JP3485169B2 - シアネート・エポキシ樹脂組成物並びにそれを用いたプリプレグ、金属箔張り積層板及び印刷配線板 - Google Patents

シアネート・エポキシ樹脂組成物並びにそれを用いたプリプレグ、金属箔張り積層板及び印刷配線板

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JP3485169B2
JP3485169B2 JP35902499A JP35902499A JP3485169B2 JP 3485169 B2 JP3485169 B2 JP 3485169B2 JP 35902499 A JP35902499 A JP 35902499A JP 35902499 A JP35902499 A JP 35902499A JP 3485169 B2 JP3485169 B2 JP 3485169B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シアネート化合物
及びエポキシ樹脂含有するシアネート・エポキシ樹脂組
成物並びにそれを用いたプリプレグ、金属箔張り積層板
及び印刷配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータと通信機器が一体化
した高度通信情報化が進展している。コンピュータはダ
ウンサイジングにより小型システム化し、それにも従来
の大型機並の処理能力が要求されている。また、急速に
普及している携帯電話、パーソナルコンピュータ等に代
表される情報端末機器は、小型化、軽量化、高性能化が
進められている。これらに搭載される印刷配線板は高密
度化及び薄型化が進められており、耐熱性や絶縁信頼性
が高いことが要求されている。さらに、信号の高速化や
高周波数化に対応するため、比誘電率及び誘電正接の低
い材料が求められている。このような要求に対応するた
め、エポキシ樹脂組成物を用いた印刷配線板は耐熱性向
上の手法として多官能エポキシ樹脂をジシアンジアミド
で硬化させる方法や多官能フェノール樹脂で硬化させる
方法等が行われている。
【0003】また、耐熱性に優れるエポキシ樹脂印刷配
線板の誘電特性を改善することを目的として以下に示す
提案がなされている。例えば、エポキシ樹脂を特開昭6
0−135425号公報に示されているポリ−4−メチ
ル−1−ペンテン、特開昭61−126162号公報に
示されているフェノール類付加ブタジエン重合体、特開
昭62−187736号公報に示されている末端カルボ
キシ基変性ポリブタジエン、特開平4−13717号公
報に示されているプロパルギルエーテル化芳香族炭化水
素などと反応させる方法がある。また、特開昭57−8
3090号公報に示されているように樹脂層に中空粒子
を混在させる方法、特開平2−203594号公報に示
されているフッ素樹脂粉末を配合する方法、特開平3−
84040号公報に示されている基材に芳香族ポリアミ
ド繊維を用いる方法、特開平4−24986号公報に示
されているようにガラス布基材フッ素樹脂プリプレグと
ガラス布基材エポキシ樹脂プリプレグを重ねて用いる方
法等がある。
【0004】一方、エポキシ樹脂系の材料以外で高い耐
熱性と低い誘電特性を兼ね備える樹脂材料としてシアネ
ートエステル樹脂やBT樹脂(ビスマレイミド−トリア
ジン樹脂)等の樹脂材料も提案されている。しかし、こ
れらは吸水率が高く、接着性、吸湿時の耐熱性等に劣る
という欠点があった。
【0005】そこで、シアネートエステル樹脂やBT
(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂の上記欠点を改良
するため、特開昭63−54419号公報に示されてい
るフェノールノボラックのグリシジルエーテル化物、特
開平3−84040号公報に示されているビスフェノー
ルAのグリシジルエーテル化物等のエポキシ樹脂、特開
平2−286723号公報に示されている臭素化フェノ
ールノボラックのグリシジルエーテル化物等のエポキシ
樹脂を併用させる方法等がある。
【0006】多官能エポキシ樹脂をジシアンジアミドで
硬化させる方法では、ジシアンジアミド硬化系は吸湿性
が高くなる欠点があり、半導体パッケージ用途での高い
絶縁信頼性を満足することは困難となっている。特に絶
縁材料上または絶縁材料内に配線や回路パターンあるい
は電極などを構成する金属が、高湿環境下、電位差の作
用によって絶縁材料上または絶縁材料内を移行する金属
マイグレーション(電食)の発生は非常に大きな問題と
なってきている。また、多官能フェノール樹脂で硬化さ
せる方法では、多官能フェノール硬化系は樹脂硬化物が
剛直となり、スルーホールのドリル加工時などに微少な
クラックが発生しやすく、この微少クラックから金属マ
イグレーションが発生することが懸念されており、高い
絶縁信頼性を満足できない。
【0007】また、特開昭60−135425号公報、
特開昭61−126162号公報及び特開昭62−18
7736号公報に示されているようなポリ−4−メチル
−1−ペンテン、フェノール類付加ブタジエン重合体、
末端カルボキシ基変性ポリブタジエン等の炭化水素系重
合体とエポキシ樹脂を反応させる方法は、誘電率は低く
なるもののエポキシ樹脂本来の耐熱性を損なうという問
題点があった。特開平4−13717号公報に示されて
いるプロパルギルエーテル化芳香族炭化水素等と反応さ
せる方法は、耐熱性は高いものの特殊な樹脂を使うため
コストが非常に高くなるという問題点があった。
【0008】 また、特開昭57−83090号公報や
特開平2−203594号公報に示されているような樹
脂層に中空粒子を混在させる方法やフッ素樹脂粉末を配
合する方法、特開平3−84040号公報や特開平4−
24986号公報に示されているような基材に芳香族ポ
リアミド繊維を用いる方法や、ガラス布基材フッ素樹脂
プリプレグを重ねて用いる方法では、積層板としての誘
電率は低くなるものの従来のガラス布基材エポキシ樹脂
積層板と比べ機械特性が低下するという問題点があっ
た。
【0009】さらに、特開平3−84040号公報に示
されているようなエポキシ樹脂をシアネートエステル樹
脂に配合する方法では接着性は改善されるものの、吸水
率の低減や吸湿時の耐熱性の改善には大きな効果が見ら
れない。特開昭63−54419号公報に示されている
ようなエポキシ樹脂を併用させる方法では、Tgの低下
をある程度抑えたり、吸湿時の耐熱性及び金属との接着
性は改善できるものの、吸水率が高くなるという欠点が
あり、また加工性の改善には大きな効果が見られない。
また、特開平2−286723号公報に示されている臭
素化フェノールノボラックのグリシジルエーテル化物で
は、加工性、吸湿時の耐熱性の改善や耐燃性は付加でき
るものの吸水性が悪化するという問題を残している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、接
着性等の特性を損なうことなく、ガラス転移温度が高
く、優れた誘電特性と低い吸水率を有するシアネート・
エポキシ樹脂組成物並びにそれを用いたプリプレグ、金
属箔張り積層板及び印刷配線板を提供することを目的と
した。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 (1)(A)1分子中に2個以上のシアナト基を含有す
るシアネート類化合物、(B)エポキシ樹脂、(C)硬
化促進剤を主成分として含む樹脂組成物において、シア
ネート類化合物が、モノマーの転化率10〜70モル%
のプレポリマー、かつ、数平均分子量250〜1000
のプレポリマーであり、エポキシ樹脂が式(1)で表さ
れるジシクロペンタジエン骨格を含有するジシクロペン
タジエン−フェノール重付加物から誘導されるエポキシ
樹脂であり、硬化促進剤として、1分子中に2個以上の
シアナト基を含有するシアネート類化合物の硬化反応を
促進させる触媒機能を有する化合物とエポキシ樹脂の硬
化反応を促進させる触媒機能を有する化合物とを併用し
てなるシアネート・エポキシ樹脂組成物。
【化2】 (ただし、式中nは0または正の整数を表す) (2)1分子中に2個以上のシアナト基を含有するシア
ネート類化合物の硬化反応を促進させる触媒機能を有す
る化合物が有機金属塩または有機金属錯体であり、エポ
キシ樹脂の硬化反応を促進させる触媒機能を有する化合
物がイミダゾール類化合物である項(1)に記載のシア
ネート・エポキシ樹脂組成物。 (3)有機金属塩または有機金属錯体が、鉄、銅、亜
鉛、コバルト、ニッケル、マンガン、スズの有機金属塩
または有機金属錯体である項(2)に記載のシアネート
・エポキシ樹脂組成物。 (4)(A)1分子中に2個以上のシアナト基を含有す
るシアネート類化合物100重量部に対して(B)エポ
キシ樹脂を50〜250重量部、(C)硬化促進剤を
0.1〜5重量部含む項(1)〜(3)のいずれかに記
載のシアネート・エポキシ樹脂組成物。 (5)さらに、(D)酸化防止剤を含む項(1)〜
(4)のいずれかに記載のシアネート・エポキシ樹脂組
成物。 (6)(A)1分子中に2個以上のシアナト基を含有す
るシアネート類化合物100重量部に対して(D)酸化
防止剤を0.1〜20重量部含む項(5)に記載のシア
ネート・エポキシ樹脂組成物。 (7)項(1)〜(6)のいずれかに記載のシアネート
・エポキシ樹脂組成物を、基材に含浸、乾燥させなるプ
リプレグ。 (8)項(7)に記載のプリプレグ又はその積層体の片
面又は両面に金属箔を積層し、加熱加圧成形して得られ
る金属箔張り積層板。 (9)項(8)に記載の金属箔張り積層板の金属箔に対
して回路加工してなる印刷配線板。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のシアネート・エポキシ樹
脂組成物に用いる(A)1分子中に2個以上のシアナト
基を含有するシアネート類化合物は、下記式(2)で表
される化合物がある。2,2−ビス(4−シアネートフ
ェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−シア
ネートフェニル)メタン、2,2−ビス(4−シアネー
トフェニル)1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン、α,α’−ビス(4−シアネートフェニル)
−m−ジイソプロピルベンゼンなどが挙げられる。
【0013】
【化3】 (式中、R1は、ハロゲンで置換されていてもよい炭素
数1〜3のアルキレン基、
【化4】 (ここで、R5は、炭素数11〜3のアルキレン基のア
ルキレン基を示し、2個のR5は同一でも異なっていて
もよい)で表される基又は
【化5】 を示し、R2及びR3は、それぞれ、水素原子又は炭素数
1〜4のアルキル基を示し、同一でも異なっていてもよ
く、2個のR3は同一でも異なっていてもよく、2個の
4は同一でも異なっていてもよい。) 前記のR1の好ましい具体例を示すと、
【化6】 がある。
【0014】本発明において用いる(A)1分子中に2
個以上のシアナト基を含有するシアネート類化合物のモ
ノマは結晶性が高く、これらのモノマを溶剤でワニス化
する場合、固形分濃度にもよるがワニス中で再結晶する
場合がある。そのため上記シアネート化合物モノマを予
めプレポリマ化して用いる。
【0015】プレポリマーは、1分子中に2個以上のシ
アナト基を含有するシアネート類化合物のモノマーを、
必要に応じてシアネート類化合物の反応を促進させる触
媒機能を有する有機金属塩または有機金属錯体の存在下
に、反応させて多量化させること、特に、シアナト基を
環化反応(トリアジン環化)させることにより得られ
る。シアネート類化合物のモノマーの転化率は10〜7
0モル%となるように反応させ、特に、30〜60モル
%反応させることが好ましい。この転化率が小さすぎる
と、シアネート化合物が結晶性が強いためにワニス化し
た際に再結晶する場合がある。また、転化率が大きすぎ
ると、ワニス化した時の粘度が高くなりガラス基材等へ
の含浸性が祇下し、プリプレグ表面の平滑性が失われる
おそれがあり、また、ゲル化時間が塗工作業上問題とな
るほど短くなる恐れがあってワニスの保存安定性(ポッ
トライフ)が失われる傾向がある。
【0016】さらに、本発明における(A)1分子中に
2個以上のシアナト基を含有するシアネート類化合物の
モノマをプレポリマー化して得られるプレポリマーは、
多くの場合、モノマーを含む組成物であるが、全体とし
て、数平均分子量が250〜1000のものであり、特
に、数平均分子量が300〜800のものが好ましい。
数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線をも
ちいて測定したものである。この分子量が小さすぎる
と、前述同様シアネート化合物の強い結晶性のためにワ
ニス化した際に再結晶する場合がり、分子量が大きすぎ
ると、ワニス化した時の粘度が高くなりガラス基材等へ
の含浸性が低下しプリプレグ表面の平滑性が損われるこ
とがあったり、ゲル化時間が塗工作業上問題となるほど
短くなってワニスの保存安定性(ポットライフ)が失わ
れる傾向がある。このようなプレポリマーは、Aroc
yB−30、Arocy M−30(いずれも旭チバ株
式会社製商品名)等として市販されているものを利用す
ることができる。
【0017】本発明において用いる(B)エポキシ樹脂
は、式(1)で表されるジシクロペンタジエン骨格を含
有するジシクロペンタジエン−フェノール重付加物から
誘導されるエポキシ樹脂を必須成分とし、これと他の1
分子中に2個以上のエポキシ基を持ったエポキシ樹脂を
併用してもよい。本発明において用いる(B)エポキシ
樹脂は、式(1)で表されるジシクロペンタジエン骨格
を含有するジシクロペンタジエンーフェノール重付加物
から誘導されるエポキシ樹脂を必須成分とし、これと他
の1分子中に2個以上のエポキシ基を持ったエポキシ化
合物を併用してもよい。式(1)のエポキシ樹脂は(、
B)エポキシ樹脂の全配合量の15〜100重量%、好
ましくは30〜100重量%とすることが好ましい。1
5重量%未満では硬化物のTg(ガラス転移温変)の低
下や、吸水率が上昇する傾向がある。また、難燃化する
ためにハロゲン化(特に臭素化)エポキシ樹脂を用いる
場合、少なくともこれの使用分を除いた量を、式(1)
のエポキシ樹脂の使用量の上限とすべきである。ハロゲ
ン含有率は樹脂固形分に対して10〜25重量%とする
ことが好ましい。式(1)で表されるジシクロペンタジ
エン骨格を含有するジシクロペンタジエンーフェノール
重付加物は、式(1)中のnが5以下のものが好まし
い。
【0018】併用するエポキシ樹脂としては、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エ
ポキシ樹脂、フェノールサリチルアルデヒドノボラック
型エポキシ樹脂等が挙げられる。さらに印刷配線板とし
ての耐燃性を確保するためのハロゲン化エポキシ樹脂と
しては例えば臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂や
臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の臭素化
エポキシ樹脂などが挙げられる。誘電特性の点から臭素
化ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。
【0019】本発明のシアネート・エポキシ樹脂組成物
において用いる(B)エポキシ樹脂の配合量は、(A)
1分子中に2個以上のシアナト基を含有するシアネート
類化合物100重量部に対して(B)エポキシ樹脂が5
0〜250重量部とすることが好ましい。50重量部未
満では吸湿時の耐熱性が悪化する傾向を示し、250重
量部を超えると誘電特性の悪化やガラス転移温度(T
g)が低下する傾向を示すため好ましくない。より好ま
しくは100〜230重量部とする。
【0020】本発明において用いる(C)硬化促進剤
は、(A)1分子中に2個以上のシアナト基を含有する
シアネート類化合物の硬化反応を促進させる触媒機能を
有する化合物と(B)エポキシ樹脂の硬化反応を促進さ
せる触媒機能を有する化合物を併用する。
【0021】(A)1分子中に2個以上のシアナト基を
含有するシアネート類化合物の硬化反応を促進させる触
媒機能を有する化合物としては、有機金属塩または有機
金属錯体がある。有機金属塩または有機金属錯体の金属
としては、鉄、銅、亜鉛、コバルト、ニッケル、マンガ
ン、スズ等がある。有機金属塩としては、ナフテン酸
鉄、ナフテン酸銅、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバル
ト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸マンガン、ナフテ
ン酸スズオクチル酸亜鉛、オクチル酸スズ、2一エチル
ヘキサン酸亜鉛等があり、また、有機金属錯体として
は、ジブチルスズマレエート、鉛アセチルアセトナート
等が挙げられる。これらは(A)1分子中に2個以上の
シアナト基を含有するシアネート類化合物100重量部
に対して0.05〜3重量部配合することが好ましい。
0.05重量部未満では触媒機能に劣り硬化時間が長く
なる。また、3重量部を超えるとワニスや、プリプレグ
の保存安定性に劣る傾向がある。0.1〜1.0重量部
がより望ましい。
【0022】また、(B)エポキシ樹脂の硬化反応を促
進させる触媒機能を有する化合物としてはイミダゾール
類化合物、有機リン化合物、第二級アミン、第三級アミ
ン、第四級アンモニウム塩等が挙げられるが、この中で
も、イミダゾール化合物がもっとも好ましい。
【0023】イミダゾール類化合物としては、イミダゾ
ール化合物としては、イミダゾール、2−エチルイミダ
ゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フ
ェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1
−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシ
ルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2
−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2
−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾ
リン、2−イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチ
ルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾー
ル、2−エチルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダ
ゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−フェニル
−4−メチルイミダゾリンなどが挙げられ、マスク化剤
としては、アクリロニトリル、フェニレンジイソシアネ
ート、トルイジンイソシアネート、ナフタレンジイソシ
アネート、メチレンビスフェニルイソシアネート、メラ
ミンアクリレートなどが挙げられる。
【0024】有機リン化合物としては、トリフェニルホ
スフィン等があり、ピペリジン等、第三級アミンとして
はジメチルベンジルアミン、トリス(ジメチルアミノメ
チル)フェノール等、 第四級アンモニウム塩としては
テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルア
ンモニウムクロライト等がある。
【0025】エポキシ樹脂の硬化反応を促進させる触媒
機能を有する化合物の配合量はエポキシ樹脂100重量
部に対して0.05〜3重量部配合することが好まし
い。0.05重量部未満では触媒機能に劣り硬化時間が
長くなる。また、3重量部を超えるとワニスや、プリプ
レグの保存安定性に劣るようになる。
【0026】本発明において、硬化促進剤の総量は、
(A)1分子中に2個以上のシアナト基を含有するシア
ネート類化合物100重量部に対して0.1〜5重量部
とすることが好ましい。0.1重量部未満では触媒機能
に劣り硬化時間が長くなる傾向がある。また、5重量部
を超えるとワニスや、プリプレグの保存安定性に劣る傾
向がある。
【0027】本発明のシアネート・エポキシ樹脂組成物
において用いる(D)酸化防止剤としては、フェノール
系酸化防止剤、硫黄有機化合物系酸化防止剤等がある。
フェノール系酸化防止剤の具体例としては、ピロガロー
ル、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノールなどのモノフェノール系
や2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)などのビスフェノール
系及び1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、テトラキス−〔メチレン−3−(3’−5’
−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕メタンなどの高分子型フェノール系が挙げら
れる。フェノール系酸化防止剤の中でも、特にビスフェ
ノール系酸化防止剤が効果の点で好ましい。硫黄有機化
合物系酸化防止剤の具体例としては、ジウラリルチオジ
プロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート等
がある。これらの酸化防止剤は何種類かを併用してもよ
い。本発明の(D)酸化防止剤は、(A)1分子中に2
個以上のシアナト基を含有するシアネート類化合物10
0重量部に対して0.1〜20重量部配合することが好
ましく、1〜10重量部配合することがより好ましい。
0.1重量部未満では絶縁特性の向上は見られず、20
重量部を超えると逆に絶縁特性は低下する傾向を示す。
【0028】本発明のシアネート・エポキシ樹脂組成物
には、必要に応じて充填剤及びその他の添加剤を配合す
ることができる。充填剤としては、通常、無機充填剤が
好適に用いられ、具体的には溶融シリカ、ガラス、アル
ミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、窒
化珪素、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、チタン酸
カリウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウムなど
が、粉末又は球形化したビーズとして用いられる。ま
た、ウィスカ−、単結晶繊維、ガラス繊維、無機系及び
有機系の中空フィラ−なども配合することができる。こ
れらの配合量は、樹脂固形分100重量部に対して、5
〜30重量部配合することが好ましい。5重量部未満で
は充填材の配合効果が得られず、30重量部を超えると
充填材の沈降や凝集が起こる傾向がある。
【0029】本発明のシアネート・エポキシ樹脂組成物
は、加熱硬化させることにより誘電特性、耐熱性に優
れ、且つ、低吸水率であるプリプレグ、積層体、金属箔
張り積層板及び印刷配線板の製造に供せられる。そのた
めには、本発明のシアネート・エポキシ樹脂組成物を溶
剤に溶解していったんワニスとしておくことが好まし
い。その溶剤は特に制限するものではないが、ケトン
系、芳香族炭化水素系、エステル系、アミド系、アルコ
ール系等が用いられる。具体的には、ケトン系溶剤とし
て、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン等が、芳香族炭化水素系とし
ては、トルエン、キシレン等が、エステル系溶剤として
はメトキシエチルアセテート、エトキシエチルアセテー
ト、ブトキシエチルアセテート、酢酸エチル等が、アミ
ド系溶剤としてはN−メチルピロリドン、ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセト
アミド等が、アルコール系溶剤としてはメタノール、エ
タノール、エチレングリコール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール
モノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、トリエチレングリコール、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピル
エーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル等が挙げられる。これらの溶剤は1種または2種以上
を混合して用いてもよい。
【0030】プリプレグに使用される基材としては、3
0μm〜200μmのガラスクロスが好適に用いられ
る。また、プリプレグの作製は、ワニスをガラスクロス
に含浸後140℃〜200℃の温度で3〜15分乾燥さ
せて、Bステージ(半硬化状態)にして行われる。この
ときの含浸量は、ワニス固形分と基材の総量に対して、
ワニス固形分が35〜60重量%になるようにされるこ
とが好ましい。プリプレグは、1枚だけで又は適宜任意
枚数を積層してその片面若しくは両面に金属箔を重ねて
加熱加圧成形することにより金属箔張り積層板とするこ
とができる。このときの条件としては、加熱温度が15
0〜230℃、圧力が2〜5MPaの条件とすることが
好ましく、この条件に0.5〜2.0時間さらすことが
好ましい。上記金属箔としては銅箔、アルミ箔等が使用
される。金属箔の厚さは用途にもよるが10〜100μ
mのものが好適に用いられる。
【0031】金属箔張り積層板の金属箔に対して回路加
工を施すことにより印刷配線板とすることができる。回
路加工は、例えば、金属箔表面にレジストパターンを形
成後、エッチングにより不要部分の箔を除去し、レジス
トパターンを剥離後、ドリルにより必要なスルーホール
を形成し、再度レジストパターンを形成後、スルホール
に導通させるためのメッキを施し、最後にレジストパタ
ーンを剥離することにより行うことができる。このよう
にして得られた印刷配線板の表面にさらに上記の金属箔
張り積層板を前記したのと同様の条件で積層し、さら
に、上記と同様にして回路加工して多層印刷配線板とす
ることができる。この場合、必ずしもスルホールを形成
する必要はなく、バイアホールを形成してもよく、両方
を形成してもよい。このような多層化は必要枚数行われ
る。
【0032】
【作用】一般的なエポキシ樹脂の硬化反応は、エポキシ
基の開環に伴い極性の高い水酸基が生成するため、低誘
電率化には限界がある。また、フェノール類付加ポリブ
タジエンなどの炭化水素系重合体に代表される特殊な硬
化剤を用いた場合、エポキシ樹脂本来の耐熱性を損ねた
り、多官能フェノール樹脂等で硬化させた場合と比べガ
ラス転移温度が低い、コスト高になるなどの問題があ
る。一方、低極性、剛直かつ対称性構造のトリアジン骨
格を有するシアネートエステル樹脂の硬化物は低誘電率
及び低誘電正接でかつ高いガラス転移温度を有するもの
の、接着性、吸湿時の耐熱性等の問題がある。この問題
を改善するためシアネートエステル樹脂に従来のビスフ
ェノールA、臭素化ビスフェノールAをベースとしたエ
ポキシ樹脂を併用する樹脂組成物は吸水率の上昇や金属
との接着性等の問題が発生する。本発明のシアネート・
エポキシ樹脂組成物は従来のエポキシ樹脂系印刷配線板
用樹脂組成物や上記したシアネートエステル樹脂とエポ
キシ樹脂と併用した樹脂組成物と比べて、ガラス転移温
度が高く、誘電特性、耐熱性、低吸水性に優れており、
さらに低い吸水性を発現するシアネート・エポキシ樹脂
組成物及びそれを用いた積層板及び印刷配線板を得るこ
とができるが、本発明おいては、本発明おけるシアネー
ト化合物と特定のエポキシ樹脂の組み合わせにおいて、
さらに、それぞれの硬化促進剤を併用することにより、
これらの効果を奏することができる。さらに、酸化防止
剤の使用により、上記の特性を損なうことなく、耐電食
性を向上させることができる。
【0033】
【実施例】以下、具体例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらに限られるものではない。
【0034】実施例1 (A)1分子中に2個以上のシアナト基を含有するシア
ネート類化合物として2,2−ビス(4−シアネートフ
ェニル)プロパンのプレポリマ(ArocyB−30、
旭チバ株式会社製商品名、モノマー反応率:約46%、
数平均分子量:560、シアネート当量:200)、
(B)エポキシ樹脂としてジシクロペンタジエン型エポ
キシ樹脂(HP7200H、大日本インキ化学工業株式
会社製商品名、エポキシ当量287)と臭素化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂(ESB400T、住友化学工
業株式会社製商品名、エポキシ当量401)を表1に示
す配合量でメチルエチルケトンに溶解し、(C)硬化促
進剤としてナフテン酸コバルトと2−メチルイミダゾー
ル(2MZ)を表1に従って配合し、不揮発分70重量
%のシアネート・エポキシ樹脂組成物ワニスを作製し
た。
【0035】実施例2 実施例1において、(A)1分子中に2個以上のシアナ
ト基を含有するシアネート類化合物の2,2−ビス(4
−シアネートフェニル)プロパンのプレポリマをビス
(3,5−ジメチル−4−シアネートフェニル)メタン
のプレポリマ(Arocy M−30、旭チバ株式会社
製商品名、モノマー反応率:約46%、数平均分子量:
490、シアネート当量:219)に代えて表1に示す
配合量でメチルエチルケトンに溶解し、実施例1におい
てナフテン酸コバルトをナフテン酸亜鉛に、2−メチル
イミダゾールを2−エチル−4−メチルイミダゾールに
代えて表1に示す配合とした他は実施例1と同様にして
シアネート・エポキシ樹脂組成物ワニスを作製した。
【0036】実施例3 実施例1において、(C)硬化促進剤のナフテン酸コバ
ルトをナフテン酸マンガンに、2−メチルイミダゾール
(2MZ)を2−ウンデシルイミダゾール(C11Z、
四国化成株式会社製商品名)に代えて表1に示す配合に
した他は実施例1と同様にしてシアネート・エポキシ樹
脂組成物ワニスを作製した。
【0037】実施例4 実施例1において、(C)硬化促進剤のナフテン酸コバ
ルトをナフテン酸亜鉛に、2−メチルイミダゾール(2
MZ)を2−ウンデシルイミダゾール(C11Z、四国
化成株式会社製商品名)に代えて表1に示す配合にした
他は実施例1と同様にしてシアネート・エポキシ樹脂組
成物ワニスを作製した。
【0038】比較例1 実施例1においてジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂
をビスフェノールA型エポキシ樹脂(DER331L、
ダウケミカル日本株式会社製商品名、エポキシ当量18
5)とした他は実施例1と同様にしてシアネート・エポ
キシ樹脂組成物ワニスを作製した。
【0039】比較例2 実施例1においてエポキシ樹脂をビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(DER331L、ダウケミカル日本株式会
社製商品名、エポキシ当量185)のみとし、表1に示
す配合量でメチルエチルケトンに溶解した他は実施例1
と同様にしてシアネート・エポキシ樹脂組成物ワニスを
作製した。
【0040】比較例3 実施例1においてエポキシ樹脂を配合せず、その他は表
1に示すようにしてシアネート樹脂組成物ワニスを作製
した。
【0041】比較例4 エポキシ樹脂として臭素化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂(ESB400T、住友化学工業株式会社製商品
名、エポキシ当量401)、硬化剤としてフェノールノ
ボラック樹脂(HP850N、日立化成工業株式会社製
商品名、水酸基当量106)を当量比1:1の割合で配
合しメチルエチルケトンに溶解して、2−メチルイミダ
ゾールを表1に示す配合として不揮発分70重量%のエ
ポキシ樹脂組成物ワニスを作製した。
【0042】比較例5 実施例4において、硬化促進剤である2−ウンデシルイ
ミダゾールを使用しないこと以外は実施例4に準じてシ
アネート・エポキシ樹脂組成物ワニスを作製した。
【0043】実施例1〜4及び比較例1〜5のワニスを
0.2mm厚のガラス布(坪量210g/m2)に含浸
し160℃で5分間乾燥してプリプレグを得た。このプ
リプレグ4枚と上下に厚み18μmの銅箔を積層し、1
70℃、2.45MPaの条件で1時間プレス成形し銅
張積層板を製造した。ついで、エッチングレジストを形
成後、エッチングにより回路形成し印刷配線板を得た。
なお、エッチングレジスト形成からエッチングまでは常
法により行った。この印刷配線板のガラス転移温度(T
g)、誘電率、はんだ耐熱性、吸水率、耐燃性を評価し
た。
【0044】なお、評価方法は、下記のようにして行っ
た。 ガラス転移温度(Tg):熱機械分析法(TMA法)に
より測定した。 誘電特性:ノイマン社製広帯域誘電特性測定装置(間隙
変化法)により評価した。 はんだ耐熱性:50mm×50mmにカットした試験片
をプレッシャークッカーにより121℃、0.22MP
aの条件で3h吸湿処理した後、260℃のはんだ浴に
20秒間浸漬し試験片の状態を目視により観察し、ふく
れ、ミーズリングのないものを○、ミーズリングの発生
したものを△、フクレの発生したものを×とした。 吸水率:50mm×50mmにカットした試験片をプレ
ッシャークッカーにより121℃、0.22MPaの条
件で3h吸湿処理し、吸湿処理前後の重量差より吸水率
を算出した。 耐燃性:UL94垂直試験法に準拠して評価した。 測定、評価結果を表1に示した。
【0045】
【表1】
【0046】表1より、比較例1はエポキシ樹脂として
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DER331L)と
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ESB400
T)を配合したものであり、ジシクロペンタジエンの骨
格を含有するジシクロペンタジエン−フェノール重付加
物から誘導されるエポキシ樹脂(HP7200H)と臭
素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ESB400
T)とを配合したものに比べ比誘電率、ガラス転移温度
(Tg)、吸水率に劣る。比較例2はエポキシ樹脂にビ
スフェノールA型エポキシ樹脂のみを配合したものであ
り、ジシクロペンタジエンの骨格を含有するジシクロペ
ンタジエン−フェノール重付加物から誘導されるエポキ
シ樹脂と臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂とを併
用したものに比べ、比誘電率、ガラス転移温度(T
g)、吸水率、耐燃性が劣る。比較例3はエポキシ樹脂
を配合しない場合であり、はんだ耐熱性、吸水率、耐燃
性に劣る。比較例4はシアネートエステル樹脂を用いな
い積層板で、比誘電率が高くなり、また、ガラス転移温
度(Tg)が低くなる。これらの比較例に対し、本発明
のシアネート・エポキシ樹脂組成物は、ガラス転移温度
(Tg)、誘電率、耐熱性に優れ且つ、低吸水率である
ことが分かる。
【0047】実施例5〜8及び比較例6〜10 表2に示す配合により、実施例1に準じてワニスを作製
し、その後実施例1に準じて行った。試験結果を表2に
示す。
【0048】
【表1】
【0049】表2から明らかなように、本発明に関する
実施例では、ガラス転移温度(Tg)、比誘電率、耐熱
性、吸水率、耐電食性に優れていることがわかる。
【0050】
【発明の効果】本発明のシアネート・エポキシ樹脂組成
物は、ガラス転移温度(Tg)、誘電特性、耐熱性に優
れ、且つ、低吸水率である。これを用いて得られるプリ
プレグ若しくはその積層体、金属箔張り積層板、印刷配
線板は、コンピュータ用途等において必要とされる耐熱
性、誘電特性、低吸湿性等の特性満足する。さらに、上
記シアネート・エポキシ樹脂組成物に酸化防止剤を加え
ることにより、上記の特性を損なうことなく、耐電食性
が優れるようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 康之 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化 成工業株式会社 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平7−304968(JP,A) 特開2000−34345(JP,A) 特開 平4−139231(JP,A) 特開 昭56−18615(JP,A) 特開 平11−279375(JP,A) 特開 平11−106613(JP,A) 特開 平11−106481(JP,A) 特開 平11−60692(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08L 79/00 - 79/08 C08G 59/50 C08J 5/24

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1分子中に2個以上のシアナト基を
    含有するシアネート類化合物、(B)エポキシ樹脂、
    (C)硬化促進剤を主成分として含む樹脂組成物におい
    て、シアネート類化合物が、モノマーの転化率10〜7
    0モル%のプレポリマー、かつ、数平均分子量250〜
    1000のプレポリマーであり、エポキシ樹脂が式
    (1)で表されるジシクロペンタジエン骨格を含有する
    ジシクロペンタジエン−フェノール重付加物から誘導さ
    れるエポキシ樹脂であり、硬化促進剤として、1分子中
    に2個以上のシアナト基を含有するシアネート類化合物
    の硬化反応を促進させる触媒機能を有する化合物とエポ
    キシ樹脂の硬化反応を促進させる触媒機能を有する化合
    物とを併用してなるシアネート・エポキシ樹脂組成物。 【化1】 (ただし、式中nは0または正の整数を表す)
  2. 【請求項2】1分子中に2個以上のシアナト基を含有す
    るシアネート類化合物の硬化反応を促進させる触媒機能
    を有する化合物が有機金属塩または有機金属錯体であ
    り、エポキシ樹脂の硬化反応を促進させる触媒機能を有
    する化合物がイミダゾール類化合物である請求項1に記
    載のシアネート・エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 有機金属塩または有機金属錯体が、鉄、
    銅、亜鉛、コバルト、ニッケル、マンガン、スズの有機
    金属塩または有機金属錯体である請求項2に記載のシア
    ネート・エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (A)1分子中に2個以上のシアナト基
    を含有するシアネート類化合物100重量部に対して
    (B)エポキシ樹脂を50〜250重量部、(C)硬化
    促進剤を0.1〜5重量部含む請求項1〜3のいずれか
    に記載のシアネート・エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 さらに、(D)酸化防止剤を含む請求項
    1〜4のいずれかに記載のシアネート・エポキシ樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】 (A)1分子中に2個以上のシアナト基
    を含有するシアネート類化合物100重量部に対して
    (D)酸化防止剤を0.1〜20重量部含む請求項5に
    記載のシアネート・エポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のシアネ
    ート・エポキシ樹脂組成物を、基材に含浸、乾燥させな
    るプリプレグ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のプリプレグ又はその積
    層体の片面又は両面に金属箔を積層し、加熱加圧成形し
    て得られる金属箔張り積層板。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の金属箔張り積層板の金
    属箔に対して回路加工してなる印刷配線板。
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