JP2007027434A - プリント配線板用樹脂組成物およびその用途 - Google Patents
プリント配線板用樹脂組成物およびその用途 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007027434A JP2007027434A JP2005207764A JP2005207764A JP2007027434A JP 2007027434 A JP2007027434 A JP 2007027434A JP 2005207764 A JP2005207764 A JP 2005207764A JP 2005207764 A JP2005207764 A JP 2005207764A JP 2007027434 A JP2007027434 A JP 2007027434A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- resin
- weight
- printed wiring
- molecular weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【課題】ガラス転移温度が高く、かつ接着性に優れ、プリント配線板用材料として好適な樹脂組成物、ならびにそれを用いたプリント配線板用プリプレグ、金属張積層板及び多層プリント配線板を提供する。
【解決手段】
(A)重量平均分子量が5、000以上50、000以下の高分子量エポキシ樹脂
(B)重量平均分子量が250以上5、000未満の低分子量エポキシ樹脂
(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物
及び
(D)メラミン変性フェノール樹脂
を含む組成物であって
該組成物の樹脂固形分の総量に対して、前記(A)高分子量エポキシ樹脂を1〜20重量%含み、前記(D)メラミン変性フェノール樹脂を0.1〜10重量%含む、プリント配線板用エポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】
(A)重量平均分子量が5、000以上50、000以下の高分子量エポキシ樹脂
(B)重量平均分子量が250以上5、000未満の低分子量エポキシ樹脂
(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物
及び
(D)メラミン変性フェノール樹脂
を含む組成物であって
該組成物の樹脂固形分の総量に対して、前記(A)高分子量エポキシ樹脂を1〜20重量%含み、前記(D)メラミン変性フェノール樹脂を0.1〜10重量%含む、プリント配線板用エポキシ樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、プリント配線板用樹脂組成物、およびその用途、例えば、プリント配線板用プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板および多層プリント配線板に関する。
エポキシ樹脂を用いたプリント配線板用プリプレグは、エポキシ樹脂組成物のワニス溶液をガラス織布またはガラス不織布に含浸し、乾燥してBステージ化する事により製造されている。エポキシ樹脂組成物としては、一般にエポキシ当量150〜1、000程度のエポキシ樹脂に硬化剤および硬化促進剤を配合し、必要により難燃剤や充填剤を配合したものが使用されている。また、産業用電子機器などに使用され、高度な特性が要求されるプリント配線板は、上記プリプレグと金属箔とを、加熱加圧することにより、積層一体化してなる金属張積層板に回路加工を施して製造されている。また、多層プリント配線板は、内層回路板および金属箔等を構成材として、構成材相互間を、上記プリプレグを介して加熱加圧することにより、積層一体化して製造されている。
近年、電子機器の小型化、高性能化に伴い、その中に搭載されるプリント配線板は、高多層化、薄物化、スルーホールの小型化および穴間隔の狭小等による高密度化が進んでいる。さらに、携帯電話やモバイルコンピュータ等の携帯情報端末機器に搭載されるプリント配線板には、マイクロプロセッシングユニット(MPU)をプリント配線板上に直接搭載するプラスチックパッケージや各種モジュール用のプリント配線板をはじめとして、大容量の情報を高速に処理することが求められている。それゆえ、プリント配線板にはより一層の高密度化、微細配線化、信号処理の高速化、低伝送損失化、更なるダウンサイジングが特に要求されている。
そこで、上記MPUを搭載するプリント配線板やモジュール用プリント配線板には、これまで以上の接続信頼性を確保するために、耐熱性に優れた高ガラス転移温度材料が使用されるようになってきた。例えば、特許文献1には、多官能性フェノール樹脂を硬化剤として用いるエポキシ樹脂系材料が開示されており、これによれば、吸水率が低く、更に160℃以上のガラス転移温度(Tg)を有するプリント配線板を得ることができることが記載されている。しかし、この高Tgエポキシ樹脂材料は、硬くて脆い特性を有するのに加えて、銅箔との接着性が低いため、基板の成形や実装の際に、ラインの剥離や断線を起こし易い。銅箔との接着性がより高い樹脂材料としては、例えば、特許文献2が挙げられ、ここでは、フェノキシ樹脂およびジシアンジアミドを用いるエポキシ樹脂系により、高Tgで銅箔との接着性に優れたプリント配線板を得ることができることが記載されている。
特開平3−124735号公報
特開2004−238587号公報
本発明の目的は、ガラス転移温度(Tg)が高く、接着性に優れ、プリント配線板用材料として好適な樹脂組成物、ならびにそれを用いたプリント配線板用プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板、および多層プリント配線板を提供することにある。
(1)(A)重量平均分子量が5,000以上50,000以下の高分子量エポキシ樹脂、(B)重量平均分子量が250以上5,000未満の低分子量エポキシ樹脂、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物、および(D)メラミン変性フェノール樹脂
を含む組成物であって、該組成物の樹脂固形分の総量に対して、前記(A)高分子量エポキシ樹脂を1〜20重量%含み、前記(D)メラミン変性フェノール樹脂を0.1〜10重量%含む、プリント配線板用樹脂組成物。
を含む組成物であって、該組成物の樹脂固形分の総量に対して、前記(A)高分子量エポキシ樹脂を1〜20重量%含み、前記(D)メラミン変性フェノール樹脂を0.1〜10重量%含む、プリント配線板用樹脂組成物。
(2)前記(A)高分子量エポキシ樹脂が二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類の重合体である、上記(1)記載のプリント配線板用樹脂組成物。
(3)前記二官能エポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、前記二官能フェノール類がテトラブロモビスフェノールAである、上記(2)記載のプリント配線板用樹脂組成物。
(4)前記(A)高分子量エポキシ樹脂がハロゲン化されてもよいフェノキシ樹脂である、上記(1)記載のプリント配線板用樹脂組成物。
(5)前記(B)低分子量エポキシ樹脂が分子内に2個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂である、上記(1)〜(4)のいずれか記載のプリント配線板用樹脂組成物。
(6)さらに、ジシアンジアミドを含む、上記(1)〜(5)のいずれか記載のプリント配線板用樹脂組成物。
(7)上記(1)〜(6)のいずれか記載の樹脂組成物を基材に含浸してなる、プリント配線板用プリプレグ。
(8)上記(7)記載のプリプレグを少なくとも1枚以上重ね、その片面もしくは両面に金属箔を配し、これを加熱加圧してなる、金属張積層板。
(9)上記(7)記載のプリプレグまたは上記(8)記載の金属張積層板を用いてなる、プリント配線板。
(10)上記(7)記載のプリプレグまたは上記(8)記載の金属張積層板を用いてなる、多層プリント配線板。
本発明によれば、Tgが高く、かつ接着性に優れ、プリント配線板用材料として好適な樹脂組成物、これを用いたプリント配線板用プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板、および多層プリント配線板を得ることができる。
本発明に使用される(A)の高分子量エポキシ樹脂は、重量平均分子量が5,000以上50,000以下のものであれば、どのような種類のエポキシ樹脂も使用することができ、好ましくは8,000以上45,000以下、より好ましくは10,000以上40,000以下である。重量平均分子量が5,000未満であると、高Tgのまま接着性を向上させることが困難となり、また、重量平均分子量が50,000を越えると、高分子量エポキシ樹脂の粘度が上昇し、作業性が悪くなる傾向があり、さらには、そのプリプレグを用いて作成される積層板の耐熱特性を保持することが困難になる。なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算重量平均分子量として求める。
また、(A)の高分子量エポキシ樹脂は、高Tgのまま接着性を向上させるために、エポキシ当量が、5,000以上30,000以下であることが好ましく、特に7,000以上25,000以下であることがより好ましく、8,000以上20,000以下であることが特に好ましい。
(A)高分子量エポキシ樹脂として、具体的には、二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類の重合体等が挙げられる。二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類の重合体は、特開平4−120124号公報に記載されている高分子エポキシ樹脂の製造方法に準じて、二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類を、例えばアルカリ金属化合物触媒等の合成触媒の存在下、合成溶媒中で加熱重合させて合成することにより製造することができる。
上記の二官能エポキシ樹脂としては、分子内に2個のエポキシ基を持つ樹脂であればどのような種類のものも使用することができる。例えば、グリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物、二官能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、これらのハロゲン化物、これらの水素添加物等が挙げられ、好ましくは、グリシジルエーテル系エポキシ樹脂または二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物である。グリシジルエーテル系エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等を使用することがより好ましく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用することが特に好ましい。また、二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物としては、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルを使用することがより好ましい。
これら二官能エポキシ樹脂の分子量は、目的物の高分子量エポキシ樹脂の分子量が5,000以上50,000以下の範囲に納まるならば、特に制限されず、また2種類以上を併用することもできる。また、これらのエポキシ樹脂中の2種類以上を構成成分として構造中に含む高分子量エポキシ樹脂も二官能エポキシ樹脂として使用することができる。なお、二官能エポキシ樹脂以外の成分を含むこともできる。
上記の二官能フェノール類としては、2個のフェノール性水酸基を持つものであればどのような種類のものも使用することができる。例えば、単環二官能フェノールであるヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、多環二官能フェノールであるビフェニルジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ナフタレンジオール、およびこれらのアルキル基置換体、異性体、ハロゲン化物、例えば、テトラブロモビスフェノールA等が挙げられる。
これらの二官能フェノール類の分子量は、目的物の高分子量エポキシ樹脂の分子量が5,000以上50,000以下の範囲に納まるならば、特に制限されず、また2種類以上を構成成分として併用することもできる。また、二官能フェノール類以外の成分を少量であれば含むこともできる。
二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類の重合体は、上記の二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類をどのような組み合わせで使用しても合成することができる。例えば、グリシジルエーテル系エポキシ樹脂と多環二官能フェノール類のハロゲン化物とを重合させて合成されるもの、二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物と多環二官能フェノール類またはそのハロゲン化物とを重合させて合成されるものなどが挙げられる。ビスフェノールAエポキシ樹脂とテトラブロモビスフェノールAとを重合させて合成される高分子エポキシ樹脂等が好ましい。
二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類とを重合させる時に用いることのできる合成触媒としては、特に限定されないが、アルカリ金属化合物を使用することが好ましい。アルカリ金属化合物の例としては、ナトリウム、リチウムおよびカリウムの、水酸化物、ハロゲン化物、有機酸塩、アルコラート、フェノラート、水素化物、ホウ水素化物およびアミド等が挙げられる。
二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類とを重合させる時に用いることのできる合成溶媒としては、特に限定されないが、アミド系溶媒またはケトン系溶媒を使用することが好ましい。アミド系溶媒は、原料となる二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類を溶解することができる溶媒であれば、特に限定することなく使用することができ、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N、N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N、N、N′、N′−テトラメチル尿素、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、カルバミド酸エステル等が挙げられる。また、ケトン系溶媒は、原料となる二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類を溶解することができれば、特に限定されることなく使用できるが、沸点は130℃以上のものが好ましい。例えば、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジイソブチルケトン、ホロン、イソホロン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン等が挙げられる。これら合成溶媒は併用することができる。また、アミド系、ケトン系、エーテル系、アルコール系、エステル系等に代表されるその他の溶媒と併用することもできる。
重合体合成時における、上記二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類の配合当量比は、エポキシ基/フェノール性水酸基=1/0.9〜1.1であることが望ましい。副反応による架橋を抑え、溶媒への溶解性を維持して、直鎖状に高分子量化させるために、エポキシ基に対しフェノール性水酸基は0.9当量以上であることが好ましく、また、高分子量化を進めるために、エポキシ基に対しフェノール性水酸基は1.1当量以下が好ましいからである。なお、本発明において、エポキシ樹脂のエポキシ当量はJIS K 7236に準拠して求める。
また、二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類を重合させる時の反応温度は、60〜150℃であることが望ましい。高分子量化反応の速度を維持するためには、60℃以上であることが好ましく、また、副反応を抑え、直鎖状に高分子量化するためには、150℃以下であることが好ましいからである。
重合体合成時における二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類の固形分濃度は、50重量%以下、特に40重量%以下、とりわけ30重量%以下にすることが望ましい。低濃度になるにしたがい副反応が抑えられ、直鎖状に高分子量化しやすくなるからである。したがって、比較的高濃度で重合反応を行い、しかも直鎖状の高分子量エポキシ樹脂を得ようとする場合には、反応温度を低くし、触媒量を少なくすることが好ましい。
上記重合体に例示される(A)高分子量エポキシ樹脂は、直鎖状であってもよく、分枝鎖状であってもよいが、直鎖状にして熱可塑性を持たせた高分子量エポキシ樹脂は、プリプレグを構成する樹脂の靭性および接着性を向上させることができるため好ましい。したがって、(A)高分子量エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルとビスフェノールAが重合したような構造を持つ高分子量エポキシ樹脂の1種で、熱可塑性樹脂として知られているフェノキシ樹脂、およびそのハロゲン化物、例えば臭素化フェノキシ樹脂を使用することが好ましい。
(A)高分子エポキシ樹脂の配合量は、樹脂組成物中の樹脂固形分の総量に対して好ましくは1〜20重量%、より好ましくは3〜17重量%、特に好ましくは5〜15重量%である。(A)成分の配合量が1重量%未満であると、接着性向上の効果が表れ難く、(A)成分の配合量が20重量%を越えると、積層板の耐熱特性および高Tgを維持することが困難になる傾向がある。
本発明で使用する(B)の低分子量エポキシ樹脂としては、重量平均分子量が250以上5,000未満であるものであれば特に限定されないが、分子内に2個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂であることが好ましく、例えば、グリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物、多官能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、これらのハロゲン化物、これらの水素添加物等が挙げられる。グリシジルエーテル系エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、ノボラック型エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、グリシジルエーテル系エポキシ樹脂のハロゲン化物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のハロゲン化物、例えば、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。これらの化合物は何種類かを併用することもできる。また、上記(B)成分の重量平均分子量は、好ましくは270以上4,500未満、より好ましくは300以上4,000未満である。
上記(A)成分と(B)成分の配合比は、(A)成分:(B)成分=20〜40:100(重量比)であることが好ましい。
本発明で使用する(C)のフェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物としては、分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有するものであれば特に制限されない。例えば、フェノール、クレゾール、アルキルフェノール、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のノボラック樹脂、およびこれらのハロゲン化物、変性体、例えば、変性フェノールノボラック樹脂等が挙げられる。これらの化合物の重量平均分子量は特に制限されない。また、何種類かを併用することもできる。また、フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物以外のフェノール性水酸基を含有する化合物を併用することもできる。併用可能な化合物としては、例えば、分子内に2個以上のフェノール性水酸基を有する(すなわち二官能以上の)フェノール類が挙げられる。また、二官能以上のフェノール類のハロゲン化物、例えばテトラブロモビスフェノールA等を併用すると、難燃性を付与できるため好ましい。(C)のフェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物およびそれ以外に併用されるフェノール性水酸基を含有する化合物の配合量については、電気特性、吸湿耐熱性の点から、樹脂組成物中のエポキシ基に対してフェノール性水酸基が、0.8〜1.2当量の範囲であることが好ましく、0.85〜1.2当量の範囲であることがより好ましく、0.9〜1.2当量の範囲であることがさらに好ましい。
本発明で使用する(D)のメラミン変性フェノール樹脂の配合量は、樹脂組成物中の樹脂固形分の総量に対して0.1〜10重量%の範囲であることが好ましく、0.5〜8重量%の範囲であることがより好ましい。(D)の配合量が、0.1重量%未満であると、接着性向上の効果が表れ難く、10重量%を越えると、積層板の耐熱特性および高Tgを維持することが困難になる傾向がある。
本発明の樹脂組成物には、さらにジシアンジアミドを添加してもよい。ジシアンジアミドの配合量は、樹脂組成物中の樹脂固形分の総量に対して0.01〜0.15重量%の範囲であることが好ましく、0.03〜0.15重量%の範囲であることがより好ましく、0.05〜0.15重量%の範囲であることが特に好ましい。この配合量が0.01重量%未満であると、接着性向上の効果が表れ難く、0.15重量%を越えると、積層板の耐熱特性および高Tgを維持することが困難になる傾向がある。
また、本発明に係る樹脂組成物は、その他に必要に応じて充填剤、着色剤、酸化防止剤、還元剤、紫外線不透過剤等を加えることができる。特に、本発明に係るエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて(E)硬化促進剤を配合することができる。(E)の硬化促進剤としては、イミダゾール化合物、有機リン化合物、第3級アミン、第4級アンモニウム塩等が用いられるが、第2級アミノ基をアクリロニトリル、イソシアネート、メラミン、アクリレート等でマスク化したイミダゾール化合物を使用するとより優れた保存安定性を示すプリプレグを得ることができる。
ここで使用されるイミダゾール化合物としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、4、5−ジフェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾール、2、4−ジメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾリン、2、4−ジメチルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリン等が挙げられる。
マスク化剤としては、アクリロニトリル、フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンビスフェニルイソシアネート、メラミンアクリレート等が挙げられる。これらの硬化促進剤は何種類かを併用することができる。
本発明のプリプレグは、上記本発明の樹脂組成物を、場合により他の成分と共に溶剤中で混合して得たワニスを、ガラス織布、ガラス不織布、紙または合成繊維等の基材、あるいはこれらの複合した基材に含浸し、乾燥することにより得ることができる。ここで使用するガラス織布またはガラス不織布等の基材の種類には特に指定はなく、プリプレグの製造に通常使用されるものであれば特に限定されない。これら基材はシラン系処理剤等の処理剤で処理されていてもよく、また処理されていなくともよい。また、厚さ0.02〜0.4mmまでのものを、目的のプリプレグまたは積層板の厚さに合わせて使用することができる。ワニスを基材に含浸させた後の乾燥条件は乾燥温度60〜200℃、乾燥時間1〜30分間で、目的のプリプレグ特性に合わせて自由に選択することができる。
本発明の金属張積層板は、本発明のプリプレグを単層のままか、または積層し、その片側または両側に金属箔を重ね、加熱加圧して製造する。金属箔としては主に銅箔やアルミ箔を用いるが、他の金属箔を用いてもよい。また、金属箔の厚みは特に限定されないが、通常3〜200μmである。さらに、加熱加圧時の加熱温度は、プリプレグ特性や樹脂組成物の反応性、プレス機の能力、目的の積層板の厚み等により適宜決定することができ、特に限定されないが、好ましくは130〜210℃、より好ましくは160〜190℃で、圧力は好ましくは0.5〜10MPa、より好ましくは1〜4MPaである。
本発明のプリント配線板は、例えば、本発明の金属張積層板の金属層に公知の方法により回路加工を施すことで製造することができ、また、本発明の多層プリント配線板は、例えば、目的とする絶縁層の厚みに合わせて、内層基材や金属箔等の構成材の間に本発明のプリプレグを所定枚数配し、加熱加圧成形して製造することができる。なお、この時の加熱加圧条件は、上記金属張積層板製造時の条件と同様にして適宜決定することができる。また、内層基材としては、電機絶縁材料として使用される積層板、金属張積層板または多層プリント配線板などが挙げられ、これらを2種類以上併用することもできる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<高分子量エポキシ樹脂の合成>
(合成例1)
臭素化フェノキシ樹脂の合成(1)
特開平4−120124号公報に記載されている高分子エポキシ樹脂の製造方法に準じて、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びテトラブロモビスフェノールAから、臭素化フェノキシ樹脂(エポキシ当量:9、600、Mw:23、000)を得た。
(合成例1)
臭素化フェノキシ樹脂の合成(1)
特開平4−120124号公報に記載されている高分子エポキシ樹脂の製造方法に準じて、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びテトラブロモビスフェノールAから、臭素化フェノキシ樹脂(エポキシ当量:9、600、Mw:23、000)を得た。
(合成例2)
フェノキシ樹脂の合成
特開平4−120124号公報に記載されている高分子エポキシ樹脂の製造方法に準じて、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールAから、フェノキシ樹脂(エポキシ当量:12、000、Mw:27、000)を得た。
フェノキシ樹脂の合成
特開平4−120124号公報に記載されている高分子エポキシ樹脂の製造方法に準じて、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びビスフェノールAから、フェノキシ樹脂(エポキシ当量:12、000、Mw:27、000)を得た。
(合成例3)
臭素化フェノキシ樹脂の合成(2)
特開平4−120124号公報に記載されている高分子エポキシ樹脂の製造方法に準じて、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びテトラブロモビスフェノールAから、臭素化フェノキシ樹脂(エポキシ当量:13、000、Mw:30、000)を得た。
臭素化フェノキシ樹脂の合成(2)
特開平4−120124号公報に記載されている高分子エポキシ樹脂の製造方法に準じて、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びテトラブロモビスフェノールAから、臭素化フェノキシ樹脂(エポキシ当量:13、000、Mw:30、000)を得た。
<樹脂組成物の調製>
(実施例1)
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例1の臭素化フェノキシ樹脂32重量部、(B)低分子量エポキシ樹脂として、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名YDCN−703、エポキシ当量:200〜230)100重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)37重量部、テトラブロモビスフェノールA40重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−7054)5重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.15重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の14.9重量%であった。
(実施例1)
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例1の臭素化フェノキシ樹脂32重量部、(B)低分子量エポキシ樹脂として、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名YDCN−703、エポキシ当量:200〜230)100重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)37重量部、テトラブロモビスフェノールA40重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−7054)5重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.15重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の14.9重量%であった。
(実施例2)
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例2のフェノキシ樹脂25重量部、(B)低分子量エポキシ樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロンN−865、エポキシ当量:195〜215)62重量部とテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロン153、エポキシ当量:380〜420)38重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトTD−2106)38重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−7054V)12重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.17重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の14.3重量%であった。
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例2のフェノキシ樹脂25重量部、(B)低分子量エポキシ樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロンN−865、エポキシ当量:195〜215)62重量部とテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロン153、エポキシ当量:380〜420)38重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトTD−2106)38重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−7054V)12重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.17重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の14.3重量%であった。
(実施例3)
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例3の臭素化フェノキシ樹脂20重量部、(B)低分子量エポキシ樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロンN−865、エポキシ当量:195〜215)100重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)35重量部、テトラブロモビスフェノールA40重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−1356)9重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.15重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の9.8重量%であった。
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例3の臭素化フェノキシ樹脂20重量部、(B)低分子量エポキシ樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロンN−865、エポキシ当量:195〜215)100重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)35重量部、テトラブロモビスフェノールA40重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−1356)9重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.15重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の9.8重量%であった。
(実施例4)
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例3の臭素化フェノキシ樹脂20重量部、(B)低分子量エポキシ樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロンN−865、エポキシ当量:195〜215)100重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)35重量部、テトラブロモビスフェノールA40重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−1398)9重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.15重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の9.8重量%であった。
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例3の臭素化フェノキシ樹脂20重量部、(B)低分子量エポキシ樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロンN−865、エポキシ当量:195〜215)100重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)35重量部、テトラブロモビスフェノールA40重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−1398)9重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.15重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の9.8重量%であった。
(実施例5)
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例1の臭素化フェノキシ樹脂32重量部、(B)低分子量エポキシ樹脂として、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名YDCN−703、エポキシ当量:200〜230)100重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)37重量部、テトラブロモビスフェノールA40重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−7052)5重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.15重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の14.9重量%であった。
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例1の臭素化フェノキシ樹脂32重量部、(B)低分子量エポキシ樹脂として、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名YDCN−703、エポキシ当量:200〜230)100重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)37重量部、テトラブロモビスフェノールA40重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−7052)5重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.15重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の14.9重量%であった。
(実施例6)
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例2のフェノキシ樹脂25重量部、、(B)低分子量エポキシ樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロンN−865、エポキシ当量:195〜215)62重量部とテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロン153、エポキシ当量:380〜420)38重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトTD−2106)38重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−7751)12重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.17重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の14.3重量%であった。
(A)高分子量エポキシ樹脂として、合成例2のフェノキシ樹脂25重量部、、(B)低分子量エポキシ樹脂として、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロンN−865、エポキシ当量:195〜215)62重量部とテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名エピクロン153、エポキシ当量:380〜420)38重量部、(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物として、フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトTD−2106)38重量部、(D)メラミン変性フェノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名LA−7751)12重量部、および(E)硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.17重量部を、メチルエチルケトン/エチレングリコールモノメチルエーテル/シクロヘキサノンの混合溶剤(重量比=2:1:1)に溶解して、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の14.3重量%であった。
(比較例1)
変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)を37重量部から39重量部に変更し、メラミン変性フェノール樹脂を使用せず、硬化促進剤を0.15重量部から0.3重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の15.1重量%であった。
変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)を37重量部から39重量部に変更し、メラミン変性フェノール樹脂を使用せず、硬化促進剤を0.15重量部から0.3重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂固形分65%のワニスを得た。高分子量エポキシ樹脂の配合比は全固形分の15.1重量%であった。
(比較例2)
合成例1の臭素化フェノキシ樹脂を添加せず、変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)を37重量部から36重量部に変更し、メラミン変性フェノール樹脂を使用せず、硬化促進剤を0.15重量部から0.2重量部に変更し、テトラブロモビスフェノールAを40重量部から45重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂固形分65%のワニスを得た。
合成例1の臭素化フェノキシ樹脂を添加せず、変性フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名フェノライトVH−4170)を37重量部から36重量部に変更し、メラミン変性フェノール樹脂を使用せず、硬化促進剤を0.15重量部から0.2重量部に変更し、テトラブロモビスフェノールAを40重量部から45重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂固形分65%のワニスを得た。
<プリプレグの作製>
実施例1〜6および比較例1〜2の各ワニスを厚み100μmのガラス織布(MIL品番2116タイプ)に含浸させた後、150℃の乾燥器中で5分間乾燥し、B−ステージ状態のプリプレグを得た。
実施例1〜6および比較例1〜2の各ワニスを厚み100μmのガラス織布(MIL品番2116タイプ)に含浸させた後、150℃の乾燥器中で5分間乾燥し、B−ステージ状態のプリプレグを得た。
<金属張積層板の作製>
上記で得られた各プリプレグをそれぞれ4枚ずつ重ねて、その両側に厚み18μmの銅箔を配し、圧力2.5MPa、温度180℃で100分間加熱加圧して両面銅張積層板を得た。
上記で得られた各プリプレグをそれぞれ4枚ずつ重ねて、その両側に厚み18μmの銅箔を配し、圧力2.5MPa、温度180℃で100分間加熱加圧して両面銅張積層板を得た。
<評価>
上記で得られた両面銅箔張積層板を用い、ガラス転移温度(Tg)及び銅箔引き剥がし強さの測定を行った。Tgの測定は、DuPont製熱機械分析装置(以下TMAと略す。)にて測定した値を示す。また、銅箔引きはがし強さは、JIS C 6481に準拠して行った。
上記で得られた両面銅箔張積層板を用い、ガラス転移温度(Tg)及び銅箔引き剥がし強さの測定を行った。Tgの測定は、DuPont製熱機械分析装置(以下TMAと略す。)にて測定した値を示す。また、銅箔引きはがし強さは、JIS C 6481に準拠して行った。
表1から、実施例1〜6の樹脂組成物を用いて作製した銅張積層板は、170℃以上の高いガラス転移温度と1.40kN/m以上の優れた引き剥がし強さを有することがわかる。
Claims (10)
- (A)重量平均分子量が5,000以上50,000以下の高分子量エポキシ樹脂、
(B)重量平均分子量が250以上5,000未満の低分子量エポキシ樹脂、
(C)フェノール類とホルムアルデヒドの重縮合物、および
(D)メラミン変性フェノール樹脂
を含む組成物であって、
該組成物の樹脂固形分の総量に対して、前記(A)高分子量エポキシ樹脂を1〜20重量%含み、前記(D)メラミン変性フェノール樹脂を0.1〜10重量%含む、プリント配線板用樹脂組成物。 - 前記(A)高分子量エポキシ樹脂が二官能エポキシ樹脂と二官能フェノール類の重合体である、請求項1記載のプリント配線板用樹脂組成物。
- 前記二官能エポキシ樹脂がビスフェノールA型エポキシ樹脂であり、前記二官能フェノール類がテトラブロモビスフェノールAである、請求項2記載のプリント配線板用樹脂組成物。
- 前記(A)高分子量エポキシ樹脂がハロゲン化されてもよいフェノキシ樹脂である、請求項1記載のプリント配線板用樹脂組成物。
- 前記(B)低分子量エポキシ樹脂が分子内に2個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂である、請求項1〜4のいずれか1項記載のプリント配線板用樹脂組成物。
- さらに、ジシアンジアミドを含む、請求項1〜5のいずれか1項記載のプリント配線板用樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の樹脂組成物を基材に含浸してなる、プリント配線板用プリプレグ。
- 請求項7記載のプリプレグを少なくとも1枚以上重ね、その片面もしくは両面に金属箔を配し、これを加熱加圧してなる、金属張積層板。
- 請求項7記載のプリプレグまたは請求項8記載の金属張積層板を用いてなる、プリント配線板。
- 請求項7記載のプリプレグまたは請求項8記載の金属張積層板を用いてなる、多層プリント配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005207764A JP2007027434A (ja) | 2005-07-15 | 2005-07-15 | プリント配線板用樹脂組成物およびその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005207764A JP2007027434A (ja) | 2005-07-15 | 2005-07-15 | プリント配線板用樹脂組成物およびその用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007027434A true JP2007027434A (ja) | 2007-02-01 |
Family
ID=37787805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005207764A Pending JP2007027434A (ja) | 2005-07-15 | 2005-07-15 | プリント配線板用樹脂組成物およびその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007027434A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110253434A1 (en) * | 2010-04-20 | 2011-10-20 | Hsien-Te Chen | Epoxy resin composition, and prepreg and printed circuit board using the same |
US20110303446A1 (en) * | 2010-06-14 | 2011-12-15 | Hsien-Te Chen | Epoxy resin composition, and prepreg and printed circuit board using the same |
-
2005
- 2005-07-15 JP JP2005207764A patent/JP2007027434A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110253434A1 (en) * | 2010-04-20 | 2011-10-20 | Hsien-Te Chen | Epoxy resin composition, and prepreg and printed circuit board using the same |
TWI449721B (zh) * | 2010-04-20 | 2014-08-21 | Taiwan Union Technology Corp | Epoxy resin compositions and prepregs and printed circuit boards made thereof |
US20110303446A1 (en) * | 2010-06-14 | 2011-12-15 | Hsien-Te Chen | Epoxy resin composition, and prepreg and printed circuit board using the same |
US8383738B2 (en) * | 2010-06-14 | 2013-02-26 | Taiwan Union Technology Corporation | Epoxy resin composition, and prepreg and printed circuit board using the same |
TWI401269B (zh) * | 2010-06-14 | 2013-07-11 | Taiwan Union Technology Corp | 環氧樹脂組成物及其製成的預浸材和印刷電路板 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5338187B2 (ja) | 無機充填剤含有樹脂組成物、プリプレグ、積層板及び配線板 | |
JP4926811B2 (ja) | 樹脂組成物、プリプレグ、積層板及び配線板 | |
JP2024050556A (ja) | 硬化性組成物、プリプレグ、レジンシート、金属箔張積層板及びプリント配線板 | |
JP2010043254A (ja) | 熱硬化性絶縁樹脂組成物、並びにこれを用いたプリプレグ、樹脂付フィルム、積層板、及び多層プリント配線板 | |
JP5105657B2 (ja) | プリプレグ及び積層板 | |
EP0947532B1 (en) | Epoxy resin composition for printed circuit board and printed circuit board using the same | |
US5278259A (en) | Epoxy resin composition, epoxy resin cured material, and laminated sheet lined with copper | |
JP5736944B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ及び積層板 | |
JP2007027434A (ja) | プリント配線板用樹脂組成物およびその用途 | |
JP3485169B2 (ja) | シアネート・エポキシ樹脂組成物並びにそれを用いたプリプレグ、金属箔張り積層板及び印刷配線板 | |
JP2007314761A (ja) | エポキシ樹脂組成物、ならびにそれを用いたプリプレグ、金属張積層板および多層プリント配線板 | |
JP4449308B2 (ja) | プリント配線板用エポキシ樹脂組成物およびその用途 | |
JPH03124735A (ja) | 印刷配線板用プリプレグの製造方法 | |
JP5157045B2 (ja) | プリント配線板用樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板およびプリント配線板 | |
JP2005029673A (ja) | プリント配線板用エポキシ樹脂組成物,並びにそれを用いたプリント配線板用プリプレグ,金属張積層板及び多層プリント配線板 | |
JPH11228670A (ja) | エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂プリプレグ、エポキシ樹脂積層板及び金属はく張エポキシ樹脂積層板 | |
JP2002172736A (ja) | 金属箔張り積層板 | |
JPH11172025A (ja) | プリント配線板用プリプレグ及びそれを用いた金属箔張積層板 | |
JPH11209568A (ja) | 樹脂組成物、成形品、プリプレグ、積層板及び金属はく張積層板 | |
JP2019048934A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物 | |
JP2005187694A (ja) | プリント配線板用エポキシ樹脂組成物、およびこれを用いたプリプレグ、金属張積層板、多層プリント配線板 | |
JPH05295090A (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP2001240687A (ja) | プリプレグ及び金属箔張積層板 | |
JP2000226431A (ja) | エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂積層板、金属はく張エポキシ樹脂積層板及びプリント配線板 | |
JPH11279375A (ja) | 印刷配線板用樹脂組成物及びそれを用いた印刷配線板 |