JP3532612B2 - トーショナルダンパ - Google Patents

トーショナルダンパ

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JP3532612B2 JP10399794A JP10399794A JP3532612B2 JP 3532612 B2 JP3532612 B2 JP 3532612B2 JP 10399794 A JP10399794 A JP 10399794A JP 10399794 A JP10399794 A JP 10399794A JP 3532612 B2 JP3532612 B2 JP 3532612B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はトーショナルダンパに
関し、特に、自動車エンジンのクランクシャフト等のよ
うに回転数に応じて種々の振動が発生する箇所において
有効なトーショナルダンパに関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来、クランクシャフト
等の回転軸に装着され、回転軸に発生する曲げ振動等の
振動を吸収するようになっているトーショナルダンパに
あっては、種々のタイプのものが提案されており、例え
ば、実開平4−96644号公報に記載されたトーショ
ナルダンパ(ダンパ)等が既に知られている。
【0003】すなわち、このトーショナルダンパは、筒
状をなすボスと、このボスの外周側に一体に連結される
薄肉円板状のハブと、このハブの外周側に弾性体を介し
て一体に連結される環状の質量体とを具えている。
【0004】前記ハブの側面には、回転方向に向かって
所定の間隔ごとに孔が穿設されていて、この孔の数、大
きさ等を変えることによりダンパの固有振動数を適宜の
値に設定できるようになっている。
【0005】そして、前記ボスをクランクシャフト等の
回転軸に連結し、回転軸を回転させると、回転軸と一体
にボスおよびハブが回転するとともに、この回転が弾性
体を介して質量体に伝わり、このとき質量体が弾性体を
介して慣性質量として作用することにより、回転軸側に
発生する曲げ振動等の振動を吸収できるようになってい
る。
【0006】しかしながら、上記のように構成される従
来のトーショナルダンパにあっては、ハブに穿設する孔
の数、大きさ等を変えることにより適宜の固有振動数に
設定することができるものの、一種類の固有振動数にし
か設定することができないため、回転数に応じて種々の
振動が発生する自動車エンジンのクランクシャフト等に
用いた場合には、発生する全ての振動に対応することが
できない。また、固有振動数を高く設定する場合には、
ハブの厚みを厚くして剛性を高めなければならず、その
ため全体の重量が増えてしまい、軽量化が要求される自
動車エンジン等には利用価値の低いものとなってしま
う。
【0007】この発明は前記のような従来のもののもつ
問題点を解決したものであって、多方向に固有振動数を
持たせることができるとともに、全体を軽量化すること
のできるトーショナルダンパを提供することを目的とす
るものである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの発明は、円板状のハブの外周側にゴム状弾
性体を介して筒状の質量体が一体に連結され、前記質量
体が慣性質量として作用することにより、回転軸に発生
する曲げ振動等の振動を吸収するトーショナルダンパ
あって、前記ハブの側面に、切欠き部で形成した剛性の
低い部位である凹部と、一部を起立することで形成した
剛性の高い部位である凸部とを、周方向に向かって所定
の間隔ごとに交互に設けたという手段を採用したもので
ある。また、円板状のハブの外周側にゴム状弾性体を介
して筒状の質量体が一体に連結され、前記質量体が慣性
質量として作用することにより、回転軸に発生する曲げ
振動等の振動を吸収するトーショナルダンパであって
前記ハブの側面に、一部を起立することで形成した剛性
の高い部位である凸部を、周方向に向かって所定の間隔
ごとに設けたという手段を採用したものである。
【0009】
【作用】この発明は前記のような手段を採用したことに
より、ハブの切欠き部で形成した剛性の低い部位は固有
振動数が低くなり、一部を起立して形成した剛性の高い
部位は固有振動数が高くなる。したがって、ハブの厚み
を変えることなく、多方向に固有振動数を持たせること
ができることになる。
【0010】
【実施例】以下、図面に示すこの発明の実施例について
説明する。図1および図2には、この発明によるトーシ
ョナルダンパの第1の実施例が示されていて、図1は全
体を示す縦断面図、図2は図1に示すものの側面図であ
る。
【0011】すなわち、この実施例に示すトーショナル
ダンパは、筒状をなすボス1と、このボス1の外周側に
装着される薄肉円板状のハブ4と、このハブ4の外周側
に装着されるとともに、外周側の一部にVベルト用のV
溝7aが形成されている筒状の内側プーリー部7と、こ
の内側プーリー部7の外周面のうちV溝7aでない部分
の外周側に所定の間隔をおいて位置するとともに、外周
側にVベルト用のV溝9aが形成されている環状の質量
体である外側プーリー部9と、この外側プーリー部9と
前記内側プーリー部7との間に介在し、両者間を加硫接
着等により一体に連結する環状のゴム状弾性体8とを具
えている。
【0012】前記ボス1は、外周面が小径部2aと大径
部2bの2段に形成されている環状の右側ボス2と、こ
の右側ボス2の小径部2aの外周面に内周面に嵌合され
る筒状の左側ボス3とからなり、これら両ボス2、3間
で前記ハブ4の内周縁部が挟持固定されるようになって
いる。
【0013】前記ハブ4の側面には、周方向に向かって
所定の間隔ごと(この実施例においては90°間隔ご
と)に、切欠き部で形成した剛性の低い部位である凹部
4bと、一部を起立することで形成した剛性の高い部位
である凸部4aとが交互に設けられている。この場合、
前記凹部4bは方形状に形成されるとともに、前記凸部
4aは、コの字状の切込みを設けてその部分をハブ4の
側面に対して90°をなすように軸線方向に起立させた
ものであり、このように、ハブ4の側面に凹部4b、凸
部4aを交互に設けることにより、図3に示すように、
凹部4bに対応する部分の矢印方向への剛性は下がり、
凸部4aに対応する部分の矢印方向への剛性は上がるこ
とになる。
【0014】前記ハブ4の外周縁部は環状の一対のリム
5、5によって軸線方向から挟持されているとともに、
このリム5、5の外周面には環状のスリーブ6が嵌合さ
れ、さらに、このスリーブ6の外周面には前記内側プー
リー部7のV溝7aが設けられていない部分の内周側が
嵌合されるようになっている。
【0015】そして、上記のように構成したトーショナ
ルダンパのボス1をクランクシャフト等の回転軸(図示
せず)に連結し、回転軸を回転させると、回転軸と一体
にボス1、ハブ4、リム5、5、スリーブ6および内側
プーリー部7が回転するとともに、この回転はゴム状弾
性体8を介して質量体である外側プーリー部9に伝達さ
れる。
【0016】そして、回転軸に曲げ振動等の振動が発生
した場合には、質量体である外側プーリー部9がゴム状
弾性体8を介して慣性質量として作用することにより、
回転軸側に発生する曲げ振動等の振動が吸収されること
になる。
【0017】この場合、前記ハブ4には回転方向に向か
って凹部4bと凸部4aとが交互に設けられていて、凹
部4bに対応する部分の剛性は低く、凸部4aに対応す
る部分の剛性は高くなっているので、図4に示すよう
に、凹部4bに対応する部分の矢印方向への固有振動数
を低く、凸部4aに対応する部分の矢印方向への固有振
動数を高くすることができ、複数の振動に対して固有振
動数を一致させることができることになる。
【0018】したがって、自動車エンジンのクランクシ
ャフト等のように、回転数に応じて種々の曲げ振動等の
振動が発生する箇所においても、それらの振動を効果的
に低減させることができることになる。
【0019】また、固有振動数を高める場合には、ハブ
4の側面に切込みを設けてその部分を軸線方向に屈曲さ
せれば足りるので、全体の重量を増加させることなく固
有振動数を高めることができ、全体を大幅に軽量化する
こともできることになる。
【0020】図5には、この発明によるトーショナルダ
ンパの第2の実施例の部分図が示されていて、この実施
例に示すトーショナルダンパは、ハブ4の側面に、周方
向に向かって所定の間隔ごと(この実施例では90°間
隔ごと)に、一部を起立することで形成した剛性の高い
部位である凸部4aを設けたものであって、その他の構
成は前記第1の実施例に示すものと同様の構成を有して
いる。
【0021】この場合、前記凸部4aは前記第1の実施
例に示すものと同様に、ハブ4の側面にコの字状の切込
みを設けてその部分をハブ4の側面に対して90°をな
すように軸線方向に屈曲させたものであって、このよう
な凸部4aを複数形成することにより、前記第1の実施
例に示すものと同様に、図3に示すように矢印方向への
剛性が上がり、図4に示すように矢印方向への固有振動
数が高くなる。
【0022】したがって、ハブ4の厚みを厚くすること
なく固有振動数を高めることができ、全体を軽量化する
ことができることになる。
【0023】なお、前記各実施例においては、ハブ4に
90°間隔ごとに凹部4b、凸部4aを設けたが、これ
に限定することなく、用途に応じて複数の凹部4bまた
は凸部4aを設ければよいものである。
【0024】
【発明の効果】この発明は前記のように構成したことに
より、ハブの凹部に対応する部分の固有振動数を低く、
凸部に対応する部分の固有振動数を高くすることができ
るとともに、固有振動数に方向性を持たせることができ
る。従って、自動車エンジンのクランクシャフト等のよ
うに、回転数に応じて種々の振動(曲げ振動等)が発生
する箇所において、発生する種々の振動を効果的に吸収
することができる。また、固有振動数を高める場合に、
ハブの厚みを変える必要がないので、全体を軽量化する
ことができ、小型軽量化が要求される自動車エンジン等
においても有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるトーショナルダンパの第1の実
施例を示した縦断面図である。
【図2】図1に示すものの側面図である。
【図3】図1に示すものの剛性との関係を示したもので
あり、(a)は凸部と剛性との関係を示した説明図、
(b)は凹部と剛性との関係を示した説明図である。
【図4】図1に示すものの固有振動数との関係を示した
説明図である。
【図5】この発明によるトーショナルダンパの第2の実
施例を示した縦断面図である。
【符号の説明】
1……ボス 2……右側ボス 2a……小径部 2b……大径部 3……左側ボス 4……ハブ 4a……凸部 4b……凹部 5……リム 6……スリーブ 7……内側プーリー部 7a、9a……V溝 8……ゴム状弾性体 9……外側プーリー部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状のハブの外周側にゴム状弾性体を
    介して筒状の質量体が一体に連結され、前記質量体が慣
    性質量として作用することにより、回転軸に発生する曲
    げ振動等の振動を吸収するトーショナルダンパであっ
    、前記ハブの側面に、切欠き部で形成した剛性の低い
    部位である凹部と、一部を起立することで形成した剛性
    の高い部位である凸部とを、周方向に向かって所定の間
    隔ごとに交互に設けたことを特徴とするトーショナルダ
    ンパ。
  2. 【請求項2】 円板状のハブの外周側にゴム状弾性体を
    介して筒状の質量体が一体に連結され、前記質量体が慣
    性質量として作用することにより、回転軸に発生する曲
    げ振動等の振動を吸収するトーショナルダンパであっ
    、前記ハブの側面に、一部を起立することで形成した
    剛性の高い部位である凸部を、周方向に向かって所定の
    間隔ごとに設けたことを特徴とするトーショナルダン
    パ。
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