JPH06116288A - プロペンアミド誘導体、その重合物およびその用途 - Google Patents

プロペンアミド誘導体、その重合物およびその用途

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JPH06116288A
JPH06116288A JP4271293A JP27129392A JPH06116288A JP H06116288 A JPH06116288 A JP H06116288A JP 4271293 A JP4271293 A JP 4271293A JP 27129392 A JP27129392 A JP 27129392A JP H06116288 A JPH06116288 A JP H06116288A
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polymer
salt
bzl
amide derivative
thr
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Application number
JP4271293A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Kojima
政芳 小島
Hiroyuki Komazawa
宏幸 駒澤
Atsushi Ogasa
敦 織笠
Yoshihisa Tsukada
芳久 塚田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 EILDVPST配列あるいはLDV配列を必須単位と
して含むその部分ペプチドを側鎖に有し、高いフィブロ
ネクチンレセプターとの結合能と血液中での安定性を有
するプロペンアミド誘導体およびその重合物、これを有
効成分とする動物細胞の接着阻害剤並びに細胞培養用基
体を提供する。 【構成】 一般式(I)のプロペンアミド誘導体または
その薬学的に許容可能な塩。 (I)R12C=C(R3)CO−[NH]−A (R1、R2は水素原子またはカルボキシル基、R3は水
素原子、メチル基、エチル基、ハロゲン原子、カルボキ
シメチル基の1つを表す。Aは一般式(II)のペプチド
基) (II)-[R4]-[CO]-([Glu]-[Ile]-Leu-Asp-Val-[Pro]-[S
er]-[Thr])n-[Z]-[R5]- (Zは-O-または-NH-、R4とR5の一方は必ず存在して水
素原子であり、他方は存在しないかC1〜11の直鎖ま
たは分岐のアルキレン基、またはC6〜11のアリーレ
ン基。nは1〜5の整数)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グルタミン酸−イソロ
イシン−ロイシン−アスパラギン酸−バリン−プロリン
−セリン−トレオニンのオクタペプチド単位,あるいは
ロイシン−アスパラギン酸−バリンを必須配列とする該
ペプチドの部分ペプチドを側鎖に有するプロペンアミド
誘導体、その重合物あるいはそれらの薬学的に許容可能
な塩に関する。またこれを有効成分とする動物細胞の接
着阻害剤並びに細胞培養基体に関する。
【0002】
【従来の技術】フィブロネクチンは細胞−細胞外基質の
接着に関与するタンパク質であり、血小板凝集やガン転
移にも関与していると考えられている。これらの相互作
用は一連の細胞表面のレセプターにより仲介される。こ
れらのレセプターは分子量約25万の巨大分子であるフ
ィブロネクチン分子中の、アルギニン−グリシン−アス
パラギン酸(以下、Arg-Gly-Aspと略す)配列を特異的
に認識することが明らかにされ、レセプターとフィブロ
ネクチンの相互作用にArg-Gly-Aspトリペプチドが重要
な役割を果していると報告されている(Nature,309,30
(1984))。以来、Arg-Gly-Asp配列を有するオリゴある
いはポリペプチドを用いる研究が成されている。
【0003】例えば、Arg-Gly-Asp配列を有する種々の
鎖状および環状のオリゴペプチドを用いて血小板凝集を
阻害する方法(高分子学会予稿集(Polymer Preprints,
Japan),38,3149(1989)、特開平2-174797号)、Arg-Gly-
Asp配列を有するペプチドを細胞移動抑制剤として用い
る方法(特開平2-4716号)、Arg-Gly-Aspを固定化したP
MMA膜を細胞接着膜として用いる方法(高分子学会予稿集
(Polymer Preprints,Japan),37,705(1988年))が報告さ
れている。さらに、ポリマーにArg-Gly-Aspを必須構成
単位とするペプチドを共有結合させ動物細胞培養基体、
生体複合人工臓器用基体として用いる方法(特開平1-30
9682号、特開平1-305960号)、Arg-Gly-Asp-Ser配列を
有するポリペプチドを体外血液用血小板保護剤として用
いる方法が開示されている(特開昭64-6217号)。ま
た、Arg-Gly-Asp配列を有するオリゴペプチドあるいは
その繰り返し構造を有するポリペプチドを用いて、ガン
転移を抑制する方法が知られている(Int.J.Biol.Macrom
ol.,11,23、(1989)、同誌,11、226(1989)、Jpn.J.Cancer
Res.,60、722(1989))。
【0004】また、最近フィブロネクチン分子内にはAr
g-Gly-Asp配列以外の細胞接着配列が存在することも明
らかにされ、そのひとつとして IIICS(type III hom
ology connecting segment)領域内に存在するCS1ペ
プチド(グルタミン酸−イソロイシン−ロイシン−アス
パラギン酸−バリン−プロリン−セリン−トレオニン配
列を含む)が注目されている(J.Biol.Chem.,262,6886
(1987))。このペプチドは、Arg-Gly-Asp ペプチドと同
様にフィブロネクチンレセプターに認識され、フィブロ
ネクチンの接着特異性に寄与していると考えられてい
る。現在では、その接着活性の最小単位がグルタミン酸
−イソロイシン−ロイシン−アスパラギン酸−バリン−
プロリン−セリン−トレオニン(以下、EILDVPS
Tと略す)配列を有するオクタペプチドであることが明
らかにされている(J.Cell Biol.,107,2189(1988))。
【0005】これまで、EILDVPST配列あるいは、LDV配
列を必須単位として含むその部分ペプチドの細胞接着性
は検討されているが、それらのペプチドを側鎖に有する
プロペンアミド誘導体およびその重合物は知られておら
ず、これらの化合物はレセプターとの結合能の増強およ
び血液中での安定化が期待できる。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、EILDVPST配列あるいは
LDV配列を必須単位として含むその部分ペプチドを側鎖
に有し、細胞表面のフィブロネクチンレセプターとの高
い結合能を有し血液中で安定なプロペンアミド誘導体お
よびその重合物を提供することにある。本発明の他の目
的は、これを有効成分とする動物細胞の接着阻害剤並び
に細胞培養用基体を提供することである。
【0007】
【発明の構成】本発明の化合物は、下記一般式(I)で
表され、その側鎖部分の基Aとして下記一般式(II)で
表される、Leu-Asp-Val配列を含むオクタペプチドある
いはその部分ペプチドを必須単位として有する、プロペ
ンアミド誘導体、その重合物(単独重合物、共重合物及
び架橋重合物)またはその薬学的に許容可能な塩であ
る。 一般式(I) R12C=C(R3)CO−[NH]−A 式中、R1、R2 は水素原子またはカルボキシル基を表
し、R3は水素原子、メチル基、エチル基、ハロゲン原
子、カルボキシメチル基のいずれか1つを表す。Aは下
記一般式(II)で表されるペプチド基を表す。 一般式(II) -[R4]-[CO]-([Glu]-[Ile]-Leu-Asp-Val-[Pro]-[Ser]-[T
hr])n-[Z]-[R5]- 式中、Glu、Ile、Leu、Asp、Val、Pro、Ser、Thrは、そ
れぞれグルタミン酸、イソロイシン、ロイシン、アスパ
ラギン酸、バリン、プロリン、セリン、トレオニン残基
を表す。Zは-O-または-NH-を表す。R4、R5のいずれか
一方は必ず存在して水素原子であり、他方は存在しない
か炭素数が1〜11の直鎖または分岐のアルキレン基ま
たは炭素数が6〜11のアリーレン基であり、置換基を
有していてもよい。nは1〜5の整数を表す。一般式
(I)、(II)において[ ]は存在するかあるいは存
在しなくてもよいことを表す。一般式(II)で表される基
Aは、R12C=C(R3)CO−[NH]−に対し、
その左端側、右端側いずれの側から結合してもよいが、
4またはR5が水素原子として存在する側からは結合し
ない。
【0008】本発明のEILDVPST配列あるいはLDV 配列を
必須単位として含むその部分ペプチドのN末端に結合す
る単量体の例としては、N−メタクリロイルグリシン、
N−メタクリロイル−β−アラニン、N−メタクリロイ
ルアラニン、N−メタクリロイル−β−アミノプロピオ
ン酸、N−メタクリロイル−γ−アミノ酪酸、N−メタ
クリロイルバリン、N−メタクリロイルロイシン、N−
メタクリロイルイソロイシン、N−メタクリロイルノル
バリン、N−メタクリロイルノルロイシン等のプロペン
アミド誘導体が挙げられる。本発明のEILDVPST配列ある
いはLDV 配列を必須単位として含むその部分ペプチドの
C末端に結合する単量体の例としては、ジアミノアルキ
ル誘導体およびジアミノアリール誘導体のモノメタクリ
ルアミドが挙げられるが、好ましくはエチレンジアミン
モノメタクリルアミド、1,3−ジアミノプロパンモノ
メタクリルアミド、1,4−ジアミノブタンモノメタク
リルアミドおよび1,6−ジアミノヘキサンモノメタク
リルアミドである。本発明の共重合体に用いるコモノマ
ーは、通常の重合可能なビニル単量体であれば特に限定
されず、アニオン性、カチオン性、ノニオン性モノマー
を使用することができる。アニオン性モノマーの例とし
ては、グリシン、β−アラニン、4−アミノ酪酸、5−
アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、12−アミノラ
ウリン酸、4−アミノ安息香酸、ロイシン、グルタミン
酸のN−メタクリロイル誘導体及びN−アクリロイル誘
導体、並びにアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
無水マレイン酸等が挙げられる。カチオン性モノマーの
例としては、クロロトリメチルアンモニオエチルメタク
リルアミド、クロロトリメチルアンモニオプロピルメタ
クリルアミド、クロロトリメチルアンモニオエチルメタ
クリレート、クロロトリメチルアンモニオプロピルメタ
クリレート、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、
ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメ
タクリレート等のメタクリル酸誘導体および同様の側鎖
を有するアクリル酸誘導体が挙げられる。ノニオン性モ
ノマーの例としては、N−ビニルピロリドン、N,N−
ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、エ
トキシトリエチレングリコールメタクリレート、3−ヒ
ドロキシプロピルメタクリルアミド、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリルアミド、ヒドロキシエチルメタクリルア
ミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−メタクリ
ロイルグリシンアミド、N−アクリロイルグリシンアミ
ド、N−メタクリロイルセリンアミド、N−アクリロイ
ルセリンアミド、N−メタクリロイルグルタミンアミ
ド、N−アクリロイルグルタミンアミド等が挙げられ
る。本発明の重合物は好ましくは約3,000 〜200,000 の
分子量を有する。プロペン酸誘導体と細胞接着性ペプチ
ドとの結合には、活性エステル法、混合酸無水物法、ア
ジド法、酸塩化物法、対称酸無水物法、DCC法、DC
C−アディティブ法、カルボニルジイミダゾール法等を
利用したアミド結合合成方法が使用できる。さらに、プ
ロペンアミド誘導体の重合物および架橋重合物は一般の
ラジカル重合法、イオン重合法により得られる。水溶性
重合物についてはゲルろ過法、透析法等により特定の分
子量分画を行なうことができる。架橋重合物は多官能性
モノマーの組成を変えることで含水率、ゲル強度等の物
性が異なるハイドロゲルとすることができる。本発明に
おいて、アミノ酸残基はL−、D−、ラセミ体のいずれ
でもよいが、L−体が好ましい。また、分子内に存在す
る不斉炭素に関しては、ラセミ体でも光学活性体のいず
れでもよい。本発明の化合物の好ましい塩の例として
は、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、マグ
ネシウム塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩が挙げら
れる。以下に好ましい化合物例を挙げるが、本発明はこ
れらに限られるものではない。
【0009】化合物例 化合物1 CH2=C(CH3)CONHCH2CH2CO-Glu-Ile-Leu-Asp-Val-Pro-Ser
-Thr-OH 化合物2 CH2=C(CH3)CONHCH2CH2CO-Glu-Ile-Leu-Asp-Val-OH 化合物3 CH2=C(CH3)CONHCH2CH2CO-Leu-Asp-Val-OH 化合物4
【0010】
【化1】 分子量約9,100 (添数字は重量組成を表す)
【0011】化合物5
【0012】
【化2】 分子量約19,000
【0013】化合物6
【0014】
【化3】 分子量約22,000
【0015】本発明の化合物は、Leu-Asp-Val配列を含
むオクタペプチド(Glu-Ile-Leu-Asp-Val-Pro-Ser-Thr
)、あるいはその部分ペプチドを必須単位として有
し、ガン細胞、リンパ球等の表面に存在するフィブロネ
クチンレセプターと結合できることを利用して、ガン転
移抑制、リンパ球活性化等の目的に使用することができ
る。また、高分子化された化合物はレセプターとの結合
能の増強および血液中での安定化が期待される。
【0016】本発明で用いられるプロペンアミド誘導体
の投与方法は、ペプチド系医薬に一般に使用されている
投与方法、すなわち非経口投与方法、例えば静脈内投
与、筋肉内投与、皮下投与等によって投与するのが好ま
しい。そのような注射用製剤を製造する場合、本発明の
プロペンアミド誘導体を例えば、後記実施例で示すよう
にPBS(NaH2PO4 5mM,NaCl 70mM)または生理食塩水に
分散して、注射用製剤としてもよく、あるいは0.1N程度
の酢酸水等に分散した後、凍結乾燥製剤としてもよい。
この際上記の分散助剤を用いてもよい。このような製剤
には、グリシンやアルブミン等の慣用の安定化剤を添加
してもよく、血中半減期を延長させる等の目的のためコ
ラーゲンやリポソーム等を担体としてもよい。
【0017】さらに、本発明のプロペンアミド誘導体
は、例えばリポソーム中に包含したマイクロカプセル剤
とすれば、経口投与することも可能であり、座薬、舌下
剤、点鼻スプレー剤等の形態にすれば、消化管以外から
の粘膜から吸収させることも可能である。
【0018】本発明のプロペンアミド誘導体は、細胞接
着性タンパク質のコア配列(Glu-Ile-Leu-Asp-Val-Pro-
Ser-Thr)あるいはLeu-Asp-Valを含むコア配列の部分ペ
プチド配列を有し、該配列を介して細胞接着性タンパク
質と同様の機序で細胞に接着する。そのため、細胞接着
性タンパク質のアゴニストまたはアンタゴニストとして
様々の生物活性を示す。その他にも、免疫調製作用、創
傷治癒作用、神経疾患治癒作用等の広範な生物活性が認
められる。
【0019】従って、本発明のプロペンアミド誘導体
は、その少なくとも1種類を、場合により慣用の担体ま
たは医薬用製剤とともに癌転移抑制剤、創傷治癒剤、免
疫抑制剤、または神経疾患治療剤として患者に投与する
ことが可能である。その投与量は、1日約0.2μg/kg〜4
00mg/kgの範囲で症状、年齢、体重等に基づいて決定さ
れる。また、本発明のプロペンアミド誘導体及びその重
合物は、細胞表面上のフィブロネクチンレセプターと高
い結合性を有するため、動物細胞培養の培養基体として
好適に使用できる。本発明のプロペンアミド誘導体及び
その重合物を動物細胞の培養において細胞培養基体とし
て使用する場合は、慣用の細胞培養基体と同様に使用す
ることができ、使用方法については通常の方法で行なわ
れ特に限定されない。例えば、接着性ペプチドを共有結
合処理したビーズ培養液中に浮遊させて低速度で撹拌を
行なうことで動物細胞をマイクロキャリアー表面に接着
させ培養する方法、接着性ペプチドを共有結合処理した
シャーレ・ローラーびん等の上で動物細胞を培養する方
法、接着性ペプチドを共有結合処理した中空糸に培養液
を還流させ動物細胞を中空糸内面に接着させ培養する方
法、接着性ペプチドを共有結合処理したマイクロキャリ
アーを充填したカラムを用いる方法、あるいは接着性ペ
プチドを担持した高分子溶液で処理して基材表面を被覆
しその上で動物細胞を培養する方法等が挙げられる。
【0020】本発明の細胞培養基体は、種々の細胞の培
養に使用することができ、細胞の種類は特に限定され
ず、生体由来細胞、ハイブリドーマ等が挙げられる。
【0021】本発明の化合物の合成は、次の4段階で行
われる。 1)保護アミノ酸の逐次延伸 2)保護ペプチドのN末端へのプロペンアミド誘導体の
導入 3)脱保護 4)重合および精製
【0022】以下実施例によりに本発明を説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。なお、アミノ
酸、各種保護基および脱保護試薬は通常用いられている
以下の略号を使って表した。また、他の化合物例もここ
に例示した方法で合成できる。
【0023】Boc :t-ブトキシカルボニル Bzl :ベンジル HOBt :1-ヒドロキシベンゾトリアゾール DCC :ジシクロヘキシルカルボジイミド DCUrea :ジシクロヘキシル尿素 DMF :ジメチルホルムアミド TFA :トリフルオロ酢酸
【0024】
【実施例】以下に本発明の化合物1の合成例を示す。ま
た、化合物2および3もBocValを出発物質としてここに
例示した方法と同様の手法で合成できる。
【0025】実施例1 保護ペプチドの合成 1)BocSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成 BocThr(Bzl)(国産化学(株)から購入)(15.5g,50mmo
l)、ジイソプロピルエチルアミン(6.46g)、ベンジルブ
ロミド(8.6g)、酢酸エチル(200ml)の混合物を3時間加
熱還流した。反応液を室温になるまで放冷した後に、1N
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水各200mlで洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを
ろ過して除き、ろ液を減圧濃縮して無色油状物BocThr(B
zl)OBzlを定量的に得た。これにクロロホルム(100ml)、
トリフルオロ酢酸(50ml)を加え、室温で30分間反応させ
た。溶媒を減圧留去した後に酢酸エチル(250ml)を加
え、1N炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水各200ml
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリ
ウムをろ過して除き、ろ液を減圧濃縮して無色油状物Th
r(Bzl)OBzlを定量的に得た。これにBocSer(Bzl)(国産
化学(株)から購入)(14.8g,50mmol)、DCC(11.4g,55mmo
l)、HOBt(6.9g,45mmol)、DMF(150ml)を加え、0℃で30
分間、室温で24時間反応させた。DCUreaを除去した後に
溶媒を減圧留去し、クロロホルム100ml を加え、1N炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水各200mlで洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ過
して除き、ろ液を減圧濃縮してシリカゲルクロマトグラ
フィー(溶出液 ヘキサン/酢酸エチル 40:1)により
精製し、BocSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlを無色油状物(26.3g)
として得た。
【0026】2)BocProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成 BocSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzl(25.9g,45mmol)、BocPro(国
産化学(株)から購入)(9.69g,45mmol)、DCC(10.3g,50mm
ol)、HOBt(6.1g,40mmol)、DMF(150ml)を加え、0℃で3
0分間、室温で24時間反応させた。DCUreaを除去した
後に溶媒を減圧留去し、クロロホルム100mlを加え、1N
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水各200mlで洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを
ろ過して除き、ろ液を減圧濃縮してシリカゲルクロマト
グラフィー(溶出液 クロロホルム/メタノール 99:
1)により精製し、BocProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlを無色
油状物(27.8g) として得た。
【0027】3)BocValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成 BocProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzl(27.0g,40mmol)、BocVal
(国産化学(株)から購入)(8.7g,40mmol)、DCC(9.3g,45
mmol)、HOBt(5.4g,35mmol)、DMF(150ml)を加え、BocPro
Ser(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成と同様に行った。BocValPr
oSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlを無色油状物(27.6g)として得
た。
【0028】4)BocAsp(0Bzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OB
zlの合成 BocValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzl(27.0g,35mmol)、BocAs
p(OBzl)(国産化学(株)から購入)(11.3g,35mmol)、DCC
(8.3g,40mmol)、HOBt(4.6g,30mmol)、DMF(150ml)を加
え、BocProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成と同様に行っ
た。BocAsp(OBzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlを無色油
状物(32.2g)として得た。
【0029】5)BocLeuAsp(0Bzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bz
l)OBzlの合成 BocAsp(0Bzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzl(31.3g,32mmo
l)、BocLeu(国産化学(株)から購入)(7.4g,32mmol)、D
CC(7.2g,35mmol)、HOBt(4.6g,30mmol)、DMF(150ml)を加
え、BocProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成と同様に行っ
た。BocLeuAsp(OBzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlを無
色油状物(32.2g)として得た。
【0030】6)BocIleLeuAsp(0Bzl)ValProSer(Bzl)Thr
(Bzl)OBzlの合成 BocLeuAsp(0Bzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzl(31.6g,29
mmol)、BocIle(国産化学(株)から購入)(6.7g,29mmo
l)、DCC(6.8g,33mmol)、HOBt(3.8g,25mmol)、DMF(150m
l)を加え、BocProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成と同様に
行った。BocIleLeuAsp(OBzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OB
zlを無色油状物(32.9g)として得た。
【0031】7)BocGlu(OBzl)IleLeuAsp(0Bzl)ValProSer
(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成 BocIleLeuAsp(0Bzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzl(32.5
g,27mmol)、BocGlu(OBzl)(国産化学(株)から購入)(9.
1g,27mmol)、DCC(6.2g,30mmol),HOBt(3.8g,25mmol)、D
MF(150ml)を加え、BocProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成
と同様に行った。BocGlu(OBzl)IleLeuAsp(OBzl)ValProS
er(Bzl)Thr(Bzl)OBzlを無色油状物(32.8g)として得た。
【0032】8)TFA・Glu(OBzl)IleLeuAsp(0Bzl)ValProSe
r(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成 BocGlu(OBzl)IleLeuAsp(0Bzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)O
Bzl(1.42g,1mmol)に、クロロホルム(20ml)、トリフルオ
ロ酢酸(20ml)を加え、室温で30分間反応させた。溶媒を
減圧留去した後、エーテルを加えてTFA・Glu(OBzl)IleLe
uAsp(0Bzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzlを無色粉末(1.3
9g)として得た。
【0033】9)CEMA-Glu(OBzl)IleLeuAsp(0Bzl)ValProS
er(Bzl)Thr(Bzl)OBzlの合成 TFA・Glu(OBzl)IleLeuAsp(0Bzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)
OBzl(1.00g,0.7mmol)、カルボキシエチルメタクリルア
ミド(CEMA)(0.11g,0.7mmol)、DCC(0.17g,0.8mmol)、ジ
イソプロピルエチルアミン(0.09g,0.7mmol)、クロロホ
ルム(50ml)を加え、0℃で30分間、室温で24時間反応さ
せた。DCUreaを除去した後に溶媒を減圧留去し、クロロ
ホルム100mlを加え、1N炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水各200mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。硫酸ナトリウムをろ過して除き、ろ液を減圧濃縮
してシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液 クロロホ
ルム/メタノール 99:1)により精製し、CEMA-Glu(OBz
l)IleLeuAsp(0Bzl)ValProSer(Bzl)Thr(Bzl)OBzl を白色
粉末(0.91g)(89%)として得た。
【0034】10) 脱保護および精製、CEMA-GluIleLeuAs
pValProSerThr の合成 この化合物0.98g(0.67 mmol)を5mlのTFAに溶解し、これ
に1M−トリフルオロメタンスルホン酸−チオアニソー
ル−m-クレゾールのTFA溶液(10ml)を氷冷下加えて
そのまま1時間反応させ、ペプチド側鎖および末端の保
護基の脱保護を行なった。反応液をエーテル中に投入し
て沈殿させ、エーテルを除いた後蒸留水に溶解し塩化メ
チレンで洗浄した後、陰イオン交換樹脂カラム(アンバ
ーライトIRA−400;Cl型)に通して塩酸塩とし
凍結乾燥した。化合物1を610(97%)mg得た。 FAB−MS (M+H)+ 1012 アミノ酸分析(nmol/50μl):β-Ala(0.96),Glu(0.97),I
le(1.19),Leu(1.13),Asp(0.98),Val(0.89),Pro(0.94),S
er(0.92),Thr(0.91)
【0035】実施例2 実施例1記載の方法と同様の手法により、BocValOBzlを
出発物質として逐次延長法によりBocアミノ酸を縮合し
化合物2を合成した。 FAB−MS (M+H)+ 727 アミノ酸分析(nmol/50μl):β-Ala(1.11),Glu(1.07),I
le(1.05),Leu(1.09),Asp(0.92),Val(0.97)
【0036】実施例3 実施例1記載の方法と同様の手法により、BocValOBzlを
出発物質として逐次延長法によりBocアミノ酸を縮合し
化合物3を合成した。 FAB−MS (M+H)+ 485 アミノ酸分析(nmol/50μl):β-Ala(1.04),Leu(0.99),A
sp(1.04),Val(1.11)
【0037】実施例4 以下に化合物4の合成法を示す。化合物1とカルボキシ
エチルメタクリルアミド(CEMA)とのラジカル共重合物を
合成した。合成物1340mg(0.34mmol)とCEMA160mg(1.0m
mol)を水10mlに溶解し0.1N NaOHでpH7.4に調整した後、
開始剤として過硫酸カリウム3.3mgと亜硫酸水素ナトリ
ウム1.3mgを加え窒素気流下20℃で8時間重合した。スペ
クトラポア7分子分画量3000を用いてイオン交換水に対
して透析し低分子量分を除いた後凍結乾燥させた。収量
320mg(64%)。アミノ酸分析の値から共重合物の組成を
求めたところ化合物1が21%導入されていることが判っ
た(β-AlaとGluの値から算出)。 アミノ酸分析(nmol/50μl):β-Ala(3.04),Glu(0.64),I
le(0.71),Leu(0.73),Asp(0.68),Val(0.64),Pro(0.70),S
er(0.69),Thr(0.67) 分子量は東ソー(株)製TSKgel G3000PWXLおよ
びG4000PWXLカラムを用い、移動相は0.2Mリン酸緩衝液
(pH7.4)とし、流速1.0ml/minで測定した。PEG換算分子
量は約9100であった。
【0038】実施例5 以下に本発明の化合物5の合成例を示す。化合物2のラ
ジカル重合物を合成した。化合物2 970mg(1.34mmol)
を水10mlに溶解し0.1N NaOHでpH7.4に調整した後、開始
剤として過硫酸カリウム3.3mgと亜硫酸水素ナトリウム
1.3mgを加え窒素気流下20℃で8時間重合した。スペクト
ラポア(7分子分画量3000)を用いてイオン交換水に対
して透析し低分子量分を除いた後凍結乾燥させた。収量
570mg(59%) アミノ酸分析(nmol/50μl):β-Ala(0.96),Glu(1.07),I
le(1.00),Leu(1.05),Asp(0.94),Val(1.12)
【0039】実施例6 以下に本発明の化合物6の合成例を示す。化合物3のラ
ジカル重合物を合成した。化合物3 650mg(1.34mmol)
を水10mlに溶解し0.1N NaOHでpH7.4に調整した後、開始
剤として過硫酸カリウム3.3mgと亜硫酸水素ナトリウム
1.3mgを加え窒素気流下20℃で8時間重合した。スペクト
ラポア7分子分画量3000を用いてイオン交換水に対して
透析し低分子量分を除いた後凍結乾燥させた。収量 430
mg(66%) アミノ酸分析(nmol/50μl):β-Ala(1.02),Leu(1.12),A
sp(0.99),Val(1.02)
【0040】実施例7 実施例1で合成した化合物1のハイドロゲルをラジカル
重合法により合成した。シラン処理したガラス板(5cm
×6cm×1cm)2枚とガスケットを用意した。化合物1 2.
0g(2.0mmol)とCEMA 0.8g(0.5mmol)、メチレンビスアク
リルアミド140mg(0.90mmol))を蒸留水12mlに溶解し1N
NaOHでpH7.4に合わせた。これに過硫酸アンモニウム11
mgを加え充分窒素置換をした後ガラス板の間に注入し
た。万力でガラス板を押え、60℃で40時間重合させた。
生成したハイドロゲルを蒸留水で洗浄し未反応モノマー
を除いた。これを紫外線ランプにより滅菌処理した後細
胞培養実験に供した(化合物7)。
【0041】比較例1 化合物7との比較のため、CEMAをラジカル重合しハイド
ロゲルを作成した。シラン処理したガラス板(5cm×6cm
×1cm)2枚とガスケットを用意した。CEMA 2.0g とメ
チレンビスアクリルアミド100mg(5 wt%)を蒸留水12m
lに溶解し1N NaOHでpH7.4に合わせた。これに過硫酸ア
ンモニウム10mgを加え充分窒素置換をした後ガラス板の
間に注入した。万力でガラス板を押え、60℃で20時間重
合させた。生成したハイドロゲルを蒸留水で洗浄し未反
応モノマーを除いた。これを紫外線ランプにより滅菌処
理した後細胞培養実験に供した(製造物1)。
【0042】試験例1 細胞接着性阻害活性の測定 本発明のプロペンアミド誘導体およびその重合物または
その塩が細胞のフィブロンネクチンに対する接着阻害の
活性測定方法を以下に示す。本実験例で用いられた競争
法は基本的に生化学分野では広く用いられているもので
あり、例えば "Methods in Enzymology", 82, 803-831
(1981)、特開平1-309682、同2-174797に開示されてい
る。
【0043】実験方法 1.フィブロネクチン吸着プレートの作製 市販のフィブロネクチン(ヒト由来:生化学工業(株)
より購入)をPBSで1.0μl/mlに希釈しその希釈液0.5ml
を24穴のプラスチックプレートに入れ37℃で一晩保温し
コーティングした。次に非特異的吸着を防ぐ目的で牛血
清アルブミン(BSA 1%)を加え37℃で1時間保温し、その
後通常の洗浄操作(PBS)を加え充分に水切りしてフィブ
ロネクチン吸着プレートを作製した。
【0044】2.接着阻害実験 凍結乾燥により得たプロペンアミド誘導体およびその重
合物の塩をDulbecco'sModified Eagles Medium(以下DM
EMと略記する)を用い、0、0.25、0.5、1.0、1.5mg/ml の各
濃度のプロペンアミド誘導体およびその重合物の塩溶液
とした。この溶液0.25mlを上記方法で作製したプレート
に入れ、そこへ血管内皮細胞(4×10 6 cells/ml) の懸濁
液を0.25ml加え37℃で1時間保温し細胞を接着させた。D
MEM倍地で3回洗浄し、未接着の細胞を剥離し、2%トリ
パンブルーで染色して細胞数を計測した。結果を表1に
示す。
【0045】 表1 フィブロネクチンに対する細胞接着阻害(cells/well) ────────────────────────────────── 濃度(mg/ml) 添加化合物 0 0.25 0.5 1.0 1.5 ────────────────────────────────── 化合物1 × △ ○ ○ ○ 化合物2 × △ ○ ○ ○ 化合物3 × △ ○ ○ ○ 化合物4 × △ ○ ○ ○ 化合物5 × △ ○ ○ ○ 化合物6 × △ △ ○ ○ EILDVPST × × × △ ○ EILDV × × × △ ○ LDV × × × △ △ ────────────────────────────────── (cells/well); ○:50以下、△:50〜100、×:100以上
【0046】試験例2 動物細胞の増殖性の評価 実施例7および比較例1にて作成した動物細胞培養基体
を用いて細胞培養を行なった。細胞は血管内皮細胞を用
い、培養液はDMEMおよび10%ウシ胎児血清(FCS)を含
むDMEMを用いた。この培養液に細胞を1×104 個/mlの割
合となるように浮遊させ、予め架橋重合物を入れておい
たプラスチックシャーレの中に、1×104個/cm2となる割
合で加えた。これを37℃、5%の炭酸ガス雰囲気下にて
培養した。培養後、位相差顕微鏡にて接着性および増殖
性の観察を行ない、結果を表2に示した。
【0047】 表2 動物細胞の増殖性の評価 ─────────────────────────────── DMEM培地 DMEM/FCS培地 接着性 増殖性 接着性 増殖性 ─────────────────────────────── 化合物7 ○ ○ ○ ○ 製造物1 ×〜△ ×〜△ ×〜△ ×〜△ ─────────────────────────────── ○:良好、 △:やや不良、 ×:不良
【0048】FCSを含まないDMEM培地において、実施例
7の基体(化合物7)は比較に用いた製造物1に比べ、
優れた細胞接着性および増殖性を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 7/10 8318−4H // C08F 20/60 MNH 7242−4J C07K 99:00 (72)発明者 塚田 芳久 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるプロペンア
    ミド誘導体またはその薬学的に許容可能な塩。 一般式(I) R12C=C(R3)CO−[NH]−A 式中、R1、R2は水素原子またはカルボキシル基を表
    し、R3は水素原子、メチル基、エチル基、ハロゲン原
    子、カルボキシメチル基のいずれか1つを表す。Aは下
    記一般式(II)で表されるペプチド基を表す。 一般式(II) -[R4]-[CO]-([Glu]-[Ile]-Leu-Asp-Val-[Pro]-[Ser]-[T
    hr])n-[Z]-[R5]- 式中、Glu、Ile、Leu、Asp、Val、Pro、Ser、Thrは、そ
    れぞれグルタミン酸、イソロイシン、ロイシン、アスパ
    ラギン酸、バリン、プロリン、セリン、トレオニン残基
    を表す。Zは-O-または-NH-を表す。R4、R5のいずれか
    一方は必ず存在して水素原子であり、他方は存在しない
    か炭素数が1〜11の直鎖または分岐のアルキレン基、
    または炭素数が6〜11のアリーレン基であり、置換基
    を有していてもよい。nは1〜5の整数を表す。一般式
    (I)、(II)において[ ]は存在するかあるいは存
    在しなくてもよいことを表す。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプロペンアミド誘導体の
    重合物またはその塩。
  3. 【請求項3】 分子量が約3,000〜200,000の範囲であ
    る、請求項2記載のプロペンアミド誘導体の重合物また
    はその塩。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のプロペンアミド誘導体の
    架橋重合物またはその塩。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3記載のプロペンア
    ミド誘導体、その重合物またはその塩を有効成分とする
    動物細胞の接着阻害剤。
  6. 【請求項6】 請求項1、2または3記載のプロペンア
    ミド誘導体、その重合物またはその塩を有効成分とする
    動物細胞表面レセプターに結合する薬剤。
  7. 【請求項7】 請求項4記載のプロペンアミド誘導体の
    架橋重合物またはその塩を含む動物細胞培養基体。
  8. 【請求項8】 固定化した請求項3記載のプロペンアミ
    ド誘導体重合物またはその塩を含む動物細胞培養基体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006087396A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 National Institute For Environmental Studies 細胞培養基質及びその製造方法
JP2007262388A (ja) * 2006-02-28 2007-10-11 Chisso Corp 熱応答性重合体及びその製造方法
JP2010100781A (ja) * 2008-10-27 2010-05-06 Josho Gakuen 高分子、経上皮吸収促進剤、及び医薬用製剤
CN114316136A (zh) * 2022-01-13 2022-04-12 西华师范大学 一种氢键增强型水合物抑制剂及其制备方法

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