JPH05295090A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JPH05295090A
JPH05295090A JP9462192A JP9462192A JPH05295090A JP H05295090 A JPH05295090 A JP H05295090A JP 9462192 A JP9462192 A JP 9462192A JP 9462192 A JP9462192 A JP 9462192A JP H05295090 A JPH05295090 A JP H05295090A
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epoxy resin
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epoxy
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JP9462192A
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Mare Takano
希 高野
Katsuji Shibata
勝司 柴田
Kazuhito Kobayashi
和仁 小林
Masami Arai
正美 新井
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Hitachi Chemical Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

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  • Epoxy Resins (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高Tgでかつ耐熱性を有し、銅箔引き剥がし強
さや耐電食性を向上した印刷配線板用積層板を提供する
こと。 【構成】エポキシ樹脂に硬化剤として多官能性フェノー
ル樹脂を用い、耐衝撃や層間接着性を向上させるため高
分子量エポキシ重合体を配合した系に、耐電食性向上剤
として還元剤を、金属箔などの接着性向上剤として尿素
化合物を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷配線板などに用い
られるエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、高性能化に伴い、そ
の中に搭載される印刷配線板は、高多層化、薄物化、ス
ル−ホ−ルの小径化及び穴間隔の減少などによる高密度
化が進行している。このため、印刷配線板の耐熱性や電
気絶縁特性に対する要求はますます厳しくなっている。
印刷配線板の絶縁材料として従来から広く使用されてい
るエポキシ樹脂は、耐熱性や寸法安定性などの向上を目
的として高Tg(ガラス転移温度)化が進んでいる。高
Tg化の手法としては、多官能牲エポキシ樹脂をジシア
ンジアミドで硬化させる系が広く検討されているが、3
官能、4官能のエポキシ樹脂は高価であり、ジシアンジ
アミド硬化系では吸湿性も高くなる欠点がある。
【0003】これに対して、多官能性フェノール樹脂を
硬化剤とした系では、吸湿性も低く、高Tgを有する樹
脂硬化物が得られる。しかしながら、このような高Tg
に伴い、得られるエポキシ樹脂硬化物はより剛直とな
り、ドリル加工時のクラックの発生やガラス布などとの
接着性の低下が問題となっている。また、印刷配線板の
高密度化により、これまであまり問題とならなかった金
属マイグレ−ション(電食)による絶緑不良や導通破壊
が発生する問題が生じてきた。電食とは、絶縁材料上ま
たは絶縁材料内の配線や回路パタ−ンあるいは電極など
を構成する金属が、高湿度環境下、電位差の作用によっ
て絶縁材料上または絶縁材料内を移行する現象である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に鑑みなされたもので、多官能性フェノ−ル樹脂硬化系
に高分子量エポキシ重合体を配合し、さらに還元剤及び
尿素化合物を添加することにより高Tgでかつ耐熱性を
有し、印刷配線板とした場合に金属やガラス布などとの
接着性が良好でしかも優れた耐電食性を与えるエポキシ
樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のエポ
キシ樹脂組成物は、 (a)重量平均分子量35,000未満のエポキシ樹脂 (b)多官能性フェノ−ル樹脂 (c)重量平均分子量35,000以上の高分子量エポ
キシ重合体 (d)硬化促進剤 (e)還元剤及び (f)尿素化合物を必須成分として配合することを特長
とする。以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】(a)のエポキシ樹脂としては、分子内に
二個以上のエポキシ基をもつ化合物であればどのような
ものでもよく、例えば、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹
脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂ビスフェノ−ルS
型エポキシ樹脂、フェノ一ルノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾ一ルノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ
一ルAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ一ルFノ
ボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族
鎖状エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹
脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型
エポキシ樹脂、イソシアヌレ−ト型エポキシ樹脂、その
他、二官能フェノ−ル類のジグリシジルエ−テル化物、
二官能アルコ一ル類のジグリシジルエ−テル化物、およ
びそれらのハロゲン化物、水素添加物などがある。ま
た、これらエポキシ樹脂の分子量は重量平均分子量で3
5,000未満のものが用いられる。好ましくは、30
0〜5,000のものが用いられる。これらの化合物は
何種類かを併用することができる。なお、本発明におい
てエポキシ樹脂、高分子量エポキシ重合体の重量平均分
子量は、特に断らない限りはゲル浸透クロマトグラフィ
ーによるスチレン換算重量平均分子量を意味する。
【0007】(b)の多官能性フェノール樹脂として
は、1分子中に官能基が2個以上あり、エポキシ樹脂と
反応するものであれば特に制約はなく、例えばビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、ポリビニルフェノール、
またはフェノール、クレゾール、アルキルフェノール、
カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、な
どのノボラック樹脂及びこれらのフェノール樹脂のハロ
ゲン化物などがある。これらフェノール樹脂は何種類か
を併用することもできる。配合量は、エポキシ基に対し
てフェノール性水酸基が0.5〜1.5当量の範囲であ
ることが好ましい。
【0008】(c)の高分子量エポキシ重合体としては
フェノキシ樹脂などが代表的な重合体であるが、更に高
分子量の重合体を使用することができる。また、これら
重合体はハロゲン化したものであってもよい。本発明に
おける高分子量エポキシ重合体はまた、2官能エポキシ
樹脂と2官能フェノール化合物を特定の溶媒中で反応さ
せることにより合成することができる。2官能エポキシ
樹脂としては、分子内に2個以上のエポキシ基を持つ化
合物であればどのようなものでもよい。例えば、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポ
キシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、その他、2官能フ
ェノール類のジグリシジルエーテル化物、2官能アルコ
ール類のジグリシジルエーテル化物、及びそれらのハロ
ゲン化物、水素添加物などがある。これらの化合物の分
子量はどのようなものでもよい。これらの化合物は、何
種類かを併用することができる。
【0009】また、2官能フェノール化合物は、2個以
上のフェノール性水酸基を持つ化合物であればどのよう
なものでもよい。例えば、単環2官能フェノールである
ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、多環2官
能フェノールであるビスフェノールA,ビスフェノール
F、ナフタレンジオール類、ビフェノール類及びこれら
のハロゲン化物、アルキル基置換体などがある。これら
の化合物の分子量はどのようなものでもよい。これらの
化合物は、何種類かを併用することができる。また、2
官能エポキシ樹脂以外の成分が、不純物として含まれて
いても構わない。
【0010】さらに、合成触媒としては、エポキシ基と
フェノール性水酸基のエーテル化反応を促進させるよう
な触媒能を持つ化合物であれば特に制限はなく、例えば
アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、イミダ
ゾール類、有機りん化合物、第二級アミン、第三級アミ
ン、第四級アンモニウム塩などがある。なかでもアルカ
リ金属化合物が最も好ましい触媒であり、アルカリ金属
化合物の例としては、ナトリウム、リチウム、カリウム
の水酸化物、ハロゲン化物、有機酸塩、アルコラート、
フェノラート、水素化物、ホウ水素化物、アミドなどが
ある。これらの触媒は併用することができる。
【0011】また、反応溶媒としては沸点が130℃以
上であるアミド系溶媒あるいはケトン系溶媒が適してい
る。アミド系溶媒としては、ホルムアミド、N−メチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセト
アミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、
2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、カルバミド酸
エステルなどがある。ケトン系溶媒としては、シクロへ
キサノン、アセチルアセトン、ジイソブチルケトン、ホ
ロン、イソホロン、メチルシクロへキサノン、アセトフ
ェノンなどがある。これらの溶媒は併用することでき
る。またアミド系、ケトン系、エ−テル系、アルコ一ル
系、エステル系などに代表されるその他の溶媒と併用し
ても構わない。
【0012】高分子量エポキシ重合体の合成条件として
は、二官能エポキシ樹脂と二官能フェノ−ル類の配合当
量比は、エポキシ基/フェノ−ル性水酸基=1:0.9
〜1.1であることが望ましい。0.9当量より少ない
と、直鎖状に高分子量化せずに、副反応が起きて架橋
し、溶媒に不溶になる。1.1当量より多いと、高分子
量化が進まない。反応触媒の配合量は特に限定はない
が、一般にはエポキシ樹脂1モルに対して触媒は0.0
001〜0.2モル程度である。この範囲より少ないと
高分子量化反応が著しく遅く、この範囲より多いと副反
応が多くなり直鎖状に高分子量化しない。
【0013】高分子量エポキシ重合体の合成反応温度
は、60〜150℃であることが望ましい。60℃より
低いと高分子量化反応が著しく遅く、150℃より高い
と副反応が多くなり直鎖状に高分子量化しない。高分子
量エポキシ重合体の合成反応時の固形分濃度は50%以
下であればよいが、好ましくは40%以下がよい。さら
に好ましくは30%以下にすることが望ましい。高濃度
になるに従い副反応が多くなり、直鎖状に高分子量化し
にくくなる。従って、比較的高濃度で重合反応を行い、
しかも直鎖状の高分子量エポキシ重合体を得ようとする
場合には、反応温度を低くし、触媒量を少なくする必要
がある。
【0014】このようにして得られた重合体溶液は、こ
のまま用に供しても良いが、高分子量エポキシ重合体に
対し貧溶媒として作用する溶媒を添加して析出させたも
のを用いることは好ましい形態である。そのために使わ
れる溶媒としては、例えば、アルコ一ル系溶媒として
は、メタノ一ル、エタノ−ル、プロパノ一ル、ブタノ−
ル、べンタノ一ル、へキサノ一ル、シクロへキサノ一
ル、べンジルアルコ一ル、メチルシクロへキサノ一ル、
エチレングリコ一ル、プロパンジオ一ル、ブタンジオ一
ル、グリセリン、2−メトキシエタノ一ル、2−エトキ
シエタノ一ル、ジエチレングリコ一ル、ジエチレングリ
コ一ルモノメチルエ一テル、ジエチレングリコ一ルモノ
エチルエ一テル、トリエチレングリコ−ル、ポリエチレ
ングリコ一ルなどがある。ケトン系溶媒としては、アセ
トン、メチルエチルケトン、ペンタノン、へキサノン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシ
クロへキサノン、アセチルアセトン、ホロン、イソホロ
ン、アセトフェノンなどがある。炭化水素系溶媒として
は、ペンタン、へキサン、へプタン、オクタン、べンゼ
ン、トルエン、キシレン、シクロぺンタン、シクロへキ
サン、石油エ−テル、塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラ
クロロエタン、クロロべンゼン、ジクロロべンゼンなど
がある。エ−テル系溶媒としては、ジエチルエ一テル、
ジプロピルエ−テル、ジブチルエ一テル、メトキシトル
エン、フラン、テトラヒドロフラン、ジオキサシ、ジメ
トキシエタン、ジエトキシエタン、ジブトキシエタン、
ジエチレングリコ一ルジメチルエ一テル、ジエチレング
リコ一ルジエチルエ一テルなどがある。エステル系溶媒
としては、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2
−メトキシエチルアセテ−ト、2−エトキシエチルアセ
テ−トなどがある。水系溶媒としては、水の他、水に
酸、アルカリ、塩などを溶解させた水溶液などがある。
その他の溶媒としては、酢酸、無水酢酸、フェノ−ル、
ニトロべンゼン、ホルムアミド、アセトアミド、N、N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エポ
クロロヒドリン、シリコ−ンオイル、液状シリコ−ン化
合物などがある。これらの溶媒は、何種類用いても、混
合して用いても、いかなる温度で用いてもよい。
【0015】高分子量エポキシ重合体は何種類かを併用
しても良く、配合量はその分子量などによって多少異な
るが、重量平均分子量35,000未満のエポキシ樹脂
100重量部に対して、5〜30重量部が好ましい。5
重量部より少ないと銅箔引き剥がし強さの向上は小さ
く、30重量部より多いと耐熱性が低下する。
【0016】(d)の硬化促進剤としては、イミダゾー
ル化合物、有機リン化合物、第3級アミン、第4級アン
モニウム塩などが用いられるが、イミノ基をアクリロニ
トリル、イソシアネ−ト、メラミンアクリレ−トなどで
マスク化されたイミダゾ−ル化合物を用いると、従来の
2倍以上の保存安定性を有するプリプレグを得ることが
できる。
【0017】ここで用いられるイミダゾ−ル化合物とし
ては、イミダゾール、2−エチルイミダゾ−ル、2−エ
チル−4−メチルイミダゾ−ル、2−フェニルイミダゾ
−ル、2−ウンデシルイミダゾ−ル、1−べンジル−2
−メチルイミダゾ−ル、2−へプタデシルイミダゾ−
ル、4,5−ジフュニルイミダゾ−ル、2−メチルイミ
ダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシル
イミダゾリン、2−へプタデシルイミダゾリン、2−イ
ソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、、2−エ
チルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾリン、
2,4−ジメチルイミダソリン、2ーフェニル−4−メ
チルイミダゾリンなどがあり、マッスク化剤としては、
アクリロニトリル、フェニレンジイソシアネ−ト、トル
エンジイソシアネ−ト、ナフタレンジイソシアネート、
メチレンビスフェニルイソシアネ−ト、メラミンアクリ
レ−トなどがある。これらの硬化促進剤は何種類かを併
用してもよく、配合量はエポキシ樹脂100重量部に対
して0.01〜5重量部が好ましい。0.01重量部よ
り少ないと促進効果が小さく、5重量部より多いと保存
安定性が悪くなる。
【0018】(e)の還元剤としては、フェノ−ル系、
硫黄系、リン系還元剤などが用いられるが、フェノ−ル
系還元剤を用いると、ドリル加工性などの他の特性を低
下させることなく電気絶縁特性を向上させることができ
る。フェノ−ル系還元剤としては、1,2,3−トリヒ
ドロキシべンゼン、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル、
2,4−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノ−ルなどの
モノフェノール系や2,2’−メチレン−ビス−(4−
メチル−6−第3−ブチルフェノ−ル)、4,4’−チ
オビス−(3−メチル−6−第3−ブチルフェノ−ル)
などのビスフェノ−ル系及び1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒ
ドロキシべンジル)べンゼン、テトラキス−[メチレン
3−(3’5’−ジ−第3−ブチル−4’−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネ−ト]メタンなどの、高分子型フ
ェノ−ル系がある。硫黄系還元剤としては、ジラウリル
チオジプロピオネ−ト、ジステアリルチオジプロピオネ
−トなどがある。リン系還元剤としては、トリフェニル
ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイトなど
がある。これらの還元剤は何種類かを併用してもよく、
配合量はエポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜2
0重量部が好ましい。0.1重量部より少ないと絶縁特
性の向上はみられず、20重量部より多いと絶縁特性や
耐熱性が低下する。
【0019】(f)の尿素化合物としては、
【化1】 (ここで、R,R’,R''は水素、アルキル基、アルカ
ンを含む置換基、アルケンを含む置換基、シアノ基、ニ
トロ基、フェニル基などの芳香環を含む置換基、イミダ
ゾ−ルなどの複素環を含む置換基)の構造を持つもの
で、具体的には尿素、N−モノアルキル尿素、N,N−
ジアルキル尿素、N,N’−ジアルキル尿素、N−アリ
ル尿素、ジアセチル尿素、ジベンゾイル尿素、べンゼン
スルホニル尿素、P−トルエンスルホニル尿素、トリア
ルキル尿素、テトラアルキル尿素、フェニル尿素、ジフ
ェニル尿素、N−P−エトキシフェニル−N’−ビニル
尿素、ニトロソ尿素、ビウレア、ビウレット、グアニル
尿素、ヒダントイン、γ−カルバミルプロピルトリエト
キシシラン、その他ウレイド化合物、イソ尿素化合物、
セミカルバジド化合物などの鎖状、環状化合物がある。
これらの化合物は、2種類以上併用してもよい。配合量
は、エポキシ樹脂100重量部に対し0.1〜10重量
部が好ましい。0.1重量部では銅箔引き剥がし強さな
どの接着力が十分でなく、10重量部以上ではドリル加
工性や耐熱性が低下する。
【0020】本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、各種
の形態で利用されるが基材に塗布、含浸する際にはしば
しば溶剤が用いられる。それらの溶剤としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチル
イソブチルケトン、酢酸エチル、エチレングリコ−ルモ
ノメチルエ−テル、N,N−ジメチルアセトアミド、メ
タノ−ル、エタノ−ルなどがあり、これらは何種類かを
混合してもよい。
【0021】前記(a)〜(f)を配合して得たワニス
は、ガラス布、ガラス不織布または紙、ガラス以外を成
分とする布などの基材に含浸させ、乾燥炉中で80〜2
00℃の範囲で乾燥させることにより、印刷配線板用プ
リプレグを得る。プリプレグは150〜190℃、20
〜80kgf/cm2 の範囲で加熱加圧して印刷配線板
または金属張積層板を製造することに用いられる。ここ
での乾燥とは、溶剤を使用した場合には溶剤を除去する
こと、溶剤を使用しない場合には室温で流動性がなくな
るようにすることをいう。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂 100重量部 (エポキシ当量530) フェノ−ルノボラック樹脂 20重量部 (水酸基当量106) 下記の高分子量エポキシ重合体 10重量部 へキサメチレンジアミンイソシアネ−トでマスクした 2−エチル−4−メチルイミダゾ−ル 0.5重量部 ピロガロ−ル 0.5重量部 尿素 2重量部 高分子量エポキシ重合体は、ビスフェノ一ルA型エポキ
シ樹脂とビスフェノ一ルAを当量比1:1で配合し水酸
化ナトリウム1.77gを加えたものを固形分濃度30
%となるようシクロヘキサノンに溶解させ120℃で4
h撹拌して合成した。得られた高分子量エポキシ重合体
の重量平均分子量は89,000であった。上記化合物
をシクロへキサノンに溶解し、不揮発分70%のワニス
を作製した。
【0023】実施例2 実施例1における高分子量エポキシ重合体合成時の当量
比を1:1.02とし得られた重量平均分子量40,0
00の高分子量エポキシ重合体をメタノ−ルで析出さ
せ、ワニス溶剤をメチルエチルケトンとした。 実施例3 実施例1におけるシクロへキサノンをアミド系溶媒であ
るN,N−ジメチルアセトアミドに代えた以外は、実施
例1と同様に高分子量エポキシ重合体の合成を行い得ら
れた重量平均分子量が133,000の高分子量エポキ
シ重合体をメタノ−ルで析出させ、ワニス溶剤をシクロ
へキサノンとした。
【0024】実施例4 実施例2におけるメタノ−ルをエタノ−ルに代えた以外
は、実施例1と同様に不揮発分70%のワニスを作製し
た。 実施例5 実施例1の高分子量エポキシ重合体として重量平均分子
量が68,000のフェノキシ樹脂YP50P(東都化
成)を配合し、ワニス溶剤としてメチルエチルケトンを
用いた。 実施例6 実施例1におけるフェノ−ルノボラック樹脂のかわりに
ビスフェノ−ルAノボラック樹脂(水酸基当量114)
を22重量部配合した。
【0025】実施例7 実施例1におけるへキサメチレンジイソシアネ−トでマ
スクした2−エチル−4−メチルイミダゾ−ルのかわり
に、マスクされていない2−エチル−4−メチルイミダ
ソ−ルを0.2重量部配合した。 実施例8 実施例1におけるピロガロ−ルのかわりに4,4’−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−タ−シャリブチルフェ
ノ−ル)を0.5重量部配合した。 実施例9 実施例1における尿素にかえて、N,N−ジメチル尿素
を5重量部配合した。
【0026】比較例1 実施例1におけるピロガロ−ルを配合せず、フェノ−ル
ノボラック樹脂のかわりにジシアンジアミドを4重量部
配合し、溶剤としてエチレングリコ−ルモノメチルエ−
テルをさらに加えた。 比較例2 実施例1における高分子量エポキシ重合体を配合しなか
った。 比較例3 実施例1におけるピロガロ−ルを配合しなかった。 比較例4 実施例1における尿素を配合しなかった。
【0027】実施例10 臭素化ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂 100重量部 (エポキシ当量185) フェノ−ルノボラック樹脂 57重量部 (水酸基当量106) 下記の難燃性高分子量エポキシ重合体 25重量部 へキサメチレンジアミンイソシアネ−トでマスクした 2−エチル−4−メチルイミダゾ−ル 0.5重量部 ピロガロ−ル 0.5重量部 尿素 2重量部 難燃性高分子量エポキシ重合体は、ビスフェノ一ルA型
エポキシ樹脂とテトラブロモビスフェノ一ルAを当量比
1:1で配合し水酸化ナトリウム1.20gを加えたも
のを固形分濃度30%となるようN,N−ジメチルアセ
トアミドに溶解させ120℃で6h撹拌して合成した。
得られた難燃性高分子量エポキシ重合体の重量平均分子
量は258,000であった。これをメタノールで析
出、乾燥させて使用した。上記重合体をメチルエチルケ
トンに溶解し、不揮発分70%のワニスを作製した。
【0028】実施例11 実施例10における難燃性高分子量エポキシ重合体合成
時の触媒を水酸化リチウム0.66gを用いて難燃性高
分子量エポキシ重合体を合成したものを用いた。 実施例12 実施例10における反応溶媒N,N−ジメチルアセトア
ミドをNメチルピロリドンにかえて難燃性高分子量エポ
キシ重合体を合成したものを用いた。 実施例13 実施例10における難燃性高分子量エポキシ重合体の析
出に用いたメタノールにかえてエタノールを用いた。 実施例14 実施例10の難燃性高分子量エポキシ重合体の代わり
に、重量平均分子量が約60,000の難燃性フェノキ
シ樹脂YPB−43C(東都化成製)を用いた。 実施例15 実施例10のフェノールノボラック樹脂の代わりに、ビ
スフェノールAノボラック樹脂(水酸基当量114)を
62重量部配合した。 実施例16 実施例10におけるマスクしたイミダゾールの代わり
に、マスクされていない2−エチル−4−メチルイミダ
ゾールを0.2重量部配合した。 実施例17 実施例10におけるピロガロールの代わりに、4,4’
−ブチリデンビス(3−メチル−6−ターシャリブチル
フェノール)を0.5重量部配合した。
【0029】比較例5 実施例10におけるピロガロ−ルを配合せず、フェノ−
ルノボラック樹脂のかわりにジシアンジアミドを11重
量部配合し、溶剤としてエチレングリコ−ルモノメチル
エ−テルをさらに加えた。 比較例6 実施例10における高分子量エポキシ重合体を配合せ
ず、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の代わりに臭素化
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量53
0)を用いた。 比較例7 実施例10におけるピロガロ−ルを配合しなかった。 比較例8 実施例10における尿素を配合しなかった。
【0030】以上の実施例及び比較例で得られたワニス
を0.2mm厚のガラス布に含浸後、140℃で5〜1
0分間加熱してプリプレグを得た。このようにして得ら
れたプリプレグ8枚の両側に18μm厚の銅箔を配置
し、170℃、90分、40kgf/cm2 のプレス条
件で両面銅張積層板を作製した。また、得られた高分子
量エポキシ重合体の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマ
トグラフィ−によるスチレン換算から求めた。この積層
板を用いて、マイグレ−ション試験、はんだ耐熱試験、
外層銅箔の引き剥がし試験及び内層銅箔引き剥がし試験
を行った。また、プリプレグの保存安定性についても評
価した。
【0031】マイグレ−ション試験は、スル−ホ−ルの
穴壁間隔を350μmとしたテストパタ−ンを用いて、
各試料について400穴の絶縁抵抗を経時的に測定し
た。試験条件は、85℃、90%RH雰囲気中100V
印加して行い、導通破壊が発生するまでの時間を測定し
た。はんだ耐熱の試験は、両面エッチンダを施した積層
板をプレッシャ−クッカ−で2時間処理した後、260
℃のはんだに20秒間漬浸して、外観を目視により評価
し、ふくれのないものをOK、ふくれのあるものをNG
とした。外層銅箔引き剥がし強さの測定は、外層銅箔上
に1mm幅のラインを形成し、そのラインの90°方向
に50mm/分の速度で引き剥がして行った。
【0032】内層銅箔引き剥がし強さの測定は、内層銅
箔の光沢面に粗化処理を行い、その処理面とプリプレグ
層との引き剥がし強さを外層の場合と同様の条件で行っ
た。また、これら引き剥がし試験での塩酸処理は、35
℃の18%塩酸で60分間行った。プリプレグのゲルタ
イムは160℃で測定し、塗工直後と20℃/40%R
Hで60日間保管後のプリプレグについて行った。各樹
脂系の測定結果を、表1、表2に示す。表から明らかな
ように、還元剤や尿素化合物を配合した系は、耐熱性の
低下もなく耐電食性や銅箔引き剥がし強さが向上した。
また、促進剤としてマスクイミダゾ−ルを用いることに
より、プリプレグの保存安定性も良好となった。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のエポキシ樹脂組成物を用いることによって、高Tgで
かつ耐熱性を有し、銅箔引き剥がし強さや耐電食性に優
れた積層板を得ることが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NJW 8830−4J (72)発明者 新井 正美 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)重量平均分子量35,000未満の
    エポキシ樹脂 (b)多官能性フェノ−ル樹脂 (c)重量平均分子量35,000以上の高分子量エポ
    キシ重合体 (d)硬化促進剤 (e)還元剤及び (f)尿素化合物を必須成分として配合してなるエポキ
    シ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】重量平均分子量35,000未満のエポキ
    シ樹脂100重量部に対し(c)重量平均分子量35,
    000以上の高分子量エポキシ重合体を5〜30重量
    部、(e)還元剤を0.1〜20重量部、(f)尿素化
    合物を0.1〜10重量部配合した請求項1記載のエポ
    キシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】高分子量エポキシ重合体の重量平均分子量
    が70,000〜500,000である請求項1又は2
    記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】還元剤がフェノ−ル系還元剤である請求項
    1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】硬化促進剤がイミノ基をマスクしたイミダ
    ゾ−ル化合物である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】高分子量エポキシ重合体がハロゲン化エポ
    キシ重合体である請求項1〜3のいずれかに記載のエポ
    キシ樹脂組成物。
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