JPH06104280A - 薄膜トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ及びその製造方法

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JPH06104280A
JPH06104280A JP30735092A JP30735092A JPH06104280A JP H06104280 A JPH06104280 A JP H06104280A JP 30735092 A JP30735092 A JP 30735092A JP 30735092 A JP30735092 A JP 30735092A JP H06104280 A JPH06104280 A JP H06104280A
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ion
film transistor
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淳 芳之内
Tatsuo Morita
達夫 森田
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    • H01L21/3215Doping the layers
    • H01L21/32155Doping polycristalline - or amorphous silicon layers

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 ガラス基板13上に多結晶シリコン薄膜1
6、ゲート絶縁膜17、ゲート電極18を形成し、多結
晶シリコン薄膜16中に自己整合でイオン21を照射し
てイオンシャワードーピング法で多結晶シリコン薄膜中
に不純物イオンを注入する薄膜トランジスタの製造方法
において、イオン注入後の製造プロセス温度を450℃
以下とする。不純物イオンを生成するプラズマ源の原料
ガスをPH3ガスと水素ガスの混合ガスとし、この水素
ガスの濃度を80%以上、リンイオンの注入ドーズ量を
5×1014個/cm2以上、5×1016個/cm2以下と
する。 【効果】 軟化点が低いガラス基板上に容易に薄膜トラ
ンジスタを作製でき、また、イオン注入後のアニールを
しないで多結晶シリコン薄膜中の不純物を活性化できる
ため、イオン注入後のプロセスが450℃以下の低温プ
ロセスの場合においても短時間で薄膜トランジスタを作
製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造工程の簡略化が図
れる薄膜トランジスタおよびこのような薄膜トランジス
タや半導体等の製造プロセスに好適な薄膜トランジスタ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレイやイメージセン
サ等の外部実装駆動回路をディスプレイやイメージセン
サと同一基板上に作り込む目的で、透明絶縁性基板上に
薄膜トランジスタを作製する必要性が高まっている。ま
た、ディスプレイやイメージセンサ等の大型化かつ量産
性向上のためのプロセス基板の大面積化が進むにつれ、
大面積基板を処理可能なプロセス装置の必要性も高まっ
ている。
【0003】この種の薄膜トランジスタの一例として、
多結晶シリコン薄膜トランジスタがあり、このような薄
膜トランジスタを作製する場合において、良好なトラン
ジスタ特性を得るためには、自己整合で不純物元素をド
ーピングして薄膜トランジスタのソース部およびドレイ
ン部を形成することが望まれる。
【0004】ところで、各種半導体デバイスの製造にお
いて不純物ドーピングプロセスは必要不可欠であり、極
めて重要な位置を占めている。この種の薄膜トランジス
タの製造プロセスにおいて、不純物をドーピングする方
法として、熱拡散により半導体基板の表面から不純物を
入れる方法と、イオン注入により不純物原子を半導体基
板中に打ち込む方法がある。
【0005】イオン注入法は不純物濃度・注入深さを正
確に制御でき、かつ浅い注入や薄膜を通しての注入が可
能であり、また、ガラス基板等が使える低温プロセスで
あるため、最近では不純物ドーピング技術の主流になっ
ている。
【0006】ところが、通常のイオン注入装置のイオン
ビーム幅は数mmであるため、大面積にわたってイオン
注入するためには、試料基板の機械的走査またはイオン
ビームの電気的走査が必要となり、イオン注入装置は複
雑化・大容積化・高価格化そてしまうという問題があっ
た。
【0007】上記のような機械的または電気的走査をせ
ずに、容易に大面積領域にイオン注入する方法として、
プラズマ源と基板ホルダとの間においてイオン質量分離
を行わない構成で、生成したプラズマからイオンを引き
出し、これを低電圧加速により所定の温度に加熱した基
板にイオンをシャワー状に照射してイオン注入する方法
が特開昭63−194326号に開示されている。
【0008】前記特開昭63−194326号には絶縁
性基板上に形成されたアモルファスシリコン又は多結晶
シリコン薄膜中に上記イオンシャワードーピング法を用
いて不純物を注入する方法が開示されている。
【0009】また上記のように多結晶シリコン薄膜トラ
ンジスタを作製する場合、多結晶シリコン膜のチャンネ
ル部の結晶粒界等に存在するシリコン原子の未結合手が
トランジスタ特性に悪影響を及ぼすことが知られてい
る。この未結合手を水素で終端するための水素化処理工
程によってオフ電流の減少、しきい値電圧の低下、ON
/OFF比の向上等の特性改善が図られている。例え
ば、特開昭63−119269号公報には、水素イオン
を10KeV以下の電圧で加速し、水素放電により水素
イオンを1×1017/cm2〜1×1020/cm2照射するこ
とにより未結合手の水素化による終端を行う方法が記載
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】薄膜トランジスタの場
合、絶縁性基板上に形成する半導体層は移動度が高い等
の理由で多結晶シリコンが用いられているが、多結晶シ
リコン薄膜に上記特開昭63−194326号に開示さ
れているイオンシャワードーピング法により不純物を注
入すると活性化のために高温でアニールする必要があっ
た。
【0011】上記のようなイメージセンサや液晶ディス
プレイでは透明絶縁性基板が通常用いられるが、低コス
トで大面積化の容易なガラス基板を用いるには600℃
以下の低温プロセスで処理することが望ましく、イオン
注入後の活性化を600℃で行おうとすると20時間程
度またはそれ以上のアニールが必要となり、工程が非常
に長くなってしまうという問題があった。
【0012】また、上記特開昭63−194326号公
報に開示されているようにイオンシャワードーピング法
を用いて自己整合で不純物の注入を行った後に多結晶シ
リコン膜のチャンネル部の結晶粒界等に存在する未結合
手を水素化する際に10keV以下の低い加速電圧で水
素イオンを注入しているため効率よく水素化処理を行う
ためにはアニールする必要があった。
【0013】さらに不純物注入のあとに高温アニールが
必要であると、400℃程度の温度で水素は脱離して膜
中から抜けてしまうので、不純物注入後の高温アニール
後に水素イオンを注入しなければならない。CMOS作
製工程ではNチャンネルトランジスタのソース部、ドレ
イン部にイオン注入するときにはPチャンネルトランジ
スタをレジストで保護し、逆の場合のイオン注入時も同
様にレジストを使用するため、高温アニールに対しレジ
ストの耐熱性がないので、不純物注入工程後に連続して
同一装置内で水素イオンの注入を行うことができなかっ
た。
【0014】また、この種の薄膜トランジスタは、アク
ティブマトリクス型液晶ディスプレイの絵素部に適用さ
れるが、このような液晶ディスプレイにおいて、大画面
化を図らんとすればする程、ディスプレイ中のゲートバ
スラインおよびソースバスラインの長さが長くなり、抵
抗が大きくなるため、その分、ゲートバスラインおよび
ソースバスラインの抵抗値を低くする必要がある。
【0015】上記のように、多結晶シリコン薄膜トラン
ジスタにおいて良好なトランジスタ特性を得るために
は、自己整合で不純物元素をドーピングすればよいが、
通常、自己整合型の多結晶シリコン薄膜トランジスタの
ゲート電極には、多結晶シリコン又は不純物元素がドー
ピングされた多結晶シリコン膜が用いられている。
【0016】しかしながら、多結晶シリコン又は不純物
元素がドーピングされた多結晶シリコン膜は、ゲートバ
スラインおよびソースバスラインに使用するには、抵抗
が高すぎるため、そのままではバスラインとして使用す
ることができない。従って、この種の多結晶シリコン薄
膜トランジスタにおいて、トランジスタのゲート部とゲ
ートバスラインとは、別材料、別工程で作製されていた
のが現状である。このため、製造プロセスが複雑にな
り、時間を要する結果、コストダウンを図る上で限界が
あった。
【0017】本発明はこのような従来技術の課題を解決
するものであり、イオン注入後のアニールをすることな
く注入イオンの活性化を行うことができ、ガラス基板使
用可能な低温プロセスで製造工程が短く量産性の良い薄
膜トランジスタの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0018】また、本発明の他の目的は、多結晶シリコ
ン膜のチャンネル部の結晶粒界等に存在する未結合手を
水素化し、終端する際に、アニールなしで効率良く行う
ことができる薄膜トランジスタの製造方法を提供するこ
とにある。
【0019】また、本発明の他の目的は、アクティブマ
トリクス液晶ディスプレイに適用する場合に、ゲート電
極とゲートバスラインとを同一工程で作製することがで
き、製造効率の向上および大幅なコストダウンが可能に
なる薄膜トランジスタおよびその製造方法を提供するこ
とにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜トランジス
タの製造方法は、透明絶縁性基板上に多結晶シリコン膜
を形成する工程と、該多結晶シリコン膜上にゲート絶縁
膜を形成する工程と、該ゲート絶縁膜上にゲート電極を
形成する工程と、磁場印加下誘起された周期律表第III
族元素イオンと水素イオンもしくは周期律表第IV族元素
イオンと水素イオンもしくは周期律表第V族元素イオン
と水素イオンを含むプラズマ源から離れた位置に設置
し、該プラズマ源からのイオンを加速し該多結晶シリコ
ン薄膜中に選択的に該III族またはIV族またはV族元素
をイオン注入する工程とを含む薄膜トランジスタの製造
方法において、該イオン注入工程以降の製造プロセス温
度が450℃以下であることを特徴としており、そのこ
とにより上記の目的が達成される。
【0021】また、前記プラズマ源を生成する原料ガス
の水素濃度が80%以上であり、前記III族またはIV族
またはV族元素の注入ドーズ量を5×1014個/cm2
以上、5×1016個/cm2以下とし、好ましくは、水
素濃度が90%以上であり、前記III族またはIV族また
はV族元素の注入ドーズ量を1×1015個/cm2
上、1×1016個/cm2以下とすることを特徴とす
る。
【0022】また、さらに好ましくは、前記プラズマ源
を生成する原料ガスの水素濃度が99%以上であること
を特徴とする。
【0023】また、前記プラズマ源を生成するための原
料ガスは水素希釈のB26、SiH4、Si26又はP
3であるあることが好ましい。
【0024】さらに本発明は、前記イオン注入工程後に
前記多結晶シリコン膜の前記ゲート電極対向部に水素イ
オンを2×1015個/cm2以上、2×1016個/cm2
以下の範囲で注入することを特徴とする。
【0025】また、本発明の薄膜トランジスタの製造方
法は、透明絶縁性基板上に多結晶シリコン膜を形成する
工程と、該多結晶シリコン膜上にゲート絶縁膜を形成す
る工程と、該ゲート絶縁膜上に金属ゲート電極を形成す
る工程と、周期律表第III族元素イオンと水素イオンも
しくは周期律表第V族元素イオンと水素イオンを含むプ
ラズマ源からのイオンを加速し、自己整合で水素イオン
と共に不純物元素を該多結晶シリコン膜にドーピングし
てソース部及びドレイン部を形成する工程とを含むこと
を特徴としており、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0026】好ましくは、前記金属ゲート電極がアルミ
ニウム又はアルミニウムを含む金属で形成され、前記水
素イオンと共に前記不純物元素をドーピングして前記ソ
ース部及びドレイン部を形成する工程以降の工程が製造
プロセス温度450℃以下で行われることを特徴とす
る。
【0027】また、本発明の薄膜トランジスタは、透明
絶縁性基板上に形成された多結晶シリコン膜と、該多結
晶シリコン膜上に形成されたゲート絶縁膜と、該ゲート
絶縁膜上に形成された金属ゲート電極と、周期律表第II
I族元素イオンと水素イオンもしくは周期律表第V族元
素イオンと水素イオンを含むプラズマ源からのイオンを
加速し、自己整合で水素イオンと共に不純物元素を該多
結晶シリコン膜にドーピングして形成されたソース部及
びドレイン部とを有することを特徴としており、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0028】好ましくは、前記金属ゲート電極がアルミ
ニウム又はアルミニウムを含む金属で形成されているこ
とを特徴とする。
【0029】
【作用】上記のように前記原料ガスの水素濃度が80%
以上であり、かつ前記III族またはIV族またはV族元素
イオンの注入ドーズ量が5×1014個/cm2以上であ
ると、イオン注入時に十分な量の水素イオンのアシスト
を加えることができ、不純物イオンを注入する時に多結
晶シリコン薄膜中で活性化することができる。
【0030】従って、通常はイオン注入後には注入イオ
ンの活性化アニール等が必要であるが、本発明の薄膜ト
ランジスタの製造方法では活性化アニールが不要とな
る。
【0031】また、上記のように前記イオン注入工程後
に多結晶シリコン膜のゲート電極対向部に水素イオンを
2×1015個/cm2以上、2×1016個/cm2以下の
範囲で注入すると、効率がよく未結合手を水素化により
終端することができるので、水素化の際のアニールが不
要となる。
【0032】また、上記のように、薄膜トランジスタの
構成を、透明絶縁性基板上に形成された多結晶シリコン
膜と、この多結晶シリコン膜の上に形成されたゲート絶
縁膜と、その上に形成された金属ゲート電極と、周期律
表第III族元素イオンと水素イオンもしくは周期律表第
V族元素イオンと水素イオンを含むプラズマ源からのイ
オンを加速し、自己整合で水素イオンと共に不純物元素
を該多結晶シリコン膜にドーピングして形成されたソー
ス部及びドレイン部とを有する構成とし、特に金属ゲー
ト電極をアルミニウム又はアルミニウムを含む金属で形
成するものとすると、ゲート電極とゲートバスラインと
を同一工程で形成でき、しかも低抵抗のゲートバスライ
ンを実現できる。
【0033】
【実施例】以下、図面を参照にして本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0034】図1は本発明に用いるイオン注入装置の概
略断面図を示している。同図において、プラズマ源を生
成するプラズマ室を構成するチャンバー2の上端には、
原料ガスが導入されるガス導入口1が設けられている。
チャンバー2の外側および側壁部には、プラズマ源を励
起するための高周波電源3、プラズマ源高周波電力を供
給するための高周波電極4およびイオン化効率を上げプ
ラズマ形状を整える為の磁石5が設けられており、これ
らによってプラズマ源が形成される。
【0035】6はプラズマ源からイオンを引き出すため
の1段目のイオン加速用電源、7は引き出されたイオン
を追加速する為の2段目のイオン加速用電源、8は2次
電子制御用の減速電源、9はメッシュ状の加速電極板、
10はそれぞれの電極板を絶縁するための絶縁体であ
り、これらによってイオン加速部が構成される。11は
イオン注入されるべき基板12を装着するための基板ホ
ルダーであり、ここでは均一性向上のための回転機構を
有している。
【0036】ガス導入口1より原料ガスと水素ガスの混
合ガスを後述する実施例1〜4に示すように水素濃度が
80%以上になるように導入し、高周波電極4に高周波
電力を100〜150W印加することにより励起したプ
ラズマ源を形成し、加速電極板9で加速した後、基板ホ
ルダ11に装着した基板12にイオン注入する。以上の
ように構成すると、イオンが注入される試料基板12の
機械的走査かつ、イオンビームの電気的走査なしで大面
積基板へのイオン注入が可能になる。
【0037】このように水素濃度80%以上の原料ガス
を用いることによりイオン注入時に十分な量の水素イオ
ンのアシストを加えることができ、不純物元素をドーピ
ングすると同時に活性化処理が可能で活性化アニール工
程が不要、又は低温で短時間となる。
【0038】このとき基板12に注入される全イオン電
流密度は、図2に示すように高周波電極4に印加される
高周波電力により制御でき、リンイオンの注入ドーズ量
は全イオン電流密度に比例するため、高周波電力により
リンイオンの注入ドーズ量を制御することが可能であ
る。図2は加速電圧を100KeV,30KeVとし、
高周波電力を0〜200Wまで変化させた時の全電流イ
オン密度の変化を示す図である。
【0039】なお、チャンバー2内にガス導入口1より
導入される原料ガスとしては、水素濃度が90.0%以
上の原料ガス(例えば、水素希釈のB26、PH3)を
用いてもよい。
【0040】次に、本発明の薄膜トランジスタの製造方
法の具体例を示す。図3は、自己整合でイオン注入して
ソース・ドレイン領域を形成する多結晶シリコン薄膜ト
ランジスタのイオン注入前の断面図を示す。ガラス基板
からなる絶縁性基板13の表面には、薄膜トランジスタ
のチャンネルおよびソース・ドレイン領域を形成するた
めの多結晶シリコン薄膜14が形成されている。この多
結晶シリコン薄膜14の膜厚は、50〜150nmであ
る。多結晶シリコン薄膜14の上には、ゲート絶縁膜1
7が形成されている。ゲート絶縁膜17は、具体的に
は、膜厚100nmのSiO2を成膜して形成されてい
る。ゲート絶縁膜17の上には、トランジスタのゲート
を形成する多結晶シリコン薄膜18が形成されている。
この多結晶シリコン薄膜18の膜厚は200〜300n
mである。
【0041】この図3に示すイオン注入前の薄膜トラン
ジスタを上記図1に示すイオン注入装置の基板ホルダ1
1に装着し、図2に示すように不純物元素イオン及び水
素イオンからなるイオン21を照射しイオン注入するこ
とにより、自己整合で不純物元素をドーピングしてソー
ス部15、ドレイン部16を形成し、かつゲート部18
を低抵抗化する。このとき不純物イオンの活性化のため
のアニールは行わなかった。
【0042】上記不純物元素のイオン注入工程の後に、
上記多結晶シリコン薄膜14の上記ゲート電極対向部に
水素イオンを20〜30KeVの注入エネルギーで2×
1015以上、2×1016以下の範囲で注入する。このと
きの基板温度は室温であるが、イオン電流密度によって
は、基板表面温度は注入とともに上昇し、300℃程度
になることもあるが、水素化の効果に有為な差は見られ
なかった。前記注入エネルギーは、ゲート絶縁膜とゲー
ト電極膜を突き抜けられるエネルギーに設定すれば良
く、比較的低エネルギーの注入でよいことがわかる。こ
のとき水素イオンの上記不純物元素イオンの注入装置と
同一装置を用いる事で工程の簡略化が可能である。
【0043】図4に最終構造の薄膜トランジスタの断面
図を示す。ゲート部18の上には層間絶縁膜19が形成
されている。この層間絶縁膜19は、膜厚500nmの
SiO2をAPCV法により基板温度430℃で成膜し
て形成される。この後、ゲート部18及びソース部1
5、ドレイン部16と引き出し電極20のオーミックコ
ンタクトをとるためのコンタクトホールを形成後、引き
出し電極20をスパッタ法により室温で形成する。
【0044】このように本実施例では、イオン注入後の
プロセスをすべて450℃以下で行った。
【0045】図5に、NチャンネルおよびPチャンネル
トランジスタ(L/W=7/5μm;ここではLはチャ
ンネル長、Wはチャンネル幅である。)のしきい値電圧
の水素イオン注入量に対する依存度を示す。不純物元素
イオン注入工程後に、多結晶シリコン膜のチャンネル部
に水素イオンを注入する際に、注入量が、2×1015
/cm2以上で有意義な特性改善の効果がみられ、2×
1016個/cm2以上になると効果が飽和傾向になり、
効率が低下することがわかった。また、注入量を2×1
15個/cm2以上、2×1016個/cm2以下とするこ
とにより水素化を行わない場合に比べて、オフ電流も数
pAに減少し、ON/OFF光ビームも6桁以上に改善
された。
【0046】図6は大画面のアクティブマトリクス型液
晶ディスプレイの絵素部に設けられる薄膜トランジスタ
に適した本発明薄膜トランジスタのイオン注入前の断面
構造を示す。この薄膜トランジスタは、自己整合でイオ
ンを注入してソース・ドレイン領域を形成する。ガラス
基板からなる絶縁性基板130の表面には、トランジス
タのチャンネルおよびソース部150、ドレイン部16
0を形成するための多結晶シリコン薄膜140が形成さ
れている。この多結晶シリコン薄膜140の膜厚は50
〜150nmである。多結晶シリコン薄膜140の上に
は、ゲート絶縁膜170が形成されている。このゲート
絶縁膜170は、具体的には膜厚100nmのSiO2
を成膜して形成される。
【0047】ゲート絶縁膜170の上には、膜厚200
〜300nmの金属膜180をパターニングしてゲート
180が形成されている。この金属膜180として、A
l単体又はAlSi、TiとAlの2層構造のもの、T
iとAlSiの2層構造のもののようにAlを含んだ金
属材料を用いると、ゲート180とゲートバスラインを
同一の工程で作製でき、しかも低抵抗のゲートバスライ
ンを実現できるので、大画面のアクティブマトリクス型
液晶ディスプレイ装置用の薄膜トランジスタとして特に
好ましいものになる。
【0048】この図6に示すイオン注入前の薄膜トラン
ジスタを図1に示すイオン注入装置の基板ホルダ11に
装着し、不純物元素イオンおよび水素イオンからなるイ
オン210を照射し、自己整合で不純物元素をドーピン
グしてソース部150およびドレイン部160を形成す
る。このとき、不純物イオンの活性化のためのアニール
は行わない。
【0049】図7はこの薄膜トランジスタの最終構造を
示す。ゲート180の上には層間絶縁膜190が形成さ
れている。具体的には、膜厚500nmのSiO2を成
膜して形成されている。続いて、ソース部150および
ドレイン部160と引き出し電極200のオーミックコ
ンタクトをとるためのコンタクトホールを形成し、その
後、引き出し電極200をスパッタ法により室温で作製
する。
【0050】このように本実施例では、イオン注入後の
プロセスを全て450℃以下で行った。
【0051】図8は上記の薄膜トランジスタを絵素部に
備えたアクティブマトリクス型液晶ディスプレイを示
す。この液晶ディスプレイは、貼り合わされる上下の基
板間に表示媒体としての液晶を封入して作製される。下
側の基板には、上記のゲート180と同一材料、同一工
程で形成されるn個のゲートバスライン240(lG1
Gn)が互いに平行に設けられている。これらのゲート
バスラインlG1〜lGnは、ゲート駆動回路22に接続さ
れている。
【0052】また、下側の基板には、ゲートバスライン
G1〜lGnに直交してn個のソースバスライン250
(ls1〜lsm)が互いに平行に設けられている。各ゲー
トバスライン240とソースバスライン250が交差す
る部分には、本発明の薄膜トランジスタ260が形成さ
れている。また、ゲートバスライン240とソースバス
ライン250で囲まれた矩形状の領域には、透明の絵素
電極270がマトリクス状に配設されている。
【0053】この液晶ディスプレイにおいて、薄膜トラ
ンジスタ260のゲート180とゲートバスライン24
0とは、上記したAl又はAlを含む低抵抗の金属材料
で同一の工程で作製されている。従って、このような構
成によれば、ゲートバスライン240が低抵抗であるの
で、その長さを十分に長くして大画面化を図ることが可
能になる。
【0054】以下の実施例1〜4に上記多結晶シリコン
薄膜中に不純物をドーピングしたときの実験結果を示
す。
【0055】<実施例1>上記原料ガスとしてPH3
スと水素ガスの混合ガスを用いてプラズマを形成し、N
チャンネルの薄膜トランジスタを作製した。このときの
リンイオンの注入ドーズ量を5×1014個/cm2
し、PH3ガスの水素ガス希釈度を変化させたデータを
図9の実施例1のグラフに示す。
【0056】図9において、横軸はPH3ガスの水素希
釈度である。また、縦軸はイオン注入後のソース部15
(150)、ドレイン部16(160)における多結晶
シリコン膜14(140)の比抵抗ρであり、多結晶シ
リコン膜16の結晶状態を示している。図9からPH3
ガス濃度が2%以下のときに比抵抗ρが低くほぼ多結晶
状態なっており、さらにPH3ガス濃度が1%以下でほ
ぼ完全に多結晶状態になっており、活性化アニールを行
う必要のない抵抗値になっている。一方、2%以上では
注入後の比抵抗ρが高く、活性化アニールを行う必要の
ある状態になっている。
【0057】なお、本実施例1では、高周波電極4に印
加する高周波電力は100〜200w、プラズマ室2の
真空度は2〜10×10-4torr、PH3ガスと水素
ガスの全イオン電流密度は1〜10μA/cm2、イオ
ン加速電圧は100KeVとした。
【0058】また、本実施例1によって、比抵抗ρのば
らつきが±8%の多結晶シリコン薄膜を300mm角の
面積で得ることができた。
【0059】<実施例2>リンイオンの注入ドーズ量を
5×1015個/cm2とした以外は実施例1と同様にし
てPH3ガスの水素ガス希釈度を変化させて薄膜トラン
ジスタを作製したデータを図9の実施例2のグラフに示
す。
【0060】図9に示されるように本実施例2では、P
3濃度3%以下のときに比抵抗ρが低くほぼ多結晶状
態になっていることが分かる。また、本実施例2におい
てもPH3ガス濃度3%以下のときに、実施例1と同様
に比抵抗ρのばらつきが小さく、大面積の多結晶シリコ
ン薄膜が得られた。
【0061】<実施例3>リンイオンの注入ドーズ量を
1×1016個/cm2とした以外は実施例1と同様にし
てPH3ガスの水素ガス希釈度を変化させて薄膜トラン
ジスタを作製したデータを図9の実施例3のグラフに示
す。
【0062】図9に示されるように本実施例3では、P
3ガス濃度10%以下のときに比抵抗ρが低くほぼ多
結晶状態になっていることが分かる。また、本実施例3
においてもPH3ガス濃度10%以下のときに、実施例
1と同様に比抵抗ρのばらつきが小さく、大面積の多結
晶シリコン薄膜が得られた。
【0063】<実施例4>リンイオンの注入ドーズ量を
5×1016個/cm2とした以外は実施例1と同様にし
てPH3ガスの水素ガス希釈濃度を変化させて薄膜トラ
ンジスタを作製したデータを図9の実施例4のグラフに
示す。
【0064】図9に示されるように本実施例4では、P
3ガス濃度20%以下のときに比抵抗ρが低くほぼ多
結晶状態になっていることが分かる。また、本実施例4
においてもPH3ガス濃度20%以下のときに、実施例
1と同様に比抵抗ρのばらつきが小さく、大面積の多結
晶シリコン薄膜が得られた。
【0065】<実施例5>本実施例5ではPH3ガスの
水素希釈率を0.25〜5.0%以内で変化させ、RF
パワー100W、イオン加速電圧100KeVで厚さが
300nmの多結晶シリコン膜に注入し、N2雰囲気中
で600℃、20時間アニールし、注入膜を作製した。
【0066】図10に本実施例5における多結晶シリコ
ン膜の比抵抗ρが3×10-2Ω・cmになるような全イ
オン注入量と全原料ガス中のPH3ガス比との関係を示
す。また、図11に全イオン注入量に対する活性化イオ
ンの比率と全原料ガス中のPH3ガス比との関係を示
す。
【0067】図10に示すように全原料ガス中のPH3
ガス比が1%以下の領域でグラフの傾きが低ドーズ方向
にシフトしている。これは、PH3ガス比が1%以下の
とき、空孔生成により活性化のアシストとして働く水素
イオンの効果が顕著になることを現している。従って、
上記実施例1〜4においてもPH3ガス比を1%以下と
することがより好ましい。
【0068】また、図11の全イオン注入量に対する活
性化イオンの比率と全原料ガス中のPH3ガス比との関
係から分かるようにPH3ガス比を制御することにより
低ドーズ域から高ドーズ域まで注入制御できることがわ
かる。
【0069】上記の実施例1〜4から分かるように、イ
オン注入した後にアニールしないで注入イオンを活性化
するためには、PH3ガス濃度を高くするとリンイオン
の注入ドーズ量を多くする必要がある。しかし、リンイ
オンの注入ドーズ量が5×1016個/cm2よりも大き
いと、注入したリンイオン量に対して多結晶シリコン膜
中で活性化されている量が少なすぎて効率が悪く、また
未活性なイオンの悪影響が発生する。
【0070】また、リンイオンの注入ドーズ量が5×1
14個/cm2よりも小さいと多結晶シリコン膜の比抵
抗ρが十分に下がらないという問題が生じる。従って、
リンイオンの注入ドーズ量は5×1014個/cm2〜5
×1016個/cm2が好ましく、特に1×1015個/c
2〜1×1016個/cm2が好ましい。
【0071】また、生産効率やアニールしないで不純物
イオンを活性化させる効果を高めるために水素イオンも
含めた全イオン電流密度は1μA/cm2以上であるこ
とが好ましい。
【0072】さらに、上記に述べた現象および効果は、
26、SiH4、Si26ガスについても同様の結果
が得られている。したがって、Pチャネルの薄膜トラン
ジスタを作製するときには、B26ガスを用いてイオン
注入し同様に製造することができる。
【0073】さらに、SiH4、Si26ガスを用いれ
ばシリコン膜の結晶化にも使える。例えば、SiH4
スと水素ガスの混合ガスを用いて水素イオンのアシスト
を十分行ってイオン注入することによって、非晶質シリ
コン膜を多結晶シリコン膜に結晶化することもできる。
この場合もイオン注入時の基板の加熱等は必要なく、ま
た基板表面の温度もガラス基板に悪影響を及ぼすほどは
上昇していない。
【0074】従来のイオン注入法により不純物をドーピ
ングすると、ソース部・ドレイン部の多結晶シリコン膜
はダメージにより非晶質化して比抵抗ρは急激に大きく
なり(103Ω・cm以上)、活性化アニール処理によ
ってこの非晶質シリコンが多結晶シリコンに戻るときに
不純物元素が結晶内に取り込まれて初めて活性化する。
【0075】しかし、本発明によると注入後の活性化ア
ニールが不要となり、これにより薄膜トランジスタの製
造工程が短縮でき、かつガラス基板の使用が容易な低温
プロセスを短時間で行うことが可能となる。また、金属
ゲート電極(特にAlを含んだ金属電極)の使用が可能
になる。
【0076】
【発明の効果】請求項1記載の薄膜トランジスタの製造
方法によれば、イオンシャワードーピング法により多結
晶シリコン薄膜に不純物をイオン注入する薄膜トランジ
スタの製造方法において、前記イオン注入後の製造プロ
セスの基板温度を450℃以下に設定するので、軟化点
が低いガラス基板上に容易に薄膜トランジスタを作製で
きる。
【0077】また、イオン注入後のアニールをしないで
前記多結晶シリコン薄膜中の不純物を活性化できるた
め、イオン注入後のプロセスが450℃以下の低温プロ
セスの場合においても短時間で薄膜トランジスタを作製
することができる。
【0078】また、特に請求項4記載の薄膜トランジス
タの製造方法によれば、上記不純物をイオン注入する工
程の後に多結晶シリコン薄膜のゲート電極対向部に水素
イオンを2×1015個/cm2以上、2×1016個/c
2の範囲で注入する工程を行うので、多結晶シリコン
薄膜のチャンネル部の結晶粒界等に存在する未結合手を
水素で終端するための水素化処理工程により、オフ電流
及びしきい値の低減、ON/OFF比の向上等の特性改
善を行うことができる。
【0079】また、水素イオンの注入量を上記の値にす
ることにより水素の注入エネルギーは比較的小さくてす
むので、イオン注入装置の負担を軽くすることができ
る。
【0080】また、特に請求項5又は請求項7記載の薄
膜トランジスタおよびその製造方法によれば、自己整合
で水素イオンと共に不純物元素を多結晶シリコン薄膜に
ドーピングして薄膜トランジスタのソース部およびドレ
イン部を形成し、かつゲート絶縁膜上に金属ゲート電極
を形成するので、バスラインと同一の工程でゲート電極
を形成できる。従って、工程の簡略化が図れ、生産効率
の向上が図れる利点がある。
【0081】また、特に請求項6又は請求項8記載の薄
膜トランジスタおよびその製造方法によれば、上記の金
属ゲート電極を、アルミニウム又はアルミニウムを含む
低抵抗の金属材料で形成するので、バスラインと同一工
程でゲート電極を形成できることはもちろんのこと、バ
スラインの抵抗値を小さくできるので、バスラインが長
い大画面のアクティブマトリクス型液晶ディスプレイに
適した薄膜トランジスタを実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明薄膜トランジスタの製造方法に用いるイ
オン注入装置の概略断面図。
【図2】高周波電力を0〜200Wまで変化させた時の
全電流イオン密度の変化を示す説明図。
【図3】本発明方法により作製される薄膜トランジスタ
のイオン注入工程を示す断面図。
【図4】本発明方法により作製される薄膜トランジスタ
の断面図。
【図5】Nチャンネル及びPチャンネルトランジスタ
(L/W=7/5μm)のしきい値電圧の水素イオン注
入量に対する依存性を示した説明図。
【図6】本発明方法により作製される薄膜トランジスタ
のイオン注入工程を示す断面図。
【図7】本発明方法により作製される薄膜トランジスタ
の断面図。
【図8】本発明薄膜トランジスタが設けられるアクティ
ブマトリクス型液晶ディスプレイを示す略示平面図。
【図9】多結晶シリコン薄膜中に不純物をドーピングし
たときの実験結果を示す説明図。
【図10】実施例5の全イオン注入量と全原料ガス中の
PH3ガス比との関係を示す説明図。
【図11】実施例5の全イオン注入量に対する活性化イ
オンの比率と全原料ガス中のPH3ガス比との関係を示
す説明図。
【符号の説明】
13、130 絶縁性基板 14、140 チャネル部多結晶シリコン薄膜 15、150 ソース部多結晶シリコン薄膜 16、160 ドレイン部多結晶シリコン薄膜 17、170 ゲート絶縁膜 18 ゲート部多結晶シリコン薄膜 180 金属ゲート 19、190 層間絶縁膜 20、200 引き出し電極 21、210 水素イオン 240 ゲートバスライン 250 ソースバスライン 260 薄膜トランジスタ 270 絵素電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明絶縁性基板上に多結晶シリコン膜を
    形成する工程と、該多結晶シリコン膜上にゲート絶縁膜
    を形成する工程と、該ゲート絶縁膜上にゲート電極を形
    成する工程と、磁場印加下誘起された周期律表第III族
    元素イオンと水素イオンもしくは周期律表第IV族元素イ
    オンと水素イオンもしくは周期律表第V族元素イオンと
    水素イオンを含むプラズマ源から離れた位置に設置し、
    該プラズマ源からのイオンを加速し該多結晶シリコン薄
    膜中に選択的に該III族またはIV族またはV族元素をイ
    オン注入する工程とを含む薄膜トランジスタの製造方法
    において、 該イオン注入工程以降の製造プロセス温度が450℃以
    下であることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記プラズマ源を生成する原料ガスの水
    素濃度が80%以上であり、前記III族またはIV族また
    はV族元素イオンの注入ドーズ量を5×101 4個/cm2
    以上、5×1016個/cm2以下とすることを特徴とする
    薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記プラズマ源を生成する原料ガスの水
    素濃度が99%以上であることを特徴とする請求項2記
    載の薄膜トランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記イオン注入工程後に前記多結晶シリ
    コン膜の前記ゲート電極対向部に水素イオンを2×10
    15個/cm2以上、2×1016個/cm2以下の範囲で注入す
    ることを特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 透明絶縁性基板上に多結晶シリコン膜を
    形成する工程と、 該多結晶シリコン膜上にゲート絶縁膜を形成する工程
    と、 該ゲート絶縁膜上に金属ゲート電極を形成する工程と、 周期律表第III族元素イオンと水素イオンもしくは周期
    律表第V族元素イオンと水素イオンを含むプラズマ源か
    らのイオンを加速し、自己整合で水素イオンと共に不純
    物元素を該多結晶シリコン膜にドーピングしてソース部
    及びドレイン部を形成する工程とを含むことを特徴とす
    る薄膜トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金属ゲート電極がアルミニウム又は
    アルミニウムを含む金属で形成され、前記水素イオンと
    共に前記不純物元素をドーピングして前記ソース部及び
    ドレイン部を形成する工程以降の工程が製造プロセス温
    度450℃以下で行われることを特徴とする請求項5記
    載の薄膜トランジスタの製造方法。
  7. 【請求項7】 透明絶縁性基板上に形成された多結晶シ
    リコン膜と、 該多結晶シリコン膜上に形成されたゲート絶縁膜と、 該ゲート絶縁膜上に形成された金属ゲート電極と、 周期律表第III族元素イオンと水素イオンもしくは周期
    律表第V族元素イオンと水素イオンを含むプラズマ源か
    らのイオンを加速し、自己整合で水素イオンと共に不純
    物元素を該多結晶シリコン膜にドーピングして形成され
    たソース部及びドレイン部とを有することを特徴とする
    薄膜トランジスタ。
  8. 【請求項8】 前記金属ゲート電極がアルミニウム又は
    アルミニウムを含む金属で形成されていることを特徴と
    する請求項7記載の薄膜トランジスタ。
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