JPH059991A - バスユニツト壁パネルの入隅結合機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ユニットバスにおいて、壁パネルのコーナー
部の組立を容易にするものである。 【構成】 ユニットバスのコーナー部の壁パネルを、通
常の壁パネルＡとは別に、入隅壁パネルＢとして構成
し、該入隅壁パネルＢに直交する壁面を具備させたもの
である。そして該入隅壁パネルＢと壁パネルＡとを縦ジ
ョイント２と拘束金具３により連結結合可能としたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、バスユニットの壁部を
構成する壁パネルと、コーナー部の入隅壁パネルの構成
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のバスユニットの壁パネルは図１０
と図１１に示す如く構成されていたのである。即ちタイ
ル貼着板１８を数ミリ厚さのセメント系下地板等で構成
し、該タイル貼着板１８の室内側にタイル１を貼着し、
これだけでは壁パネルとしての強度が弱いので、室外側
のタイル貼着板１８の四辺周囲にチャネル型鋼により構
成した補強フレーム１６を、接着セメント剤やビスによ
り固着していたのである。故にタイル貼着板１８に補強
フレーム１６を付設する為の作業が必要となっていたの
である。

【０００３】また以上のように構成した壁パネルＡのコ
バ面の結合機構としては、図１０と図１１の如き機構
が、従来は用いられていたのである。即ち、前記補強フ
レーム１６のコバ面に沿って挿入溝を構成し、該挿入溝
の内部にバックアップフレーム１３を挿入し、該部分の
内側から目地材を注入した場合に、室外側に目地材が逃
げないようにバックアップフレーム１３により目地材の
注入接合面の裏側を閉鎖していたのである。そして左右
の壁パネルＡ・Ａの結合は、コバ面の挿入溝に「工」型
の結合コマ１４を嵌装して、上下の面だけで固定してい
たのである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記のような従
来技術の場合には、組立に手間が掛かっていたのであ
る。またタイル貼着板１８と補強フレーム１６とは別の
部材で構成されているので、補強フレーム１６を取付位
置により多数の種類を構成する必要があり、壁パネルが
多品種の部品構成となり、兼用化が困難であるという不
具合があったのである。本発明は、出来るだけ壁パネル
Ａを、どこの位置に装着する場合にも、同じ部品として
使用出来るように構成し、またユニットバスのコーナー
部の組立を従来の如き壁パネルＡとＡの突き合わせ結合
状態から、別の入隅壁パネルＢを介装することにより容
易にしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の解決すべき課題
は以上の如くであり、次に該課題を解決する手段を説明
する。即ち、ユニットバスのコーナー部の壁パネルを、
直交する壁パネル面を具備した入隅壁パネルＢに構成
し、該入隅壁パネルＢを押出しセメント成形材により構
成したものである。また、上記、入隅壁パネルＢにおい
て、両コバ面５ｄに凹溝５ｂを穿設し、該凹溝５ｂに縦
ジョイント２を両コバ面５ｄの全域に渡り嵌装し、入隅
壁パネルＢと壁パネルＡを接合固定したものである。

【０００６】

【作用】次に本発明の作用を説明する。壁パネルＡと入
隅壁パネルＢは、押出しセメント板４を押し出しまたは
抜き出し成形するので、補強凸部４ａ・５ａを一体的に
構成することが出来るのである。故に従来の如く後から
補強フレームを接着したり、ビス止めする必要が無いの
である。また左右の壁パネルＡと入隅壁パネルＢの結合
は、縦ジョイント２から突出した室外側突出縁２ｂと、
拘束金具３との間で行うので、補強凸部４ａ・５ａの部
分にビス孔が必要無いのである。故に、１種類の壁パネ
ルＡと入隅壁パネルＢを構成するだけで、標準部品とす
ることが出来るのである。

【０００７】

【実施例】次に本発明の実施例を説明する。図１はユニ
ットバスの側面断面図、図２は本発明の壁パネルＡの平
面断面図、図３は壁パネルＡと入隅壁パネルＢの結合部
の斜視図、図４は縦ジョイント２を平板状に構成した場
合の壁パネルＡと入隅壁パネルＢとの接合部の斜視図、
図５は入隅壁パネルＢの平面図、図６は壁パネルＡと入
隅壁パネルＢの接合部の平面断面図、図７は縦ジョイン
ト２の斜視図、図８は壁パネルＡと入隅壁パネルＢとを
拘束金具３により拘束した状態の側面図、図９は同じく
平面図、図１０は従来のユニットバスのコーナー部の斜
視図、図１１は従来の壁パネルのバックアップフレーム
１３と補強フレーム１６の部分を示す平面図である。

【０００８】図１においてユニットバスの全体的な構成
を説明する。ユニットバスは床ユニットと壁ユニットと
天井ユニットの３パーツに大きく分割される。床ユニッ
トには浴槽８と洗い場７が設けられており、端縁には壁
ユニットを載置する壁パネルＡと入隅壁パネルＢの載置
縁部９が構成されている。該載置縁部９の上に本発明の
バスユニットの壁パネル結合機構により連結された壁パ
ネルＡと入隅壁パネルＢが載置される。そして該壁ユニ
ットの上面に更に、天井ユニット６が載置固定されるの
である。該天井ユニット６には換気扇が付設されてい
る。以上のような構成のユニットバスにおいて、本発明
はその要部を構成する入隅壁パネルＢと壁パネルＡの部
分の連結機構に関する技術である。

【０００９】図２は本発明の壁パネルＡの平面図であ
る。該壁パネルＡは押出しセメント板４とタイル１によ
り構成されている。該押出しセメント板４はセメント材
の押し出し及び抜き成形により製造するので、補強凸部
４ａの如く引っ掛かりのある凸部も成形することが出来
るのである。そして抜き成形した方向を上下の方向とし
ている。該補強凸部４ａのコバ面４ｄの部分には、凹溝
４ｂが構成されている。補強凸部４ａはコバ面４ｄ以外
に中央部分に上下にも設けられており、該中央部分の補
強凸部４ａは補強部分を構成している。該押出しセメン
ト板４にタイル１を接着セメント剤により接着するので
ある。

【００１０】図３は壁パネルＡと入隅壁パネルＢとの接
合時の状態を示している。即ち壁パネルＡのコバ面４ｄ
の側には、凹溝４ｂが構成されており、同様に汚水タン
ク５のコバ面５ｄの部分にも、補強凸部５ａに凹溝５ｂ
が設けられている。壁パネルＡと入隅壁パネルＢの、凹
溝４ｂと５ｂの間に、十字型の縦ジョイント２を嵌装し
て、セメント接着剤により固定すべく構成している。ま
た図４の実施例においては、同じく壁パネルＡと入隅壁
パネルＢに設けた凹溝４ｂと凹溝５ｂに、縦ジョイント
２を嵌装するのであるが、図４の実施例においては、縦
ジョイント２を十字型ではなくて、平板状に構成してい
る。図３と図４においては縦ジョイント２は室外側突出
縁２ｂを具備していない実施例を示している。

【００１１】図５においては入隅壁パネルＢの構成を示
している。従来は平面壁パネルをコーナー部において、
突き合わせ状にして入隅部を構成していたのであるが、
本発明においては、別にコーナー用の壁パネルとして入
隅壁パネルＢを構成したものである。そして該入隅壁パ
ネルＢは押出しセメント板５と補強凸部５ａと、凹溝５
ｂとコバ面５ｄ等により構成している。そしてコーナー
部を構成する為の直交した壁面を具備しているのであ
る。該入隅壁パネルＢも、押し出し成形により構成する
ので、直交する壁面を具備していても、製造上は容易に
低コストにより構成することができるのである。図６は
壁パネルＡと入隅壁パネルＢとの結合後の平面図を示し
ている。

【００１２】図７は縦ジョイント２の形状を示してい
る。縦ジョイント２は図４に示す如く平板状でも、図３
に示す如く十字型でも良い。しかし図７に示す縦ジョイ
ント２は十字型の縦ジョイント２から、室外側突出縁２
ｂを突出し、該室外側突出縁２ｂの部分に係止凹部２ａ
を設けて、拘束金具３を係止可能としている。図８と図
９は縦ジョイント２から室外側突出縁２ｂの部分を、室
外側に突出し、該室外側に突出した部分に図６に示す如
く、係止凹部２ａを構成し、該係止凹部２ａの部分に嵌
装して拘束金具３を係止嵌入している。該係止凹部２ａ
に拘束金具３を嵌入することにより、拘束金具３が下方
に落下するのを防いでいるのである。そして該拘束金具
３の構成は、１枚の鋼板をプレス加工して構成してお
り、先端に係止部３ｂを構成し、中途部分に係止部３ａ
を構成する為にプレス孔３ｃを構成している。

【００１３】該拘束金具３は鋼により構成しているの
で、係止部３ｂ及び係止部３ａは、補強凸部４ａと補強
凸部５ａを挟持して、固定することが出来るのである。
該拘束金具３の脱着は強く押すことにより嵌合が可能で
あり、強く引けば外すことが出来るのである。拘束金具
３の係止部３ａは一方の壁パネルＡの補強凸部４ａの部
分に係合し、係止部３ｂの部分は他方の入隅壁パネルＢ
の補強凸部５ａに係合している。

【００１４】

【発明の効果】本発明は請求項１の如く構成したので、
従来の如くタイル貼着板１８に補強フレーム１６・１７
を接着するという手間が省けるので、コストを安く構成
することが出来るのである。また補強フレーム１６・１
７に接合の為のビス孔等を設ける必要が無くなったの
で、壁パネルＡを兼用することができて、種々のビス孔
を設けた多様の部品に構成することが無くなったのであ
る。また軽くて持ち運びが簡単となったのである。また
従来の如く平板の壁パネルを突き合わせてコーナー部を
構成した場合には、コーナー部のコーキングの為にバッ
クアップフレーム１３が必要であったのであるが、本発
明の如く構成することによりこのバックアップフレーム
１３が必要なくなったのである。

【００１５】請求項２の如く構成したので、拘束金具３
が壁パネルＡ同士の連結の場合も、壁パネルＡと入隅壁
パネルＢの連結の場合も同じものを用いることが出来る
ので、一種類となるのである。またコーナー部のユニッ
トバスの組立が拘束金具３を用いることにより容易とな
るのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】ユニットバスの側面断面図である。

【図２】本発明の壁パネルＡの平面断面図である。

【図３】壁パネルＡと入隅壁パネルＢの結合部の斜視図
である。

【図４】縦ジョイント２を平板状に構成した場合の壁パ
ネルＡと入隅壁パネルＢとの接合部の斜視図である。

【図５】入隅壁パネルＢの平面図である。

【図６】壁パネルＡと入隅壁パネルＢの接合部の平面断
面図である。

【図７】縦ジョイント２の斜視図である。

【図８】壁パネルＡと入隅壁パネルＢとを拘束金具３に
より拘束した状態の側面図である。

【図９】同じく平面図である。

【図１０】従来のユニットバスのコーナー部の斜視図で
ある。

【図１１】押込みフレーム１３と補強フレーム１６の部
分を示す平面図である。

【符号の説明】

Ａ 壁パネル Ｂ 入隅壁パネル １ タイル ２ 縦ジョイント ２ａ 係止凹部 ２ｂ 室外側突出縁 ３ 拘束金具 ４，５ 押出しセメント板 ４ａ，５ａ 補強凸部 ４ｂ，５ｂ 凹溝 ８ 浴槽 ９ 載置縁部 １３ バックアップフレーム

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ユニットバスのコーナー部の壁パネル
   を、直交する壁パネル面を具備した入隅壁パネルに構成
   し、該入隅壁パネルを押出しセメント成形材により構成
   したことを特徴とするバスユニット壁パネルの入隅結合
   機構。
2. 【請求項２】 請求項１記載の入隅壁パネルにおいて、
   両コバ面に凹溝５ｂを穿設し、該凹溝に縦ジョイントを
   両コバ面の全域に渡り嵌装し、入隅壁パネルと壁パネル
   を接合固定したことを特徴とするバスユニット壁パネル
   の入隅結合機構。