JPH06108016A - アディティブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルム - Google Patents

アディティブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルム

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JPH06108016A
JPH06108016A JP26145192A JP26145192A JPH06108016A JP H06108016 A JPH06108016 A JP H06108016A JP 26145192 A JP26145192 A JP 26145192A JP 26145192 A JP26145192 A JP 26145192A JP H06108016 A JPH06108016 A JP H06108016A
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JP
Japan
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adhesive film
epoxy
printed wiring
wiring board
additive
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Application number
JP26145192A
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English (en)
Inventor
Kazuhito Kobayashi
和仁 小林
Katsuji Shibata
勝司 柴田
Atsushi Fujioka
厚 藤岡
Mitsuo Yokota
光雄 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、接着性、電気特性に優れたアディテ
ィブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルムを提供するこ
と。 【構成】 二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類を
触媒の存在下、沸点が130℃以上のアミド系またはケ
トン系溶媒中、反応固形分濃度50重量%以下で加熱し
て重合させて得た重量平均分子量が70,000以上で
ある高分子量エポキシ重合体溶液に、多官能エポキシ樹
脂、硬化剤及び無電解めっき触媒を配合し、流延成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、接着性、電気
特性などに優れたアディティブ法印刷配線板用エポキシ
接着フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】印刷配線板の高密度化に伴い、アディテ
ィブ法による印刷配線板の製造方法が注目されている。
配線板の回路幅か小さくなった場合、従来法であるサブ
トラクティブ法では回路側面のエッチングいわゆるサイ
ドエッチがあり、高密度化に限界がある。またスルーホ
ール形成においてもサブトラクティブ法ではスルーホー
ルパッドが必要であり、この点でも高密度化に限界があ
る。従来、印刷配線板に使用されていたエポキシ樹脂プ
リプレグは、ガラス布基材にエポキシ樹脂を含浸させた
ものである。そのため、ガラス布基材と樹脂との界面が
存在し、電気特性、耐熱性などに悪影響を与える。そこ
で、印刷配線板に基材を含まないエポキシ接着フィルム
を適用する試みがなされている。まず、直鎖状高分子量
エポキシ重合体を用いてエポキシ樹脂シートを製造する
方法については、特開昭51−87560号公報に記載
がある。この方法は直鎖状高分子量エポキシ重合体と低
分子量エポキシ樹脂とを加熱溶融させ、有機カルボン酸
塩を混合して、厚さが0.3〜0.5mmのシートを得
るものである。得られたシートの特性は、引張り強度が
約10MPa、伸びが350〜870%とされている。
ここで用いられる高分子量エポキシ重合体の分子量は3
0,000から250,000とされているが、分子量
測定方法については記載されていない。一般にゲル浸透
クロマトグラフィーによって測定された分子量は、測定
条件によって大きく異なることが知られている。また作
成できるシートの厚みに関する記載はなく、シートの引
張り強度から考えると厚さ300μm以下のシートはで
きないものと思われる。また、化学めっき用接着剤フィ
ルムを用いた印刷配線板の製造方法としては、特開平4
−180984号公報に記載がある。この方法はエポキ
シ樹脂系の接着フィルムを得るに当たって合成ゴムを配
合しており、未変性エポキシ樹脂による接着フィルムで
はない。フィルム中にゴム成分を含有することは、吸水
特性及び電気特性などに悪影響を与えるので好ましくな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】印刷配線板の高密度化
をすすめるのに際して必要とされる微細回路の形成のた
めには、アディティブ法による印刷配線板の製造が有効
である。しかし、従来の接着剤を使ったアディティブ法
で製造した印刷配線板では、耐熱性、接着性、絶縁信頼
性に問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の高分子
量エポキシ重合体溶液に、多官能エポキシ樹脂、硬化剤
及び無電解めっき触媒を配合し、加熱乾燥したエポキシ
接着フィルムを用いることにより、アディティブ法の無
電解めっきによる回路形成を容易にし、基板とめっきの
密着性の向上を図った。また、エポキシ接着フィルムに
関しては、ゴム成分などで変性することになくフィルム
形成が可能である直鎖状の高分子量エポキシ重合体を新
規に合成し、これをベースとしたフィルムを積層板表面
層に使用することにより、積層板の電気的特性、特に絶
縁信頼性の向上を可能にした。本発明は、二官能エポキ
シ樹脂と二官能フェノール類を配合当量比(エポキシ基
/フェノール水酸基)=1:0.9〜1.1とし、触媒
の存在下、沸点が130℃以上のアミド系またはケトン
系溶媒中、反応固形分濃度50重量%以下の条件で、加
熱して重合させて得た高分子量エポキシ重合体に多官能
エポキシ樹脂、硬化剤及び無電解めっき触媒を配合し、
加熱乾燥してなるアディティブ法印刷配線板用エポキシ
接着フィルムに関する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける二官能エポキシ樹脂は分子内に二個のエポキシ基
をもつ化合物であればどのようなものでもよく、例えば
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフ
ェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族
鎖状エポキシ樹脂、その他、二官能フェノール類のジグ
リシジルエーテル化物、二官能アルコール類のジグリシ
ジルエーテル化物、およびそれらのハロゲン化物、水素
添加物などがある。これらの化合物の分子量はどのよう
なものでもよい。これらの化合物は何種類かを併用する
ことができる。また、二官能エポキシ樹脂以外の成分が
不純物として含まれていても構わない。
【0006】本発明における二官能フェノール類は、二
個のフェノール性水酸基をもつものであればどのような
ものでもよく、例えば、単環二官能フェノール類である
ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、多環二官
能フェノール類であるビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、ナフタレンジオール類、ビフェノール類及びこれ
らのハロゲン化物、アルキル置換体などがある。これら
の化合物の分子量はどのようなものでもよい。これらの
化合物は何種類かを併用することができる。また、二官
能フェノール以外の成分が不純物として含まれいても構
わない。
【0007】本発明で用いることのできる触媒は、エポ
キシ基とフェノール性水酸基のエーテル化反応を促進さ
せるような触媒能をもつ化合物であればどのようなもの
でもよく、例えば、アルカル金属化合物、アルカル土類
金属化合物、イミダゾール類、有機りん化合物、第二級
アミン、第三級アミン、第四級アンモニウム塩などがあ
る。中でもアルカリ金属化合物がもっとも好ましい触媒
であり、アルカリ金属化合物の例としては、ナトリウ
ム、リチウム、カリウムの水酸化物、ハロゲン化物、有
機酸塩、アルコラート、フェノラート、水素化物、ホウ
素化物、アミドなどがある。これらの触媒は併用するこ
とができる。
【0008】本発明において用いる反応溶媒としては、
アミド系またはケトン系の溶媒が好ましい。アミド系の
溶媒としては沸点が130℃以上で、原料となるエポキ
シ樹脂とフェノール類を溶解すれば特に制限はないが、
例えばホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N,N′,N′−テトラ
メチル尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリ
ドン、カルバミド酸エステルなどがある。これらの溶媒
は併用することができる。またケトン系溶媒、エーテル
系溶媒などに代表されるその他の溶媒と併用しても構わ
ない。またケトン系溶媒としては、シクロヘキサノン、
アセチルアセトン、ジイソブチルケトン、ホロン、イソ
ホロン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノンなど
がある。
【0009】本発明における重合体の合成条件として
は、二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類の配合当
量比を、エポキシ基/フェノール性水酸基=1:0.9
〜1.1とすることが望ましい。0.9当量より少ない
と直鎖状に高分子量化せずに副反応が起きて架橋し、溶
媒に不溶になる。1.1当量より多いと高分子量化が進
まない。触媒の配合量は特に限定はないが、一般にはエ
ポキシ樹脂1モルに対して触媒は0.0001〜0.2
モル程度である。この範囲より少ないと高分子量化反応
が著しく遅く、この範囲より多いと副反応が多くなり直
鎖状に高分子量化しない。重合反応温度は、60〜15
0℃であることが望ましい。60℃より低いと高分子量
化反応が著しく遅く、150℃より高いと副反応が多く
なり直鎖状に高分子量化しない。溶媒を用いた重合反応
の際の固形分濃度は50%以下であればよいが、好まし
くは40%以下がよい。さらに好ましくは30%以下に
することが望ましい。高濃度になるに従い副反応が多く
なり直鎖状に高分子量化しにくくなる。従って、比較的
高濃度で重合反応を行い、しかも直鎖状の超高分子量エ
ポキシ樹脂を得ようとする場合には、反応温度を低く
し、触媒量を少なくする必要がある。
【0010】本発明において用いられる多官能エポキシ
樹脂は、分子内に二個以上のエポキシ基をもつ化合物で
あればどのようなものでもよく、例えば、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェノール型
エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール
Aノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラ
ック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状
エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グ
リシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキ
シ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、その他、二
官能フェノール類のジグリシジルエーテル化合物、二官
能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、およびそ
れらのハロゲン化物、水素添加物などがある。これらの
化合物の分子量はどのようなものでもよい。これらの化
合物は何種類かを併用することができる。また多官能エ
ポキシ樹脂以外の成分が不純物として含まれていても構
わない。また、高分子量エポキシ樹脂に対する配合量
は、フィルム形成能が失われない範囲ならば特に制限は
ない。
【0011】本発明における硬化剤は、エポキシ樹脂を
硬化させるものであればどのようなものでもよいが、代
表的なものとしては、多官能フェノール類、アミン類、
イミダゾール化合物、酸無水物などがある。多官能フェ
ノール類の例としては、単環二官能フェノールであるヒ
ドロキノン、レゾルシノール、カテコール、多環二官能
フェノール類であるビスフェノールA、ビスフェノール
F、ナフタレンジオール類、ビフェノール類、及びこれ
らのハロゲン化物、アルキル置換体などがある。さらに
これらのフェノール類とアルデヒド類の重縮合物である
ノボラック、レゾールがある。アミン類の例としては、
脂肪族の1級、2級、3級アミン、芳香族の1級、2
級、3級アミン、グアニジン類、尿素誘導体などがあ
り、具体的には、トリエチレンテトラミン、ジアミノジ
フェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、ジシア
ンジアミド、トリルビグアニド、グアニル尿素、ジメチ
ル尿素などがある。イミダゾール化合物の例としては、
アルキル置換イミダゾール、ベンズイミダゾールなどが
ある。酸無水物の例としては、無水フタル酸、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、ピロメリット酸二無水物、ベイゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物などがある。
【0012】以上の多官能エポキシ樹脂、硬化剤に加え
て、硬化促進剤、難燃剤などを配合してもよい。硬化促
進剤としては、3級アミン、イミダゾール、4級アンモ
ニウム塩などがある。難燃剤としては、テトラブロモビ
スフェノールA、デカブロモジフェニルエーテル、臭素
化エポキシ樹脂、臭素化フェノール樹脂などの臭素化合
物と水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金
属水酸化物がある。これらの高分子量エポキシ重合体、
多官能エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤は、いかなる
方法で混合してもよい。
【0013】本発明における無電解めっき触媒として
は、金、白金、銀、ニッケル、銅、パラジウム、ロジウ
ム、コバルト、すずなどの金属微粉末またはこれらのハ
ロゲン化物、酸化物、硫化物、水酸化物、過酸化物、ア
ミン塩、硫酸塩、硝酸塩、有機キレート化合物、有機酸
塩などの微粉末がある。これらのめっき触媒は何種類か
を混合して用いてもよい。またこれらの単体または化合
物を各種の無機充填剤の表面に吸着させてめっき触媒と
して用いてもよい。この際の充填剤の種類としては微粉
末であればどのようなものでもよいが、主なものとして
は、アルミナ、カーボン、ケイ酸塩、クレー、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、タルク、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、ガラス、その他の金属塩がある。微粒子の大きさと
しては平均粒子径が0.1μmから100μm程度が好
ましい。0.1μm未満であると取り扱いが困難にな
り、100μmを越えると樹脂への分散が悪くなり、ま
たフィルム成形時のフィルム厚みよりも大きくなり好ま
しくない。また、無電解めっき触媒の配合量は、樹脂固
形分に対して0.1〜3重量%とする。無電解めっき触
媒は、金属または金属化合物だけの場合に比べて、無機
充填剤に金属または金属化合物を吸着させたもののほう
がワニス中及びフィルム中での分散性が向上する。前
記、高分子量エポキシ重合体溶液、多官能エポキシ樹
脂、硬化剤、無電解めっき触媒、及びその他の添加剤を
配合して得たフィルムをガラス板上あるいはキャリアフ
ィルム上に塗布し、80℃から200℃の乾燥器中で溶
剤を除去し、乾燥し、印刷配線板用エポキシ接着フィル
ムを得る。この接着フィルムは、加熱加圧してアディテ
ィブ法印刷配線板用積層板を製造することに用いられ
る。
【0014】積層板の製造方法としては、印刷配線板用
積層板の両面をエポキシ接着フィルムで挟み、さらにこ
の両側を他の離型用樹脂フィルムで挟み加熱加圧成形機
を用いて成形する。また、従来のガラス布基材エポキシ
樹脂プリプレグの1枚以上をアディティブ法印刷配線板
用エポキシ接着フィルムで挟み、加熱加圧成形機で成形
してもよい。成形温度は120℃から250℃、成形圧
力は0.1MPaから20MPa、成形時間は1min
から300minの範囲で良好な成形条件を適宜選択す
る。成形機の熱盤は平行平盤であることが望ましい。熱
盤間にはその他の金属板、紙などを適宜配置してもよ
い。このようにして得られた積層板に無電解めっきなど
による回路形成を行い、印刷配線板を得る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】実施例1 二官能エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ
樹脂(エポキシ当量:177.5)177.5g、二官
能フェノール類としてビスフェノールA(水酸基当量:
115.5)115.5g、エーテル化触媒として水酸
化ナトリウム1.77gをアミト系溶媒であるN,N−
ジメチルアセトアミド547.9gに溶解させ、反応系
中の固形分濃度を20%とした。これを機械的に攪拌し
ながらオイルバス中で反応系中の温度を120℃に保
ち、そのまま4時間保持した。その結果、粘度が9,7
00mPasで飽和し、反応が終了した。得られた高分
子量エポキシ重合体の重量平均分子量は、ゲル浸透クロ
マトグラフィーによって測定した結果では133,00
0、光散乱法によって測定した結果では129,000
であった。また希薄溶液の還元粘度は1.08dl/g
であった。この高分子量エポキシ重合体溶液(固形分1
00重量部)に対して、多官能エポキシ樹脂としてクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:19
8)40重量部、硬化剤としてフェノールノボラック
(水酸基当量:106)20重量部、無電解めっき触媒
としてパラジウム及び塩化パラジウムの混合微粉末1重
量部を配合して、エポキシ接着フィルム用ワニスに得
た。得られたワニスをガラス板上に塗布し、120℃の
乾燥器中で30min加熱乾燥することにより、厚さ5
0μm、引張り強さ55MPaのアディティブ法印刷配
線板用エポキシ接着フィルムを得た。この接着フィルム
が積層板の表面層になるように構成し、成形温度170
℃、成形時間60min、成形圧力3MPaの条件で加
熱加圧成形し積層板を得た。得られた積層板に10mm
幅、厚さ35μmの回路を無電解めっきによって形成
し、銅箔引きはがし強さを測定したところ1.8kN/
mであった。また、積層板のはんだ耐熱性は良好、絶縁
抵抗は5×1014であった。この接着フィルムを170
℃の乾燥器中で30min硬化した硬化物のガラス転移
温度(Tg)は120℃であった。
【0017】実施例2 実施例1におけるパラジウム及び塩化パラジウムの混合
微粉末の代わりにパラジウムをアルミナ微粉末に吸着さ
せたものを2重量部配合し、アディティブ法印刷配線板
用エポキシ接着フィルムを得、実施例1と同様に得られ
た積層板の特性を評価したところ、銅箔引きはがし強さ
は1.7kN/mであった。また、積層板のはんだ耐熱
性は良好、絶縁抵抗は3×1014であった。この接着フ
ィルムを170℃の乾燥器中で30min硬化した硬化
物のガラス転移温度(Tg)は122℃であった。
【0018】実施例3 実施例1におけるパラジウム及び塩化パラジウムの混合
微粉末の代わりにエチレンジアミン四酢酸銅を2重量部
配合し、アディティブ法印刷配線板用エポキシ接着フィ
ルムを得、実施例1と同様に得られた積層板の特性を評
価したところ、銅箔引きはがし強さは1.8kN/mで
あった。また、積層板のはんだ耐熱性は良好、絶縁抵抗
は5×1014であった。この接着フィルムを170℃の
乾燥器中で30min硬化した硬化物のガラス転移温度
(Tg)は121℃であった。
【0019】実施例4 実施例1におけるパラジウム及び塩化パラジウムの混合
微粉末の代わりに白金粉末を1.5重量部配合し、アデ
ィティブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルムを得、実
施例1と同様に得られた積層板の特性を評価したとこ
ろ、銅箔引きはがし強さは1.7kN/mであった。ま
た、積層板のはんだ耐熱性は良好、絶縁抵抗は6×10
14であった。この接着フィルムを170℃の乾燥器中で
30min硬化した硬化物のガラス転移温度(Tg)は
125℃であった。
【0020】実施例5 実施例1におけるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
の代わりにビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂
(エポキシ当量:210)30重量部、またフェノール
ノボラック樹脂の代わりにビスフェノールAノボラック
樹脂(水酸基当量:118)20重量部を配合した。ア
ディティブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルムを得、
実施例1と同様に得られた積層板の特性を評価したとこ
ろ、銅箔引きはがし強さは1.7kN/mであった。ま
た、積層板のはんだ耐熱性は良好、絶縁抵抗は6×10
14であった。この接着フィルムを170℃の乾燥器中で
30min硬化した硬化物のガラス転移温度(Tg)は
120℃であった。次にこれらの実施例の効果を確認す
るための比較例を示す。
【0021】比較例1 実施例1で用いた高分子量エポキシ重合体溶液の代わり
に、市販のフェノキシ樹脂(YP−50、東都化成
(株)製、重量平均分子量30,000)のシクロヘキ
サノン溶液(固形分濃度30%)を用いてエポキシ接着
フィルムを成形することを試みた。しかし、フィルムを
得ることはできなかった。
【0022】比較例2 実施例1で用いた高分子量エポキシ重合体溶液の代わり
に、市販の高分子量エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
(株)製、重量平均分子量15,000)のメチルエチ
ルケトン溶液(固形分濃度25%)を用いてエポキシ接
着フィルムを成形することを試みた。しかし、フィルム
を得ることはできなかった。
【0023】比較例3 実施例1におけるパラジウム及び塩化パラジウムの混合
微粉末を配合せずにエポキシ接着フィルムを得、実施例
1と同様に得られた積層板の特性を評価したところ、銅
箔引きはがし強さは0.3kN/mであった。また、積
層板のはんだ耐熱性は良好、絶縁抵抗は6×1014であ
った。
【0024】比較例4 実施例1における多官能エポキシ樹脂及び硬化剤を配合
せずにエポキシ接着フィルムを得、実施例1と同様に得
られた積層板の特性を評価したところ、銅箔引きはがし
強さは0.7kN/mであった。また、積層板のはんだ
耐熱性は良好、絶縁抵抗は6×1014であった。
【0025】以上の実施例及び比較例における実験方法
の詳細を以下に記す。粘度はEMD型粘度計(東京計
器)を用いて測定した。ゲル浸透クロマトグラフィー
(GPC)に使用したカラムは、TSKgelG600
0+G5000+G4000+G3000+G2000
である。溶離液にはN,N−ジメチルアセトアミドを使
用し、試料濃度は2%とした。様々な分子量のポリスチ
レンを用いて分子量と溶出時間との関係を求めた後、溶
出時間から分子量を算出し、スチレン換算重量平均分子
量とした。光散乱光度計は、大塚電子(株)製DLS−
7000を用い、希薄溶液の還元粘度はウベローデ粘度
計を用いて測定した。ガラス転移温度(Tg)は、デュ
ポン社製910型示差走査熱量計(DSC)を用いて測
定した。はんだ耐熱性は260℃のはんだに20秒間浸
漬後、外観を評価し、ふくれのないものを良好とした。
銅箔引き剥はがし強さは、JIS−C−6481によっ
た。絶縁抵抗は、JIS−C−6481によった。実施
例1乃至5に示すように、本発明によるアディティブ法
印刷配線板用エポキシ接着フィルムを用いた印刷配線板
は、十分な耐熱性、接着性を示すことが明らかである。
また、比較例1及び2に示すように市販のフェノキシ樹
脂あるいは高分子量エポキシ樹脂を用いた場合には、接
着フィルムを成形することはできなかった。また、比較
例3及び4に示すように、無電解めっき触媒あるいは多
官能エポキシ樹脂を配合しない場合には、接着性が低下
することがわかる。
【0026】
【発明の効果】本発明のエポキシ接着フィルムを用いる
ことにより、耐熱性、接着性、電気特性ともに優れたア
ディティブ法印刷配線板を提供することが可能になっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/38 E 7011−4E (72)発明者 横田 光雄 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール
    類を、配合当量比(エポキシ基/フェノール水酸基)=
    1:0.9〜1.1とし、触媒の存在下、沸点が130
    ℃以上のアミド系またはケトン系溶媒中、反応固形分濃
    度50重量%以下の条件で、加熱して重合させて得た高
    分子量エポキシ重合体溶液に、多官能エポキシ樹脂、硬
    化剤及び無電解めっき触媒を配合し、流延成形してなる
    アディティブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルム。
  2. 【請求項2】 高分子量エポキシ重合体のゲル浸透クロ
    マトグラフィーによるスチレン換算重量平均分子量が7
    0,000以上である請求項1に記載のアディティブ法
    印刷配線板用エポキシ接着フィルム。
  3. 【請求項3】 高分子量エポキシ重合体の光散乱法によ
    る重量平均分子量が70,000以上である請求項1に
    記載のアディティブ法印刷配線板用エポキシ接着フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 高分子量エポキシ重合体の希薄溶液の還
    元粘度が0.70dl/g以上である請求項1に記載の
    アディティブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルム。
  5. 【請求項5】 得られた100μm以下の接着フィルム
    の引張り強さが10MPa以上である請求項1乃至4の
    いずれかに記載のアディティブ法印刷配線板用エポキシ
    接着フィルム。
  6. 【請求項6】 得られた100μm以下の接着フィルム
    の硬化物のガラス転移温度(Tg)が80℃以上である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のア
    ディティブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルム。
  7. 【請求項7】 得られたエポキシ接着フィルムの厚さが
    50μm以下であることを特徴とする請求項1乃至6の
    いずれかに記載のアディティブ法印刷配線板用エポキシ
    接着フィルム。
  8. 【請求項8】 高分子量エポキシ重合体のアミド系また
    はケトン系溶媒の20%溶液の粘度が1,000mPa
    s以上である請求項1乃至7のいずれかに記載のアディ
    ティブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルム。
  9. 【請求項9】 高分子量エポキシ重合体合成時の固形分
    濃度が30%以下である請求項1に記載のアディティブ
    法印刷配線板用エポキシ接着フィルム。
  10. 【請求項10】 無電解めっき触媒が金属または金属化
    合物である請求項1乃至9のいずれかに記載のアディテ
    ィブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルム。
  11. 【請求項11】 無電解めっき触媒が無機充填剤に金属
    または金属化合物を吸着させたものである請求項1乃至
    9のいずれかに記載のアディティブ法印刷配線板用エポ
    キシ接着フィルム。
  12. 【請求項12】 硬化剤が多官能フェノール類、アミン
    類またはイミダゾール化合物の群れの中から選ばれたも
    のである請求項1乃至11のいずれかに記載のアディテ
    ィブ法印刷配線板用エポキシ接着フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002265912A (ja) * 2001-03-06 2002-09-18 Hitachi Chem Co Ltd エポキシ接着フィルムおよび接着方法
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