JP3207482B2 - エンジンの回転体のダンパー装置 - Google Patents
エンジンの回転体のダンパー装置Info
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- JP3207482B2 JP3207482B2 JP01659192A JP1659192A JP3207482B2 JP 3207482 B2 JP3207482 B2 JP 3207482B2 JP 01659192 A JP01659192 A JP 01659192A JP 1659192 A JP1659192 A JP 1659192A JP 3207482 B2 JP3207482 B2 JP 3207482B2
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- crank pulley
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H55/00—Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
- F16H55/32—Friction members
- F16H55/36—Pulleys
- F16H2055/366—Pulleys with means providing resilience or vibration damping
Landscapes
- Pulleys (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのシャフト上
に設けられるクランクプーリ等の回転体のダンパー装置
に関するものである。
に設けられるクランクプーリ等の回転体のダンパー装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンのクランクシャフト
にクランクプーリを設ける場合等には、シャフトの振動
を抑えるためににいわゆるダンパープーリが用いられて
いる。このダンパープーリは、例えば実開昭60−10
941号公報に開示されるように、シャフトに連結され
たハブ部材と、該ハブ部材の外径よりも大きな内径を有
する円環状のプーリ部材と、上記ハブ部材とプーリ部材
との間に介在されてその両者を結合する弾性部材(例え
ば、ラバー)とを備え、上記シャフトないし回転体の捩
り振動に対して減衰効果を発揮するようになっている。
にクランクプーリを設ける場合等には、シャフトの振動
を抑えるためににいわゆるダンパープーリが用いられて
いる。このダンパープーリは、例えば実開昭60−10
941号公報に開示されるように、シャフトに連結され
たハブ部材と、該ハブ部材の外径よりも大きな内径を有
する円環状のプーリ部材と、上記ハブ部材とプーリ部材
との間に介在されてその両者を結合する弾性部材(例え
ば、ラバー)とを備え、上記シャフトないし回転体の捩
り振動に対して減衰効果を発揮するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、エンジンの
クランクシャフトは、捩り振動だけでなく、曲げ振動を
も生じ、この曲げ振動に起因してクランクプーリが面振
れを起こす。特に、このクランクプーリの面振れ固有振
動数は400Hz付近に存在するため、エンジンの爆発
刺激(起振源)の周波数が400Hzに近付くと、クラ
ンクプーリの面振れ共振が発生し、クランクシャフトや
メインベアリングキャップ等を伝わってエンジン振動を
悪化させる。エンジン振動は、エンジンマウントブラッ
トを通じてボディを加振し、車内騒音となる。特に、F
F車の場合、エンジンマウントがクランクプーリに近い
位置に設けられるため、クランクプーリの面振れ共振に
よる影響は大きい。
クランクシャフトは、捩り振動だけでなく、曲げ振動を
も生じ、この曲げ振動に起因してクランクプーリが面振
れを起こす。特に、このクランクプーリの面振れ固有振
動数は400Hz付近に存在するため、エンジンの爆発
刺激(起振源)の周波数が400Hzに近付くと、クラ
ンクプーリの面振れ共振が発生し、クランクシャフトや
メインベアリングキャップ等を伝わってエンジン振動を
悪化させる。エンジン振動は、エンジンマウントブラッ
トを通じてボディを加振し、車内騒音となる。特に、F
F車の場合、エンジンマウントがクランクプーリに近い
位置に設けられるため、クランクプーリの面振れ共振に
よる影響は大きい。
【0004】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、クランクプーリ等の回
転体の捩り振動だけでなく、その面振れ振動に対しても
減衰効果を発揮し得るダンパー装置を提供せんとするも
のである。
あり、その目的とするところは、クランクプーリ等の回
転体の捩り振動だけでなく、その面振れ振動に対しても
減衰効果を発揮し得るダンパー装置を提供せんとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、エンジンのシャフト上に設
けられる回転体のダンパー装置として、上記回転体に設
けられ、該回転体の捩り振動を減衰する捩りダンパー手
段と、上記回転体と回転一体に設けられ、曲げ弾性変形
により該回転体の面振れ振動を抑制する板ばねとを備
え、上記シャフトに有底円筒状のハブ部材を回転一体に
設け、該ハブ部材の外周に上記回転体を遊嵌する。そし
て、上記板ばねは、上記ハブ部材及び回転体の一端側に
配置されかつこの両者と円周方向に略等間隔に交互に連
結された、上記シャフトの軸線方向に弾性変形可能な環
状のものとする一方、該板ばねにおける、上記ハブ部材
に対する連結部と上記回転体に対する連結部との間のそ
れぞれの部分に円周方向に沿って波打つように形成され
た波形部により上記捩りダンパー手段を構成するもので
ある。
め、請求項1記載の発明は、エンジンのシャフト上に設
けられる回転体のダンパー装置として、上記回転体に設
けられ、該回転体の捩り振動を減衰する捩りダンパー手
段と、上記回転体と回転一体に設けられ、曲げ弾性変形
により該回転体の面振れ振動を抑制する板ばねとを備
え、上記シャフトに有底円筒状のハブ部材を回転一体に
設け、該ハブ部材の外周に上記回転体を遊嵌する。そし
て、上記板ばねは、上記ハブ部材及び回転体の一端側に
配置されかつこの両者と円周方向に略等間隔に交互に連
結された、上記シャフトの軸線方向に弾性変形可能な環
状のものとする一方、該板ばねにおける、上記ハブ部材
に対する連結部と上記回転体に対する連結部との間のそ
れぞれの部分に円周方向に沿って波打つように形成され
た波形部により上記捩りダンパー手段を構成するもので
ある。
【0006】
【作用】上記の構成により、本発明では、回転体の振動
のうち、捩り振動に対しては捩りダンパー手段が減衰効
果を発揮し、面振れ振動に対しては板ばねの曲げ弾性変
形により減衰効果を発揮するようになる。
のうち、捩り振動に対しては捩りダンパー手段が減衰効
果を発揮し、面振れ振動に対しては板ばねの曲げ弾性変
形により減衰効果を発揮するようになる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0008】図1〜図3は本発明の第1実施例に係わる
ダンパー装置を示し、このダンパー装置は、エンジンの
クランクシャフト上に設けられるクランクプーリの振動
を減衰するためのものである。
ダンパー装置を示し、このダンパー装置は、エンジンの
クランクシャフト上に設けられるクランクプーリの振動
を減衰するためのものである。
【0009】図1〜図3において、1は外周面にベルト
溝1aを有する回転体としてのクランクプーリ、2はク
ランクシャフト(図示せず)に回転一体に連結される有
底円筒状のハブ部材、3は該ハブ部材1の外周に相対回
転自在に遊嵌されたスリーブ部材であって、該スリーブ
部材3の外径は、上記クランクプーリ1のボス部1bの
内径よりも小さく設定されている。4は上記クランクプ
ーリ1のボス部1bとスリーブ部材3との間に介在され
てその両者を結合するラバーであって、該ラバー4は、
クランクプーリ1がクランクシャフトと一体回転する時
駆動トルクの変動によるに捩り振動に対し該クランクプ
ーリ1を可動マスとして減衰効果を発揮する捩りダンパ
ー手段を構成するものである。
溝1aを有する回転体としてのクランクプーリ、2はク
ランクシャフト(図示せず)に回転一体に連結される有
底円筒状のハブ部材、3は該ハブ部材1の外周に相対回
転自在に遊嵌されたスリーブ部材であって、該スリーブ
部材3の外径は、上記クランクプーリ1のボス部1bの
内径よりも小さく設定されている。4は上記クランクプ
ーリ1のボス部1bとスリーブ部材3との間に介在され
てその両者を結合するラバーであって、該ラバー4は、
クランクプーリ1がクランクシャフトと一体回転する時
駆動トルクの変動によるに捩り振動に対し該クランクプ
ーリ1を可動マスとして減衰効果を発揮する捩りダンパ
ー手段を構成するものである。
【0010】また、5は上記ハブ部材2及びスリーブ部
材3の一端側(クランクシャフトと反対側)に配置され
た環状の板ばねであって、該スプリンク部材5は、六角
形を成すよう六つの折り曲げ部5a,5a,…を有し、
該各折り曲げ部5aの肉厚は比較的厚く設定され、それ
以外の部分(つまり辺部)の肉厚は比較的薄く設定され
かつ断面がフィン状に形成されている。この板ばね5に
対応して、上記ハブ部材2の一端部には、半径方向外方
に延びる三つのフランジ部2a,2a,2aが円周方向
に120度の等間隔でもって形成されている。また、上
記スリーブ部材3の一端部には、半径方向外方に延びる
三つのフランジ部3a,3a,3aが円周方向に120
度の等間隔でもって形成されているとともに、その隣接
するフランジ部3a,3a間にそれぞれ切欠き部3bが
形成されている。そして、該スリーブ部材3がハブ部材
2に所定位置に遊嵌した状態において、該ハブ部材2の
各フランジ部2aは、スリーブ部材3の切欠き部3b内
に挿入されかつスリーブ部材3のフランジ部3aと軸方
向に直交する同一面上に位置するようになっている。
材3の一端側(クランクシャフトと反対側)に配置され
た環状の板ばねであって、該スプリンク部材5は、六角
形を成すよう六つの折り曲げ部5a,5a,…を有し、
該各折り曲げ部5aの肉厚は比較的厚く設定され、それ
以外の部分(つまり辺部)の肉厚は比較的薄く設定され
かつ断面がフィン状に形成されている。この板ばね5に
対応して、上記ハブ部材2の一端部には、半径方向外方
に延びる三つのフランジ部2a,2a,2aが円周方向
に120度の等間隔でもって形成されている。また、上
記スリーブ部材3の一端部には、半径方向外方に延びる
三つのフランジ部3a,3a,3aが円周方向に120
度の等間隔でもって形成されているとともに、その隣接
するフランジ部3a,3a間にそれぞれ切欠き部3bが
形成されている。そして、該スリーブ部材3がハブ部材
2に所定位置に遊嵌した状態において、該ハブ部材2の
各フランジ部2aは、スリーブ部材3の切欠き部3b内
に挿入されかつスリーブ部材3のフランジ部3aと軸方
向に直交する同一面上に位置するようになっている。
【0011】また、上記板ばね5は、その各折り曲げ部
5aにて上記ハブ部材2の各フランジ部2a及び上記ス
リーブ部材3の各フランジ部3aとネジ6止めにより円
周方向に60度間隔で交互に連結されている。この連結
状態において、板ばね5は、クランクシャフトの軸線方
向に弾性変形可能に設けられていて、クランクプーリ1
の回転時に発生する該クランクプーリ1の面振り振動に
対しスリーブ部材3及びクランクプーリ1を可動マスと
して曲げ弾性変形を生じて減衰効果を発揮する面振りダ
ンパー手段を構成するものである。
5aにて上記ハブ部材2の各フランジ部2a及び上記ス
リーブ部材3の各フランジ部3aとネジ6止めにより円
周方向に60度間隔で交互に連結されている。この連結
状態において、板ばね5は、クランクシャフトの軸線方
向に弾性変形可能に設けられていて、クランクプーリ1
の回転時に発生する該クランクプーリ1の面振り振動に
対しスリーブ部材3及びクランクプーリ1を可動マスと
して曲げ弾性変形を生じて減衰効果を発揮する面振りダ
ンパー手段を構成するものである。
【0012】したがって、上記第1実施例においては、
クランクプーリ1の回転時にクランクシャフトからの駆
動トルクの変動によりクランクプーリ1が捩り振動を起
こすときには、該クランクプーリ1を可動マスとしてラ
バー4が減衰効果を発揮する。また、クランクシャフト
の曲げ振動に伴いクランクプーリ1が面振れ振動を起こ
すときには、スリーブ部材3及びクランクプーリ1を可
動マスとして板ばね5が減衰効果を発揮する。このた
め、従来の如くクランクプーリ1の振動がエンジン振動
に悪影響を及ぼすということはなく、車内騒音の低減化
を図ることができる。
クランクプーリ1の回転時にクランクシャフトからの駆
動トルクの変動によりクランクプーリ1が捩り振動を起
こすときには、該クランクプーリ1を可動マスとしてラ
バー4が減衰効果を発揮する。また、クランクシャフト
の曲げ振動に伴いクランクプーリ1が面振れ振動を起こ
すときには、スリーブ部材3及びクランクプーリ1を可
動マスとして板ばね5が減衰効果を発揮する。このた
め、従来の如くクランクプーリ1の振動がエンジン振動
に悪影響を及ぼすということはなく、車内騒音の低減化
を図ることができる。
【0013】図4及び図5は本発明の第2実施例に係わ
るダンパー装置を示す。この第2実施例の場合、面振れ
ダンパー手段を構成する板ばね11は、ハブ部材2及び
スリーブ部材3の一端側でハブ部材2内に配置されてい
る。また、ハブ部材2の各フランジ部2a及びスリーブ
部材3の各フランジ部3aは、それぞれ半径方向内方に
延びている。そして、これらのフランジ部2a,3aに
対し上記板ばね11がネジ6止めされて、板ばね11が
ハブ部材2及びスリーブ部材3に連結されている。尚、
ダンパー装置のその他の構成は、第1実施例の場合と同
じであり、同一部材には同一符号を付してその説明は省
略する。
るダンパー装置を示す。この第2実施例の場合、面振れ
ダンパー手段を構成する板ばね11は、ハブ部材2及び
スリーブ部材3の一端側でハブ部材2内に配置されてい
る。また、ハブ部材2の各フランジ部2a及びスリーブ
部材3の各フランジ部3aは、それぞれ半径方向内方に
延びている。そして、これらのフランジ部2a,3aに
対し上記板ばね11がネジ6止めされて、板ばね11が
ハブ部材2及びスリーブ部材3に連結されている。尚、
ダンパー装置のその他の構成は、第1実施例の場合と同
じであり、同一部材には同一符号を付してその説明は省
略する。
【0014】そして、上記第2実施例においては、第1
実施例の場合と同様の効果が得られる上、板ばね11が
ハブ部材2内に配置されているため、この板ばね11で
の風切り音を抑制することができるとともに、板ばね1
1の厚み分クランクプーリ1付近での軸方向の長さを短
くして装置のコンパクト化を図ることができる。
実施例の場合と同様の効果が得られる上、板ばね11が
ハブ部材2内に配置されているため、この板ばね11で
の風切り音を抑制することができるとともに、板ばね1
1の厚み分クランクプーリ1付近での軸方向の長さを短
くして装置のコンパクト化を図ることができる。
【0015】図6〜図9は本発明の第3実施例に係わる
ダンパー装置を示す。この第3実施例では、一つの板ば
ね21によりクランクプーリ22の捩り振動と面振れ振
動とを共に減衰するように構成されている。
ダンパー装置を示す。この第3実施例では、一つの板ば
ね21によりクランクプーリ22の捩り振動と面振れ振
動とを共に減衰するように構成されている。
【0016】すなわち、図6及び図7において、クラン
クシャフト(図示せず)に回転一体に連結される有底円
筒状のハブ部材23の外周にはクランクプーリ22が直
接遊嵌されている。上記ハブ部材23の一端部には、半
径方向外方に延びる三つのフランジ部23a,23a,
23aが円周方向に120度の等間隔でもって形成され
ている。また、上記クランクプーリ22の一端部には三
つのネジ止め座部22a,22a,22aが円周方向に
120度の等間隔で形成され、該各ネジ止め座部22a
は、その一端側の他の個所よりも側方に突出している。
そして、ハブ部材23の外周にクランクプーリ22が所
定位置に遊嵌された状態において、ハブ部材23の各フ
ランジ部23aとクランクプーリ22の各ネジ止め座部
22aとは軸方向に直交する同一の平面上に位置しかつ
該平面の同一円上に60度間隔で交互に位置するように
なっている。
クシャフト(図示せず)に回転一体に連結される有底円
筒状のハブ部材23の外周にはクランクプーリ22が直
接遊嵌されている。上記ハブ部材23の一端部には、半
径方向外方に延びる三つのフランジ部23a,23a,
23aが円周方向に120度の等間隔でもって形成され
ている。また、上記クランクプーリ22の一端部には三
つのネジ止め座部22a,22a,22aが円周方向に
120度の等間隔で形成され、該各ネジ止め座部22a
は、その一端側の他の個所よりも側方に突出している。
そして、ハブ部材23の外周にクランクプーリ22が所
定位置に遊嵌された状態において、ハブ部材23の各フ
ランジ部23aとクランクプーリ22の各ネジ止め座部
22aとは軸方向に直交する同一の平面上に位置しかつ
該平面の同一円上に60度間隔で交互に位置するように
なっている。
【0017】一方、上記板ばね21は、図8にも示すよ
うに円形環状のものであり、その薄肉は比較的薄く設定
されている。そして、この板ばね21は、上記ハブ部材
23の各フランジ部23a及び上記クランクプーリ22
の各ネジ止め座部22aとネジ24止めにより円周方向
に60度間隔で交互に連結されている。この連結状態に
おいて、板ばね21は、クランクシャフトの軸線方向に
弾性変形可能に設けられて、クランクプーリ1の面振り
振動に対しクランクプーリ1を可動マスとする面振れダ
ンパー手段として減衰効果を発揮する。
うに円形環状のものであり、その薄肉は比較的薄く設定
されている。そして、この板ばね21は、上記ハブ部材
23の各フランジ部23a及び上記クランクプーリ22
の各ネジ止め座部22aとネジ24止めにより円周方向
に60度間隔で交互に連結されている。この連結状態に
おいて、板ばね21は、クランクシャフトの軸線方向に
弾性変形可能に設けられて、クランクプーリ1の面振り
振動に対しクランクプーリ1を可動マスとする面振れダ
ンパー手段として減衰効果を発揮する。
【0018】また、上記板ばね21には、図9に示すよ
うに、上記ハブ部材23のフランジ部23aとの連結部
(ネジ止め部)と上記クランクプーリ22のネジ止め座
部22aとの連結部との間にそれぞれ円周方向に波打つ
波形部21aが形成されており、該波形部21aは、ク
ランクプーリ1の捩り振動に対し該クランクプーリ1を
可動マスとする捩りダンパー手段として減衰効果を発揮
する。
うに、上記ハブ部材23のフランジ部23aとの連結部
(ネジ止め部)と上記クランクプーリ22のネジ止め座
部22aとの連結部との間にそれぞれ円周方向に波打つ
波形部21aが形成されており、該波形部21aは、ク
ランクプーリ1の捩り振動に対し該クランクプーリ1を
可動マスとする捩りダンパー手段として減衰効果を発揮
する。
【0019】そして、上記第3実施例においては、一つ
の板ばね21によりクランクプーリ22の捩り振動と面
振れ振動とを共に減衰することができるので、部品点数
の減少によりコストの低廉化及び組付性の向上等を図る
ことができるという効果をも有する。
の板ばね21によりクランクプーリ22の捩り振動と面
振れ振動とを共に減衰することができるので、部品点数
の減少によりコストの低廉化及び組付性の向上等を図る
ことができるという効果をも有する。
【0020】図10は本発明の第4実施例に係わるダン
パー装置を示す。この第4実施例の場合、クランクプー
リ31は、クランクシャフト32と回転一体に連結され
ており、該クランクプーリ31の内側には第1スリーブ
部材33と第2スリーブ部材34とが同心状に配置され
ている。上記第1スリーブ部材34の外周面とクランク
プーリ31の内周面との間にはその両者を結合するラバ
ー35が介在されており、該ラバー35は、クランクプ
ーリ31の捩り振動に対し第1及び第2スリーブ部材3
3,34を可動マスとする捩りダンパー手段として減衰
効果を発揮する。
パー装置を示す。この第4実施例の場合、クランクプー
リ31は、クランクシャフト32と回転一体に連結され
ており、該クランクプーリ31の内側には第1スリーブ
部材33と第2スリーブ部材34とが同心状に配置され
ている。上記第1スリーブ部材34の外周面とクランク
プーリ31の内周面との間にはその両者を結合するラバ
ー35が介在されており、該ラバー35は、クランクプ
ーリ31の捩り振動に対し第1及び第2スリーブ部材3
3,34を可動マスとする捩りダンパー手段として減衰
効果を発揮する。
【0021】また、上記第1及び第2スリーブ部材3
3,34の一端側(クランクシャフト32と反対側)に
は環状の板ばね36が配置されており、該板ばね36
は、第1実施例の板ばね5と同じ形状に形成されてい
る。この板ばね36に対応して、上記第1スリーブ部材
33及び第2スリーブ部材34には、それぞれ半径方向
外方に延びる三つのフランジ部33a,33a,33a
又は34a,34a,34aが円周方向に120度の等
間隔でもって形成されている。そして、上記板ばね36
は、上記第1スリーブ部材33の各フランジ部33a及
び上記第2スリーブ部材34の各フランジ部34aとネ
ジ37止めにより円周方向に60度間隔で交互に連結さ
れている。この連結状態において、板ばね36は、クラ
ンクシャフト32の軸線方向に弾性変形可能に設けられ
て、クランクプーリ1の面振り振動に対し第2スリーブ
部材34を可動マスとする面振りダンパー手段として減
衰効果を発揮する。
3,34の一端側(クランクシャフト32と反対側)に
は環状の板ばね36が配置されており、該板ばね36
は、第1実施例の板ばね5と同じ形状に形成されてい
る。この板ばね36に対応して、上記第1スリーブ部材
33及び第2スリーブ部材34には、それぞれ半径方向
外方に延びる三つのフランジ部33a,33a,33a
又は34a,34a,34aが円周方向に120度の等
間隔でもって形成されている。そして、上記板ばね36
は、上記第1スリーブ部材33の各フランジ部33a及
び上記第2スリーブ部材34の各フランジ部34aとネ
ジ37止めにより円周方向に60度間隔で交互に連結さ
れている。この連結状態において、板ばね36は、クラ
ンクシャフト32の軸線方向に弾性変形可能に設けられ
て、クランクプーリ1の面振り振動に対し第2スリーブ
部材34を可動マスとする面振りダンパー手段として減
衰効果を発揮する。
【0022】そして、上記第4実施例においても、第1
実施例と同様にクランクプーリ31の捩り振動と面振れ
振動の両方に対して減衰効果を発揮することができるの
で、車内騒音の低減化に寄与することができる。
実施例と同様にクランクプーリ31の捩り振動と面振れ
振動の両方に対して減衰効果を発揮することができるの
で、車内騒音の低減化に寄与することができる。
【0023】尚、上記実施例では、いずれも本発明をエ
ンジンのクランクシャフト上に設けられるクランクプー
リのダンパー装置に適用した場合について述べたが、本
発明は、広くエンジンのシャフト上に設けられる回転体
のダンパー装置に同様に適用することができるのは勿論
である。
ンジンのクランクシャフト上に設けられるクランクプー
リのダンパー装置に適用した場合について述べたが、本
発明は、広くエンジンのシャフト上に設けられる回転体
のダンパー装置に同様に適用することができるのは勿論
である。
【0024】
【発明の効果】以上の如く、本発明におけるエンジンの
回転体のダンパー装置によれば、回転体の振動のうち、
捩り振動に対しては捩りダンパー手段により減衰効果を
発揮し、面振れ振動に対しては板ばねの曲げ弾性変形に
より減衰効果を発揮するので、回転体がエンジン振動に
悪影響を及ぼすことはなく、車内騒音の低減化に寄与す
ることができる。
回転体のダンパー装置によれば、回転体の振動のうち、
捩り振動に対しては捩りダンパー手段により減衰効果を
発揮し、面振れ振動に対しては板ばねの曲げ弾性変形に
より減衰効果を発揮するので、回転体がエンジン振動に
悪影響を及ぼすことはなく、車内騒音の低減化に寄与す
ることができる。
【0025】また、一つの板ばねでもって捩りダンパー
及び面振れダンパーの両方の機能を発揮することがで
き、部品点数の減少により装置の低廉化及びコンパクト
化等を図ることができる。
及び面振れダンパーの両方の機能を発揮することがで
き、部品点数の減少により装置の低廉化及びコンパクト
化等を図ることができる。
【図1】本発明の第1実施例を示すダンパー装置の縦断
側面図である。
側面図である。
【図2】同じく軸方向から見た側面図である。
【図3】同分解状態の縦断側面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示する図1相当図であ
る。
る。
【図5】同じく図2相当図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す図2相当図である。
【図7】同じく図3相当図である。
【図8】板ばねの平面図である。
【図9】図8のA−A線における拡大断面図である。
【図10】本発明の第4実施例を示す図1相当図であ
る。
る。
1,22,31…クランクプーリ(回転体) 2,23…ハブ部材 3…スリーブ部材 4,35…ラバー(捩りダンパー手段) 5,11,21,36…板ばね 21a…波形部 32…クランクシャフト 33…第1スリーブ部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細本 強 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 大田 剛 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 村田 正幸 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−288042(JP,A) 実開 平4−101840(JP,U) 実開 平3−17459(JP,U) 実開 平1−139167(JP,U) 実開 平1−128042(JP,U) 実開 平1−144532(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/121,15/133,15/30 F16H 55/36
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンのシャフト上に設けられる回転
体のダンパー装置であって、 上記回転体に設けられ、該回転体の捩り振動を減衰する
捩りダンパー手段と、 上記回転体と回転一体に設けられ、曲げ弾性変形により
該回転体の面振れ振動を抑制する板ばねとを備え、 上記シャフトには有底円筒状のハブ部材が回転一体に設
けられ、該ハブ部材の外周に上記回転体が遊嵌されてお
り、 上記板ばねは、上記ハブ部材及び回転体の一端側に配置
されかつこの両者と円周方向に略等間隔に交互に連結さ
れた、上記シャフトの軸線方向に弾性変形可能な環状の
ものであり、 上記捩りダンパー手段は、上記板ばねにおける、上記ハ
ブ部材に対する連結部と上記回転体に対する連結部との
間のそれぞれの部分に円周方向に沿って波打つように形
成された波形部で構成されている ことを特徴とするエン
ジンの回転体のダンパー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01659192A JP3207482B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | エンジンの回転体のダンパー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01659192A JP3207482B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | エンジンの回転体のダンパー装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05209650A JPH05209650A (ja) | 1993-08-20 |
JP3207482B2 true JP3207482B2 (ja) | 2001-09-10 |
Family
ID=11920525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01659192A Expired - Fee Related JP3207482B2 (ja) | 1992-01-31 | 1992-01-31 | エンジンの回転体のダンパー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3207482B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101601083B1 (ko) * | 2013-12-26 | 2016-03-08 | 현대자동차주식회사 | 풀리 구조 및 댐퍼 풀리 |
-
1992
- 1992-01-31 JP JP01659192A patent/JP3207482B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05209650A (ja) | 1993-08-20 |
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