行なえるという利点を
奏する。
【0031】更に、本発明に係るシート装置10は、上
述したような車両用シート1に限定されず、シートにお
いてシートバック3がリクライニング動作等を行なえる
ように構成されているものであれば、適用して効果を発
揮し得るものである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るシート
装置に依れば、シートバック下部内側で下端側がロアー
シャフトによりシート前後方向に可動可能に支持される
ロアーサポート体と、シートバック下部内側で前記ロア
ーサポート体の上端部に回動可能に連結されると共に上
端側がアッパーシャフトによりシート前後方向に可動可
能に支持されるアッパーサポート体と、外部操作によっ
て前記ロアーサポート体及びアッパーサポート体をシー
ト前後方向に可動動作させる押圧手段を備えてなり、ア
ッパーシャフトを、シートバックフレームの両側部に回
動自在に軸支されると共に、ロアーシャフトにおける略
L字状に立ち上がっている軸支部を、アッパーシャフト
軸支部よりもシートバックフレーム両側部の上方位置に
軸支し、且つロアーシャフトの一部を、押圧手段によっ
てシート前後方向に動作させ、これに連動してロアーサ
ポート体とアッパーサポート体とを連動して動作させる
ように構成したので、簡単な構成にもかかわらず、シー
トバック内でその下側に配置されるアッパー、ロアーサ
ポート体を、ロアーシャフトへの外部操作に伴なう押圧
力によって、相対的に回動動作させながらシート前後方
向に可動させ、リラックス姿勢等での着座者へのフィッ
ト感を向上させ、着座面を所要の形状として疲れにくく
し、座り心地感を向上させるという種々優れた効果を奏
する。
【0033】また、本発明に依れば、シートバックによ
るホールド性を高め、上述した効果をより一層発揮させ
得るという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート装置においてシートバック
構造の一実施例を示す要部構成を示す一部分解斜視図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】図1のIII−III線断面図。
【図4】図1の矢印IV方向から見た概略斜視図。
【図5】押圧手段としてのカムの回動操作部の拡大断面
図。
【図6】本発明に係るシートバック全体の概略分解斜視
図。
【図7】シートバックパッドの概略構成を(a),
(b)にて示す断面図。
【図8】シート装置全体の概略構成を(a),(b)に
より通常状態とリクライニング状態とで示す側面説明
図。
【図9】本発明の動作原理を説明するための動作説明
図。
【図10】本発明の変形例を示す図9と同様の動作説明
図。
【図11】本発明の別の実施例を示す概略斜視図。
【符号の説明】
1 車両用シート 3 シートバック 3a 下側部 3b 下側部 5 着座者 10 ロアーシャフト 10a 軸支部 11 ロアーパネル(ロアーサポート体) 12 軸支部 13 アッパーシャフト 13a 軸支部 14 アッパーパネル(アッパーサポート体) 15 カム(押圧手段) 20 シートバックフレーム 21 シートバックパッド 28 操作レバー 30 S字状スプリング(ロアーサポート体) 31 S字状スプリング(アッパーサポート体)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバックの下部内側に配置され且つ
    下端側がロアーシャフトによりシートの前後方向に可動
    可能に支持されるロアーサポート体と、シートバックの
    下部内側に配置され且つ前記ロアーサポート体の上端部
    に回動可能に連結されると共に上端側がアッパーシャフ
    トによりシート前後方向に可動可能に支持されるアッパ
    ーサポート体と、これらロアーサポート体及びアッパー
    サポート体を外部操作によってシートの前後方向に回動
    動作させる押圧手段を備えてなり、前記アッパーシャフ
    トは、シートバックフレームの両側部に回動自在に軸支
    されると共に、前記ロアーシャフトは、略L字状に立ち
    上がって形成された軸支部が、前記アッパーシャフトの
    軸支部よりもシートバックフレーム両側部の上方位置で
    軸支され、且つ前記ロアーシャフトの一部が、前記押圧
    手段によりシート前後方向に押圧されるように構成され
    ていることを特徴とするシート装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシート装置において、ロ
    アーサポート体及びアッパーサポート体は、その両側部
    がシート前方に向って屈曲形成されていることを特徴と
    するシート装置。
JP27096192A 1992-09-14 1992-09-14 シート装置 Expired - Lifetime JP2624096B2 (ja)

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JPH0690836A JPH0690836A (ja) 1994-04-05
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DE102017212287A1 (de) * 2017-07-18 2019-01-24 Volkswagen Aktiengesellschaft Rückenlehnenteil eines Fahrzeugsitzes mit einer Lehnenkopfverstelleinrichtung
US10633096B1 (en) * 2018-10-15 2020-04-28 Ami Industries, Inc. Supplemental recline panel for aircraft cabin attendant seat

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