JPH06107619A - ビスアザメチン系化合物、その製法及び電子写真感光体並びに中間体 - Google Patents
ビスアザメチン系化合物、その製法及び電子写真感光体並びに中間体Info
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- JPH06107619A JPH06107619A JP28045492A JP28045492A JPH06107619A JP H06107619 A JPH06107619 A JP H06107619A JP 28045492 A JP28045492 A JP 28045492A JP 28045492 A JP28045492 A JP 28045492A JP H06107619 A JPH06107619 A JP H06107619A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】
【化1】
〔式中、X1 、X2 は同一又は相異なって水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルアミノ
基又はアシルオキシ基を表わし、n、n′は同一又は相
異なって0、1、2又は3を表わし、Y1 、Y2 は同一
又は相異なって−NR1 R2 (式中、R1 、R2 は同一
又は相異なって水素原子、アルキル基、アリール基又は
シクロアルキル基を表わし、又R1 、R2 はヘテロ原子
を含み又は含まずして環を形成してもよい。)又は−N
=N−Ar(式中、Arはカプラー残基を表わす。)を
表わす。ただしn=n′=0でY,Y′が同一又は相異
なって−NR1 R2 である場合を除く。〕で表わされる
ビスアザメチン系化合物。 【効果】高感度で繰り返し使用した場合にも感度、帯電
性の変動及び光疲労も少なく耐久性にすぐれた感光体を
提供する。
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アシルアミノ
基又はアシルオキシ基を表わし、n、n′は同一又は相
異なって0、1、2又は3を表わし、Y1 、Y2 は同一
又は相異なって−NR1 R2 (式中、R1 、R2 は同一
又は相異なって水素原子、アルキル基、アリール基又は
シクロアルキル基を表わし、又R1 、R2 はヘテロ原子
を含み又は含まずして環を形成してもよい。)又は−N
=N−Ar(式中、Arはカプラー残基を表わす。)を
表わす。ただしn=n′=0でY,Y′が同一又は相異
なって−NR1 R2 である場合を除く。〕で表わされる
ビスアザメチン系化合物。 【効果】高感度で繰り返し使用した場合にも感度、帯電
性の変動及び光疲労も少なく耐久性にすぐれた感光体を
提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビスアゾメチン系化合
物、その製法及び電子写真感光体並びに中間体に関する
ものである。
物、その製法及び電子写真感光体並びに中間体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体としては、その感
度、耐久性の面からセレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛
等の無機系の光導電性物質が広く用いられていた。しか
しこれらの物質は有害である場合が多く、その廃棄によ
り公害の原因となる。無公害性の無機系感光体として、
近年、アモルファスシリコンの研究開発が進められてい
るが、薄膜形成の際に、主にプラズマCVD法を用いる
ため生産性が劣り、コストの高いものとなっている。
度、耐久性の面からセレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛
等の無機系の光導電性物質が広く用いられていた。しか
しこれらの物質は有害である場合が多く、その廃棄によ
り公害の原因となる。無公害性の無機系感光体として、
近年、アモルファスシリコンの研究開発が進められてい
るが、薄膜形成の際に、主にプラズマCVD法を用いる
ため生産性が劣り、コストの高いものとなっている。
【0003】一方、有機感光体は、焼却可能で無公害の
利点があり、又、塗工による薄膜形成ができ大量生産に
よるコスト低減が可能なことから、その感度、耐久性の
改善研究が進められてきた。近年、アゾ顔料などの有機
光導電性色素を含有する電荷発生層と有機光導電性物質
を含有した電荷輸送層を積層した機能分離型感光体が開
発され、いくつかが実用化された。しかしながら、感度
や繰り返し使用時の電位安定性の面で必ずしも十分なも
のとは言えず、これを改良すべく研究が進んでいる。
利点があり、又、塗工による薄膜形成ができ大量生産に
よるコスト低減が可能なことから、その感度、耐久性の
改善研究が進められてきた。近年、アゾ顔料などの有機
光導電性色素を含有する電荷発生層と有機光導電性物質
を含有した電荷輸送層を積層した機能分離型感光体が開
発され、いくつかが実用化された。しかしながら、感度
や繰り返し使用時の電位安定性の面で必ずしも十分なも
のとは言えず、これを改良すべく研究が進んでいる。
【0004】他方、ジアミノマレオニトリル(以下DA
MNと略す)の誘導体は種々の文献から公知である。例
えばビスアニル誘導体がポリエステル繊維用の分散染料
として米国特許3,962,220及び4,002,6
16号、またモノアニル誘導体がJournal of
American Chemical Societ
y,80,2691(1958);Journal o
f the Chemical Society 14
32(1962);日本農芸化学会誌36,255(1
962)、特開昭53−65823に開示されている。
しかし本発明にかかるビスアザメチン系化合物;その製
法及び中間体であるモノアザメチン系化合物は新規なも
のであり、その光導電性に基づく電子写真感光体として
の利用についても何ら開示されていない。
MNと略す)の誘導体は種々の文献から公知である。例
えばビスアニル誘導体がポリエステル繊維用の分散染料
として米国特許3,962,220及び4,002,6
16号、またモノアニル誘導体がJournal of
American Chemical Societ
y,80,2691(1958);Journal o
f the Chemical Society 14
32(1962);日本農芸化学会誌36,255(1
962)、特開昭53−65823に開示されている。
しかし本発明にかかるビスアザメチン系化合物;その製
法及び中間体であるモノアザメチン系化合物は新規なも
のであり、その光導電性に基づく電子写真感光体として
の利用についても何ら開示されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は新規な
色素、その中間体及びそれらの製造方法を提供し、更に
その用途として従来知られている分散染料の他に新規な
用途として光導電性材料を提供し、熱及び光に対して安
定かつキャリア発生能に優れた感光体を提供することに
ある。
色素、その中間体及びそれらの製造方法を提供し、更に
その用途として従来知られている分散染料の他に新規な
用途として光導電性材料を提供し、熱及び光に対して安
定かつキャリア発生能に優れた感光体を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するため手段】本発明は一般式(I)
【化8】 〔式中、X1 、X2 は同一又は相異なって水素原子、ハ
ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
シルアミノ基又は置換されていてもよいアシルオキシ基
を表わし、n、n′は同一又は相異なって0、1、2又
は3を表わし、Y1 、Y2 は同一又は相異なって−NR
1 R2 (式中、R1 、R2 は同一又は相異なって水素原
子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアリール基又は置換されていてもよいシクロアル
キル基を表わし、又R1 、R2 はヘテロ原子を含み又は
含まずして環を形成してもよい。)又は−N=N−Ar
(式中、Arはカプラー残基を表わす。)を表わす。た
だしn=n′=0でY、Y′が同一又は相異なって−N
R1 R2 である場合を除く。〕で表わされるビスアザメ
チン系化合物、 一般式(II)
ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
シルアミノ基又は置換されていてもよいアシルオキシ基
を表わし、n、n′は同一又は相異なって0、1、2又
は3を表わし、Y1 、Y2 は同一又は相異なって−NR
1 R2 (式中、R1 、R2 は同一又は相異なって水素原
子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアリール基又は置換されていてもよいシクロアル
キル基を表わし、又R1 、R2 はヘテロ原子を含み又は
含まずして環を形成してもよい。)又は−N=N−Ar
(式中、Arはカプラー残基を表わす。)を表わす。た
だしn=n′=0でY、Y′が同一又は相異なって−N
R1 R2 である場合を除く。〕で表わされるビスアザメ
チン系化合物、 一般式(II)
【化9】 〔式中、X3 、Y3 は同一又は相異なって水素原子、ハ
ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
シルアミノ基、置換されていてもよいアシルオキシ基、
ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカル
ボニル基、−NR1 R2 (式中、R1 、R2 は前記と同
じ意味を表わす。)又は−N=N−Ar(式中、Arは
前記と同じ意味を表わす。)を表わし、nは0、1、2
又は3を表わす。〕で表わされるアルデヒドとジアミノ
マレオニトリルを有機酸および有機塩基の存在下に反応
させることを特徴とする一般式(I′)
ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
シルアミノ基、置換されていてもよいアシルオキシ基、
ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカル
ボニル基、−NR1 R2 (式中、R1 、R2 は前記と同
じ意味を表わす。)又は−N=N−Ar(式中、Arは
前記と同じ意味を表わす。)を表わし、nは0、1、2
又は3を表わす。〕で表わされるアルデヒドとジアミノ
マレオニトリルを有機酸および有機塩基の存在下に反応
させることを特徴とする一般式(I′)
【化10】 〔式中、X3 、Y3 、nは前記と同じ意味を表わす。〕
で表わされるビスアザメチン系化合物の製法、 一般式 (III)
で表わされるビスアザメチン系化合物の製法、 一般式 (III)
【化11】 〔式中、X3 、Y3 、nは前記と同じ意味を表わす。〕
で表わされるモノアザメチン系化合物と一般式(IV)
で表わされるモノアザメチン系化合物と一般式(IV)
【化12】 〔式中、X4 、Y4 は同一又は相異なって水素原子、ハ
ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
シルアミノ基、置換されていてもよいアシルオキシ基、
ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカル
ボニル基、−NR1 R2 (式中、R1 、R2 は前記と同
じ意味を表わす。)又は−N=N−Ar(式中、Arは
前記と同じ意味を表わす。)を表わし、n′は0、1、
2又は3を表わす。〕で表わされるアルデヒドを有機酸
および有機塩基の存在下に反応させることを特徴とする
一般式(I″)
ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
シルアミノ基、置換されていてもよいアシルオキシ基、
ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカル
ボニル基、−NR1 R2 (式中、R1 、R2 は前記と同
じ意味を表わす。)又は−N=N−Ar(式中、Arは
前記と同じ意味を表わす。)を表わし、n′は0、1、
2又は3を表わす。〕で表わされるアルデヒドを有機酸
および有機塩基の存在下に反応させることを特徴とする
一般式(I″)
【化13】 〔式中、X、X1 、Y、Y1 は同一又は相異なって水素
原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル
基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されてい
てもよいアシルアミノ基、置換されていてもよいアシル
オキシ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アル
コキシカルボニル基、−NR1 R2 (式中、R1 、R2
は前記と同じ意味を表わす。)又は−N=N−Ar(式
中、Arは前記と同じ意味を表わす。)を表わし、n、
n′は同一又は相異なって0、1、2又は3を表わ
す。〕で表わされるビスアザメチン系化合物の製法、 導電性支持体とその上に形成された感光層を必須の構
成要素とする電子写真感光体において請求項1記載のビ
スアザメチン系化合物を感光層中に含むことを特徴とす
る電子写真感光体及び 一般式 (III)
原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル
基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されてい
てもよいアシルアミノ基、置換されていてもよいアシル
オキシ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アル
コキシカルボニル基、−NR1 R2 (式中、R1 、R2
は前記と同じ意味を表わす。)又は−N=N−Ar(式
中、Arは前記と同じ意味を表わす。)を表わし、n、
n′は同一又は相異なって0、1、2又は3を表わ
す。〕で表わされるビスアザメチン系化合物の製法、 導電性支持体とその上に形成された感光層を必須の構
成要素とする電子写真感光体において請求項1記載のビ
スアザメチン系化合物を感光層中に含むことを特徴とす
る電子写真感光体及び 一般式 (III)
【化14】 〔式中、X3 、Y3 、nは前記と同じ意味を表わす。〕
で表わされるモノアザメチン系化合物である。
で表わされるモノアザメチン系化合物である。
【0007】Arのカプラー残基としては、例えば、
【化15】 〔式中、Zは置換されていてもよい芳香族炭素環又は置
換されていてもよい芳香族複素環を構成するのに必要な
原子群を表わし、Gは置換されていてもよいカルバモイ
ル基、置換されていてもよいスルファモイル基を表わ
し、R1 、R2 は前記と同じ意味を表わす。R3 、R4
は同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアルキル基、置
換されていてもよいアリール基、置換されていてもよい
アルコキシ基、置換されていてもよいアシルアミノ基又
は置換されていてもよいアシルオキシ基を表わし、R5
は置換されていもよいアルキル基、置換されていてもよ
いアリール基又は置換されていもてよいアラルキル基を
表わす。〕等が挙げられる。
換されていてもよい芳香族複素環を構成するのに必要な
原子群を表わし、Gは置換されていてもよいカルバモイ
ル基、置換されていてもよいスルファモイル基を表わ
し、R1 、R2 は前記と同じ意味を表わす。R3 、R4
は同一又は相異なって、水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアルキル基、置
換されていてもよいアリール基、置換されていてもよい
アルコキシ基、置換されていてもよいアシルアミノ基又
は置換されていてもよいアシルオキシ基を表わし、R5
は置換されていもよいアルキル基、置換されていてもよ
いアリール基又は置換されていもてよいアラルキル基を
表わす。〕等が挙げられる。
【0008】一般にDAMN誘導体のビスアザメチン系
化合物およびその中間体であるモノアザメチン系化合物
は前述の公知の方法により以下に示す3種の方法により
製造しうる。
化合物およびその中間体であるモノアザメチン系化合物
は前述の公知の方法により以下に示す3種の方法により
製造しうる。
【化16】
【0009】すなわち、DAMNと2モルのアルデヒド
の反応による方法〔式(A)〕、DAMNと1モルのア
ルデヒドとの反応により製造されるモノアザメチン系化
合物を更に1モルのアルデヒドと反応させる方法〔式
(B)〕及びモノアザメチン系化合物のアザメチン結合
を還元した後、アルデヒドと反応させ最後に酸化する方
法〔式(C)〕である。2つのアルデヒド部分が同一で
ある場合すなわち対称的なビスアニル系化合物は式
(A)〜(C)のいずれの方法によっても製造しうる。
2つのアルデヒド部分が異なる非対称的ビスアニル系化
合物は式(B)あるいは(C)の方法により製造される
が、式(B)の方法ではアルデヒドの反応性の違いによ
り、前述のJournal of American
Chemical Society,80,2961
(1958)に記載されている如くモノアザメチン系化
合物のアルデヒド交換反応がおこりその結果、対称的ビ
スアニル系化合物が生成する場合があり、このような場
合には、(C)の方法が用いられる。
の反応による方法〔式(A)〕、DAMNと1モルのア
ルデヒドとの反応により製造されるモノアザメチン系化
合物を更に1モルのアルデヒドと反応させる方法〔式
(B)〕及びモノアザメチン系化合物のアザメチン結合
を還元した後、アルデヒドと反応させ最後に酸化する方
法〔式(C)〕である。2つのアルデヒド部分が同一で
ある場合すなわち対称的なビスアニル系化合物は式
(A)〜(C)のいずれの方法によっても製造しうる。
2つのアルデヒド部分が異なる非対称的ビスアニル系化
合物は式(B)あるいは(C)の方法により製造される
が、式(B)の方法ではアルデヒドの反応性の違いによ
り、前述のJournal of American
Chemical Society,80,2961
(1958)に記載されている如くモノアザメチン系化
合物のアルデヒド交換反応がおこりその結果、対称的ビ
スアニル系化合物が生成する場合があり、このような場
合には、(C)の方法が用いられる。
【0010】本発明者らは本発明にかかる新規化合物で
あるビスアザメチン系化合物を製造するにあたり、式
(A)〜(C)の方法を追試し、応用を試みた結果、こ
れらの方法のうち米国特許4,002,616号及び
3,962,220号において開示されているところの
式(A),(B−2)、(B−3)で表わされる方法で
は極めて不十分であること、そしてこれらにかわる新規
の製造方法を見出した。すなわち前述の米国特許におい
ては式(A)の方法として(1)ベンゼン、ジメチルア
セトアミド混合溶媒中でP−トルエンスルホン酸触媒を
用いて17時間還流下に加熱(80〜90°)して収率
70%。(2)酢酸中で4時間還流下に加熱(115−
120°)して収率61%。(3)ヘキサメチルホスホ
ルトリアミド(HMPA)中で五酸化リン及び硫酸を用
い50〜55°、6時間反応して収率65%。という実
施例が開示され、式(B−2)、(B−3)の方法とし
て(4)ベンゼン中でピペリジン触媒を用い還流下に8
時間加熱し収率47%。(5)ジメチルホルムアミド
(DMF)中で硫酸触媒を用い145〜150°で20
分間加熱して収率32%。の実施例があり、本発明者ら
はこれを追試し確認したが、さらに本発明にかかるビス
アザメチン系化合物の製造にこれら(1)〜(5)の方
法を適用した結果(1)、(5)の方法で低収率(1%
以下)で目的物を得られたのみであった((実施例
1)、(参考例2))ことから、その製造法を検討した
結果、式(A)、(B−2)、(B−3)のいずれも大
巾に向上した収率でビスアザメチン系化合物を製造しう
る方法を見出した。さらにこの方法よれば、本発明にか
かる新規ビスアザメチン系化合物以外の公知のジスアザ
メチン系化合物をも、従来の収率を大巾に上回る高収率
で製造することができることを見出した(実施例2〜4
参照)。
あるビスアザメチン系化合物を製造するにあたり、式
(A)〜(C)の方法を追試し、応用を試みた結果、こ
れらの方法のうち米国特許4,002,616号及び
3,962,220号において開示されているところの
式(A),(B−2)、(B−3)で表わされる方法で
は極めて不十分であること、そしてこれらにかわる新規
の製造方法を見出した。すなわち前述の米国特許におい
ては式(A)の方法として(1)ベンゼン、ジメチルア
セトアミド混合溶媒中でP−トルエンスルホン酸触媒を
用いて17時間還流下に加熱(80〜90°)して収率
70%。(2)酢酸中で4時間還流下に加熱(115−
120°)して収率61%。(3)ヘキサメチルホスホ
ルトリアミド(HMPA)中で五酸化リン及び硫酸を用
い50〜55°、6時間反応して収率65%。という実
施例が開示され、式(B−2)、(B−3)の方法とし
て(4)ベンゼン中でピペリジン触媒を用い還流下に8
時間加熱し収率47%。(5)ジメチルホルムアミド
(DMF)中で硫酸触媒を用い145〜150°で20
分間加熱して収率32%。の実施例があり、本発明者ら
はこれを追試し確認したが、さらに本発明にかかるビス
アザメチン系化合物の製造にこれら(1)〜(5)の方
法を適用した結果(1)、(5)の方法で低収率(1%
以下)で目的物を得られたのみであった((実施例
1)、(参考例2))ことから、その製造法を検討した
結果、式(A)、(B−2)、(B−3)のいずれも大
巾に向上した収率でビスアザメチン系化合物を製造しう
る方法を見出した。さらにこの方法よれば、本発明にか
かる新規ビスアザメチン系化合物以外の公知のジスアザ
メチン系化合物をも、従来の収率を大巾に上回る高収率
で製造することができることを見出した(実施例2〜4
参照)。
【0011】一般にDAMN誘導体のビスアザメチン系
化合物はシス型:
化合物はシス型:
【化17】 および立体異性体のトランス型
【化18】 で存在しうると言うべきであるが、好ましくはトランス
体で存在する。
体で存在する。
【0012】本発明にかかるビスアザメチン系化合物の
出発原料のうちDAMNは市販されており、他方の原料
である種々のアルデヒドは公知の方法、例えばBeri
chte,91,850(1958),Journal
of Organic Chmistry,40,2
243(1975),Chemical Pharma
ceutical Bulletin,29,1439
(1981)等に記載の方法により製造することができ
る。
出発原料のうちDAMNは市販されており、他方の原料
である種々のアルデヒドは公知の方法、例えばBeri
chte,91,850(1958),Journal
of Organic Chmistry,40,2
243(1975),Chemical Pharma
ceutical Bulletin,29,1439
(1981)等に記載の方法により製造することができ
る。
【0013】式(A)、(B−2)、(B−3)で表わ
される本発明にかかる新規の製法に適した溶媒は非プロ
トン溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ジメ
チルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、アセトニトリル、またはこれらの混合物
である。反応温度は用いる溶媒の沸点であり約80℃な
いし約200℃の範囲で行なう。用いる好ましい触媒は
有機の酸及び塩基であり用いるアルデヒド1モルあたり
0.1ないし1モルをそれぞれ使用する、有機の酸とし
て例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カ
プロン酸、P−トルエンスルホン酸であり、有機の塩基
として例えばジプロピルアミン、ジブチルアミン、ピペ
リジン、ピペラジン、モルホリン、1−メチルピペラジ
ンである。この反応は副生成物の水を反応系から除くこ
とが好ましく例えば水と共沸混合物を形成する溶媒を用
いディーン・スタークトラップにより共沸蒸留と水の除
去を行ないつつ還流する。反応時間は1〜20時間、好
ましくは5〜10時間反応させる。反応混合物を冷却
し、濾過することでビスアザメチン系化合物の粗ケーキ
が得られる。粗ケーキの精製は適当な溶媒で洗浄、再結
晶あるいはシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
行なうことができる。
される本発明にかかる新規の製法に適した溶媒は非プロ
トン溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ジメ
チルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、アセトニトリル、またはこれらの混合物
である。反応温度は用いる溶媒の沸点であり約80℃な
いし約200℃の範囲で行なう。用いる好ましい触媒は
有機の酸及び塩基であり用いるアルデヒド1モルあたり
0.1ないし1モルをそれぞれ使用する、有機の酸とし
て例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カ
プロン酸、P−トルエンスルホン酸であり、有機の塩基
として例えばジプロピルアミン、ジブチルアミン、ピペ
リジン、ピペラジン、モルホリン、1−メチルピペラジ
ンである。この反応は副生成物の水を反応系から除くこ
とが好ましく例えば水と共沸混合物を形成する溶媒を用
いディーン・スタークトラップにより共沸蒸留と水の除
去を行ないつつ還流する。反応時間は1〜20時間、好
ましくは5〜10時間反応させる。反応混合物を冷却
し、濾過することでビスアザメチン系化合物の粗ケーキ
が得られる。粗ケーキの精製は適当な溶媒で洗浄、再結
晶あるいはシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより
行なうことができる。
【0014】本発明化合物は、実施例に挙げた化合物に
加えて以下の化合物を個々に例として挙げ得る。
加えて以下の化合物を個々に例として挙げ得る。
【0015】
【表101】
【0016】
【表102】
【0017】
【表103】
【0018】
【表104】
【0019】
【表105】
【0020】
【表106】
【0021】
【表107】
【0022】
【表108】
【0023】
【表109】
【0024】本発明の電子写真感光体は導電性支持体上
に前記一般式(I)で表わされるビスアザメチン系化合
物を1種以上含有する感光層を有する。感光層の形態は
公知の種々の形態のいずれであってもよいが、特に電荷
発生層と電荷移動層から成る積層型感光体の電荷発生層
の成分に適している。
に前記一般式(I)で表わされるビスアザメチン系化合
物を1種以上含有する感光層を有する。感光層の形態は
公知の種々の形態のいずれであってもよいが、特に電荷
発生層と電荷移動層から成る積層型感光体の電荷発生層
の成分に適している。
【0025】電荷発生層は前記ビスアゾメチン系化合物
を適当な、溶媒中に単独またはバインダー樹脂とともに
溶解または分散させた塗布液を導電性支持体上に公知の
方法によって塗布することにより得られる。その膜厚は
通常5μm以下であり、特に1μm以下が好ましい。
を適当な、溶媒中に単独またはバインダー樹脂とともに
溶解または分散させた塗布液を導電性支持体上に公知の
方法によって塗布することにより得られる。その膜厚は
通常5μm以下であり、特に1μm以下が好ましい。
【0026】塗布液に用いる溶媒としてはテトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、シクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトンなどのケトン類、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
ル、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、
メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコ
ール類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭
化水素類が挙げられる。
フラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、シクロ
ヘキサノン、メチルエチルケトンなどのケトン類、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
ル、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、
メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコ
ール類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭
化水素類が挙げられる。
【0027】バインダー樹脂としてはポリビニルブチラ
ール、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹
脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂等が好ましくその使
用量は通常ビスアザメチン化合物に対し0.1〜5重量
倍である。
ール、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹
脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂等が好ましくその使
用量は通常ビスアザメチン化合物に対し0.1〜5重量
倍である。
【0028】感光層が形成される導電性支持体として
は、例えばアルミニウム、銅、ステンレス等を用いるこ
とができる。あるいはこれらの金属を真空蒸着したもの
が挙げられる。更に金属粉末、カーボンブラック等の導
電性粒子を適当なバインダーと共にプラスチックまたは
金属支持体上に塗布したもの、あるいは導電性粒子をプ
ラスチックや紙に含浸したもの等も用いることができ
る。
は、例えばアルミニウム、銅、ステンレス等を用いるこ
とができる。あるいはこれらの金属を真空蒸着したもの
が挙げられる。更に金属粉末、カーボンブラック等の導
電性粒子を適当なバインダーと共にプラスチックまたは
金属支持体上に塗布したもの、あるいは導電性粒子をプ
ラスチックや紙に含浸したもの等も用いることができ
る。
【0029】電荷移動層は電荷発生層の上または下に積
層され、電界の存在下電荷発生層から電荷キャリヤーを
受けとり、移動させる層であり、電荷キャリヤー移動物
質を含有している。電荷移動層は、電荷移動物質を必要
に応じて適当なバインダー樹脂と共に溶媒に溶解、塗布
することにより形成させる。その膜厚は通常5〜40μ
mであり、好ましくは8〜30μmである。
層され、電界の存在下電荷発生層から電荷キャリヤーを
受けとり、移動させる層であり、電荷キャリヤー移動物
質を含有している。電荷移動層は、電荷移動物質を必要
に応じて適当なバインダー樹脂と共に溶媒に溶解、塗布
することにより形成させる。その膜厚は通常5〜40μ
mであり、好ましくは8〜30μmである。
【0030】電荷移動物質は電子移動物質とホール移動
物質の二種があり、本発明感光体の感光層には両者とも
使用できる。電子移動物質としては例えば2,4,7−
トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニト
ロフルオレノン、テトラシアノキノジメタンなどの電子
吸引性物質が挙げられる。またホール移動物質として
は、例えばピレン、アントラセンなどの芳香族多環化合
物、カルバゾール、インドール、イミダゾール、ピラゾ
ール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリアゾールなど
の複素環化合物、P−ジエチルアミノベンズアルデヒド
−N,N−ジフェニルヒドラゾン、N,N−ジフェニル
ヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール
などのヒドラゾン化合物、ベンジジン化合物、トリアリ
ールメタン系化合物、トリフェニルアミンあるいはこれ
らの化合物からなる基を主鎖もしくは側鎖に有する重合
体(ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアント
ラセン)等が挙げられる。
物質の二種があり、本発明感光体の感光層には両者とも
使用できる。電子移動物質としては例えば2,4,7−
トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニト
ロフルオレノン、テトラシアノキノジメタンなどの電子
吸引性物質が挙げられる。またホール移動物質として
は、例えばピレン、アントラセンなどの芳香族多環化合
物、カルバゾール、インドール、イミダゾール、ピラゾ
ール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリアゾールなど
の複素環化合物、P−ジエチルアミノベンズアルデヒド
−N,N−ジフェニルヒドラゾン、N,N−ジフェニル
ヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール
などのヒドラゾン化合物、ベンジジン化合物、トリアリ
ールメタン系化合物、トリフェニルアミンあるいはこれ
らの化合物からなる基を主鎖もしくは側鎖に有する重合
体(ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアント
ラセン)等が挙げられる。
【0031】電荷移動物質が成膜性を有しない時は、バ
インダー樹脂中に溶解した状態で層を形成することがで
き、具体的には、電荷発生層に用いられるのと同様に樹
脂が使用される。
インダー樹脂中に溶解した状態で層を形成することがで
き、具体的には、電荷発生層に用いられるのと同様に樹
脂が使用される。
【0032】
【実施例】次に実施例、参考例を挙げて本発明を更に具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0033】参考例1(アルデヒドの合成) 4−アミノベンズアルデヒド12.1gと濃塩酸25m
lを水60ml中に加え、氷冷下に撹拌し、反応温度を
10℃以下に保ちながら、亜硝酸ナトリウム7.3gの
20ml水溶液を滴下した。滴下終了後、室温で30分
間撹拌して酢酸カリウム7.5gの10ml水溶液を加
え、不溶物を濾別した。濾液にN,N−ジエチルアニリ
ン15.0gを加え室温で1時間撹拌した。酢酸カルウ
ム12.0gの30ml水溶液を加え、更に1時間撹拌
した後生成物を濾別、水洗した。濾別したケーキを酢酸
エチルで抽出し、抽出液を水洗後、硫酸マグネシウムで
乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をn−ヘ
キサンで洗浄し暗赤色の4−(4−ジエチルアミノフェ
ニルアゾ)ベンズアルデヒド15.3gを得た。収率5
4%。
lを水60ml中に加え、氷冷下に撹拌し、反応温度を
10℃以下に保ちながら、亜硝酸ナトリウム7.3gの
20ml水溶液を滴下した。滴下終了後、室温で30分
間撹拌して酢酸カリウム7.5gの10ml水溶液を加
え、不溶物を濾別した。濾液にN,N−ジエチルアニリ
ン15.0gを加え室温で1時間撹拌した。酢酸カルウ
ム12.0gの30ml水溶液を加え、更に1時間撹拌
した後生成物を濾別、水洗した。濾別したケーキを酢酸
エチルで抽出し、抽出液を水洗後、硫酸マグネシウムで
乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をn−ヘ
キサンで洗浄し暗赤色の4−(4−ジエチルアミノフェ
ニルアゾ)ベンズアルデヒド15.3gを得た。収率5
4%。
【0034】実施例1(参考例2)〔公知の方法(A)
による化合物番号I−1及び III−1の化合物の合成〕 参考例1により製造した4−(4−ジエチルアミノフェ
ニルアゾ)ベンズアルデヒド3.00g、DAMN
0.54g、P−トルエンスルホン酸0.06g、N,
N−ジメチルアセトアミド8ml、ベンゼン50mlを
混合し、ディーン−スタークトラップを用いて副生物の
水を除去しながら還流下に加熱撹拌を17時間行なっ
た。反応液を室温まで冷却した後、不溶物を濾別し、濾
液から溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,展開溶媒
クロロホルム)により精製し、以下に示すビスアザメチ
ン系化合物を0.02gを得た。
による化合物番号I−1及び III−1の化合物の合成〕 参考例1により製造した4−(4−ジエチルアミノフェ
ニルアゾ)ベンズアルデヒド3.00g、DAMN
0.54g、P−トルエンスルホン酸0.06g、N,
N−ジメチルアセトアミド8ml、ベンゼン50mlを
混合し、ディーン−スタークトラップを用いて副生物の
水を除去しながら還流下に加熱撹拌を17時間行なっ
た。反応液を室温まで冷却した後、不溶物を濾別し、濾
液から溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,展開溶媒
クロロホルム)により精製し、以下に示すビスアザメチ
ン系化合物を0.02gを得た。
【化19】 収率0.6%。マススペクトル値m/e=634
(M+ ) λmax(CH2 Cl2 )=584nm。
M.P.246−247°さらに副生物として以下に示
すピラジン化合物
(M+ ) λmax(CH2 Cl2 )=584nm。
M.P.246−247°さらに副生物として以下に示
すピラジン化合物
【化20】 を0.30g(収率9.6%,λmax(CH2 C
l2 )=486nm)、及び以下に示すモノアザメチン
系化合物(化合物番号 III−1)
l2 )=486nm)、及び以下に示すモノアザメチン
系化合物(化合物番号 III−1)
【化21】 0.56g(収率30.2%、λmax(CH2 C
l2 )=500nm)を得た。MP208−210°
l2 )=500nm)を得た。MP208−210°
【0035】実施例2 4−(4−ジエチルアミノフェニルアゾ)ベンズアルデ
ヒド3.00g、DAMN 0.60g、ピペリジン
0.50g、酢酸0.50gをベンゼン200mlに加
え、ディーン−スタークトラップを用いて副生物の水を
除去しながら還流下に15時間、加熱撹拌を行なった。
室温まで冷却し、不溶物を濾別、ベンゼン及びクロロホ
ルムで洗浄して実施例1で得たビスアザメチン系化合物
(化合物番号I−1)と同一物を0.81g得た。収率
22%
ヒド3.00g、DAMN 0.60g、ピペリジン
0.50g、酢酸0.50gをベンゼン200mlに加
え、ディーン−スタークトラップを用いて副生物の水を
除去しながら還流下に15時間、加熱撹拌を行なった。
室温まで冷却し、不溶物を濾別、ベンゼン及びクロロホ
ルムで洗浄して実施例1で得たビスアザメチン系化合物
(化合物番号I−1)と同一物を0.81g得た。収率
22%
【0036】実施例3 DAMN 10.80g、4−(4−ジエチルアミノフ
ェニルアゾ)ベンズアルデヒド28.10g及び濃硫酸
0.30gをジメチルスルホキシド300mlに加え室
温で10時間撹拌後、5リットルの水に加え析出物を濾
別、水洗、乾燥して以下に示すモノアザメチン系化合物
ェニルアゾ)ベンズアルデヒド28.10g及び濃硫酸
0.30gをジメチルスルホキシド300mlに加え室
温で10時間撹拌後、5リットルの水に加え析出物を濾
別、水洗、乾燥して以下に示すモノアザメチン系化合物
【化22】 を36.91g(収率99%)得た。このモノアザメチ
ン系化合物を1.80g、4−(4−ジエチルアミノフ
ェニルアゾ)ベンズアルデヒド1.50g、ピペリジン
0.50g、酢酸0.50gをベンゼン100mlに加
え実施例2と同様な反応を4時間行ない、実施例2と同
様な後処理により実施例1で得たビスアザメチン系化合
物(化合物番号I−1)と同一物を2.83g(収率9
2%)得た。
ン系化合物を1.80g、4−(4−ジエチルアミノフ
ェニルアゾ)ベンズアルデヒド1.50g、ピペリジン
0.50g、酢酸0.50gをベンゼン100mlに加
え実施例2と同様な反応を4時間行ない、実施例2と同
様な後処理により実施例1で得たビスアザメチン系化合
物(化合物番号I−1)と同一物を2.83g(収率9
2%)得た。
【0037】実施例4〔製法〕 4−ジエチルアミノベンズアルデヒド3.70g、DA
MN 1.08g、ピペリジン0.50g、酢酸0.5
0gをベンゼン150mlに加え実施例2と同様な反応
を7時間行なった後、減圧下に溶媒を留去し残渣を水、
n−ヘキサン、ジエチルエーテルで洗浄、乾燥して、以
下に示すビスアザメチン系化合物
MN 1.08g、ピペリジン0.50g、酢酸0.5
0gをベンゼン150mlに加え実施例2と同様な反応
を7時間行なった後、減圧下に溶媒を留去し残渣を水、
n−ヘキサン、ジエチルエーテルで洗浄、乾燥して、以
下に示すビスアザメチン系化合物
【化23】 を4.80g得た。収率96%。このものは米国特許
3,962,220号において開示されている実施例に
従って製造したものと同一物であった。M.P.251
−255°、λmax(CH2 Cl2 )=546nm
3,962,220号において開示されている実施例に
従って製造したものと同一物であった。M.P.251
−255°、λmax(CH2 Cl2 )=546nm
【0038】実施例5 参考例1に準じた方法により製造された下記構造式のア
ルデヒド4.00g、
ルデヒド4.00g、
【化24】 DAMN 1.08g及び濃硫酸0.05gをジメチル
スルホキシド60mlに加え室温で15時間撹拌した。
実施例3と同様に後処理して下記構造式のモノアザメチ
ン化合物(化合物番号 III−2)を4.44g(収率9
2%)得た。
スルホキシド60mlに加え室温で15時間撹拌した。
実施例3と同様に後処理して下記構造式のモノアザメチ
ン化合物(化合物番号 III−2)を4.44g(収率9
2%)得た。
【化25】 λmax(CH2 Cl2 )=532nm、M.P.>2
80° このモノアザメチン系化合物1.20g、上記アルデヒ
ド1.00g、ピペリジン0.30g、酢酸0.30
g、ベンゼン200ml、ジメチルホルムアミド100
mlを混合し、実施例2と同様な反応を20時間行なっ
た。室温まで冷却して不溶物を濾別、ベンゼン、ジメチ
ルホルムアミド、クロロホルムで洗浄して下記構造式の
ビスアザメチン系化合物(化合物番号I−2)1.54
g(収率72%)を得た。
80° このモノアザメチン系化合物1.20g、上記アルデヒ
ド1.00g、ピペリジン0.30g、酢酸0.30
g、ベンゼン200ml、ジメチルホルムアミド100
mlを混合し、実施例2と同様な反応を20時間行なっ
た。室温まで冷却して不溶物を濾別、ベンゼン、ジメチ
ルホルムアミド、クロロホルムで洗浄して下記構造式の
ビスアザメチン系化合物(化合物番号I−2)1.54
g(収率72%)を得た。
【化26】 マススペクトル値m/e=862(M+ )。λmax
(CH2 Cl2 )=663nm,600nm、M.P.
>280°
(CH2 Cl2 )=663nm,600nm、M.P.
>280°
【0039】実施例6 実施例3のモノアザメチン系化合物1.80g、4−
(4−ジメチルアミノフェニルアゾ)ベンズアルデヒド
1.30g、ピペリジン0.50g、酢酸0.50gを
ベンゼン100mlに加え実施例2と同様な反応を6時
間行ない、実施例2と同様の後処理により下記構造式の
ビスアザメチン系化合物(化合物番号I−3)を2.0
5g(収率68%)を得た。
(4−ジメチルアミノフェニルアゾ)ベンズアルデヒド
1.30g、ピペリジン0.50g、酢酸0.50gを
ベンゼン100mlに加え実施例2と同様な反応を6時
間行ない、実施例2と同様の後処理により下記構造式の
ビスアザメチン系化合物(化合物番号I−3)を2.0
5g(収率68%)を得た。
【化27】 マススペクトル値m/e=606(M+ )。λmax
(CH2 Cl2 )=572nm、M.P.250−25
3°
(CH2 Cl2 )=572nm、M.P.250−25
3°
【0040】実施例3に準ずる方法により製造した一般
式(III)
式(III)
【化28】 であらわされるモノアザメチン化合物を第1表に示す。
実施例2あるいは実施例5に準ずる方法により製造した
一般式(I)
実施例2あるいは実施例5に準ずる方法により製造した
一般式(I)
【化29】 で表わされるビスアザメチン化合物を第2表、第3表に
示す。
示す。
【0041】
【表201】
【0042】
【表202】
【0043】
【表203】
【0044】
【表204】
【0045】
【表301】
【0046】
【表302】
【0047】
【表303】
【0048】
【表304】
【0049】
【表401】
【0050】
【表402】
【0051】実施例7 電荷発生物質300mg、ポリビニルブチラール樹脂
(積水化学エスレックBM−2)300mgにTHF
7.5g、シクロヘキサノン5gを加え、ジルコニアボ
ールで48時間ボールミリングを行った。この分散液を
バーコーターを用いてAl基板上に乾燥後の膜厚が0.
50μmとなるように塗布し、60℃で6時間減圧乾燥
して電荷発生層を形成した。次に下記に示す構造式
(積水化学エスレックBM−2)300mgにTHF
7.5g、シクロヘキサノン5gを加え、ジルコニアボ
ールで48時間ボールミリングを行った。この分散液を
バーコーターを用いてAl基板上に乾燥後の膜厚が0.
50μmとなるように塗布し、60℃で6時間減圧乾燥
して電荷発生層を形成した。次に下記に示す構造式
【化30】 のヒドラゾン化合物を10g、ポリカーボネート樹脂
(帝人パンライトL1225)10gをクロロホム11
4gに溶解して電荷輸送液を調製した。これを上記の電
荷発生層上に乾燥後の膜厚が25μmとなるようにバー
コーターで塗布し、60℃で12時間減圧乾燥して電子
写真感光体を作成した。この電子写真感光体を帯電記録
紙試験装置(川口電機EPA8100)を用いてコロナ
放電により−60kVで帯電し、暗所で3秒間保持した
後10 luxのハロゲンランプを照射して露光し、表面電
位が1/2に減衰するのに必要な半減露光量E1/2 を測
定した。帯電電位(Vmax )と半減露光量(E1/2 )の
結果を第4表に示す。
(帝人パンライトL1225)10gをクロロホム11
4gに溶解して電荷輸送液を調製した。これを上記の電
荷発生層上に乾燥後の膜厚が25μmとなるようにバー
コーターで塗布し、60℃で12時間減圧乾燥して電子
写真感光体を作成した。この電子写真感光体を帯電記録
紙試験装置(川口電機EPA8100)を用いてコロナ
放電により−60kVで帯電し、暗所で3秒間保持した
後10 luxのハロゲンランプを照射して露光し、表面電
位が1/2に減衰するのに必要な半減露光量E1/2 を測
定した。帯電電位(Vmax )と半減露光量(E1/2 )の
結果を第4表に示す。
【表5】
【0052】
【発明の効果】本発明にかかるビスアザメチン系化合
物、その製法、及び中間体のモノアザメチン系化合物は
新規なものであり、本製法によればこれらを収率よく製
造できる。また、本発明のビスアザメチン化合物を用い
た感光体は、高感度で繰返し使用した場合にも感度、帯
電性の変動及び光疲労も少なく耐久性にすぐれている。
本発明感光体は、電子写真複写機のほかレーザービーム
プリンター、LEDプリンターの感光体など電子写真の
応用分野にも広く用いることができる。
物、その製法、及び中間体のモノアザメチン系化合物は
新規なものであり、本製法によればこれらを収率よく製
造できる。また、本発明のビスアザメチン化合物を用い
た感光体は、高感度で繰返し使用した場合にも感度、帯
電性の変動及び光疲労も少なく耐久性にすぐれている。
本発明感光体は、電子写真複写機のほかレーザービーム
プリンター、LEDプリンターの感光体など電子写真の
応用分野にも広く用いることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、X1 、X2 は同一又は相異なって水素原子、ハ
ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
シルアミノ基又は置換されていてもよいアシルオキシ基
を表わし、n、n′は同一又は相異なって0、1、2又
は3を表わし、Y1 、Y2 は同一又は相異なって−NR
1 R2 (式中、R1 、R2 は同一又は相異なって水素原
子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアリール基又は置換されていてもよいシクロアル
キル基を表わし、又R1 、R2 はヘテロ原子を含み又は
含まずして環を形成してもよい。)又は−N=N−Ar
(式中、Arはカプラー残基を表わす。)を表わす。た
だしn=n′=0でY、Y′が同一又は相異なって−N
R1 R2 である場合を除く。〕で表わされるビスアザメ
チン系化合物。 - 【請求項2】 一般式(II) 【化2】 〔式中、X3 、Y3 は同一又は相異なって水素原子、ハ
ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
シルアミノ基、置換されていてもよいアシルオキシ基、
ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカル
ボニル基、−NR1 R2 (式中、R1 、R 2 は前記と同
じ意味を表わす。)又は−N=N−Ar(式中、Arは
前記と同じ意味を表わす。)を表わし、nは0、1、2
又は3を表わす。〕で表わされるアルデヒドとジアミノ
マレオニトリルを有機酸および有機塩基の存在下に反応
させることを特徴とする一般式(I′) 【化3】 〔式中、X3 、Y3 、nは前記と同じ意味を表わす。〕
で表わされるビスアザメチン系化合物の製法。 - 【請求項3】 一般式 (III) 【化4】 〔式中、X3 、Y3 、nは前記と同じ意味を表わす。〕
で表わされるモノアザメチン系化合物と一般式(IV) 【化5】 〔式中、X4 、Y4 は同一又は相異なって水素原子、ハ
ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
シルアミノ基、置換されていてもよいアシルオキシ基、
ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカル
ボニル基、−NR1 R2 (式中、R1 、R2 は前記と同
じ意味を表わす。)又は−N=N−Ar(式中、Arは
前記と同じ意味を表わす。)を表わし、n′は0、1、
2又は3を表わす。〕で表わされるアルデヒドを有機酸
および有機塩基の存在下に反応させることを特徴とする
一般式(I″) 【化6】 〔式中、X、X1 、Y、Y1 は同一又は相異なって水素
原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル
基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されてい
てもよいアシルアミノ基、置換されていてもよいアシル
オキシ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アル
コキシカルボニル基、−NR1 R2 (式中、R1 、R2
は前記と同じ意味を表わす。)又は−N=N−Ar(式
中、Arは前記と同じ意味を表わす。)を表わし、n、
n′は同一又は相異なって0、1、2又は3を表わ
す。)で表わされるビスアザメチン系化合物の製法。 - 【請求項4】 導電性支持体とその上に形成された感光
層を必須の構成要素とする電子写真感光体において請求
項1記載のビスアザメチン系化合物を感光層中に含むこ
とを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項5】 一般式 (III) 【化7】 〔式中、X3 、Y3 、nは前記と同じ意味を表わす。〕
で表わされるモノアザメチン系化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28045492A JPH06107619A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | ビスアザメチン系化合物、その製法及び電子写真感光体並びに中間体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28045492A JPH06107619A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | ビスアザメチン系化合物、その製法及び電子写真感光体並びに中間体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06107619A true JPH06107619A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17625289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28045492A Pending JPH06107619A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | ビスアザメチン系化合物、その製法及び電子写真感光体並びに中間体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06107619A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005015475A (ja) * | 2003-06-05 | 2005-01-20 | Mitsubishi Chemicals Corp | アゾベンゼン誘導体、並びにそれを用いた電子写真感光体および画像形成装置 |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP28045492A patent/JPH06107619A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005015475A (ja) * | 2003-06-05 | 2005-01-20 | Mitsubishi Chemicals Corp | アゾベンゼン誘導体、並びにそれを用いた電子写真感光体および画像形成装置 |
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