JPH0610094B2 - ガラス容器の擦り傷遮蔽剤 - Google Patents

ガラス容器の擦り傷遮蔽剤

Info

Publication number
JPH0610094B2
JPH0610094B2 JP1151246A JP15124689A JPH0610094B2 JP H0610094 B2 JPH0610094 B2 JP H0610094B2 JP 1151246 A JP1151246 A JP 1151246A JP 15124689 A JP15124689 A JP 15124689A JP H0610094 B2 JPH0610094 B2 JP H0610094B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
scratch
glass container
shielding agent
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1151246A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0316934A (ja
Inventor
義夫 岡村
公孝 熊谷
滋 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP1151246A priority Critical patent/JPH0610094B2/ja
Publication of JPH0316934A publication Critical patent/JPH0316934A/ja
Publication of JPH0610094B2 publication Critical patent/JPH0610094B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はガラス容器の擦り傷遮蔽剤、特にはオルガノチ
タノシロキサンを主成分とするガラス容器の擦り傷遮蔽
剤に関するものである。
(従来の技術) ビール、清涼飲料、牛乳などの収納容器として使用され
ているガラス容器は、通常使用後に市場から回収されて
繰返し使用されているが、このガラス容器は壜詰工程お
よび流通過程におけるガラス容器同志あるいは他の金属
などとの接触によってその表面に擦り傷が発生し、その
結果外観が著しく損なわれ、このために内容物の商品価
値が低下するということがある。
そのため、この擦り傷が発生したガラス容器については
その表面に擦り傷遮蔽剤を塗被することが考えられてお
り、この遮蔽剤については1)擦り傷遮蔽性がよいこと、
2)耐水性がよいこと、3)表面粘着性(べとつき)がない
こと、4)室温程度で所要物性をもつ被膜を与えるもので
あること、5)有害でないこと、6)洗壜工程でのアルカリ
溶液洗浄で容易にかつ完全に剥離、溶解することなどの
要件を満たすものであることが求められることから、こ
れについては例えばシリコーン系のものが種々提案され
ており(特開昭55-56040号、同58-167499号、同59-1211
38号、同60-26057号、同61-6152号、同61-227943号、同
62-27354号、同63-74937号および特公昭60-26057号公報
参照)、この特開昭55-56040号に開示されているフェニ
ル基を含むオルガノポリシロキサンの硬化生成物はこれ
らの諸問題をかなり解決している。
(発明が解決しようとする課題) しかし、このガラス容器の擦り傷遮蔽剤は一般にガラス
容器を充填したのち密封し、ラベルを貼布した直後に塗
布されるという連続工程の一部で使用されるものであ
り、したがってこれは高湿度の環境下で、かつ低温の内
容物によって容器表面に結露が生じているという条件下
で使用されることが多く、またこれは温度調節のための
温、冷水の散布または浸漬などによる残存水滴によって
容器表面に水滴の付着した条件下で使用されることが多
いために、使用時に部分的にゲル化を起こしたり、表面
に白色現象が生じるという不利があり、これらの不利を
伴なうことのない擦り傷遮蔽剤の提供が求められてい
る。
(課題を解決するための手段) 本発明はこのような不利を解決したガラス容器の擦り傷
遮蔽剤に関するものであり、これはけい素原子、チタン
原子および酸素原子を骨格とし、該骨格の側鎖として非
置換または置換の1価炭化水素基およびアルコキシ基を
有する、平均組成式 (ここにR1は置換もしくは非置換の炭素数1〜4のア
ルキル基、アルケニル基またはアリール基、R2は炭素
数1〜8のアルキル基、a、b、c、dは0.5<a<
2、0.4≦b<2、c+d=1、d/c+d=0.01〜0.5
を満たす数)で示されるアルコキシ基含有オルガノチタ
ノシロキサンを主成分としてなることを特徴とするもの
である。
すなわち、本発明者らは高湿下、あるいは水滴の付着し
たガラス容器に塗布した場合でも透明な遮蔽膜を与える
ことのできるガラス容器の擦り傷遮蔽剤を開発すべく種
々検討した結果、前記したようなオルガノチタノシロキ
サンをガラス容器の表面に塗布すると短時間で擦り傷遮
蔽性と耐水性のすぐれた塗膜をガラス容器表面に形成さ
せることができるし、この塗膜は表面粘着性がなく、毒
性も全くないし、洗壜工程におけるアルカリ溶液洗浄に
よって容易に、かつ完全に剥離、溶解させることができ
ることを見出すと共に、この塗膜形成は高湿下でも、ま
たガラス容器に水滴が付着しているときでも容易に行な
うことができるという高い実用性をもつものであること
を確認して本発明を完成さた。
(作用) 本発明のガラス容器の擦り傷遮蔽剤は前記したようにけ
い素原子、チタン原子および酸素原子を骨格とし、この
骨格の側鎖として1価炭化水素基とアルコキシ基を有す
るオルガノチタノシロキサンを主成分とするものであ
り、このオルガノチタンシロキサンは平均組成式が で示され、R1がメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基などのような炭素数1〜4のアルキル基、ビニル
基、アリル基などのアルケニル基、フェニル基、トリル
基などのアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結
合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シア
ノ基、メルカプト基などで置換したクロロメチル基、ト
リフルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択さ
れされる非置換または置換の1価炭化水素基、R2がメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アシル基、
オクチル基などのような炭素数1〜8のアルキル基であ
り、a,b,c、dが0.5<a<2,0.4≦b<2,c+d=1,d
/c+d=0.01〜0.5を満たす数であるものとされるが、
このR1基については得られる塗膜の硬さ、硬化速度、
入手のし易さからはメチル基とすることが、またこの塗
膜の屈折率、可撓性などの特性を重視するときはフェニ
ル基、ビニル基などをメチル基と組み合せて使用するこ
とがよい。
このようなアルコキシ基含有オルガノチタノシロキサン
はアルコキシ基含有シランまたはアルコキシ基含有シロ
キサンオリゴマーとチタン酸エステルまたはその部分縮
合物とを任意の比率で混合し、必要量の水を加えて部分
加水分解、縮合させることによって容易に得ることがで
きる。
ここに使用するアルコキシ基含有シランまたはアルコキ
シ基含有シロキサンオリゴマーとしては、メチルトリア
ルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、トリメ
チルアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン、フェ
ニルトリアルコキシシラン、ジフェニルジアルコキシシ
ラン、メチルフェニルジアルコキシシラン、ジメチルフ
ェニルアルコキシシラン、メチルジフェニルアルコキシ
シランまたは他の有機基を有する対応したトリアルコキ
シシラン、ジアルコキシシラン、モノアルコキシシラン
およびこれらの部分縮合物が例示される。
また、ここに使用されるチタン酸エステルまたはその部
分縮合物としては、テトラ−n−プロピルチタネート、
テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチ
タネート、テトライソブチルチタネート、テトラアミル
チタネート、テトラオクチルチタネートおよびその部分
縮合物が例示される。
このアルコキシ基含有シランまたはアルコキシ基含有シ
ロキサンオリゴマーとけい酸エステルまたはその部分縮
合物との反応はこの両者を任意の比率で混合し、所定量
の水を添加して加水分解させればよく、これによれば両
者は発熱しながら定量的に加水分解しその縮合が進行す
るので、反応後副生したアルコールを加熱除去すれば目
的とするオルガノチタノシロキサンを容易に得ることが
できる。このオルガノチタノシロキサンの重合度はここ
に添加する水の量を調整すればよいが、前記した式(1)
で示されるオルガノチタノシロキサンにおけるR1基の
係数aはそれが0.5より小さいと得られる被膜がひび割
れの発生し易いものとなるだけでなく、保存安定性のわ
るいものとなり、2より大きいと良好な硬化皮膜が得ら
れなくなるので、これは0.5<a<2とする必要がある
し、(OR2)基の係数bはこれが0.4より小さいとこのもの
の硬化速度が遅くなって実用性の乏しいものとなるし、
2より大きくなると得られる硬化皮膜にひび割れが発生
し、被膜の耐水性が乏しくなるので、これは0.4≦b<
2とする必要がある。また、このオルガノチタノシロキ
サンにおけるけい素原子(Si)、チタン原子(Ti)の比率を
示すc,d値についてはc+d=1とされるが、d/c+dが
0.01より小さいとこのものの硬化速度が遅くなり、0.5
より大きいと得られる硬化被膜が、ひび割れを起すもと
となり、塗工時における耐水性が乏しいものとなるの
で、これは0.01<d/c+d<0.5となるようにする必要が
あるが、この比率からも判るようチタノオルガノシロキ
サン中におけるシロキサン基はそのすべてがチタノシロ
キサン基である必要はなく、これはアルコキシ含有シロ
キサン基とアルコキシ基含有チタノシロキサン基との混
合物であってもよい。
また、このようにして得られるアルコキシ基含有オルガ
ノチタノシロキサンはガラス容器表面に塗布したときに
硬化触媒などを添加しなくても容易に硬化して硬化皮膜
を形成するが、これには公知の硬化触媒を添加してもよ
く、この硬化触媒としてはトリエタノールアミンなどの
有機アミン類、オクチル酸亜鉛、オクチル酸すずのよう
なカルボン酸金属塩、ジブチルすずジラウレート、ジブ
チルすずジオクトエートなどの有機すず化合物、テトラ
ブチルチタネート、テトラプロピルチタネートなどのチ
タン酸エステル、アセチルアセトンアルミニウム塩など
のアルミニウム有機化合物、三フッ化ホウ素トリエチル
アミン錯体などのフッ化ホウ素錯体などが例示される
が、この添加量はオルガノチタノシロキサン100重量部
に対して0.05〜10重量部、特には0.1〜5重量部の範囲
とすればよい。
なお、このようにして得られたアルコキシ基含有オルガ
ノチタノシロキサンはそのままガラス容器塗布剤として
使用することができるが、これには必要に応じ溶剤、分
散剤、安定剤、着色剤、充填剤などを添加してもよく、
このものを溶液ないし分散液とするために添加する溶剤
としては衛生上また臭気の点からエタノール、脂肪族炭
化水素とすることが好ましいが、これはメタノール、プ
ロパノール、ブタノールなどの低級アルコール、酢酸ビ
ニルなどのエステル類さらには所定の溶解性を有する他
の有機溶剤としてもよい。
本発明のアルコキシ基含有オルガノチタノシロキサンを
用いてガラス容器を処理するには、これを通常公知の方
法、例えば浸漬法、スプレー法、刷毛塗り法、フローコ
ーター法、転写法などにガラス容器表面に塗布すればよ
く、この塗膜は0.5〜5時間程度放置することによって
表面粘性のない硬化皮膜となるが、硬化時間の短縮、使
用溶剤の除去などのためにこれを加熱することは差支え
なく、この加熱は容器中の内容物の品質を損なわないも
のとするということから50℃程度までとすることがよ
い。この塗膜の厚さは任意とされるが、0.1μmより薄
いと擦り傷遮蔽性が不充分となり、10μmより厚くする
とアルカリ溶液による洗壜時の剥離が不充分となるおそ
れがあるので、0.1〜10μmの範囲、好ましくは0.5〜5
μm、さらに好ましくは1〜3μmの範囲とすることが
よい。なお、このガラス容器を塗布する場所は擦り傷発
生部位とすればよいが、これはその部位だけに限定する
必要はなく、他の部位に塗布してもよい。
(実施例) つぎに本発明の実施例をあげるが、例中における各物性
はつぎの方法による観察または測定結果を示したもので
ある。
1)外観および擦り傷遮蔽性 肉眼により観察 2)耐水性 25℃の水中に浸漬し、被膜が一部剥離するに至るまでの
浸漬時間を測定し、1時間以上であれば良、1時間未満
を不良とした。
3)密着性 ゴバン目セロファンテープ剥離試験によって、100ケの
ゴバン目のうちセロファンテープによって剥離しなかっ
た数で表示した。
4)粘着性 ビール大壜の胴表面に、壜底から140mm上を中心として1
0mm(垂直方向)×40mm(円周方向)の面積に擦り傷遮
蔽剤を塗布し、室温で3日間放置したのち、この塗布面
を60メッシュのカーボンランダム粉末上に1回転させて
カーボンランダムの付着量を測定し、塗布面1cm2当り
の付着量を算出した。なお、本方法による無塗布ガラス
面の粘着性は0.3mg/cm2であった。
5)塗膜強度 塗工後、室温で24時間放置して硬化させたビール大壜に
水を充填し密栓してから硬質塩化ビニル製のP函に入
れ、室温で振幅4cm、170rpmの水平振動を40分間加え、
擦過傷が全面積の1/4以下にしか認められなかったもの
をAランク、全面に認められたものをCランクとし、そ
の中間のものをBランクと評点した。
6)アルカリ溶液での剥離性 塗工後、室温で7日間放置し、さらに70℃で1時間加熱
して硬化を促進させたのちに、3.5%の苛性ソーダ水溶
液を用いて70℃×10分の条件で洗壜操作を行なったとき
の剥離性を目視で観察し、完全に溶解除去されたものを
良好、少しでも残存したものを不良とした。
7)塗工時の水の影響 湿度98%の室内で水滴の付着したビール壜に塗布し、そ
のまま1時間放置してから表面の状態を観察し、壜上の
硬化被膜が無色透明で他の特性も水分の影響を全く受け
ていないものを良好とし、この被膜に少しでも白化、ゆ
ず肌、硬化不良の認められたものは不良とした。
実施例1〜5,比較例1−4 攪拌機、温度計、還流冷却器を備えたガラス製容器に、
メチルトリエトキシシラン124.6g、フェニルトリエトキ
シシラン72.1g、エタノール30g、テトライソブチルチ
タネート10.0gを加えて充分に混合し、10℃まで冷却し
てから、これにエタノール25g、水16.2gの混合液を攪拌
下に2時間かけてゆっくりと滴下したところ、この間液
は常に透明であり、30℃まで温度が上昇した。
ついで78℃で6時間攪拌を行ない、さらに加熱をつづけ
て乾燥窒素ガスの通気下にゆっくりと加熱を強めて蒸留
塔を通じて微量の水とイソブタノールを含有するエタノ
ールを溜去し、内温が130℃になったときに加熱を止め
たところ、溜出は殆んど止まって総留出量は140.2gと
なった。得られた反応生成物は25℃での粘度が12cSの無
色透明な液体で、エトキシ基を38重量%、イソブトキシ
基を6.1重量%含有するアルコキシ基含有オルガノチタ
ノシロキサン(以下これをチタノシロキサンAと略記す
る)であり、その収量は137.7gであった。
つぎに、このチタノシロキサンAに第1表に示した溶剤
を加えて第1表に示した濃度としたものを擦り傷によっ
て部分的に白化しているビール壜の表面に塗膜が約3μ
mになるように刷毛塗りし、室温で硬化させたのち、そ
の物性をしらべたところ、第2表に示したとおりの結果
が得られた。
しかし、比較のために上記におけるテトライソブチルチ
タネートの代りに0.2gの酢酸を用いたほかは上記実施
例と同様に処理したところ、滴下終了時の温度は33℃で
130℃までの総留出量は136.5gで、得られたアルコキシ
基含有オルガノポリシロキサン(以下これをシロキサン
Bと略記する)は25℃での粘度が38cSの無色透明の液体
であり、このものはエトキシ基を41重量%含有するもの
でこの収量は131.6gであったが、このシロキサンBを
第1表に示した溶剤で第1表に示した濃度に希釈した液
を上記と同様にビール壜に処理して得た塗膜の物性は第
2表に示したとおりの結果を示した。
実施例6〜10,比較例5〜8 攪拌機、温度計、還流冷却器を備えたガラス製容器に平
均組成式(CH3)0.4(C6H5)0.6(OCH3)1.8SiO0.6で示される
メトキシ基含有オルガノポリシロキサン(以下これをシ
ロキサンCと略記する)800g、テトライソプロピルチ
タネート40gおよびメタノール350gを加えたのち、水3
9.5gとメタノール100gとの混合液を攪拌しながら30分
間かけて滴下したところ、この間反応液は常に透明で内
温は10℃から25℃まで上昇し、滴下終了と共に発熱も止
った。
ついで67℃で6時間攪拌を続け、ゆっくり加熱を強めて
蒸留塔を通じて溜去させ、内温が130℃に到達したとこ
ろで反応を止めたところ溜出量は592gで、アルコキシ
基含有チタノシロキサン(以下これをチタノシロキサン
Dと略記する)737gが得られたが、このチタノシロキ
サンDは25℃における粘度が120cSの無色透明の液体
で、メトキシ基を20重量%、イソプロピル基を4重量含
有するものであった。
つぎにこのチタノシロキサンDに第3表に示した溶剤お
よびシロキサンCを加えて第3表に示した濃度としたも
のに第3表に示した硬化触媒を必要に応じて第3表に示
した量で添加して塗布液を作り、これを擦り傷で部分的
に白化しているビール壜の表面に塗膜が約3μmの厚さ
となるように刷毛塗りし、室温で硬化させたのち、その
物性をしらべたところ第4表に示したとおりの結果が得
られた。
しかし、比較のために上記した実施例におけるテトライ
ソプロピルチタネートの代わりに0.2gの酢酸を用いた
ほかは上記実施例と同様に処理して得たシロキサンCを
用い、第3表に示したようにエタノールと硬化触媒を添
加して得て塗布液を用いて上記実施例と同様に処理して
得た塗膜の物性をしらべたところ、第4表に併記したと
おりの結果が得られた。
実施例11〜15、比較例9〜12 攪拌機、温度計、還流冷却器を備えたガラス製容器に、
平均組成式CH3(OCH3)1.67SiO0.67で示されるメトキシ基
含有メチルポリシロキサン(以下これをシロキサンEと
略記する)800g、テトラ−n−ブチルチタネート160g
およびメタノール250gを加えたのち、水45.6gとメタ
ノール150gとの混合液を攪拌しながら30分かけて滴下
したところ、反応液は終始透明で内温は20℃から36℃ま
で上昇し、この発熱は滴下終了と共に止った。
ついで67℃で6時間攪拌を続け、ゆっくりと加熱を強め
て蒸留塔を通じて溜出物を留去させ、内温が130℃に到
達したところで反応を止めたところ、留出量は567gと
なり、アルコキシ基含有チタノシロキサンポリマー(以
下これをチタノシロキサンFと略記する)438gが得ら
れたが、このものは25℃における粘度が48cSの無色透明
な液体で、メトキシ基を28重量%、n−ブチル基を16
重量%含有するものであった。
つぎにこのチタノシロキサンFに第5表に示した溶剤お
よび上記シロキサンEを加えて第5表に示した濃度とし
たものに、必要に応じて第5表に示した硬化触媒を第5
表に示した量で添加して塗布液を作り、これを実施例1
〜5と同様に処理してその塗膜の物性をしらべたとこ
ろ、第6表に示したとおりの結果が得られた。
しかし、比較のために前記した比較例1〜4と同様に上
記実施例におけるテトラ−n−ブチルチタネートの代り
に酢酸0.2gを用いたほかは上記実施例と同様に処理して
得た塗布液を用いて得た塗膜の物性をしらべたところ、
このものは第6表に併記したとおりの結果を与えた。
(発明の効果) 本発明のガラス容器の擦り傷遮蔽剤は前記したようにけ
い素原子、チタン原子および酸素原子を骨格とし、該骨
格の側鎖として非置換または置換の1価炭化水素および
アルコキシ基を有するアルコキシ基含有オルガノチタノ
シロキサンを主成分とするものであるが、このものは高
湿度下でも、また処理すべきガラス容器がその表面に水
滴が付着したものであっても、ガラス容器に塗布したと
きに均一で透明な塗膜を室温で、かつ短時間で与える
し、このようにして得られた塗膜は擦り傷遮蔽性、耐水
性にすぐれており、表面粘着性もなく、無毒であり、し
かも洗壜工程におけるアルカリ溶液洗浄で容易に、かつ
完全に溶解するし、さらには輸送時における壜同志また
は収納容器とのぶつかり合いによる傷や白化を起し難い
という特性をもっているので、このものはガラス容器擦
り傷遮蔽剤として工業的にすぐれたものであるという有
利性をもつものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】けい素原子、チタン原子および酸素原子を
    骨格とし、該骨格の側鎖として非置換または置換の1価
    炭化水素基およびアルコキシ基を有する、平均組成式 (ここにR1は置換もしくは非置換の炭素数1〜4のア
    ルキル基、アルケニル基またはアリール基、R2は炭素
    数1〜8のアルキル基、a、b、c、dは0.5<a<
    2、0.4≦b<2、c+d=1、d/c+d=0.01〜0.5
    を満たす数)で示されるアルコキシ基含有オルガノチタ
    のシロキサンを主成分とすることを特徴とするガラス容
    器の擦り傷遮蔽剤。
JP1151246A 1989-06-14 1989-06-14 ガラス容器の擦り傷遮蔽剤 Expired - Fee Related JPH0610094B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1151246A JPH0610094B2 (ja) 1989-06-14 1989-06-14 ガラス容器の擦り傷遮蔽剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1151246A JPH0610094B2 (ja) 1989-06-14 1989-06-14 ガラス容器の擦り傷遮蔽剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0316934A JPH0316934A (ja) 1991-01-24
JPH0610094B2 true JPH0610094B2 (ja) 1994-02-09

Family

ID=15514461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1151246A Expired - Fee Related JPH0610094B2 (ja) 1989-06-14 1989-06-14 ガラス容器の擦り傷遮蔽剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0610094B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1392062B1 (it) * 2008-10-13 2012-02-09 B T Biomedical Tissues S R L Procedimento per la produzione di biopetrolio che prevede l'impiego di co2
JP6999957B2 (ja) 2019-11-11 2022-01-31 明光ホームテック株式会社 角度調整枕
CN111333343B (zh) * 2020-03-30 2022-07-15 河南绿澳化工科技有限公司 一种玻璃回收瓶去痕剂及其制备方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6312671A (ja) * 1986-07-02 1988-01-20 T S B:Kk 無機系コーティング剤の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6312671A (ja) * 1986-07-02 1988-01-20 T S B:Kk 無機系コーティング剤の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0316934A (ja) 1991-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0395077B1 (en) Abrasion-concealing agent for glass containers, abrasion-concealed glass container, and method for concealing abrasions on glass containers
US4273834A (en) Masking of abrasion injury on glass articles
US4467068A (en) Composition for concealing graze marks on glass
US4370385A (en) Masking of abrasion injury on glass articles
JPS616152A (ja) 透明ガラス瓶のすり傷遮蔽剤
JPH11171593A (ja) ガラス容器用擦り傷遮蔽剤及びガラス容器
JPH0610094B2 (ja) ガラス容器の擦り傷遮蔽剤
JP3190266B2 (ja) ガラス容器用コーティング剤組成物及びコーティング剤が塗布されたガラス容器
JP4258627B2 (ja) ガラス容器の擦り傷遮蔽剤用水系被覆組成物及びその製造方法並びにその硬化被膜が形成された物品
JPS6116742B2 (ja)
JP2000512258A (ja) 表面シール中空ガラス容器の製造方法
JPH1060376A (ja) コーティング剤組成物
JPH0288443A (ja) ガラス容器用擦り傷遮蔽剤
JP3228040B2 (ja) ガラス容器用擦り傷遮蔽剤及びガラス容器
JPS63117932A (ja) ガラス製瓶体のすり傷遮へい剤
JP4539815B2 (ja) ガラス容器用擦り傷遮蔽剤及びガラス容器
JPH04231353A (ja) ガラス物品のスカフィング−マスク用改良コ―ティング
JP3281317B2 (ja) ガラス容器の擦り傷遮蔽剤および擦り傷遮蔽剤が塗布されたガラス容器
JP3290406B2 (ja) ガラス容器コーティング用エマルジョン組成物およびエマルジョン組成物が塗布されたガラス容器
JP2864674B2 (ja) ガラス容器用すり傷遮蔽剤
KR850001663B1 (ko) 유리용기의 찰상차폐용 조성물(擦傷遮藏擺組成物)
JP4019259B2 (ja) ガラス容器用擦り傷遮蔽剤及びガラス容器
JP4407867B2 (ja) ガラス容器用コーティング剤組成物およびコーティング剤が塗布されたガラス容器
JP3915903B2 (ja) ガラス容器用擦り傷遮蔽剤及びガラス容器
JPH06239649A (ja) ガラス容器用擦り傷遮蔽剤及びガラス容器

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees