JPH0598398A - 高けい素方向性けい素鋼板及びその製造方法 - Google Patents

高けい素方向性けい素鋼板及びその製造方法

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JPH0598398A
JPH0598398A JP25924691A JP25924691A JPH0598398A JP H0598398 A JPH0598398 A JP H0598398A JP 25924691 A JP25924691 A JP 25924691A JP 25924691 A JP25924691 A JP 25924691A JP H0598398 A JPH0598398 A JP H0598398A
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JP
Japan
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steel sheet
grain
silicon
oriented silicon
content
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Pending
Application number
JP25924691A
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English (en)
Inventor
Ujihiro Nishiike
氏裕 西池
Makoto Takahashi
誠 高橋
Masayoshi Ishida
昌義 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 Si含有量が4wt%未満の二次再結晶焼鈍を経
た方向性けい素鋼板の表面酸化物を除去し、鋼板の表面
粗度をRaで 0.2μm 以下としたのち、該鋼板表面に、C
VD又はPVD法によってSi薄膜を被成し、その成膜中
又は成膜後に1000℃以上の温度で拡散処理を施して鋼板
中のSi含有量を4wt%以上とする。 【効果】 磁束密度が高くかつ、鉄損が低く、さらには
磁歪も小さい方向性けい素鋼板を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高磁束密度であると
共に鉄損が低く、かつ磁歪の小さな高けい素方向性けい
素鋼板及びその製造方法である。
【0002】
【従来の技術】高磁束密度方向性けい素鋼板は軟磁性材
料として用いられ、特に変圧器や大形回転機器の鉄心材
料として用いられる。ここに高磁束密度方向性けい素鋼
板とは、鋼板の圧延方向に磁化容易軸である100 軸が
高度に揃ったもので、その特性は通常、透磁率や磁束密
度によって表され、80 A/mでの磁束密度B8 が1.88T以
上を高磁束密度と呼ぶのが一般的である。ところでかよ
うな高磁束密度の方向性けい素鋼板を製造するには、二
次再結晶現象を利用するが、この二次再結晶現象はけい
素鋼板中のSi量が増大するにつれて生じ難くなり、4wt
%(以下単に%で示す)以上のSi含有量では、実際上、
二次再結晶しなくなる。それ故従来の高磁束密度方向性
けい素鋼板はせいぜい4%しかSiを含有しておらず、そ
れ以上のSiを含有するものは皆無方向性けい素鋼板であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来技術
とは全く異なる新規な方法によって、鋼中のSi含有量を
効果的に高めることにより、より一層高い磁束密度及び
磁歪を実現した高けい素方向性けい素鋼板を、その有利
な製造方法と共に提案することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、二次再結晶
をさせてから、鋼中のけい素量を高めることによって矛
盾を解決した。すなわちこの発明は、鋼中のSi含有量を
高めるためには、表層のフオルステライトを除去した後
に、Si薄膜をPVD又はCVDで成膜し、1000℃以上の
温度で熱拡散させることが有効であることの新規知見に
立脚するものである。
【0005】この発明は、表面粗度がRaで 0.2μm 以下
でかつ、鋼板表面からのけい素の熱拡散によりSi含有量
を4%以上とした高けい素方向性けい素鋼板(第1発
明)である。
【0006】またこの発明は、Si含有量が4%未満の二
次再結晶焼鈍を経た方向性けい素鋼板につき、その表面
酸化物を除去して鋼板の表面粗度をRaで 0.2μm 以下と
した後、該鋼板表面に、CVD又はPVD法によってSi
薄膜を被成し、その成膜中又は成膜後に1000℃以上の温
度で拡散処理を施して鋼板中のSi含有量を4%以上とす
ることからなる高けい素方向性けい素鋼板の製造方法
(第2発明)である。
【0007】さらにこの発明は、第2発明において、鋼
板表面の酸化物の除去方法が、弾性研磨剤又は砥粒を含
有したブラシを用いた機械的研磨方法である高けい素方
向性けい素鋼板の製造方法(第3発明)である。
【0008】以下、この発明を具体的に説明する。この
発明で対象とする素材は、二次再結晶焼鈍が完了してい
る方向性けい素鋼板であればいずれでも良い。つまり如
何なるインヒビター、あるいはプロセスを経て製造され
た方向性けい素鋼板であってもかまわない。たとえば通
常、方向性けい素鋼板の表面にはフオステライトが酸化
物として生成しているが、打ち抜き成形性を良くするた
めに焼鈍分離剤中にMgO を用いないで製造する特殊な用
途の方向性けい素鋼板であっても差し支えない。
【0009】さてこの発明では、素材の表面のフオステ
ライトを主とする酸化物を除去し、その表面をRaで 0.2
μm 以下の表面粗度に仕上げる必要がある。というのは
酸化物除去後の表面をRa≦0.2 μm 以下の表面粗度とす
ることによってはじめて、その後のけい素の効果的な熱
拡散が可能になるからである。除去方法としては、NaOH
等の強アルカリ又は酸を用いることも可能ではあるが、
アルカリはコスト面や処理方法が工業的に適切とはいい
難く、また酸は地鉄を溶融し表面を粗にするので好まし
くない。さらに通常の機械的研削方法を用いると、磁気
特性の劣化が懸念されるのでこれも好ましいとはいい難
い。この点、弾性研磨材又は砥粒を含有するブラシを用
いる方法は、低歪で表面の酸化物を効果的に除去するこ
とができる。ここに弾性研磨材とは、ポリウレタンや不
織布の基材中に砥粒を含有又は付着させたものであり、
含有させる砥粒としては#300 以下の細かい粒であるこ
とが歪の面から望ましい。
【0010】上該酸化物を除去した表面にはけい素の薄
膜が成膜される。その方法としてはCVD又はPVD法
いずれの方法を用いてもかまわない。膜厚は含有させる
Si量に応じて適正範囲を定めれば良い。このようにして
Si薄膜を成膜中又は成膜後に、鋼板を1000℃以上の温度
に加熱してけい素を地鉄内に拡散させる。ここに処理温
度を1000℃以上に限定したのは、1000℃より低い温度で
は拡散に長時間を要し工業的に適さないからである。
【0011】かくして鋼中Si量を高めた鋼板は、その表
面に主に、りん酸塩系の絶縁コーティングを施して製品
とする。
【0012】
【実施例】
実施例1 Siを3.02%含有する仕上げ焼鈍後の方向性けい素鋼板の
表面を、#360 の砥粒を含有するポリウレタンロールで
研磨して表層の酸化物を除去すると共に、表面をRaで0.
18μm の表面粗度に仕上げた。ついで該鋼板表面に、P
VDで 0.5μm厚のSi層を蒸着した後、1050℃、5時間
の拡散処理を施した。かくして得られた鋼板のSi含有量
は 5.1%であり、磁束密度B8 は1.93T、磁歪はΔl/l
で0.18×10-6であった。また鉄損は素材が 8.5 W/kg で
あったのに対し、5.3W/kgに低減された。
【0013】実施例2 Siを3.02%含有する仕上げ焼鈍後の方向性けい素鋼板の
表面を、#650 の砥粒を含有する不織布で研磨して表層
の酸化物を除去すると共に、表面をRaで0.15μm の表面
粗度に仕上げた。ついで該鋼板表面に、シランガスを用
いたCVD法により 0.6μm 厚のSi層を蒸着した後、10
50℃、5時間の拡散処理を施した。かくして得られた鋼
板のSi含有量は 5.3%であり、磁束密度B8 は1.92T、
磁歪はΔl/l で0.17×10-6であった。また鉄損は素材が
8.5 W/kg であったのに対し、5.0 W/kgに低減された。
【0014】実施例3 Siを3.02%含有する仕上げ焼鈍後の方向性けい素鋼板の
表面を、#650 の砥粒を含有する不織布で研磨して表層
の酸化物を除去すると共に、表面をRaで0.15μm の表面
粗度に仕上げた。ついで該鋼板表面に、シランガスを用
いたCVD法により、鋼板基板を1050℃に加熱しながら
Si層に蒸着しつつ熱拡散させた。かくして得られた鋼板
のSi含有量は 4.2%であり、磁束密度B8 は1.93T、磁
歪はΔl/l で0.18×10-6であった。また鉄損は素材が
8.5 W/kg であったのに対し、5.5 W/kgに低減された。
【0015】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、効果的に鋼
中のSi含有量を高めることができ、ひいては磁束密度が
高くかつ、鉄損が低く、さらには磁歪も小さい方向性け
い素鋼板を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 16/56 7325−4K

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面粗度がRaで 0.2μm 以下でかつ、鋼
    板表面からのけい素の熱拡散によりSi含有量を4wt%以
    上とした高けい素方向性けい素鋼板。
  2. 【請求項2】 Si含有量が4wt%未満の二次再結晶焼鈍
    を経た方向性けい素鋼板につき、その表面酸化物を除去
    して鋼板の表面粗度をRaで 0.2μm 以下とした後、該鋼
    板表面に、CVD又はPVD法によってSi薄膜を被成
    し、その成膜中又は成膜後に1000℃以上の温度で拡散処
    理を施して鋼板中のSi含有量を4wt%以上とすることを
    特徴とする高けい素方向性けい素鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、鋼板表面の酸化物の
    除去方法が、弾性研磨剤又は砥粒を含有したブラシを用
    いた機械的研磨方法である高けい素方向性けい素鋼板の
    製造方法。
JP25924691A 1991-10-07 1991-10-07 高けい素方向性けい素鋼板及びその製造方法 Pending JPH0598398A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020050012A (ko) * 2000-12-20 2002-06-26 이구택 초고규소강판의 제조방법
JP2006501371A (ja) * 2002-11-11 2006-01-12 ポスコ 高珪素方向性電気鋼板の製造方法
JP2010132977A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Jfe Steel Corp 極薄珪素鋼板およびその製造方法

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KR20020050012A (ko) * 2000-12-20 2002-06-26 이구택 초고규소강판의 제조방법
JP2006501371A (ja) * 2002-11-11 2006-01-12 ポスコ 高珪素方向性電気鋼板の製造方法
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