JPH0245050B2 - Tadantooshonkuratsuchideisuku - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、車両のアイドリング時ないし高速回
転時における微振動、及び低速回転時における高
トルク振動に対する多段吸収特性を有するクラツ
チデイスクに関する。

駆動系から発生する各種の振動、騒音（デフガ
タ打ち音、トランスミツシヨンバツクラツシユノ
イズ、或いはこれらの合成されたこもり音等）を
低減するためには、クラツチデイスクの捩れ特性
（ハブとフエーシングとの間の相対捩れ角度θと
捩れトルクＴとの関係）を多段化して捩り剛性と
ヒステリシスとを変化させて夫々の振動とトルク
に対応した捩り特性を得ることが試みられてい
る。しかし、スペース（特に半径方向スペース）
が限定されたクラツチデイスクにおいては、従来
の方式において４段以上の捩り特性を得ることは
構成が複雑化すると共に、微振動及び高トルク振
動の両者の振動を吸収できる捩り特性とヒステリ
シスを備えたものを実現することは極めて困難で
あつた。

ハブは一般にメインドライブシヤフトにスプラ
イン嵌合されてフエーシング、フランジ部を介し
てフエシングを狭圧するプレツシヤープレートか
らトルクを伝達される。本発明ではこのハブとフ
エーシングとの間におけるトルク伝達系における
振動の吸収を扱う。そのための従来公知の手段と
しては、例えば、実公昭47−12409号公報に開示
の如く、ハブの周りのフランジ部を二枚並列して
用いる（実質上ハブを２分する）ものであるが、
半径方向にスペースのないクラツチデイスクに応
用することは、フランジ部に配した多数の窓（ス
プリング狭持）の存在により、不可能であり、構
成上も複雑すぎるという欠点があつた。

このため、一部の窓・スプリング機構をゴム弾
性体により代える試みもある（例えば実公昭45−
12970号）が、この方式はハブを２分割してゴム
弾性部材を介して結合し第１段捩り特性を生ずる
ようにしたものである。しかしこの方法によつて
は、ゴム弾性部材による本来の効果は発揮するこ
とができず、単にバネの代りにゴム弾性体を用い
てバネと同様な第１段の微小振動吸収捩り特性
（極めてフラツトな勾配の捩り特性曲線、即ち線
型特性部分）を実現しているにすぎない上、その
許容角度幅が小さい。この構成によつて得られ
る、捩り特性は、従つて、従来のバネ＝窓方式に
よる多段捩り特性と同様なものに止まる。

特に第１段の捩り角を十分に大きくとること
と、それにひき続く第２段において非線型特性
（勾配の二次曲線的な急上昇）を備えかつ、第１、
第２段に所定のヒステリシス幅をとること、さら
に第３段以降には十分に大きなヒステリシス幅を
備えた高トルク特性を得ることが、種々の振動吸
収のために望ましい。

また、第３段以後のヒステリシス幅を大きくと
つても、第１段の捩り角を大きくとつていないと
きは、車両のアイドリング時の微振動、騒音の低
減に効果的でなく、この逆の場合には、走行時の
振動吸収が期待できない。

本発明は既述の従来法の欠点を解消すると共
に、上述の大きな第１段捩り角と引続く大きな非
線型特性とともに所定ヒステリシス幅を備え、か
つ高トルク範囲で大きなヒステリシス幅を備えた
多段クラツチデイスクを提供することを目的とす
る。さらに、本発明は、上記目的を達しつつ、構
造的により簡単で小径のクラツチデイスクを提供
することを目的とする。

即ち、本発明のクラツチデイスクにおいては、
ハブと、該ハブにゴム弾性体を介して結合される
と共に所定角度の遊びをもつて回転結合されるフ
ランジと、該フランジに対向してボルト手段によ
り互いに固定された主、副両側板と、該主、副両
側板と前記フランジとに設けた窓に嵌合した弾性
体とから基本的になり、所定捩り角によつて規定
される各捩り特性段毎に順次前記ハブと前記フラ
ンジとが次いで該フランジが前記副側板、主側板
と該弾性体を介して回転係合して多段捩り特性を
生ずる形式のクラツチデイスクであつて、前記ゴ
ム弾性体として第１段ゴム弾性部材と第２段ゴム
弾性部材を備え、前記フランジは、第２リテー
ナ、該第１段ゴム弾性部材および第１リテーナを
介して、第１段所定角度内に相対回動可能にハブ
と回転結合され、該フランジは、第２段所定角度
範囲内において更に前記第２リテーナ、該第２段
ゴム弾性部材およびハブに対して所定量相対回転
可能に配された補助プレートを介してハブと回転
結合されることにより、第１，第２段捩り特性を
少なくとも第２段を非線型特性として形成すると
共に、外周部が前記フランジに係止されかつ内周
部が前記ハブに沿在し、該フランジの側面と対向
する第１プレートと、内周部が該第１プレートの
内周部に係止され且つ皿バネに付勢されて該第１
プレートと対向する第２プレートと、該第１プレ
ートと前記ハブとの間に第１プレート及びハブと
摩擦摺接可能に配された第１スラスト板と、該第
１プレートと前記第２プレートとの間に位置する
前記副側板の両側にそれぞれ第１プレート及び副
側板と、副側板及び第２プレートと摩擦摺接可能
に配される第２及び第３スラスト板と、前記第２
プレートと前記皿バネとの間に第２プレートに摩
擦摺接可能に介在する第４スラスト板とを有し、
前記第２段捩り特性所定角度範囲内において前記
第１段及び第２段ゴム弾性部材を圧縮変形させる
と共に第１及び第４スラスト板を摩擦摺接させ、
第３段捩り特性以降において前記第２及び第３ス
ラスト板を摩擦摺接させることにより所定のヒス
テリシスを形成したことを特徴とする。

以下本発明について、実施例に基づき詳述す
る。

第１図〜第３図に図示する実施例は第４図に示
す捩れ特性線図を実現するものであり、第１，２
段の捩れ特性は第１，２段ゴム弾性部材を介して
非線形に、第３，４段の捩れ特性はフランジ及び
主、副両側板の窓に嵌合した弾性体（バネ、ゴム
等）を介して線型に形成される。それと同時に各
段の所定ヒステリシスは、ハブとフランジ間、及
びフランジと主、副両側板の間に夫々作用する摩
擦手段を介して形成され、この実施例では、第
１，２段に一定のヒステリシスが、また第３，４
段に大幅の所定ヒステリシスが摩擦手段により設
定される。

第１図において、フランジ４の中心線FCLの
左半分は第３図のMON断面を示す。第１，２段
ゴム弾性部材３１，３２が、ハブ２に対し角度β
（逆向きβ′第３図）だけ相対的に回動可能に配さ
れたフランジ４との間に、角度０〜βの間両者間
に捩れ角θに対応した捩れトルクＴを及ぼして両
者を回転結合するべく配されている。第１段ゴム
弾性部材３１は厚肉環状の形状を成しその外周
は、ハブ２の外周に内周をもつて係合する断面カ
ツプ状の凹部を有する中空リング状の第１リテー
ナ３３の外周壁３３ａ内面に固着（加硫焼付、又
は接着等公知の方法）され、また第１段ゴム弾性
部材３１の内周は、円筒状の第２リテーナ３４の
内筒部外周に同様にして固着されている。第１リ
テーナ３３の内周はハブ２の外周に係合しハブ２
の切欠き面２ａに係合する係合部３３ｂによりハ
ブ２とは一体回転関係にある。第２リテーナ３４
は、フランジ４の内周に形成した切欠き４ａに係
合する突起３４ａを円周部のフランジ側端部に有
し、フランジ４と一体回転関係に固定される。な
お、第１リテーナ３３のリング状凹部内には第
１、第２段ゴム弾性部材３１，３２、第２リテー
ナ３４、及び補助プレート３５が収容される。

第２リテーナ３４の円筒部内面には、第２段ゴ
ム弾性部材３２の外周が固着され、第２段ゴム弾
性部材３２の内周は円筒状の補助プレート３５の
筒部外周面に固着されている。補助プレート３５
は、筒部のフランジ側端にハブ２の外周に係合す
る中空円板部３５ｃを有し、ハブ２の外周の少く
とも一ケ所に形成された切欠き面２ａと所定回転
角α（逆方向α′）をなして回転係合する一対の斜
面３５ａ，３５ｂを中心孔内方へ突出して有す
る。補助プレート３５と第２リテーナ３４とは所
定空隙をもつて配され互いに当接しない。

なお、第２リテーナ３４の円筒部には段差をも
つて小径筒部３４ｂが形成され、小径筒部３４ｂ
の外周は主側板７の内周面に互いに摺動可能に当
接すると共に、曲折片３４ｃは主側板７とフラン
ジ４との間に介在して両部材４，７間のスラスト
板の役割を果たす。

ゴム弾性部材としては、公知のゴム弾性部材の
中から目的に応じて選択し例えばSBR（スチレン
ブタジエン系ゴム、NR（ニトリルゴム）等を用
いることができ、第１段、第２段はこれらの中か
ら肉厚、形状、剛性等を適宜選択して夫々適当な
特性を生ずるようにすることができる。

以下第１図の他の部分について順次説明する。

クラツチデイスク１は、中心側からハブ２、ハ
ブ２と所定角度β相対回動可能なフランジ４、フ
ランジ４を狭持して互いに対向する一対の主、副
両側板７，８、既述のハブ２とフランジの間に介
在する第１、第２段ゴム弾性部材３１，３２、及
びフランジ４及び主、副両側板７，８に対応して
開口する窓３６，３７内に嵌合されたゴム弾性体
３８、及びトーシヨンバネ３９、前記ハブ２とフ
ランジ４の間、及びフランジ４と主、副両側板
７，８との間に作用す回転摩擦手段２１、及び主
側板７の外周に固定されたクラツチフエース１０
から基本的に構成される。

ハブ２の外周部に離間した突部３を設け、ハブ
２の突部３の間に環状のフランジ４の内周突部５
（ハブ２の凹部３ａに対応）を挿入して配し、両
者間には角度β（逆方向β′）の相対回転遊びを生
ずるようクリアランスを設ける。ハブ２とフラン
ジ４との間は既述の第１，２段ゴム弾性部材を介
して、第１、第２リテーナ３３，３４、及び補助
プレート３５の助けにより、回転結合される。フ
ランジ４の両側に配された主側板７と、副側板８
は、ボルト９により一体結合し、主側板７の外周
部のクラツチフエース１０は、図示しないプレツ
シヤプレートによりフライホイールに圧接可能と
される。フランジ４と主，副両側板７，８とに設
けた窓（３６，３７、その他詳細図示省略）にゴ
ム弾性体３８、トーシヨンばね３９を夫々配す
る。第１プレート１３とハブ２の突部側面との間
に第１スラスト板１２が、摩擦摺接可能に配され
ている。

第１プレート１３は、その外周部にフランジ４
の窓３７に係止する爪部１４を有し、その内周部
はハブ２の外表面に沿う形となつており、第２プ
レート１５の内周部を第１プレート１３の内周部
に係止させる。副側板８の内周部を第１および第
２プレート１３，１５間に位置させる。第１プレ
ート１３と副側板８との間に第２スラスト板１６
を、又、副側板８と第２プレート１５との間に第
３スラスト板１７を配す。第２プレート１５の外
側に配して第４スラスト板１８は、止めリング２
２に受承された皿ばね１９の付勢力を受け且つハ
ブ２に対しその軸線方向に摺動可能に設けた押圧
板２０と対接する。

第１および第４スラスト板１２，１８の摩擦係
数は、第２および第３スラスト板１６，１７の摩
擦係数より小さく設定する。

前述した摩擦手段２１の構成において、伝達ト
ルクの小さな第１摩擦段では、ハブ２とフランジ
４との間に配した第１段、更には第２段ゴム弾性
部材３１，３２と、第１及び第４スラスト板１
２，１８が、捩れ角０〜β（逆方向β′）（第３図）
の間におけるハブ２とフランジ４との間に相対回
動の際に作用する。捩り角がβに達すると、以降
ハブ２とフランジ４とは互いに一体回転するので
第１摩擦段は作用しなくなる。

次いで、捩れ角がβ以上のときには、第２摩擦
段（フランジ４と主，副両側板７，８との間の相
対回動に伴う摩擦段）が作用する。即ち、第２摩
擦段以降では、第２および第３スラスト板１６，
１７が作用し、両スラスト板１６，１７の摩擦係
数が高いことから、ヒステリシス量を大きくとる
ことができる（第４図参照）。

以上から明らかなように、第１摩擦段では、ハ
ブとフランジとの間に配した第１，２段ゴム弾性
部材と、ハブと第１プレート間に配した第１スラ
スト板と、第１プレートを介してフランジに結合
される第２プレートと押圧板との間の第４スラス
ト板とを作用させかつその捩れ角βを大きくと
り、第２摩擦段以降では、第１、第４スラスト板
より高摩擦係数の第２および第３スラスト板を作
用させてヒステリシス幅を大きくとるようにし
て、第４図に示す如きヒステリシス特性を得てい
る。このため、車輌のアイドリング時および走行
時において、効果的に振動、騒音を低減するに必
要なヒステリシス特性を、捩れ特性とは独立して
しかも捩れ特性に対応させて設定可能な摩擦手段
が提供される。即ち、第４図の第１及び第２摩擦
段をもつて、夫々第１，２段及び第３，４段の捩
れ特性段に対応させることができる。

以下、本実施例における捩れ角θと捩れ特性ト
ルクＴとの間の関係（捩れ特性）について説明す
る。

第４図に示す第１段及び第２段の非線型捩れ特
性は記述の通り、夫々捩れ角０〜α，α〜βに対
応して形成される。第１段特性は、ハブ２と、補
助プレート３５との間の捩れ角０〜α間（第１段
所定角度内）における第１段ゴム弾性部材３１を
介しての相対回転により形成される。この間第２
段ゴム弾性部材３２は、補助プレート３５の斜面
３５ａ（逆方向３５ｂ）とハブ切欠き面２ａとの
間のクリアランス（角度αに対応）により、ハブ
２との間の回転結合関係は切断されている。

捩れ角がαに達すると、補助プレート３５の斜
面３５ａはハブ切欠き面２ａに当接し以後補助プ
レート３５とハブ２とは一体回転するので、捩り
トルクＴはフランジ４から第１，２段ゴム弾性部
材３１，３２を介してハブ２に伝達され、さらに
捩れ角が増大しβに達するとハブ２にフランジ４
とは両者のスプライン状突部３，５が互いに当接
するに至り、捩りトルクＴはフランジ４から直接
ハブ２へと伝達され、ここに第３段特性（β〜
γ）域に入る。

第３，４段特性域を生ずる主，副両側板とフラ
ンジとの窓と、この窓に嵌合された弾性体との作
用は、公知の手段であり、説明は概略に止める。
本実施例では、第２図に示す通り、フランジ４に
第１、第２窓３６，３７が配され、主，副両側板
には３６，３７に対応する窓３６ａ（３６に重な
つている）、３７ａが対応して配されている。

第１窓には、フランジ４と主，副両側板７，８
との両者にまたがつて圧縮弾性体３８（ここでは
ゴム、バネで代置も可）が嵌合されている。ハブ
２と一体回転状態にあるフランジ４にさらに捩り
トルクが印加されると、弾性体３８はその弾性係
数に従つて圧縮され第３段（第４図）の捩れ特性
を生じ、この状態は捩れ角がγ（逆向きγ′）に達
するまで続く。捩れ角γ（逆向きγ′）に相当する
円周方向クリアランスをもつて、フランジ４の窓
３７と主，副両側板７，８の窓３７ａは配されて
おり、捩れ角がγ以上の域では、バネ３９がフラ
ンジ４と主，副両側板７，８との間に付加的に作
用を生じ、以後ボルト９とフランジ４の切欠き２
３との捩り角δ（逆向きδ′）が零になり両者が当
接するに至るまで、第４段捩れ特性域が形成され
る。

捩れ角がδ（逆δ′）をこえると、ハブ２、フラ
ンジ４、主，副両側板７，８は一体回転してさら
に高トルクの伝達を行う。

以上の構成により、本発明のデイスクプレート
は、第１，２段捩れ特性を非線型特性とすると共
に、これに対応する（第１）摩擦段の作用の協同
により所定のヒステリシスを付与し、第３，４段
捩れ特性は線型ではあるが一段と高い捩れトルク
に対応しかつ高いヒステリシス幅（第２摩擦段）
を備えるとともに、夫々の段の振動吸収のための
必要に応じた捩れ特性と捩れ角範囲並びにヒステ
リシスの幅を、夫々任意に設定することを可能と
したものである。しかも、本発明のデイスクプレ
ートは４段以上の多段捩れ特性を有するにもかゝ
わらず、比較的簡単な構成によりこの多段特性を
実現している。

本発明のデイスクプレートはまた、高速低負荷
時又はアイドリング時の振動の吸収のため低勾配
かつ大きな角度幅とともに所定の（比較的小では
あるが）ヒステリシス幅を備えると共に、非線型
捩れ特性である第１段と、それに続き非線型でか
つ二次曲線的に勾配の増大する第２段（所定ヒス
テリシス具備）を、簡単な構造の第１，２段ゴム
弾性部材をフランジの側面部に配することによつ
て達成することにより、有効な多段捩れ特性を具
備した、コンパクトなデイスクプレートを提供し
ている。

以上の実施例においては、第１，２段と第３，
４段とに対応して第１，第２摩擦段を対応設定し
たが、摩擦段の対応関係は、摩擦部材の配置の変
更により、変更することも可能である。また場合
により第４段は省略することもでき、さらに第５
段以上の捩り特性を必要に応じ付加することもで
きる。

また、第１，第２段ゴム弾性部材の配置は、第
１、第２リテーナ及び補助プレートの形状変更に
より、目的に応じて選択することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一実施例たるクラツチデイスクの軸方
向断面図（第３図MON断面＝FCL中心線より左
側、第２図XOY断面＝FCL中心線の右側）、第２
図は、同クラツチデイスクの第１図−矢視側
面図（一部切開かつ一部省略）、第３図は、第１
図−矢視断面図、第４図は、捩れ特性線図
（縦軸捩れ（伝達）トルクＴ、横軸捩れ角θ）、を
夫々示す。 図中：１……クラツチデイスク、２……ハブ、
３，５……突部、４……フランジ、７……主側
板、８……副側板、１３……第１プレート、１５
……第２プレート、１２，１６，１７，１８……
スラスト板、１９……皿ばね、２０……押圧板、
３１，３２……第１、第２ゴム弾性部材、３３，
３４……第１、第２リテーナ、３５……補助プレ
ート、３６，３７……窓。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ハブと、該ハブにゴム弾性体を介して結合さ
   れると共に所定角度の遊びをもつて回転結合され
   るフランジと、該フランジに対向してボルト手段
   により互いに固定された主、副両側板と、該主、
   副両側板と前記フランジとに設けた窓に嵌合した
   弾性体とから基本的になり、所定捩れ角によつて
   規定される各捩り特性段毎に順次前記ハブと前記
   フランジとが次いで該フランジが前記副側板、主
   側板と該弾性体を介して回転係合して多段捩り特
   性を生ずる形式のクラツチデイスクであつて、前
   記ゴム弾性体として第１段ゴム弾性部材と第２段
   ゴム弾性部材を備え、前記フランジは、第２リテ
   ーナ、該第１段ゴム弾性部材および第１リテーナ
   を介して、第１段所定角度内に相対回動可能にハ
   ブと回転結合され、該フランジは、第２段所定角
   度範囲内において更に前記第２リテーナ、該第２
   段ゴム弾性部材およびハブに対して所定量相対回
   転可能に配された補助プレートを介してハブと回
   転結合されることにより、第１、第２段捩り特性
   を少なくとも第２段を非線型特性として形成する
   と共に、外周部が前記フランジに係止されかつ内
   周部が前記ハブに沿在し、該フランジの側面と対
   向する第１プレートと、内周部が該第１プレート
   の内周部に係止され且つ皿バネに付勢されて該第
   １プレートと対向する第２プレートと、該第１プ
   レートと前記ハブとの間に第１プレート及びハブ
   と摩擦摺接可能に配された第１スラスト板と、該
   第１プレートと前記第２プレートとの間に位置す
   る前記副側板の両側にそれぞれ第１プレート及び
   副側板と、副側板及び第２プレートと摩擦摺接可
   能に配される第２及び第３スラスト板と、前記第
   ２プレートと前記皿バネとの間に第２プレートに
   摩擦摺接可能に介在する第４スラスト板とを有
   し、前記第２段捩り特性段所定角度範囲内におい
   て前記第１段及び第２段ゴム弾性部材を圧縮変形
   させると共に第１及び第４スラスト板を摩擦摺接
   させ、第３段捩り特性以降において前記第２及び
   第３スラスト板を摩擦摺接させることにより所定
   のヒステリシスを形成したことを特徴とする多段
   クラツチデイスク。