JPH059786A - 内面の耐食性に優れた溶接管及びその製造方法 - Google Patents
内面の耐食性に優れた溶接管及びその製造方法Info
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- JPH059786A JPH059786A JP3304040A JP30404091A JPH059786A JP H059786 A JPH059786 A JP H059786A JP 3304040 A JP3304040 A JP 3304040A JP 30404091 A JP30404091 A JP 30404091A JP H059786 A JPH059786 A JP H059786A
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Abstract
もめっき層が形成され、耐食性に優れている溶接管及び
その製造方法を提供すること。 【構成】 帯鋼板1の少なくとも片面に、Ni、Co、
及び、これら基合金の1種類のめっき層を第1めっき層
2として形成する。この第1めっき層2上に、前記第1
めっき層形成金属及びこれら基合金より低融点の単金
属、合金層を第2めっき層3として形成する。このよう
に2層のめっき層を形成した帯鋼板を使用して造管し、
次いで加熱処理することによって鋼素地が露出している
部分がないような溶接管を製造した。 【効果】 ビード部その他、鋼素地の露出部分をなくし
得、優れた耐食性、加工性をもたせ得る。
Description
のめっきを施した溶接管の耐食性、特に溶接部(以下ビ
ード部と云う)からの腐食を防止し得る耐食性に優れた
溶接管及びその製造方法に関するものである。
管が使用されているが、低級ガソリン、サワーガソリ
ン、アルコール及びアルコール混合燃料などの配管とし
ては、内面の防錆力向上のために帯鋼板材の少なくとも
片面に電気Niめっきを施し、そのNiめっき面が管の
内面側になるようにロールフォーミングにより形成後、
突合せ部を電極ロールなどにて電気抵抗溶接し、焼鈍し
て造管した溶接管が使用されている。
Niめっきを施した溶接管は、成形後に突合せ部を電気
抵抗溶接などによって溶接されるために、管の内面に形
成されるビード部は、Niめっき層にも不連続部が生じ
て局部的に鋼材素地が露出した状態となっており(図
3)、またNiめっき層に存在するピンホールがそのま
ゝ残存する状態となっている。したがって、この部分
は、アルコール、アルコール混合燃料などの中に存在す
る水分や、ガソリンの酸化、アルコールの分解によって
生成する有機酸などによって腐食され易い問題がある。
もめっき層が形成されると共にピンホール部などが覆わ
れて耐食性に優れているのみならず、曲げ、端末成形な
どの加工性に優れた溶接管及びその製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
解決し、前記目的を達成するために研究を重ねた結果、
Ni、Co、及び、これら基合金のうち1種類のめっき
層を形成し、さらに、前記めっき層上に、前記めっき層
形成金属又は合金より融点が低い金属、すなわち、S
n、Sn−Zn、Ni−Pその他の低融点単金属あるい
は合金を形成した帯鋼板を使用して造管することによっ
て目的を達し得ることを見い出して本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明の第1の実施態様は、溶接管
の少なくともビード部以外の内周面に、Ni、Co、及
びこれら基合金のうち1種類のめっき層からなる第1め
っき層を有し、ビード部を含めて前記第1めっき層上に
前記第1めっき層より融点の低い単金属あるいは合金を
第2めっき層として形成してなる内面の耐食性に優れた
溶接管であり、第2の実施態様は、帯鋼材の少なくとも
片面にNi、Co、及びこれら基合金のうち1種類のめ
っき層を第1めっき層として形成し、該第1めっき層上
に前記第1めっき層を形成する金属又は合金より融点の
低い単金属あるいは合金を第2めっき層として形成した
後、めっき面が内面になるように造管し、加熱処理する
内面の耐食性に優れた溶接管の製造方法である。
用材として通常使用されている帯鋼材を使用すればよ
い。
ら基合金のうち1種類を使用して、鋼板上のめっき法と
して通常行われている電気的あるいは化学的めっき法に
よって膜厚が0.5〜10μmになるように形成する。
第1めっき層の膜厚が0.5μm未満では所望の耐食性
が発揮されず、一方10μmを超えるとクラックが発生
し易く、かつ工数がかかり高価となる割には効果に差が
ない。
性を高めるためストライクめっき法などにより第1めっ
き層と親和性のよい金属、例えばNi、Co、Cuおよ
びこれら基合金などを下地めっき層として形成すること
もできる。この際、第1めっき層の膜厚は下地めっき層
の膜厚を含めて0.5〜10μmの範囲とし、下地めっ
き層単独では1μm以下の膜厚とするのがよい。
点が第1めっき層形成金属及びこれら基合金よりも低
い、Sn、Sn−Zn、Sn−Ni、Ni−P、Ni−
B、Ni−Znから選ばれた1種類の単金属又は合金に
より電気的あるいは化学的めっき法によって形成し、第
1めっき層上に、0.5〜10μmの膜厚になるように
施行することが好ましい。第2めっき層の膜厚が0.5
μm未満ではピンホール、クラック、及びビード部に生
じた不連続部による鋼材素地露出部などの第1めっき層
の欠陥部を被覆しきれず耐食性が発揮されず、一方10
μmを超えるとクラック、溜り、剥離が発生し、かつ効
果に差がない。さらに、第1めっき層と第2めっき層の
合計厚さを1〜15μmの範囲とすることが好ましい。
これは膜厚が1μm未満では耐食性を発揮しにくく、一
方15μmを超えると、曲げ加工やプレス加工に際して
めっき皮膜にクラックや剥離を発生するからである。
に、所定寸法の裁断、めっき面が内側になるようにして
ロールフォーミング法による成形、突合せ部の溶接、そ
の後の加熱処理という各工程によって行う。
動させて第1めっき層の欠陥部を被覆すると共に、溶接
による熱影響を除去するために行うもので、600〜1
200℃で5秒間〜15分間処理することが好ましく、
温度が600℃未満では第2めっき層の溶融、流動が不
充分で第1めっき層の欠陥部の被覆が充分行えず、一方
1200℃を超えると結晶粒の成長(粗大化)により母
材が熱劣化してしまう。また時間が5秒未満であると第
2めっき層の溶融、流動が不充分で第1めっき層の欠陥
部の被覆が充分行えず、かつ溶接による熱影響の除去も
不充分であり、一方15分を超えると結晶粒の成長(粗
大化)により母材が熱劣化すると共に、生産性が低下す
る。なお、800〜1200℃で10秒間〜5分間加熱
処理することが一層好ましい。
片面に常法にしたがって所定膜厚のNiめっきなどの第
1めっき層を施行し、その第1めっき層上に、たとえ
ば、所定膜厚のSnめっき層のような第2めっき層を形
成し、その後このように2層にめっきした帯鋼板を所定
寸法幅に裁断し、めっき層面が内側になるようにしてロ
ールフォーミング法によって管状に成形し、突合せ部を
電気抵抗溶接法、高周波溶接法などによって溶接して管
とし、さらに、雰囲気炉、高周波加熱炉などを使用して
加熱処理して内面の耐食性が優れた溶接管を製造する。
このようにして前記問題を解決したものである。
接、高周波溶接などに際して突合せ部に形成されるビー
ド部には、めっき層が局部的に欠落した状態になるもの
であるが、本発明においては、次の加熱処理工程によっ
て、内面側に形成されている第1めっき層より融点の低
いSnめっき層のような第2めっき層が溶融、流動し、
毛細管現象などによってビード部にも付廻ることによっ
てSnなどの低融点めっき層が形成される。また、Ni
めっき層などの第1めっき層にピンホール、クラックな
どが例え存在していても同様に第2めっき層の低融点め
っき層が溶融、流動してこれらをふさぐ作用をする。し
たがって、溶接管の内面は、Niめっき層などの第1め
っき層上に第2めっき層である低融点めっき層が形成さ
れ、また、第1めっき層と第2めっき層との間にはこれ
ら2層の拡散層が形成され、少なくともビード部、ピン
ホール、クラック部なども低融点めっき層が溶融し覆う
ことになる。したがって、鋼素材が露出していない状態
になっており、低級ガソリン、サワーガソリン、アルコ
ール及びアルコール混合燃料中に含まれる水分、有機酸
などに対してバリヤー的に保護して腐食を防ぐことがで
きるものである。
向に断面で示す拡大断面図、図2は、他の実施例の図1
相当図、図3は、従来の溶接管例の図1と同様な拡大断
面図である。 実施例1 図1に示すように、帯鋼板(JIS G 3141 S
PCC)1上に第1めっき層2としてNiめっき層を公
知のワット浴を使用して電気めっき処理を行い膜厚3μ
mに形成した。ついで、このNiめっき層上に第2めっ
き層3として化学めっき処理によりNi−Pめっき層を
膜厚2μmに形成し、第1層と第2層の合計膜厚5μm
に形成した。
開幅に裁断し、ロールフォーミングにより管状に成形
し、突合せ部を電気抵抗溶接して外径8mmに造管した
後、900℃で30秒間加熱処理して溶接管を製造し
た。得られた溶接管の管軸方向に対し2分割に切断した
試験片の対象面以外をマスキングし、JIS Z 23
71の規定に基づいて塩水噴霧試験を行った。その結
果、96時間後においても管の内部に赤錆の発生は認め
られず、優れた耐食性を有することが認められた。な
お、ビード部4上にも第2めっき層3が形成されている
こと及び第1めっき層2と第2めっき層3間に拡散層5
が存在することが断面の顕微鏡観察により確認された。
一方、管を溝付ロールにより半径20mmで180°に
曲げる曲げ試験及び端末のプレス成形加工などの評価試
験を行ったが、めっき皮膜にクラックや剥離等の発生は
認められなかった。 実施例2 実施例1と同種の帯鋼板上に第1めっき層としてNiめ
っき層を実施例1の第1めっき層形成と同様にして電気
めっき処理することにより膜厚5μmに形成し、ついで
第2めっき層としてSnめっき層を公知の硫酸浴を使用
して電気めっき処理し、膜厚3μmに形成し、第1層と
第2層の合計膜厚8μmに形成した。この2層のめっき
を施した帯鋼板を使用して、実施例1と同様にして造管
し、温度800℃で10秒間加熱処理して溶接管を製造
した。
に塩水噴霧試験を行ったが、96時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって第2めっき層がこの部分を被覆していること及び
第1めっき層と第2めっき層間に拡散層が存在すること
が認められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラック
や剥離の発生は認められなかった。 実施例3 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてCo
めっき層をCoCl2・7H2O 22g/l、N2H
6Cl2 105g/l、C4H4O6Na2・2H2
O 90g/lからなるめっき浴を使用して、化学めっ
き処理して膜厚0.5μmに形成し、ついで、第2めっ
き層としてNi−Bめっき層を化学めっき処理により膜
厚5μmに形成し、第1層と第2層の合計膜厚5.5μ
mに形成した。この2層のめっきを施した帯鋼板を使用
して実施例1と同様にして造管し、1200℃で5分間
加熱処理して溶接管を製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが、72時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって第2めっき層がこの部分を被覆していること及び
第1めっき層と第2めっき層間に拡散層が存在すること
が認められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラック
や剥離の発生は認められなかった。 実施例4 実施例1と同様の帯鋼板上に、第1めっき層としてNi
めっき層を実施例1の第1めっき層形成と同様のめっき
浴を使用して電気めっき処理し、膜厚8μmに形成し、
ついで、第2めっき層としてSn−Niめっき層をSn
Cl2・6H2O 28g/l、NiCl2・6H2O
30g/l、K4P2O7 200g/l、グリシン
20g/l、濃アンモニア水 5ml/lからなるめ
っき浴を使用して電気めっき処理を行い、膜厚0.5μ
mに形成し、第1層と第2層の合計膜厚8.5μmに形
成した。この2層のめっきを施した帯鋼板を使用して実
施例1と同様にして造管し、1130℃で1分間加熱処
理して溶接管を製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが、72時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面顕微鏡観察することによ
って、この第2めっき層がこの部分を被覆していること
が認められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラック
や剥離の発生は認められなかった。 実施例5 実施例1と同種の帯鋼板上に第1めっき層としてNi−
Coめっき層をNiCl2・6H2O 260g/l、
CoCl2・6H2O 14g/l、H3BO3 15
g/lからなるめっき浴を使用して電気めっき処理して
膜厚0.5μmに形成し、ついで、第2めっき層として
Sn−Znめっき層をディップソール(株)製「SZ−
240」めっき液を使用して電気めっき処理を行い、膜
厚0.5μmに形成し、第1層と第2層の合計膜厚を1
μmに形成した。この2層のめっきを施した帯鋼板を使
用して、実施例1と同様にして造管し、温度1000℃
で2分間加熱処理して溶接管を製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが、48時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって、第2めっき層がこの部分を被覆していることが
認められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラックや
剥離の発生は認められなかった。 実施例6 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてCo
−Snめっき層をCoCl2・6H2O 10g/l、
Na2Sn(OH)6 45g/l、アミノカルボン酸
30g/lからなるめっき浴を使用して電気めっき処
理を行い、膜厚10μmに形成した。ついで、このCo
−Snめっき層上に第2めっき層としてNi−Znめっ
き層を塩化浴により電気めっき処理を行い、膜厚5μm
に形成し、第1層と第2層の合計膜厚15μmに形成し
た。この2層のめっきを施した帯鋼板を使用して、実施
例1と同様にして造管し、温度800℃で30秒間加熱
処理を行って溶接管を製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが、72時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって第2めっき層がこの部分を被覆していること及び
第1めっき層と第2めっき層間に拡散層が存在すること
が認められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラック
や剥離の発生は認められなかった。 実施例7 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてNi
−Bめっき層を実施例3の第2めっき層形成と同様にし
て化学めっき処理を行い、膜厚0.5μmに形成した。
ついで、このNi−Bめっき層上に第2めっき層として
Sn−Niめっき層を実施例4の第2めっき層形成と同
様にして電気めっき処理して、膜厚10μmに形成し、
第1層と第2層の合計膜厚10.5μmに形成した。こ
の2層にめっきした帯鋼板を使用して、実施例1と同様
にして造管し、温度1130℃で3分間加熱処理を行っ
て溶接管を製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが、72時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって第2めっき層がこの部分を被覆していることが認
められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラックや剥
離の発生は認められなかった。 実施例8 実施例1と同種の帯鋼板1上に、図2に示すように、下
地めっき層6として公知のウッド浴を使用し、電気めっ
き処理することにより0.3μmのストライクNiめっ
き層を形成し、更にこのNiめっき層上に第1めっき層
2としてCoめっき層を実施例3の第1めっき層形成と
同様にして電気めっき処理を行い膜厚5μmに形成し
た。ついで、このCoめっき上に第2めっき層3として
Ni−Bめっき層を実施例3の第2めっき層形成と同様
にしてめっき処理して膜厚0.5μmに形成し、下地層
および第1層と第2層の合計膜厚5.8μmに形成し
た。この下地処理をしかつ2層にめっきを施した帯鋼板
を使用して実施例1と同様にして造管し、温度900℃
で3分間加熱処理を行って、溶接管を製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが、72時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって第2めっき層がこの部分を被覆していることが認
められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラックや剥
離の発生は認められなかった。 実施例9 実施例1と同種の帯鋼板上に、下地めっき層として公知
のシアン化銅めっき浴を使用して電気めっき処理し、膜
厚0.5μmのストライクCuめっき層を形成し、さら
にこのCuめっき上に第1めっき層としてNiめっき層
を実施例1の第1めっき層形成と同様にして電気めっき
処理して膜厚4μmに形成した。ついで、このNiめっ
き層上に第2めっき層としてNi−Pめっき層を実施例
1の第2めっき層形成と同様にして化学めっき処理を行
い膜厚10μmに形成し、下地層および第1層と第2層
の合計膜厚14.5μmに形成した。この下地処理をし
かつ2層にめっきを施した帯鋼板を使用して、実施例1
と同様にして造管し、温度850℃で30秒間加熱処理
を行って、溶接管を製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが、96時間後においても発錆
は認められず、ビード部の断面を顕微鏡観察することに
よって第2めっき層がこの部分を被覆していることが認
められ、また、曲げ試験及び評価試験ではクラックや剥
離の発生は認められなかった。 比較例1 実施例1と同種の帯鋼板1上に、図3のように実施例2
の第1めっき層2であるNiめっき層形成と同様に膜厚
3μmのNiめっき層を形成しただけで実施例1と同様
にして造管し、900℃に30秒間加熱処理して製品の
溶接管を製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが0.5時間にしてビード部4
に錆の発生が認められ、ビード部の断面を顕微鏡観察す
ることによって、Niめっき層が欠落していることが認
められた。 比較例2 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてNi
めっき層を実施例1の第1めっき層形成と同様にして電
気めっき処理することにより膜厚0.2μmに形成し、
第2めっき層としてSnめっき層を実施例2の第2めっ
き層形成と同様にして電気めっき処理することにより膜
厚15μmに形成し、第1層と第2層の合計膜厚15.
2μmに形成した。この2層のめっきを施した帯鋼板を
使用して実施例1と同様にして造管し、1130℃で3
分間加熱処理して溶接管を製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが、48時間においても発錆は
認められなかったが、しかし、曲げ試験及び評価試験を
行った結果、めっき皮膜に剥離が認められ、本発明にお
いて好ましいとする2層合計の膜厚1〜15μmの上限
値を超えると実用的でなく、さらには原価高となり得策
でないことが認められた。 比較例3 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてCo
−Snめっき層を実施例6の第1めっき層形成と同様に
して電気めっき処理することにより膜厚5μmに形成
し、第2めっき層としてNi−Bめっき層を実施例3の
第2めっき層形成と同様にして膜厚15μmに形成し、
第1層と第2層の合計膜厚20μmに形成した。この2
層にめっきを施した帯鋼板を使用して実施例1と同様に
して造管し、1000℃で5分間加熱処理して溶接管を
製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが、48時間後においても発錆
は認められなかったが、曲げ試験及び評価試験におい
て、めっき皮膜に剥離の発生が認められた。 比較例4 実施例1と同種の帯鋼板上に、第1めっき層としてNi
めっき層を実施例1の第1めっき層形成と同様にして電
気めっき処理することにより膜厚15μmに形成し、第
2めっき層としてNi−Pめっき層を実施例1の第2め
っき層形成と同様にして化学めっき処理することにより
膜厚15μmに形成し、第1層と第2層の合計膜厚30
μmに形成した。この2層にめっきを施した帯鋼板を使
用して実施例1と同様にして造管し、850℃で30秒
間加熱処理して溶接管を製造した。
に塩水噴霧試験を行ったが、48時間後においても発錆
は認められなかったが、曲げ試験及び評価試験において
めっき皮膜にクラックや剥離などの発生が認められた。
と、該第1めっき層の金属より融点が低い金属による第
2めっき層とからなる2層のめっき層を形成したもので
あり、鋼素地の露出部分やクラック、ピンホール、溜
り、剥離などをなくし得、優れた耐食性を有すると共
に、曲げ、端末成形などの加工性に優れた溶接管を得る
ことができたものであって、きわめて優れた効果が認め
られる。
す拡大断面図である。
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 溶接管の少なくともビード部以外の内周
面に、Ni、Co、及び、これら基合金のうち1種類の
めっき層からなる第1めっき層を有し、ビード部を含め
て前記第1めっき層上に前記第1めっき層より融点の低
い単金属あるいは合金を第2めっき層として形成してな
ることを特徴とする内面の耐食性に優れた溶接管。 - 【請求項2】 第1めっき層及び第2めっき層の間に拡
散層を有することを特徴とする請求項1記載の内面の耐
食性に優れた溶接管。 - 【請求項3】 前記第1めっき層上に形成される第2め
っき層は、Sn、Sn−Zn、Sn−Ni、Ni−P、
Ni−B、Ni−Znのうち1種類からなることを特徴
とする請求項1又は請求項2記載の内面の耐食性に優れ
た溶接管。 - 【請求項4】 前記内周面と第1めっき層間に更に下地
めっき層を介在せしめたことを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか1項記載の内面の耐食性に優れた溶接管。 - 【請求項5】 帯鋼板の少なくとも片面に、Ni、C
o、及び、これら基合金のうち1種類のめっき層を第1
めっき層として形成し、該第1めっき層上に前記第1め
っき層を形成する金属又はこれら基合金より融点の低い
単金属あるいは合金を第2めっき層として形成した後、
めっき面が内面になるように造管し、加熱処理すること
を特徴とする内面の耐食性に優れた溶接管の製造方法。 - 【請求項6】 前記第1めっき層上に、Sn、Sn−Z
n、Sn−Ni、Ni−P、Ni−B、Ni−Znのう
ち1種類からなるめっき層を第2めっき層として形成し
たことを特徴とする請求項5記載の内面の耐食性に優れ
た溶接管の製造方法。 - 【請求項7】 前記第1めっき層を形成する前に、予め
前記片面に下地めっき層を形成せしめたことを特徴とす
る請求項5又は請求項6記載の内面の耐食性に優れた溶
接管の製造方法。
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JP30404091A JP3176399B2 (ja) | 1990-11-02 | 1991-10-23 | 内面の耐食性に優れた溶接管及びその製造方法 |
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JP29849890 | 1990-11-02 | ||
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- 1991-10-23 JP JP30404091A patent/JP3176399B2/ja not_active Expired - Fee Related
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