JP3369553B2 - 耐熱・耐食性を有するめっき皮膜構造 - Google Patents

耐熱・耐食性を有するめっき皮膜構造

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車その他の各種機械装置に使用される
主として鉄鋼材からなる板、管、継手、クランプ、ボル
ト、ナットなどの表面に、重層めっき皮膜を形成し、下
層めっき皮膜厚さを制御することによって希望するレベ
ルの耐熱・耐食性を設定することもできる重層めっき皮
膜を形成させた耐熱・耐食性を有するめっき皮膜構造に
関するものである。
(従来の技術) 自動車その他の機械装置などに使用される主として鉄
鋼材からなる板、管、継手、クランプ、ボルト、ナット
などは、従来から、これら部材に、亜鉛、亜鉛系合金な
ど亜鉛系めっき皮膜を形成させることが行なわれ、より
一層高い耐食性が要求されるときには、亜鉛−ニッケ
ル、スズ−亜鉛などの合金めっき皮膜を形成させること
が行なわれ、さらに、これらめっき皮膜の上にクロメー
ト皮膜を形成させることも行なわれている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記従来のめっき皮膜は、いずれも常
温における腐食環境下における耐食性の向上は図り得る
が、たとえば、エンジンルーム内などのように、200℃
前後といった温度の高い環境下においては、亜鉛の酸化
が進行して犠牲腐食作用が低下したり、クロメート皮膜
の破壊が進行するために耐食性が低下するという問題が
ある。
本発明は、高性能の耐食性に加え耐熱性をも有し、し
かも、これらを希望するレベルのものとし得るめっき皮
膜構造を得ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、前記問題を解決し、前記目的を達成する
ために研究を重ね、コバルト、コバルト−ニッケル合金
など(以下、コバルト系という)、又は、ニッケル、ニ
ッケル−リン、ニッケル−ホウ素など(以下、ニッケル
系という)のめっき皮膜を下層として形成し、その上
に、亜鉛、亜鉛系合金など(以下、亜鉛系という)のめ
っき皮膜を形成しためっきを皮膜構造とすることによ
り、さらに、これら皮膜の上にクロメート皮膜を形成し
ためっき皮膜構造とすることによって目的を達し得るこ
とを見出して本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明の第1の実施態様は、表面層として銅層を有しない
鉄鋼材の表面に形成したコバルト系又はニッケル系(但
しニッケル単独の場合を除く)皮膜と、前記めっき皮膜
上に形成した亜鉛系めっき皮膜、及び、前記亜鉛系めっ
き皮膜の上に形成したクロメート皮膜、とからなる皮膜
を有する耐熱・耐食性の鉄鋼材である。また、本発明の
第2の実施態様は、表面層として銅層を有する鉄鋼材の
表面に形成したコバルト系又はニッケル系(但しニッケ
ル単独の場合を除く)皮膜と、前記めっき皮膜上に形成
した亜鉛系めっき皮膜、及び、前記亜鉛系めっき皮膜の
上に形成したクロメート皮膜、とからなる皮膜を有する
耐熱・耐食性の鉄鋼材である。
本発明において使用する素材は、主として鉄鋼材製の
板、管、継手、クランプ、ボルト、ナットなどであっ
て、とくに自動車用の油圧、燃料配管などに使用される
外径が10mm程度の比較的細径管に効果的に適用し得る。
この場合、表面及び重合面間に溶着のための銅層を有す
る二重巻鋼管であってもよく、優れた効果を発揮し得る
ものである。
次に、下層として形成するコバルト系又はニッケル系
めっき皮膜は、0.2〜10μmの皮膜厚とすることが好ま
しい。これは、皮膜厚が0.2μm未満では、素材に対す
る被覆能力が劣り、耐熱・耐食性の改善効果があまり認
められず、又、皮膜厚を10μmを超えて厚くすると、プ
レス、曲げ加工などに際して、剥離、亀裂などを発生し
易く、めっき皮膜を厚くする割に耐食性の向上を期待で
きないからである。
コバルト系めっき皮膜は、たとえば、塩化コバルト15
0g/、ホウ酸50g/、pH5の浴を使用して、浴温60℃で
電流密度5A/dm2、時間6分間で厚さ5μmのコバルトめ
っき皮膜が得られ、コバルト−ニッケル合金めっき皮膜
は、たとえば、硫酸ニッケル140g/、硫酸コバルト110
g/、ホウ酸30g/、塩化カリウム15g/、pH4.5の浴
を使用して、浴温45℃で電流密度2A/dm2、時間5分間で
約5μmのコバルト−ニッケル合金めっき皮膜が得られ
る。ニッケル系めっき皮膜として、ニッケルめっき皮膜
は、ワット浴を使用し、皮膜厚が0.2〜10μmの範囲の
所定厚さになるように処理することが好ましく、ニッケ
ル−リンめっき皮膜は、たとえば、日本カニゼン(株)
の商品名「シューマーS−780」の5倍希釈液を浴とし
て使用し、浴温90℃、時間15分間で約5μmのニッケル
−リンめっき皮膜が得られ、ニッケル−ホウ酸めっき皮
膜は、たとえば、上村工業(株)の商品名「BEL−801」
の浴を使用して、浴温65℃で、時間30分間で約3μmの
ニッケル−ホウ素めっき皮膜が得られる。
次に、亜鉛系めっき皮膜として、亜鉛めっき皮膜は、
公知の青化浴又は硫酸浴を使用して電気めっき法によっ
て形成し得、亜鉛系合金めっき皮膜、たとえば、亜鉛−
ニッケルめっき皮膜は、荏原ユージライト(株)のZIN
−LOYプロセスの浴を使用して、浴温35℃で電流密度3A/
dm2、時間6分間で約5μmの亜鉛−ニッケルめっき皮
膜が得られ、亜鉛−スズ合金めっき皮膜は、たとえば、
ディップソール(株)のSZ−240の浴を使用して、浴温2
5℃で電流密度2A/dm2、時間10分間で約6μmの亜鉛−
スズ合金めっき皮膜が得られる。
この亜鉛系めっき皮膜は、少なくとも3μm以上の皮
膜厚に形成することによって効果を発揮し得るものであ
る。
さらに、クロメート皮膜は、市販の亜鉛−ニッケルめ
っき用クロメート処理液(たとえば、荏原ユージライト
(株)製ZN−80YMU)あるいは市販の亜鉛めっき用クロ
メート処理液(たとえば、ディップソール(株)のZ−
493)を使用して、浸漬処理して形成することができ
る。
このようにして重層めっき皮膜を形成することによっ
て、本発明の重層めっき皮膜構造は、耐食性に優れ、と
くに、高温下においても、又、曲げ加工を施した屈曲部
においても耐食性が優れている。これは、下層のコバル
ト系又はニッケル系皮膜が熱による劣化を起さず、更に
上層の亜鉛系めっき皮膜が熱劣化しても、素材である鉄
鋼材に対する犠牲腐食作用は残っていて、下層のニッケ
ル系あるいはコバルト系皮膜のピンホールなど微少部分
だけを防食するのには十分防食作用があるからであると
考えられる。なお、このような耐熱・耐食性を、下層め
っき皮膜の皮膜厚さを制御することによって希望レベル
に設定することができるものである。
(実施例) 次に、本発明の実施例を述べる。
実施例 1 1) 細径管の製作(電縫管) 素材の鉄鋼材としてSTPG−38材を使用して、管径8m
m、肉厚0.7mm、長さ380mm電縫管を通常の方法によって
製作した。
2) 下層めっき皮膜の形成(コバルトめっき) 下層としてのコバルトめっき皮膜を、塩化コバルト15
0g/、ホウ酸50g/、pH5の浴を使用して、浴温60℃、
電流密度5A/dm2で3分間処理して、3μmの皮膜厚さで
形成した。
3) 亜鉛系めっき皮膜の形成(亜鉛−ニッケル合金め
っき) 2)で得たコバルトめっき皮膜上に、荏原ユージライ
ト(株)のZIN−LOYプロセスの浴を使用して、浴温35
℃、電流密度3A/dm2で6分間処理して、5μmの皮膜厚
さで上層として亜鉛−ニッケル合金めっき皮膜を形成し
た。
4) クロメート皮膜の形成 ZN−80YMU(荏原ユージライト(株)製)50m/液
を使用して、液温50℃で20秒間浸漬処理してクロメート
皮膜を亜鉛−ニッケル合金めっき皮膜上に形成して重層
めっき皮膜を得た。
5) 耐熱・耐食性試験(塩水噴霧試験) 試料の製作:250mmの長さの直管部とこれに連なる曲げ
加工(中心半径25mm)を行なった端部とからなるステッ
キ状の形状に形成し、両端の切断面から銹が進行しない
ように両端を合成樹脂製キャップを被せ、エチルアルコ
ールを浸した清浄な柔かい布を用いて油脂分をぬぐい取
り、乾燥させて試料とした。
6) 試験結果 得られた重層めっき皮膜鋼管について、耐熱・耐合性
を、加熱温度を変えて、それぞれ24時間加熱した後、JI
S Z 2371の試験方法にしたがって塩水噴霧試験を行ない
赤銹発生までの時間を測定して求めた。結果を第1図に
示す。
実施例 2 1) 細径管の製作(電縫管) 実施例1と同様な電縫管を製作した。
2) 下層めっき皮膜の形成(ニッケルめっき) 下層としてニッケルめっき皮膜を、ワット浴を使用し
て浴温55℃、電流密度3A/dm2で6分間処理して、3μm
の皮膜厚さで形成した。
3) 亜鉛系めっき皮膜の形成(亜鉛−ニッケル合金め
っき) 実施例1−3)と同様にして、ニッケルめっき皮膜上
に上層として、皮膜厚さ5μmの亜鉛−ニッケル合金め
っき皮膜を形成した。
4) クロメート皮膜の形成 さらに、実施例1−4)と同様にして、亜鉛−ニッケ
ル合金めっき皮膜上にクロメート皮膜を形成して、重層
めっき皮膜を得た。
5) 耐熱・耐食性試験 得られた重層めっき皮膜鋼管について、実施例1−
5)、6)と同様にして赤銹発生時間を測定することに
よって耐熱・耐食性を求めた。結果を第1図に示す。
比較例 1 1) 細径管の製作 実施例1−1)と同様な電縫管を製作した。
2) 亜鉛−ニッケル合金めっき皮膜 実施例1−3)と同様にして、皮膜厚8μmの亜鉛−
ニッケル合金めっき皮膜を形成した。
3) クロメート皮膜の形成 実施例1−4)と同様にして、前記亜鉛−ニッケル合
金めっき皮膜上にクロメート皮膜を形成した。
4) 耐熱・耐食性試験 実施例1−5)、6)と同様にして耐熱・耐食性を求
めた。結果を第1図に示す。
これらの結果から、未加熱〜100℃では、本発明のよ
うに下層にニッケル系又はコバルト系めっき皮膜がある
場合には、ごく一部亜鉛とニッケル又はコバルトとの熱
拡散があって耐食性の低下は少なく、又、200〜250℃に
おいては、比較例の亜鉛−ニッケル単層では、実用上の
耐食性を失なっているが、本発明のように下層としてニ
ッケル系又はコバルト系めっき皮膜を有する場合には、
十分な耐食性を有し、しかも、亜鉛−ニッケル単層の未
加熱の場合を上回り、本発明の効果が明瞭に認められ
る。
実施例 3 1) 細径管の製作 実施例1−1)と同様な電縫管を製作した。
2)下層めっき皮膜の形成(コバルト−ニッケル合金め
っき) 硫酸ニッケル14g/、硫酸コバルト110g/、ホウ酸3
0g/、塩化カリウム15g/、pH4.5の浴を使用して、浴
温45℃、電流密度2A/dm2で15分間処理して、皮膜厚さ5
μmの下層としてのコバルト−ニッケル合金めっき皮膜
(Co/Ni=65/35)を形成した。
3) 亜鉛系めっき皮膜の形成(亜鉛めっき) 下層のコバルト−ニッケル合金めっき皮膜の上に、酸
化亜鉛28g/、シアン化ナトリウム50g/、水酸化ナト
リウム80g/の浴を使用して、浴温25℃、電流密度3A/d
m2で15分間処理して、皮膜厚さ8μmの亜鉛めっき皮膜
を上層として形成した。
4) クロメート皮膜の形成 亜鉛めっき皮膜上にZ−493(ディップソール(株)
製)10m/液を使用して、液温25℃で15秒間浸漬処
理してクロメート皮膜を形成して重層めっき被膜を得
た。
5) 耐熱・耐食性試験 得られた重層めっき皮膜鋼管について、実施例1−
5)、6)と同様にして赤銹発生時間を測定することに
よって耐熱・耐食性を求めた。結果を第2図に示す。
実施例 4 1) 細径管の製作 実施例1−1)と同様な電縫管を製作した。
2) 下層めっき皮膜の形成(ニッケル−リン合金めっ
き) 下層として、シューマーS−780(商品名、日本カニ
ゼン(株))の5倍希釈液を使用して、浴温90℃で15分
間処理して、皮膜厚さ5μmのニッケル−リン合金めっ
き皮膜を形成した。
3) 亜鉛系めっき皮膜の形成(亜鉛めっき) 2)で形成した下層上に、実施例3−3)と同様にし
て、皮膜厚さ8μmの亜鉛めっき皮膜を上層として形成
した。
4) クロメート皮膜の形成 上層の亜鉛めっき皮膜上に、実施例3−4)と同様に
してクロメート皮膜を形成して重層めっき皮膜を得た。
5) 耐熱・耐食性試験 得られた重層めっき皮膜鋼管について、実施例1−
5)、6)と同様にして赤銹発生時間を測定することに
よって耐熱・耐食性を求めた。結果を第2図に示す。
比較例 2 1) 細径管の製作 実施例1−1)と同様な電縫管を製作した。
2) 亜鉛めっき皮膜の形成 実施例3−3)と同様にして、皮膜厚さ13μmの亜鉛
めっき皮膜を形成した。
3) クロメート皮膜の形成 実施例3−4)と同様にして前記亜鉛めっき皮膜上に
クロメート皮膜を形成した。
4) 耐熱・耐食性試験 実施例1−5)、6)と同様にして耐熱・耐食性を求
めた。結果を第2図に示す。
これらの結果から、未加熱〜100℃では、いずれも同
等の劣化を示しているがこれは、熱に対して結晶水を失
ない易い亜鉛めっきクロメート皮膜が最外層となってい
るからであり、100〜200℃では、亜鉛単層では、皮膜自
体の熱劣化によって、犠牲腐食作用が低下してしまう
が、ニッケル−コバルト、ニッケル−リンを下層とする
本発明の場合は、前述のように、下層の微少欠陥部分だ
けを防食する犠牲腐食作用が残っていればよく、耐食性
の劣化が少ないものと考えられる。
実施例 5 1) 細径管の製作(二重巻鋼管) 表面に造管時の溶着銅めっき層約3μmを有するSPCC
材を使用して、実施例1−1) と同様な寸法(肉厚は
0.7mm)の二重巻鋼管を製作した。
2) 下層めっき皮膜の形成(コバルトめっき) 3) 亜鉛系めっき皮膜の形成(亜鉛−ニッケル合金め
っき) 4) クロメート皮膜の形成 これらは、すべて実施例1−2−、3)、4)と同様
に行なって重層めっき皮膜を得た。
5) 耐熱・耐食性試験 得られた重層めっき皮膜鋼管について、実施例1−
5)、6)と同様にして耐熱・耐食性を求めた。この結
果は、未加熱時の赤銹発生時間は3800時間であり、200
℃に24時間加熱後は3000時間であった。
実施例 6 1) 細径管の製作(二重巻鋼管) 実施例5−1)と同様な二重巻鋼管を製作した。
2) 下層めっき皮膜の形成(コバルト−ニッケル合金
めっき) 3) 亜鉛系めっき皮膜の形成(亜鉛めっき) 4) クロメート皮膜の形成 これらは、すべて実施例3−2)、3)、4)と同様
に行なって重層めっき皮膜を得た。
5) 耐熱・耐食性試験 得られた重層めっき皮膜鋼管について、実施例1−
5)、6)と同様にして耐熱・耐食性を求めた。この結
果は、未加熱時の赤銹発生時間は1100時間であり、200
℃に24時間加熱後は、550時間であった。
実施例 7 1)細径管の製作(電縫管) 実施例1−1)と同様な電縫管を製作した。
2) 下層めっき層の形成(ニッケルめっき) 実施例2−2)のニッケルめっき皮膜形成と同様な浴
を使用して、電解時間を変えて種々の皮膜厚さを有する
ニッケルめっき皮膜を形成した。
3) 亜鉛系めっき皮膜の形成(亜鉛−ニッケル合金め
っき) それぞれのニッケルめっき皮膜上に、実施例2−3)
と同様にして亜鉛−ニッケル合金めっき皮膜を形成し多
層めっき皮膜を形成した。
4) 耐熱・耐食性試験 得られた重層めっき皮膜鋼管のそれぞれについて、実
施例1−5)、6)と同様にして赤銹発生時間を測定す
ることによって耐熱・耐食性を求めた。これらの結果を
次表に示す。
これによって、下層のニッケルめっき皮膜の皮膜厚に
よって、耐熱・耐食性を希望レベルのものとして得るこ
とができることがわかる。
(発明の効果) 本発明は、下層としてコバルト系又はニッケル系のめ
っき皮膜を形成し、その上に上層として亜鉛系めっき皮
膜を形成したものであり、さらに、それらの上にクロメ
ート皮膜を形成したものであるから、耐食性とくに高温
における耐熱・耐食性を向上することができ、又、下層
めっき皮膜厚を制御することによって耐熱・耐食性を希
望レベルに設定し得るものであって顕著な効果が認めら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、ともに横軸に加熱温度(℃)、縦
軸に赤銹発生時間(Hr)をとって、本発明の各実施例の
試験結果を示す図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−86191(JP,A) 特開 昭62−200087(JP,A) 特開 昭60−224794(JP,A) 特開 昭61−222736(JP,A) 特開 昭56−35790(JP,A) 特開 昭63−297577(JP,A) 特開 昭56−38495(JP,A) 特許2772804(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄鋼材表面に銅層を有しない鉄鋼材の表面
    に、 1).膜厚が0.2〜10μmのコバルト系めっき皮膜また
    はニッケル単独を除くニッケル系めっき皮膜、 2).前記めっき皮膜の上に形成した膜厚が少なくとも
    3μm以上の亜鉛系めっき皮膜、及び、 3).前記亜鉛系めっき皮膜の上に形成したクロメート
    皮膜、 とからなる皮膜を有することを特徴とする耐熱・耐食性
    の鉄鋼材。
  2. 【請求項2】鉄鋼材表面に銅層を有する鉄鋼材の表面
    に、 1).膜厚が0.2〜10μmのコバルト系めっき皮膜また
    はニッケル単独を除くニッケル系めっき皮膜、 2).前記めっき皮膜上に形成した膜厚が少なくとも3
    μm以上の亜鉛系めっき皮膜、及び、 3).前記亜鉛系めっき皮膜の上に形成したクロメート
    皮膜、 とからなる皮膜を有することを特徴とする耐熱・耐食性
    の鉄鋼材。
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