JPH0610960A - 弾性軸継手 - Google Patents
弾性軸継手Info
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- JPH0610960A JPH0610960A JP4168887A JP16888792A JPH0610960A JP H0610960 A JPH0610960 A JP H0610960A JP 4168887 A JP4168887 A JP 4168887A JP 16888792 A JP16888792 A JP 16888792A JP H0610960 A JPH0610960 A JP H0610960A
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- annular
- annular member
- diameter
- rubber body
- shaft coupling
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- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D3/00—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
- F16D3/50—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members
- F16D3/72—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members with axially-spaced attachments to the coupling parts
- F16D3/74—Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members with axially-spaced attachments to the coupling parts the intermediate member or members being made of rubber or other rubber-like flexible material
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡素かつ安価な構造でもって、捩り振動を緩
和し、連結すべき一対の軸間の軸,回転,半径の3方向の
ずれを吸収して許容できる弾性軸継手を提供する。 【構成】 間隔をおいて対向するクランク軸1とプロペ
ラ軸5のうち、プロペラ軸の端部のフランジ4に、円板
状の第1環状部材6の片面6aを連結し、クランク軸の
端部のフライホイール2に、L字状断面をもつ第2環状
部材7の片側7aを連結する。第1,第2環状部材6,7
の間に軸方向,径方向に夫々間隔をあけて対向するよう
にL字状断面の中間環状部材8を、そのL字隅部8cの
凸側を第1,第2環状部材に臨ませて配置する。各環状
部材6,7,8の径方向に対向する周面7b,8bの間およ
び軸方向に対向する平面8aと円錐面6bの間に、隅部8
cの凸側近傍で薄肉部9cをなして一体に連なる環状ゴム
体9を充填,固着する。
和し、連結すべき一対の軸間の軸,回転,半径の3方向の
ずれを吸収して許容できる弾性軸継手を提供する。 【構成】 間隔をおいて対向するクランク軸1とプロペ
ラ軸5のうち、プロペラ軸の端部のフランジ4に、円板
状の第1環状部材6の片面6aを連結し、クランク軸の
端部のフライホイール2に、L字状断面をもつ第2環状
部材7の片側7aを連結する。第1,第2環状部材6,7
の間に軸方向,径方向に夫々間隔をあけて対向するよう
にL字状断面の中間環状部材8を、そのL字隅部8cの
凸側を第1,第2環状部材に臨ませて配置する。各環状
部材6,7,8の径方向に対向する周面7b,8bの間およ
び軸方向に対向する平面8aと円錐面6bの間に、隅部8
cの凸側近傍で薄肉部9cをなして一体に連なる環状ゴム
体9を充填,固着する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼル機関等の駆
動軸と被駆動軸の対向する端部に、軸方向に間隔を隔て
て設けられた一対のフランジを連結し、これらの軸の間
に発生する有害な振動を抑制する弾性軸継手に関する。
動軸と被駆動軸の対向する端部に、軸方向に間隔を隔て
て設けられた一対のフランジを連結し、これらの軸の間
に発生する有害な振動を抑制する弾性軸継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の弾性軸継手として、例え
ば図6に示すようなものが知られている。この弾性軸継
手は、図示しないプロペラ軸(被駆動軸)に外嵌,固定さ
れるハブ31の後端の鍔部31aと内リング32の間
に、積層板からなる環状のメンブラン33を挟んでボル
ト34で固定し、このメンブランの外周にコーンブッシ
ュ35を介して外リング36をボルト37で固定する一
方、プロペラ軸に間隔を隔てて対向するクランク軸(駆
動軸)端のフライホイール(図示せず)には、接続リング
38を固定している。また、上記両軸の軸心Cに垂直に
配置した1/4円環状の第1プレート39と,この軸心
Cを中心軸とする円錐面をなすように配置した同様の第
2プレート40との間を充填するように、径方向外方に
向かって厚くなるゴム体41を加硫接着して継手エレメ
ント42を構成する。そして、この継手エレメント42
を周方向に4つ並べて、これらの第2プレート40の外
周をボルト43で上記外リング36に固定する一方(図
6(B)の下半分参照)、これらの継手エレメントに第1
プレート39を互いに接して周方向に45°位相をずら
して4つの継手エレメント42を軸方向に重ね(図6
(B)上半分参照)、これらの第2プレート40の外周を
ボルト44で上記接続リング38に固定し、更に、軸方
向に隣接する第1プレート39同士をその外周でボルト
45により連結している。
ば図6に示すようなものが知られている。この弾性軸継
手は、図示しないプロペラ軸(被駆動軸)に外嵌,固定さ
れるハブ31の後端の鍔部31aと内リング32の間
に、積層板からなる環状のメンブラン33を挟んでボル
ト34で固定し、このメンブランの外周にコーンブッシ
ュ35を介して外リング36をボルト37で固定する一
方、プロペラ軸に間隔を隔てて対向するクランク軸(駆
動軸)端のフライホイール(図示せず)には、接続リング
38を固定している。また、上記両軸の軸心Cに垂直に
配置した1/4円環状の第1プレート39と,この軸心
Cを中心軸とする円錐面をなすように配置した同様の第
2プレート40との間を充填するように、径方向外方に
向かって厚くなるゴム体41を加硫接着して継手エレメ
ント42を構成する。そして、この継手エレメント42
を周方向に4つ並べて、これらの第2プレート40の外
周をボルト43で上記外リング36に固定する一方(図
6(B)の下半分参照)、これらの継手エレメントに第1
プレート39を互いに接して周方向に45°位相をずら
して4つの継手エレメント42を軸方向に重ね(図6
(B)上半分参照)、これらの第2プレート40の外周を
ボルト44で上記接続リング38に固定し、更に、軸方
向に隣接する第1プレート39同士をその外周でボルト
45により連結している。
【0003】かくて、クランク軸の回転力は、接続リン
グ38から互いに軸方向に連結された一対の継手エレメ
ント42,42を経てゴム体41の周方向への変形に伴
う剪断力で外リング36に伝達され、その際、トルク変
動による捩り振動も吸収,緩和される。そして、外リン
グ36からメンブラン33を経てハブ31に伝わり、プ
ロペラ軸が回転される。また、クランク軸とプロペラ軸
の軸心Cの半径方向および回転方向のずれは、ラジアル
および捩り方向に対して高弾性な(変位能の大きい)継手
エレメントのゴム体41により吸収,許容され、両軸の
軸心の軸方向のずれは、スラスト方向に高弾性なメンブ
ラン33により吸収,許容される。なお、図6(A)の下
半分に示すハブ31の前端に取り付けられたトーション
リミッタ46は、継手エレメント42が破損した場合、
許容伝達トルクの略25%のトルクをクランク軸からハ
ブ31に伝えるものである。
グ38から互いに軸方向に連結された一対の継手エレメ
ント42,42を経てゴム体41の周方向への変形に伴
う剪断力で外リング36に伝達され、その際、トルク変
動による捩り振動も吸収,緩和される。そして、外リン
グ36からメンブラン33を経てハブ31に伝わり、プ
ロペラ軸が回転される。また、クランク軸とプロペラ軸
の軸心Cの半径方向および回転方向のずれは、ラジアル
および捩り方向に対して高弾性な(変位能の大きい)継手
エレメントのゴム体41により吸収,許容され、両軸の
軸心の軸方向のずれは、スラスト方向に高弾性なメンブ
ラン33により吸収,許容される。なお、図6(A)の下
半分に示すハブ31の前端に取り付けられたトーション
リミッタ46は、継手エレメント42が破損した場合、
許容伝達トルクの略25%のトルクをクランク軸からハ
ブ31に伝えるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
弾性軸継手は、クランク軸とプロペラ軸の軸心Cの軸方
向のずれを許容しうるようにすべく、メンブラン33
と、これをハブ31および継手エレメント42に固定す
るための内,外リング32,36やボルト34,37等が
必要になるため、構造が複雑になり、分解や組立に手間
がかかるうえ、製品コストの上昇をもたらすという欠点
がある。また、ゴム体41のみならず第1,第2プレー
ト39,40も周方向に4分割した継手エレメント42
を用いているため、製造に手間がかかり、製品コストも
上昇するという欠点がある。
弾性軸継手は、クランク軸とプロペラ軸の軸心Cの軸方
向のずれを許容しうるようにすべく、メンブラン33
と、これをハブ31および継手エレメント42に固定す
るための内,外リング32,36やボルト34,37等が
必要になるため、構造が複雑になり、分解や組立に手間
がかかるうえ、製品コストの上昇をもたらすという欠点
がある。また、ゴム体41のみならず第1,第2プレー
ト39,40も周方向に4分割した継手エレメント42
を用いているため、製造に手間がかかり、製品コストも
上昇するという欠点がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、連結すべき両軸
の間に設けられる環状部材とこれらに間に加硫接着され
るゴム体の形状や配置を工夫することにより、安価かつ
簡素な構造でもって、剪断,捩り,軸の3方向に高い弾性
を有し、両軸のずれを吸収,許容しうる弾性軸継手を提
供することにある。
の間に設けられる環状部材とこれらに間に加硫接着され
るゴム体の形状や配置を工夫することにより、安価かつ
簡素な構造でもって、剪断,捩り,軸の3方向に高い弾性
を有し、両軸のずれを吸収,許容しうる弾性軸継手を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の弾性軸継手は、一対の回転軸の軸方
向に間隔を隔てて対向する端部に設けられた小径,大径
のフランジを連結するものにおいて、円板状をなして片
面が上記小径,大径のフランジのいずれか一方に連結さ
れる第1環状部材と、L字状の断面を有して片側が上記
小径,大径のフランジのいずれか他方に連結される第2
環状部材と、略L字状の断面を有して片側が軸方向に,
他の片側が径方向に夫々間隔をあけて対向するように上
記第1,第2環状部材の間に配置される中間環状部材を
備え、これらの環状部材の径方向に対向する周面を、上
記回転軸の軸心に対して同心円をなすように形成する一
方、これらの環状部材の軸方向に対向する面を、夫々上
記軸心に垂直な平面,上記軸心を中心軸とする円錐面に
形成するとともに、これらの環状部材の径方向に対向す
る周面の間に、外周,内周をそれらの周面に夫々固着し
て充填された第1環状ゴム体と、これらの環状部材の軸
方向に対向する面の間に、両面を夫々固着して充填され
た第2環状ゴム体を備えたことを特徴とする。
め、本発明の第1の弾性軸継手は、一対の回転軸の軸方
向に間隔を隔てて対向する端部に設けられた小径,大径
のフランジを連結するものにおいて、円板状をなして片
面が上記小径,大径のフランジのいずれか一方に連結さ
れる第1環状部材と、L字状の断面を有して片側が上記
小径,大径のフランジのいずれか他方に連結される第2
環状部材と、略L字状の断面を有して片側が軸方向に,
他の片側が径方向に夫々間隔をあけて対向するように上
記第1,第2環状部材の間に配置される中間環状部材を
備え、これらの環状部材の径方向に対向する周面を、上
記回転軸の軸心に対して同心円をなすように形成する一
方、これらの環状部材の軸方向に対向する面を、夫々上
記軸心に垂直な平面,上記軸心を中心軸とする円錐面に
形成するとともに、これらの環状部材の径方向に対向す
る周面の間に、外周,内周をそれらの周面に夫々固着し
て充填された第1環状ゴム体と、これらの環状部材の軸
方向に対向する面の間に、両面を夫々固着して充填され
た第2環状ゴム体を備えたことを特徴とする。
【0007】また、本発明の第2の弾性軸継手は、一対
の回転軸の軸方向に間隔を隔てて対向する端部に設けら
れた小径,大径のフランジを連結するものにおいて、円
板状をなして片面が上記小径のフランジに連結され、他
の片面が上記回転軸の軸心を中心軸とする円錐面に形成
された第1環状部材と、L字状の断面を有して片側が上
記大径のフランジに連結され、他の片側が上記軸心を中
心軸とする円筒面に形成された第2環状部材と、L字状
の断面を有して上記第1,第2環状部材の間に、上記L
字の隅部の凸側を臨ませて片側が軸方向に,他の片側が
径方向に夫々間隔をあけて対向し、かつ中心軸が上記軸
心に揃うように配置された中間環状部材と、これらの環
状部材の径方向に対向する周面の間および軸方向に対向
する面の間に、上記隅部の凸側近傍で薄肉をなして互い
に連なって充填され、周縁を上記各環状部材に固着され
た環状ゴム体を備えたことを特徴とする。
の回転軸の軸方向に間隔を隔てて対向する端部に設けら
れた小径,大径のフランジを連結するものにおいて、円
板状をなして片面が上記小径のフランジに連結され、他
の片面が上記回転軸の軸心を中心軸とする円錐面に形成
された第1環状部材と、L字状の断面を有して片側が上
記大径のフランジに連結され、他の片側が上記軸心を中
心軸とする円筒面に形成された第2環状部材と、L字状
の断面を有して上記第1,第2環状部材の間に、上記L
字の隅部の凸側を臨ませて片側が軸方向に,他の片側が
径方向に夫々間隔をあけて対向し、かつ中心軸が上記軸
心に揃うように配置された中間環状部材と、これらの環
状部材の径方向に対向する周面の間および軸方向に対向
する面の間に、上記隅部の凸側近傍で薄肉をなして互い
に連なって充填され、周縁を上記各環状部材に固着され
た環状ゴム体を備えたことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の第1の弾性軸継手は、軸方向に間隔を
隔てて対向する一対の回転軸の一方の小径フランジに、
たとえば円板状の第1環状部材が、他方の大径フランジ
に、例えばL字状断面の第2環状部材が夫々連結され、
これらの環状部材の間に略L字状の中間環状部材が配置
されている。略L字状の中間環状部材の片側は、軸方向
にたとえば小径フランジに間隔をあけて対向し、互いに
対向する面は、一方が上記回転軸の軸心に垂直な平面
を、他方がこの軸心を中心軸とする円錐面を夫々なし、
これらの面の間に第2環状ゴム体が充填,固着されてい
る。また、略L字状の中間環状部材の他の片側は、径方
向に大径フランジに間隔をあけて対向し、互いに対向す
る面は、上記軸心に対して同心円をなし、これらの面の
間に第1環状ゴム体が充填,固着されている。
隔てて対向する一対の回転軸の一方の小径フランジに、
たとえば円板状の第1環状部材が、他方の大径フランジ
に、例えばL字状断面の第2環状部材が夫々連結され、
これらの環状部材の間に略L字状の中間環状部材が配置
されている。略L字状の中間環状部材の片側は、軸方向
にたとえば小径フランジに間隔をあけて対向し、互いに
対向する面は、一方が上記回転軸の軸心に垂直な平面
を、他方がこの軸心を中心軸とする円錐面を夫々なし、
これらの面の間に第2環状ゴム体が充填,固着されてい
る。また、略L字状の中間環状部材の他の片側は、径方
向に大径フランジに間隔をあけて対向し、互いに対向す
る面は、上記軸心に対して同心円をなし、これらの面の
間に第1環状ゴム体が充填,固着されている。
【0009】従って、大径フランジの回転力は、第2環
状部材から第1環状ゴム体を介して径方向に中間環状部
材の他の片側に伝達され、次いで中間環状部材の片側か
ら第2環状ゴム体を介して軸方向に第1環状部材を経て
小径フランジに伝達される。このとき、第2環状ゴム体
は、その形状および配置から、捩り方向とラジアル方向
の弾性が高いので、トルク変動による捩り振動を吸収,
緩和すると共に、一対の回転軸の軸心間の回転方向およ
び半径方向のずれを吸収して許容する。また、第1環状
ゴム体は、その形状および配置から、スラスト方向の弾
性が高いので、上記軸心間の軸方向のずれを吸収して許
容する。なお、小径フランジから大径フランジへ回転力
が伝達される場合も、上述と同様の作用が奏される。ま
た、上述とは逆に、小径フランジに第2環状部材を,大
径フランジに第1環状部材を連結した場合も、力の伝達
の順序が径方向と軸方向で入れ替わるだけで、同様の作
用が奏される。
状部材から第1環状ゴム体を介して径方向に中間環状部
材の他の片側に伝達され、次いで中間環状部材の片側か
ら第2環状ゴム体を介して軸方向に第1環状部材を経て
小径フランジに伝達される。このとき、第2環状ゴム体
は、その形状および配置から、捩り方向とラジアル方向
の弾性が高いので、トルク変動による捩り振動を吸収,
緩和すると共に、一対の回転軸の軸心間の回転方向およ
び半径方向のずれを吸収して許容する。また、第1環状
ゴム体は、その形状および配置から、スラスト方向の弾
性が高いので、上記軸心間の軸方向のずれを吸収して許
容する。なお、小径フランジから大径フランジへ回転力
が伝達される場合も、上述と同様の作用が奏される。ま
た、上述とは逆に、小径フランジに第2環状部材を,大
径フランジに第1環状部材を連結した場合も、力の伝達
の順序が径方向と軸方向で入れ替わるだけで、同様の作
用が奏される。
【0010】本発明の第2の弾性軸継手は、第1,第2,
中間の環状部材が上述の第1の弾性軸継手と同様の形状
で同様に配置されているのに加えて、これらの間を充填
する環状ゴム体が、中間環状部材のL字隅部の凸側近傍
で薄肉をなして一体に連なっている。従って、上述の第
1の弾性軸継手と同様の作用が奏されるうえ、第1,第
2環状ゴム体が分離している場合に比して、ゴム体の環
状部材との固着部分が使用時に剥離しにくくなるという
作用が奏される。
中間の環状部材が上述の第1の弾性軸継手と同様の形状
で同様に配置されているのに加えて、これらの間を充填
する環状ゴム体が、中間環状部材のL字隅部の凸側近傍
で薄肉をなして一体に連なっている。従って、上述の第
1の弾性軸継手と同様の作用が奏されるうえ、第1,第
2環状ゴム体が分離している場合に比して、ゴム体の環
状部材との固着部分が使用時に剥離しにくくなるという
作用が奏される。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1,図2は、本発明の第2の弾性軸継手の一
例を示す軸方向の半断面図および正面,背面図である。
この弾性軸継手は、軸方向に間隔を隔てて対向するクラ
ンク軸1の端部の大径のフライホイール2と、プロペラ
軸5の端部のスペーサ3をもつ小径のフランジ4とを連
結する。上記弾性軸継手は、片面6aがフランジ4に連
結され、他の片面6bが上記両軸1,5の軸心Cを中心軸
とする円錐面に形成された円板状の第1環状部材6と、
L字状断面を有して片側7aがフライホイール2に連結
され、他の片側7bが上記軸心Cを中心軸とする円筒面
に形成された第2環状部材7と、L字状断面を有して上
記第1,第2環状部材6,7の間に、L字の隅部8cの凸
側を臨ませて片側8aが軸方向に,他の片側8bが径方向
に夫々間隔をあけて対向し、かつ中心軸が上記軸心Cに
揃うように配置された中間環状部材8と、これらの環状
部材6,7,8の径方向に対向する周面7b,8bの間(9a)
および軸方向に対向する面6b,8aの間(9b)に、上記隅
部8cの凸側近傍で薄肉9cをなして互いに連なって充填
され、周縁を各環状部材に固着された環状ゴム体9で構
成される。
明する。図1,図2は、本発明の第2の弾性軸継手の一
例を示す軸方向の半断面図および正面,背面図である。
この弾性軸継手は、軸方向に間隔を隔てて対向するクラ
ンク軸1の端部の大径のフライホイール2と、プロペラ
軸5の端部のスペーサ3をもつ小径のフランジ4とを連
結する。上記弾性軸継手は、片面6aがフランジ4に連
結され、他の片面6bが上記両軸1,5の軸心Cを中心軸
とする円錐面に形成された円板状の第1環状部材6と、
L字状断面を有して片側7aがフライホイール2に連結
され、他の片側7bが上記軸心Cを中心軸とする円筒面
に形成された第2環状部材7と、L字状断面を有して上
記第1,第2環状部材6,7の間に、L字の隅部8cの凸
側を臨ませて片側8aが軸方向に,他の片側8bが径方向
に夫々間隔をあけて対向し、かつ中心軸が上記軸心Cに
揃うように配置された中間環状部材8と、これらの環状
部材6,7,8の径方向に対向する周面7b,8bの間(9a)
および軸方向に対向する面6b,8aの間(9b)に、上記隅
部8cの凸側近傍で薄肉9cをなして互いに連なって充填
され、周縁を各環状部材に固着された環状ゴム体9で構
成される。
【0012】加硫接着される上記環状ゴム体9の始端と
なる第1環状部材6の径方向最外周、中間環状部材8の
径方向最内周と軸方向の前端外周および第2環状部材7
の軸方向の後端内周には、図1に示すように、浅い環状
溝が形成され、これらの環状溝に環状ゴム体9の薄肉の
始端部9dが、回り込むようにして接着されており、使
用時に大きな捩りトルク等が加わっても、上記始端部9
dが剥離しにくいようになっている。なお、第1環状部
材6は、図2(B)に示すように、片面6aの外周部に等
間隔で設けられた12個のめねじ穴6dに、フランジ4
側から螺合した図示しないボルトでフランジ4に連結さ
れる。また、第2環状部材7は、図2(A)に示すよう
に、片側7aの外周部の同様の18個の通し穴7dに挿通
した図示しないボルトで、フライホイール2と連結され
る。
なる第1環状部材6の径方向最外周、中間環状部材8の
径方向最内周と軸方向の前端外周および第2環状部材7
の軸方向の後端内周には、図1に示すように、浅い環状
溝が形成され、これらの環状溝に環状ゴム体9の薄肉の
始端部9dが、回り込むようにして接着されており、使
用時に大きな捩りトルク等が加わっても、上記始端部9
dが剥離しにくいようになっている。なお、第1環状部
材6は、図2(B)に示すように、片面6aの外周部に等
間隔で設けられた12個のめねじ穴6dに、フランジ4
側から螺合した図示しないボルトでフランジ4に連結さ
れる。また、第2環状部材7は、図2(A)に示すよう
に、片側7aの外周部の同様の18個の通し穴7dに挿通
した図示しないボルトで、フライホイール2と連結され
る。
【0013】上記構成の弾性軸継手は、次のように作用
する。クランク軸1と共に回転するフライホイール2の
回転力は、これに連結された第2環状部材7から環状ゴ
ム体9の径方向連結部9aを介して中間環状部材8の片
側8bに伝達され、次いで中間環状部材8の他の片側8a
から環状ゴム体9の軸方向連結部9bを介して第1環状
部材6,スペーサ3,フランジ4を経てプロペラ軸5に伝
達される。このとき、環状ゴム体9の軸方向連結部9b
は、その形状および配置から捩り方向とラジアル方向の
弾性が高いので、クランク軸1のトルク変動による捩り
振動を吸収,緩和するとともに、クランク軸1とプロペ
ラ軸5の軸心C間の回転方向および半径方向のずれを吸
収して許容する。また、環状ゴム体9の径方向連結部9
aは、その形状および配置から、スラスト方向の弾性が
高いので、上記軸心C間の軸方向のずれを吸収して許容
する。また、第1,第2,中間の環状部材6,7,8の間に
加硫接着で充填された環状ゴム体9は、径方向連結部9
aと軸方向連結部9bとが薄肉部9cを介して一体に連な
ったものであるので、上述の始端部9dの回り込み形状
と相俟って、使用時に大きな回転トルクやトルク変動が
加わっても、上記両連結部が分離している場合に比し
て、環状ゴム体9と各環状部材との固着部分が剥離しに
くくなる。
する。クランク軸1と共に回転するフライホイール2の
回転力は、これに連結された第2環状部材7から環状ゴ
ム体9の径方向連結部9aを介して中間環状部材8の片
側8bに伝達され、次いで中間環状部材8の他の片側8a
から環状ゴム体9の軸方向連結部9bを介して第1環状
部材6,スペーサ3,フランジ4を経てプロペラ軸5に伝
達される。このとき、環状ゴム体9の軸方向連結部9b
は、その形状および配置から捩り方向とラジアル方向の
弾性が高いので、クランク軸1のトルク変動による捩り
振動を吸収,緩和するとともに、クランク軸1とプロペ
ラ軸5の軸心C間の回転方向および半径方向のずれを吸
収して許容する。また、環状ゴム体9の径方向連結部9
aは、その形状および配置から、スラスト方向の弾性が
高いので、上記軸心C間の軸方向のずれを吸収して許容
する。また、第1,第2,中間の環状部材6,7,8の間に
加硫接着で充填された環状ゴム体9は、径方向連結部9
aと軸方向連結部9bとが薄肉部9cを介して一体に連な
ったものであるので、上述の始端部9dの回り込み形状
と相俟って、使用時に大きな回転トルクやトルク変動が
加わっても、上記両連結部が分離している場合に比し
て、環状ゴム体9と各環状部材との固着部分が剥離しに
くくなる。
【0014】クランク軸1からプロペラ軸5への回転ト
ルクの伝達に伴って、環状ゴム体9の径方向連結部9a
および軸方向連結部9bは、夫々剪断歪を生じるが、両
連結部9a,9bの寸法を次のように調整することにより
上記両剪断歪量を略同一にでき、両連結部が略同一の強
度をもつようにできる。いま、径方向連結部9aの外径
をR1a,内径をR2a,幅をL,捩りばね定数をKaとし、軸
方向連結部9bの外径をR1b,内径をR2b,傾斜角度をα,
捩りばね定数をKbとし、両連結部の弾性率をG,伝達ト
ルクをTとすると、両連結部9a,9bの剪断歪γa,γb
は、次式で表わされる。 γa=T(R1a+R2a)/[2・Ka(R1a−R2a)] γb=T/(Kb・tanα) 一方、捩りばね定数Ka,Kbは、 Ka=4πLG/(1/R2a2−1/R1a2) Kb=2πG(R1b3−R2b3)/(3・tanα) と表わされるので、この両式を,式に代入して、γa
=γb とおけば、次式が得られる。 12/(R1b3−R2b3)=(R1a+R2a)2/(L・R1a2・R2a2) 従って、式を満足するように、R1a,R1b,R2a,R2b,
Lの諸寸法を決めれば径方向連結部9aと軸方向連結部
9bの回転トルク伝達に伴う剪断歪量を同一にできるこ
とになる。
ルクの伝達に伴って、環状ゴム体9の径方向連結部9a
および軸方向連結部9bは、夫々剪断歪を生じるが、両
連結部9a,9bの寸法を次のように調整することにより
上記両剪断歪量を略同一にでき、両連結部が略同一の強
度をもつようにできる。いま、径方向連結部9aの外径
をR1a,内径をR2a,幅をL,捩りばね定数をKaとし、軸
方向連結部9bの外径をR1b,内径をR2b,傾斜角度をα,
捩りばね定数をKbとし、両連結部の弾性率をG,伝達ト
ルクをTとすると、両連結部9a,9bの剪断歪γa,γb
は、次式で表わされる。 γa=T(R1a+R2a)/[2・Ka(R1a−R2a)] γb=T/(Kb・tanα) 一方、捩りばね定数Ka,Kbは、 Ka=4πLG/(1/R2a2−1/R1a2) Kb=2πG(R1b3−R2b3)/(3・tanα) と表わされるので、この両式を,式に代入して、γa
=γb とおけば、次式が得られる。 12/(R1b3−R2b3)=(R1a+R2a)2/(L・R1a2・R2a2) 従って、式を満足するように、R1a,R1b,R2a,R2b,
Lの諸寸法を決めれば径方向連結部9aと軸方向連結部
9bの回転トルク伝達に伴う剪断歪量を同一にできるこ
とになる。
【0015】このように、上記実施例の弾性軸継手は、
図6で述べた従来例の構造が複雑なメンブラン33を要
しないうえ、ゴム体やこれが加硫接着されるプレートが
周方向に分割されない環状のものであるので、部材点数
と加工工数の削減が図れて、製造コストを低減すること
ができ、軸継手自体の分解や組立も容易になる。しか
も、かかる安価かつ簡素な構造でもって、径方向連結部
9aと軸方向連結部9bが一体に連なった環状ゴム体9に
より、捩り,剪断,軸(回転,ラジアル,スラスト)の3方向
に高い弾性を有するので、伝達すべきトルクの変動に起
因する捩り振動を緩和でき、また、連結される一対の軸
間の上記3方向のずれを吸収して許容できる。なお、上
記実施例で、小径の第1環状部材6に駆動軸を、大径の
第2環状部材7に被駆動軸を夫々連結して同様に用いる
ことができるのは勿論である。また、クランク軸1をフ
ライホイール2を貫いて突出させ、あるいはプロペラ軸
5をフランジ4を貫いて突出させ、これらの軸の先端外
周でベアリング等を介して中間環状部材8の内周を支承
してもよく、そうすれば中間環状部材8のアンバランス
による振れなどを抑制することができる。
図6で述べた従来例の構造が複雑なメンブラン33を要
しないうえ、ゴム体やこれが加硫接着されるプレートが
周方向に分割されない環状のものであるので、部材点数
と加工工数の削減が図れて、製造コストを低減すること
ができ、軸継手自体の分解や組立も容易になる。しか
も、かかる安価かつ簡素な構造でもって、径方向連結部
9aと軸方向連結部9bが一体に連なった環状ゴム体9に
より、捩り,剪断,軸(回転,ラジアル,スラスト)の3方向
に高い弾性を有するので、伝達すべきトルクの変動に起
因する捩り振動を緩和でき、また、連結される一対の軸
間の上記3方向のずれを吸収して許容できる。なお、上
記実施例で、小径の第1環状部材6に駆動軸を、大径の
第2環状部材7に被駆動軸を夫々連結して同様に用いる
ことができるのは勿論である。また、クランク軸1をフ
ライホイール2を貫いて突出させ、あるいはプロペラ軸
5をフランジ4を貫いて突出させ、これらの軸の先端外
周でベアリング等を介して中間環状部材8の内周を支承
してもよく、そうすれば中間環状部材8のアンバランス
による振れなどを抑制することができる。
【0016】図3は、本発明の第1の弾性軸継手の種々
の例を示す縦断面図である。これらの実施例は、環状ゴ
ム体が径方向のものと軸方向のものに分離している点を
除き、基本的には図1で述べた実施例と同じ構造であ
る。従って、図1と同じ部材には同一番号を付し、相違
点のみについて説明する。図3(A)の例は、図1の中間
環状部材8を軸方向に逆に配置して中間環状部材12と
し、この中間環状部材12の軸心Cに平行な周面12b
と、これに径方向に対向する第2環状部材7の周面7b
との間に第1環状ゴム体10を加硫接着で充填する一
方、中間環状部材12の軸心Cに垂直な平面12aと、
これに軸方向に対向する第1環状部材6の円錐面6bと
の間に第2環状ゴム体11を同様に充填している。この
例は、環状ゴム体が10,11の2つに分離しているの
で、図1の実施例よりもゴム体の接着始端が多少剥離し
やすくなるものの、基本的構造は同じなので、図1のも
のと同様に捩り振動を緩和でき、連結される一対の軸間
の3方向のずれを許容することができる。また、図3
(A)と図1の対比から分かるように、継手の軸方向長さ
を短縮できる利点がある。
の例を示す縦断面図である。これらの実施例は、環状ゴ
ム体が径方向のものと軸方向のものに分離している点を
除き、基本的には図1で述べた実施例と同じ構造であ
る。従って、図1と同じ部材には同一番号を付し、相違
点のみについて説明する。図3(A)の例は、図1の中間
環状部材8を軸方向に逆に配置して中間環状部材12と
し、この中間環状部材12の軸心Cに平行な周面12b
と、これに径方向に対向する第2環状部材7の周面7b
との間に第1環状ゴム体10を加硫接着で充填する一
方、中間環状部材12の軸心Cに垂直な平面12aと、
これに軸方向に対向する第1環状部材6の円錐面6bと
の間に第2環状ゴム体11を同様に充填している。この
例は、環状ゴム体が10,11の2つに分離しているの
で、図1の実施例よりもゴム体の接着始端が多少剥離し
やすくなるものの、基本的構造は同じなので、図1のも
のと同様に捩り振動を緩和でき、連結される一対の軸間
の3方向のずれを許容することができる。また、図3
(A)と図1の対比から分かるように、継手の軸方向長さ
を短縮できる利点がある。
【0017】図3(B)の例は、図3(A)の中間環状部材
12の断面形状を鈍角のL字状にして中間環状部材14
とし、軸心Cに垂直な円板状の第1環状部材15をクラ
ンク軸1(図1参照)側に、L字状断面をもつ第2環状部
材13をプロペラ軸5(図1参照)側に夫々配置するとと
もに、これらの環状部材の軸心Cに対して同心円をなし
て対向する周面13b,14bの間に第1環状ゴム体10
を、軸方向に対向する円錐面14aと平面15bの間に第
2環状ゴム体11を夫々加硫接着している。この例も、
基本的構造が同じなので図1の実施例と同様の作用,効
果を奏する。また、図1との対比から分かるように、継
手の軸方向長さは長くなるが、外径を小さくできる利点
がある。
12の断面形状を鈍角のL字状にして中間環状部材14
とし、軸心Cに垂直な円板状の第1環状部材15をクラ
ンク軸1(図1参照)側に、L字状断面をもつ第2環状部
材13をプロペラ軸5(図1参照)側に夫々配置するとと
もに、これらの環状部材の軸心Cに対して同心円をなし
て対向する周面13b,14bの間に第1環状ゴム体10
を、軸方向に対向する円錐面14aと平面15bの間に第
2環状ゴム体11を夫々加硫接着している。この例も、
基本的構造が同じなので図1の実施例と同様の作用,効
果を奏する。また、図1との対比から分かるように、継
手の軸方向長さは長くなるが、外径を小さくできる利点
がある。
【0018】また、図3(C)の例は、図1の中間環状部
材8のL字を径方向に反転した断面形状にして中間環状
部材16とし、環状部材6,7,16の径方向に対向する
周面7b,16bの間に第1環状ゴム体10を、軸方向に
対向する円錐面6bと平面16aの間に第2環状ゴム体1
1を夫々加硫接着している。この例も、基本的構造が同
じなので図1の実施例と同様の作用,効果を奏する。ま
た、図1との対比から分かるように、継手の軸方向長さ
は長くなるが、外径を小さくできる利点がある。
材8のL字を径方向に反転した断面形状にして中間環状
部材16とし、環状部材6,7,16の径方向に対向する
周面7b,16bの間に第1環状ゴム体10を、軸方向に
対向する円錐面6bと平面16aの間に第2環状ゴム体1
1を夫々加硫接着している。この例も、基本的構造が同
じなので図1の実施例と同様の作用,効果を奏する。ま
た、図1との対比から分かるように、継手の軸方向長さ
は長くなるが、外径を小さくできる利点がある。
【0019】図4,図5は、請求項には挙げなかった
が、図6の従来例の欠点を改善した弾性軸継手の一例を
示す軸方向の半断面図および横断面図である。この弾性
軸継手は、周方向に4分割された図6の継手エレメント
42と異なり、クランク軸1とプロペラ軸5の軸心Cに
対して垂直に配置された周方向に切れ目のない第1環状
部材17と、これに軸方向に対向して配置され、軸心C
を中心軸とする円錐面18bをもつ第2環状部材18
と、両環状部材17,18の平面17aと円錐面18bの
間に周方向に8分割(図5参照)して充填,固着されたゴ
ム体19で構成される。そして、第1環状部材17の片
面17aの外周を、周方向に2分割された環状のスペー
サ20を介して環状の積層板21に固定し、この積層板
21の内周を、裏当リング22と共に図示しないボルト
でプロペラ軸5のフランジ4に固定する一方、第2環状
部材18の片面18aの外周を、通し穴18dに挿通した
ボルト21でクランク軸1のフライホイール2に固定し
て、クランク軸1とプロペラ軸5を連結している。
が、図6の従来例の欠点を改善した弾性軸継手の一例を
示す軸方向の半断面図および横断面図である。この弾性
軸継手は、周方向に4分割された図6の継手エレメント
42と異なり、クランク軸1とプロペラ軸5の軸心Cに
対して垂直に配置された周方向に切れ目のない第1環状
部材17と、これに軸方向に対向して配置され、軸心C
を中心軸とする円錐面18bをもつ第2環状部材18
と、両環状部材17,18の平面17aと円錐面18bの
間に周方向に8分割(図5参照)して充填,固着されたゴ
ム体19で構成される。そして、第1環状部材17の片
面17aの外周を、周方向に2分割された環状のスペー
サ20を介して環状の積層板21に固定し、この積層板
21の内周を、裏当リング22と共に図示しないボルト
でプロペラ軸5のフランジ4に固定する一方、第2環状
部材18の片面18aの外周を、通し穴18dに挿通した
ボルト21でクランク軸1のフライホイール2に固定し
て、クランク軸1とプロペラ軸5を連結している。
【0020】上記弾性軸継手は、図6の従来例に比し
て、ゴム体19が周方向に8分割と2倍に細分されてい
るので、両側の環状部材17,18へのゴム体19の加
硫接着の際に加硫ムラが低減し、より均質な性能の弾性
軸継手が得られる。また、両環状部材17,18が、図
6の従来例の両プレート39,40のように周方向に分
割されない一体のものであるので、製造時の加工工数や
コストを低減できるとともに、継手自体の分解や組立も
容易になるという利点がある。しかも、ゴム体の形状や
構造は基本的には図6と同じで、積層板21が図6のメ
ンブラン33と同様の働きをなすので、上記従来例と同
等の作用を発揮する。なお、上記従来例では、ディーゼ
ル機関のクランク軸とプロペラ軸を連結する場合につい
て述べたが、本発明の弾性軸継手が、一般の回転軸の連
結にも用いうることはいうまでもない。
て、ゴム体19が周方向に8分割と2倍に細分されてい
るので、両側の環状部材17,18へのゴム体19の加
硫接着の際に加硫ムラが低減し、より均質な性能の弾性
軸継手が得られる。また、両環状部材17,18が、図
6の従来例の両プレート39,40のように周方向に分
割されない一体のものであるので、製造時の加工工数や
コストを低減できるとともに、継手自体の分解や組立も
容易になるという利点がある。しかも、ゴム体の形状や
構造は基本的には図6と同じで、積層板21が図6のメ
ンブラン33と同様の働きをなすので、上記従来例と同
等の作用を発揮する。なお、上記従来例では、ディーゼ
ル機関のクランク軸とプロペラ軸を連結する場合につい
て述べたが、本発明の弾性軸継手が、一般の回転軸の連
結にも用いうることはいうまでもない。
【0021】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
第1の弾性軸継手は、間隔をおいて対向する一対の回転
軸の端部の小径,大径のフランジの一方に、円板状の第
1環状部材の片面を連結し、上記フランジの他方に、L
字状断面をもつ第2環状部材の片側を連結するととも
に、これらの環状部材の間に軸方向,径方向に夫々間隔
をあけて対向するように略L字状断面をもつ中間環状部
材を配置する一方、上記回転軸の軸心に対して同心円を
なして径方向に対向する上記各環状部材の周面の間に、
第1環状ゴム体を充填,固着し、上記各環状部材の軸方
向に対向する面であって上記軸心に垂直な平面と上記軸
心を中心軸とする円錐面の間に、第2環状ゴム体を充
填,固着しているので、捩り,ラジアル,スラストの3方
向の高弾性な両環状ゴム体により、簡素かつ安価な構造
でもって、捩り振動を緩和し、一対の回転軸間の軸,回
転,半径方向のずれを吸収して許容することができる。
また、本発明の第2の弾性軸継手は、上記第1環状部材
の片面を小径のフランジに、上記第2環状部材の片側を
大径のフランジに夫々連結し、これらの環状部材の間に
上述と同様にL字状断面の中間環状部材を、そのL字隅
部の凸側を上記環状部材に臨ませて配置する一方、上記
各環状部材の径方向に対向する周面の間および軸方向に
対向する平面と円錐面の間に、上記隅部の凸側近傍で薄
肉をなして一体に連なる環状ゴム体を充填,固着してい
るので、上述と同様の効果を奏するうえ、分離箇所が少
ないからゴム体と環状部材との固着部分が剥離しにくく
なるという効果を奏する。
第1の弾性軸継手は、間隔をおいて対向する一対の回転
軸の端部の小径,大径のフランジの一方に、円板状の第
1環状部材の片面を連結し、上記フランジの他方に、L
字状断面をもつ第2環状部材の片側を連結するととも
に、これらの環状部材の間に軸方向,径方向に夫々間隔
をあけて対向するように略L字状断面をもつ中間環状部
材を配置する一方、上記回転軸の軸心に対して同心円を
なして径方向に対向する上記各環状部材の周面の間に、
第1環状ゴム体を充填,固着し、上記各環状部材の軸方
向に対向する面であって上記軸心に垂直な平面と上記軸
心を中心軸とする円錐面の間に、第2環状ゴム体を充
填,固着しているので、捩り,ラジアル,スラストの3方
向の高弾性な両環状ゴム体により、簡素かつ安価な構造
でもって、捩り振動を緩和し、一対の回転軸間の軸,回
転,半径方向のずれを吸収して許容することができる。
また、本発明の第2の弾性軸継手は、上記第1環状部材
の片面を小径のフランジに、上記第2環状部材の片側を
大径のフランジに夫々連結し、これらの環状部材の間に
上述と同様にL字状断面の中間環状部材を、そのL字隅
部の凸側を上記環状部材に臨ませて配置する一方、上記
各環状部材の径方向に対向する周面の間および軸方向に
対向する平面と円錐面の間に、上記隅部の凸側近傍で薄
肉をなして一体に連なる環状ゴム体を充填,固着してい
るので、上述と同様の効果を奏するうえ、分離箇所が少
ないからゴム体と環状部材との固着部分が剥離しにくく
なるという効果を奏する。
【図1】 本発明の第2の弾性軸継手の一実施例を示す
軸方向の半断面図である。
軸方向の半断面図である。
【図2】 (A)は図1のIIa-IIa線矢視図、(B)は図1
のIIb-IIb線矢視図である。
のIIb-IIb線矢視図である。
【図3】 本発明の第1の弾性軸継手の3つの実施例を
示す軸方向の半断面図である。
示す軸方向の半断面図である。
【図4】 従来例の欠点を改善した弾性軸継手の一例を
示す軸方向の半断面図である。
示す軸方向の半断面図である。
【図5】 図4のV-V線断面図である。
【図6】 (A)は従来の弾性軸継手を示す縦断面図、
(B)は図6(A)のb−b線断面図である。
(B)は図6(A)のb−b線断面図である。
1…クランク軸、2…フライホイール、4…フランジ、
5…プロペラ軸、6…第1環状部材、7…第2環状部
材、8…中間環状部材、9…環状ゴム体、9a…径方向
連結部、9b…軸方向連結部、9c…薄肉部、10…第1
環状ゴム体、11…第2環状ゴム体、12,14,16…
中間環状部材、C…軸心。
5…プロペラ軸、6…第1環状部材、7…第2環状部
材、8…中間環状部材、9…環状ゴム体、9a…径方向
連結部、9b…軸方向連結部、9c…薄肉部、10…第1
環状ゴム体、11…第2環状ゴム体、12,14,16…
中間環状部材、C…軸心。
Claims (2)
- 【請求項1】 一対の回転軸の軸方向に間隔を隔てて対
向する端部に設けられた小径,大径のフランジを連結す
る弾性軸継手において、 円板状をなして片面が上記小径,大径のフランジのいず
れか一方に連結される第1環状部材と、L字状の断面を
有して片側が上記小径,大径のフランジのいずれか他方
に連結される第2環状部材と、略L字状の断面を有して
片側が軸方向に,他の片側が径方向に夫々間隔をあけて
対向するように上記第1,第2環状部材の間に配置され
る中間環状部材を備え、 これらの環状部材の径方向に対向する周面を、上記回転
軸の軸心に対して同心円をなすように形成する一方、こ
れらの環状部材の軸方向に対向する面を、夫々上記軸心
に垂直な平面,上記軸心を中心軸とする円錐面に形成す
るとともに、 これらの環状部材の径方向に対向する周面の間に、外
周,内周をそれらの周面に夫々固着して充填された第1
環状ゴム体と、これらの環状部材の軸方向に対向する面
の間に、両面を夫々固着して充填された第2環状ゴム体
を備えたことを特徴とする弾性軸継手。 - 【請求項2】 一対の回転軸の軸方向に間隔を隔てて対
向する端部に設けられた小径,大径のフランジを連結す
る弾性軸継手において、 円板状をなして片面が上記小径のフランジに連結され、
他の片面が上記回転軸の軸心を中心軸とする円錐面に形
成された第1環状部材と、 L字状の断面を有して片側が上記大径のフランジに連結
され、他の片側が上記軸心を中心軸とする円筒面に形成
された第2環状部材と、 L字状の断面を有して上記第1,第2環状部材の間に、
上記L字の隅部の凸側を臨ませて片側が軸方向に,他の
片側が径方向に夫々間隔をあけて対向し、かつ中心軸が
上記軸心に揃うように配置された中間環状部材と、 これらの環状部材の径方向に対向する周面の間および軸
方向に対向する面の間に、上記隅部の凸側近傍で薄肉を
なして互いに連なって充填され、周縁を上記各環状部材
に固着された環状ゴム体を備えたことを特徴とする弾性
軸継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4168887A JPH0610960A (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 弾性軸継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4168887A JPH0610960A (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 弾性軸継手 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0610960A true JPH0610960A (ja) | 1994-01-21 |
Family
ID=15876412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4168887A Pending JPH0610960A (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 弾性軸継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0610960A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0939238A3 (de) * | 1998-02-26 | 2000-09-13 | Stromag Aktiengesellschaft | Elastische Wellenkupplung |
JP2009533618A (ja) * | 2006-04-08 | 2009-09-17 | ハックフォルト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 不等の弾性体を有する弾性的な軸継手 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61116127A (ja) * | 1984-11-09 | 1986-06-03 | ゲルハルト・キルシエイ | 高弾性軸継手 |
JPS62274117A (ja) * | 1986-05-14 | 1987-11-28 | マシ−ネンフアブリ−ク・シユトロマ−ク・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング | 高弾性的な軸継ぎ手 |
JPH021538U (ja) * | 1988-06-08 | 1990-01-08 | ||
JPH0221616U (ja) * | 1988-07-28 | 1990-02-14 |
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1992
- 1992-06-26 JP JP4168887A patent/JPH0610960A/ja active Pending
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