JPH0611741B2 - ポリ芳香族シアネート及びそれの製造方法 - Google Patents

ポリ芳香族シアネート及びそれの製造方法

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JPH0611741B2
JPH0611741B2 JP59503859A JP50385984A JPH0611741B2 JP H0611741 B2 JPH0611741 B2 JP H0611741B2 JP 59503859 A JP59503859 A JP 59503859A JP 50385984 A JP50385984 A JP 50385984A JP H0611741 B2 JPH0611741 B2 JP H0611741B2
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chloride
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    • C08G73/065Preparatory processes
    • C08G73/0655Preparatory processes from polycyanurates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C261/00Derivatives of cyanic acid
    • C07C261/02Cyanates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリ芳香族シアネート、ポリ芳香族シアネート
の製造方法、ならびにポリ芳香族シアネートから製造さ
れるポリトリアジン類に関する。
独国特許第1190184号明細書は、高分子量ポリト
リアジン類が二官能性または多官能性の芳香族シアネー
トを高温で、場合により重合促進剤の存在下に、重合さ
せることにより得られることを開示している。これらの
重合体は例えば高温で著しく安定であることに特徴があ
り、かなり長時間焼入れした後でも耐久性がある。酸や
種々の溶剤に対するポリトリアジン類の耐性も優れてい
る。
さらに、V.V.コルチヤツク(Korchak)ら(Vysokomolek
ulyarnye Soedineniya 1974,第1巻,15〜21
頁を参照)は、芳香族シアネートから製造されるポリト
リアジン類の熱および熱酸化による分解が湿気によつて
非常に影響されることを見出した。
最後に、独国特許第1720740号明細書は、多官能
性芳香族シアネートを粉末状および/または繊維状充填
材もしくは補強材と組み合わせ、約50〜150℃の予
備熱処理またはその後の熱処理に付し、得られた成形用
組成物を約150〜250℃の温度で成形しかつ硬化さ
せることを開示している。多くの場合、得られた成形品
は湿気のある非常に暑い雰囲気での貯蔵の後に十分な熱
安定性を示さない。
加水分解作用に対して安定なポリトリアジン類を製造す
るためのポリ芳香族シアネートが必要とされる。さら
に、熱安定性のポリ芳香族トリアジン類を製造するのに
有用なポリ芳香族シアネートが必要とされる。
本発明は次式: (式中Arはベンゼンもしくはナフタレンからなる群か
ら選ばれた芳香族基であり、Bが または であり; Dは独立に水素、ハロゲン又はC1-5アルキル基であ
り; q、rおよびsはそれぞれ無関係に0、1、2または3
の整数であり、ただしq、rおよびsの合計は2より大
きいかまたは2に等しく; tはそれぞれ無関係に0から4までの整数であり;そし
て xは0から5までの数である) で表わされるポリ芳香族シアネートに関する。
本発明の他の面はポリ芳香族シアネートの製造方法に関
する。この方法は、最初に塩素化炭化水素中の塩素の溶
液をアルカリ金属シアン化物の水溶液と接触させること
によつてその場で塩化シアンを製造することに特徴があ
る。次に、副産物のアルカリ金属塩化物を含む水層を、
塩化シアンを含む塩素化炭化水素層から分離する。その
後、適当な溶媒中の多環式化合物架橋のヒドロキシ置換
ポリ芳香族フエノールの溶液と塩化シアン溶液とを第三
アミンの存在下に接触させることにより、本発明のポリ
芳香族シアネートを製造する。
本発明のさらに他の面は(a)本発明のポリ芳香族シアネ
ートエステル1〜100モル%および(b)ポリトリアジ
ンの製造に有用であることが当技術分野で知られている
シアネート含有化合物1種またはそれ以上0〜99モル
%の反応生成物であることを特徴とするポリトリアジン
に関する。
本発明の新規ポリ芳香族シアネートは従来技術のポリト
リアジンよりも加水分解作用に対して著しく安定なポリ
トリアジン類を提供する。
本発明ポリトリアジン類は現場硬化樹脂として使用で
き、また熱安定性、化学的不活性および耐溶剤性が望ま
れるかまたは必要とされる成形品に成形加工することが
できる。
q、rおよびsは好適にはそれぞれ無関係に1または2
であり、最適には1である。tは好適にはそれぞれ無関
係に0、1または2の整数であり、より好適には0また
は1であり、最適には0である。xは好適には0から2
であり、より好適には0から1である。
本発明のポリ芳香族シアネートは通常多数の異性体の混
合物として存在する。さらに、これらのポリ芳香族シア
ネートは一般にxが0から5までの化合物類の混合物と
して見出される。通常、特定の混合物のxに対して与え
られる数は平均の数である。
1つの好ましい実施態様では、ポリ芳香族シアネートは
次式: (式中xは0から5までの実数である)で表わされる。
本発明のポリ芳香族シアネートエステルは適当なポリ芳
香族フエノールと塩化シアンとを第三アミンの存在下に
接触させることにより一般に製造される。塩化シアンは
塩素化炭化水素溶媒中の塩素の溶液をアルカリ金属シア
ン化物の水溶液と接触させることによつてその場で製造
するのが好ましい。この反応混合物は塩化シアンを含む
塩素化炭化水素の有機層と、アルカリ金属塩化物を含む
水層とに分離する。一般に、アルカリ金属シアン化物と
塩素は1.0:1.0から1.0:1.15まで、好適
には1.0:1.0から1.0:1.05まで、最適に
は1.0:1.0のモル比で反応させる。いずれか一方
が過剰に存在すると望ましくない結果が生じ、すなわち
過剰の塩素はあとでフエノールと反応するかもしれず、
また過剰のアルカリ金属シアン化物は生成物の純度を下
げるかもしれない。この接触反応は0℃またはそれ以下
の温度、好ましくは−15℃より低い温度で行われる。
0℃以上では塩化シアンが三量体化するであろう。塩素
のための好適な溶媒は例えば塩化メチル、クロロホルム
および1,1,1−トリクロロエタンのような脂肪族塩
素化炭化水素である。好適なアルカリ金属シアン化物は
シアン化ナトリウムである。
その後、水層と有機層を分離する。水層からの有機層の
分離は、その後の反応において水層の存在が最後に製造
されるポリ芳香族シアネートの純度に悪影響を及ぼす場
合に有利である。
塩化シアンを含む有機層は、次いで第三アミンの存在下
に適当な溶媒に溶解した多環式架橋、ヒドロキシ置換の
ポリ芳香族化合物と接触させる。
この方法に有用な多環式架橋ヒドロキシ置換ポリ芳香族
化合物は次式: (式中、Ar、B、D、q、r、s、tおよびxは先に
定義した通りである)で表わされる。
1つの好ましい実施態様において、多環式架橋ヒドロキ
シ置換ポリ芳香族化合物は次式: (式中xは先に定義した通りである)で表わされる。こ
の多環式架橋ヒドロキシ置換ポリ芳香族化合物は通常異
性体混合物として存在する。さらに、多環式架橋ヒドロ
キシ置換ポリ芳香族化合物はxが0から5までの上記化
合物の混合物として見出される。一般に、xに対して与
えられる数は平均の数である。多環式架橋ヒドロキシ置
換ポリ芳香族化合物用の溶媒は第二アルコール、第三ア
ルコールまたは塩素化炭化水素である。好適な溶媒は第
二アルコールまたは脂肪族塩素化炭化水素であり、イソ
プロピルアルコールおよび塩化メチレンが最も好まし
い。
この方法は0℃またはそれ以下の温度、好適には−15
℃またはそれ以下の温度で行われる。
芳香族基上のヒドロキシ部分をシアネート部分に完全転
化するためには、各ヒドロキシ当量に対して塩化シアン
少なくとも1モルを必要とする。各ヒドロキシ当量に対
して塩化シアン10モル%過剰を使用して完全転化を確
実にすることが好ましい。
第三アミンは塩化水素受容体として作用し、その結果第
三アミン塩酸塩がこの方法の副産物である。一般に、各
ヒドロキシ当量に対して第三アミン少なくとも1モルを
使用する。本明細書で用いるヒドロキシ当量とは1分子
当たりの平均ヒドロキシ数で割つた多環式架橋ヒドロキ
シ置換ポリ芳香族化合物の平均分子量を意味する。
ポリ芳香族シアネートは次の方法で反応溶液から回収さ
れる。最初に、反応混合物を重炭酸塩のような塩基の希
薄水溶液と接触させて過剰の塩化シアンを除く。次に、
この反応混合物を水と接触させて第三アミン塩酸塩を除
く。その後この反応溶液を希酸水溶液と接触させて存在
する塩基を中和する。塩酸、燐酸または硫酸の1〜20
重量%溶液を使用することができるが、5〜10重量%
溶液が好ましい。次に、この反応溶液を水と接触させて
存在しうる全ての不純物を除去する。この反応溶液は乾
燥剤上で乾燥させて水を除き、そして溶媒をストリツピ
ングする。
回収されたポリ芳香族シアネートは驚くほど高純度であ
り、ポリトリアジンを製造するのに直接使用できる。
本発明において有用な多環式架橋ヒドロキシ置換ポリ芳
香族化合物は、芳香環上に少なくとも1個のヒドロキシ
部分とアルキル化可能な1つの位置とを含む芳香族化合
物および不飽和多環式脂肪族化合物を、上記の多環式架
橋ヒドロキシ置換ポリ芳香族化合物の製造条件下に反応
させることによつて製造できる。
ここで使用できる適当なヒドロキシ置換芳香族化合物に
は、1個または2個の芳香環、少なくとも1個のフエノ
ール性ヒドロキシ基およびヒドロキシ基に対してオルト
またはパラ位のアルキル化可能な少なくとも1つの位置
を含む化合物が包含される。
特に適するヒドロキシ置換芳香族化合物には例えばフエ
ノール、クロロフエノール、ブロモフエノール、メチル
フエノール、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノー
ル、グアヤコール、ピロガロール、フロログルシノー
ル、イソプロピルフエノール、エチルフエノール、プロ
ピルフエノール、t−ブチルフエノール、イソブチルフ
エノール、オクチルフエノール、ノニルフエノール、ク
ミルフエノール、p−フエニルフエノール、o−フエニ
ルフエノール、m−フエニルフエノール、ビスフエノー
ルA、ジヒドロキシジフエニルスルホンまたはこれらの
混合物が含まれる。
ヒドロキシ置換芳香族化合物は不飽和多環式脂肪族化合
物と場合により溶媒を用いて接触させる。好適な溶媒に
は塩素化炭化水素、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素お
よびニトロ置換炭化水素が含まれる。一般に、ヒドロキ
シ置換芳香族化合物は不飽和多環式脂肪族化合物と2
0.0:1.0から1.0:1.0まで、好ましくは1
0.0:1.0から1.5:1.0のモル比で接触させ
る。
これらの反応剤は触媒の存在下に接触させるのが好まし
い。ここで使用できる酸触媒には例えばルイス酸、アル
キル、アリールおよびアルアルキルスルホン酸、ジフエ
ニルオキシドおよびアルキル化ジフエニルオキシドのシ
スルホン酸、硫酸、またはこれらの混合物が含まれる。
好適な触媒はBF3ガスまたは三弗化ホウ素の有機錯化合
物(例えば三弗化ホウ素とフエノール、クレゾール、エ
タノールまたは酢酸とから形成される錯化合物)のよう
なルイス酸である。ルイス酸には例えば塩化アルミニウ
ム、塩化亜鉛または塩化第二スズも含まれる。触媒には
活性白土、シリカまたはシリカ−アルミナ複合物も含ま
れる。
1分子当たり平均して1個以上のフエノール性ヒドロキ
シ基と1個以上の芳香環を含む化合物を製造する場合
に、フエノール性ヒドロキシ基含有化合物と不飽和炭化
水素との反応は33〜270℃、好ましくは33〜210
℃の温度で行われる。
本発明のポリ芳香族シアネートはポリトリアジンを製造
する際に有用である。本発明ポリトリアジンは(a)本発
明ポリ芳香族シアネート1〜100重量%および(b)当
業者によく知られたトリアジン製造用シアネート0〜9
9重量%の反応生成物である。本発明において有用な従
来技術のシアネートには式: (ここでArは芳香族基であり、nは1〜5の整数であ
る)で表わされるものが含まれる。好適なシアネートは
次式: 〔式中、各Rは同一かまたは異なつて水素、ハロゲン、
直鎖状または分枝状C1−C20アルキル、フエニル、炭素
数1〜4のアルコキシ基、アルキル基中の炭素数が1〜
4のアルコキシカルボニル基であるか、あるいは同一核
上の2個の隣接基Rが一緒になつて5員または6員の炭
素環を形成してもよく、2個の隣接基Rがヘテロ原子
(O、S、N)と一緒になつて5員または6員の複素環
を形成してもよい; R′はRと同じ意味をもつか、あるいは次式: の基を表わす; Aは直接結合、C1−C4アルキルまたはフエニルで置換さ
れていてもよいC1−C20アルキレン基、酸素によつてさ
えぎられていてもよい脂環式または芳香族の5員もしく
は6員環、スルホニル基(−SO2−)、カルボニルジオ
キシド基 またはカルボニル基を表わす; aはe≧1であるとき1から5までの数を表わし、e=
0であるとき2から5までの数を表わす; bはe≧1であるとき5−aを表わし、e=0であると
き6−(a+d)を表わす; cは5−dを表わす; dは0から5までの数を表わす;そして eは0、1、2または3を表わす; ただしaおよびdの合計は常に2から5までの数であ
る〕 で表わされる。
上記式の1つまたはそれ以上に含まれる慣用シアネート
の例として次の化合物類が特に挙げられる:1,3−お
よび1,4−ジシアナトベンゼン、2−t−ブチル−
1,4−ジシアナトベンゼン、2,4−ジメチル−1,
3−ジシアナトベンゼン、2,5−ジ−t−ブチル-1,
4−ジシアナトベンゼン、テトラメチル−1,4−ジシ
アナトベンゼン、2,4,6−トリメチル−1,3−ジ
シアナトベンゼン、4−クロル−1,3−ジシアナトベ
ンゼン、1,3−、1,4−、1,5−、1,6−、1,
7−、1,8−、2,6−または2,7−ジシアナトナ
フタリン、1,3,5−トリシアナトベンゼン、4,
4′−ジシアナトジフエニル、2,2′−ジシアナトジ
フエニル、3,3′,5,5′−テトラメチル−4,
4′−ジシアナトジフエニル、3,3′,5,5′−テ
トラクロル−4,4′−ジシアナトジフエニル、3,
3′,5,5′−テトラクロル−2,2′−ジシアナト
ジフエニル、2,2′,6,6′−テトラクロル−4,
4′−ジシアナトジフエニル、4,4′−ビス−〔(3
−シアナト)−フエノキシ〕−ジフエニル、4,4′−
ビス−〔(4−シアナト)−フエノキシ〕−ジフエニル、
2,2′−ジシアナト−1,1′−ビナフチル、4,4′
−ジシアナトジフエニルエーテル、3,3′,5,5′
−テトラメチル−4,4′−ジシアナトジフエニルエー
テル、3,3′,5,5′−テトラクロル−4,4′−
ジシアナトジフエニルエーテル、4,4′−ビス−〔p
−シアナトフエノキシ〕−ジフエニルエーテル、4,
4′−ビス−〔p−シアナトフエニルイソプロピル〕−
ジフエニルエーテル、4,4′−ビス−〔p−シアナト
フエノキシ〕−ベンゼン、4,4′−ビス−〔m−シア
ナトフエノキシ〕−ジフエニルエーテル、4,4′−ビ
ス−〔4−(4−シアナトフエノキシ)−フエニルスル
ホン〕−ジフエニルエーテル、4,4′−ジシアナトジ
フエニルスルホン、3,3′,5,5′−テトラメチル
−4,4′−ジシアナトジフエニルスルホン、3,
3′,5,5′−テトラクロル−4,4′−ジシアナト
ジフエニルスルホン、4,4′−ビス−〔p−シアナト
フエニルイソプロピル〕−ジフエニルスルホン、4,
4′−ビス−〔(4−シアナト)−フエノキシ〕−ジフ
エニルスルホン、4,4′−ビス−〔(3−シアナト)
−フエノキシ〕−ジフエニルスルホン、4,4′−ビス
−〔4−(4−シアナトフエニルイソプロピル)−フエ
ノキシ〕−ジフエニルスルホン、4,4′−ビス−
〔(4−シアナトフエニルスルホン)−フエノキシ〕−
ジフエニルスルホン、4,4′−ビス−〔4−(4−シ
アナト)−ジフエノキシ〕−ジフエニルスルホン、4,
4′−ジシアナトジフエニルメタン、4,4′−ビス−
〔p−シアナトフエニル〕−ジフエニルメタン、2,2
−ビス−(p−シアナトフエニル)−プロパン、2,2
−ビス−(3,5−ジメチル−4−シアナトフエニル)
−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロル−4−
シアナトフエニル)−プロパン、1,1−ビス−〔p−
シアナトフエニル〕−シクロヘキサン、ビス−〔2−シ
アナト−1−ナフチル〕−メタン、1,2−ビス−〔p
−シアナトフエニル〕−1,1,2,2−テトラメチル
エタン、4,4′−ジシアナトベンゾフエノン、4,
4′−ビス−(4−シアナト)−フエノキシベンゾフエ
ノン、1,4−ビス−〔p−シアナトフエニルイソプロ
ピル〕−ベンゼン、2,2′,5,5′−テトラシアナト
ジフエニルスルホン、3〜5個のOCN基をもつノボラツ
ク(酸溶液中でのフエノール、アルキル置換フエノール
またはハロゲン置換フエノールとホルムアルデヒドとの
反応生成物)のポリシアン酸エステルおよび類似の化合
物。好適な慣用シアネート化合物には2,2−ビス(p
−シアナトフエニル)−プロパンおよび2,3−ビス−
(3,5−ジブロム−4−シアナトフエニル)−プロパ
ンが含まれる。
本発明のポリトリアジンは好適には(a)本発明ポリ芳香
族シアネート25〜100重量%および(b)ポリトリア
ジンの製造に有用なシアネート0〜75重量%の反応生
成物から成る。より好適には、本発明ポリトリアジンは
(a)本発明ポリ芳香族シアネート50〜100重量%お
よび(b)ポリトリアジンの製造に有用なシアネート0〜
50重量%の反応生成物である。従来技術のシアネート
はモノ−、ジ−およびポリ−シアネートであり得る。
本発明ポリトリアジンは30%以下のモノシアネート化
合物、例えば (ここでn=1)を含んでいてもよい。モノシアネート
の使用はポリトリアジンに改良された性質、例えば溶解
性、ガラス転移温度、耐湿性および耐衝撃性を付与す
る。
ポリトリアジンの生成はアリールシアネートを閉環三量
体化して1,3,5−トリアリールオキシトリアジンを
製造することから始まる。この閉環三量体化方法に本発
明の二官能性および多官能性ポリ芳香族シアネートを使
用すると、硬質、不融性ならびに不溶性の三次元網状構
造の重合体が製造される。
本発明で用いるポリトリアジンという用語は、完全硬化
したポリトリアジン重合体と部分硬化したポリトリアジ
ン初期重合体の両方を意味する。完全硬化したポリトリ
アジンは本質的にシアネート官能基を含まない。初期重
合体は液体、ワツクス様または固体稠度のシアネート基
含有ポリトリアジンであつて有機溶媒に可溶性である。
これらの初期重合体は貯蔵中非常に安定である。これら
の初期重合体をあとで重合条件にさらすと高分子量ポリ
トリアジンに転化される。初期重合体は最終使用に先立
つて樹脂の取扱いを容易なものとすべく製造される。さ
らに、これらの初期重合体は金属、セラミツク、ガラス
および陶器などの基体を被覆するのにも有用であり、含
浸用ラミカーまたは積層用樹脂として使用される。
ポリトリアジンを製造する場合、芳香族ポリシアネート
は触媒の存在下20〜200℃の温度で、任意に溶媒を
用いて接触させる。好適な温度は80〜180℃であ
る。初期重合体は同じ方法で製造されるが、芳香族ポリ
シアネートを完全重合させないように温度をより低くす
るかあるいは触媒の量を少なくする。
重合速度は温度と触媒の量によつて定まる。いずれか一
方または両方が高められると重合速度も高まる。意図す
る重合量を得るために、高温で行う場合には低温のとき
よりも少量の触媒を必要とする。
有用な触媒には酸、塩基、酸、窒素および燐化合物が含
まれ、例えばAlCl3、BF3、FeCl3、TiCl4、ZnCl2、SnCl4
のようなルイス酸;HCl、H3PO4のようなプロトン酸;フ
エノール、p−ニトロフエノール、ピロカテコール、ジ
ヒドロキシナフタリンのような芳香族ヒドロキシ化合
物;水酸化ナトリウム、ナトリウムメチラート、ナトリ
ウムフエノラート、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、ジアゾビシクロ−(2,2,
2)−オクタン、キノリン、イソキノリン、テトラヒド
ロイソキノリン、塩化テトラエチルアンモニウム、ピリ
ジン−N−オキシド、トリブチルホスフイン、ホスホリ
ン−△3−1−オキサ−1−フエニル、オクタン酸亜
鉛、オクタン酸錫、ナフテン酸亜鉛、C6-20カルボン酸
のコバルト塩およびこれらの混合物である。好適な触媒
はC6-20カルボン酸のコバルト塩であり、ナフテン酸コ
バルトおよびオクタン酸コバルトが最も好ましい。
ポリトリアジン製造の際の触媒量は一般に限定されな
い。好適にはシアネートの重量基準で0.001〜10
%の触媒を使用する。
本発明において有用な溶媒は、芳香族ポリシアネートを
溶解しかつこの反応を妨害しない溶媒ならいずれであつ
てもよい。適当な溶媒には芳香族炭化水素、アルコール
およびケトンが含まれる。
多官能性芳香族ポリシアネートはその熱処理の前または
後に粉末状または繊維状の充填材または補強材と組合せ
ることができる。例えば、珪砂やガラス布のような粉末
状または繊維状の充填材または補強材に芳香族シアネー
ト(場合により溶媒を使用)を含浸させることができ
る。この目的のために使用できる溶媒(この溶媒は一般
にその後除去しなければならない)の例は塩化メチレ
ン、アセトン、メチルエチルケトン、キシレン、酢酸エ
チル、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、クロ
ルベンゼン、ジブチルエーテル、ジメチルホルムアミド
およびテトラメチレンスルホンのような不活性溶媒であ
る。
適当な充填材および補強材は一般に粉末状および/また
は繊維状製品であつて、例えば不飽和ポリエステル樹脂
またはエポキシ樹脂から成形品を製造する際に普通に使
用される型のものである。このような製品の例は主に珪
砂、粉砕ケツ岩、アスベスト粉、コランダム粉、白亜、
鉄粉、アルミニウム粉、砂またはレキ岩のような粒状充
填材、あるいは無機または有機繊維、特に繊維、フイラ
メント、ロービング、ヤーン、不織マツトまたは不織布
などの通常の繊維形態のガラス繊維である。これに関連
して、アミノシランを基礎とする仕上材が特に有効であ
るとわかつた。また、対応する繊維形態の有機繊維、好
適には合成繊維(ポリアミド、ポリエステル)または石
英、炭素、金属などを基礎とするもの、ならびに単結晶
繊維(ホイスカー)も使用できる。
充填材または補強材と組合せた最終生成物は特に巻取技
術による容器およびパイプの製作に、電気工学の分野
に、金型および成形用具の製作に、強い応力が加わる部
品の製作に、または航空および宇宙航行工学の分野にお
ける軽量乗物の製作に使用することができる。
次の実施例は単に例示のためのものであつて、本発明の
範囲または請求の範囲を限定するものではない。
実施例1. 次のシアネート含有化合物のそれぞれのポリトリアジン
注型品を製造する。
および ここで式Iは本発明の例であり、式IIおよび式IIIは本
発明の例ではない。
式Iおよび式IIの芳香族シアネートのそれぞれのポリト
リアジン注型品は、シアネート約6gとナフテン酸コバ
ルト約200ppmとを150℃で1時間20分、次に2
00℃で3時間加熱することによつて製造する。
式IIIの芳香族シアネートの注型品は、式IIIのシアネー
ト約6gとナフテン酸コバルト200ppmとを180℃
で2時間、次に250℃で90分加熱することによつて
製造する。
これらの注型品は全て未硬化シアネート官能基を含まな
いことを確かめるために差動走査熱量計によつて監視す
る。
ポリトリアジン注型品はそれぞれ次の試験条件に暴露す
る。試験1では、注型品を水中で96時間沸騰させる。
試験2では、注型品を20重量%塩酸中に室温で2.5
時間浸漬し、次に4.5時間還流する。試験3では、注
型品を40重量%水酸化ナトリウム中に室温で2.5時
間浸漬し、次に4.5時間還流する。
各注型品は試験前および試験後に重さをはかる。これら
の試験結果を表Iに示す。
重量増加は試料による水の吸収が原因である。重量減少
は加水分解による重合体の破壊が原因である。一般に、
水は加水分解前に重合体によつて吸収される。
本実施例は式Iの化合物から製造したポリトリアジンが
式IIまたは式IIIの化合物から製造したポリトリアジン
よりも有意に加水分解に対して抵抗することを示してい
る。試験2の後に注型品を肉眼で観察すると、式Iの化
合物から製造した注型品は外観に何ら変化がなかつた
が、式IIの化合物から製造した注型品は表面毛孔のため
にその透明性が失われていた。また試験3の後に式Iの
化合物から製造した注型品を肉眼で観察するとわずかに
表面毛孔が見られたが、試験3の後に式IIの化合物から
製造した注型品を肉眼で観察するとその注型品全体に多
数の孔が見られ、物理的応力下では簡単に砕けることが
見出された。
実施例2. 0.016重量%のナフテン酸コバルトを含むメチルイ
ソブチルケトン中のポリ芳香族シアネートIの85%溶
液をガラス繊維布に含浸させる。8枚の含浸布を重ね合
わせ、175℃、300psi(2.07MPa)で1時間プ
レス内にて硬化させ、これによりガラス転移温度が265
℃であり、厚さが1.57mm(0.062インチ)であ
る積層物を得る。この積層物は15psiで1時間沸騰さ
せた後に0.09重量%の水の吸収を示す。
実施例3. 0.02%のオクタン酸コバルトを含むメチルエチルケ
トン中の次式: で表わされるポリ芳香族シアネートの50%溶液をガラ
ス繊維布に含浸させ、この含浸布6枚を重ね合わせて1
75℃、300psi(2.07MPa)で1時間プレス内硬
化させる。式IIのポリ芳香族シアネート(本発明の例で
はない)を用いて同様の方法で積層物を作る。両方の積
層物は湿度100%、71℃で1000時間湿潤老化試
験にかける。式IVから製造した積層物は0.59%の水
吸収を示し、一方式IIから製造した積層物は0.83%
の水を吸収する(実験誤差は0.01%である)。本実
施例は本発明ポリ芳香族シアネートから製造したポリト
リアジンが従来技術のシアネートから製造したポリトリ
アジンよりも水の吸収が有意に少ないことを示してい
る。
実施例4. 触媒を含まないメチルエチルケトン中の式IVの50%溶
液からガラス繊維布積層物を作る。この積層物は150℃
で15分間加熱し、その後接触圧で215℃のプレス内
に挿入する。8分間にわたつて温度を250℃に高め、
次に100psi(0.689MPa)の圧力を加える。45
分後積層物を取り出し、250℃で1時間、次に275
℃で1時間後硬化させる。この積層物は6枚および樹脂
27%のEガラス型7781、A1100フイニツシユ
(Finish)である。
この積層物を別個の部分に分割して数種の試験を行う。
対照については室温(23℃)および190℃で曲げ強
さと曲げ弾性率を測定する。この試験はASTM D−
790に従つて実施する。積層物の他の部分は異なる条
件に暴露した後曲げ強さと曲げ弾性率を測定する。
試験4では積層物を200℃の空気に500時間さら
す。試験5では積層物を50℃、湿度100%に570
時間さらす。試験6では積層物をCH2Cl2中に7日間浸漬
する。試験7では積層物をメタノール中に7日間浸漬す
る。試験8では積層物をトルエン中に7日間浸漬する。
室温での対照と比較した場合の各積層物の曲げ強さおよ
び曲げ弾性率の百分率を計算する。また積層物は各処理
の前と後に重さをはかり、標準に対する変化百分率を計
算する。これらの結果を表IIに示す。
表IIは本発明のポリ芳香族シアネートを用いて製造した
ガラス積層物が熱、湿度およびメタノールやトルエンな
どの普通の溶剤との接触に対して安定であることを示し
ている。
実施例5. ビス(シアナトフエニル)ジシクロペンタジエンの製造 ビス(ヒドロキシフエニル)ジシクロペンタジエンは、
ジシクロペンタジエンとビスフエノールとの酸触媒縮合
によつて製造される。−2℃のメチレンクロライド(8
00ml)中の臭化シアン(100g、0.943モル)
およびビス(ヒドロキシフエニル)ジシクロペンタジエ
ン(140g、0.438モル)の攪拌溶液中にその反
応混合物を−2℃以下に保持しながら(110g、1.
087モル)を滴下しながら加えた。添加が完了した
後、さらに2時間攪拌した。水(300ml)を加えそし
てその2相混合物を分離漏斗に移した。その有機相は冷
水、1N HCl、水、10%水酸化ナトリウムおよび水
の順で洗浄した。そのメチレンクロライド溶液は無水Mg
SO4上で乾燥した。過および溶剤の蒸発の後、こはく
色の油状物159.3g得られた。収率は98%であつ
た。
実施例6. ポリフエノールはジシクロペンタジエンとフエノールと
の酸触媒縮合によつて作られる。得られたそのポリフエ
ノールは次の一般式に対応する。
ジクロロメタン中の塩化シアン(0.175モル)の溶
液は下記のように作られた: 塩素(0.5モル、35.5g)を予め−10℃に冷却
されているジクロロメタン500mlに加えた。この溶液
の温度を−10℃に保持しながら、この溶液に水100
ml中のシアン化ナトリウムの溶液を加えた。添加が完了
した後、有機相及び水性相は、無色であり、これは未反
応の塩素が存在しないことを示す。
水性相を注意深く除去し、その有機相を得、そしてそれ
を別の反応器に移した。その有機反応混合物にジクロロ
メチレン(100ml)中の上記に記載したポリフエノー
ル(0.15当量、25.76g)を−10℃の反応温
度を保持しながら加えた。その添加が完了した後、その
反応混合物を5分間攪拌し、そしてそれから飽和重炭酸
ナトリウム溶液、水、稀塩酸および水の順で洗浄した。
そのジクロロメタン溶液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥
した。乾燥剤および溶剤を除去した後、約3時間のゲル
時間を有するポリイソシアネートを回収した。回収され
たそのポリイソシアネート生成物は次の一般式で示され
る: この生成物の構造は、赤外線スペクトルで確認された。
フエノール性ヒドロキシル基についての3000〜35
00cm-1の赤外吸収帯は消滅しそして代りに芳香族シア
ネート基についての2200cm-1の赤外吸収帯が現われた。
実施例7 下記シアネート含有化合物の注型品は実施例1に示され
たように作られた: のそ注型品は実施例1に記載されているようなテスト1
〜3を受けた。その結果は次の通りである: 重量変化(%) テスト1 +1.3 テスト2 +0.61 テスト3 −3.36 これらの結果は公知の化合物に比べて多環状の脂肪族基
を含むポリ芳香族シアネート化合物の秀れた利点を示
す。
比較実験結果8 以下の5種類のモノマーからポリマー注型物を製造し
た。
化合物Iは、単環基によって架橋されている芳香族基を
有する従来のシアネートであり、化合物II〜Vは、多環
基によって架橋されている芳香族基を有する本願発明の
シアネートである。上記のモノマーを、それぞれ、コバ
ルトアセチルアセトネート100ppmの存在下におい
て、175℃で1時間、225℃で2時間、250℃で
1時間硬化させた。硬化したポリマーを、それぞれ、示
差走査熱量計でチェックして、硬化の完了を確認し、そ
のガラス転移温度を測定した。全てのシアネートによっ
て高い乾燥ガラス転移温度が得られた。
それぞれのポリマーについて、水の吸収、並びに、酸及
び塩基の存在下における加水分解に対する耐性を評価し
た。
それぞれのポリマーの注型物(直径2インチで厚さ1/
8インチ)を、水中で500時間煮沸した。煮沸の前後
において、注型物を秤量し、それぞれに関する重量変化
を計算した。結果を表に示す。
また、それぞれのポリマーの注型物(直径2インチで厚
さ1/8インチ)を、20%の塩酸溶液中で7時間煮沸
した。煮沸の前後において、注型物を秤量し、それぞれ
に関する重量変化を計算した。結果を表に示す。
更に、それぞれのポリマーの注型物(直径2インチで厚
さ1/8インチ)を、40%の水酸化ナトリウム水溶液
中で煮沸した。煮沸の前後において注型物を秤量し、重
量変化を計算した。結果を表に示す。
表から、C6単環基によって架橋されているポリシアネ
ート(化合物I)から製造されたポリマーが、C7二環
基によって架橋されているポリシアネート(化合物II)
から誘導されたポリマー及びC10三環基によって架橋さ
れているポリシアネート(化合物III〜V)から誘導さ
れたポリマーと比較して、非常に大きな水吸収を示すこ
とが分かる。例えば、C10三環基によって架橋されてい
るポリシアネートである化合物Vを用いると、化合物I
から得られるポリマーの水吸収率(1.7)よりも18
%低い水吸収率(1.4)を有するポリマーが得られ
る。
(1.7-1.4/1.7=0.18) また、C7二環基によって架橋されているポリシアネー
トである化合物IIを用いると、化合物Iから得られるポ
リマーの水吸収率よりも24%低い水吸収率(1.3)
を有するポリマーが得られる。
(1.7-1.3/1.7=0.24) 本実験において水の吸収率が低いということは、高温、
高湿度の雰囲気中においてポリマーの他の特性が長時間
保持される、即ち、湿気及び熱に対する耐性が高いこと
を意味するので好ましいものである。
また、C6単環基によって架橋されているシアネートの
ポリマーを、沸騰した20%塩酸水溶液に曝すと、著し
い分解を受ける、特に、分解によって5.30%の重量
減少を受けることが示される。これに対してC7二環基
によって架橋されているシアネートのポリマーは、酸に
対して非常に高い耐性を示し、重量減少が起こる代わり
に、ポリマーによって少量の水が吸収される結果、ポリ
マーの重量が僅かに増加した。
更に、表中の結果によって、C6単環基によって架橋さ
れているジシアネート(化合物I)から誘導されたポリ
マーが、沸騰した40%の水酸化ナトリウム水溶液に7
時間曝した際に、C7二環基によって架橋されているジ
シアネート(化合物II)からのポリマーと比較して極め
て大きな分解を示すことが示される。表から、沸騰した
40%の水酸化ナトリウム水溶液に7時間曝すと、化合
物Iのポリマーは3.60%の重量減少が起こったのに
対して、化合物IIのポリマーは3.36%の重量減少が
起こったことが分かる。これは7%の相異である。
(3.60-3.36/3.60=0.07) また、C6単環基によって架橋されているジシアネート
(化合物I)から得られるポリマーは、沸騰した水酸化
ナトリウム水溶液中に7時間曝した際に、C10三環基に
よって架橋されているポリシアネートから誘導されるポ
リマーと比較して少なくとも2倍の分解を受けることが
示される。
7二環基によって架橋されているジシアネート(化合
物II)のポリマーは、C6単環基によって架橋されてい
る従来のジシアネートのポリマーと比較して、加水分解
安定性並びに酸及び塩基に対する安定性が非常に良好で
あることが示される。また、化合物III及びIVのポリマ
ーは、従来の化合物(化合物I)と比較して、加水分解
安定性並びに酸及び塩基に対する安定性が非常に良好で
あることが示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マレイ,ダニエル・ジエイ アメリカ合衆国ミシガン州48603、サギノ ー,シヤタツク・アームス 3082,アパー トメント・ナンバー 10 (56)参考文献 特開 昭52−14697(JP,A) 特開 昭51−108037(JP,A) 特公 昭41−1928(JP,B1) 米国特許4195132

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式で表わされるポリ芳香族シアネート: (式中Arはベンゼンもしくはナフタレンからなる群か
    ら選ばれた芳香族基であり、Bが または であり; Dは独立に水素、ハロゲン又はC1-5アルキル基であ
    り; q、rおよびsは独立に0、1、2または3の整数であ
    り、ただしq、rおよびsの合計は2より大きいかまた
    は2に等しく; tは独立に0から4までの整数であり; xは0から5までの数である)。
  2. 【請求項2】(a)塩素化炭化水素中の塩素の溶液とア
    ルカリ金属シアン化物の水溶液とを0℃以下の温度で塩
    化シアンを製造する条件下に接触させることによって塩
    化シアンをその場で製造し; (b)塩化シアンを溶解している塩素化炭化水素を、ア
    ルカリ金属塩化物を溶解している水層から物理的に分離
    し; (c)塩素化炭化水素に溶解した塩化シアンと塩素化炭
    化水素、第二アルコールまたは第三アルコールに溶解し
    た多環式架橋ヒドロキシ置換ポリ芳香族化合物とを、第
    三アミンの存在下に約0℃以下の温度でポリ芳香族シア
    ネートを製造する条件下に接触させる; ことを含み、そのヒドロキシ置換ポリ芳香族化合物は次
    (式中Arはベンゼンもしくはナフタレンからなる群か
    ら選ばれた芳香族基であり、Bが または であり; Dは独立に水素、ハロゲン又はC1-5アルキル基であ
    り; q、rおよびsは独立に0、1、2または3の整数であ
    り、ただしq、rおよびsの合計は2より大きいかまた
    は2に等しく; tは独立に0から4までの整数であり;そしてxは0か
    ら5までの数である) で表わされることを特徴とする (式中、Ar、B、D、q、r、s、tおよびxは上記
    のとおりである) ポリ芳香族シアネートの製造方法。
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