JPH06100761A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JPH06100761A
JPH06100761A JP24915392A JP24915392A JPH06100761A JP H06100761 A JPH06100761 A JP H06100761A JP 24915392 A JP24915392 A JP 24915392A JP 24915392 A JP24915392 A JP 24915392A JP H06100761 A JPH06100761 A JP H06100761A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phenolic resin
phenol resin
molding material
cured product
resin molding
Prior art date
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Pending
Application number
JP24915392A
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English (en)
Inventor
Hisao Oyama
久男 大山
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面の平滑な成形品で、この成形品のアンダ
ーカットの関係にある角度が4度を越えても、金型より
円滑に離型し、且つ耐煮沸性の良い成形品を供給するフ
ェノール樹脂成形材料を提供する。 【構成】 フェノール樹脂成形材料は、セルロース繊維
が分散してなるレゾール型フェノール樹脂の粉状の硬化
物と、ノボラック型フェノール樹脂、及び硬化剤を含有
し、さらに上記レゾール型フェノール樹脂が、上記ノボ
ラック型フェノール樹脂に対して50〜80重量%で含
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェノール樹脂成形材
料に関し、一例を挙げれば、お碗等の食器などに有用な
フェノール樹脂成形材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のフェノール樹脂成形材料として、
ノボラック型フェノール樹脂にフィラーとして木粉等を
配合すると共に硬化剤、及び必要に応じて離型剤や染顔
料を配合したフェノール樹脂組成物が知られている。上
記フェノール樹脂成形材料を用いて表面の平滑な成形品
を成形する際、例えば、図1に示す如く下方に向かって
径の拡大した高台(こうだい)(2)を有する食器
(1)を成形する場合、金型との離型が円滑で、且つ高
台(2)に傷を着けることなく成形するためには、アン
ダーカットの関係にある垂直軸に対する角度(A)の限
界は4度であった。即ち、4度を越えると、金型との離
型が悪くなるばかりでなく表面にすり傷が生じる問題が
あった。さらに、従来のフェノール樹脂成形材料による
成形品は耐煮沸性が劣り、例えば72時間の連続煮沸試
験を行うと表面にふくれが生じる欠点がある。フェノー
ル樹脂成形材料を用いた成形品は表面の平滑性、金型と
の離型性、及び耐煮沸性を全て満足するものではなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の欠点を
解消するためになされたもので、その目的とするところ
は、表面の平滑な成形品で、この成形品のアンダーカッ
トの関係にある角度が4度を越えても、金型より円滑に
離型し、且つ耐煮沸性の良い成形品を供給するフェノー
ル樹脂成形材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフェノール
樹脂成形材料は、セルロース繊維が分散してなるレゾー
ル型フェノール樹脂の粉状の硬化物と、ノボラック型フ
ェノール樹脂、及び硬化剤を含有し、さらに上記レゾー
ル型フェノール樹脂が、上記ノボラック型フェノール樹
脂に対して50〜80重量%(以下%と記す)で含有す
ることを特徴とする。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
係るフェノール樹脂成形材料は、例えば図1に示す如
く、下方に向かって径の拡大する高台(2)を有する食
器(1)の表面に傷を着けることなく、且つ円滑に離型
できる点で成形性に富んだフェノール樹脂組成物であ
る。
【0006】本発明のフェノール樹脂成形材料には、主
成分としてノボラック型フェノール樹脂が含有されてい
る。このノボラック型フェノール樹脂は従来よりフェノ
ール樹脂成形材料として公知の各種フェノール樹脂が用
いられる。
【0007】本発明のフェノール樹脂成形材料には、上
記ノボラック型フェノール樹脂に加えて、セルロース繊
維が分散してなるレゾール型フェノール樹脂の粉状の硬
化物を含有する。このレゾール型フェノール樹脂の配合
量はノボラック型フェノール樹脂に対して50〜80%
に制限される。即ち、配合量が50%未満であると、レ
ゾール型フェノール樹脂の粉状の硬化物による成形品の
耐湿性が減退し、成形品の耐煮沸性が劣る。配合量が8
0%を越えると、粉状の硬化物が成形品の表面に浮き出
て成形品の外観の平滑性を失う。上記粉状の硬化物とし
ては、一例を挙げるとフェノール樹脂、ホルマリン、及
びアルカリ触媒を用いて縮合反応して生成したレゾール
型フェノール樹脂をセルロース繊維紙に含浸して、熱硬
化させた後に粉砕した粉が挙げられる。この粉状の硬化
物の粒度としては小さいものが好ましく、具体的には1
00メッシュ以下が好ましい。上記粉状の硬化物中のレ
ゾール型フェノール樹脂は成形品に柔軟性を付与すると
共に、耐湿性の向上に寄与し、上記粉状の硬化物中のセ
ルロース繊維はレゾール型フェノール樹脂に分散してい
るので、ノボラック型フェノール樹脂に対して均一な分
布で成形品内に保持される結果、成形品の補強効果に寄
与する。上記粉状の硬化物中のレゾール型フェノール樹
脂とセルロース繊維の比率は特に制限はなく、ノボラッ
ク型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、及び
セルロース繊維のバランスにより適宜決定されるが、セ
ルロース繊維が、粉状の硬化物の全量に対して、30〜
70%含有することが好ましい。
【0008】本発明のフェノール樹脂成形材料は上記粉
状の硬化物と、ノボラック型フェノール樹脂の他に、硬
化剤を含有する。硬化剤としては、ヘキサメチレンテト
ラミン等が挙げられ、ノボラック型フェノール樹脂に対
し8〜15%含有することが好ましい。
【0009】さらに、必要に応じて離型剤、染顔料、及
び硬化促進剤を含有してもよい。離型剤としては、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
マグネシウム等が挙げられる。染顔料としては、ベンガ
ラ、チタン、カーボンブラック等を用い、硬化促進剤と
しては、酸化マグネシウム、石灰等を用いることができ
る。
【0010】上述の材料を配合し、120℃〜140℃
で混練して、本発明のフェノール樹脂成形材料が得られ
る。このフェノール樹脂成形材料を用いて、直圧成形等
により成形すると、上述に示した如く、表面が平滑で、
アンダーカットの関係にある角度(A)が8度の高台
(2)を有する食器(1)の成形品を得ることができ
る。
【0011】
【実施例】
実施例1 セルロース繊維が分散してなるレゾール型フェノール樹
脂の粉状の硬化物として、フェノール樹脂、ホルマリ
ン、及びアルカリ触媒を用いて縮合反応して生成したレ
ゾール型フェノール樹脂をクラフト紙に含浸し、加熱加
圧により硬化したフェノール樹脂板を粉砕し、粒度が1
00メッシュ以下の粉状の硬化物を得た。この粉状の硬
化物中におけるセルロース繊維は、粉状の硬化物の全量
に対して51%であった。
【0012】フェノール樹脂成形材料として、上記粉状
の硬化物300重量部(以下部と記す)と、ノボラック
型フェノール樹脂240部と、硬化剤としてヘキサメチ
レンテトラミン36部と、離型剤としてステアリン酸カ
ルシウム1.6部と、染顔料としてカーボンブラック9
部を配合し、130℃で5分混練した。上記レゾール型
フェノール樹脂は、上記ノボラック型フェノール樹脂に
対し61%であった。
【0013】このように混練して得られた上記フェノー
ル樹脂成形材料を用い、金型温度160℃、樹脂溶融時
間10秒、硬化時間90秒、圧力150kg/cm2
条件で直圧成形を行い、図1に示す如く、下方に向かっ
て径の拡大した高台(2)を有する食器(1)が得られ
た。高台(2)のアンダーカットの関係にある角度
(A)は8度で、金型よりの離型が円滑に行えた。
【0014】得られた食器(1)の外観を目視で検査し
たところ、表面は平滑で高台(2)にはすり傷等の異常
が一切なかった。さらに食器(1)を72時間煮沸水に
浸漬して、外観を目視で検査したところ、外観に異常は
全くなかった。
【0015】実施例2 実施例1の粉状の硬化物の量を300部に代えて260
部用いた以外は、実施例1と同様に配合し、混練した。
上記粉状の硬化物中のレゾール型フェノール樹脂は、ノ
ボラック型フェノール樹脂に対し53%であった。
【0016】このように混練して得られたフェノール樹
脂成形材料を用い、実施例1と同様の金型を使用し、実
施例1と同様に直圧成形を行い、下方に向かって径の拡
大した高台(2)を有する食器(1)を得た。
【0017】得られた食器(1)を実施例1と同様に、
成形後の外観と、72時間煮沸試験を行った後に外観を
検査したところ、外観に異常は全くなかった。
【0018】実施例3 実施例1の粉状の硬化物の量を300部に代えて360
部用いた以外は、実施例1と同様に配合し、混練した。
上記粉状の硬化物中のレゾール型フェノール樹脂は、ノ
ボラック型フェノール樹脂に対し74%であった。
【0019】このように混練して得られたフェノール樹
脂成形材料を用い、実施例1と同様の金型を使用し、実
施例1と同様に直圧成形を行い、下方に向かって径の拡
大した高台(2)を有する食器(1)を得た。
【0020】得られた食器(1)を実施例1と同様に、
成形後の外観と、72時間煮沸試験を行った後に外観を
検査したところ、外観に異常は全くなかった。
【0021】
【比較例】
比較例1 実施例1の粉状の硬化物の量を300部に代えて220
部用いた以外は、実施例1と同様に配合し、混練した。
上記粉状の硬化物中のレゾール型フェノール樹脂は、ノ
ボラック型フェノール樹脂に対し45%であった。
【0022】このように混練して得られたフェノール樹
脂成形材料を用い、実施例1と同様に直圧成形を行い、
下方に向かって径の拡大した高台(2)を有する食器
(1)が得られた。アンダーカットの関係にある高台
(2)の角度(A)を6度の金型で成形したところ、傷
のある成形品しか得られなかった。
【0023】得られた食器(1)を実施例1と同様に、
72時間煮沸試験を行ったところ、ふくれも発生した。
【0024】比較例2 実施例1の粉状の硬化物の量を300部に代えて400
部用いた以外は、実施例1と同様に配合し、混練した。
上記粉状の硬化物中のレゾール型フェノール樹脂は、ノ
ボラック型フェノール樹脂に対し82%であった。
【0025】このように混練して得られたフェノール樹
脂成形材料を用い、実施例1と同様に直圧成形を行い、
下方に向かって径の拡大した高台(2)を有する食器
(1)が得られた。実施例1と同様の金型を使用し、離
型は円滑であったが、この食器(1)の外観の表面は細
かい凹凸が有り、平滑ではなかった。外観が悪かったの
で、72時間煮沸試験は行わなかった。
【0026】比較例3 実施例1の粉状の硬化物に代えて木粉を320部用いた
以外は、実施例1と同様に配合し、混練した。このレゾ
ール型フェノール樹脂を含有していないフェノール樹脂
成形材料を用い、実施例1と同様に直圧成形を行った
が、食器(1)の高台(2)の角度(A)は4度が限度
で、高台(2)にすり傷が着いていた。また、得られた
食器(1)を実施例1と同様に、72時間煮沸試験を行
ったところ、ふくれが発生した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明により、表面が平滑で、アンダー
カットの関係にある角度が8度でも、金型よりの離型性
に優れた成形ができ、且つ耐煮沸性の良い成形品を供給
できるフェノール樹脂成形材料を得ることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形材料を用いて得られる、食器の一
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 食器 2 高台

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース繊維が分散してなるレゾール
    型フェノール樹脂の粉状の硬化物と、ノボラック型フェ
    ノール樹脂、及び硬化剤を含有し、さらに上記レゾール
    型フェノール樹脂が、上記ノボラック型フェノール樹脂
    に対して50〜80重量%で含有することを特徴とする
    フェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 上記粉状の硬化物中のセルロース繊維
    が、粉状の硬化物の全量に対して、30〜70重量%含
    有することを特徴とする請求項1のフェノール樹脂成形
    材料。
JP24915392A 1992-09-18 1992-09-18 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH06100761A (ja)

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