JP2965875B2 - 車両用シート - Google Patents

車両用シート

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JP2965875B2
JP2965875B2 JP28711394A JP28711394A JP2965875B2 JP 2965875 B2 JP2965875 B2 JP 2965875B2 JP 28711394 A JP28711394 A JP 28711394A JP 28711394 A JP28711394 A JP 28711394A JP 2965875 B2 JP2965875 B2 JP 2965875B2
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seat
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cushion
pelvis
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勤 藤掛
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に装備される
車両用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来における車両用シートの一例
であり、トラックやバス等、ステアリングコラム51が
大きいかその傾斜が水平に近い配置状態になる車両に設
置されたシート52を示している。この車両用シート5
2は、乗員Mが腰を掛けるシートクッション52Aと、
背中を寄り掛けるシートバック52Bとで構成されてお
り、前述の如くステアリングコラム51が大きいかその
傾斜が水平に近い状態にある車両を運転する場合、ある
いは乗用車であってもカーブの多い道路などを運転する
場合等に、運転者がシートバック52Bから背中が離れ
て前傾姿勢になり、背中が丸まった状態になり易い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、運転者
は、前傾姿勢になって背中が丸まり、背骨が湾曲した状
態での運転になり易いことから、長時間にわたって運転
を続けると背中が疲れ、また腰痛等が起こり易いと言う
問題点があった。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は前傾姿勢となって背中が丸まるの
を防ぎ、理想的な姿勢を簡単に保つことができる構造に
した車両用シートを提供することにある。さらに、他の
目的は、以下に説明する内容の中で順次明らかにして行
く。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的は、本発明の
要部である、シートクッションがシートフレーム上にク
ッション本体を組み付けている車両用シートにおいて、
前記クッション本体の後部にあって、座者における骨盤
の部分と対応する部位を分割し、この分割部が後端側を
上に隆起するよう形成されて、上下方向に移動されるペ
ルビスサポートとして配設されているとともに、前記ペ
ルビスサポートの下側に位置して前記ペルビスサポート
の後端側を上下方向に回動させて、前記クッション本体
の上面より突出させるための調整機構を有し、前記調整
機構が、前記シートフレームの中間部分を左右に横切っ
て配設されたシャフトと、前記シャフトを枢軸としてそ
の後端側が上下方向に移動可能な状態に配置されたサブ
フレームと、前記サブフレームの下側に当接配置される
カムと、前記カムと一体回転可能なカムシャフトと、前
記カムシャフトをクッション本体の外側部より回転する
操作レバーとから構成する、ことによって達成される。
【0006】
【作用】以上の構成によれば、調整機構を介してペルビ
スサポートを上下方向に移動させると、座者の尻部の着
座角度が変わって骨盤の後転を防ぎ、背中が丸まりにく
い理想的な姿勢を保つことが可能となる。なお、前記調
整機構はシートクッション内に組み込まれるので、一体
感および外観的に問題を生じない。
【0007】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。図3は本発明を適用した車両用シートの一実
施例を示す概略構成図である。同図の車両用シート2
は、例えばトラックやバス等、ステアリングコラム1が
大きいかその傾斜が水平に近い配置状態となる車両に好
適なように設計されたもので、大きくは乗員Mが腰を掛
けるシートクッション2Aと、背中を寄り掛けるシート
バック2Bとで構成されている。また、シートクッショ
ン2Aは、枠体のシートフレーム4上に組み込まれたク
ッション本体5およびペルビスサポート3とを備えてい
る。
【0008】以下、シートクッション2Aの構造につい
て図1及び図2を用いて詳述する。シートクッション2
Aは、図示せぬ車体の床面にブラケット等を介在して設
置されるものであり、クッション本体5の後部にあっ
て、着座した乗員の骨盤の部分と対応する部位を分割形
成したペルビスサポート3を有し、このペルビスサポー
ト3がシートフレーム4に対して上下方向に移動調整で
きる状態となっている。なお、ペルビスサポート3の後
端3a側は上面側に隆起され、着座した乗員の尻部と密
着し易い形状に設定されている。また、クッション本体
5及びペルビスサポート3は、個々のクッション材を各
々袋状に形成された表皮材によって被覆処理したもので
あればよく、表皮材に対しクッション材を一体に発泡成
形した表皮一体タイプであってもよい。
【0009】これに対し、シートフレーム4は、矩形状
に形成された枠体として作られている。シートフレーム
4の上面部には不図示の複数本のスプリングが前側横方
向に張設され、その上にクッション本体5を保持した状
態に前記表皮材をシートフレーム4側にクリップ等の止
め具で係止されて組み付けるとともに、シートフレーム
4の後部側にはそこに組み付けられるペルビスサポート
3に対応して、ペルビスサポート3の後端3a側を上下
方向に回動させるための調整機構10が設けられてい
る。
【0010】前記調整機構10は、大きくはシャフト1
1と、サブフレーム12と、カムシャフト13と、カム
14と、操作レバー15等で構成されている。
【0011】このうち、シャフト11は、シートフレー
ム4における左右サイド枠部4a,4bの略中間部分に
その両端が掛け渡され、それぞれ軸受9を介して回転自
在に支持されている。
【0012】サブフレーム12は、後枠部12aと、こ
の後枠部12aにおける左右端より略直角に同方向に折
り曲げて形成されている左右のサイド枠部12b,12
cとを有して、略コ字状に形成されている。そして、シ
ャフト11と後枠部4cとの間において、サイド枠部1
2b,12cの先端部分をシャフト11に各々固定さ
せ、シャフト11を支点として、このシャフト11と一
体回転可能にして取り付けられている。また、各枠部1
2b,12cの下面側には、カムシャフト13と対応す
る位置にカム受けブラケット16が各々固定して取り付
けられている。なお、カム受けブラケット16は下側が
開口され、また前後方向に延びるスリットを形成する状
態で断面略コ字状に作られている。
【0013】カムシャフト13は、後枠部4cとシャフ
ト11との間にあって、サイド枠部4a,4bより垂れ
下げられた状態で各々固定されている左右一対のブラケ
ット17a,17bを貫通して、回転可能に取り付けら
れている。また、ブラケット17aを貫通したカムシャ
フト13の一端側には、シートクッション2Aの外側部
に突出する端部に操作レバー15が一体回転可能に取り
付けられている。さらに、各ブラケット17a,17b
との間にあって、カム受けブラケット16と各々対応し
た位置にカム14が固定して取り付けられており、この
カム14の一部がカム受けブラケット16のスリット内
に配置され、このブラケット14を介してサブフレーム
12の下面側をカム14で受けた状態になっている。
【0014】以上の調整機構10では、操作レバー15
が回転操作されると、これと一体にカムシャフト13及
びカム14が回転されるとともに、カム14の回転によ
りカム受けブラケット16を介してサブフレーム12が
シャフト11を支点として回動され、これによりサブフ
レーム12の後枠部12a側が上下方向に移動調整され
るのである。なお、この実施例では、操作レバー15を
図1及び図2に示す矢印U方向に移動させるとサブフレ
ーム12の後枠部12a側が上昇し、矢印D方向に移動
させると逆に下降する状態となり、また操作レバー15
を複数の位置まで回転させ、その各位置で保持しておく
ことができる構造にもなっている。
【0015】そして、シートクッション2Aは、ペルビ
スサポート3がサブフレーム12の上側を覆った状態に
セットされて、クッション本体5とともにシートフレー
ム4上に組み付けられる。この組み付けに際しては、ペ
ルビスサポート3を構成している前記表皮材の端末部が
シャフト11およびサブフレーム12の各対応部側にク
リップ等の止め具により係止操作される。このように構
成されたシートクッション2Aでは、操作レバー15を
図1及び図2に示す矢印U方向に移動操作させるとペル
ビスサポート3がサブフレーム12と一体に上方向に移
動され、図2に一点鎖線で示すように後端側が上昇され
る(図3も、このように上昇した状態を示している)。
これに対して、矢印D方向に移動させると逆に後端側が
下降する。
【0016】したがって、実施例における車両用シート
1では、調整機構10の操作レバー15を介してペルビ
スサポート3を上下方向に移動させると、このペリビス
サポート3上に尻部を乗せて座っている乗員における、
その尻部の着座角度を変えることができ、この調整を適
正な状態に設定することによって骨盤の後転を防ぎ、背
中が丸まりずらい理想的な姿勢を保つことができる。こ
れにより、長時間の運転に及んでも背中が痛くなったり
するのを軽減することができるとともに、腰や背骨への
負担も少なくすることができるのである。
【0017】なお、上記実施例では、ステアリングコラ
ム1が大きいかその傾斜が水平に近い状態にあるトラッ
クやバス等の車両に設置される場合について説明した
が、トラックやバス等に限ることなく一般の乗用車にも
適用することができるのは勿論のこと、電車や航空機等
の車両用シートとしても使用することができるものであ
る。また、調整機構10も、ペルビスサポート3を上下
方向に回動させることができる構造であれば、これ以外
の構造を用いても差し支えないものである。
【0018】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の車両用シ
ートにあっては、調整機構を介してペルビスサポートを
上下方向に移動させると、座者の尻部の着座角度が変わ
って骨盤の後転を防ぎ、背中が構造的に丸まりずらい理
想的な姿勢を保つことができるので、長時間の運転に及
んでも背中が痛くなったりするのを軽減することができ
る。また、腰や背骨への負担も少なくすることができる
ので、腰痛を防止することができる等の効果が期待でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として示すシートクッション
の分解斜視図である。
【図2】前記シートクッションの要部構成を模式的に示
す側面図である。
【図3】本発明に係る車両用シートの使用状態を示す概
略構成図である。
【図4】従来における車両用シートの使用状態の一例を
示す概略構成図である。
【符号の説明】
2 シート 2A シートクッション 3 ペルビスサポート 5 クッション本体 10 調整機構 11 シャフト 12 サブフレーム 13 カムシャフト 14 カム 15 操作レバー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートクッションがシートフレーム上に
    クッション本体を組み付けている車両用シートにおい
    て、 前記クッション本体の 後部にあって、座者における骨盤
    の部分と対応する部位を分割し、この分割部が後端側を
    上に隆起するよう形成されて、上下方向に移動されるペ
    ルビスサポートとして配設されているとともに、前記ペ
    ルビスサポートの下側に位置して前記ペルビスサポート
    の後端側を上下方向に回動させて、前記クッション本体
    の上面より突出させるための調整機構を有し、前記調整機構が、前記シートフレームの中間部分を左右
    に横切って配設されたシャフトと、前記シャフトを枢軸
    としてその後端側が上下方向に移動可能な状態に配置さ
    れたサブフレームと、前記サブフレームの下側に当接配
    置されるカムと、前記カムと一体回転可能なカムシャフ
    トと、前記カムシャフトをクッション本体の外側部より
    回転する操作レバーとから なることを特徴とする車両用
    シート。
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