JPH1053691A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JPH1053691A
JPH1053691A JP21104396A JP21104396A JPH1053691A JP H1053691 A JPH1053691 A JP H1053691A JP 21104396 A JP21104396 A JP 21104396A JP 21104396 A JP21104396 A JP 21104396A JP H1053691 A JPH1053691 A JP H1053691A
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JP
Japan
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weight
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phenolic resin
molding material
powder
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JP21104396A
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English (en)
Inventor
Fumitomo Hibino
史智 日比野
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のアンモニアガスが発生するため密閉容
器などに利用されにくいという問題点、成型品の平滑
性、光沢性、及び塗装密着性が不十分であるという問題
点を解決する。 【解決手段】 フェノール樹脂100重量部に対して有
機質充填材50〜150重量部からなるフェノール樹脂
組成物において、フェノール樹脂100重量部に対して
融点が40〜80℃のアミド系ワックス0.3〜1.5
重量部と、融点が50〜70℃の高級アルコール0.1
〜0.7重量部とを配合してなり、フェノール樹脂は、
ジメチレンエーテル型レゾール樹脂を単独使用あるいは
ノボラック樹脂と併用してなることを特徴とするフェノ
ール樹脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形時アンモニア
を発生することなく、成形性すなわち硬化性、充填性に
優れ、また、常態及び長期煮沸後の光沢性、臭気性、塗
装密着性に優れ、特に圧縮成形に好適なフェノール樹脂
成形材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は、様々な分野
に使用されているが、厨房分野や漆器素地分野において
は、その成形品は、使用環境上、常態や煮沸処理後に、
成型品表面の平滑性、光沢性や塗装密着性が特に必要と
されている。また、これらの分野において、成形品の成
形方法は、成形品の大小に関わらず圧縮成形が主であ
り、成形時、ハイサイクル化のための硬化性と連続成形
化のための熱安定性が特に要求されている。
【0003】従来では、無機充填材を大量に配合して成
形品の平滑性、光沢を向上させているが、比重が重くな
ってしまう等の不具合が生じている。また、塗装密着性
においては、通常離型剤としてステアリン酸を用いる場
合、配合される離型剤量を減らし成形しているが、成形
時において、成形品の金型からの離型・脱型が悪い、成
形品表面に離型剤が浮きでて、塗装された塗膜が剥離す
るなどの不具合を生じている。また、極端に大きい物の
成形品や、極端に側面の立ち上がりが大きい成形品など
では、成形材料の熱安定性不足のため、流動性が低下し
充填しにくい、或いは溶融性・ガス抜け性が劣りふくれ
を生じるなどの傾向にある。また、厨房分野や漆器素地
分野に用いられていたフェノール樹脂は、成形時アンモ
ニアを発生するノボラック樹脂であるが、近年になり、
密閉容器などの成形品において残存するアンモニア臭を
改善する、すなわち、無臭化が要求される傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来はアン
モニアガスが発生するため密閉容器などに利用されにく
いという問題点、成型品の平滑性、光沢性、及び塗装密
着性が不十分であるという問題点を解決するため種々の
検討の結果なされたもので、その目的とするところは、
硬化性を低下させることなく、平滑性、光沢性、塗装密
着性を向上させ、しかもアンモニアガスが発生しないフ
ェノール樹脂成形材料を提供するにことある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェノール樹
脂100重量部と有機質充填材50〜100重量部から
なるフェノール樹脂組成物に、フェノール樹脂100重
量部に対して融点が40〜80℃のアミド系ワックス
0.3〜1.5重量部と融点が50〜70℃の高級アル
コール0.1〜0.7重量部を配合してなり、フェノー
ル樹脂は、ジメチレンエーテル型レゾール樹脂を単独使
用あるいはノボラック樹脂と併用してなることを特徴と
し、さらには、硬化剤であるヘキサメチレンテトラミン
を配合しないことを特徴とするフェノール樹脂成形材料
である。
【0006】本発明におけるフェノール樹脂はジメチレ
ンエーテル型レゾール樹脂(a)であり、好ましくはフ
ェノール核に結合するジメチレンエーテル結合におい
て、フェノール核1個当たりに30〜70%ジメチレン
エーテル結合を構成し、数平均分子量が600〜90
0、更に好ましくは700〜800のレゾール型フェノ
ール樹脂であり、ノボラック型フェノール樹脂は、好ま
しくはオルソ結合対パラ結合の比が0.7〜2.7であ
り数平均分子量が700〜1200のノボラック型フェ
ノール樹脂(b)を使用する。、その配合割合はジメチ
レンエーテル型フェノール樹脂(a)100重量部に対
しノボラック型フェノール樹脂(b)を0〜50重量部
配合することが好ましい。フェノール樹脂(a)及び
(b)の数平均分子量は、上記範囲未満では樹脂の融点
が低く、取り扱いが不便であり、硬化性も低下する傾向
がある。上記範囲を越えると樹脂を安定的に製造するこ
とができない場合がある。また、ジメチレンエーテル型
フェノール樹脂(a)100重量部に対してノボラック
型フェノール樹脂(b)を50重量部を越えて配合する
と、硬化剤であるヘキサメチレンテトラミンを配合して
いないこともあり、硬化性が遅く成形時間が長くなり、
成形品にフクレを生じやすくなる。
【0007】次に、有機質充填材について説明する。本
発明の好ましい態様のひとつは、有機質充填材として2
00メッシュ全通であるヤシガラ粉及び/又はモミガラ
粉と、100メッシュ全通である積層板粉及び/又は合
板粉を配合することを特徴とし、その配合割合は、ヤシ
ガラ粉とモミガラ粉の合計量100重量部に対して積層
板粉と合板粉の合計量20〜100重量部が好ましい。
ヤシガラ粉100重量部に対してはモミガラ粉100〜
300重量部配合することが好ましく、300重量部を
越えると比重が重くなり、また成形材料の粘度が低くな
り、成形品外観に流れムラが生じることがある。100
重量部未満では成形品外観において光沢が低下すること
がある。ヤシガラ粉100重量部に対して積層板粉80
〜150重量部配合することが好ましく、150重量部
を越えると成形性が悪くなり、成形品外観の平滑性がな
くなることがある。80重量部未満では成形品の平滑性
は向上するものの、成形品の光沢性が低下することがあ
る。ヤシガラ粉100重量部に対して合板粉10〜60
重量部が好ましく、60重量部を越えると成形性は向上
するものの成形品外観の平滑性、光沢性が悪くなること
がある。10重量部未満では充填性等の成形性が悪くな
ることがある。
【0008】次に、離型剤について説明する。本発明に
おいて用いられるアミトワックスの特徴は、融点が40
〜80℃であることである。また、もう一方の高級アル
コールの特徴は融点が50〜70℃であることである。
これらの離型剤はそれぞれ単独で使用することもできる
が、本発明においては併用することが好ましく、その配
合割合は通常アミド系ワックス1重量部に対して高級ア
ルコールが0.2〜1.4重量部である。この融点がア
ミド系ワックスと高級アルコールの配合量は、それぞれ
フェノール樹脂100重量部に対してアミド系ワックス
は0.3〜1.5重量部、高級アルコールは0.1〜
0.7重量部である離型剤の量がこれらより少ないと成
形時、金型からの離型が悪くなり、これらより多いと金
型汚れが生じたり、成形品外観が損なわれるようにな
る。本発明において、融点が50〜70℃の高級アルコ
ールとしては、例えば、ステアリルアルコール、ヘプタ
デシルアルコール、ノナデシルアルコール等がある。
【0009】本発明によるフェノール樹脂成形材料から
成形品を得るための成形方法は圧縮成形、トランスファ
ー成形、射出成形等のいずれにも適応でき、限定される
ものではない。
【0010】本発明のフェノール樹脂成形材料は、有機
質充填材として200メッシュ全通であるヤシガラ粉及
び/又はモミガラ粉と、100メッシュ全通である積層
板粉及び/又は合板粉を配合している。これらの細かい
粒度の有機質充填材を配合することで、フェノール樹
脂、有機質充填材、離型剤等を混合した時に混合物の分
散が良好となる。また、本発明に用いられる有機質充填
材は、フェノール樹脂の含浸性が良好であり、粒度が細
かいことにより充填材の内部まで十分に浸透する。これ
らの特長により、成形品の平滑性や光沢性が向上する。
また、長期煮沸処理しても、フェノール樹脂が有機質充
填材に十分に浸透しており、フェノール樹脂で含浸され
ていない有機質充填材が実質的に無いため、吸湿による
有機質充填材の膨潤が生じ無い。このため長期煮沸処理
後の成形品表面の平滑性、光沢性が従来のものに比較し
て格段に向上する。
【0011】一般に、フェノール樹脂成形材料は離型剤
として直鎖高級脂肪酸あるいはエステル系ワックス等が
配合されている。これらの離型剤はフェノール樹脂との
相溶性が悪く、成形後の成形品中の水分、あるいは吸湿
による水分によって、成形品中から成形品表面にブリー
ドしてくる。このため、塗装密着性が悪くなり、塗膜が
剥離したり、あるいは塗料がはじけて塗装できなくな
る。本発明で用いられる融点が40〜80℃のアミド系
ワックスと融点が50〜70℃の高級アルコールはいず
れも大きな極性をもっており、この極性がフェノール樹
脂の極性と類似している為、フェノール樹脂との相溶性
が良好である。このため、離型剤が成形品中の水分ある
いは吸湿による水分によって成形品内部から成形品表面
にブリードしてこない為、塗装密着性が優れていると考
えられる。また、上記説明のように、細かい有機質充填
材を配合によりフェノール樹脂の含浸性が向上している
ため、有機質充填材の吸湿膨潤が無く、このため成形品
への吸湿水分量が少なくなっていることも塗装密着性を
向上させている一因であると思われる。
【0012】本発明のフェノール樹脂成形材料は硬化剤
であるヘキサメチレンテトラミンを配合せず、ジメチレ
ンエーテル型レゾール樹脂を主成分として配合し、それ
自体が硬化することにより、アンモニアガスを発生する
ことがない。これにより、成形時の作業環境もよく、密
閉容器などでアンモニア臭を残存させることがなく、ま
た、電気部品などを組み込んだ場合、それを劣化させる
ことがない。また、フェノール樹脂としてジメチレンエ
ーテル型レゾール樹脂を主成分として用いていることに
より、成形材料時の作業性が良好であり、金型内での熱
安定性も良好である。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例について
説明する。表1に示す原料及び配合にて加熱ロールで混
練し、更に冷却、粉砕してフェノール樹脂成形材料を得
た。得られた成形材料について、成形性(フクレ、充填
性)、成形品外観(常態、煮沸2時間処理後)、アンモ
ニア発生量、塗装密着性(常態、煮沸2時間処理後)を
評価した。これらの結果を表1の下欄に示す。
【0014】
【表1】
【0015】(測定方法) 1.成形性:約90gのお椀成形用金型を使用し、フェ
ノール樹脂成形材料を粉末のまま金型に投入し、160
℃/硬化時間70秒の条件で圧縮成形した後、フクレ、
充填性を目視にて評価する。 2.成形品外観:上記のお椀成形品について、常態及び
煮沸2時間処理後の外観を目視にて評価する。 3.アンモニア発生量:成形性測定の場合と同じ成形条
件で成形した約80×10×4mmの成形品を試験管に
入れ、ゴム栓で密閉した後、E−2時間/50℃の処理
を行い、検知管式ガス測定器及びアンモニアガス検知管
((株)ガステック社製)を用いてアンモニア発生量を
評価する。 4.塗装密着性:上記のお椀成形品に塗装を行い、JI
S K 5400「塗膜抵抗性に関する試験方法」のXカ
ットテープ法に基づき塗装密着性を評価する。
【0016】
【発明の効果】本発明のフェノール樹脂成形材料は、成
形材料化時及び成形時の作業環境及び成形性が良好であ
り、得られた成形品においては、硬化性、充填性、常態
及び長期煮沸後の光沢、臭気性、塗装密着性が良好であ
り、工業的なフェノール樹脂成形材料として好適であ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール樹脂100重量部に対して有
    機質充填材50〜150重量部からなるフェノール樹脂
    組成物に於いて、フェノール樹脂100重量部に対して
    融点が40〜80℃のアミド系ワックス0.3〜1.5
    重量部と、融点が50〜70℃の高級アルコール0.1
    〜0.7重量部とを配合してなり、フェノール樹脂は、
    ジメチレンエーテル型レゾール樹脂を単独使用あるいは
    ノボラック樹脂と併用してなることを特徴とするフェノ
    ール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 ヘキサメチレンテトラミンを配合しない
    請求項1記載のフェノール樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】 レゾール樹脂に対するノボラック樹脂の
    配合割合が50重量部以下である請求項1又は2記載の
    フェノール樹脂成形材料。
  4. 【請求項4】 有機質充填材として200メッシュ全通
    であるヤシガラ粉及び/又はモミガラ粉と、100メッ
    シュ全通である積層板粉及び/又は合板粉を配合し、そ
    の配合割合はヤシガラ粉とモミガラ粉の合計量100重
    量部に対して積層板粉と合板粉の合計量が20〜100
    重量部である請求項1、2又は3記載のフェノール樹脂
    成形材料。
JP21104396A 1996-08-09 1996-08-09 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH1053691A (ja)

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