JPH06124942A - 絶縁膜の製造方法 - Google Patents

絶縁膜の製造方法

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JPH06124942A
JPH06124942A JP27209592A JP27209592A JPH06124942A JP H06124942 A JPH06124942 A JP H06124942A JP 27209592 A JP27209592 A JP 27209592A JP 27209592 A JP27209592 A JP 27209592A JP H06124942 A JPH06124942 A JP H06124942A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】主コイルと補助コイルとを有するECRプラズ
マCVD装置を用いて絶縁膜を製造する際の絶縁膜製造
方法として、生成膜の残留応力が小さく、またアニール
による膜応力の変動も小さく、かつ耐透水性にすぐれた
絶縁膜製造方法を提供する。 【構成】主コイル4と補助コイル11とによりミラー磁
界を形成し、ミラー磁界の中心軸に垂直な断面内の磁束
密度が最小となる位置,すなわち磁束密度分布が最も均
一となる位置から軸方向に±20mm以内の範囲内に基板
9を配置して成膜プロセスに入る製造方法とする。成膜
プロセス中の成膜条件中、特に膜応力および耐透水性に
着目した条件として、ガス流量比をSiH4 /O2
0.72〜0.92,基板温度を200〜300℃とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体集積デバイス
における層間絶縁膜または表面保護膜に代表される絶縁
膜の製造方法に関し、より詳しくは、マイクロ波透過窓
を一方の端面に備えるとともにプラズマ生成用ガスが導
入される筒状のプラズマ生成室と、該プラズマ生成室の
外側に該プラズマ生成室と同軸に配され該プラズマ生成
室内にマイクロ透過窓を通して導入されたマイクロ波と
の電子サイクロトロン共鳴を生じる磁界領域を形成する
主コイルと、マイクロ波透過窓と対面する側でプラズマ
生成室と連通し被成膜基板が置かれるとともに反応性ガ
スが導入される反応室と、被成膜基板に高周波電力を供
給する高周波電源と、主コイルと同軸に被成膜基板の裏
面側に配される補助コイルとを備えてなる電子サイクロ
トロン共鳴プラズマCVD装置(以下ECRプラズマC
VD装置という)を用い、プラズマ生成室に導入するプ
ラズマ生成用ガスとしてO2 を、反応室に導入する反応
性ガスとしてSiH4 を用いて被成膜基板表面にSiO
2 絶縁膜を形成する絶縁膜製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の層間絶縁膜や表面保護
膜としては、通常、絶縁膜の原料となるガス分子の励起
に熱エネルギーを用いる熱CVD法や高周波電圧による
プラズマ放電によりガス分子を励起する高周波プラズマ
CVD法により形成された酸化膜,窒化膜等が用いられ
ている。しかし、近年、半導体装置の集積化および高密
度化が進み、配線間隔や配線幅等の構造寸法がサブミク
ロン領域に移行するのに伴って絶縁膜の高品質化が要求
されるようになり、上記成膜方法以外の手法が種々試み
られている。そのうちの1つとして耐酸性,緻密性に優
れた絶縁膜を形成できるECRプラズマCVD法が開発
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記成膜方法のうち、
高周波プラズマCVD法は、成膜温度を約350℃と高
くするので、基板上に形成された電極や配線等(特にア
ルミ配線)に対する熱ストレスダメージが大きく、デバ
イスの寿命を短くする要因となっていた。また、ECR
プラズマCVD法を用いて成膜温度を室温〜150℃と
する場合、熱ストレスダメージの問題は無くなる反面、
成膜後のアニール前の膜応力とアニール後の膜応力との
変動量が大きいために応力によるダメージを与える問題
と耐透水性に欠ける問題点とを有していた。
【0004】この発明の目的は、上記問題点を解決し、
熱ストレスダメージやアニール前後の応力変動による電
極や配線等のダメージがなく、かつ耐透水性の高い高品
質の絶縁膜を製造可能な絶縁膜製造方法を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、冒頭記載の構成による絶縁膜製造装置と原料ガスと
を用いたSiO2 絶縁膜製造方法として、主コイルと補
助コイルとにより形成される磁界をミラー磁界とし、該
ミラー磁界の中心軸に垂直な断面内の磁束密度が最小と
なる該断面の軸方向位置から軸方向に±20mm以内の位
置に被成膜基板を配置した後、成膜プロセスに入る絶縁
膜製造方法をとるものとする。
【0006】この場合、ミラー磁界の中心軸に垂直な断
面内の磁束密度が最小となる該断面の軸方向位置が、主
コイルが形成する電子サイクロトロン共鳴磁界領域の中
心軸上の位置から350〜400mmの範囲内に位置する
ように主コイル電流およびまたは補助コイル電流を制御
するようにすればさらに好適である。そして、成膜プロ
セス開始後は、加熱および冷却可能に形成したステージ
に基板を載置して成膜中の基板温度を200〜300℃
の範囲に保持するとともにガス流量比をSiH4 /O2
=0.72〜0.92、ガス圧力を1×10-4〜5×1
-3Torr 、マイクロ波電力を200〜1200W、高
周波電力を被成膜基板の単位面積当り2.0〜4.0W
/cm2 として成膜を行う。
【0007】この場合、マイクロ波電力とSiH4 ガス
流量との割合を1〜2cc/s/200Wととして成膜
するようにすれば好適である。また、基板温度を200
〜300℃の範囲内に保持した成膜プロセスに入る前
に、基板の前処理過熱工程として、プラズマ生成室で生
成したO2 プラズマを基板に照射することにより、基板
ステージの加熱による初期温度から200〜300℃の
範囲内に基板温度を上昇させるようにすれば好適であ
る。
【0008】さらに、マイクロ波電力と主コイル電流と
を制御してプラズマ生成室のプラズマ密度を1×1011
〜1×1012cm-3として成膜するようにすればさらに好
適である。
【0009】
【作用】SiO2 絶縁膜の製造方法として、主コイルと
補助コイルとにより形成される磁界をミラー磁界とし、
該ミラー磁界の中心軸に垂直な断面内の磁束密度が最小
となる該断面の軸方向位置から軸方向に±20mm以内の
位置に被成膜基板を配置した後成膜プロセスに入る絶縁
膜製造方法とすると、磁界の中心軸に垂直な断面内の磁
束密度が最小となる該断面の軸方向の位置は、主コイル
と補助コイルとの内側を通る磁束が最大限に膨らんだ位
置であり、磁束密度分布が中心軸上のほかの位置と比べ
ると均一性が最も高くなる位置であること、また、プラ
ズマ生成室で生成されたプラズマは磁力線に沿って移動
すること、からこの位置から軸方向±20mm以下の位置
ではプラズマ密度分布が実質均一となり、膜厚分布が均
一となるほか、膜内応力,耐透水性等の膜特性分布が均
一な膜を得ることができる。従って、膜形成後の残留応
力やアニールによる応力変動が基板上で局所的に集中す
ることがなくなり、配線等の損傷が起こりにくくなる。
また、上記位置での磁束密度は、ミラー磁界中では最小
であっても、主コイルのみによる発散磁界による磁束の
基板位置での磁束密度と比べると大きくなるので基板位
置でのプラズマ密度が大きく、より緻密な膜が形成さ
れ、結果として、配線等の応力ダメージが起こりにくい
緻密な膜が形成される。
【0010】また、磁束密度最小の位置をECR磁界領
域の中心軸上の位置から350〜400mmとすると、こ
の位置は主コイルの基板側端面から通常主コイルの内側
へ向かってドーム状を呈するECR磁界領域から十分離
れた位置であり、ミラー磁界中の磁束密度最小位置の近
傍に基板を設置することによる膜特性均一化の効果を殺
ぐことなく膜を形成することができる。
【0011】ECRプラズマCVD法による低温成膜の
場合、SiH4 とO2 との反応過程で生ずるH2 OとH
2 とがある程度の割合で膜中に取り込まれる。このた
め、低温で成膜すると、上記生成ガスが膜中に膜組成と
してSi−HやO−HまたはH 2 Oのかたちで取り込ま
れている。これにより、膜の応力や耐透水性に悪影響を
与えて、応力変動や耐透水性に欠ける膜質となる。そこ
で、成膜中、基板温度を200〜300℃に保持するこ
とにより、基板上のH2 O分子が熱エネルギーを得て離
脱して膜に取り込まれる量が減少し、膜の耐透水性が向
上する。
【0012】また、ガス流量比をSiH4 /O2 =0.
85〜0.92とすると、屈折率を1.46〜1.50
の範囲内にでき、適正なSiとOとの組成比が得られ
る。このガス流量比の範囲外では、例えば、流量比が
0.85以下であると酸素過剰な膜となり、0.92以
上であるシリコン過剰な膜となり、ともに耐透水性が低
下する傾向になる。一方、ガス流量比を0.72〜0.
95とすると、Si−HやO−Hがアニール時の応力変
動によるダメージを避け得る量の範囲内に収まる。従っ
てガス流量比を0.72〜0.95とすることにより、
実用上、応力,耐透水性の両面で満足できる膜が得られ
る。
【0013】また、マイクロ波パワーを200W以上に
増大することでプラズマ密度を高密度化でき、反応性ガ
スの分解効率が高まることにより活性化が進み、これに
より反応も活性化され良質の膜が形成される。また、マ
イクロ波パワーを増大する際にこのパワーに見合って反
応性ガスを供給する必要があるが、反応に必要な最適パ
ワーがあるので、この最適パワーに見合ってガス流量を
変えることでガス使用効率と反応が良くなる。
【0014】また、基板温度を200〜300℃の範囲
内に保持した成膜プロセスに入る前に、基板の前処理過
熱工程として、プラズマ生成室で生成したO2 プラズマ
を基板に照射することにより、基板ステージの加熱によ
る初期温度から200〜300℃の範囲内に基板温度を
上昇させるようにすることにより、熱媒体として沸点が
比較的低い物質を使用することができ、加熱系の形成が
容易になる。
【0015】また、マイクロ波電力と主コイル電流とを
制御してプラズマ生成室のプラズマ密度を1×1011
1×1012cm-3とプラズマ密度を高めることにより、反
応性ガスの分解効率が高まり、反応が活性化され、良質
の膜が形成される。この場合、マイクロ波電力および主
コイル電流の制御には、マイクロ波電力の大きさの制
御,主コイル電流の大きさの制御によるECR磁界領域
の対マイクロ波電界相対位置の制御のほか、マイクロ波
電力の出力させ方の制御があり、例えばマイクロ波電力
をパルス状に出力させることにより出力の絶対値を上げ
てプラズマ密度を上げることも可能である。この場合に
は、当然、高周波電力もマイクロ波電力の出力させ方に
対応してパルス状にしてマイクロ波電力と同期させ、マ
イクロ波で発生させたプラズマを効率よく基板に打ち込
ませて良質な膜質を得ることになる。
【0016】
【実施例】図1に本発明が対象としているECRプラズ
マCVD装置の概要を示す。図示されないマイクロ波源
からプラズマ生成室5にマイクロ波を伝達するための導
波管1が、一方の端面にマイクロ波透過室2を備えたプ
ラズマ生成室5に接続されており、また、プラズマ生成
室5の外側にはプラズマ生成室5と同軸に主コイル4が
配置されている。プラズマ生成室5のマイクロ波透過窓
2と対面する側には、基板9が置かれる反応室6がプラ
ズマ引出し窓5aを介して連通状態に接続されている。
基板9は試料台10上に載置され、試料台10にはコン
デンサ13を介して高周波電源,いわゆるRF電源12
が接続されている。また、基板9の裏面側には、主コイ
ル4と同軸に補助コイル11が設置されている。
【0017】基板9への薄膜形成のために、主コイル4
に電流を流して磁束密度875ガウスの磁界領域をプラ
ズマ生成室5内に形成して第1ガス導入系3からO2
スを導入するとともに、周波数が2.45GHzのマイ
クロ波をマイクロ波透過窓2を介してプラズマ生成室5
に導入すると、O2 ガスは875ガウスの磁界領域でマ
イクロ波エネルギーを共鳴吸収し、高密度のプラズマと
なる。このO2 プラズマは、主コイル4と補助コイル1
1とにより形成されるミラー磁界の磁力線に沿い、反応
室6内に引き出される。このとき、第2ガス導入系7か
らSiH4 ガスを導入すると、O2 プラズマのエネルギ
ーによりSiH4 ガスが分解され、試料台10に載置さ
れた基板9の表面にSiO2 膜が形成される。
【0018】主コイル4と補助コイル11とにより形成
されるミラー磁界は、両コイルの間に図2のように形成
される。主コイル4により形成された発散磁界が、補助
コイル11により主コイル4と同方向に形成される磁界
により集束され、中央部は膨らむも磁束密度は主コイル
4のみによる磁束密度より大きくなる磁束が形成され
る。この磁束は、図に示すように、中央部で磁束密度が
最小となるが、磁束密度分布は最も均一となり、この位
置から軸方向±20mmの範囲内では磁束密度分布は実質
均一となる。従って、磁力線に沿って移動するプラズマ
の密度分布も基板位置で均一となり、基板9に形成され
る薄膜の膜厚分布や、膜応力,耐透水性等の膜特性分布
が均一となる。そして、主コイル4およびまたは補助コ
イル11の電流を調整して上記磁束密度最小の位置がE
CR磁界領域の中心軸上の位置から350〜40mmの範
囲内に位置するようにすると、ECR磁界領域と基板位
置とがかなり離れるので、ECR磁界領域がドーム状に
湾曲していても膜厚や膜特性の均一性を損なうことなく
薄膜形成が可能になる。
【0019】さらに、この装置では、基板温度を制御で
きるように加熱・冷却用の配管をし、熱媒体としてフッ
化炭素系物質(沸点174℃)を用い、加熱系でこの物
質を170℃程度に加熱して熱交換ホールダ17(図
1)へ輸送し、試料台10を形成している静電チャック
を加熱する。このとき静電チャックの温度は150℃と
なり、成膜開始時の基板温度も150℃となる。この初
期温度に達してから、プラズマ生成室5で生成されたO
2 プラズマが基板9に照射され、このプラズマ照射によ
り基板9はさらに加熱され、所定の温度範囲内に到達し
た所で冷却系が作動し、基板温度が所定範囲内に保持さ
れ、同時に反応室6内へSiH4 ガスが導入される。図
1の装置を用いて基板9にSiO2 膜を形成したときの
成膜条件を表1に示す。
【0020】
【表1】 上記表1により得られた膜特性を図3ないし図6に示
す。図3および図4はそれぞれ、膜応力が比較的大きく
なるがガス流量比SiH4 /O2 =0.9において膜応
力,屈折率,成膜速度および膜厚分布のマイクロ波パワ
ーおよびRFパワー依存性を、ガス流量比以外の条件を
種々変えて測定した結果の一例を示す。また、図5は成
膜後アニール前およびアニール後の膜応力のガス流量比
依存性を示す。また、図6はRFプラズマCVD法によ
るSiO2 膜(P−SiO膜)の耐透水性とECRプラ
ズマCVD法によるSiO2 膜(ECR−SiO膜)の
耐透水性との比較を示す。耐透水性試験は評価膜として
基板にPSG膜(燐酸化ガラス膜)を形成し、これを温
度120℃,湿度100%,圧力(ゲージ)1気圧の雰
囲気内に置き、P=O(燐・酸素2重結合)面積の時間
変化をみるものであり、ECR−SiO膜の耐透水性が
P−SiO膜と比べて顕著にすぐれていることが分か
る。そして、表1における各項目の設定範囲内で各項目
を組み合わせることにより、膜特性として、成膜速度≧
850Å/minで順テーパの成膜すなわち基板表面凹
凸部の頂面から底面方向へ側壁の膜厚が厚くなる成膜が
行われ、膜形成後の残留応力も−1.0×109 dyne/
cm2 以下の低ストレースの膜が得られ、また、成膜後の
熱処理による膜応力変動量も0.5×109 dyne/cm2
以下となり、配線等のストレスダメージが低減され、か
つ耐透水性にすぐれた膜が得られることが明らかになっ
た。
【0021】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の絶縁膜製
造方法によれば、主コイルと補助コイルとにより形成さ
れる磁界をミラー磁界とし、該ミラー磁界の中心軸に垂
直な断面内の磁束密度が最小となる該断面の軸方向位置
から軸方向に±20mm以内の位置に被成膜基板を配置し
た後成膜プロセスに入るので、成膜が磁束密度分布の均
一な,従ってプラズマ密度の均一な領域で行われ、膜厚
分布や応力,耐透水性等の膜特性の均一な膜を得ること
ができ、膜形成後の残留応力やアニールによる応力変動
が基板上で局所的に集中することがなくなり、配線等の
ストレスダメージが起こりにくい膜を得ることができ
る。
【0022】また、上記磁束密度分布が均一な位置をE
CR磁界領域の軸線上の位置から350〜400mmと離
して形成するようにしたので、通常ドーム状を呈するE
CR磁界領域のプラズマ密度不均一化作用が及ばなくな
り、膜特性の均一性を維持しての成膜が可能となった。
従って、請求項第3項に記載の成膜条件における各項目
の設定範囲内で各項目を組み合わせて成膜を行うことに
より、残留応力やアニールによる応力変動の小さい膜が
得られ、また耐透水性にもすぐれた膜が得られるように
なった。
【0023】また、マイクロ波電力とSiH4 ガス流量
との割合を1〜2cc/s/200Wとしたので、反応
効率よく成膜が行われ、良質な膜が得られる。さらに、
基板温度を200〜300℃に上昇させるために、初期
温度を比較的低くし、プラズマ照射により温度を上げる
ようにしたので、加熱系の構成が容易となり、わずかな
がらも装置のコストが低減される。
【0024】また、請求項第3項に記載の条件により成
膜を行うに当り、1×1011〜1×1012の高密度で行
うようにしたので、反応性ガスの分解効率が高まり、反
応が活性化され、高品質の膜が得られ、半導体デバイス
の寿命を伸ばすことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が対象としている絶縁膜製造装置構成の
一実施例を示す縦断面図
【図2】本発明の絶縁膜製造方法に従って形成されるミ
ラー磁界の形状とミラー磁界中の基板位置とを示す説明
【図3】本発明の絶縁膜製造方法における成膜条件に従
って成膜をしたときの膜応力,屈折率,成膜速度,膜厚
分布のマイクロ波パワー依存性の一実施例を示すマイク
ロ波パワー特性図
【図4】本発明の絶縁膜製造方法における成膜条件に従
って成膜をしたときの膜応力,屈折率,成膜速度,膜厚
分布のRFパワー依存性の一実施例を示すRFパワー特
性図
【図5】本発明の絶縁膜製造方法における成膜条件に従
って成膜をしたときの膜応力のガス流量比依存性を膜形
成後アニール前およびアニール後について示す,膜応力
のガス流量比特性図
【図6】本発明が対象としている絶縁膜製造装置によっ
て製造した絶縁膜とRFプラズマCVD法によって製造
した絶縁膜との耐透水性の比較を示す耐透水性特性図
【符号の説明】
1 導波管 2 マイクロ波透過窓 3 第1ガス導入系 4 主コイル 5 プラズマ生成室 6 反応室 7 第2ガス導入系 9 基板 10 試料台 11 補助コイル 12 RF電源(高周波電源) 14 加熱器 15 冷却器 17 熱交換ホールダ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波透過窓を一方の端面に備えると
    ともにプラズマ生成用ガスが導入される筒状のプラズマ
    生成室と、該プラズマ生成室の外側に該プラズマ生成室
    と同軸に配され該プラズマ生成室内にマイクロ透過窓を
    通して導入されたマイクロ波との電子サイクロトロン共
    鳴を生じる磁界領域を形成する主コイルと、マイクロ波
    透過窓と対面する側でプラズマ生成室と連通し被成膜基
    板が置かれるとともに反応性ガスが導入される反応室
    と、被成膜基板に高周波電力を供給する高周波電源と、
    主コイルと同軸に被成膜基板の裏面側に配される補助コ
    イルとを備えてなる電子サイクロトロン共鳴プラズマC
    VD装置を用い、プラズマ生成室に導入するプラズマ生
    成用ガスとしてO2 を、反応室に導入する反応性ガスと
    してSiH4 を用いて被成膜基板表面にSiO2 絶縁膜
    を形成する絶縁膜製造方法において、主コイルと補助コ
    イルとにより形成される磁界をミラー磁界とし、該ミラ
    ー磁界の中心軸に垂直な断面内の磁束密度が最小となる
    該断面の軸方向位置から軸方向に±20mm以内の位置に
    被成膜基板を配置することを特徴とする絶縁膜の製造方
    法。
  2. 【請求項2】請求項第1項に記載の方法において、ミラ
    ー磁界の中心軸に垂直な断面内の磁束密度が最小となる
    該断面の軸方向位置が、主コイルが形成する電子サイク
    ロトロン共鳴磁界領域の中心軸上の位置から350〜4
    00mmの範囲内に位置するように主コイル電流およびま
    たは補助コイル電流を制御することを特徴とする絶縁膜
    の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項第1項または第2項に記載の方法に
    おいて、被成膜基板が置かれるステージを加熱および冷
    却可能に形成して成膜中の基板温度を200〜300℃
    の範囲内に保持するとともにガス流量比をSiH4 /O
    2 =0.72〜0.92、ガス圧力を1×10-4〜5×
    10-3Torr 、マイクロ波電力を200〜1200W、
    高周波電力を被成膜基板の単位面積当り2.0〜4.0
    W/cm 2 とすることを特徴とする絶縁膜の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項第3項に記載の方法において、マイ
    クロ波電力とSiH 4 ガス流量との割合を1〜2cc/
    s/200Wとすることを特徴とする絶縁膜の製造方
    法。
  5. 【請求項5】請求項第3項に記載の方法において、基板
    温度を200〜300℃の範囲内に保持した成膜プロセ
    スに入る前に、基板の前処理過熱工程として、プラズマ
    生成室で生成したO2 プラズマを基板に照射することに
    より、基板ステージの加熱による初期温度から200〜
    300℃の範囲内に基板温度を上昇させることを特徴と
    する絶縁膜の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項第3項に記載の方法において、マイ
    クロ波電力と主コイル電流とを制御してプラズマ生成室
    のプラズマ密度を1×1011〜1×1012cm -3とするこ
    とを特徴とする絶縁膜の製造方法。
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