JP2528862B2 - フエノ−ル樹脂成形材料 - Google Patents
フエノ−ル樹脂成形材料Info
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- JP2528862B2 JP2528862B2 JP62059716A JP5971687A JP2528862B2 JP 2528862 B2 JP2528862 B2 JP 2528862B2 JP 62059716 A JP62059716 A JP 62059716A JP 5971687 A JP5971687 A JP 5971687A JP 2528862 B2 JP2528862 B2 JP 2528862B2
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- Japan
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- phenol resin
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- molding material
- resin molding
- curing
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Description
【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明はフェノール樹脂成形材料に関する。
フェノール樹脂成形材料は、比較的安価であるため、
金属材料から樹脂材料へ転換する場合、コストダウン化
が図れるという利点などもあって、電子部品等を始めと
して、様々な分野に広く用いられている。
金属材料から樹脂材料へ転換する場合、コストダウン化
が図れるという利点などもあって、電子部品等を始めと
して、様々な分野に広く用いられている。
ところで、従来、成形品を高温処理するとフクレが生
じ、そのため、高温処理する場合には製品の歩留まりが
良くないという問題がある。このように耐熱性が悪い
と、利用できる範囲が非常に限られてしまうことにな
る。
じ、そのため、高温処理する場合には製品の歩留まりが
良くないという問題がある。このように耐熱性が悪い
と、利用できる範囲が非常に限られてしまうことにな
る。
この発明は、上記の事情に鑑み、耐熱性を向上させる
ことができるフェノール樹脂成形材料を提供することを
目的とする。
ことができるフェノール樹脂成形材料を提供することを
目的とする。
発明者は、フクレの発生原因にまで遡って深く検討を
行い、硬化助剤として含まれるホウ酸(H3BO3)がフク
レ発生の原因であることを見出した。すなわち、ホウ酸
は、温度の上昇とともに下記の反応を起こし、この反応
に伴って水を出す。この水が成形品内で膨張し表面にフ
クレを生じさせることを見出したのである。
行い、硬化助剤として含まれるホウ酸(H3BO3)がフク
レ発生の原因であることを見出した。すなわち、ホウ酸
は、温度の上昇とともに下記の反応を起こし、この反応
に伴って水を出す。この水が成形品内で膨張し表面にフ
クレを生じさせることを見出したのである。
(a) 約100℃で下記反応が起きる。
(b) 約140℃で下記反応が起きる。
(c) 約300℃で下記反応が起きる。
ホウ酸を全く含まないと、硬化が不十分なため、熱分
解温度が低く、やはり低い温度でフクレが生ずる。
解温度が低く、やはり低い温度でフクレが生ずる。
このような知見に基づいて、さらに検討を続けた結
果、硬化助剤として無水ホウ酸(B2O3)を用いることと
すれば、フクレが生ずることがないことを見出し、この
発明を完成することができたのである。
果、硬化助剤として無水ホウ酸(B2O3)を用いることと
すれば、フクレが生ずることがないことを見出し、この
発明を完成することができたのである。
したがって、この発明は、ノボラック型フェノール樹
脂と、無水ホウ酸とを含有するフェノール樹脂成形材料
を要旨とする。
脂と、無水ホウ酸とを含有するフェノール樹脂成形材料
を要旨とする。
以下、この発明にかかるフェノール樹脂成形材料をさ
らに詳しく説明する。
らに詳しく説明する。
フェノール樹脂の種類としては、例えば、フェノー
ル、クレゾール、キシレノール等のフェノール類とホル
ムアルデヒド等のホルムアルデヒド類を、酸性下で反応
させて得られるノボラック型フェノール樹脂、あるい
は、それらの変性したものなどがある。
ル、クレゾール、キシレノール等のフェノール類とホル
ムアルデヒド等のホルムアルデヒド類を、酸性下で反応
させて得られるノボラック型フェノール樹脂、あるい
は、それらの変性したものなどがある。
無水ホウ酸の添加時期は、フェノール樹脂の初期樹脂
化反応終了前、初期樹脂化反応終了段階、硬化剤や充填
材(フィラー)等との配合段階、粒状ペレット化の段
階、あるいは、その後の成形が終了するまでの時点のい
ずれの段階でもよい。ただ、上記の各段階のうちでも、
配合段階が、無水ホウ酸が初期樹脂化反応の影響を受け
ず、しかも、成形材料全体に均一に分散させやすい等の
理由から、好ましい。
化反応終了前、初期樹脂化反応終了段階、硬化剤や充填
材(フィラー)等との配合段階、粒状ペレット化の段
階、あるいは、その後の成形が終了するまでの時点のい
ずれの段階でもよい。ただ、上記の各段階のうちでも、
配合段階が、無水ホウ酸が初期樹脂化反応の影響を受け
ず、しかも、成形材料全体に均一に分散させやすい等の
理由から、好ましい。
無水ホウ酸の添加量は、フェノール樹脂分100重量部
に対し、0.1〜100重量部の範囲であることが好ましい。
0.1重量部未満では、耐熱性向上の効果が少なくなる傾
向がみられ、100重量部を越えると、硬化不良を起こす
傾向がみられるからである。
に対し、0.1〜100重量部の範囲であることが好ましい。
0.1重量部未満では、耐熱性向上の効果が少なくなる傾
向がみられ、100重量部を越えると、硬化不良を起こす
傾向がみられるからである。
この発明のフェノール樹脂成形材料は、硬化助剤とし
て用いられる無水ホウ酸の他に、例えば、ヘキサメチレ
ンテトラミン(ヘキサ)等の硬化剤を含有する。ガラス
粉末、木粉等の充填材、滑剤や着色剤等、成形材料とし
て一般に添加させているものを含有していてもよいこと
は言うまでもない。
て用いられる無水ホウ酸の他に、例えば、ヘキサメチレ
ンテトラミン(ヘキサ)等の硬化剤を含有する。ガラス
粉末、木粉等の充填材、滑剤や着色剤等、成形材料とし
て一般に添加させているものを含有していてもよいこと
は言うまでもない。
このように、この発明にかかるフェノール樹脂成形材
料は、硬化助剤として無水ホウ酸を含有している。その
ため、フクレの原因となっていた水が生じないので、耐
熱性が向上する。しかも、硬化が十分となるので、熱分
解温度が上昇する。
料は、硬化助剤として無水ホウ酸を含有している。その
ため、フクレの原因となっていた水が生じないので、耐
熱性が向上する。しかも、硬化が十分となるので、熱分
解温度が上昇する。
続いて、この発明の実施例を説明する。
(実施例1) ノボラック型フェノール樹脂30重量%、無水ホウ酸
(B2O3)4重量%、ヘキサメチレンテトラミン4重量
%、ガラス粉末50重量%、その他(滑剤や着色剤等)12
重量%を配合してフェノール樹脂成形材料を得た。
(B2O3)4重量%、ヘキサメチレンテトラミン4重量
%、ガラス粉末50重量%、その他(滑剤や着色剤等)12
重量%を配合してフェノール樹脂成形材料を得た。
(比較例1) ノボラック型フェノール樹脂30重量%、ホウ酸(H3BO
3)4重量%、ヘキサメチレンテトラミン4重量%、ガ
ラス粉末50重量%、その他(滑剤や着色剤等)12重量%
を配合してフェノール樹脂成形材料を得た。
3)4重量%、ヘキサメチレンテトラミン4重量%、ガ
ラス粉末50重量%、その他(滑剤や着色剤等)12重量%
を配合してフェノール樹脂成形材料を得た。
(比較例2) レゾール型フェノール樹脂34重量%、ホウ酸4重量
%、ガラス粉末50重量%、その他(滑剤や着色剤等)12
重量%を配合してフェノール樹脂成形材料を得た。
%、ガラス粉末50重量%、その他(滑剤や着色剤等)12
重量%を配合してフェノール樹脂成形材料を得た。
(比較例3) ノボラック型フェノール樹脂30重量%、ヘキサメチレ
ンテトラミン4重量%、ガラス粉末50重量%、その他
(滑剤や着色剤等)16重量%を配合してフェノール樹脂
成形材料を得た。
ンテトラミン4重量%、ガラス粉末50重量%、その他
(滑剤や着色剤等)16重量%を配合してフェノール樹脂
成形材料を得た。
実施例1および比較例1〜3のフェノール樹脂成形材
料を用いて成形品を得て、それらの熱分解温度、成形品
を加熱してフクレが発生する時の最低温度(フクレ発生
温度)、および、曲げ強度を測定した。
料を用いて成形品を得て、それらの熱分解温度、成形品
を加熱してフクレが発生する時の最低温度(フクレ発生
温度)、および、曲げ強度を測定した。
結果を第1表に示す。
第1表にみるように、実施例1では、熱分解温度とフ
クレ発生温度が、いずれも比較例1〜3の場合に比較し
て高くなっており、耐熱性が向上していることが分か
る。しかも、曲げ強度も向上している。
クレ発生温度が、いずれも比較例1〜3の場合に比較し
て高くなっており、耐熱性が向上していることが分か
る。しかも、曲げ強度も向上している。
以上に述べたように、この発明にかかるフェノール樹
脂成形材料は、硬化助剤として、無水ホウ酸を含有して
いる。そのため、フクレの原因となっていた水が生じな
いので、耐熱性が向上する。しかも、硬化が十分となる
ので、熱分解温度が上昇する。
脂成形材料は、硬化助剤として、無水ホウ酸を含有して
いる。そのため、フクレの原因となっていた水が生じな
いので、耐熱性が向上する。しかも、硬化が十分となる
ので、熱分解温度が上昇する。
Claims (1)
- 【請求項1】ノボラック型フェノール樹脂と、無水ホウ
酸とを含有するフェノール樹脂成形材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62059716A JP2528862B2 (ja) | 1987-03-15 | 1987-03-15 | フエノ−ル樹脂成形材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62059716A JP2528862B2 (ja) | 1987-03-15 | 1987-03-15 | フエノ−ル樹脂成形材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63225648A JPS63225648A (ja) | 1988-09-20 |
JP2528862B2 true JP2528862B2 (ja) | 1996-08-28 |
Family
ID=13121204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62059716A Expired - Lifetime JP2528862B2 (ja) | 1987-03-15 | 1987-03-15 | フエノ−ル樹脂成形材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2528862B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5472295A (en) * | 1977-11-21 | 1979-06-09 | Charbonnages Ste Chimique | Method of making phenol formaline type resin articles |
JPS5610544A (en) * | 1979-07-07 | 1981-02-03 | Matsushita Electric Works Ltd | Phenol resin molding compound |
-
1987
- 1987-03-15 JP JP62059716A patent/JP2528862B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63225648A (ja) | 1988-09-20 |
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