JPH06105753B2 - 半導体ウエハの処理方法 - Google Patents

半導体ウエハの処理方法

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JPH06105753B2
JPH06105753B2 JP6039084A JP6039084A JPH06105753B2 JP H06105753 B2 JPH06105753 B2 JP H06105753B2 JP 6039084 A JP6039084 A JP 6039084A JP 6039084 A JP6039084 A JP 6039084A JP H06105753 B2 JPH06105753 B2 JP H06105753B2
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adhesive film
film
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良成 里田
栄二 重村
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01L21/70Manufacture or treatment of devices consisting of a plurality of solid state components formed in or on a common substrate or of parts thereof; Manufacture of integrated circuit devices or of parts thereof
    • H01L21/77Manufacture or treatment of devices consisting of a plurality of solid state components or integrated circuits formed in, or on, a common substrate
    • H01L21/78Manufacture or treatment of devices consisting of a plurality of solid state components or integrated circuits formed in, or on, a common substrate with subsequent division of the substrate into plural individual devices

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、半導体ウエハを素子小片に切断分離する際
の半導体ウエハの処理方法に関するもので、さらに詳し
くは、切断分離された素子小片を位置固定のまま吸引移
送するのに好適な処理方法に関するものである。
複雑なパターンが形成されている集積回路用半導体ウエ
ハを素子小片に切断分離し、この素子小片を以後の組立
ラインに移送する方法として、ウエハの外径より大なる
貫通孔をもつ平板金属製治具の片側全面に、ポリエステ
ルフイルムを支持体とする感圧性接着フイルムを、垂直
方向から外力を加えてもほとんど変形しない程度に手で
張力を加えながら貼着し、上記の貫通孔から露出した感
圧性接着剤層面に、ウエハを軟質接着性薄板を介して貼
り付け、その後、この接着性薄板の一部に至るまでウエ
ハを完全に切断し、位置固定のまま裏面から素子小片を
1個1個ニードルで突き上げて吸引移送する方法が提案
されている。
この方法によると素子小片が位置ずれすることなく接着
性薄板に固定されているため、この素子小片を以後の組
立ラインに正確に移送することができる。しかし、この
方法では、上記の治具の片面に感圧性接着フイルムを張
力を加えながら貼り付けるときに、張力を一定にするの
に高度の熟練を要し、しかも非能率的であるという欠点
がある。また、この方法は、近年の集積度の増大したLS
Iのように素子小片の大きさが50mm2程度あるいはそれ以
上となる場合には適用できないという欠点がある。これ
は次のような理由による。
すなわち、この方法においては、半導体ウエハを素子小
片に切断する際に、摩擦熱を除去するとともに切断くず
を除去するために2kg/cm2程度の水圧の水による洗浄が
行われる。このため、上記の接着性薄板には、この洗浄
水によつて素子小片が剥がれ落ちないだけの接着力が必
要とされる。しかし、この接着力が大きすぎると、素子
小片を吸引移送する際に、上記の接着性薄板からの素子
小片の剥離が困難となり吸引移送の作業性が低下する。
そこで、上記の接着性薄板の接着力は、ウエハ切断時の
洗浄水によつて素子小片が剥がれ落ちないだけの大きさ
でかつ吸引移送時の作業性を低下させない大きさに制御
されている。しかし、接着性薄板の接着力をこのように
制御しうるのは素子小片の大きさが20mm2程度までであ
り、これが50mm2程度あるいはそれ以上となるとこのよ
うな制御が困難となる。このため、素子小片の大きさが
50mm2以上となると上記の方法が適用できなくなる。
そこで、この発明者らは、上記の欠点を解消することを
目的として鋭意検討した結果、この発明をなすに至つ
た。すなわち、この発明は、半導体ウエハの外径より大
なる貫通孔を持つ平板治具の片面に感圧性接着フイルム
を貼り付け、上記の貫通孔から露出したこの接着フイル
ムの感圧性接着剤層上に半導体ウエハを貼着して固定
し、この状態で半導体ウエハを水圧をかけた水で洗浄し
ながら素子小片に完全に切断分離し、ついで切断分離さ
れた素子小片を吸引移送する半導体ウエハの処理方法に
おいて、上記の感圧性接着フイルムが加熱により収縮し
うる光透過性のプラスチツクフイルムからなる支持体と
この支持体上に設けられた光照射により硬化し三次元網
状化する性質を有する感圧性接着剤層とからなり、かつ
この感圧性接着剤層がベースポリマー100重量部、分子
内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個有す
る低分子量化合物1〜100重量部および光重合開始剤0.1
〜5重量部を必須成分として含んでなる、半導体ウエハ
に対する180°剥離接着力が光照射前で200〜1,000g/20m
mであり、この接着力が光照射後に150g/20mm以下となる
感圧性接着剤組成物からなり、上記の半導体ウエハの貼
着を行つたのちにこの接着フイルムを加熱収縮させ、こ
の加熱収縮後上記の半導体ウエハを素子小片に完全に切
断分離したのちこの接着フイルムに光照射し、その後に
素子小片の吸引移送を行うようにしたことを特徴とする
半導体ウエハの処理方法に係るものである。
この発明の半導体ウエハの処理方法によれば、支持体が
熱収縮性である感圧性接着フイルムを用いているため、
この接着フイルムを平板治具に貼り付け、次いでこの接
着フイルムの所定の位置に半導体ウエハを貼着したのち
加熱するだけで、この接着フイルムを垂着方向から外力
を加えてもほとんど変形しない程度の張力状態とするこ
とができる。このため、従来の方法のように接着フイル
ムの貼り付けに熟練を必要とせず、しかも貼り付けの作
業性も大幅に向上させることができる。
また、この発明の方法では、上記した従来の方法のよう
に軟室接着性薄板を用いず、上記の接着フイルムの感圧
性接着剤層上に直接半導体ウエハを貼着させるが、この
接着フイルムは上記の張力状態を保持しうるように平板
治具と強固に接着するだけの接着力を有するもの、つま
りこれにウエハを貼着した場合は容易に剥離することが
できない程度の接着力を有するものである。このため、
ウエハの切断時には素子小片はこの接着フイルムに強固
に接着して固定されており、洗浄水によつても剥がれ落
ちることがなく、また位置ずれも起こらない。
一方、切断後には、平板治具との接着部分をマスクして
接着フイルムの支持体側から光照射することにより、上
記の接着部分を除く感圧性接着剤層を硬化させて三次元
網状化させると、この接着剤層は凝集力が著しく上昇す
る。これにともない粘着性をほとんど失うため、素子小
片に対する接着フイルムの接着力は大幅に低下する。こ
のため、素子小片の大きさにかかわりなく、つまり50mm
2程度あるいはそれ以上の大きさの素子小片であつても
ニードルで突き上げて吸引することにより容易に剥離し
て移送できる。
また、接着フイルムに直接ウエハを貼着すると、ウエハ
切断時にウエハを完全に切断するために接着フイルムの
一部にまで切れ込みが入る場合がある。しかし、この発
明の方法では、このような切れ込みがある接着フイルム
をニードルで突き上げた場合でも、これによつて接着フ
イルムが裂けたり破れたりすることがない。すなわち、
この発明の方法では、上記のように接着フイルムにウエ
ハを貼着したのち接着フイルムを加熱収縮させているの
で、ウエハを貼着している部分ではほとんど収縮が起き
ず張力がかかつていない。このため、ニードルで突き上
げても、接着フイルムにはこのニードルによるわずかな
張力がかかるだけであるから裂けたりすることがない。
これに対して、接着フイルムを平板治具に貼り付けたの
ちウエハを貼着する前にこの接着フイルムを加熱収縮さ
せた場合には、ウエハ切断時に接着フイルムの一部にま
で切れ込みが入ると、吸引移送時にこの接着フイルムを
ニードルで突き上げたときに、加熱収縮による張力に加
えてニードルによる張力がかかるため、これによつて接
着フイルムが裂けたり破れたりすることがある。このた
め、ウエハ切断時には接着フイルムに切れ込みを入れな
いように細心の注意を払う必要があり、ウエハ切断の作
業性の低下をきたすことになり好ましくない。
上記のように、この発明の半導体ウエハの処理方法によ
れば、ウエハを素子小片に切断分離する際の作業性を向
上させることができるとともに、素子小片の大きさが50
mm2以上となる場合でも素子小片の吸引移送を作業性よ
く行うことができる。
この発明の方法において用いる感圧性接着フイルムを構
成する支持体は、加熱により収縮しうる光透過性のプラ
スチツクフイルムからなる。このプラスチツクフイルム
としては、通常、縦軸方向と横軸方向の収縮率の差が20
%以下で実質的に等方向性に収縮性を有し、しかも収縮
率が3〜50%で加熱収縮の応力緩和が小さいものが好ま
しい。また、このプラスチツクフイルムとしては180〜4
60nmの光を透過するフイルムが用いられる。
このプラスチツクフイルムの具体例としては、縦軸方向
および横軸方向の収縮率が上記のようになるように延伸
され、上記のような光透過性を有するポリエステルフイ
ルム、ポリプロピレンフイルム、ポリエチレンフイル
ム、ポリ塩化ビニルフイルムなどが挙げられる。この中
でも物理的強度の点からはポリエステルフイルムあるい
はポリプロピレンフイルムがとくに好ましい。また、こ
のプラスチツクフイルムの厚みとしては通常20〜100μ
m程度とするのがよい。
このようなプラスチツクフイルムからなる支持体上に設
けられた光照射により硬化し三次元網状化する性質を有
する感圧性接着剤層は、例えば通常のゴム系あるいはア
クリル系の感圧性接着剤に、分子中に少なくとも2個の
光重合性炭素−炭素二重結合を有する低分子量化合物
(以下、光重合性化合物という)および光重合開始剤が
配合されてなる感圧性接着剤組成物を用いて形成され
る。
上記のゴム系あるいはアクリル系の感圧性接着剤は、天
然ゴム、各種の合成ゴムなどのゴム系ポリマーあるいは
ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルとこれと共重合可能な他の不
飽和単量体との共重合物などのアクリル系ポリマーをベ
ースポリマーとし、必要に応じてポリイソシアネート化
合物、アルキルエーテル化メラミン化合物などの架橋剤
が配合されたものである。なお、上記のベースポリマー
が分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を持つものであ
つてもよい。
上記の光重合性化合物は、その分子量が通常10,000以下
程度であるのがよく、より好ましくは、光照射による感
圧性接着剤層の三次元網状化が効率よくなされるよう
に、その分子量が5,000以下でかつ分子内の光重合性炭
素−炭素二重結合の数が2〜6個のものを用いるのがよ
い。このようなとくに好ましい光重合性化合物として
は、例えばトリメチロールプロパントリアクリレート、
テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒド
ロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレートなどが挙げられる。また、その他の光
重合性化合物としては、1・4−ブチレングリコールジ
アクリレート、1・6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、市販のオ
リゴエステルアクリレートなどが挙げられる。
光重合性化合物としては、上記の化合物のうちの1種を
単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよく、その
使用量は、通常上記のベースポリマー100重量部に対し
て1〜100重量部の範囲とするのがよい。この使用量が
少なすぎると、感圧性接着剤層の光照射による三次元網
状化が不充分となり、感圧性接着フイルムの素子小片に
対する接着力の低下の程度が小さすぎて好ましくない。
また、この使用量が多すぎると、感圧性接着剤層の可塑
化が著しく半導体ウエハ切断時に必要な接着力が得られ
ないため好ましくない。
上記の光重合開始剤としては、例えばイソプロピルベン
ゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベン
ゾフエノン、ミヒラー氏ケトン、クロロチオキサント
ン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサント
ン、ジエチルチオキサントン、アセトフエノンジエチル
ケタール、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシ
シクロヘキシルフエニルケトン、2−ヒドロキシメチル
フエニルプロパンなどが挙げられ、これらのうちの1種
を単独あるいは2種以上の混合で使用すればよい。
この光重合開始剤の使用量としては、通常上記のベース
ポリマー100重量部に対して0.1〜5重量部の範囲とする
のがよい。この使用量が少なすぎると、感圧性接着剤層
の光照射による三次元網状化が不充分となり、感圧性接
着フイルムの素子小片に対する接着力の低下の程度が小
さすぎて好ましくない。また、この使用量が多すぎると
それに見合う効果が得られないばかりか、素子小片にこ
の光重合開始剤が残留するため好ましくない。なお、必
要に応じてこの光重合開始剤とともにトリエチルアミ
ン、テトラエチルペンタアミン、ジメチルアミノエタノ
ールなどのアミン化合物を光重合促進剤として併用して
もよい。
上記の各成分が混合されてなる感圧性接着剤組成物を用
いて感圧性接着剤層を形成するには、通常は上記の光透
過性の支持体上にこの組成物を塗布し、必要に応じて加
熱すればよい。ただし、この加熱は支持体の収縮が起こ
らない条件で行うのがよい。このようにして形成される
感圧性接着剤層の厚みとしては通常5〜40μmであるの
がよい。
また、この感圧性接着剤層は、通常100%モジユラス(2
0℃)が10kg/cm2以下であるのがよく、また、通常はト
ルエンに24時間浸漬して求めたゲル分率が55重量%未満
でゲルの膨潤度が20倍以上であるのがよい。
なお、上記の感圧性接着剤層の形成は、場合によつて
は、熱収縮性を付与される前の支持体に上記の組成物を
塗布し、必要に応じて加熱し、次いでこの支持体を延伸
することにより行つてもよい。
この発明の半導体ウエハの処理方法においては、まず、
半導体ウエハの外径より大なる貫通孔を持つ平板治具の
片面に、上記のように構成されてなる感圧性接着フイル
ムを貼り付ける。上記の平板治具は通常金属製であり、
また、貫通孔の数はひとつとは限られず複数個であつて
もよい。
次に上記の貫通孔から露出した接着フイルムの感圧性接
着剤層上に、半導体ウエハをパターンが形成された面と
は反対側の面(以下、裏面という)から貼着して固定す
る。このときの接着フイルムのウエハ裏面に対する180
°剥離接着力(剥離速度300mm/分)は通常200〜1,000g/
20mmである。
上記のウエハ貼着後に接着フイルムを加熱して収縮させ
る。この加熱は通常100〜180℃で5〜60秒間程度行えば
よく、これにより上記の接着フイルムのうちウエハが貼
着されている部分および平板治具との接着部分ではほと
んど収縮が起こらないが被着体のない部分で収縮が起き
るため、接着フイルムは垂直方向から外力を加えてもほ
とんど変形しない程度の張力状態となる。接着フイルム
をこのような張力状態とすることにより、このあとに行
われるウエハの切断が容易となり、しかもウエハ切断時
に素子小片の位置ずれが起こらない。
上記のようにして固定されたウエハは素子小片に切断さ
れるが、この切断時には、接着フイルムと素子小片とは
強固に接着しており、2kg/cm2程度の水圧の洗浄水によ
つても素子小片が剥離することはなく、また位置ずれも
生じない。なお、この切断時に、ウエハを完全に切断す
るために上記の接着フイルムの厚み方向の一部にまで切
れ目が入つてもさしつかえない。
第1図はこの発明の処理方法により固定された半導体ウ
エハが水圧をかけた水で洗浄されながら素子小片に完全
に切断分離された状態の一例を示す平面図であり、第2
図は第1図のI−I線断面図である。両図において1は
半導体ウエハの外径より大なる貫通孔を持つ平板治具、
2は感圧性接着フイルムであり、この接着フイルム2は
光透過性の支持体3と光照射により硬化し三次元網状化
する性質を有する感圧性接着剤層4とから構成されてい
る。5は通常50〜100mm2程度の大きさの素子小片であ
り、この素子小片は正確な位置に固定されている。
この発明の方法により上記のように固定されている素子
小片を、以後の組立ラインに吸引移送するには、まず、
上記の接着フイルムと平板治具との接着部分をマスクし
た状態で支持体側から光照射する。この光照射により感
圧性接着剤層において光重合性化合物どうしが重合する
とともに、ベースポリマーにもラジカルが発生してこの
ポリマーと光重合性化合物とが反応し、この接着剤層は
硬化し三次元網状化する。上記の光照射は、通常、高圧
水銀ランプ、超高圧水銀ランプなどにより180〜460nmの
波長の光を10〜180秒程度照射することにより行えばよ
い。
なお、ここでいう三次元網状化とは、通常、接着剤層を
トルエンに24時間浸漬して求めたゲル分率が光照射前の
約1.4倍以上となり、かつこのゲル分率が55重量%以上
となることを意味する。また、光照射後の接着剤層は上
記と同様にして求めたゲルの膨潤度が通常18倍以下とな
るのがよい。
このように三次元網状化することにより、接着剤層の凝
集力は光照射前に比べて著しく上昇し、通常100%モジ
ユラス(20℃)が20kg/cm2以上となる。これにともない
接着剤層の粘着性はほとんど失われて、接着フイルムの
接着力は大幅に低下し、このときの素子小片に対する18
0°剥離接着力(剥離速度300mm/分)は通常150g/20mm以
下となる。
上記の光照射後、接着フイルム側からニードルで素子小
片を1個ずつ突き上げて吸引移送する。このとき接着フ
イルムと素子小片との接着力は上記のように大幅に低下
しているため、素子小片の大きさが50mm2以上であつて
も、接着フイルムからの素子小片の剥離を容易に行うこ
とができる。しかも、接着フイルムにウエハ切断時に切
れ込みが入つていても、この部分には加熱収縮による張
力がかかつておらずニードルによるわずかな張力が加わ
るだけであるから、このニードルによつて上記の切れ込
みの部分から裂けたり破れたりすることがなく、吸引移
送の作業性は良好である。
以下にこの発明の実施例を記載する。なお、以下におい
て部とあるのは重量部を意味する。
実施例1 アクリル酸ブチル100部、アクリロニトリル5部および
アクリル酸5部からなる配合組成物をトルエン中で共重
合させて、数平均分子量300,000のアクリル系共重合物
を得た。
この共重合物100部にポリイソシアネート化合物(日本
ポリウレタン社製商品名コロネートL)5部、ジペンタ
エリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート15部
およびα−ヒドロキシシクロヘキシルフエニルケトン1
部を添加し混合して感圧性接着剤組成物を調製した。
この組成物を25μmの厚みの延伸ポリエチレンテレフタ
レートフイルム(熱収縮率が縦10%,横5%、180〜460
nmの光を透過するフイルム)の片面に接着剤層の厚みが
10μmとなるように塗工し、90℃で3分間加熱して感圧
性接着フイルムを得た。
この接着フイルムを直径16.5cmの貫通孔を持つ平板治具
の片面に貼り付け、次いでこの貫通孔から露出した接着
フイルムの感圧性接着剤層上に直径10cm、厚み0.25mmの
半導体ウエハを裏面側から貼着して固定した。その後、
上記の接着フイルムを110℃で10秒間加熱して収縮させ
た。これにより接着フイルムは垂直方向から外力を加え
てもほとんど変形しない程度の張力状態となつた。
次に上記のウエハを75mm2の大きさの素子小片に切断し
た。この切断は2kg/cm2の水圧の水で洗浄しながら上記
大きさの素子小片に完全に切断分離する方式で行つた
が、素子小片の剥離や位置ずれは生じなかつた。
ウエハ切断後、上記の接着フイルムと平板治具との接着
部分をマスクしたのち、支持体側から高圧水銀ランプ
(40W/cm)で15cmの距離から20秒間光照射した。次いで
素子小片をニードルで1個ずつ突き上げながら吸引移送
したところ、接着フイルムが裂けたり破れたりすること
なく、接着フイルムから素子小片が容易に剥離して吸引
移送の作業性が良好であつた。
実施例2 アクリル系共重合物(実施例1と同じもの)100部にポ
リイソシアネート化合物(実施例1と同じもの)5部、
ペンタエリスリトールトリアクリレート20部およびイソ
ブチルベンゾインエーテル0.5部を添加し混合して感圧
性接着剤組成物を調製した。この組成物を用いて実施例
1と同様にして感圧性接着フイルムを作製した。
この接着フイルムを実施例1と同様の平板治具の片面に
貼り付け、次いでこの平板治具の貫通孔から露出した接
着フイルムの感圧性接着剤層上に直径10cm、厚み0.25mm
の半導体ウエハを裏面側から貼着して固定した。その
後、上記の接着フイルムを110℃で10秒間加熱して収縮
させた。これにより接着フイルムは垂直方向から外力を
加えてもほとんど変形しない程度の張力状態となつた。
次に上記のウエハを75mm2の大きさの素子小片に切断し
た。この切断は実施例1と同様に洗浄しながら上記大き
さの素子小片に完全に切断分離する方式で行つたが、素
子小片の剥離や位置ずれは生じなかつた。ウエハ切断
後、実施例1と同様にして光照射したのち吸引移送した
ところ、接着フイルムが裂けたり破れたりすることな
く、接着フイルムから素子小片が容易に剥離して吸引移
送の作業性が良好であつた。
比較例 ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレ
ート15部およびα−ヒドロキシシクロヘキシルフエニル
ケトン1部を使用しなかつた以外は実施例1と同様にし
て感圧性接着剤組成物を調製し、この組成物を用いて実
施例1と同様にして感圧性接着フイルムを得た。
この接着フイルムを実施例1と同様の平板治具の片面に
貼り付け、次いでこの平板治具の貫通孔から露出した接
着フイルムの感圧性接着剤層上に直径10cm、厚み0.25mm
の半導体ウエハを裏面側から貼着して固定した。その
後、上記の接着フイルムを110℃で10秒間加熱して収縮
させた。これによつて接着フイルムは垂直方向から外力
を加えてもほとんど変形しない程度の張力状態となつ
た。
次に上記のウエハを75mm2の大きさの素子小片に切断し
た。この切断は実施例1と同様にして洗浄しながら上記
大きさの素子小片に完全に切断分離する方式で行つた
が、素子小片の剥離や位置ずれは生じなかつた。ウエハ
切断後、素子小片をニードルで1個ずつ突き上げて吸引
移送しようとしたが、接着フイルムから素子小片が剥離
せず吸引移送できなかつた。また、実施例1と同様にし
て光照射し、次いで吸引移送しようとしたが上記と同様
に吸引移送できなかつた。
試験例 〈180°剥離接着力〉 上記の実施例1,2および比較例で用いた感圧性接着フイ
ルムの半導体ウエハ裏面に対する180°剥離接着力(剥
離速度300mm/分)を測定した。また、上記の接着フイル
ムを半導体ウエハの裏面に貼り付けて支持体側から高圧
水銀ランプ(40W/cm)で15cmの距離から20秒間光照射し
たのち、上記の接着力を測定した。
〈100%モジユラス〉 上記の実施例1,2および比較例で用いた感圧性接着剤組
成物をそれぞれ剥離処理を施した50μmの厚みのポリエ
チレンテレフタレートフイルムの表面に厚みが10μmと
なるように塗工し、90℃で3分間加熱したのち、50mm×
50mmの大きさに切断し、棒状にまとめることにより断面
積が0.5mm2の糸状の試験片を得た。この試験片について
20℃における100%モジユラスを測定した。また、この
試験片に上記と同様の条件で光照射したのち、同様の10
0%モジユラスを測定した。
〈ゲル分率,ゲルの膨潤度) 上記の感圧性接着剤組成物をそれぞれ100%モジユラス
用試験片の場合と同様に塗工,加熱したのち、50mm×50
0mmの大きさに切断したものを試験片とした。この試験
片をトルエンに24時間浸漬してゲル分率とゲルの膨潤度
を調べた。また、この試験片に上記と同様の条件で光照
射したのち、これをトルエンに24時間浸漬してゲル分率
とゲルの膨潤度を調べた。
上記の試験結果を下記の表に示した。なお、下記の表に
おいてA欄は光照射前の測定値を示し、B欄は光照射後
の測定値を示す。
上記の実施例から明らかなように、この発明の半導体ウ
エハの処理方法によれば、平板治具の片面に感圧性接着
フイルムを貼り付け、次いでこのフイルムにウエハを貼
着したのち加熱するだけで、このフイルムを垂直方向か
ら外力を加えてもほとんど変形することのない張力状態
とすることができる。また、ウエハ切断時には接着フイ
ルムと素子小片とが強固に接着しており、素子小片の剥
離や位置ずれが生じない。
一方、ウエハ切断後には、光照射により接着フイルムか
らの素子小片の剥離が容易となり、しかもニードルによ
る突き上げによつて接着フイルムが裂けたりすることが
ないため吸引移送を作業性よく行うことができる。
また、上記のように素子小片の剥離が容易となるのは、
上記の接着フイルムの感圧性接着剤層が光照射により三
次元網状化して凝集力が著しく上昇し、これにともない
粘着性をほとんど失うため、接着フイルムの素子小片に
対する接着力が大幅に低下するためであることがわか
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の半導体ウエハの処理方法を説明する
ための平面図、第2図は第1図のI−I線断面図であ
る。 1…平板治具、2…感圧性接着フイルム、3…支持体、
4…感圧性接着剤層、5…素子小片。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重村 栄二 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭49−68657(JP,A) 特開 昭54−19624(JP,A) 特開 昭59−21038(JP,A) 特公 昭58−50164(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体ウエハの外径より大なる貫通孔を持
    つ平板治具の片面に感圧性接着フイルムを貼り付け、上
    記の貫通孔から露出したこの接着フイルムの感圧性接着
    剤層上に半導体ウエハを貼着して固定し、この状態で半
    導体ウエハを水圧をかけた水で洗浄しながら素子小片に
    完全に切断分離し、ついで切断分離された素子小片を吸
    引移送する半導体ウエハの処理方法において、上記の感
    圧性接着フイルムが加熱により収縮しうる光透過性のプ
    ラスチツクフイルムからなる支持体とこの支持体上に設
    けられた光照射により硬化し三次元網状化する性質を有
    する感圧性接着剤層とからなり、かつこの感圧性接着剤
    層がベースポリマー100重量部、分子内に光重合性炭素
    −炭素二重結合を少なくとも2個有する低分子量化合物
    1〜100重量部および光重合開始剤0.1〜5重量部を必須
    成分として含んでなる、半導体ウエハに対する180°剥
    離接着力が光照射前で200〜1,000g/20mmであり、この接
    着力が光照射後に150g/20mm以下となる感圧性接着剤組
    成物からなり、上記の半導体ウエハの貼着を行つたのち
    にこの接着フイルムを加熱収縮させ、この加熱収縮後上
    記の半導体ウエハを素子小片に完全に切断分離したのち
    この接着フイルムに光照射し、その後に素子小片の吸引
    移送を行うようにしたことを特徴とする半導体ウエハの
    処理方法。
  2. 【請求項2】感圧性接着剤層が光照射によりそのゲル分
    率が55重量%以上でかつ光照射前のゲル分率の1.4倍以
    上となる特許請求の範囲第(1)項記載の半導体ウエハ
    の処理方法。
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