JPH0612563A - 自動販売機の商品送出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な構造で商品を破損することなく搬送する
ことのできる自動販売機の商品送出装置を提供する。 【構成】上下方向に複数配設されると共に商品搬出通路
３側に傾斜した商品収納棚２に載置された円筒状の商品
４を、販売指令に応じて商品排出装置５によって商品搬
出通路３に排出する。そして、この排出商品４ａを、商
品搬出通路３内に上下方向に延在して張設され、該排出
商品４ａにより外方に撓む商品落下案内ベルト１１と、
商品収納棚２の先端の商品出口１ｂの上端に、商品搬出
通路３側にのみ回動可能に軸支された商品排出扉１０と
により挾持して徐々に落下させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、商品を１列に並べて収
納する商品収納棚を上下方向に複数配設して成る自動販
売機の商品送出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】商品収納棚を備えた自動販売機は、例え
ば実開昭５８−１０１７８号公報等にて公知である。そ
して、このような自動販売機の形態として、図４に示す
構成が知られている。この自動販売機は、自動販売機本
体（以下本体という）１内に、円筒状の商品を横倒しの
姿勢で１列に並べて収納する商品収納棚２を上下方向に
複数段配すると共に、この商品収納棚２を商品搬出通路
３側に傾斜させて設置したものである。

【０００３】そして、商品収納棚２の最前列の商品４ａ
は、商品収納棚２の後端部下部に設けられた商品排出装
置５のスターホイール６の複数の係止腕６ａのうちの商
品収納棚２から突出している係止腕６ａに係止されてお
り、図示しない販売制御装置からの販売指令に応じて商
品排出装置５は、スターホイール６を反時計回りの方向
に１／４回転させて最初の商品４ａを、商品出口１ｂか
ら一個商品搬出通路３に排出するようになっている。

【０００４】なお、この際既に、販売制御装置は、商品
搬出通路３に設けられた商品送出装置７のベルト７ａを
矢印方向に回転させ、ベルト７ａに取り付けられた商品
受部７ｂを排出する商品４ａが収納されている、例えば
上から２段目の商品収納棚２ａの斜め下方に移動させて
いる。

【０００５】これにより、この商品収納棚２ａから排出
した商品４ａは商品受部７ｂに載置されるようになる。
なお、最下位の商品収納棚２ｂ以外の商品収納棚２，２
ａの後端にはフランジ８が垂設されており、このフラン
ジ８により商品４ａは商品受部７ｂの先端部から落下す
ることなく確実に商品受部７ｂに載置されるようになっ
ている。

【０００６】この後、ベルト７ａは矢印と逆方向に回転
し、これに伴い商品受部７ｂは商品４を載置した状態で
下降し、さらに商品搬出シュート９の斜め上方に設けら
れた図示しない姿勢制御部材により商品４ａを商品搬出
シュート９に落下させるような向きに傾斜して商品４ａ
を商品搬出シュート９に落下させる。

【０００７】これにより、商品４は破損することなく商
品搬出シュート９に落下し、この後商品搬出シュート９
上を滑落して図示しない商品取出口に搬出されるように
なっている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の自動販売機の商品送出装置においては、商品を破損
することなく商品搬出シュートに落下させるためにはベ
ルトを正逆転するための駆動部及びこの駆動部の駆動制
御を行なうための制御部が必要となるため、商品送出装
置の構造が複雑となるばかりでなく、コストも高くなる
という問題点があった。

【０００９】本発明は、簡単な構造で商品を破損するこ
となく搬送することのできる自動販売機の商品送出装置
を提供することを目的とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、商品搬出通路
側に傾斜した商品収納棚を上下方向に複数配設した自動
販売機において、前記商品収納棚の先端にそれぞれ設け
られ、販売指令に応じて商品を排出する商品排出装置
と、前記商品収納棚の商品出口の上端に前記商品搬出通
路側にのみ回動可能に軸支された商品排出扉と、前記商
品搬出通路内に上下方向に延在して張設され、前記商品
出口から排出される前記商品により外方に撓みながら該
排出商品を商品排出扉と共に挾持して徐々に落下させる
所定の弾性力を有した商品落下案内ベルトとを備えたも
のである。

【００１１】

【作用】この構成により、上下方向に複数配設されると
共に商品搬出通路側に傾斜した商品収納棚に載置された
商品を、販売指令に応じて商品排出装置によって商品搬
出通路に排出することができる。そして、この排出商品
を、商品搬出通路内に上下方向に延在して張設され、該
排出商品により外方に撓む商品落下案内ベルトと、商品
収納棚の先端の商品出口の上端に、商品搬出通路側にの
み回動可能に軸支された商品排出扉とにより挾持して徐
々に落下させることができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１３】図１は、本発明の一実施例に係る商品送出
装置を備えた自動販売機の側面断面図である。同図にお
いて、図４と同一符号は同一又は相当部分を示してい
る。

【００１４】同図において、１０はフランジ８の下端に
ヒンジ結合され、商品出口１ｂを開閉する商品排出扉で
あり、この商品排出扉１０は、販売指令に応じて排出す
る商品４に当接しながら商品搬出通路３側に回動するよ
うになっている。

【００１５】なお、この商品排出扉１０は商品搬出通路
３側にのみ回動し、商品収納口１ａ側には回動しないよ
うになっている。

【００１６】また、フランジ８下端のヒンジ部１０ａは
商品収納棚２側に突設するように設けられており、これ
によりフランジ８及び商品排出扉１０により形成される
商品搬出通路３に面する壁面（以下コラム壁面という）
は凸部の無い滑らかな状態となり、後述するように商品
４がこのコラム壁面に沿って落下する場合、この商品４
が途中でひっかかることなく落下することができるよう
になっている。

【００１７】一方、商品搬出通路３内には、ゴム等の弾
性を有する材料により形成された商品落下案内ベルト
（以下ベルトという）１１が、コラム壁面と略平行に、
かつコラム壁面との間に商品４の径よりも狭い隙間を形
成するように上下方向に延在して張設されている。な
お、３ａは商品搬出通路３の後壁部である。

【００１８】ここで、このベルト１１は、商品４が商品
収納棚２から排出されて、コラム壁面との間の隙間に落
下すると、この商品４により商品搬出通路３の後壁部３
ａ側に撓みながら自重により落下する商品４をコラム壁
面と共に挾持してこの商品４の落下速度を徐々に減少さ
せ、この商品４の商品搬出シュート９落下時の衝撃を少
なくするためのものである。

【００１９】このため、このベルト１１は商品４に圧接
する面積を広くするよう商品４の横幅と同程度の横幅を
有すると共に、商品４を所定の落下速度で落下させるこ
とができるような弾性力を有している。

【００２０】また、このベルト１１の上端は最上位の商
品収納棚２ｃの後端より、少なくとも商品４の径よりも
高い所定の位置に設けられた上部固定軸１２ａに固定さ
れ、また下端は商品搬出シュート９の下方の所定の位置
に設けられた下部固定軸１２ｂに固定されている。

【００２１】次に、このように構成された商品搬送装置
を備えた自動販売機の商品搬送動作について説明する。

【００２２】通常、販売ボタンが押されるまでは、図１
に示すように各商品収納棚２ａ，２ｂ，２ｃに載置され
た最初の商品４ａは、商品収納棚２ａ，２ｂ，２ｃの傾
斜によりスターホイール６の係止腕６ａに係止されてい
る。

【００２３】そして、例えば一番上の商品収納棚２ｃに
載置されている商品４に対応する販売ボタンが押される
と、これに呼応して発せられる販売指令に応じてスター
ホイール６が時計回りの方向に１／４回転し、スターホ
イール６により係止されている最初の商品４ａが商品出
口１ｂから商品搬出通路３に排出される。

【００２４】ここで、この商品４ａは、まず商品搬出通
路３に上下方向に張設されているベルト１１の上端部に
当接した後、ベルト１１とコラム壁面との間の隙間を通
って図２に示すように、このベルト１１を商品搬出通路
３の後壁部３ａ側に撓ませながらコラム壁面に沿って自
重により落下していく。

【００２５】この際、この商品４ａは、商品搬出通路３
の後壁部３ａ側に撓むベルト１１とコラム壁面とにより
挾持されるため、落下速度を徐々に減少しながら凸部の
無いコラム壁面に沿って落下して行く。

【００２６】やがて、この商品４ａが最下部の商品収納
棚２ｂのフランジ８の下端を通過すると、ベルト１１と
コラム壁面とによる挾持が解除されるため、商品４ａは
自由落下を始めるようになる。

【００２７】しかし、この自由落下を始める時の落下速
度はベルト１１により減少されたものとなっており、ま
たフランジ８の下端と商品搬出シュート９までの距離も
限られたものとなっているので、商品搬出シュート９に
落下する際の速度は商品４ａを破損する程の速度とはな
らない。

【００２８】したがって、商品搬出シュート９に落下し
た商品４ａは、図３に示すように破損することなく、商
品搬出シュート９を滑落して商品取出口に搬出される。

【００２９】このように、ベルト１１とコラム壁面との
間に商品４の径よりも狭い隙間を形成し、この隙間に沿
って商品４をベルト１１を撓ませながら自重により落下
させると共に、この商品４をベルト１１とコラム壁面と
で挾持することにより商品４の落下速度を減少させるこ
とができる。

【００３０】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、商品搬出
通路内に所定の弾性力を有するベルトを上下方向に延在
して張設し、このベルトを撓ませながら商品を落下させ
ることにより、商品が破損することの無いような速度で
搬出シュートに落下させることができる。このようにす
ることにより、簡単な構造で商品を破損することなく搬
送することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る商品送出装置を備えた
自動販売機の側面断面図。

【図２】上記商品送出装置の商品送出動作を示す要部拡
大側面図。

【図３】上記商品送出装置により送出された商品が搬出
シュートを滑落する様子を示す要部拡大側面図。

【図４】従来の自動販売機の側面断面図。

【符号の説明】

２ 商品収納棚 ３ 商品搬出通路 ４ 商品 ７ 商品送出装置 １０ 商品排出扉 １１ 商品落下案内ベルト

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 浩志 大阪府守口市京阪本通２丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品搬出通路側に傾斜した商品収納棚を
   上下方向に複数配設した自動販売機において、 前記商品収納棚の先端にそれぞれ設けられ、販売指令に
   応じて商品を排出する商品排出装置と、 前記商品収納棚の商品出口の上端に前記商品搬出通路側
   にのみ回動可能に軸支された商品排出扉と、 前記商品搬出通路内に上下方向に延在して張設され、前
   記商品出口から排出される前記商品により外方に撓みな
   がら該排出商品を商品排出扉と共に挾持して徐々に落下
   させる所定の弾性力を有した商品落下案内ベルトとを備
   えたことを特徴とする自動販売機の商品送出装置。