JP2832477B2 - 自動販売機の商品搬出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、自動販売機に用いられる商品搬出装置に関
するものである。

（従来の技術） 近年、自動販売機による販売品種が増加するにつれ
て、各種の不定形の容器の商品が販売できる自動販売機
が要望されている。

従来の技術には、例えば実開昭62−110585号公報に示
された自動販売機の商品搬出装置がある。

この種の従来の自動販売機の商品搬出装置について、
第４図の側面図により説明する。同図において、商品搬
出装置は、電動機で駆動される駆動プーリ１とばね装置
で付勢された従動プーリ２との間に張られ、商品３を矢
印Ａの方向に搬送するベルト４と、その搬送端で商品３
の落下を止める、上記の従動プーリ２と同軸で回動する
ストッパ５と、ベルト４上の商品３を停留させ、必要に
応じてストッパ５を回動させて商品３を落下させるロッ
ク装置６とから構成される。

このように構成された自動販売機の商品搬出装置の動
作について、説明する。

販売動作指令に基づき、ロック装置６が解除され、ス
トッパ５が反時計方向に回動し、同時に、駆動プーリ１
が回転し、商品３を落下させる。落下させると時計方向
に回動し、待機位置に復帰する。次の商品３が搬送され
ストッパ５に当ると、駆動プーリ１の回転が停止する。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記の構成では、ストッパ５が待機位
置にある時でも、商品３を容量以上に収容すると、商品
３がストッパ５に乗り越えて落下するという問題があっ
た。乗り越えの対策としてストッパ５を高くすれば上記
の問題は解決するが、落下時に、突出量が増加し、スト
ッパ５に商品３が引掛るという問題もあった。

本発明は上記の問題を解決するもので、容量以上の商
品を収容しても、乗り越え落下の発生しない自動販売機
の商品搬出装置を提供するものである。

（課題を解決するための手段） 上記の課題を解決するため、本発明は、ストッパの回
動腕部をほぼ直角に折り曲げるとともに、その回動支点
を、搬送側プーリの回転軸より上方かつ奥に設け、さら
に、ストッパを待機位置で施錠し、販売指令によって解
錠する施錠装置と、解錠されたストッパの回動を検知し
てコンベヤの運転を停止する検知機構を設けるものであ
る。

（作 用） 上記の構成により、待機時のストッパを高くすること
が可能となり商品落下が防止できる。また、販売指令に
よって解錠され、商品が搬出される際に、ストッパの突
出量は、小さいので、搬出を阻害しない。

（実施例） 本発明の一実施例を、チェーンコンベヤの場合を例と
して、第１図ないし第３図により説明する。

第１図は、本発明による自動販売機の商品搬出装置の
斜視図、第２図および第３図は要部側面図である。

第１図において、本発明による自動販売機の商品搬出
装置に用いられるチェーンコンベヤは、上端にそれぞれ
内側に折り曲げ成形された案内7aおよび8aを設けた左右
両側板７および８と、その前後両端近傍に装着した軸受
（図示せず）に回動自在に取り付けた回転軸９および10
と、上記の両側板７および８の内側で、前後の回転軸９
および10の両端近傍に固定したそれぞれ一対ずつのスプ
ロケット11および12と、上記の二対のスプロケット11お
よび12に掛け渡した２条のローラチェーン（図示せず）
と、左右のローラチェーンの相対応するリンク（図示せ
ず）に全長に亘ってそれぞれ固定した複数の搭載板13
と、後方の回転軸10を駆動する電動機14とから構成され
ている。

チェーンコンベヤの搬出端に設けられたストッパ15
は、上記の前方の回転軸９の後方で、左右両側板７およ
び８に植設された支持軸16に回動自在に嵌合した回動子
17に回動腕部15aか固定されており、さらに上記の回動
腕部15aが、直角に折り曲げらて、上記の回転軸９の前
方で垂直に立ち上っている。なお、図示していないが、
上記の回転子17は、ばね装置等によって起上り小法師機
能を装備している。

上記のストッパ15を直立した位置に固定するロック装
置は、図に描かれている左側の回動子17の外周面を右巻
きのスパイラル面とし、その段差を利用して形成した係
合面17aと、左側板７に長手方向に取り付けたアクチュ
エータ18の駆動軸の先端に装着した係止駒19とから構成
されている。

なお、商品（図示せず）を収容して置く商品収納棚20
は、チェーンコンベヤと同じ高さになるように、その、
左側板７に取り付けられており、商品搬出用のシュート
21は、チェーンコンベヤの前方を上下方向に自在に昇降
できるように設置されている。また、上記の商品収納棚
20を利用して、上記の商品搬出用シュートの停止位置を
検出する位置検知装置22が取り付けられている。

以上のように構成された自動販売機の商品搬出装置の
動作について、説明する。販売信号により、選定された
商品収納棚20のチェーンコンベヤの前に商品搬出用シュ
ート21が移動すると、位置検知装置22が作動して、電動
機14が回動し始める。同時に第３図に示すように、アク
チュエータ18が作動し、係止駒19が後退して回動子17の
施錠が解除される。スプロケット12は、左右２条のチェ
ーン23を時計回りに回転させ、これに固定した搭載板13
に乗った商品24を搬出側矢印Ａの方向に搬送する。商品
24はストッパ15を回動させながら、チェーンコンベヤの
前方に落下し、商品搬出用シュート21に乗り移る。スト
ッパ15が回動した信号により、電動機14の運転が停止さ
れ商品の搬出が終る。商品24が落下し、ストッパ15が自
由状態になると、起上り小法師機構によって、垂直に立
ち上り、続いて、アクチュエータ18が作動して、その先
端の係止駒19を、回動子17の係止面17aに係合させ、ス
トッパ15を直立した位置に固定する。

第２図に示すように、本実施例によれば、ストッパ15
の高さが高いので、商品24を容量以上に収容しても商品
24がストッパ15を乗り越えて落下することはない。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明によれば、ストッパの高
さを高くすることができるので、商品を容量以上に収容
してもストッパを乗り越えて落下することがない自動販
売機の商品搬出装置が得られる。なお、ストッパは従来
と同一位置に設置できるので商品収容本数への影響はな
い。

また、ストッパの回動支点は、コンベヤの回転軸の奥
にあるので、前方の突出量は、小さいので、商品の噛込
み、商品搬出用シュートとの当たりの問題も発生しな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による自動販売機の商品搬出装置の斜視
図、第２図および第３図はその動作を説明する要部側面
図、第４図は従来の自動販売機の商品搬出装置の側面図
である。 １……駆動プーリ、２……従動プーリ、3,24……商品、
４……ベルト、5,15……ストッパ、６……ロック装置、
7,8……側板、7a,8a……案内、9,10……回転軸、11,12
……スプロケット、13……搭載板、14……電動機、16…
…支持軸、17……回動子、17a……係止面、18……アク
チュエータ、19……係止駒、20……商品収納棚、21……
商品搬出用シュート、22……位置検知装置、23……チェ
ーン。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平１−253093（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−100585（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G07F 11/58 101

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】商品を収容する商品収納棚と、上記の商品
   を商品取出し口に搬送する上下方向に移動可能な搬出用
   シュートと、上記の商品収納棚から搬出用シュートに、
   販売指令に基いて商品を運搬するチェーンコンベヤと、
   上記の搬出用シュートの移動完了を検知し、チェーンコ
   ンベヤの運転を開始する信号を出力する位置検知装置
   と、上記のチェーンコンベヤの搬出側に配置された回動
   自在のストッパと、上記のストッパを商品の待機位置に
   固定する施錠装置とからなる自動販売機の商品搬送装置
   において、ストッパの回動腕部をほぼ直角に曲げ、その
   回動支点をチェーンコンベヤの前方回転軸の軸心より上
   方かつ奥に配置し、さらに上記の位置検知装置にチェー
   ンコンベヤの運転開始と同時に施錠を解錠する信号を出
   力せしめるとともに、ストッパの回動完了を検出する検
   知装置を設け、チェーンコンベヤの運転を停止させるこ
   とを特徴とする自動販売機の商品搬出装置。